「ムーブ!」金大中事件真相判明に日韓政府困惑

 今日も最後に細切れぼやきがあります。
 まずは久々、「ムーブ!」の起こしを。

■10/29放送「ムーブ!」

金大中事件真相判明に日韓政府困惑

071029-01title.jpeg 10月24日、韓国国家情報院の真相調査委員会が、金大中事件は韓国中央情報部(KCIA)の組織的な犯行だったとする報告書を発表しました。
 が、韓国側は謝罪するどころか、逆に「日本が悪いんだ」と主張。日本はどうすべきなのか。重村智計教授の解説です。

 細かい相づちはカット、言葉尻など曖昧な箇所もありますが、それ以外はほぼ完璧……と言いたいんですが、重村さんの喋りが聞きとれなかったり、複数の人が喋ってる場面も多いので、そのあたりは多少あやふやです。

 画像は“元祖たか”さんがUPして下さった映像から、キャプチャさせていただきました(いつもありがとうございます)。
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福田総理が家族会と面会&どうなるテロ支援国家指定解除

 今日は細切れぼやきもあります。

071026.jpg まずは本題――。

 何でこのタイミングなのかよくわかりませんが、とにかく今日(10/26)、福田総理が家族会と会いました。
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拉致問題 | comments (19) | trackbacks (2)

「アンカー」防衛省の闇と自衛官の不信感(おまけ:金大中事件)

■10/24放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”

情報隠しと腐敗の伏魔殿?疑惑に揺れる防衛省の闇を青山がズバリ!

071024-01title.jpeg 青山さんは、小池元防衛大臣と対立してた頃の守屋元事務次官と電話で話をしたことがあるそうです。
 後半は自衛官が抱く「不信感」について。

 コーナーの直前にアフガニスタン関連の特集がありましたので、そこから起こします。

 細かい相づちはカット、言葉尻など曖昧な箇所もありますが、それ以外はほぼ完璧です。
 画像は一部を除き“元祖たか”さんがUPして下さった映像(最後のリンク集参照)から、キャプチャさせていただきました。
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山本浩之(キャスター)
「インド洋上での給油活動をめぐって新法が国会で論議されていますけれども、今、アフガニスタンが必要としているものはいったい何なのか。このアフガニスタンの現地で支援を行う医師からの提案です」

 …………………………VTR開始…………………………

 新テロ対策特別措置法。

 与党は今日から法案の審議に入ることを提案しましたが、野党は守屋前防衛事務次官の証人喚問が先だと対立。

 結局、先ほど午後4時から開かれた委員会で、守屋前次官の証人喚問を29日に行い、明後日(26日)と30日に質疑が行われることが決まりました。

 アフガニスタンをめぐっては、その貢献の在り方についても議論が分かれる与党自民党と野党民主党。

 インド洋上における多国籍部隊への給油活動こそが日本ができるアフガニスタンへの国際貢献だと福田総理が主張すれば、国連決議に基づく地上部隊であるISAF(国際治安部隊)への参加こそが憲法上許されるアフガニスタンへの国際貢献だと主張する民主党・小沢代表。

 日本が行うべき国際貢献はどちらなのか。

 しかしこの議論の陰で忘れられているのが、アフガニスタンの人々が本当に必要としている支援は何かという視点。

071024Nakamura.jpg 現地で医療ボランティア活動を続けるNGO(ペシャワール会)代表の中村哲医師に現地の最新事情を聞きました。

中村医師
「(治安は)過去最悪の状態になってます。人口のほとんどは農民なんですね。今、アフガニスタンではもう今まで、歴史上なかったような大干ばつが今も進行し続けてる。もう追いつめられた状態ではみんな過激な考えに走りやすいわけで、どうせ死ぬなら道連れにという、物騒なムードが広がっているということはあるでしょうね」

 タリバンの復活で、かつてないほど治安状況が悪化していると指摘する中村医師。

 ならば、テロリストの掃討に給油という形で協力する現在の海上自衛隊の活動は、アフガニスタンの人々にとっても喜ばれるはずですが――。

中村医師
「数名のテロリストがいるという情報だけでもって、ジェット機でその村を爆撃をするという、こんなことが普通に行われている。こともあろうにその爆撃機がですね、日本の給油によって飛んできたとなればね、これはどういう感じになりますか?これは反日感情が起こるのは当然であって、私は給油活動は絶対にしちゃいけないことの一つだと思ってます

