「アンカー」原発対応 官邸未だ機能せず&エネルギー政策 青山繁晴×和田武

【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし

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■4/6放送「アンカー」

原発事故放射性物質の流出続く▽夏の電力不足…どう乗り切る?エネルギー政策の大転換を提言!

110406-10waao.jpg 4月から「アンカー」は、以前より5分前倒しの午後4時48分スタートとなりました。

 青山繁晴さんは出演されたものの、今週も“ニュースDEズバリ”のコーナーはありませんでした。てか、青山さんよく喋ってくれて番組全体がコーナーみたいな勢い?(^_^;
 前半は青山さんが単独でニュース解説。菅政権では原発事故は収束させられない、その理由がよく分かります。
 後半はゲストに日本環境学会会長の和田武氏を迎え、今後のエネルギー政策のあり方について。
 以上のスタジオのやりとり部分を丸ごと起こします。

 とはいえ、今週も長かったのでかなり手を抜かせてもらいました。ごめんなさい。特に、電力不足にまつわる説明(岡安譲キャスターの解説と飯田哲也氏のインタビューVTR)は概要程度にしています。
 また、先週同様、間投詞、言い直し、相づち、前振りやツッコミ等、本筋に支障のない限りカットしています。言葉尻が曖昧な箇所もあります。が、大筋は間違いないと思います。
 画像はYouTubeからキャプチャさせていただきました。


 内容紹介ここから____________________________

福島第1原発事故 高濃度の放射性物質含む水の海への流出止まる 東京電力が確認(04/06 13:20)
福島第1原発事故 韓国、事前報告なしに汚染水が海へ放出されたことについて憂慮示す(04/06 01:27)
福島第1原発事故 全漁連・服部会長ら、東電・勝俣会長に汚染水放出中止求める抗議文(04/06 13:00)

山本浩之
「(枝野官房長官の漁業関係者に対してのコメントについて)もともと納得が得られないことを当然だと思っているんだったら、やっぱり手順を踏んでやらなきゃいけなかったんじゃないかなと思いますけれども、低濃度とはいえ汚染水を水に流すという、昨日その一報をお伝えした時、ドキッとしながらお伝えしたんですけれども」

青山繁晴
「水の問題っていうか海が汚されていく問題というのは、実は2つあるわけですね。1つは濃度の高い、放射性線量の比較的多めの汚染された水がどこから出てるのか分からない状態で海にどんどん出ていった。もう1つは、低レベルの放射性物質だから、本当はそんなに大きな害はないと思われるけれども、でも意図的に放射性物質を普段より多く含んだ水を流したということ。実はこの2つとも人災なんですよ。1つめの高濃度の水の問題は、どなたがお考えになっても、こういう破壊された状況の中の原発にどんどん放水していったわけですよね。それも自衛官、警察官、消防官が指示されて危険を冒して放水してくれて、ようやく、そんなに異常な高熱にならなくてすんでるんですが、それだけ水を叩き込めば、水があふれてくるのは誰でも分かるわけですよ。僕は内閣の原子力委員会の専門部会の専門委員ですから、その水の問題っていうのはもちろん僕だけじゃなくて、専門委員の方々が何人もそれを言ってきたが、言っても、それこそ砂に水が染み込むようにどこかで消えちゃうんですよ。伝わらない。で、官邸の中にむちゃくちゃ人があふれかえってて、色んな、何とか会議みたいなのがあって、どこかで必ず消えていって結局何にも実行されないんですよ

