TBSの東條英機のドラマを見て感じたこと

 拙ブログでは毎週木曜は通常、前日の水曜に放送されている「アンカー」青山繁晴さんコーナーのテキスト起こしをUPしてるんですが、実は今週は放送時間が短縮されており、青山さんコーナーはお休みでした。

 その代わりと言っては何ですが、12/24(水)はTBSで「シリーズ激動の昭和 あの戦争は何だったのか 日米開戦と東条英機」をやってましたので、今日はそれについて書きたいと思います。

 「どうせTBSだし、また日本軍を悪者にしたドラマなんだろうな。特に今回は東條英機がどんなに悪人だったかってのを見せるドラマなんだろうな」と思って、当初は見るつもりはありませんでした。
 が、あのビートたけし氏が東條英機を演じることを知り、ちょっと興味を持ったので、公式サイトを見に行ったんです。

 で、このたけし氏の発言を見まして――

このドラマで昭和天皇はかなり冷静に、「戦争を望まない、平和を望む」って歌に託しているんだよね。阿部くん演じる石井とか、軍人にも冷静な人間がいたんだよね。だから戦争に関してはね、軍人だけじゃなく、国民全体がお祭り騒ぎになってたところもあると思うよ。代表である首相や軍人が開戦する決断をくださなければならないような空気を国民も作ったんだと思う。どの時代でも、国の大多数である人々にも責任があって、一部の指導者だけが悪いというのは嘘だと思うな。だからね、現代に置き換えても、国民として責任を取る努力をするとか、知識を得なければならないと思うよ。

 ――もしかしたら、ちょっとは期待できるのかしら?と。

 ただ、オリジナルテキスト(原作)が、一部で「蛸壺史観」と批判されてる保阪正康っていうのがちょっと引っ掛かりましたが(wikipedia参照)、まあでも思いっきりサヨクな学者よりはいいかと思い、期待半分、不安半分でしたが、とにかく見てみることにしました。

 第一部のドキュメンタリー部分は細切れにしか見てないのでよく分からないんですが(午後7時前から11時半までって長すぎ!(T^T))、第二部のドラマはけっこう微妙でしたね。

 どんな内容だったか?というのを、めちゃ雑ですが、ドラマのスタンスが表れてるであろう場面を中心にまとめてみました。
 (  )内は私のツッコミです。

 あ、ちなみに東條の側近だった石井秋穂が準主役。石井は開戦反対派です。
 また、総じて開戦派は過去の戦争ドラマにも見られたような声が大きくて高圧的なキャラ設定、開戦反対派は落ち着いてて「良い人」的なキャラ設定でした。


 大ざっぱな内容紹介ここから_________________________
 
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五百旗頭イズムが防大生を苦しめる

 やや古い話で恐縮ですが、12月9日に放送されたNHK「クローズアップ現代」、皆さんご覧になりましたか?田母神論文問題がテーマでした。

 これを見てまず驚いたのは、26分間の放送時間中、主役であるはずの田母神前空幕長のインタビューが、記者の質問も含めたった45秒間しかなかったことです。

 田母神さんの発言はこれだけでした。

 「不安を与えるから(自衛官は)ものを言うべきでないということはね、結局、私は発言を封じていることだと思うんです」
 「自分たちの先輩がね、残虐行為をした、侵略をした、ろくな国じゃなかったというふうなことを教え込まれたんではですね、やっぱり国のために頑張るという自衛隊はできませんね」

 加えて言えば、この田母神さんの発言直前の小松基地元幹部や元航空幕僚長の発言は字幕入りで流されたのに、田母神さんの発言は字幕なし。そんなに田母神さんの主張が国民に浸透するのが怖いんでしょうか?
 ま、田母神さんの参考人招致の中継もしなかったNHKですから、想定内といえば想定内なんですけどね。

081220iokibe.jpeg それ以上に私が驚いたのは、防衛大学校の校長の五百旗頭真(いおきべ・まこと)氏の思想です。

 先に白状しちゃうと、実は私、五百旗頭氏がトンデモな人だということをこれまで全く知りませんでした(T^T)

 まず、「クローズアップ現代」で五百旗頭氏がどんなふうだったか?というのを書き起こしてみますと――
 
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「ザ・スクープ」真珠湾以前に米国が日本爆撃を計画していた

【追記:12/8 13:05「サー・フォール」の記事】

 本日12月8日は真珠湾攻撃の日ということで、ここ数日、テレビ各局がさまざまなドキュメンタリーやドラマを放映していますね。

 そんな中、昨日7日にテレ朝系で放映された「ザ・スクープスペシャル」第25弾、その第一部「幻の米国“日本先制爆撃計画”67年目の真実」は大変興味深かったです。

 テキスト起こそうかなとも思ったんですが、実は公式サイトで放送翌日より動画が配信されるそうなんです。皆さんにはそちらを是非ご覧いただきたいと思います。

 ただ、動画をなかなかゆっくり見られないって方もいらっしゃるでしょうから、いちおう内容をざっと説明しておきますね。
 
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田母神氏参考人招致(付:「ムーブ!」勝谷さんらの見解)

 本日11日、田母神俊雄・前航空幕僚長に対する参考人質疑が参院外交防衛委員会で行われました。
 テレビ中継がなかったのは残念ですが、今はネットという有り難いものがあります。
 本日の模様は参議院インターネット審議中継 −ビデオライブラリ−から見ることができます。左の「会議検索」からどうぞ。

