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奇跡のツーショット?! 慰安婦問題(米教科書事実誤認問題)で秦郁彦氏と元アジア女性基金理事が会見

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 米大手教育出版社「マグロウヒル」の世界史教科書に、慰安婦問題で事実と異なる記述がある問題。

 3月17日、秦郁彦・日本大学名誉教授ら日本の有識者19人が、明確な事実誤認部分8カ所について、「マグロウヒル」に訂正を求める声明を公表しました。

 事実誤認部分は、同じ日に日本外国特派員協会で行われた、秦郁彦さんと大沼保昭・明治大学特任教授(元アジア女性基金理事)の会見で明らかにされました。
 
 会見動画はこちら。
 見応え(聞き応え)があります。

 動画は通訳が入っていて「まどろっこしい」という方は、ほぼ完全な書き起こしがBLOGOSにありますのでどうぞ。

 会見は「マグロウヒル」問題にとどまらず、慰安婦問題全般に及び、かなり突っ込んだ話がされています。
 私なりにポイントだと思った箇所を、BLOGOSの起こしから紹介します。

※起こしに誤字が何カ所かあったので訂正しています。

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 まず冒頭発言から秦さんのこの部分。

【アムステルダムの"飾り窓の女"というのは有名ですよね。我が東京においてもソープランドがあるのはご存知だと思いますが、こういう話題をオランダ政府が、あるいはヘッドラインで報道するとか、こういうことはないわけですね。いわば一種の常識であります。しかしながら、なぜ日本軍の慰安婦問題だけが大問題になってしまったのか、誠に不思議であります。

1944年にビルマでアメリカ軍が20人の朝鮮人慰安婦を捕虜にいたしまして、詳しい尋問記録を残しております。その中で彼女たちは日本軍に所属している売春婦だ「"nothing more than prostitute or "professional camp follower"」と結論しております。

売春婦は何時の時代にも、どこの場所にも存在してきたのであります。従って、慰安婦と呼ばれる人たちが特別なものだとは私は考えません。

慰安婦は日本軍のほかに第二次大戦中、ドイツ、アメリカ、イギリス、その他の国々にもありました。第二次大戦後にも、朝鮮人慰安婦が韓国軍アメリカ軍の元で働いておりました。

それにもかかわらず、日本軍の慰安婦だけがクローズアップされたのは一部のNGO活動家によるプロパガンダのせいであります。彼らは自国の売春婦や日本人慰安婦に対しては関心を示しません。

プロパガンダですので、虚と実が混じり合い、誇張された情報が乱れ飛んでおります。そのひとつが最近報道されたマグロウヒル社の高校生向け世界史教科書であります。26行という短い文章でこれほど事実の間違いが多い記述を私は見たことがありません。ここにその教科書がありますけど持つだけで重い本です。

私たち19人の日本人歴史家がこれを検分いたまして、重要な8箇所のミスを今日みなさまにお伝えしたいと思います。】


 8箇所のミスとは、これ。
 
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[画像は産経新聞 2015.3.17 21:01より。産経新聞2015.3.17 21:07も参照を]

【最後に、私は日本の官憲による組織的な強制連行はなかったということ、慰安所における女性の生活条件は「性奴隷」と呼ぶほど過酷な状況ではなかったことを強調して終わりたいと思います。】

 と、秦さんが締めて、次に大沼氏の冒頭発言に移ったのですが、こちらも重大な指摘がされています。

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 大沼氏は1995年に設立された「アジア女性基金」の元理事で、長年にわたり日本の戦争責任を追及してきた人でもあります。
 会見の中でも自らその話をしています。

 要するにもともとあっち系の人なのですが、昨今の韓国側の対応に失望し、それで秦さんと“共闘”することになったようです。

【私は韓国の挺対協をはじめとする、元慰安婦の方々の支援団体が問題を発掘して公共化した役割を高く評価しますけれども、挺対協その他の支援団体が犠牲者の希望を踏みにじって、償いを受け取るかどうかの判断を妨げたのは非常に大きな誤りだったと思います。

さらに韓国のメディアの責任は重大だったと思います。彼らは慰安婦が受け取るべきではないという挺対協を始めとする支援団体の誤った主張を批判したのではなく、それを大幅に増大して、韓国の社会に徹底させ、そのことによって本当はアジア女性基金の償いを受け取りたいと考えている慰安婦の方々に対する巨大な社会的な権力として、それを抑圧したのです。

