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「アンカー」米中の日本はずし?&インド洋給油&故人献金

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■10/7放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”

膨張する隣人、中国“米中関係”が世界の基軸に?青山がズバリ

091007-18hato.jpg コーナーの冒頭で、先日急逝された中川昭一さんへの思いを青山さんが話されました。
 コーナー本編は、中朝首脳会談の背後に米中の「日本はずし」?、インド洋給油問題で閣内大もめ、鳩山総理の故人献金問題など盛り沢山です。

 間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
 画像はYouTubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。

 あとコーナーの前に、補正予算見直しの問題と前原国交大臣の発言について青山さんの解説がありました。この部分は要旨のみ記載、続いてコーナー本編は完全起こしでお送りいたします。


 内容紹介ここから____________________________

補正予算見直し 政府、目標の3兆円へさらなる上積み目指し各省庁に再検討を要請(FNN10/7)
阪和道:和歌山県知事が4車線化を陳情 前原国交相に(毎日新聞10/7)

 …………以上ニュース報道のあと青山さんの解説(あくまで要旨)…………

 山本浩之「公共工事がなくなると地方の雇用・経済にマイナスの影響も出る。こうした不安や不満を政府はどう解消するのか?注目の前原国土交通大臣は…」

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 「今のマクロ経済を大変心配しており(中略)いかに日本の経済を伸ばすか、潜在力を高めていくかという取り組みは不可欠だろう」

 村西利恵「また『成長戦略会議』立ち上げの準備を明らかにしました。これは観光客の誘致や、航空の規制をなくして自由競争を促したり、港の整備などについて話し合い、方向性を打ち出すもの。国交省によると現在、有識者の人選を始めているが、まだ立ち上げ時期は決まっていません」

 山本浩之「言っていることは間違ってないが、これをなぜ先にやらなかったのか?逆じゃないかと」

 青山繁晴「この水曜『アンカー』でも前に指摘した通り、やっぱり順番が間違ったまま来てて、この前原さんの発言をあえてポジティブに考えたら、前原さんがもう我慢しきれなくなって、そもそも成長戦略を立てていかないと、削るだけでは日本経済は逆に駄目になるんじゃないかという懸念があるから、遅いけれどもとにかく今からやりましょうという解釈はできる。但し、不可思議な点がいくつもあって、成長戦略会議って、今までの自民党政権だったら当然、経済産業大臣を中心にしてやることだが、民主党政権では当然、国家戦略室の菅さんが中心になってやること。観光とかが入っていて、それは国交大臣の所管だが、全体の日本のマクロ経済、特に新しい成長をどうやって作るかというのは、国交大臣がリーダーシップとってやることではない。本当は内閣全体でその取り組みができてない現実があるから、前原さんがいわば仕掛けたと思う

 山本浩之「削減が3兆円に届かない。マニフェストの財源はどうするのかって話は選挙前からさんざんあって、それにはきちんと答えてこなかった。いざスタートして、2兆円削った、2兆5000億、もう一声ってやってる。有権者に対してそういう説明で果たして良いのか?」

 青山繁晴「鳩山さんはのんきな総理で、今8合目、あと一息と言ってたが、政権が作った目標に一息という意味。なぜ3兆円なのかというと、マニフェストで約束した子ども手当などでまずは3兆円いるからひねり出したいと。しかし、仮にひねり出して、さあ子ども手当を出しましたとなっても、じゃあそれが今まで鳩山さんが言っていた内需拡大にすぐにつながって、日本の成長を促すかというと、誰も確信持てない。だからさっきの前原さんの言葉も、子ども手当出すだけで成長するとは言えないから、全体の計画をもう一回立てなきゃいけないと言ってるわけです。これも本当は総理自身が危機意識を持たないといけない。総理個人だけじゃなくて、政権全体としてそういう問題意識がない。先ほど(のストレートニュースの中で)和歌山の人の反応にあった通り、道路は混んでいたり空いていたりするが、知事としては和歌山の高速道路は全国レベルで見たら遅れてる。他の所はもうできてるからいいかもしれないが、残った和歌山が犠牲になって、その結果出てくるのが子ども手当では、話がつながらないんじゃないかというのがある
 
