「アンカー」米中急接近とウイグルその後(付:民主マニフェスト)
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■7/29放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
当日のテレビ欄はこうなってましたが、今日の主なテーマは米中戦略・経済対話、それからウイグル暴動のその後。青山さんが言われるように、米中接近については日本でも総選挙の争点になるべきものなのですが。
コーナー前に、27日に出された民主党のマニフェストについて青山さんの解説がありましたので、そこから起こします。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。
内容紹介ここから____________________________
■自民党、幼児教育の無償化などを柱にした衆議院選挙マニフェスト案まとめる(FNN7/29)
…………など、政治関連のニュースVTRの後…………
山本浩之
「ま、いろんな話があろうかと思いますけれども、教育費に関しては各党ともこの、続々と無料化といったものを打ち出してますよね。これについてはどういうふうにお考えですか」
青山繁晴
「あのー、どこの党も、ま、横を睨んでね、教育費あるいは子供に対する手厚い補助っていうものを重視してるなあ、もう票狙いだなあっていう批判は当然出ると思うんですが、僕はちょっとそこは考えが違っててですね、あの、これだけ子供が少なくなっていく時代に対抗して、その、あえて子供がいて、子供を育ててる家庭はちょっと特別扱いに見えても、その、保護しましょうっていうね、国民合意がだいぶできてきたと思うんですよ。で、もちろん子供のいない家庭もいる家庭も全く同じ家庭の値打ちなので、そこはあの、いらうことはできないんですけどもね。あの、だけども子供のいない家庭であったり、あるいは僕のようにもう子供がもうけっこう大きくなっちゃった家庭であっても、今現在子供を育てている家庭を大事にしましょうという国民合意ができてきたから、どの党もそれを盛り込むということになってるんで、やっぱり問題はその、財源をどうしますかっていうことでね」
山本浩之
「そうですね、ええ」
青山繁晴
「で、これはあの1つ、ま、自民党はまだ正式発表の2日前なわけですけど、その、今の段階で僕は不満があるのはその、民主党にいわば対抗して消費税の増税を匂わせたのはいいんですけど、それが依然として検討とか準備ってことになってるわけですね。だけど自由民主党ってもう半世紀以上も政権を担ってきて、税制もさんざんその、実地にやってきたわけですから、これ消費税をその、目的税にしてですね、その、少子化対策とか、あるいは福祉のために使うっていうものにするんだったら、消費税は引き上げますとはっきり有権者に示すべきで、で、それ示してくれるとですね、たとえばその民主党のマニフェストの欠点も、つまり有権者から見たら分かりにくいって、財源問題分かりにくいって欠点もね、ある意味、その、民主党のためじゃなくて有権者のために分かりやすくするんですよ。というのは、自民党の方はその、長い政権を担ってきた経験と責任によって、もう消費税ってものははっきり言うと。で、民主党の方は、いや、消費税を入れる前に無駄遣いが実は隠されてるから、無駄遣やめましょうと。だけど民主党はこれ新しくやるから、やっぱりやってみなきゃ分からない不確かなところがあると。すると有権者の側は、今までの実績を評価して安定的に考える方を選ぶのか、それともちょっとリスクはあるけれども新しいやり方を選ぶのかって、こうはっきりするじゃないですか。ちょっと昔の保守と革新ぐらいはっきりするわけですね」
山本浩之
「確かにそうですね」
青山繁晴
「こういうふうにはっきりさせてくれるのがマニフェストの値打ちだから、まず自民党の方から消費税の引き上げをその、準備とか検討じゃなくてはっきりさせることが大事だと思います。あと2日あるんだから」
山本浩之