当時、韓国には約200名の認定された元慰安婦の方々がおられまして、最終的には61名の方々がアジア女性基金の償いを受け取りました。しかしながら、そのうち7名は最初に公に受け取りましたけれども、その7名が韓国社会で非常に厳しいバッシングを受けたために、残りの54名は全部秘密に受け取りたいという希望を寄せられました。その結果、我々は公に償いの事業を実施することができずに、秘密裏に償い事業を行いました。

熱くなりまして時間をオーバーしてしまいましたが、問題解決に一番重要案なことは、メディアのこれまでの報道姿勢に対する自己反省、これは日本でもそうですし、韓国のメディアにも自己反省が必要だろうと思います。お互いの国に対する世論があまりに硬化しすぎていますが、その責任の多くはメディアにあるわけですね(会場から笑い)

そのことはメディアが努力して解いていかないと、政府だけに期待しているのでは困難だと思います。】


 大沼氏の言うように、慰安婦問題が「解決」しない原因として、日韓のメディアはもちろんですが、親北の挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会)の存在も絶対に外すことはできません。
 海外メディアはそこのところを分かってるのでしょうか?

 いや、分かってないのでしょうね。
 挺対協のことは日本のメディアですらほとんど伝えていませんから。

 前後しますが、この発言の前に大沼氏は日韓以外のメディア、特にアメリカのメディアにも苦言を呈しています。

【メディアも非常に重要な公的存在であり、メディアの活動は公共性の高い活動であります。 政府の行き届かない問題に関心を誘導、報道し、人々にこれは重要な社会的・公共的な問題だと植え付ける、そして問題解決に向け働きかける。これは極めて重要な活動であります。

マスメディアは非常に巨大な影響力をもっております。そのために時として社会の諸国民を抑圧する行動を営むことがあります。メディアの意義は巨大だが、同時にメディアは非常に公共的責任を負っております。 ところがメディアやジャーナリストの多くの方々は、政府の権力性に集中して、自らの権力性には鈍感と言わざるを得ません。 (会場から笑いが起こる)

特にCNN、FOX、New York Times という、国際的にも巨大な影響力を持つメディアは、自己の権力性、自己の報道がもたらすネガティブな影響にも敏感で謙虚であるべきだと思います。

慰安婦問題は、こうしたメディアの権力性それに随伴するこの当事者個々人を抑圧してしまう、そういうネガティブな機能が典型的に現れた事例であります。


 大沼氏の海外メディア批判は、このあとの質疑応答にも出てきます。

 で、お二方とも質疑応答がまたGJで、まず秦さんのこの箇所。

【また、強制連行は韓国には無かったけれども他の地域にあった、ということを、これは朝日新聞なんかも言っているわけなんですね。特に朝日新聞は一昨年、チームを作ってインドネシアとかマレーシアに探しにいったんですね。新聞2ページ潰して報告を出してますけど、結局見つからなかったと。10年前に死んだという慰安婦を見つけた、とかそいういう話ですがね、日本のアクティビストのなかに掘り起こそうとする人がいるんですね。しかし、70年前の犯罪事件は警察もやりません。それに意味のある答えが出てくるとは思いません。

私は「強制連行」には条件を付けています。官憲による組織された強制連行、ですね。ものには例外があります。個人的な犯罪ですね。新聞には毎日、日本の警察官の犯罪の話が出てますよね。かといって日本の警察が全部そうだというわけではないですよね。
それから命令違反がありますね。どこの国の軍隊でも命令違反はあります。ですからインドネシアの話も、命令違反や個人的な犯罪だったと考えております。】


 この普遍的な“常識”を、なぜ欧米メディアは理解せずに、韓国側の言い分を一方的に報道するのか、不思議でしょうがありません。

 日本だけを悪者にしたいからこそ“常識”はスルーするという、戦後一貫してきたご都合主義、ダブルスタンダードがやはり根底にあるのでしょうか。

 次に大沼氏。

日本の総理たちも繰り返し謝罪しておりますけれども、それが十分評価されていません。これは中国や韓国のメディア、それから国際メディアの責任もあるだろうと思います。日本の政治的指導者がしばしば行った謝罪、反省は十分に国際的に報道され、評価されてこなかったことがあるだろうと思います。