 これは6年前の冬に撮影された、アフガニスタンを襲った干ばつ被害の写真です。
 今年はこの時を上回る大干ばつが発生していて、これから冬にかけて食糧不足が心配されると言います。

 民主党の主張するISAFの民生部門での支援ならば、この問題は解決できるのでしょうか。

中村医師
ISAFはまずい。これはもう米軍以上に凶暴ですよ。(ISAFの)民生に手を出すといっても、これは名前からしてですね、治安維持部隊ですから、どうしても軍事目的を達成するための民生になりやすいわけで」

 さらに中村医師はISAFの兵士の目に余る現地での行動から、すでにアフガニスタンの人々の信用を失っているとします。

中村医師
「私はISAFにずいぶん危ない目にあわされたからですね。あの厳しい禁酒国でですね、路上で平気でワインをラッパ飲みしてですね、(空き瓶を)通行中の車に投げつける。それから墓を暴いて頭蓋骨で遊ぶと。あの仲間になっちゃいけませんね」

 中村医師のNGO・ペシャワール会はこの春、4年越しで全長13キロの用水路を完成させました。
 中村医師の乗るショベルカーの周りを輪になって踊り、用水路の完成を祝うアフガニスタンの人々。
 こういった活動こそが、日本が国をあげて取り組むべき国際貢献ではないかと投げかけます。

中村医師
「どうしても議論の中心が、国際社会において日本の名誉ある地位を占めるだとかですね、何もしないだけでいいのかとか抽象的なレベルで終わってると。日本政府なりがですね、ともかく民生が先だということで、灌漑(かんがい)事業を大々的に起こすとすればですね、日本単独でできないこともないですよ。で、それを堂々とどうして言わないのかと」

 …………………………VTR終了…………………………

山本浩之
「まあ非常に治安の悪い中で、ああやって現地での活動を続けてらっしゃる方のほんと生の声だというふうに僕は思うんですが、室井さんはいかがですか」

室井佑月
「現地の人の声ってやっぱりあれですよね、貴重ですよね。でもISAFってそんなにあれなんだ、そんな暴れ者みたいにやっぱりなっちゃうんだ、こう団体で行ったりすると。民生支援ってことでもやっぱりそうかな」

山本浩之
「いや、中村さんの今の発言はISAFに関してですね」

室井佑月
「日本だけでってことでしょう?」

山本浩之
「青山さんいかがですか、今の話を聞いてて」

青山繁晴
「まず中村さんの活動はね、実際に中東で高く評価されてます。で、中村さん、自分の利益のためにやってるんじゃなくて、本当にアフガンの人々はじめ中東のためにやってますよね。そこは評価し、それから中村医師のお話の中でね、たとえばテロリストが数人いるだけで村全体を爆撃した例が、これはISAFというよりもおそらく米軍の不朽の自由作戦の方だと思いますけど、そういう例は僕も聞いてます。それからイスラムの世界で酒を平気で飲むという行いも聞いてます。そういうところから中村さんの言ってることは正しいことが多いけど、ただ一つね、日本の給油というのは爆撃機に油を入れてるんじゃなくて、こないだも言いましたけど、あくまで海上阻止行動なんで、海を使ったテロリストのための運搬とかテロリストの利益になることを阻むためにやってますから、そこはその、むしろアフガンの中にいると見えない部分だと思います。噂話としてはね、たとえば米軍の戦闘機に日本の油が入ってるって噂が出ることもあるし、僕がイラクに行った時も、頭の上にやってきた戦闘機が本当は日本のじゃないかと言われたこともあるしね。だけどそこはあえて冷静にやっぱり見るべきで、NGOという市民がやるべき活動と、それから主権国家たる日本がやるべき活動は、やっぱり両方とも必要なんですよ