「政権与党としてやはりそういうふうな骨格、新たな骨格作りっていうものに対してはっきりと明言するべきだと思うんですね。で、その野党の民主党の方はですね、ま、言ってみたら新しく初めて家を建てるのにですね、まだ予算の見積もりもできてないのに、その、たとえば壁紙は何色にしましょうとか、えっと、玄関の明かりはこういうグレードの物でとかって、そういうことばっかり言わされてるみたいで、もっとその予算、だって見積もりオーバーしてたらできないわけですし。で、それよりも基礎がちゃんとなってるのかとか、耐震補強きちんとできてるんかっていうところまで言ってほしいですね」
青山繁晴
「んー、そうなんですね。で、あの、民主党の財源案ていうのは、その、無駄を省いてやったら16兆8000億出るって言うけど、その、出なかったらどうするんですかっていう担保がないんですね」
山本浩之
「ええ、ええ」
青山繁晴
「だからさっきバージョン2って話がありましたけどね。その、何か50ページぐらいになるってことは、今23ページですからね、倍以上になるわけですよ。だからもし17兆円弱が出なかった時にどうしますか、それをこないだはその、政調会長の直嶋さんが今、政府がやってる施策をそれ、やめて、そこでお金出すんだってなこと言ったけど、そうするとたとえば防衛費がいきなりドンと削られたりってことにもなる。すると、そういうことに関心強い有権者は不安を持つ。だからそうじゃなくて、あの、無駄を出せなかった時はどうするかっていうとこまで踏み込んでほしいですね」
山本浩之
「だから与党にも野党にもそれぐらいやっぱり厳しい目でみんなが見てるということなんでしょうけれど、それに関してもう1点なんですけれども、今日、民主党の鳩山代表がインド洋での海上自衛隊給油活動について、民主党が政権を獲得した場合は、法律の期限が切れる来年1月で終了させる考えを示したと。これはどうなんですか」

青山繁晴
「これはね、あの、これがバージョン2出さなきゃいけない大きな理由だと思うんですよ。実は最大の理由だろうと思うんですね。というのはあの、今、民主党は月曜日に出したマニフェストって、何と安全保障の言葉が一言もない。1箇所もないんですよ。で、あるのは外交っていう項目だけですけど、それはその23ページ、一番最後の方に出てきて、それまでこうやってあの、今(VTRを)見て下さってるように色刷りなんですが、その、最後の外交のページだけ白黒になってるんですね」
村西利恵
「なぜかそうなんですね」
青山繁晴
「ええ。それなぜかって理由があってね。こういうところ赤くやってんのは、その、5つの約束っていうところは、こう赤で強調してるんですね。ところが外交・安全保障は国民に約束ができてないから、だから赤く塗れなかったってのが実態なんですね。で、その後にたくさん批判が出て、あの、批判ていうのはその、たとえば連立の相手かもしれない社民党から、これじゃ組めないって話がまた出てきたから、やっぱりその、インド洋から自衛隊引き揚げましょうってことになったわけですよ。するとあの、イラクにはもう自衛隊いないし、インド洋からも引き揚げると。そうすると日本の国際貢献どうするんですか、日米同盟どうするんですかってことをもう1回立て直さないといけないんですね。それでバージョン2だと思うんですが、これはちょっとね、やっぱり政権を担おうかって政党が外交安保についてこの様子っていうのは、やっぱりあの」
山本浩之
「いやー、はっきり聞きたいですね、そのへんは」
青山繁晴
「ええ、有権者はきびしい目で見ると思いますね、はい」
山本浩之
「そうですね。ま、あの経済問題だけではなくって、外交問題も待ったなしの状況に来ていると言えると思うんですけれども、この日本が衆院選に向けて政治空白とも言える間にですね、アメリカと中国が接近して友好な関係をアピールしております」

■「米中戦略・経済対話」2日目 核の不拡散や環境問題など幅広い話し合いが行われる(FNN7/29)
■米中戦略・経済対話閉幕 クリントン国務長官、両国の親密ぶりをアピール(FNN7/29)
…………など、米中戦略・経済対話関連ニュースVTRの後…………
山本浩之
「この2日間の戦略・経済対話、青山さんはどういうふうにご覧になってましたか」
