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「アンカー」米中急接近とウイグルその後(付:民主マニフェスト)

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■7/29放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”

どうなる政権選択…総選挙まであと32日に・注目選挙を青山ズバリ

090729-08busou.jpg  当日のテレビ欄はこうなってましたが、今日の主なテーマは米中戦略・経済対話、それからウイグル暴動のその後。青山さんが言われるように、米中接近については日本でも総選挙の争点になるべきものなのですが。

 コーナー前に、27日に出された民主党のマニフェストについて青山さんの解説がありましたので、そこから起こします。

 間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
 画像はYouTubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。


 内容紹介ここから____________________________
 
自民党、幼児教育の無償化などを柱にした衆議院選挙マニフェスト案まとめる(FNN7/29)

 …………など、政治関連のニュースVTRの後…………

山本浩之
「ま、いろんな話があろうかと思いますけれども、教育費に関しては各党ともこの、続々と無料化といったものを打ち出してますよね。これについてはどういうふうにお考えですか」

青山繁晴
「あのー、どこの党も、ま、横を睨んでね、教育費あるいは子供に対する手厚い補助っていうものを重視してるなあ、もう票狙いだなあっていう批判は当然出ると思うんですが、僕はちょっとそこは考えが違っててですね、あの、これだけ子供が少なくなっていく時代に対抗して、その、あえて子供がいて、子供を育ててる家庭はちょっと特別扱いに見えても、その、保護しましょうっていうね、国民合意がだいぶできてきたと思うんですよ。で、もちろん子供のいない家庭もいる家庭も全く同じ家庭の値打ちなので、そこはあの、いらうことはできないんですけどもね。あの、だけども子供のいない家庭であったり、あるいは僕のようにもう子供がもうけっこう大きくなっちゃった家庭であっても、今現在子供を育てている家庭を大事にしましょうという国民合意ができてきたから、どの党もそれを盛り込むということになってるんで、やっぱり問題はその、財源をどうしますかっていうことでね」

山本浩之
「そうですね、ええ」

青山繁晴
「で、これはあの1つ、ま、自民党はまだ正式発表の2日前なわけですけど、その、今の段階で僕は不満があるのはその、民主党にいわば対抗して消費税の増税を匂わせたのはいいんですけど、それが依然として検討とか準備ってことになってるわけですね。だけど自由民主党ってもう半世紀以上も政権を担ってきて、税制もさんざんその、実地にやってきたわけですから、これ消費税をその、目的税にしてですね、その、少子化対策とか、あるいは福祉のために使うっていうものにするんだったら、消費税は引き上げますとはっきり有権者に示すべきで、で、それ示してくれるとですね、たとえばその民主党のマニフェストの欠点も、つまり有権者から見たら分かりにくいって、財源問題分かりにくいって欠点もね、ある意味、その、民主党のためじゃなくて有権者のために分かりやすくするんですよ。というのは、自民党の方はその、長い政権を担ってきた経験と責任によって、もう消費税ってものははっきり言うと。で、民主党の方は、いや、消費税を入れる前に無駄遣いが実は隠されてるから、無駄遣やめましょうと。だけど民主党はこれ新しくやるから、やっぱりやってみなきゃ分からない不確かなところがあると。すると有権者の側は、今までの実績を評価して安定的に考える方を選ぶのか、それともちょっとリスクはあるけれども新しいやり方を選ぶのかって、こうはっきりするじゃないですか。ちょっと昔の保守と革新ぐらいはっきりするわけですね」

山本浩之
「確かにそうですね」

青山繁晴
「こういうふうにはっきりさせてくれるのがマニフェストの値打ちだから、まず自民党の方から消費税の引き上げをその、準備とか検討じゃなくてはっきりさせることが大事だと思います。あと2日あるんだから」

山本浩之
「政権与党としてやはりそういうふうな骨格、新たな骨格作りっていうものに対してはっきりと明言するべきだと思うんですね。で、その野党の民主党の方はですね、ま、言ってみたら新しく初めて家を建てるのにですね、まだ予算の見積もりもできてないのに、その、たとえば壁紙は何色にしましょうとか、えっと、玄関の明かりはこういうグレードの物でとかって、そういうことばっかり言わされてるみたいで、もっとその予算、だって見積もりオーバーしてたらできないわけですし。で、それよりも基礎がちゃんとなってるのかとか、耐震補強きちんとできてるんかっていうところまで言ってほしいですね」

青山繁晴
「んー、そうなんですね。で、あの、民主党の財源案ていうのは、その、無駄を省いてやったら16兆8000億出るって言うけど、その、出なかったらどうするんですかっていう担保がないんですね」

山本浩之
「ええ、ええ」

青山繁晴
「だからさっきバージョン2って話がありましたけどね。その、何か50ページぐらいになるってことは、今23ページですからね、倍以上になるわけですよ。だからもし17兆円弱が出なかった時にどうしますか、それをこないだはその、政調会長の直嶋さんが今、政府がやってる施策をそれ、やめて、そこでお金出すんだってなこと言ったけど、そうするとたとえば防衛費がいきなりドンと削られたりってことにもなる。すると、そういうことに関心強い有権者は不安を持つ。だからそうじゃなくて、あの、無駄を出せなかった時はどうするかっていうとこまで踏み込んでほしいですね」

山本浩之
「だから与党にも野党にもそれぐらいやっぱり厳しい目でみんなが見てるということなんでしょうけれど、それに関してもう1点なんですけれども、今日、民主党の鳩山代表がインド洋での海上自衛隊給油活動について、民主党が政権を獲得した場合は、法律の期限が切れる来年1月で終了させる考えを示したと。これはどうなんですか」