 山本浩之「道路にしても賛成、反対いろんな意見あっていいが、1つ1つどうクリアしていくのか。実現に時間がかかるし、どうしてもどこかが不満を持って終わる。そんな中で子ども手当、もらえる人もらえました。が、お父さんは公共事業をやってるが仕事が全然なくて、子ども手当もらってもお金を誰が使えるのか?」

 青山繁晴「それが単なる懸念じゃなくて、補正の組み直し、それが現実の問題にすぐなるということ。すぐに提出するんだから、すぐに仕事なくなると。すると明日からどうなるかと思ってる人が、僕の知り合い含めて地方にはたくさんいる。それを思うと、前原さんが所管を超えて焦ったような発言したのもやむを得ないと思う。政権の危機を物語っているので。マニフェストを守るというのは国民生活を守るためであって、たとえば来年夏の参院選に負けないようにするためじゃないということを、総理がはっきりさせる必要がある」

 …………以下、“ニュースDEズバリ”全文起こし…………

山本浩之
「さ、続いての青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナー行きます。今日はどんなお話をいただけますか」

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青山繁晴
「はい。あの、えーっとコーナーに行くんですけれども、1分だけお時間いただいて、あの、ちょっと一言、二言だけ違うお話をいたしたいんです。というのは、あの、先日、中川昭一さんが急逝をされまして、で、あの、僕のところに、その中川昭一さんの急死をどのように受け止めているかというのを『アンカー』で一言でいいから聞きたいっていうのを、たくさんいただきました。もちろんたくさんと言っても一部の声ですけど。で、だからあの、1分だけお時間いただいて申しますと、あの、僕は中川昭一さんていう人、僕とほとんど同世代の人なんですが、まあ正直考え方も近かったです。この中川さんはようやく楽になれた、ようやく全ての重荷を下ろして、あの、楽になることができたなあと、あの、思ってます。あの、中川昭一さんは、僕の見る限りは、生涯、両肩にお父さんの自決ということを背負っての、あの、本当に苦しい長い長い歩みでした。ようやく楽になれましたねというのが僕の気持ちで、お父様とも、あの、違う世界で、お父さんほんとはどうだったのかっていう話も、今できてんじゃないかなと。だから中川昭一さん、死して悔いなしというように僕は信じてます。はい。で、今日のコーナーに通常通り行きたいと思います。皆さん、お時間いただいてありがとうございました(一礼)」

山本浩之
「はい、いえいえ」

青山繁晴
「で、あの、今日はですね、外交のことを少しお話ししたいと思うんですけれど、あの、皆さんあの、十分注目されてると思います。というのは北朝鮮に中国の温家宝首相が行って、で、そこでまたその、6カ国協議に復帰するしないの話が出てると。で、まああの、新聞の扱いは大きいのに、何となく傍観者みたいな報道ぶりに終始してると思いますね。で、それは僕はうなづけるところがあって、その、日本の普通の国民から見たら、ああ、またかと。で、北朝鮮はその、たとえば6カ国協議は永遠に復帰しないと言ってて、強い姿勢を言ってて、で、そのあとまた急にふにゃっと和らげて、ほしいものを取っていくと。この繰り返しだから、もういちいち反応したくないという気持ちはあると思うんですよ。ところが今回だけはあの、日本国民が鋭く反応してほしいと思うんです。というのは今回の動きには、こういう隠されてる重大な事実が進行してると思うからです。これです(フリップ出す)」

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山本浩之
「『日本が消される』」

青山繁晴
「はい。あの、あえて大変強い言葉を言いましたけれども、まあ日本は戦争にかつて、64年前に負けましたけれども、そのあと私たちの先人の努力もあって、戦後のアジア、世界でほんとに重要な歩みを続けてきたんですが、その日本の役割が今、消されようとしてる。それが今、中国と北朝鮮の間、あるいはアメリカも加わって進行してることじゃないかと。そのお話を今日は皆さんと一緒に考えたいと思います」

山本浩之
「ではコマーシャルのあと青山さんの解説です」

(いったんCM)

 …………………………VTR開始…………………………

 ダム問題にモラトリアム法案、補正予算見直しと、国内に大きな問題を抱える鳩山政権。
 しかしその間に北朝鮮問題が動き始めていた。

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 北朝鮮と中国との国交樹立60周年記念式典に出席するため、4日、平壌を訪れた中国の実質ナンバー2・温家宝首相。
 空港には北朝鮮ナンバー1の金正日総書記が自ら出迎えるという極めて異例の歓迎ぶりとなった。