青山繁晴
「んー、あの、今のね、VTRのアナウンスでもね、その、米中の親密ぶりをアピールというね、ありましたけど、ちょっとそういう見方ははっきり言って甘いと思うんですよ。いや、この番組だけじゃなくて、もうメディアはずっとそういうふうにやってるでしょ?これアメリカと中国は何となく仲良くやってますねっていうような、そんな生やさしい話じゃなくて、一言で言うと、アメリカ合衆国がサミットを否定したってことですよ。こないだイタリアのラクイラでね、そのG8、サミットやったばっかりでしょ。で、サミットっていうのは本来はまず数が少ない、それがメリットで、数が少なくて自由と民主主義で考え方が同じで、だからその、国連は192カ国もあって話がまとまらない。だけどサミットは数が少なくて考えが同じだから、ちゃんと考えまとまって実行できると。だから世界にとって貢献するっていうのがサミットだったわけですね。ところがロシアがサミットに入ってきたからだんだん話がおかしくなって、考え方が違う、数もどんどん増えていく、もうサミットの決定力がなくなってきた。じゃあもう1回やり直そうかになった時に、アメリカが選んだのは中国選んだわけですよ」
一同
「はぁー」
青山繁晴
「中国はいくら経済が強くなっても共産党の独裁なんですよ。それ、自由と民主主義のアメリカとその、共産党独裁の中国で世界を決めていきましょうと。ほんとは考え方は違うのに、これ無理に同じことにしなきゃいけないから、当然アメリカが人権問題などと追及できるはずはなくなったわけですよ。もう追及できない。あの、ヒラリーさんが少しその、ウイグルについて触れたりしてますけど、これははっきり言って世界に対するリップサービスでね、中国は、いやそれ内政問題ですって言ったら、ああそうですかで終わったのが実態ですから、これはあの、私たちが今まで見てきた枠組みを変える話であるから、アメリカと中国がニコニコ仲良くやってますね、ワシントンっていう遠い所でやってますね、あの、大阪から、東京から遠いですね、いや、全然違う、これ日本の運命に関わる話ですよ」
山本浩之
「そんな状況にあって、ま、もちろんその選挙ってことになりますと、その前後2カ月、あるいは2カ月以上ですね、空白があるっていうふうに言われますけれども、いくらその政治空白の状況だからって言って、じゃあ日本のその政治のリーダーたちがですね、どういうふうな考えでいるのかっていうのは、私たちは心配になるわけですけどもね」
青山繁晴
「これがね、あの、他の国だと選挙やってる時にこうやってその、アメリカと中国が急にくっついたりすると、これがすぐ争点になってですよ、これをどうするのかっていうのを必ず与野党の政治家は発言しなきゃいけなくなって、それが選挙の争点になるんですが、日本だと政治空白ってことになっちゃうわけですよ」
山本浩之
「そうですねー」
青山繁晴
「ええ、だからね、僕たち有権者の方も考え方変えなきゃいけないんですよ。政治空白だから今発言ないのはしょうがないんじゃなくて、ちょうど選挙の時にアメリカと中国の新しい動きができたんだから、麻生さん鳩山さん考えを聞かせて下さいよと記者の方も追及しなきゃいけないんだけど、ほとんどそういう質問出てないですよね、はい」
山本浩之
「で、今日この後の青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーでも、引き続き米中関係についてのお話だと…」

青山繁晴
「はい。で、まずね、あの、その話に入る前に1つ視聴者の方々にお話しておきたいんですけどね。あの、僕のところにも、ま、番組にもきっとそうだと思いますけど、なぜ衆議院が解散になった後に、その、この“ニュースDEズバリ”のコーナーで政治を扱わなくなったのかと。で、これは実はあの、視聴者の皆さん、実はここにヤマヒロさん、今ニコニコ座ってますが、夕べ怒鳴り合いをしましてね、スタッフと一緒に。僕は机叩いたりして、ヤマヒロさんもムキになったりして(ヤマヒロ笑)、ごめんなさい、ね、あの、お互いにすごいやり合ったんですよ。それどうしてかというと、僕は解散になったからよけいに視聴者にはね、その、政治のをどう見るかっていうことが必要になる、その、投票する時に必要だから」