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青山繁晴
「これはね、あの、これがバージョン2出さなきゃいけない大きな理由だと思うんですよ。実は最大の理由だろうと思うんですね。というのはあの、今、民主党は月曜日に出したマニフェストって、何と安全保障の言葉が一言もない。1箇所もないんですよ。で、あるのは外交っていう項目だけですけど、それはその23ページ、一番最後の方に出てきて、それまでこうやってあの、今(VTRを)見て下さってるように色刷りなんですが、その、最後の外交のページだけ白黒になってるんですね」

村西利恵
「なぜかそうなんですね」

青山繁晴
「ええ。それなぜかって理由があってね。こういうところ赤くやってんのは、その、5つの約束っていうところは、こう赤で強調してるんですね。ところが外交・安全保障は国民に約束ができてないから、だから赤く塗れなかったってのが実態なんですね。で、その後にたくさん批判が出て、あの、批判ていうのはその、たとえば連立の相手かもしれない社民党から、これじゃ組めないって話がまた出てきたから、やっぱりその、インド洋から自衛隊引き揚げましょうってことになったわけですよ。するとあの、イラクにはもう自衛隊いないし、インド洋からも引き揚げると。そうすると日本の国際貢献どうするんですか、日米同盟どうするんですかってことをもう1回立て直さないといけないんですね。それでバージョン2だと思うんですが、これはちょっとね、やっぱり政権を担おうかって政党が外交安保についてこの様子っていうのは、やっぱりあの」

山本浩之
「いやー、はっきり聞きたいですね、そのへんは」

青山繁晴
「ええ、有権者はきびしい目で見ると思いますね、はい」

山本浩之
「そうですね。ま、あの経済問題だけではなくって、外交問題も待ったなしの状況に来ていると言えると思うんですけれども、この日本が衆院選に向けて政治空白とも言える間にですね、アメリカと中国が接近して友好な関係をアピールしております」

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「米中戦略・経済対話」2日目 核の不拡散や環境問題など幅広い話し合いが行われる(FNN7/29)
米中戦略・経済対話閉幕 クリントン国務長官、両国の親密ぶりをアピール(FNN7/29)

 …………など、米中戦略・経済対話関連ニュースVTRの後…………

山本浩之
「この2日間の戦略・経済対話、青山さんはどういうふうにご覧になってましたか」

青山繁晴
「んー、あの、今のね、VTRのアナウンスでもね、その、米中の親密ぶりをアピールというね、ありましたけど、ちょっとそういう見方ははっきり言って甘いと思うんですよ。いや、この番組だけじゃなくて、もうメディアはずっとそういうふうにやってるでしょ?これアメリカと中国は何となく仲良くやってますねっていうような、そんな生やさしい話じゃなくて、一言で言うと、アメリカ合衆国がサミットを否定したってことですよ。こないだイタリアのラクイラでね、そのG8、サミットやったばっかりでしょ。で、サミットっていうのは本来はまず数が少ない、それがメリットで、数が少なくて自由と民主主義で考え方が同じで、だからその、国連は192カ国もあって話がまとまらない。だけどサミットは数が少なくて考えが同じだから、ちゃんと考えまとまって実行できると。だから世界にとって貢献するっていうのがサミットだったわけですね。ところがロシアがサミットに入ってきたからだんだん話がおかしくなって、考え方が違う、数もどんどん増えていく、もうサミットの決定力がなくなってきた。じゃあもう1回やり直そうかになった時に、アメリカが選んだのは中国選んだわけですよ」

一同
「はぁー」

青山繁晴
「中国はいくら経済が強くなっても共産党の独裁なんですよ。それ、自由と民主主義のアメリカとその、共産党独裁の中国で世界を決めていきましょうと。ほんとは考え方は違うのに、これ無理に同じことにしなきゃいけないから、当然アメリカが人権問題などと追及できるはずはなくなったわけですよ。もう追及できない。あの、ヒラリーさんが少しその、ウイグルについて触れたりしてますけど、これははっきり言って世界に対するリップサービスでね、中国は、いやそれ内政問題ですって言ったら、ああそうですかで終わったのが実態ですから、これはあの、私たちが今まで見てきた枠組みを変える話であるから、アメリカと中国がニコニコ仲良くやってますね、ワシントンっていう遠い所でやってますね、あの、大阪から、東京から遠いですね、いや、全然違う、これ日本の運命に関わる話ですよ」

山本浩之
「そんな状況にあって、ま、もちろんその選挙ってことになりますと、その前後2カ月、あるいは2カ月以上ですね、空白があるっていうふうに言われますけれども、いくらその政治空白の状況だからって言って、じゃあ日本のその政治のリーダーたちがですね、どういうふうな考えでいるのかっていうのは、私たちは心配になるわけですけどもね」

青山繁晴
「これがね、あの、他の国だと選挙やってる時にこうやってその、アメリカと中国が急にくっついたりすると、これがすぐ争点になってですよ、これをどうするのかっていうのを必ず与野党の政治家は発言しなきゃいけなくなって、それが選挙の争点になるんですが、日本だと政治空白ってことになっちゃうわけですよ」

山本浩之
「そうですねー」

青山繁晴
「ええ、だからね、僕たち有権者の方も考え方変えなきゃいけないんですよ。政治空白だから今発言ないのはしょうがないんじゃなくて、ちょうど選挙の時にアメリカと中国の新しい動きができたんだから、麻生さん鳩山さん考えを聞かせて下さいよと記者の方も追及しなきゃいけないんだけど、ほとんどそういう質問出てないですよね、はい」

