沖縄戦集団自決問題まとめ(2)
※沖縄戦集団自決問題まとめ(1)の続きです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆「軍命令はあった」派のすり換えと教科書問題
「軍命令はあった」と言い張ってきた人たちの主張も近年、変化しています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆「軍命令はあった」派のすり換えと教科書問題
「軍命令はあった」と言い張ってきた人たちの主張も近年、変化しています。
太平洋戦争末期に沖縄県・慶良間列島で起きた住民の集団自決が軍命による強制だったとした本の記述は虚偽として、守備隊長だった元陸軍少佐らが、著者でノーベル賞作家の大江健三郎氏と発行元「岩波書店」を相手に出版差し止めと損害賠償などを求めた訴訟の口頭弁論が9日、大阪地裁(深見敏正裁判長)で開かれた。午後は大江氏本人が出廷し、「命令があったという確信は強くなっている。記述の訂正は必要ない」と述べた。
出廷した大江氏は紺のスーツに青のネクタイ姿。幾分上気した表情で同氏側弁護士の質問に「集団自決は隊長個人の資質や選択ではなく、日本軍−(沖縄駐留の)第32軍−守備隊という、縦の構造の力が島民に強制した」と強調。「著書の沖縄ノートでも軍の命令と記述し、個人名は書かなかった」と述べた。
太平洋戦争末期の沖縄戦で、軍指揮官が「集団自決」を命じたとする本の記述をめぐる訴訟は9日、大阪地裁(深見敏正裁判長)で引き続き口頭弁論があり、「沖縄ノート」の著者で被告の作家大江健三郎さん(72)が出廷。慶良間諸島の座間味、渡嘉敷両島での集団自決について「軍の命令だったと考えている」と証言した。
ノーベル賞作家が自らの著作に関して法廷で証言するのは極めて異例で、歴史教科書の記述をめぐる問題とも絡み、内容が注目されていた。裁判は次回口頭弁論の12月21日に結審、来春にも判決の見通し。
大江さんは、証言に先立ち陳述書を提出。この中で「集団自決は戦争下の国、日本軍、現地の軍までを貫くタテの構造の力で島民に強制された。命令書があるかないかというレベルのものではない」との考えを示した。
(共同)