山本浩之
「おっしゃる通りです」
青山繁晴
「で、ところがヤマヒロさんはやっぱりテレビ局の立場として、あくまで公平を期さなきゃいけないから、たとえば民主党だけ、自民党だけ、あるいは他の党、社民党とかね、共産党どうすんですか、国民新党どうすんですかって話を全部やらなきゃいけないから、それ難しいでしょってことで、こう揉み合いしたんですが、それであの、私たちが合意、夕べ遅くに合意したのはですね、とりあえずマニフェストについてその、あと明後日(31日)に自民党が出したらそれで揃いますね。揃ったらあの、来週のこのコーナーでその、マニフェストを扱います。で、今日はまだ自民党のマニフェストが正式に出てないから、今日はやっぱりその米中のことをやりたいんですね(くっくり注:実は民主党のマニフェストも正式には出ていなかったのです。最後の私の雑感を参照)。で、どうしてやりたいかというと、それさっきのヤマヒロさんの質問に関連して、選挙中だから、むしろこの、外交的な大きなことが起きたら、それをその政治家がどう判断してくれるのか、それは有権者にとっても大事なことだからその意味を見たいんですね。で、その意味を見る時に、今日のキーワードはこれです(フリップ出す)」

山本浩之
「『戦後最大級の事件』」
青山繁晴
「はい。これあの、戦後っていうのは、日本はアメリカに戦争で負けてから、とにかくアメリカと仲良くしましょうって国造りやってきた面は否定できない。ところがそのアメリカが今、日本を見なくて中国を見てるわけですよね。だからこれはもちろんその、誇張だって言う人は出るでしょうが、いや、しかしこれは例えばね、1972年にニクソンが中国に突然行った時にね、日本の頭越しに行ったわけですよ。ニクソン大統領は合衆国から中国に突然。それと似た話なんで、これはね、誇張じゃなくてね、むしろ大きく捉えた方が僕は正しいと思うので、どうしてこうまで言わなきゃいけないのかってことを、この後しっかり具体的に見たいと思います」
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■7/29放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
どうなる政権選択…総選挙まであと32日に・注目選挙を青山ズバリ

コーナー前に、27日に出された民主党のマニフェストについて青山さんの解説がありましたので、そこから起こします。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。
内容紹介ここから____________________________
■自民党、幼児教育の無償化などを柱にした衆議院選挙マニフェスト案まとめる(FNN7/29)
…………など、政治関連のニュースVTRの後…………
山本浩之
「ま、いろんな話があろうかと思いますけれども、教育費に関しては各党ともこの、続々と無料化といったものを打ち出してますよね。これについてはどういうふうにお考えですか」
青山繁晴
「あのー、どこの党も、ま、横を睨んでね、教育費あるいは子供に対する手厚い補助っていうものを重視してるなあ、もう票狙いだなあっていう批判は当然出ると思うんですが、僕はちょっとそこは考えが違っててですね、あの、これだけ子供が少なくなっていく時代に対抗して、その、あえて子供がいて、子供を育ててる家庭はちょっと特別扱いに見えても、その、保護しましょうっていうね、国民合意がだいぶできてきたと思うんですよ。で、もちろん子供のいない家庭もいる家庭も全く同じ家庭の値打ちなので、そこはあの、いらうことはできないんですけどもね。あの、だけども子供のいない家庭であったり、あるいは僕のようにもう子供がもうけっこう大きくなっちゃった家庭であっても、今現在子供を育てている家庭を大事にしましょうという国民合意ができてきたから、どの党もそれを盛り込むということになってるんで、やっぱり問題はその、財源をどうしますかっていうことでね」