山本浩之
「で、今日この後の青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーでも、引き続き米中関係についてのお話だと…」

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青山繁晴
「はい。で、まずね、あの、その話に入る前に1つ視聴者の方々にお話しておきたいんですけどね。あの、僕のところにも、ま、番組にもきっとそうだと思いますけど、なぜ衆議院が解散になった後に、その、この“ニュースDEズバリ”のコーナーで政治を扱わなくなったのかと。で、これは実はあの、視聴者の皆さん、実はここにヤマヒロさん、今ニコニコ座ってますが、夕べ怒鳴り合いをしましてね、スタッフと一緒に。僕は机叩いたりして、ヤマヒロさんもムキになったりして(ヤマヒロ笑)、ごめんなさい、ね、あの、お互いにすごいやり合ったんですよ。それどうしてかというと、僕は解散になったからよけいに視聴者にはね、その、政治のをどう見るかっていうことが必要になる、その、投票する時に必要だから」

山本浩之
「おっしゃる通りです」

青山繁晴
「で、ところがヤマヒロさんはやっぱりテレビ局の立場として、あくまで公平を期さなきゃいけないから、たとえば民主党だけ、自民党だけ、あるいは他の党、社民党とかね、共産党どうすんですか、国民新党どうすんですかって話を全部やらなきゃいけないから、それ難しいでしょってことで、こう揉み合いしたんですが、それであの、私たちが合意、夕べ遅くに合意したのはですね、とりあえずマニフェストについてその、あと明後日(31日)に自民党が出したらそれで揃いますね。揃ったらあの、来週のこのコーナーでその、マニフェストを扱います。で、今日はまだ自民党のマニフェストが正式に出てないから、今日はやっぱりその米中のことをやりたいんですね(くっくり注:実は民主党のマニフェストも正式には出ていなかったのです。最後の私の雑感を参照)。で、どうしてやりたいかというと、それさっきのヤマヒロさんの質問に関連して、選挙中だから、むしろこの、外交的な大きなことが起きたら、それをその政治家がどう判断してくれるのか、それは有権者にとっても大事なことだからその意味を見たいんですね。で、その意味を見る時に、今日のキーワードはこれです(フリップ出す)」

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山本浩之
『戦後最大級の事件』

青山繁晴
「はい。これあの、戦後っていうのは、日本はアメリカに戦争で負けてから、とにかくアメリカと仲良くしましょうって国造りやってきた面は否定できない。ところがそのアメリカが今、日本を見なくて中国を見てるわけですよね。だからこれはもちろんその、誇張だって言う人は出るでしょうが、いや、しかしこれは例えばね、1972年にニクソンが中国に突然行った時にね、日本の頭越しに行ったわけですよ。ニクソン大統領は合衆国から中国に突然。それと似た話なんで、これはね、誇張じゃなくてね、むしろ大きく捉えた方が僕は正しいと思うので、どうしてこうまで言わなきゃいけないのかってことを、この後しっかり具体的に見たいと思います」
 
山本浩之
「では、コマーシャルをはさんで青山さんの解説です」

(いったんCM)
 
山本浩之
「えー、今回の米中戦略・経済対話では日本の外交上、戦後最大級の事件が起きたと青山さんは言います。どのような問題、どのような事件が起きたのか、さっそく解説お願いしたいと思います」

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青山繁晴
「はい。えー、まずね、この米中戦略・経済対話って何かっていうのを一言だけ言っておきたいんですけど、アメリカと中国は、ま、経済の対話っていうのは前のブッシュ政権の時代から始まってるんですけど、オバマ政権になってそこに戦略を載っけたんですね。で、戦略載っけたってことはもう経済関係だけじゃなくて安全保障をやりましょうと。世界をどう仕切るかって話をしましょうと。だからもうこのタイトルだけで十分重大なことになってるわけですね。で、これをその、新しいサミットだって言う人もいるんですけど、ちょっとね、この写真見ていただいただけでね、ちょっと違うだろうと。ね。これオバマ大統領とヒラリー国務長官でしょ。そしたらここに中国は胡錦濤国家主席がいるはずなんですよ」

山本浩之
「そうですね、ええ」

青山繁晴
「で、胡錦濤国家主席はちゃんと北京にいてですよ、ま、泰然と構えていて、これ戴秉国 (タイヘイコク)さんて日本であまり知られてないけど外交担当の、ま、国務委員、えー、中国は不思議な国で、外務大臣の上にこの外交担当の人がいるってことになるわけですけどね。ま、これ閣僚級の対話だから当たり前って言いながらですよ、これやっぱりね、その、アメリカがすっごい気を遣ってるってのが分かるわけですよ。で、第1回目は北京じゃなくてワシントン開いた、だからアメリカ主導に見えるけれども、実際は中国は格落ちの人を出してきてもオバマさんが全面的にこう関わってくるってイメージなんですね。で、実際の対話の中身はもちろんヒラリーさんが中心になってやるんだけど、閣僚級だから。ところがやっぱりオバマさんが大事だから冒頭演説をやってんですね。その冒頭演説が実はもうそもそも最初から大問題だと僕は思ってます。はい、出して下さい」

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村西利恵
「開幕の演説の中で『米中関係が世界のどの2国間関係より重要』だと話したんです」

