鳩山政権発足から1カ月が過ぎましたが、発足当初から連日ツッコミどころ満載ですね(^_^;
もっともメディアは多くが民主党寄りなので、普通の国民(テレビや新聞だけで情報仕入れてる人)から見たら、そうでもなかったんでしょうけど。
ただ、この件に関しては普通の国民も(゚Д゚)ハァ?となったに違いありません。
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10年度予算:過去最高95兆380億円 概算要求(毎日10/16)
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公約優先、増額相次ぐ 概算要求(読売10/16)
概算要求が95兆円超って何それ?!(麻生政権予算は88.5兆円)
しかも概算要求の中には、要求額とは別枠で金額を明示していない「事項要求」が数多く盛り込まれていることから、予算額がさらに膨らむ懸念も出ています。
16日のNHKの報道によれば、厚生労働省、総務省、環境省、文部科学省が「事項要求」を出しているとのこと。
この「事項要求」が上乗せされることで、95兆380億円からさらに2兆円以上増える可能性もあるそうで、元経産官僚で現慶應義塾大学教授の岸博幸氏によれば、
このような「事項要求」の乱発は過去に例がないとのことでした(「報ステ」10/16)。
もはや議論は「財源どう確保するの?」ってレベルを超えて、「国の借金増やしてでもマニフェストを実行するのか、それとも借金を抑えるためにマニフェストは一部反故にするのか」ってレベルに入ってますよね。
まだ国会も開かれてないのに、何かもうグダグダっていうか……。
しかも肝心のハッティ(鳩山由紀夫首相)の態度が煮え切らないこともあって、これまで鳩山政権を持ち上げてきたメディアも、さすがに「大丈夫?」って感じの報道を少しずつではあるものの始めているようです。
総選挙期間中に自民党がくり広げた民主党批判を「ネガキャンだ」とこき下ろしていた人たちも、事ここに至れば、それなりにまっとうな批判だったと認めざるをえなくなりつつあるのでは?
たとえば話題になった
【自民党ネットCM】プロポーズ篇、これなんか当時は必ずしも評判が芳しくはなかったけども、現在まさにこの通りになってませんか。
ハッティ似の男性「ボクの方がキミを幸せにできる。ボクに交代してみないか?バラ色の人生が待っているよ。出産や子育ての費用も教育費も、老後の生活費も介護の費用も、ボクに任せれば全部OKさ!高速道路も乗り放題だよ!」
女性「お金は大丈夫?」
ハッティ似の男性「細かいことは結婚してから考えるよ!」
女性「えぇぇぇ???」
ナレーション「根拠のない自信に人生を預けられますか?」
仮にマニフェストを実行するために赤字国債を増発するとなれば、もう本末転倒ですよね。
ハッティ自身が赤字国債増発なんてとんでもないと言って選挙戦を戦ったんですから。
(ちなみにマニフェストでは赤字国債発行に関しては触れていないようです。いちおう言質取られないようにはしてあった?)
ただ、マスコミも全般的にまだまだ鳩山政権には優しくて、「頑張って下さい」って声の方が大きいのが現実。
10月14日のテレ朝「報道ステーション」では、古舘伊知郎キャスターが
「(民主党政権は)透明性があって予算作成の経過がよく分かっていいですね!」と本筋から視聴者の目をそらすような発言。
10月15日の毎日放送「ちちんぷいぷい」では、寺脇研氏(元文部官僚でゆとり教育推進者)が
「民主党は『コンクリートから人へ』という方針だから、ダムを中止して子ども手当出すのなら赤字になってもOK」という趣旨のことを言い、びっくりしてしまいました。
他によく聞く声は「初めてのことだから」とか(お前は村山富市か!)、「スタートしてまだ1カ月だから」とか。甘いなぁ。
しつこいようですが、そもそもハッティ本人が「赤字国債増発したら日本はもたない」「ムダ削減と予算の組み替えで財源は確保できる」と断言してたんですよ。
こういう発言も全部なかったことにしちゃうんでしょうか、民主党支持の人は。応援するにしても、せめて「たった1カ月で簡単にあきらめるなよ」とか言えんか?
これがもし自公政権だったらどうなってたか?簡単に想像できますね。
マスコミは即座に「ブレた!ブレた!」の大合唱でぼろくそ叩いたでしょうし、「責任取って内閣総辞職しろ」とか「解散しろ」とかの声が出ても不思議ではありません。
でも、全然そんなふうにはなってない。
やはり報道というのは、意図的な誘導によって世論をいかようにも操作できるんだなぁと改めて思う。
私の知る限り、「赤字国債発行」という話が最初に表に出たのは10月5日。
時事通信の
赤字国債発行へ=税収減不可避、10年度予算編成−政府方針という記事でした。