山本浩之
「例えば具体的に青山さんが、それを言ったその内容っていうのはどういう…」

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青山繁晴
「つまり水があふれていきますから、これは当然、外部からポンプを入れて出さなきゃいけない。出さなきゃいけないと言っても、タンカーであろうがメガフロートであろうがどこであろうが満杯になるから、これ循環させなきゃいけませんよと、僕だけが言ってるんじゃなくて、ちょっとこの番組で言いましたが、実際の指揮の一部を警察庁という、本来原子力と関係ない所がとってて、つまり保安院が全然信用できないから。だから警察庁の中からもアメリカのNRC、核規制委員会って言うんですけど、本来、保安院と相談するところですが、アメリカ政府は保安院を全然信用してないから、何と警察庁と相談した結果、やっぱり水を回しましょうと。それも原発にもともとある緊急炉心システム、ECCSって言うんですけど、そういうのはもうダメじゃないですかと。それを復旧させるメンツばっかりこだわってないで、もう外のポンプでやりましょうっていうことを、僕だけじゃなくて何人もの人が言ってきたわけです。それぞれのルートで。政府の中からも、僕のように外からも。ところが、消えていって結局何も行われないから。さっき絵が出ましたが、要するに原発の下の所に、石とか砂を砕いて基礎を造ってるわけですよね、当然、発電所建てるために。そこの部分に染みていって、石の隙間から海に出ていったっていう、いわば当たり前のことが起きてるだけなんです。これはもう原子力工学じゃなくて、土木の世界ですね。隙間を埋めていったらそれは止まりますよ。しかし止まっただけであふれ返ってる水は実はまだそのままなわけです。従って2つめの問題が出てきて、要は、原発の中には非常に放射線量の多い場所と、実は低レベルになってて本当は環境に大きな負荷はかからない、人間を傷つけたりしませんって程度になった物と、廃棄物にもいろんな種類があるわけです。その比較的放射線量の少ない所を空にしたいと。濃いやつをそこに入れなきゃいけないから。だから空にするためにそれを海に流しますよというのがその2つめの問題なんです。ということは、これも人災だというのは、回すことを早くやってれば、タンクを空にする必要がないから、そのタンクの中の物はそのままそこにあればいいわけですよ。海にわざわざ出すことはなかった

山本浩之
「じゃあ出す必要なかった?」

青山繁晴
「出す必要なかったんですよ、ちゃんと仕事してれば」

村西利恵
「先週、青山さん、循環させないといけないと仰ってましたけど、今日この時点でも動いてないんですか」

青山繁晴
「あの時僕こう言ったでしょ。政府は発表してないけど、枝野さん言ってないけど、これ本命なんですと。あの時ね、もうやる寸前まで行ったんですよ。それがすーっと消えたんで、僕はほんとに怒って、この1週間の間に。この菅政権は官邸の中に4つのプロジェクトチームって作ったじゃないですか。細野豪志さんを筆頭に、それぞれ政治家がついて。その4人のうちの1人に電話をして、『あなたこの話知ってるでしょ?だってあなた担当なんだから。これどうしたの?』って聞いたら、『いや、初めて聞いた』って言うわけです

山本浩之
「えっ!?責任者が?」

青山繁晴
「ええ。彼ね、それで、はっきり言うと民主党の中では一番信頼できる政治家なんですよ。それで僕は、『あなたみたいな人でもそうなのか』って言ったら、『私は確かに官邸には行ってるよ、でも仕事がないんだよと」

山本浩之
「ええっ…」

青山繁晴
『情報も来ないし、何かどこかに情報はたくさんあって、いろんな参与の方とかいて、情報ぐるぐる回ってるらしいけど、俺のとこ来ないんだよ』と言うから、『あなた自分で警察庁に電話しなさいよ』と言ったんですよ、僕は」

山本浩之
「はあー」

青山繁晴
「そしたら警察庁は、やっぱり本来原子力の主管官庁じゃないし、やっぱり遠慮して人を通してその政治家に入れてたんですが、それどっかで消えてんですよ、やっぱり。だから船頭多くして船山に登る、要するに方角を間違ってしまうことが現に起きてて、全て人災なんですよ。しかしその上でね、ロシアと中国に僕はあのように言われる筋合いは全然ないと思ってますよ。どうしてかというと、例えばロシアは旧ソ連が1991年つぶれたあとに、ウラジオストック、つまり日本海を通じて日本に大量の放射性物質がやってくるそのウラジオストックの港に原子力潜水艦を勝手に放置して、あるいは処理する時に輪切りをして、そこから大量の放射性物質が出ていったんですよ。それがあんまりひどいから、何と私たちの税金を出して、ソ連の原潜ですよ、日本に脅威を与えてた