青山繁晴
「これ村西さん、びっくりしないですか。びっくりするでしょ」

村西利恵
「うーん、どのって、日本よりもっていうのはもちろん含まれてるわけですね」

青山繁晴
「その通りなんです。これ別に打ち合わせしてないんですが、その通りでね。これどの日本国民でもお分かりになると思うんですよ。少なくともアジアでは米中じゃなくて日米関係が、アメリカにとって最も重要な2国間関係、その、2つの国の関係だということは今までくり返し合衆国大統領は言ってきたじゃないですか」

村西利恵
「ずっとそうでしたよね」

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青山繁晴
「それがね、世界のどの2国間関係よりも重要だと、アメリカと中国の関係が。で、これはね、日本語だけじゃなくて英語はね、もっときついんですよ。だからちょっと申し訳ないけど、あの、時々『アンカー』でやりますけどね、英文を読みますとね。“The relationship between the United States and China will shape the 21st century, which makes it as important as any bilateral relationship in the world.”ね。これは、アメリカと中国の関係が21世紀を形作るんです。で、そのアメリカと中国の関係はany、どの、ね、bilateralって2国間のことです、2国間関係、世界でその、どの、ね、any、2国間関係よりもそれが一番大事なんだと。日本はこのanyっていう3文字の中に私たち日本入れられちゃってるわけですよ。ね」

山本浩之
「なるほど」

青山繁晴
「で、これはやっぱり非常に衝撃的な僕は演説と捉えるべきだと思ってるんです。で、これについて日本のメディアはほとんど関心を示してません。その、アメリカと中国の仲良さぶりをオバマさんがアピールしただけだというね、その、いわば何かそういうその、雑談話みたいになってる。で、その中で唯一ね、産経新聞だけがこの演説に注目だけはしたんですが、ところがその産経新聞の論調もね、いや、これは本当はアメリカが中国を懸念してて、価値観が違うから、だからこう言ったんでね、だからこうやってサービスしてるんで言ってるんであって」

村西利恵
「リップサービスだと」

青山繁晴
「うん、日米同盟には影響しないというようなね、のが載ってんですよ。その、あの、そうやってちゃんと分析しただけでも僕は偉いと思いますけど、でもその分析は個人的意見としては僕、間違いだと思ってます。どうしてかというとね、この同じ演説の中で、もっとびっくりの言葉があるんです。はい、出して下さい」

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村西利恵
「それがこちらです。『東アジアで核軍拡競争が始まることは米中いずれの国益にもならない』

青山繁晴
「うん、これね、一見当たり前のことを言ってるようで、しかも東アジアで核、核兵器を持ちたいっていう軍備拡張競争が始まる云々だから、まあ北朝鮮のことを言ってんでしょうってイメージになるでしょ?これ違います。そうじゃなくて、言ってんのはこれです、はい」

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村西利恵
「それは日本の核武装を懸念してのこと」

青山繁晴
「はい。もちろん最初のきっかけはね、今、北朝鮮が実際にもう核爆弾持ってしまったってことなんですよ。しかしそれをきっかけにして、ま、日本や韓国が核を持つことが心配だと。中でもほんとは日本なんですよ。どうしてかというと、中国はその、日本が目覚めて、たとえばその、再軍備したり核武装したりするっていうのはほんとに怖れてますから。これ推測で言ってるんじゃなく、僕、中国に行く度にずっと相手から言われることですからね。だからアメリカがそれを知ってるからこそ、ここを打ち出せば中国はうまくここ、カキッと引っ掛かってくるだろうと」

一同
「ああー」

青山繁晴
中国が乗っかってくれると分かってるから、オバマさん、これ言ったわけですよね。で、これは一言で言うと、ほんとに僕はけしからんと思うわけですよ。どうしてけしからんかというとですよ、僕はこの番組で何度も言いましたが、僕自身は日本の核武装には反対です。どうしてかというと、核兵器を用いて戦わない人、非戦闘員、女性や子供まで、高齢者まで全部虐殺するというのは武士道に反しますから。日本の核武装は反対ですけれども、しかし日本政府は今まで、今の平和憲法のもとでも、核兵器を選択する権利っていうのは、日本にちゃんとありますと。これ国会で答弁してきて、公式にね、で、その答弁は僕、正しいと思ってますし、合衆国もちゃんと知ってるわけですよ」

山本浩之
「そうですね」

青山繁晴
「知ってる上でですよ、何とその中国と一緒になって、その日本のいわば自然権ね、自然権というのは人間や国家が自然に持ってる権利、それを中国と一緒になって阻止しようっていう話でしょ」

一同
「うん」

青山繁晴
「これはだからさっきのね、その米中関係こそ世界で一番大事だっていうことと噛み合わせて考えなきゃいけないことで、今までの日米同盟のあり方と違うってことを、これオバマさんが言ってしまってるっていうふうに僕は受け止めるべきだと思うんですね。はい。で、その上でですね、これをあの、この原因をね、1つお話ししたいんですけど、どうしてオバマさんはそうなのか。その、別に中国が好きとかそんな感情的な話じゃなくてですね、オバマ政権の経済政策ってもう、オバマ政権今、一番期待されてるの経済政策でしょ。それが今どうなってるかというとですね、その、就任時は7%だった失業率が今は9.6%まで上がってて、間もなく10%。失業率10%超えると大変なことなんですね。これはもうオバマさんの頭の中の大半占めてると言ってもいいぐらいだと思います。核なき世界とかかっこいいこと言ってるけど、それよりこっちの方が重大なんですね。で、これをどうするかというとですよ、まず中国が今のように人民元を安く操作したままアメリカにどんどんどんどん輸出されると、アメリカ人の仕事はよけいなくなるわけですよ。で、それと同時に中国がアメリカの作ったものをどんどん買ってくれないとその、アメリカの仕事は増えないわけですよ。だからその、プラマイ両方の意味でオバマさんにとってはもう断固中国の方が大事だということで、こうなってるわけですね。で、これがその、そうやって深い原因があるからこそ、アメリカの中の日本を知る人はこうやって心配してるんです。はい」