山本浩之
「その主権国家たる日本がやる活動の一つの中に、給油活動と別に民生レベルでの支援のあり方、これも今、模索はされてますね」

青山繁晴
「それはイラクも同じなんですけれど、干ばつに対する灌漑事業も含めてですね、あるいはダムを作ったりそれから電力の供給、それからもちろん発電も含めてね、そういうことは日本がいずれやらないといけません。で、それと同時に、それをやろうとしたら、日本やあるいは欧米諸国の支援でそれやろうとしたら、それはイスラムの敵だと言ってテロリストがやって来るのも事実なんですよ。市民に水が渡る事業なのに、それがイスラム教徒以外がやると全部敵だっていう話になるのがテロの世界なんで、そこはやっぱり治安維持をやらなきゃいけないわけですよ。そうすると治安維持でたとえばドイツやフランス、特にドイツのようにですね、イラク戦争に真っ向から反対した国が兵士を出してきて、20数人も死んでるでしょう。で、日本がそれに守ってもらって安全なとこだけやるって言ったら、また話が通らないわけですよ。だからやっぱりね、両方やらなきゃならないってことなんです」

山本浩之
「なるほどね。一方を通そうと思うとやっぱり矛盾も生じてくるわけですよね、話の中に」

青山繁晴
「だから日本は灌漑支援なんかに、お金だけ支援出しますと言ったらまた前と同じ話になっちゃうんです」

山本浩之
「さぁ今日は、青山さんの“ニュースDEズバリ”に行きたいと思うんですけれども、今日は青山さん、どのお話を」

青山繁晴
「はい、あの、連日国会はですね、いろんな問題があるにもかかわらず、もう連日、防衛省の話が多いですよね。特に次官だった守屋さんが情けないゴルフ三昧をやってたり、あるいは海上自衛隊が情報を隠蔽してたりということがありますね。で、皆さんいったい何でこんなことが起きるのか、本当の原因は何なのかと思われていると思うんですが、僕はそれを一つはこれだと思ってます」
 
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外国人から見た日本と日本人(2)

 外国人から見た日本と日本人の姿、第2弾。
 有名なもの、さほど有名でないもの、戦争に関連するもの、関連しないもの、新しいもの、古いもの、今回も各種取り混ぜております(敬称略)。
 
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「太田総理」外国人に地方選挙権をあげます

■10/19放送「太田総理の私が総理大臣になったら…秘書田中。

 番組の前半部分、山本モナのマニフェスト『10年以上住む外国人に地方選挙権をあげます』の討論を起こしました。
 「太田総理」って普段あまり見ないんですが、今回はテーマに興味があったのでテキスト起こしをしてみました。



 細かい振りや相づちはカット。言葉尻や複数の人が喋ってる箇所はちょっと曖昧です。が、それ以外はほぼ完璧だと思います。
 各人の名前のところ、赤は「地方参政権あげる」に賛成青は「地方参政権あげる」に反対ということで色分けしています。
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 内容紹介ここから____________________________
 
森富美(進行役)
「小さな国会。第二秘書、山本モナくん」

071019-01mona.jpeg山本モナ
「みなさんがお考えになる本当の国際化とはいったい何でしょうか。英語を話すことだけが国際化なんでしょうか。今、日本には外国人の方がどんどん増えています。日本が本当の国際化を目指すにあたって、私が提案するマニフェストはこちらです。『10年以上住む外国人に地方選挙権をあげます』」

ナレーション
『怒りの外国人軍団とモナ、太田が強力タッグで日本社会にもの申す。まずはこちらのVTRから』
 
 …………………………VTR開始…………………………

071019-02graf.jpegナレーション
『早急な国際化の必要性が叫ばれる今の日本。日本の外国人登録者数は年々増え、一昨年ついに200万人を突破。およそ60人に1人が外国人という計算で、過去最高記録を更新中だ。現在、日本に住む外国人には住民票ではなく外国人登録証明書を発行。税金を納める義務は日本人と同じだが、選挙権は認められていない。

 今は日本国籍の山本モナもそんな苦労を知る一人。モナは広島県でノルウェー人の父と日本人の母との間に誕生。父親が日本人と同じ権利が認められず苦労する姿を見て育った。モナ自身も子供時代に外人、外人といじめられたり、些細なことがあってもお前が外人だからだと罵られたりもした。日本で生まれ育ったモナでさえ外国人の辛さを体験したのだ。

 さすがに国レベルの参政権は認めなくても、ゴミ出しなど日常生活に密着する地方自治体の選挙権は認めてもいいのでは。そこから日本は真の国際化への一歩を踏み出せるのでは。そこで、10年以上住む外国人に地方選挙権をあげます。すると日本はこう変わる――』

(以下、ややコント仕立て)

地方議員候補者(日本人)
「(街頭演説で)私は外国人の子供たちが学校教育で苦労しない社会を目指します!」

白人男性
「やあ、いいこと言うなあ」

黒人男性
「そうやね、おれ、あいつに投票するで」

ナレーション
(1)外国人が生活に密着した地方行政に参加できるようになり、やがて――』
 
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「アンカー」武力行使容認?小沢代表が民主党を壊す?