 私、火曜日はもともと仕事が忙しくて、しかもこれ2時間半以上あるという……(T^T)。後日、時間ができたらじっくり見てみたいと思います。

 とりあえず読売新聞から「主なやりとり」を引用。
 
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集団自決訴訟で原告側の請求棄却

 まだ私自身あまり考えがまとまってない状態なんですが、皆さん色々言いたいこともおありでしょうから、ちょっと早めにエントリー立てときます。

 先の大戦末期の沖縄戦で、住民に集団自決を命じたとする誤った記述で名誉を傷つけられたとして、旧日本軍の元戦隊長と遺族が、ノーベル賞作家の大江健三郎氏と岩波書店に、大江氏の著書『沖縄ノート』などの出版差し止めや損害賠償を求めた訴訟の判決が、今日、ありました。

 残念ながら、大阪地裁は名誉棄損の成立を認めず、原告側の請求をすべて棄却しました。原告側は控訴する方針です。
 
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集団自決教科書問題で玉虫色決着(付:各教科書記述変遷)

 福田総理が訪中。気になる東シナ海ガス田問題はどうなるんでしょう?
 お土産持って帰ってこいなんて言わん。全く期待してへん。だからせめて、せめて状況を悪化させるようなことだけは、せんといてくれ!
 ……ってのが私の本音だったりして(^^ゞ

 朝日新聞が社説(12/27付:福田首相訪中―未来のために歴史を語れ)でまたとんでもないこと言ってますな。
 「温首相は春に訪日した際、国会で演説し、日本が過去の侵略を認め、反省とおわびを表明していると明言し、それを中国側が積極的に評価していると述べた」「福田首相もこれに応えるべきだ。幸い、首相は北京大学で講演する予定だ。テレビで全国に放映されるという」「日本側は歴史事実をめぐる論争などがあって、政府としてまとまった見解を示す機会がないまま年末を迎えてしまった。この講演を利用しない手はない」ですと。
 売国のススメ――。このバカタレが!!(-.-#)


 それはいったん置いといて(/- -)/
 今日は例の沖縄戦集団自決の教科書検定問題について。
 いちおうの決着はついたようです。ほんとに「いちおう」だけど。
 12月26日のニュースですが、いろいろ調べてるうちに今日になってしまいました。
 
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新「南京大虐殺記念館」まだ30万人て言うとんのか!

南京事件70周年式典に6000人(産経12/13)
 【南京=前田徹】南京事件70周年記念式典が13日、拡張改修工事を終えた「南京大虐殺記念館」の広大な中庭で行われた。式典には北京から中国共産党中央対外連絡部副部長らが列席、海外からは日本の関係者約400人を含む532人が参列した。学生や人民解放軍兵士ら約6000人も式典に並んだ。展示のテーマは「歴史を忘れず、未来を切り開く」だが、10倍以上に拡張した展示場には虐殺の証拠とされる写真や証言が大量に展示された。
 式典は空襲警報のようなサイレンとともに始まった。会場には30万人虐殺犠牲者と明記され、献花がズラリと並んだ。
(以下略)

 式典の参加者数ですが、朝日新聞は「事件の生存者や市民ら約8000人が参加」、東京新聞も「事件の生存者ら過去最多の約8000人が参加」と伝えています。産経の数字とはけっこう差がありますね。
 
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“撃墜王”が語った日本の戦争の意義

 ほんとは12月8日という記念すべき日に合わせて紹介しようと思ってたんですが、沖縄集団自決の教科書検定問題で動きがあったので(1コ前のエントリー参照)、今日に先送りしてしまったネタです。

 先日、ちょこっと書棚を整理していたら、中途半端に懐かしい本が出てきました。

SUN-MAGANINE MOOK サン・カリスマシリーズ001「月刊石原慎太郎」

1211ishihara.jpg 2002年1月発行。編集主幹は福田和也氏。
 
 すでにアマゾンは在庫切れ、e-honも「お取り寄せ状態」のようです。もう6年も前のムックですし、仕方ないんでしょうけど。
 
 石原慎太郎都知事と福田和也氏の対談がメインですが、現役女子高生によるルポ、東京都美女限定アンケート、四コママンガ、南伸坊による石原氏の顔マネ(笑)などのコンテンツもあって、もろ若者向けのムックです。
 そのため、対談ページの下には用語解説がびっしり(^_^;
 
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集団自決で審議会「軍命令の資料ない」けど「軍強制」は容認?

 今朝(12月7日)7時頃目覚めた私、いつものように布団の中でテレビをつけました。
 そしたらNHKのニュースで、例の沖縄戦集団自決の教科書検定問題をやってました。

 まだ半分寝てたから細かく覚えてないけど、「軍の命令示す資料なし」「審議会が教科書会社に伝えた」というふうなことを言っていたので、あらら?これまでの流れを考えるとおかしなニュースやなぁ……と。

 で、後ほどネットでNHKの記事を調べました。ありました。
 
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沖縄戦集団自決問題まとめ(2)

沖縄戦集団自決問題まとめ(1)の続きです。

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◆「軍命令はあった」派のすり換えと教科書問題

 「軍命令はあった」と言い張ってきた人たちの主張も近年、変化しています。
 
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