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村西利恵
「『今、日本は政治空白とはいえ、沈黙していれば、アメリカの新しい対日姿勢を受け入れたことになる』」

青山繁晴
「はい。このね、アメリカ国務省の知日派と書きましたが、まあ余計なことですけど、もっとほっぺたが垂れ下がってる、あの、こんなスッキリしてないですけどね、この人はね、ほんとに日本に対しての理解者でね、日本は選挙をやると政治空白になると」

山本浩之
「ああー、そうですよね」

青山繁晴
「たとえばこれアメリカの大統領と真っ逆さま、反対だってことをよく分かってるんです。アメリカは大統領選挙が政治の季節なんですよ。みんな見たでしょう、一緒にわーっと盛り上がってたじゃないですか。日本は政治空白になっちゃうってそれ分かってるけど、今、沈黙したら、合衆国は新しい対日姿勢になってんだからそれを受け入れちゃいますよと。というのはね、彼自身の運命がね、彼は日本語もできる人なんですけれども、何とこの秋にね、中国に赴任するんですよ、ワシントンから。その、要するに日本語が達者な人でもね、もう日本は行かなくてよろしい、おまえ中国で仕事しろと言われてて、彼自身が如実にね、今まで自分はずっと日本と一緒にやってきたのにそれが無駄になるのかというね、怒りや焦りを持ってるわけですよ。だからこういうその、心配してくれる人のアドバイスはちょっと僕たち聞く耳があってもいいんじゃないかなと思うんですね」

一同
「はい」

青山繁晴
「それから今のことがあの、やっぱりもう一度言いますが、決して誇張で言ってるんじゃなくて、僕たちしっかり考えた方がいいもう1つのキーパーソンね、その証拠になるもう1つのキーパーソン、この方がいらっしゃいます。はい、出して下さい」

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村西利恵
「それがヒラリーさん。オバマ大統領はなぜクリントン国務長官を指名したのか、その謎が解けた」

青山繁晴
「うん、このヒラリーさん、さっきからね、写真の隅っこの方に何度も出てましたが、これまあ今回のいわば主役なんですよね。閣僚級の対話ですからね。そしてこのヒラリーさんはですね、この、中国側とのね、今回の戴秉国さんとかそういう人との話の中で、こういうことを言ったそうです。はい、出して下さい」

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村西利恵
「『今後は米中会合の席にお互いの子供や孫の写真を飾ることにした』」

山本浩之
「へえー」

青山繁晴
「これね、あの、別に嫉妬するわけじゃないですよ(笑)。嫉妬するわけじゃないけど、今までの日米協議でね、お互いが子供や孫の、つまり家族の一番大事な写真持ってきてね、机に置いて協議するっていうのはね、僕も長いこと記者時代、外交見ましたけど、そんなの1回も見たことないし、こんなの話題になったこともないですよ。だからヒラリーさんはすっごいサービスしてるわけですね。そしてこれ2つ考えるとね、もう1回元に戻って考えるとですよ、オバマさんとヒラリーさんというのはすごいライバルだったわけじゃないですか」

一同
「ええ」

青山繁晴
「で、それをその、オバマさんが大統領に当選したと。ヒラリーさんを国務長官に指名したっていうのは、ああ、面白いね、やっぱりすごい、やり方がすごいなと言いながら、やっぱり謎が残ったわけですよ。しかしこの発言で分かるじゃないですか。要するに中国とベタベタなわけですね。で、中国とベタベタっていうのも、あえてこういうなぜきつい言い方するかというと、この番組ではっきり言いましたね。ヒラリーさんを含むクリントンご夫妻っていうのは、中国から多額の援助、資金援助を受けてきたと

山本浩之
「ええ、ええ」

青山繁晴
「だからその深い深い根っこがあるから、こういうのもスッと出るとね。アメリカ人って普通あんまりお世辞言わないけど、こういうのが出ちゃうと。それから中国からしたら、今までたくさんのお金を使ってきた意味があるってことになるわけですね。で、そうするとですよ、これは事実として、その、今までのアメリカと日本のこの、あの、関係の中に中国が入ってきただけじゃなくて、要するにアメリカがやっぱり、いくぶん日本離れを起こしてると言わざるをえない」

一同
「うん」

青山繁晴
「このヒラリーさんも含めて。そしてもう1個だけ言うと、時間ないけどもう1個だけ、言うと、ヒラリーさんが国務長官になって最初日本に来た時に、素敵だとか、最初に来てくれたとか言って、ヒラリーさんをこうやって持ち上げたじゃないですか。そのヒラリーさんが今、何をしてるのかをはっきり見なきゃいけない。で、ちょうどですね、たとえ、あの、あえて言うとヒラリーさんとまるで入れ替わりのように、ある女性がですよ、むしろ日本を頼って今日、人が来てますよね。その人はこの方です」

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村西利恵
「昨日(28日)来日した亡命ウイグル人、世界ウイグル会議のラビア・カーディル主席です」