山本浩之
「そうですね、ええ」
青山繁晴
「で、これはあの1つ、ま、自民党はまだ正式発表の2日前なわけですけど、その、今の段階で僕は不満があるのはその、民主党にいわば対抗して消費税の増税を匂わせたのはいいんですけど、それが依然として検討とか準備ってことになってるわけですね。だけど自由民主党ってもう半世紀以上も政権を担ってきて、税制もさんざんその、実地にやってきたわけですから、これ消費税をその、目的税にしてですね、その、少子化対策とか、あるいは福祉のために使うっていうものにするんだったら、消費税は引き上げますとはっきり有権者に示すべきで、で、それ示してくれるとですね、たとえばその民主党のマニフェストの欠点も、つまり有権者から見たら分かりにくいって、財源問題分かりにくいって欠点もね、ある意味、その、民主党のためじゃなくて有権者のために分かりやすくするんですよ。というのは、自民党の方はその、長い政権を担ってきた経験と責任によって、もう消費税ってものははっきり言うと。で、民主党の方は、いや、消費税を入れる前に無駄遣いが実は隠されてるから、無駄遣やめましょうと。だけど民主党はこれ新しくやるから、やっぱりやってみなきゃ分からない不確かなところがあると。すると有権者の側は、今までの実績を評価して安定的に考える方を選ぶのか、それともちょっとリスクはあるけれども新しいやり方を選ぶのかって、こうはっきりするじゃないですか。ちょっと昔の保守と革新ぐらいはっきりするわけですね」
山本浩之
「確かにそうですね」
青山繁晴
「こういうふうにはっきりさせてくれるのがマニフェストの値打ちだから、まず自民党の方から消費税の引き上げをその、準備とか検討じゃなくてはっきりさせることが大事だと思います。あと2日あるんだから」
山本浩之
「政権与党としてやはりそういうふうな骨格、新たな骨格作りっていうものに対してはっきりと明言するべきだと思うんですね。で、その野党の民主党の方はですね、ま、言ってみたら新しく初めて家を建てるのにですね、まだ予算の見積もりもできてないのに、その、たとえば壁紙は何色にしましょうとか、えっと、玄関の明かりはこういうグレードの物でとかって、そういうことばっかり言わされてるみたいで、もっとその予算、だって見積もりオーバーしてたらできないわけですし。で、それよりも基礎がちゃんとなってるのかとか、耐震補強きちんとできてるんかっていうところまで言ってほしいですね」
青山繁晴
「んー、そうなんですね。で、あの、民主党の財源案ていうのは、その、無駄を省いてやったら16兆8000億出るって言うけど、その、出なかったらどうするんですかっていう担保がないんですね」
山本浩之
「ええ、ええ」
青山繁晴
「だからさっきバージョン2って話がありましたけどね。その、何か50ページぐらいになるってことは、今23ページですからね、倍以上になるわけですよ。だからもし17兆円弱が出なかった時にどうしますか、それをこないだはその、政調会長の直嶋さんが今、政府がやってる施策をそれ、やめて、そこでお金出すんだってなこと言ったけど、そうするとたとえば防衛費がいきなりドンと削られたりってことにもなる。すると、そういうことに関心強い有権者は不安を持つ。だからそうじゃなくて、あの、無駄を出せなかった時はどうするかっていうとこまで踏み込んでほしいですね」
山本浩之
「だから与党にも野党にもそれぐらいやっぱり厳しい目でみんなが見てるということなんでしょうけれど、それに関してもう1点なんですけれども、今日、民主党の鳩山代表がインド洋での海上自衛隊給油活動について、民主党が政権を獲得した場合は、法律の期限が切れる来年1月で終了させる考えを示したと。これはどうなんですか」

青山繁晴
「これはね、あの、これがバージョン2出さなきゃいけない大きな理由だと思うんですよ。実は最大の理由だろうと思うんですね。というのはあの、今、民主党は月曜日に出したマニフェストって、何と安全保障の言葉が一言もない。1箇所もないんですよ。で、あるのは外交っていう項目だけですけど、それはその23ページ、一番最後の方に出てきて、それまでこうやってあの、今(VTRを)見て下さってるように色刷りなんですが、その、最後の外交のページだけ白黒になってるんですね」