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 金正日総書記は温家宝首相との会談で「朝鮮半島の非核化実現という目標に変わりはない」と述べた上で、6カ国協議への復帰の可能性を示唆した。

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 これを機に北朝鮮問題はどう進んでいくのか。
 そして鳩山政権の外交政策は?
 青山がズバリ解説します。

 …………………………VTR終了…………………………

山本浩之
「温家宝首相の訪朝で北朝鮮問題、また動こうとしているんですけれども、青山さんの1つめのキーワードは『日本が消される』というものでした。これが日本にとってどんな重大なことに結びつくのか。さっそくお願いしたいと思います」

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青山繁晴
「はい。あの、このコーナーのまぁささやかな志っていうのは、その、なるべく根っこのところを見つけましょうと。で、その根っこも何か特別な情報に頼るよりも、表に出てきたこと、それが日本ではバラバラに報じられやすいけど、ほんとはそれがつながっていて、いわば大きな出来事の前には伏線があるというのを今まで考えてきたんですけど、今日はまあそれが一番強く現れる話だと思うんですね。で、まずその、中国と北朝鮮は隣同士で、お互いにまあ共産党の独裁国家ですから、仲いいのは当たり前だとあの、一般的には思われてるわけですね。しかし実際には、北朝鮮の側から中国にも撃ち込めるような核ミサイルの開発を急いでいたり、最近まあ仲もかなり悪くなってたわけですよね。で、これが、それがこの時期にその温家宝首相が、つまり中国の首脳が自ら北朝鮮に行く。しかもこの、いわば背広のポケットには今回はたっぷりお土産が入っていて、つまり支援ですね。で、中身ははっきりわからないけど、たとえば橋の建設などやるらしいと。これ当たり前に考えたら、今、北朝鮮は国連の制裁決議を受けてんでしょ?

一同
「うん」

青山繁晴
「中国は国連の安全保障、常任理事国ですよ。それなのにわざわざこれどうしてやるのか。当然その裏に大きな、今だからこそこれをやらなきゃいけない理由があるはずなんですよね。で、その理由が実はこれだけじゃわからないように見えて、伏線があると。さっき言った通り。この伏線、今回のこの中朝、えー、ごめんなさい、中朝首脳会談が行われなきゃいけない伏線というのは、さて何でしょうか。岡安ちゃん(笑)」

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岡安譲
「これけっこう難しいと思うんですけど(一同ざわざわ)、これ国連総会で鳩山さんがスピーチして、けっこう各国から礼賛されたっていうのがひとつ引き金になってるんじゃないかなっていう、僕なりの考えなんですが」

青山繁晴
「あー、これはなかなかユニークな答えで」

岡安譲
「ユニーク?当りだと思ったのに、ユニークと返されましたが(一同笑&ざわざわ)」

青山繁晴
「つまりその、鳩山さん、日本の新しい総理が礼賛されたから、これは日本が逆に高まっていくから、あわてて中国と北朝鮮が…」

岡安譲
「そうそう、危機感を抱いてという」

青山繁晴
「その、日本が強くなったら、どうすべーっていう相談をしてると。それだったらいいんですけど、さっきのキーワードと全く真逆になるじゃないですか(笑)」

岡安譲
「あ、そうかー(笑)」

青山繁晴
「あのね、でも国連でその、気候変動サミットがあって、それに関係あるんじゃないかというところまでは、その、岡安さん、直感の鋭い人だから、それは当たってます。僕は社交辞令、絶対言いませんから。但しそのあとはかなり違う(一同笑)。で、その、鳩山さんの演説の話ではなくて、その、国連気候変動サミット、確かにいろいろ演説は行われたけど、アメリカのニューヨークで行われたから、当然それを利用して、オバマ大統領が各国の首脳とそれを活かして、首脳会談次々やりましたね。そっちの方です。はい、出して下さい」

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村西利恵
「しかもその長さに関係があるということなんですが、米中首脳会談はおよそ1時間半行われたのに対して、日米首脳会談は30分余りでした