青山繁晴
「はい。それで、あの、合衆国の国務長官とね、中国の少数民族のいわば象徴であるラビアさんを一緒にするなんて、そんなロマンティックな話をするんじゃないと言うかもしれないけど、いや、そうじゃなくてですよ、その、日本を新たに頼ってくる人がいるわけです。どうしてかというと、さっきの米中戦略対話で、戦略・経済対話で、ウイグル人の問題はほとんど、ヒラリーさんちょっとリップサービスしたけど、本当は無視されてるわけじゃないですか。で、このラビアさんてアメリカに亡命してアメリカに住んでる人なんですよ。そのアメリカが頼れないから日本を頼ってきたっていうのは、とても大事なことで、そしてこれは僕は評価しなければいけないと思うんですが、ラビアさんが日本に来たいと言った時に、中国がもうあからさまに日本に圧力かけてね、そもそも国に入れるなと。何ということですか、これ、中国はほんとに失礼な!

村西利恵
「そこまで言ってきたんですか」

青山繁晴
「日本は主権国家ですから、どなたを受け入れようと日本の、もちろん選択権あるわけですね。受け入れたら受け入れたで、今度は記者会見するな!と。これメディアに出てませんけど、僕は外務省の人にはっきり確認しましたからね。中国は、入ってきたらもうそのあと記者会見やらせるなとなったわけですよ。これちゃんと記者会見、日本で行われました。はい、ちょっと見ていただけますか」

村西利恵
「はい。先ほどその記者会見の映像が入ってきております。ご覧いただきましょう」

 …………………………VTR開始…………………………

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【今日(7/29)午後2時頃】
世界ウイグル会議 ラビア・カーディル主席
「(7月5日の)デモは平和的なデモだったが、政府がデモ隊の中に入り込ませた私服の警察官が暴動を呼びかけた。それだけではなく、学生たちのデモの主導者たちをいきなり逮捕し、デモ隊に対して暴力を振るった。それで事件が暴動に発展した」

 …………………………VTR終了…………………………

村西利恵
「今日午後2時からおよそ2時間の記者会見が行われました。その冒頭部分だけをご覧いただいたんですが」

青山繁晴
「はい。あの、中身がね、まだ十分こっちに来てませんが、その、カーディルさんはウイグルで今、何が起きているかをはっきり話したいと事前におっしゃってましたね。で、普通だったらアメリカに住んでるんだからアメリカで言えばいいんだけど、日本でわざわざ言うってことは日本頼ってきてるってことですね。それであの、もう1回言いますが、視聴者の中には、今まではアメリカと仲良くいられたのに日本はこれからこういう少数民族しかその、仲良くできないのかと極端なこと思われるかもしれませんが、そうじゃなくて、日米同盟をむしろ守るためにも、日米同盟をしっかりさせるためにも、むしろこういう少数民族がアメリカだけじゃなくて日本を頼ってきたっていうことをですね、私たちは活かしたい、活かせるチャンスでもある。だから2つ目のキーワードはこれです(フリップ出す)」

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村西利恵
「ここでズバリキーワードは『逆手』。アメリカと中国が急接近している今、日本はどう行動するべきなのか。CMのあと詳しく解説していただきます」

(いったんCM)

山本浩之
「アメリカと中国の関係が深まる中、中国の少数民族は日本に何を期待しているのか。引き続きお願いしいます」

青山繁晴
「はい。あの、ラビアさんがさっき記者会見で2時間に渡ってその、ウイグルでの騒乱の中身をお話しされたと思うんですけど、あの、私たちもちょっと振り返っておきたいんですね。出していただけますか」

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村西利恵
「今月の5日、中国の新疆ウイグル自治区でウイグル族のデモ隊が警察と衝突し、死亡者が180人以上出たと中国側が報じました。今月の8日には胡錦濤主席がサミットの出席をキャンセルして緊急帰国しています」

青山繁晴
「はい。これはね、ここに中国側の情報、中国側の発表って書いてある通りであって、この死亡者の数っていうのは、ま、180人も僕たちにとっては非常にショックですけどね、これあの、場合によってはその、ゼロが1コじゃなくて、もう1つ多いかもしれないという話もあるぐらい」

一同
「へえーー」

村西利恵
「ケタが違う。はい」

青山繁晴
「はい。あの、過去のそういう騒乱ね、あの、中国はずっと実はもう日常的に騒乱が起きる国になってしまってるんですけど、それがその、10年、10数年ぐらい経つとその時の本当の犠牲者の数が出てきたりするんですが、それから考えると、その、さっき言ったゼロが増えていくって話は誇張とは限らないですね。で、これもう1つ大事なのは、7月5日にいきなりあの、ウイグル自治区のウルムチっていう所で暴動が起きたことになってるけど、この番組でやりましたが、本当は6月の26日にあの、中国の沿岸部に近い広東省のおもちゃ工場でウイグル人が漢人によって襲撃されたことが引き金になってるということも、私たちはちゃんと踏まえなきゃいけないと思うんですね。で、えー、さらにその視聴者の方が今たぶん知りたいのは、こういう報道最初にあって、『アンカー』でもやったけど、その後パッタリ。これチベットの時とよく似てるわけですね。チベットのその後も全然伝わらなくなりましたね」

山本浩之
「胡錦濤さんが慌ててイタリアから帰ったのに、その後も全然分かんないんですよ」

青山繁晴
「そうです。あの、帰ってから何をしてるのかも分からないですね」

山本浩之
「何をしてるのかが分からない」

青山繁晴
「で、これについて僕も全部分かるわけじゃありませんが、あの、重要な情報としてですね、えー、ちょっとこれを次の、これを出していただけますか」

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村西利恵
「はい。ある小国に赴任している現職の大使によりますと、『胡錦濤主席が緊急帰国したあとに動かしている軍部隊はウイグル人やチベット人を殺害しているおそれが強い』」