村西利恵
「なぜかそうなんですね」
青山繁晴
「ええ。それなぜかって理由があってね。こういうところ赤くやってんのは、その、5つの約束っていうところは、こう赤で強調してるんですね。ところが外交・安全保障は国民に約束ができてないから、だから赤く塗れなかったってのが実態なんですね。で、その後にたくさん批判が出て、あの、批判ていうのはその、たとえば連立の相手かもしれない社民党から、これじゃ組めないって話がまた出てきたから、やっぱりその、インド洋から自衛隊引き揚げましょうってことになったわけですよ。するとあの、イラクにはもう自衛隊いないし、インド洋からも引き揚げると。そうすると日本の国際貢献どうするんですか、日米同盟どうするんですかってことをもう1回立て直さないといけないんですね。それでバージョン2だと思うんですが、これはちょっとね、やっぱり政権を担おうかって政党が外交安保についてこの様子っていうのは、やっぱりあの」
山本浩之
「いやー、はっきり聞きたいですね、そのへんは」
青山繁晴
「ええ、有権者はきびしい目で見ると思いますね、はい」
山本浩之
「そうですね。ま、あの経済問題だけではなくって、外交問題も待ったなしの状況に来ていると言えると思うんですけれども、この日本が衆院選に向けて政治空白とも言える間にですね、アメリカと中国が接近して友好な関係をアピールしております」

■「米中戦略・経済対話」2日目 核の不拡散や環境問題など幅広い話し合いが行われる(FNN7/29)
■米中戦略・経済対話閉幕 クリントン国務長官、両国の親密ぶりをアピール(FNN7/29)
…………など、米中戦略・経済対話関連ニュースVTRの後…………
山本浩之
「この2日間の戦略・経済対話、青山さんはどういうふうにご覧になってましたか」
青山繁晴
「んー、あの、今のね、VTRのアナウンスでもね、その、米中の親密ぶりをアピールというね、ありましたけど、ちょっとそういう見方ははっきり言って甘いと思うんですよ。いや、この番組だけじゃなくて、もうメディアはずっとそういうふうにやってるでしょ?これアメリカと中国は何となく仲良くやってますねっていうような、そんな生やさしい話じゃなくて、一言で言うと、アメリカ合衆国がサミットを否定したってことですよ。こないだイタリアのラクイラでね、そのG8、サミットやったばっかりでしょ。で、サミットっていうのは本来はまず数が少ない、それがメリットで、数が少なくて自由と民主主義で考え方が同じで、だからその、国連は192カ国もあって話がまとまらない。だけどサミットは数が少なくて考えが同じだから、ちゃんと考えまとまって実行できると。だから世界にとって貢献するっていうのがサミットだったわけですね。ところがロシアがサミットに入ってきたからだんだん話がおかしくなって、考え方が違う、数もどんどん増えていく、もうサミットの決定力がなくなってきた。じゃあもう1回やり直そうかになった時に、アメリカが選んだのは中国選んだわけですよ」
一同
「はぁー」
青山繁晴
「中国はいくら経済が強くなっても共産党の独裁なんですよ。それ、自由と民主主義のアメリカとその、共産党独裁の中国で世界を決めていきましょうと。ほんとは考え方は違うのに、これ無理に同じことにしなきゃいけないから、当然アメリカが人権問題などと追及できるはずはなくなったわけですよ。もう追及できない。あの、ヒラリーさんが少しその、ウイグルについて触れたりしてますけど、これははっきり言って世界に対するリップサービスでね、中国は、いやそれ内政問題ですって言ったら、ああそうですかで終わったのが実態ですから、これはあの、私たちが今まで見てきた枠組みを変える話であるから、アメリカと中国がニコニコ仲良くやってますね、ワシントンっていう遠い所でやってますね、あの、大阪から、東京から遠いですね、いや、全然違う、これ日本の運命に関わる話ですよ」
山本浩之