■10/17放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”

自衛隊武力行使容認?小沢代表の方針で民主党混乱…裏側を青山がズバリ

071017-01title.jpeg テロ対策特措法に替わる新法に絡んで、「小沢さん大丈夫?民主党大丈夫?」。

 コーナーの直前に関連ニュースが伝えられましたので、そこから起こします。

 細かい相づちはカット、言葉尻など曖昧な箇所もありますが、それ以外はほぼ完璧です。
 画像は“元祖たか”さんがUPして下さった映像(最後のリンク集参照)から、キャプチャさせていただきました。
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山本浩之(キャスター)
「さ、この問題については世論も賛否が真っ二つのようです。新しいテロ対策措置法案、どう新しくなるのでしょうか」

村西利恵(進行役)
「来月1日に期限切れとなるインド洋上での給油活動、これを継続するための新テロ対策特別措置法案を政府は今夜、閣議決定し、法案は国会審議に入る見通しです」

 …………………………VTR開始…………………………

(きのう10月16日 衆院予算委員会)

071017-02-1fukuda.jpeg福田首相
「何で理解をするような努力をして下さらないのかなと、こう思っています。(中略)いくら議論したってね、あの、賛成とは言わないんでしょ、結局」(場内笑)

 今国会の最大の焦点であるテロ対策特別措置法に替わる新法。
 昨日、与党はインド洋で海上自衛隊が給油活動を継続するための法案の中身をまとめ、政府は今夜、閣議決定する予定です。

 新法では自衛隊の活動を艦船への給油と給水に限定し、今の法律では必要となっている国会の承認規定も削除、さらに自民党が当初主張した2年間の活動期限を、公明党に配慮して、あっさり1年に変更しました。

山崎元副総裁
「委員会における審議と理事会における協議で、実質的な与野党間の法案に対する内容の調整をやっていきたいと」

 何としてでも法案を通したい自民党。
 焦りからか、中谷元防衛庁長官は先日出演した番組(14日放送「報道2001」)の中で――。

071017-02-2naka.jpeg中谷元防衛庁長官
「ぜひこれ(給油活動)は続けてくれと要望されておりますので、もうこれに反対するのはテロリストしかないんじゃないですか

黒岩祐治(キャスター)
「反対するの、テロリストしかないということは、民主党はテロリスト集団ということですか

中谷元防衛庁長官
「ええ、理解できませんね」

 これはまずいと思ったのか今朝、発言を撤回し謝罪しました。

 一方、国会審議で主導権を握りたい民主党は与党案を、国会承認を省いたのは国民と民意を無視していると強く批判。
 鳩山幹事長は対案を参議院に提出する方針を明らかにしました。

民主党 鳩山幹事長
「(党内の)方向性はまとまったと思っています。できるならば法案にしたいねという方向で、大筋認められたということです」

 …………………………VTR終了…………………………
 
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外国人から見た日本と日本人(1)

 外国人から見た日本と日本人の姿。
 文章や発言を集めてみました。
 有名なもの、さほど有名でないもの、戦争に関連するもの、関連しないもの、各種取り混ぜております(敬称略)。

※このシリーズの一覧(人物名と国名)を作りました。


C・P・ツュンベリー=スウェーデン人。医師・植物学者。ケンペル、シーボルトと並んで「出島の三学者」と謳われた。1775年(安永4年)来日。
「江戸参府随行記」より

 地球上の民族のなかで、日本人は第一級の民族に値し、ヨーロッパ人に比肩するものである。・・・その国民性の随所にみられる堅実さ、国民のたゆまざる熱意、そして百を超すその他の事柄に関し、我々は驚嘆せざるを得ない。政府は独裁的でもなく、また情実に傾かないこと、・・・飢餓と飢饉はほとんど知られておらず、あってもごく稀であること、等々、これらすべては信じがたいほどであり、多くの人々にとっては理解にさえ苦しむほどであるが、これはまさしく事実であり、最大の注目をひくに値する。