山本浩之
「えー…」

青山繁晴
「と、これはあの、実はどうやって話そうか随分迷ったところなんですけれども、あの、フェアに言っときますが、あくまで一方的な情報で、これ中国側に確認は全然取れてないです。あの、中国なんか確認するはずがないと思う人もいるでしょうが、いや、あの、時々事実上の確認取れることもあるんですよ。でもこれは全然無理なんですが、まずね、この大使、現職の人です。どういう方か、迷惑のかからない範囲で言っときますが、言っておけば、もと日本の外務省のいわゆるチャイナスクールにいました。で、チャイナスクールの中のホープでしたが、中国政府を批判したのでチャイナスクールから追い出されて

山本浩之
「はあー」

青山繁晴
今、中国語とは全然関係ないほんとに小さな国に最後の勤務として、大使として赴任されてる。ところがこの人は中国に友だちが多いんですよ。だから未だに連絡をたくさん取ってて、人柄が温厚なせいもあってですね、その温厚な人が言ってるのは、胡錦濤国家主席が帰国した後にその、軍をやっぱり動かしてるんじゃないかと。で、胡錦濤さんは未だに軍部を全部掌握できてないって説もあって、掌握できてないからこそ、軍のやりたいようにやらしてるんじゃないかと。で、そうなるとウイグル人だけじゃなくてチベット人の人たちについても下手をすると殺害する、殺害をしている恐れが強いと。本当はね、彼はもっと断定的に言ったんですが、あの、私たちではウラが取れないから、恐れが強いっていうのは実は僕がこれ付け加えたんです。それからもう1つ問題なのはですね、その、たとえば殺害があったとして、その遺体をたとえば病院であるとか、病院の遺体安置所とか、それから警察の検死所ね、あの、遺体を調べる、それ日本でもアメリカでも当り前のことですが、そこには全然遺体が来ないと」

山本浩之
「えっ」

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青山繁晴
「で、あの、これはあの、いろんな証言で中国の軍部隊や人民武警ってものが動いた時に、死傷者をトラックに載せて、今回のウイグルでもそうです、その、どっかに運んでいって、それが家族のもとにも帰ってこないし、もう1回言いますが、警察署とか病院にも来ないというのがね、今までくり返されてきたことなんで、だからその、いわばそういう虐殺が隠されてるんじゃないかってことも心配されてるわけですね。で、今さっき胡錦濤さんの顔が出ましたが、これも中国トップだから出したっていうだけじゃなくて、胡錦濤さんが頭角現したのも、チベットでその、非常にその、強権的な鎮圧作戦を行って、ま、その、亡くなった数はいろいろ諸説ありますが、その、今まで誰もできなかったほど冷酷無比にチベット人の鎮圧をやったから頭角を現した。弾圧の中には当然殺害ってことがあるから、それであの、今回も胡錦濤さんはそういう指揮をとってるんじゃないかっていうことがね、心配されてるわけです」

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青山繁晴
「で、こういう情報について、実はこないだの日曜日に東京でシンポジウムがありました」

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青山繁晴
「で、そこに僕はいわば呼ばれまして、そこに行って発言をしてきたんですが、これあの、皆さん今、会場を見ていただいてるんですが、あの、これも皆さんちょっと念のため申しておきたいんですが、これは日本ウイグル協会、今映ってるイリハムさんって方があの、リーダーになってる日本ウイグル協会が主催した。で、この日本ウイグル協会っていうのは世界ウイグル会議の一部なんですけど、僕はそれにあの、全面的に一緒にやってるわけじゃなくて、普段は一緒にやってません」

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青山繁晴
「で、だからこの『アンカー』でも取り上げたウイグル人の証言っていうのは、この『アンカー』でも言った通り、この世界ウイグル会議やあるいは日本ウイグル協会に属さない人、あえてそこから距離を保ってる人の証言を採用したんで、このシンポジウムでもあの、その話をいたしました。しかしですね、今ちらっと映ったイリハムさんから、シンポジウムでの後、その終わった後で話した時にも言われた、1つのこれは信憑性あるだろうってことはですね、今ウイグルでどうなってるかというと…」

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青山繁晴
「もうその、下手すると1メートルおきにその、軍や武装警官が立っていて、たとえばこれ村西さん、まさしく女性ですけど、この、女性がちょっと外出しようとすると、この、イスラムですから女性の体に触るっていうのはね、絶対いけないことです。ね。その、そういう宗教の女性に対してその、解放軍や人民武警、若いその、18とか20歳ぐらいの男性の兵士がその、武器を持ってないかっていう口実で、もう体をその、はっきり言うと完全にセクシャルハラスメントとして、はっきり言うと性的暴行に近い形でもうほんとに触るんだと。で、それがその、ウイグル人の女性にとってはもうそれだけでですね、大変な屈辱になって」