青山繁晴
「はい。あの、必ずしも時間だけで判断するほどの単純なことではありませんけれども、しかしやっぱり、たかが時間されど時間でですね、みんなお互いに忙しいから、その時間どれぐらい取ってくれたかって、極めて重要なんですね。で、えー、外務当局者の話を総合すると、実は両方とも予定時間は1時間だったと。オバマさんは鳩山さんとも1時間、中国の胡錦濤主席とも1時間の予定が、日本は30分ぐらいで終わっちゃったと。いわばその、日本が削られた時間が中国に乗っかってる形になってる。ま、これは結果論ですけど」

村西利恵
「日はね、違うんですけれども、はい」

青山繁晴
「はい。ね。日は違うんですが、まあ結果的にはそういう感じに見えるわけですね。で、まずその日米首脳会談、たった30分で終わったんだけれども、しかし我が鳩山総理はそのあとも大変ご機嫌で、あったかーい雰囲気の会談でしたと言われて、しかもその、オバマ大統領と初対面だけど個人的信頼関係を築くことができたとおっしゃったんですね。で、一部英語も鳩山さん言われてましたが、実際はかなり通訳使いましたから、おそらくまあ13、4分ぐらいの会談で、それで個人的信頼関係って一気に築けるのかなあということ自体、皆さん不思議に思うと思うんですよ。外国だから特別って実はありません。人間のやることですから同じなんで。初対面で、僕が村西さんと初対面で十数分でいきなり個人的信頼関係って言ったら…(笑)」

村西利恵
「そこまではまだ話して、ねぇ、踏み込めないですよね」

青山繁晴
「そうです。まあ村西さん、たぶん僕のことを怪しい人だと思うと思うんですよ。そういうふうに言ったらね」

村西利恵
「そんなことないですけど(笑)」

青山繁晴
「ちょっときついですけれど(笑)。ほんとはどうして短かったかというと、鳩山さんが具体的な問題にほとんど何も触れなかった。日米の間にインド洋の給油も含めてたくさん問題がありますけど、経済問題も含めてほとんど触れないから、オバマさんにこにこして、そうですね、そうですね、日米は大事ですよ、仲いいですねって、はい終わりになったということなんですよ。だからそれ逆に言うと、何で米中の首脳会談は1時間半も盛り上がったか、予定を30分も過ぎて盛り上がったかというとですよ、これはオバマ大統領の方から胡錦濤さんに実は濃い話をしたからですね。濃い話っていうのは、その、普通は今まで米中って基本的に経済の話が主だったわけですよ。だから胡錦濤さん今回も、中国の安いタイヤをちゃんと買って下さいよって話を実はしたわけですね。14億のトップなのに。ところがオバマさんはそれだけじゃなくて、たとえば北朝鮮の問題についてですね、こういうふうに言ってるわけです。はい、出して下さい」

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村西利恵
『北朝鮮問題は米中で取り組みましょう』と」

青山繁晴
「はい。で、えー、これあの、言葉は非常に丸めてますよ。実際はオバマ大統領は6カ国協議の意味に触れたり、あるいはクリントン元大統領が行って北朝鮮と話をしたことは意義があるんだと、いろんなことを言われてるけれども、全部総合すると、これ僕が勝手に言ってるんじゃなくて、あの、もちろん確認しました。日本の外務省の方にも、それからアメリカの国務省にも、こういう解釈でいいですかと確認をした上で、その通り、北朝鮮問題は特に米中を基軸にして、他の国は全部いらないと言ってないですよ、それ6カ国協議やるんですから」

村西利恵
「中心となってと」

青山繁晴
「ええ、そうです。米中が中心となって取り組もうってことを言ったと。で、さらにここに書いてないですけど、北朝鮮問題だけじゃなくて、たとえばイランの問題も米中が基軸になって取り組もうと

一同
「へえー」

青山繁晴
「で、これは中国にとっては非常に新鮮な話なんですよね。というのは、どうして新鮮かというとこうです」

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村西利恵
「これは歴史的な『日本はずし』。中国と北朝鮮にはチャンスになると」