(中略)日本人の親切なことと善良なる気質については、私は色々な例について驚きをもって見ることがしばしばあった。それは日本で商取引をしているヨーロッパ人の汚いやり方やその欺瞞に対して、思いつく限りの侮り、憎悪そして警戒心を抱くのが当然と思われる現在でさえも変わらない。国民は大変に寛容でしかも善良である。

(中略)正義は外国人に対しても侵すべからざるものとされている。いったん契約が結ばれれば、ヨーロッパ人自身がその原因を作らない限り、取り消されたり、一字といえども変更されたりすることはない。

タウンゼント・ハリス=初代米国総領事。1856年(安政3年)来日。
「日本滞在記」より

 彼ら(日本人)は皆よく肥え、身なりもよく、幸福そうである。一見したところ、富者も貧者もない−これが恐らく人民の本当の幸福というものだろう。私は時として、日本を開国して外国の影響を受けさせることが、果たしてこの人々の普遍的な幸福を増進する所以であるか、どうか、疑わしくなる。私は、質素と正直の黄金時代を、いずれの他の国におけるよりも、より多く日本において見出す。

バジル・ホール・チェンバレン=イギリス人。1873年(明治6年)〜1905年(明治38年)、日本で教師として活躍。
「日本事物誌1」より

 日本人の間に長く住み、日本語に親しむことによって、この論文の後半において簡単に述べた最近の戦争や、その他の変化の間における国民のあらゆる階級の態度を見ることができたが、これらの外国人すべてに深い印象を与えた事実が一つある。それは、日本人の国民性格の根本的な逞しさと健康的なことである。極東の諸国民は――少なくともこの国民は――ヨーロッパ人と比較して知的に劣っているという考えは、間違っていることが立証された。同様にまた、異教徒の諸国民は――少なくともこの国民は――キリスト教徒と比較して道徳的に劣っているという考えは、誤りであることが証明された。

 過去半世紀間、この国のいろいろな出来事を充分に知ってきたものは誰でも、ヨーロッパの総てのキリスト教国の中に、日本ほど前非を認めるのが早く、あらゆる文明の技術において教えやすく、外交においては日本ほど率直で穏健であり、戦争に際してはこれほど騎士道的で人道的な国があろうとは、とうてい主張できないのである。もし少しでも「黄禍」があるとするならば、ヨーロッパ自身の良き性質にもまさるさらに高度の良き性質を、その新しい競争相手が所有しているからにほかならない。このように驚くべき成果が生じたのは、日本人が苦境に立たされていることを自覚し、断乎として事態を改善しようと決意し、全国民が二代にわたって熱心に働いてきたからにほかならない。

(引用者注:「黄禍」=19世紀半ばから20世紀前半にかけて、アメリカ・ドイツ・カナダ・オーストラリアなど白人国家において、アジア人を蔑視し差別する「黄禍論」が現れた)

バジル・ホール・チェンバレン=イギリス人。1873年(明治6年)〜1905年(明治38年)、日本で教師として活躍。
「日本事物誌1」より

 1877年(明治十年)薩摩の反乱(西南戦争)を鎮圧したとき、日本軍人は砲火の洗礼をあびた。日本軍人は日清戦争(1894〜5)において偉功を立て、外国の専門家たちを驚嘆させた。特に兵站部の組織は徹底的に行き届いたもので、峻烈な気候と貧しい国土にあって、敢然とその任務に当った。

 統率もまずく栄養も不良で、生れつき戦争嫌いの中国人は、逃走することが多かった。日本人の胆力を示す機会はほとんどなかった。しかしながら1894年9月15日の平壌の戦闘、続いて満洲に進軍し、同年11月に旅順を占領したのは注目すべき手柄であった。

 さらに1900年(明治三十三年)、北京救出のため連合軍とともに進軍した日本派遣軍は、もっとも華々しい活躍を見せた(北清事変)。彼らはもっとも速く進軍し、もっともよく戦った。彼らはもっともよく軍律に従い、被征服者に対してはもっとも人道的に行動した。