山本浩之
「でしょうね」

青山繁晴
「生涯消えないような傷になってると。で、それが今、たった今ウイグルで行われていることですと。その、殺害とかそういうおどろおどろしい話だけじゃなくて、そういう話があると。で、あのシンポジウムの画像お見せしたのも、ああいうシンポジウムが開ける国って今なかなかないわけですよ。やっぱり中国のご威光が怖くてですね。で、その、ああいうふうに開けるってことはやっぱり大事な国で、私たちのこの国の自由と民主主義を作ってきたんです、戦争の後。だからそれは日本でちゃんとその価値が守られてる。で、その価値を信用してこういうシンポジウムが開かれ、そしてラビア・カーディルさんのような方も来られる。で、それをその、逆手にとるっていうのはですね、その、さっき逆手って書いたのは、日本がその、アメリカからだんだん離れていったりですよ、それからあの、そういうことをその、困ったな困ったなと見るんじゃなくて、アメリカが中国に接近していくことは、アメリカが日本を、だけじゃなくて、いろんなものを見捨てていくわけですから、そういうネガティブな状況をむしろ逆手にとって、日本が頼られる時代がやっときたということだから、そういうように捉えて、中国にもアメリカにも対等でフェアな物言いをする。それからラビアさんが今ちゃんと記者会見もできたような自由を私たちが守る。で、それについて麻生さんや鳩山さんがちゃんと発言をなさって、えー、それを私たち有権者の選択にちゃんと参考にできるようにしていただきたいっていうのが今日の話なんです。だから決して、今日はマニフェストやってないけれども、総選挙と関係ないってことは全くありません。むしろ逆です。その、総選挙に外交安保のこともちゃんと入れましょう。それが日本が世界で今後生きていくための1つの条件だと思いますから」

山本浩之
「はい、ありがとうございます。そしてですね、まあアメリカ、中国、関係深まっていって日本がどういう、じゃあ戦略を練るのかというところで重要だと思うんですけれども、その日本、アメリカ、中国を扱ったこの青山さんの本が来月の7日に出版されるということですね」

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青山繁晴
「はい。ありがとうございます。あの、ちょっと一点だけいいですか(ヤマヒロの方に移動して表紙の地図イラストを指さす)。これこう見ていただくとね、これ実はウイグルなんですが独立した地図になってるんです。チベットですが独立した地図になってる。内モンゴル自治区も独立してる。で、日本は南樺太や千島列島が全部日本に戻ったという形の地図をあえてその、表紙にさせていただきました

(以下、ヤマヒロさんが青山さんの新刊「王道の日本 覇道の中国 火道の米国」視聴者プレゼントを告知し、コーナー終了)

 ____________________________内容紹介ここまで


 青山さんの新刊、Amazonで注文しました。
 前回の「日中の興亡」はアマゾンで発売早々売り切れてしまったみたいなので(本屋さんからも初版はすぐ消えたようです)、入手希望される方は予約注文をお勧めします。

 それにしても民主党のマニフェスト、バージョン2なんてものがあるんですね。マニフェストがもう2回も出るって変な感じやなーとか思ってたら、ハッティ、今日はさらにおかしなこと言うてはりましたね。

民主・鳩山代表「この間出したのは政権政策集。正式なマニフェストではない」(FNN7/29)
 民主党の鳩山代表は、講演で「自民党さんは、自分たちはまだマニフェストを出していないのに、民主党のマニフェストをおととい出したら、閣僚の皆さんがクソミソ、いろいろとおっしゃってくださっています」と政府与党を批判した。
 しかし、講演終了後には「この間出したのは、政権政策集です。正式なマニフェストではありませんと述べた。

 ( ゚д゚)ポカーン。アンタ何を言うてはるの……?

 この間(27日に)出されたマニフェストに、これまで民主党がさんざん主張してきた海上自衛隊のインド洋給油活動の中止が盛り込まれなかったことを突っ込まれたハッティが、ぶらさがり会見で「ブレてはいません。ある意味で進化はしているかもしれません」と言い訳したのには大笑いしたけど、ここまで来るともう全然笑えません(T^T)
 
 ま、とにかく「正式なマニフェスト」ではいったい外交安保はどう記述されるのか(全然期待できないけど)、もうすぐ出る自民党のマニフェストとあわせて注目したいと思います。

 一つだけ言えるのは、民主党政権下だったらラビア・カーディルさんは絶対に入国が許可されなかっただろうなってことです。中国様の許可がないと動けない党ですからね。

 ちなみに青山さん、中国がラビアさんを入国させるなと日本に圧力かけてきたってくだりでは、もうめっちゃ怒ってました。過去になかったような大きな声で「ほんとに失礼な!」と。さもありなん(--)(__)

 あと、シンポジウムの画像ですが、1枚目のペマ・ギャルポさんの隣には実は石平さんが座ってらっしゃいました。あと、最後の画像ではイリハムさんの右側に西村幸祐さんがいらっしゃいますね(^o^)

【追記 7/30 19:15】青山さんのお話の中で「as important as」の和訳が「(any)よりも重要だ」とされていますが、「as 〜 as」は「同じくらい〜だ」と訳すのが正しいのでは?という趣旨のコメントを拙掲示板にいただきました。これについては青山さんのブログをご覧下さい。改めて解説されています。


※拙ブログ関連エントリー
【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし

※参考リンク
ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
 青山さんのブログです。ご本人に直接コメントが送れます。
誰にも手渡してはならない自由意志
 拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。

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オバマ大統領演説は「米中関係が世界のどの2国間関係より重要」とまでは云っていないです | ぼんちゃんのブログ | 2009/07/30 01:18 PM
ぼやきくっくりhttp://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid703.html村西利恵「開幕の演説の中で『米中関係が世界のどの2国間関係より重要』だと話したんです」青山繁晴「これ村西さん、びっくりしないですか。びっくりするでしょ」村西利恵「うーん、