■1/3放送 日テレ「たけしの教科書に載らない日本人の謎!仏教と怨霊と天皇…なぜホトケ様を拝むのか」
【当日のテレビ欄より】
如来と菩薩と明王…一番エライのは?仏像の序列大公開▽密教とたけし軍団は似ている▽天才バカボンは仏教用語がいっぱい▽怨霊vs空海…平安京(秘)決戦▽初公開!天皇の即位儀礼に密教儀式▽たけし人生初の高野山参り
【出演者】
MC:ビートたけし
ゲスト:荒俣宏、今田耕司、羽田美智子、優木まおみ、柳原可奈子
ナビゲーター:羽鳥慎一(NTV)
VTR出演:カンニング竹山、小島よしお
09年、10年に続く第3弾です。
2時間強という長丁場なので完全起こしとはいきませんが、今年も番組内容をまとめてみました。
※過去放送分のまとめはこちらを
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09/1/3放送「たけしの“教科書に載らない”日本人の謎」良かったです
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10/1/2放送「たけしの教科書に載らない日本人の謎2010」(1)
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10/1/2放送「たけしの教科書に載らない日本人の謎2010」(2)
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12/1/9放送「たけしの教科書に載らない日本人の謎2012」(日本語特集)
大ざっぱな内容紹介ここから_________________________
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オープニングナレーションより
初詣人気スポットランキングでは、神社とお寺が混在している。
さらに除夜の鐘は仏教、注連飾りや鏡餅は神道。
日本人は神様と仏様を同時に拝む民族。
神社の神様は日本古来の神々。
お寺の仏様は海外からやってきたいわば助っ人外国人。
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仏像をエライ順番に大紹介!
お寺には仏様が仏像という形で祀られている。だが一口に仏像といっても種類は豊富。
大仏、阿弥陀如来、不動明王、帝釈天、毘沙門天、金剛力士など。
その姿も、立っていたり、座っていたり、笑っていたり、怒っていたり。
実は日本は世界一と言われるほど、多種多様の仏像が数多く祀られているが、どうしてなのか?
一番偉いのはどれ?役割は?性格は?
仏像は種類が非常に多いが、関係性は単純にできていて、人間社会とよく似ている。
仏像界では大きく4つのグループに分かれている。
如来を頂点としたピラミッドで、とても明確な上下関係が存在している。
グループ内でもさらに役割が決められている。
(1)如来グループ
大仏が属す。最も位が高い。
企業の役職に例えると、社長、会長、名誉会長。
如来は真理に目覚め悟りを開いたもの。如来以外は全て修行中。
世界最初の仏像は釈迦如来。1世紀に作られた如来の一種。作られたのは釈迦の死後およそ500年後。それまで仏像はこの世には存在しなかった。
しかし仏教の布教には仏像が必要だった。釈迦の姿を拝みたいという信者たちのラブコールに応え、釈迦は仏像となり釈迦如来となった。つまりお釈迦様の仏像が作られたのだ。
歴史が下ってくるとだんだん仏教を信じる人の裾野が広がっていく。それによって、こういう仏がいたらいいなという庶民のニーズに応える形で様々な仏像が出てきた。
その後、庶民の細かなニーズに応える形でも仏像が作られた。
医療を中心にした薬師如来。極楽浄土の案内人として阿弥陀如来。阿弥陀如来は「南無阿弥陀仏」と唱えれば成仏できるという手軽さが受け、日本の寺院で最も多く祀られている。