 日露戦争(1904〜5)は同様のことを物語っている。日本は今や、その大きさにおいては世界最強の軍隊の一つを所有していると言っても過言ではない。この事実には――事実と仮定して――さらに驚くべきものがある。それは、日本陸軍が作者不明(という言葉を使わせてもらえば)だからである。世界的に有名な専門家がこのすばらしい機構を作りあげたのではない――フレデリック大王も、ナポレオンもいない。それは、狭い範囲以外にはほとんど知られていない人びとが作りあげたものである。

バジル・ホール・チェンバレン=イギリス人。1873年(明治6年)〜1905年(明治38年)、日本で教師として活躍。
「日本事物誌2」より

 絵画や家の装飾、線と形に依存するすべての事物において、日本人の趣味は渋み――の一語に要約できよう。大きいことを偉大なことと履き違えているこけおどし、見せびらかしと乱費によって美しさを押し通してしまうような俗悪さなどは、日本人の考え方のなかに見出すことはできない。

(中略)金持ちは高ぶらず、貧乏人は卑下しない。実に、貧乏人は存在するが、貧困なるものは存在しない。ほんものの平等精神が(われわれはみな同じ人間だと心底から信ずる心が)社会の隅々まで浸透しているのである。

 ヨーロッパが日本からその教訓を新しく学ぶのはいつの日であろうか――かつて古代ギリシア人がよく知っていた調和・節度・渋みの教訓を――。アメリカがそれを学ぶのはいつであろうか――その国土にこそ共和政体のもつ質朴さが存在すると、私たちの父祖達は信じていたが、今や現代となって、私たちはその国を虚飾と奢侈の国と見なすようになった。それは、かのローマ帝国において、道徳的な衣の糸が弛緩し始めてきたときのローマ人の、あの放縦にのみ比すべきものである。

 しかし、日本が私たちを改宗させるのではなくて、私たちが日本を邪道に陥れることになりそうである。すでに上流階級の衣服、家屋、絵画、生活全体が、西洋との接触によって汚れてきた。渋みのある美しさと調和をもつ古い伝統を知りたいと思うならば、今では一般大衆の中に求めねばならない。

イザベラ・バード=イギリス人。当時の女性としては珍しい旅行家で、1878年(明治11年)以降、日本各地を旅した。
「日本奥地紀行」より

 ヨーロッパの多くの国々や、わがイギリスでも地方によっては、外国の服装をした女性の一人旅は、実際の危害を受けるまではゆかなくとも、無礼や侮辱の仕打ちにあったり、お金をゆすりとられるのであるが、ここでは私は、一度も失礼な目にあったこともなければ、真に過当な料金をとられた例もない。

 群集にとり囲まれても、失礼なことをされることはない。馬子は、私が雨に濡れたり、びっくり驚くことのないように絶えず気をつかい、革帯や結んでいない品物が旅の終わるまで無事であるように、細心の注意を払う。

(中略)私は日本の子どもたちがとても好きだ。私は今まで赤ん坊の泣くのを聞いたことがなく、子どもがうるさかったり、言うことをきかなかったりするのを見たことがない。日本では孝行が何ものにも優先する美徳である。何も文句を言わずに従うことが何世紀にもわたる習慣となっている。英国の母親たちが、子どもを脅したり、手練手管を使って騙したりして、いやいやながら服従させるような光景は、日本には見られない。

 私は、子どもたちが自分たちだけで面白く遊べるように、うまく仕込まれているのに感心する。家庭教育の一つは、いろいろな遊戯の規則を覚えることである。規則は絶対であり、疑問が出たときには、口論して遊戯を中止するのではなく、年長の子の命令で問題を解決する。子どもたちは自分たちだけで遊び、いつも大人の手を借りるようなことはない。

エドワード・シルベスタ・モース=アメリカ人。明治10年代に計3回日本に滞在。東京大学で生物学を講じた。大森貝塚を発見。
「日本その日その日1」より

 外国人は日本に数カ月いた上で、徐々に次のようなことに気がつき始める。即ち彼は日本人にすべてを教える気でいたのであるが、驚くことには、また残念ながら、自分の国で人道の名に於いて道徳的教訓の重荷になっている善徳や品性を、日本人は生まれながらに持っているらしいことである。

 衣服の簡素、家庭の整理、周囲の清潔、自然及びすべての自然物に対する愛、あっさりして魅力に富む芸術、挙動の礼儀正さ、他人の感情についての思いやり・・・・これ等は恵まれた階級の人々ばかりでなく、最も貧しい人々も持っている特質である。