青山繁晴
「はい。大げさなと思われるかもしれませんが、ま、これは歴史的な日本はずしのいわば始まりだと考えていただきたいんですね。すでに日本が完全にはずされたっていうような話をしてんじゃありません。しかし始まりとしてはこれは重大な兆候であって。というのは、もう考えていただきたい、日本は64年前に戦争に負けました、負けましたが、そのあと、その、特にサンフランシスコ講和条約が成立して、日本が独立回復してから、日本は独立国として、日本なりにアメリカと連携して日米同盟を作ってきて、私たちの税金もずいぶんそこに注ぎ込まれてきて、いわばその、日米を中心にして特にアジアの問題には対処すると。日米が基軸で、その対処される中に中国があり、北朝鮮があった。これが入れ替わったわけですよね。米中を基軸にしてアジアに対処する、対処される側に北朝鮮もあるけれども、日本もあると。で、それがたとえばイランのことで言うと、その、世界的にもそうなんだと。これはあの、前の米中戦略経済対話とも結びついてて、オバマさんのその、根本的な考えが変わってないってことですね。で、すなわちこれは、中国と北朝鮮にとってみたら、アジアの仕組み、アジアの枠組みを変える、まあその、いわば歴史的なチャンス、いわばそのチャンスだってことをがっちりこう、つかまえてるんですね。つかまえてるから、だからこういう感じになるわけですよね。はい、ちょっと絵を出していただけますか」

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青山繁晴
「今もうほんとにガバッとこうね、抱き合ってます。このお2人が抱き合ってるんですけれども、これはその、2人がこのことの意味をわかってるということだと思うんですね。すなわち、えー、この2人が抱き合ってる背景には、いわばオバマ大統領がいるわけです。オバマ大統領公認のもと抱き合ってて、今までは日米という大きな同盟があったけれども、今も形はあるんだけれども、本当は米中の同盟でこれからやっていけるんだということになってる。で、この変化が非常に大きいから、その、温家宝首相はお土産を持っていくことができた。それはそうですね。そのお土産って本来は経済制裁に、さっき言った通り、その、矛盾するんだけど、アメリカ合衆国が、つまり国連本部のあるアメリカ合衆国がそれ認めてくれてるから、これもできるわけですね。そしてこの出迎えも非常に大きい意味があって、北朝鮮は人口2000万、中国は人口ほんとは14億超えてると言われてる、そんな大きな違いがあるのに、いわば北朝鮮のプライド、あるいは外交戦略としてもですよ、あくまでも、中国といっても元首の江沢民さんや胡錦濤さんのような国家主席が来たら、中国も金正日さんを空港に出すけれども、中国が温家宝首相だったら自ら出迎えに行かないってことだったのに、今回出迎えに行った。つまりこれは歴史が変わる大きなチャンスなんだってことを、身体をもって示してるわけですね

村西利恵
「わかっているから、ということですね」

青山繁晴
「はい。で、それが根っこのところであって、しかもその北朝鮮も独自に日本に対して、実は揺さぶりをかけてます。はい、それちょっと出して下さい」

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村西利恵
「日本人拉致も含む日本との諸問題は『2国間協議で扱うべき問題だ』と。これ朴吉淵(パク・キルヨン)北朝鮮の外務次官が先月に発言したものです」

青山繁晴
「はい。先月27日、つまり今回の温家宝さんの北朝鮮訪問の前に、わざわざこういう発言をしてるんですね。で、これあの、日本での新聞の扱い、こんなちっちゃかったです。テレビはほとんどやらなかったと思うんですけれどね。しかもその、新聞もどう解釈していいかわかんない。僕の古巣の共同通信の記事も含めてですね、よくわかんない。まあこれいちおう、その、日本と話し合うと、拉致も含めてね。今までそんなこと言わなかったじゃないですか。拉致も含めてちゃんと日本と話し合うって言ってくれてるんだから、いいことなのかな、ハテナ、って感じなんですよ」

村西利恵
「ともとれるという感じですね」

青山繁晴
「うん、で、たとえば福田内閣の時にね、その、再調査やるって言ったのが宙に浮いてるわけでしょ。それも含めてやるのかなあと、外務省に聞いても、そうなのかという受け止めはあるんですが、これは要はここに書いてる通り、もう一つの日本はずし。というのは、その、オバマ大統領もその、中国の顔を立てて、6カ国協議をとにかく再開しなきゃいけない。6カ国協議が再開されていく時にですね、日本はそこにいるけれども、拉致は持ち出すなよと、日本の問題はそこではやらないよと、そこはもう日本と北朝鮮でやるんで、6カ国協議のテーブルなんかに出さしてやらないよっていう意味なんです、これは本当は」

