理想と現実を絶えず秤に掛け続ける安倍さんの困難な戦いを応援します
小川榮太郎さんが、自著『国家の命運 安倍政権 奇跡のドキュメント』(6月14日発刊)の最後の方で、このように述べています。
【新たな国生みの「物語」――第二次安倍政権における安倍晋三首相は、期待をはるかに上回るスタートを切った。政治は具体的でなければならない。理念の上を上滑りしていては何も始まらない。だが一方、譲ってはならない大きな原則がある。硫黄島での安倍首相は、国家の指導者として譲ってはならぬ原則を黙々と形にした。アベノミクスも価値観外交も教育再生も憲法改正も、政策としての具体的妥当性と共に、こうした死守すべき理念、国家のあるべき姿にあくまで固執する安倍の政治家としての厳しい節操によって、初めて「新たな国生みの『物語』」たり得る。これは、今のところさしあたって維持されている内閣の高支持率などとは無縁の、薄氷を踏む困難な戦いなのだ。
だからこうも言える。理想と現実を絶えず秤に掛け続ける安倍の困難な戦いを、「心ある全日本人」もまた、自らの課題として受け止め、今後、安倍の挑戦が、逆風や困難の中で暗礁に乗り上げそうになることがあれば、その時こそ支え続け、共に、「国生みの『物語』」を貫徹する粘り強さが、我々にあるかどうか。硫黄島の地下壕での死闘の前には、我々の今の「国生み」が直面する困難など、比較にもなるまい。そんな中でさえ、安倍という稀有の政治指導者を支える忍耐のない日本ならば、そんな民族に未来など金輪際ある筈もない。一見平時のように見えてその実、国を喪う危険がこんなにも差し迫っている時はないという難しい状況に、現在の日本は置かれている。だからこそ、我々日本人が、今ほどの覚悟を問われている時は、実はかつてなかった。言うべきことはそれに尽きるとさえ、私には思われる。(P.257)】