 こう感じるのが私一人でない証拠として、我国社交界の最上級に属する人の言葉をかりよう。我々は数ヶ日の間ある田舎の宿屋に泊まっていた。下女の一人が、我々のやった間違いを丁寧に譲り合ったのを見て、この米国人は「これ等の人々の態度と典雅とは、我国最良の社交界の人々にくらべて、よしんば優れてはいないにしても、決して劣りはしない」というのであった。
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内藤×亀田ほか最近のニュースいろいろ

071012kameda.jpg 今日は最近のニュースから「細切れぼやき」形式で。
 コメント欄でネタを下さった皆様、ありがとうございます。

【BOX】内藤初防衛!亀田に黒星、「国民の期待に応えられた」(サンスポ10/12)
 プロボクシング・WBC世界フライ級タイトルマッチ(11日、有明コロシアム、観衆=6000)荒れた試合でも強かった。王者・内藤大助が、「亀田3兄弟」の二男で、挑戦者・大毅(18)を3−0の大差判定で破り、初防衛に成功。33歳1カ月の世界王座防衛は、日本のジム所属選手の最年長防衛記録を更新した。
(以下略)

 私、ボクシングってあまり見ないんですよ。特に嫌いというわけじゃないんですが。
 でも亀田家は嫌い。それを神輿にしてるTBSも。
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「アンカー」壊し屋小沢一郎&金正日発言の真意

■10/10放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”

北朝鮮に拉致日本人はもういない?金総書記発言の真意を青山がズバリ

071010-01title.jpeg 南北首脳会談における金正日の発言の真意を読み解きます。

 直前のニュースコーナーというかトップニュースで、海自給油のイラク転用問題について国会での攻防、小沢氏のISAFにまつわる発言、小沢氏団体のマンション賃貸収入問題も取り上げられましたので、そこから起こします。

 細かい相づちはカット、言葉尻など曖昧な箇所もありますが、それ以外はほぼ完璧です。
 あ、あと今回トップニュースから起こすことになるとは思わなかったので、こちらでビデオ上手く録れてなくて、最初の何秒間か起こし洩れがありますがご容赦下さい。

 画像は“元祖たか”さんがUPして下さった映像(最後のリンク集参照)から、キャプチャさせていただきました。
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 …………………………VTR開始…………………………
 
(今日(10月10日)の国会)

菅代表代行
「この発言は間違っていたから撤回すると、今言われるんですか。その場合は責任はどう取られるんですか」

071010-02fukuda.jpeg福田首相
「当時のデータの取り方などについてですね、当時間違いがあったということはもうすでに認めておるとこでございますから、そういう意味においては、当時の発言は間違えていたということは明確に申し上げます」

 菅代表代行が指摘するのは、2003年、海上自衛隊が間接的に給油した燃料は20万ガロンと発言していたにもかかわらず、その後80万ガロンだったと政府が説明したこと。

 当時の福田官房長官は、20万ガロンではイラク関係で燃料が使われることは現実的にあり得ないと発言していました。

(2003年5月の国会)

福田官房長官(当時)
「20万ガロンと言ったって、キティホークでは1日分なんですよと、まあこういう趣旨で発言したわけでございます」

(今日の国会)

福田首相
「その発言はですね、私が創作したわけではなくて、全て防衛庁もしくは所管の部署から得た情報に基づいて発言されてるわけですので」

071010-03kan.jpeg菅代表代行
「イラク(戦争)で使ったか使わないかの発言が、私がそういう記者会見したかもしれないけど、内容は責任を持てません?じゃあ誰が責任持つんですか!誰が責任持つんですか!(中略)それでもってイラクでは使われていないという根拠にされてるんですから」

福田首相
「ですから何が悪いかと言えばですね、そういう情報を間違って入手したというとこに問題の原点があるわけですから、私からもお詫びを申し上げなければいけないと思っております」

 一方、海上給油活動ではなく、アフガニスタン本土での地上活動であるISAF(国際治安支援部隊)への参加を主張する小沢民主党代表が、先ほど会見を開き持論を展開しました。