一同
「なるほど…、はあー」

青山繁晴
「したがって6カ国協議がこれから仮に再開されてもですよ、再開されてそこで北朝鮮が核を放棄することはありません。いつも言ってる通り。これはどうしてかというと、北朝鮮のような破綻国家をアメリカや中国のような大きな国がなぜ相手にしてくれるかというと、核武装しつつあるからであって、それもうよくわかってるから核放棄したりしない。しかし、その、たとえば朝鮮半島の非核化とかきれいな言葉を使いながら、お金を引き出そうとしてて、その時には日本が必要なんですよ。だから6カ国協議も必要だってことになって、しかしそこで拉致をやったりしないっていうことで、実はこれももう一つ日本はずしで、しかもこれはその、たとえば温家宝さんが北朝鮮に行く前の伏線であるということを、私たちが意識する国になりたいなあということなんですね。で、これあの、日本があの、日本の役割が消されていくってことを、民主党政権の中でもちゃんと気がついて心配してる人はいます。これは幸いなるかなと思います。救いだと思いますが、それはあえて言うとこの2人ですね」

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村西利恵
「それが岡田外務大臣と長島防衛政務官」

青山繁晴
「はい。この2人、ま、顔並べましたけどね、岡田さんと長島さんって別に今まで仲いいって報道はなかったと思います。あの、実際あんまりコミュニケーションないと思うんですが、でもこの2人顔並べた、並べさせていただいた意味はもちろんあるんです。そして、その話はこのあとしっかりしたいと思いますけど、そのキーワードはこれです(フリップ出す)」

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村西利恵
「ここでズバリキーワードは『隠された分裂』。日本はずしが加速する中、鳩山政権の中では何が起きているのか。CMのあと詳しく解説していただきます」

(いったんCM)

山本浩之
「ま、青山さんによりますと、米中のこのところの動きで日本はずしが始まっていると。しかし民主党もそれに気づいて心配している人もいるんだと、岡田さん、長島さんの顔が出てきました。ただ2つめのキーワードが『隠された分裂』だったんですよね。続きをお願いします」

青山繁晴
「はい。えっと、まずね、この2人も関わった重要な会議の話を具体的に見ていきたいと思います。はい、出して下さい」

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村西利恵
「それが今月の2日、4閣僚による非公式の協議が行われました

青山繁晴
「はい。で、これあの、民主党の中では4大臣会議と呼んでて、要するにその、安全保障とか外交とか、それは特に沖縄の問題での、その、関係大臣会議ってことなんですね。で、今月2日にこれ首相官邸で行われましたし、それ自体は公表されています。で、たとえばそこに参加したこの大臣は4人ですね。で、たとえば前原さんは国交大臣としてじゃなくて沖縄・北方問題、特に沖縄担当問題、担当大臣として参加して、で、当然防衛大臣の北澤さん、外務大臣の岡田さん、そして官邸から平野官房長官、いわば総理の代理として、この4人が出て。で、これ以外に、この長島さんだけ、ま、たまたま出しましたけれど、副大臣や政務官も何人もこれ参加したんですね。で、この会議について公表されたのは普天間基地、沖縄の普天間基地を移転するしない、それどうすんですかって、その話し合いがされたっていうことだけ、実は公表されました。で、たとえば岡田外務大臣の記者会見でも、普天間の問題をいろいろ話し合ったっていうことだけ公表されたんです。ところが、さっき隠された分裂と申しましたけれど、この会議で、この先週の金曜日にやったばかりのこの会議で、実はもっと重大、もっと重大って言っちゃいけませんね、もう一つの重大な話、それも真正面から議論がぶつかった、激論があった。それがこれなんです」

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村西利恵
岡田外務大臣は『単純な延長はしない』、北澤防衛大臣は『延長そのものがない』

青山繁晴
「はい。これ何が、が抜けてるんで、あの、何のことかなと思われた人も多いと思いますが、インド洋の給油問題ですね。で、今、ご承知の通り、海上自衛隊がインド洋で給油活動を行ってて、それ何のためかというと、インド洋から北にあるアフガニスタンでのいわゆるテロとの戦いを日本なりに支援するためだと。で、それが来年1月にその根拠になってる法律、新テロ特措法が期限切れになると。で、鳩山政権はこれを延長しない、すなわち海上自衛隊はインド洋から撤収するんだということを今まで言ってきた。そのインド洋の給油の問題について、岡田外務大臣は実は前から、単純な延長はしないと、これ微妙な言い方、いわゆる含みがある、何か言いたいんだけど、何かよくわからないって言い方を繰り返されてると。この会議でも岡田さんの方からこれを言われたそうです。ね。あの、複数のこの時の関係者によるとですね、出席者によると。はっきり申しますが。でも複数です。1人だけだと解釈が違うことあるんで。複数に確認すると、岡田さんはこれをはっきり言った。そしたら北澤防衛大臣が、あなた、延長そのものがないんだから、延長しないんだからこの政権は、だから単純な延長も何もないでしょうと言ったと。つまりこの2人がぶつかったと」