「そんな状況にあって、ま、もちろんその選挙ってことになりますと、その前後2カ月、あるいは2カ月以上ですね、空白があるっていうふうに言われますけれども、いくらその政治空白の状況だからって言って、じゃあ日本のその政治のリーダーたちがですね、どういうふうな考えでいるのかっていうのは、私たちは心配になるわけですけどもね」
青山繁晴
「これがね、あの、他の国だと選挙やってる時にこうやってその、アメリカと中国が急にくっついたりすると、これがすぐ争点になってですよ、これをどうするのかっていうのを必ず与野党の政治家は発言しなきゃいけなくなって、それが選挙の争点になるんですが、日本だと政治空白ってことになっちゃうわけですよ」
山本浩之
「そうですねー」
青山繁晴
「ええ、だからね、僕たち有権者の方も考え方変えなきゃいけないんですよ。政治空白だから今発言ないのはしょうがないんじゃなくて、ちょうど選挙の時にアメリカと中国の新しい動きができたんだから、麻生さん鳩山さん考えを聞かせて下さいよと記者の方も追及しなきゃいけないんだけど、ほとんどそういう質問出てないですよね、はい」
山本浩之
「で、今日この後の青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーでも、引き続き米中関係についてのお話だと…」

青山繁晴
「はい。で、まずね、あの、その話に入る前に1つ視聴者の方々にお話しておきたいんですけどね。あの、僕のところにも、ま、番組にもきっとそうだと思いますけど、なぜ衆議院が解散になった後に、その、この“ニュースDEズバリ”のコーナーで政治を扱わなくなったのかと。で、これは実はあの、視聴者の皆さん、実はここにヤマヒロさん、今ニコニコ座ってますが、夕べ怒鳴り合いをしましてね、スタッフと一緒に。僕は机叩いたりして、ヤマヒロさんもムキになったりして(ヤマヒロ笑)、ごめんなさい、ね、あの、お互いにすごいやり合ったんですよ。それどうしてかというと、僕は解散になったからよけいに視聴者にはね、その、政治のをどう見るかっていうことが必要になる、その、投票する時に必要だから」
山本浩之
「おっしゃる通りです」
青山繁晴
「で、ところがヤマヒロさんはやっぱりテレビ局の立場として、あくまで公平を期さなきゃいけないから、たとえば民主党だけ、自民党だけ、あるいは他の党、社民党とかね、共産党どうすんですか、国民新党どうすんですかって話を全部やらなきゃいけないから、それ難しいでしょってことで、こう揉み合いしたんですが、それであの、私たちが合意、夕べ遅くに合意したのはですね、とりあえずマニフェストについてその、あと明後日(31日)に自民党が出したらそれで揃いますね。揃ったらあの、来週のこのコーナーでその、マニフェストを扱います。で、今日はまだ自民党のマニフェストが正式に出てないから、今日はやっぱりその米中のことをやりたいんですね(くっくり注:実は民主党のマニフェストも正式には出ていなかったのです。最後の私の雑感を参照)。で、どうしてやりたいかというと、それさっきのヤマヒロさんの質問に関連して、選挙中だから、むしろこの、外交的な大きなことが起きたら、それをその政治家がどう判断してくれるのか、それは有権者にとっても大事なことだからその意味を見たいんですね。で、その意味を見る時に、今日のキーワードはこれです(フリップ出す)」

山本浩之
「『戦後最大級の事件』」
青山繁晴
「はい。これあの、戦後っていうのは、日本はアメリカに戦争で負けてから、とにかくアメリカと仲良くしましょうって国造りやってきた面は否定できない。ところがそのアメリカが今、日本を見なくて中国を見てるわけですよね。だからこれはもちろんその、誇張だって言う人は出るでしょうが、いや、しかしこれは例えばね、1972年にニクソンが中国に突然行った時にね、日本の頭越しに行ったわけですよ。ニクソン大統領は合衆国から中国に突然。それと似た話なんで、これはね、誇張じゃなくてね、むしろ大きく捉えた方が僕は正しいと思うので、どうしてこうまで言わなきゃいけないのかってことを、この後しっかり具体的に見たいと思います」
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