山本浩之
「それを日本がやった、お金で」

青山繁晴
その時に出てきた放射線量の多さなんて、今回の比じゃないんですよ。それから中国も、ほとんど公表してないけどもウイグルを中心にした少数民族のいらっしゃる所で核開発をたくさんやって、大気中にたくさんの放射性物質が出て、日本にもたくさん降り注いだわけですよ。だからどこ調べてもほんとはそれ出てくるんであって、だから少なくとも今回、もちろんロシアであっても中国であっても事前通告しなかった日本政府は全く間違いだけれど、しかし、それを置いても中国、ロシアにはこんなこと言われる筋合いはない。せいぜい言えても韓国ぐらいですよ。しかし韓国もこの機に竹島で色んな物つくり出すっていうのも、これは右手で支援、左手でひっぱたくっていうのは、ま、これ実は中韓露を責めて言ってるんじゃなくて、外国の常識なんですよ。これがむしろ。だから日本政府の対応は、本当はこういう時に、そうですか、ごめんなさいごめんなさいって言ってるだけじゃなくて、言うべきことは言わなきゃいけないんです

山本浩之
「今の話、よく分かりました。前段であった、官邸が機能してないと。専門家からのそういう緊急の提言とか提案とかいったものが伝わっていない。じゃあ政治家は何をしてるんだということになるんですけれども、この震災をきっかけに再び動き出してるのが民主党の大連立構想」
 
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独特の災害史観を持つ日本人は何度も立ち向かい乗り越えてきた

110404.jpg【画像:世界中から寄せられた日本への祈り - Pray for JAPAN - NAVER まとめより】

 拙ブログでは、「外国人から見た日本と日本人」シリーズで東日本大震災に対する外国の人々の反応を3回に渡ってまとめましたが(まだ続く予定です)、彼らが一様に驚いたのは日本の被災者の次のような態度です。

 被災を「現実」として静かに受け止め、パニックになったりしない。
 周りの人たちと助け合い、冷静に、秩序正しく行動する。
 列に並ぶよう誰が指示しなくても、静かに並び、割り込んだりしない。
 泣き叫んだり、取り乱したり、誰かをガーガーと責め立てることもない。
 中には不届き者もいて窃盗など起こったりするが、それらは散発的である。
 大勢で略奪行為に走ったりしないし、ましてや暴動に発展したりすることもない。

 こういった日本人の落ち着きやマナーはどこから来たのでしょうか?どうやって生み出されたのでしょうか?
 日本人特有の宗教観?自然観?武士道精神?

 そんなことを考えながら、「WiLL」最新号(2011年5月号)を読んでましたら、財団法人国土技術研究センター理事長である大石久和氏の論文の中に、ひとつの答えを見つけました。
 論文のタイトルは【日本人の自然災害史観 日本人は必ず立ち上がる】。

 その主張を一言で言うと、「日本人の独特の精神性は、日本の『脆弱国土』と『繰り返し起こる災害』によってはぐくまれたものだ」というものです。

<以下、青い文字は大石氏の原文引用、それ以外は私の要約>
 
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天皇皇后両陛下が避難所ご訪問 このような方々を戴けた日本人の幸運

110401-01budoukan.jpg両陛下、都内の避難所をご訪問 すべてのグループに声をおかけに(産経3/31 1:16)

 取り上げるのが遅れましたが、3月30日、天皇皇后両陛下が、東日本大震災の被災者が避難している東京都足立区の東京武道館を訪問されました。
 両陛下が被災者を直接見舞われたのは初めてです。

 東京武道館には30日午後の時点で、原発事故で避難した人も含め、福島、宮城、岩手の3県から計282人が身を寄せていたそうです。

 天皇陛下は皇后陛下とともに、家族らが暮らす区画を1つずつ回られ、全てのグループにお声をかけられたそうです。

 また、多くの被災者は、両陛下と話していない時も、正座を崩さず両陛下を目で追い、中には涙を浮かべる姿もあったとのことです。
 
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