村西利恵
「真っ向からぶつかってますね」

青山繁晴
「はい。そしたら、この、いわば北澤さんの部下である防衛政務官、ね、外務政務官じゃないんですよ、防衛政務官であるとこの長島さんが、いわば岡田さんの側に立って、岡田さんの発言を支える形で、いや、ちょっと待って下さいと。私は政務官の立場だけれども、大臣の方々に申しますと。実は岡田さんにおかれては、2001年に、岡田さんが当時は民主党の政調会長だった時代に、このテロ特措法、インド洋の給油の問題やった時にですね、民主党としてはその、国会が事前に承認する、ね。国会の事前承認があって初めて海上自衛隊が行ける、その条件さえつければ給油そのものには賛成するということを言われたんですと。だから単純な延長はしないってそういう意味ですと。つまり長島さんは、その、来年1月に切れてそれで終わりじゃなくて、その時に法律を変えて国会の事前承認っていうのを入れたら、インド洋の給油は続けるんだと、岡田さんは言ってるんだってことを言ったわけです

一同
「ああ……」

青山繁晴
「それで、これは当然この場で激論になって、誰がそのあとどう言ったか、たとえば前原さんがどう言ったかとか今のところまだ僕わかりませんが、激しい議論になって、しかし平野さんは沈黙してた。つまり、えー、鳩山さんが、総理がどういう決断下されるのか、いや、全く沈黙してたわけじゃないですよ、いわゆる沈黙っていうのは、鳩山総理は最終的にどうされるかってことについては、官房長官としてのコメントはなかったってことなんですね。で、これはいわばその、中でこうポンと、こうぶつかったままで終わってるわけです。で、ぶつかったままで終わってて、このままどんどん話がその、延長せずに行っちゃうと困るからっていうんで、実は長島さんは一昨日、地元の東京立川市に初めて帰って、そこでその、カメラも、テレビカメラも回ってるところで公に発言しましたね。複雑な延長をするんです

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一同
「うん、うん」

青山繁晴
「複雑な延長、複雑といっても話ははっきりしてて、要するに国会の事前承認という条件を付けて、それであの、延長はするんです、インド洋の給油は続けると言ったわけですよ。さあ、それはあの、けっこうな騒ぎになって、で、たとえば平野官房長官がこの長島さんを呼んで注意をしたり、その前に北澤さんがこの長島さんに苦情を言ったり、大もめにもめてるわけですよ。ところが長島さんと岡田さんが、じゃあこれ、それなりの連携ができてるかというと、これ客観的に申してできてません。つまり岡田さんがじゃあ長島さんの側に立つかっていうと、それはなかなか難しくて、岡田さんは記者会見でですね、防衛省の中できちんと意見統一してくれ、それは防衛省の問題だと。但し岡田さんとしては政府の立場、ね、外務省じゃなくて、政府の立場は単純な延長はしないってことなんだって言ってるわけです

山本浩之
「なるほど」

青山繁晴
「だから岡田さんは実は実質的にはその、いわゆる複雑な延長はするぞと言ってることに等しいと思うんですね。で、これはこの、今後の政権のあり方を左右するぐらいの大問題です。で、それに対して、さっき平野さんの件でちらっと言いました通り、鳩山さんがどうなさるのか。で、その鳩山さんについてですね、さっきのその、オバマさんとの会談をあったかーいと表現されるのは、ほんとに鳩山さんて人柄いいですよ、これはもちろん社交辞令じゃなくて、人柄良くて明るくて前向きでね、そういう意味ではとても親しみやすい、いい総理なんですが、しかしこういう大事な問題が起きてるってことを、実はこの4大臣会議の中身も、鳩山総理は実はご存知ないらしいです