さらには太陽を神格化した大日如来など、経典に記された数々の如来が仏像となっていった。
奈良の大仏は毘盧遮那(びるしゃな)如来を仏像にしたもの。鎌倉の大仏は阿弥陀如来。
如来は釈迦が悟りを開いた姿を表したもので、その多くが座っていて、衣をまとっただけの質素な形。
これらは仏像界の頂点に立つグループなのだ。
(2)菩薩グループ
弥勒菩薩、観世音菩薩、地蔵菩薩(お地蔵様)。
庶民から圧倒的支持を受ける。
企業の役職でいうと部長など中間管理職。
菩薩は悟りをめざし修行中。上を目指して修行しながら苦しむ人々を救う仏。
菩薩とは、修行僧という意味の、古代インド語(サンスクリット語)のボーディ・サットヴァが元になっている。
ちなみに、釈迦の次に悟りを開くとされているのは弥勒菩薩だが、悟りを開くのは56億年7千万年後。
如来は難しい語り口で教えてくれるため理解しがたい。菩薩はそれを優しく説いてくれる。なので、菩薩の方がより身近。
全ての人を救うには如来だけでは手が足りない。そのため、菩薩は如来の脇に立ち、如来とユニットで作られることが多かった。
釈迦如来の脇には文殊菩薩と普賢菩薩。文殊菩薩は知恵を司り、普賢菩薩は修行を司る。「三人寄れば文殊の知恵」は、この文殊菩薩から来ている。
如来が座っているのに対し、菩薩は動物に乗っていたり立っていたりしている像が多い。その理由は、菩薩は少しでも早く人々を救えるように。腰を捻ったり片足を踏み出してる像もある。
他にも、菩薩は美しい布をまとい、多彩なアクセサリーを身に付けた姿。これは釈迦の出家前の王族時代の姿を現したもの。
菩薩は俗人に近いため人気が出た。特に鎌倉時代以降、庶民信仰の中で人気に。
それを象徴するのが観世音菩薩。優しそうな外見で人気を集めた。観音様はもともと男性でも女性でもないが、優しいイメージのため、いつしか仏像の姿も女性のイメージになり爆発的人気に。
あまりの人気に、如来を差しおき単独で活躍することになり、さらに人々の欲望のままに変身を遂げ、二本の手だけでは救えないだろうと手を増やした結果、千手観音が生まれ、また、世界中をもっと見渡せるようにという十一面観音も。
さらに、大船観音、高崎観音のように巨大化したものまで。
寺まで行かなくてももっと親切な菩薩もある。アンパンマン顔負けに助けに来てくれる、それが地蔵菩薩。
人々を助けるため自ら出向き、救いの手を差し延べ、ダメな人ほど救ってくれるという。
なぜ親しみのある愛らしい顔をしているのか?
地蔵菩薩は地獄に堕ちた人までも救ってくれるという。親より先に死んだ子は賽の河原で親不孝の責め苦を受ける。それを救うのが地蔵菩薩。そこで賽の河原から連想される石で作り、顔も子供たちそっくりの丸い形で作られるようになったのだという。
上流階級がきらびやかな観音様に傾倒していく中、お地蔵様は身近さから庶民のアイドルに。
地蔵菩薩というのは庶民のささやかな願いも聞いてくれる、身代わりになってくれるという信仰が強い。身代わり地蔵、とげ抜き地蔵、子育て地蔵などなど、全国さまざまなバリエーションを生んでいった。
(3)明王グループ
歌舞伎の市川海老蔵が結婚を報告した成田山新勝寺のご本尊は不動明王。
が、不動明王はなぜ怒っているのか?
京都の東寺の講堂には、不動明王を中心とした四体の明王が。東に降三世明王、南に軍荼利明王、西に大威徳明王、北に金剛夜叉明王。不動明王とあわせて五大明王。
しかしこの仏像、他と違いみんな怒っている。なぜか。
明王は密教で大日如来の化身・分身。特に明王が救うのは難解の衆生(なんげのしゅじょう)、すなわち、いくら言っても聞かない人。
大日如来が変身して悪を懲らしめる、これが明王。
明王は激しい煩悩を背後の炎と剣で焼き尽くし、左手の縄で縛ってでも救うという。慈悲の心ではなく怒りで仏教界を守る、いうなれば闇の仕事人、裏のガードマン。
平安時代に弘法大師が中国に留学して密教を学び、不動明王を持ち帰った。当時の人々は非常に衝撃を受けたと伝えられている。武力でもって力尽くで人を救う。