小沢代表
「ISAFは国連の活動だから、我々は参加するのに何の支障もないと。多少危険なことがあろうとも、皆といっしょに平和を守るというスタンスを、心構えを日本は持たなくてはいけない。『危険』に、『汚い』に、何だもう一つ……その3K、とにかく、『きつい』、それは他の外国の人にやってもらって、日本は楽な安全なことばっかりやりますと言うんでは、それは国際社会で通らないんじゃないですかと」

 …………………………VTR終了…………………………
 
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Nスペ「激流中国『チベット』」

【修正10/9 15:55】画像を挿入しました。

071007-01title.jpeg■10/7放送「NHKスペシャル」【激流中国 「チベット」】

・Yahoo!テレビ欄より
NHKスペシャル 激流中国 「チベット」
鉄道開通で聖地に富が▽骨董品ブーム▽揺れる民族の心
10月7日(日) 21:00〜21:50 NHK総合

青海チベット鉄道の開通で刻々と変容している中国・チベット自治区の今を伝える。北京とラサを結ぶ青海チベット鉄道の開通から1年。これまで"秘境"といわれたチベット自治区は一気に身近になり、開通からわずか半年余りで観光客数や収入が前年比40%も増加した。ラサではホテルの建設ラッシュなど鉄道ブームに沸いている。だが外部から資金や文化が大量流入する一方で、都会にあこがれる若者が続出。チベット文化をどう守っていくのかという新たな課題が浮上している。夏の観光シーズンに開業したばかりの豪華ホテルを定点取材。都会の文化や資本の論理に戸惑いながら働く地方出身の若者たちの姿を追う。

 「NHKがチベットを?どうせ中共マンセーな作りなんでしょ?」と思って、もともと見る気はなかったんです。
 が、産経新聞(大阪版)のテレビ欄で大きく紹介されてるのを見て、産経が推薦(?)してるんだったら意外と良いのかもしれないと思って、見てみたところ……。
 おお!これは!?(O.O;)(o。o;)

 全編テキストに起こしてみました。
 画像は“元祖たか”さんがUPして下さった映像から、キャプチャさせていただきました。
 各画像をクリックすると、新規画面で拡大します。


 内容紹介ここから____________________________
 
 中国、チベット自治区。
 ある農村の寺院です。

「この靴は?」
「ダライラマ5世のものです」
「この寺で最も古いものですね」

 チベットの骨董品を買いつけようと、ある有名ホテルのオーナー(張暁宏社長。後ほど紹介あり)が寺を訪れました。

071007-02chou.jpegオーナー
「この古道具を買いたい。値切りはしないよ。500元(約7500円)でどうだろう」

若い僧侶
「お寺のものは人々から頂いたものですしね…」

 続いて彼らは近く農家へ向かいました。

オーナー
「これは釈迦だな。……この像はなんだ?」

農夫
「チベット仏教の神の鳥です」

オーナー
「すべて買い取りましょう」

 仏壇にまつられていたものは全てホテルの展示品となります。
 仏像を売ったのは一族の若者でした。

老婆
「ずっと昔からあった。仏さま……」(仏壇を磨きながら)

 農家の年収の数年分にあたる10万円が支払われました。

オーナー
「まあまあだね。古いが、たいした価値はない」

取材班
「先ほどのお寺は売りませんでしたね?」

オーナーの部下
「取材されてるからね」

オーナー
「まぁいろいろありますよ。じゃあひきあげようか」


 タイトル【激流中国】

 悲願の北京オリンピックを来年に控え、経済優先から真の大国に向けて転換を図る中国。
 今、さまざまな矛盾が激流となって押し寄せています。

 鉄道の開通により、未曾有の観光ブームに湧くチベット。
 仏教の聖地に渦巻く民族の人間模様を、一つのホテルを舞台に見つめます。

 タイトル【チベット 聖地に富を求めて】


071007-03tetudou.jpeg 中国、チベット自治区を走る青海チベット鉄道。
 去年7月に開通しました。

 チベットの標高は平均4000メートル以上。
 長く秘境とされてきたこの地に中国政府は4500億円を投じ、鉄道を建設しました。

071007-04rasa.jpeg 終着点はチベット自治区の中心都市ラサです。
 鉄道開通により観光客は急増、今年1年で300万人がチベット自治区に押し寄せます。

 最大の観光資源はチベット独自の仏教文化です。
 
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