山本浩之
「えっ」

青山繁晴
「あの、こういうやりとりを聞かされてない」

山本浩之
「そうなんですか」

青山繁晴
「はい。したがって鳩山総理の今、その、解決していただきたい問題は、たとえばこういうことがあると思うんです。はい。1つは…」

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村西利恵
「危機意識がない。そして2つめが個人献金問題の捜査に着手」

山本浩之
「ああー、そうですね」

青山繁晴
「はい。たとえばですね、この危機意識がないことで言うとですよ、今どうしてまだ私邸にいらっしゃるんですか。ね」

一同
「ああー」

青山繁晴
「で、これは鳩山さんだけの責任じゃありません。その、前の麻生総理も含めてね、つまり小泉さんの時に首相公邸を私たちの税金をものすごくたくさん使ってですよ、その、90億前後のお金も使っててですよ、公邸を、危機管理に強い公邸に建て替えたじゃないですか。ずーっと、なかなかあの、引っ越さない人が続いて、鳩山さんもそうで、そして鳩山さんは、間もなく臨時国会をやるから、臨時国会までには引っ越したいとおっしゃってるんですが、新しい公邸は国会の宿舎じゃないんですから、そういうこと言うこと自体が本当は危機意識に欠けてると言わざるを得ない

村西利恵
「そうですよね。普段から備えておかないと」

青山繁晴
「はい。それからこれ(献金問題)はね、もう時間がなくなってるから今は一言しか言えませんけど、重大な問題がやっぱり火を吹いてて、その、鳩山さんの受けた政治献金の中に、亡くなった人からの献金だったり、あるいは鳩山さんと全然つきあいがない、私は献金したことがないと言ってる人の献金が山ほどあってですね、この問題について東京地検特捜部が捜査に着手しました。で、実は東京地検特捜部の複数の当局者に電話をして聞いたところ、これは告発があったから単純に捜査を始めてるんではない。というのはね、新聞、テレビは今のところ、いや、今、告発があったら何でも捜査するんだから、この捜査着手は大したことじゃないということが、あの、書き方が多いんですよ。しかし、それはあの、しわば権力に遠慮してると、遠慮してるんじゃないかと思いましたから、地検に取材をしましたら、その、確かに今、検察審査会の権限が強くなったから、告発があったらいちおう捜査しますけど、関係者にいちいち事情聴取したりしてたら、その、特捜部は40人しかいないんだから、できないから、これはもちろん重大性があると思って捜査を開始してると、言葉が返ってきたんですよ

山本浩之
「はあー」

青山繁晴
「で、そこで、それは地検の動きですけども、それに対して鳩山総理やあるいは平野官房長官がですね、これはもう捜査にお任せで、自分が説明する必要はないとおっしゃってるわけですよ。それは危機意識がないってこととつながっててですね

一同
「うん」

青山繁晴
「それはお任せすることじゃなくて、それは内閣総理大臣、現職の内閣総理大臣が直接捜査を受けるのは、これは初めてなんですよ

一同
「ああー」

青山繁晴
「あのロッキード事件の田中角栄さんも、もう総理辞めてたわけですから。その事の重大さを考えたら、これは当然記者会見をやって、自ら記者会見をやって、まず説明するってことが僕は必要だと思います。だからその、総理のそののんきなところを今のうちに改善していただきたい。そうでないと日本が消されていくっていう、その重大な国難が広がっていくと、僕は懸念してます

山本浩之
「その献金問題については、次の臨時国会で大きな問題になると思いますので、また続きをお願いします。以上“ニュースDEズバリ”でした」

 ____________________________内容紹介ここまで


 故人献金問題、ついに東京地検が捜査着手ってことで、さすがにマスコミも大きく取り上げるようになってきましたね。
 当事者の鳩山さんはいったいどう考えてるんでしょう?

 青山さんの言われる通り、のんきな性格で事の重大さに気づいてないのか?
 あるいは、いざとなったらどうにでもなるって余裕ぶっこいてるのか?(産経抄10/7付にもあったように、千葉景子法相が「政治主導」を錦の御旗に指揮権を発動し、捜査を中止させるなど)

 いずれにしても鳩山政権は問題山積みで、この先、日本がさらに悪くなることはあっても決して良くはならないという、嫌な予感が拭えない私です(T^T)


※拙ブログ関連エントリー
【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし

※参考リンク
ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
 青山さんのブログです。ご本人に直接コメントが送れます。
誰にも手渡してはならない自由意志
 拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。

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