戦後、だいたい1970年代から90年代前半まで、日本においては戦争責任、植民地支配を反省する声が次第に高まってきたわけですね。私はそういう研究と活動に従事しておりましたので、それは非常に頼もしく感じておりました。 しかし残念なことに、その日本の努力というものが、韓国・中国で十分評価されなかったし、また国際メディアでも評価されなかった。

たとえばドイツの反省はフランスでも高く評価され、国際的なメディアでも高く評価された。ところが日本の中では努力を重ねたのに、それが中国・韓国の正当な評価を受けなかったと、国際的にも評価を受けなかったという失望感が広まった。そして90年代後半からの日本の経済的不調とともに、それへの不満が非常に高まってしまったと。

私は率直に言って、韓国の市民社会の成熟というものにもうちょっと期待しておりました。日本が反省を明確にすれば、韓国の市民社会はそれを評価してくれるだろうと、私自身1970年代から90年代期待しておりましたけれども、残念ながらそういう成熟を示さなかった。そのことも日本の方の側の謝罪疲れといいますか、それをもたらしたと思います。】


 “謝罪疲れ”。
 流行語大賞にしたいぐらいです。
 まさに、1億総“謝罪疲れ”です。

 特にこの1〜2年、「いったい何回謝れば気が済むのか」と韓国に愛想を尽かす日本人が増えているのは確かでしょう。

 朴槿恵大統領の「千年恨」発言や告げ口外交などと並行する形で、慰安婦問題が大きく報道されたこと(産経の数々のスクープ、石原信雄元官房副長官の国会での証言、政府による河野談話作成過程検証、朝日新聞の記事訂正など)が大きかったですね。

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 反日でお馴染みのAP通信の山口真理はこの日も登場し、こんな質問をしました。

 「強制連行の有無を中心に事実関係の訂正、修正の見方もあるのかもしれないが、目指すところは何なのか」
 「戦後70年で日本が過去と向き合うか世界で注目されているが、問題が解決していないことで外交にどのようなインパクトが心配されると考えるか」

 これに対する秦さんの回答がまた秀逸でした。

 慰安婦問題を「解決させたくない」日本の反日団体の存在や、挺対協の圧力で韓国政府が動けないことを具体的に指摘しています。
 また、最後にさりげな〜く米軍慰安婦訴訟についても(^_^;

【日本国にとっては、慰安婦問題は終わっていると思います。これを終わらせるということを韓国が承知しないわけですね。それから日本の一部のNGOの人たちも韓国と一緒になって慰安婦問題が消えたら大変だと、今アメリカへ出かけて一生懸命働きかけていると。これは完全に政治問題になっているわけですよね。

韓国も大統領が口を開くと"慰安婦問題が未解決だ"というんですが、じゃあ要求はなんなのか、どうしてくれということは言わないんですよね。

私が聞いているところによりますと、韓国の中で決定的な権力をもっているのは挺対協、ないしは北朝鮮と繋がっている勢力だと。だから韓国側から提示できない。日本側に言わせて、ノーと、そういうスタンスだと聞いております。だから韓国政府には今、当事者能力がないんですよ。

ですからこれはいくらやってもきりがないということで、私は日本政府が自主的にこの問題を打ち切ると、それでもって韓国も打ち切る、ということであればこれで全部終わりです。韓国に生き残っているのは慰安婦は50人くらいしかもういません。彼女たちはもう十分お金をもらっているんですね。

ただし、アメリカ軍の慰安婦だった122人の人たちが韓国政府に対する訴訟を始めています。この人達の話を聞くと非常にかわいそうなんですよね。彼女たちは、日本の慰安婦には応援団がたくさんついてお金もたくさんもらっているのに、私たちは使い捨てだと怒っているわけですね。

私はアジア女性基金のようなものではなくて、純粋なチャリティの機関で、お見舞金を送ったらどうかと思いますが、アメリカでは朝鮮に駐留したアメリカ兵からお金を出そうじゃないかという動きも始まっているそうですね。

ですからは私は慰安婦問題は終わったし、終わらせるべきだと思います。


★慰安婦含め戦後賠償は1965年の日韓国交正常化の時に解決済み。
★にも関わらず日本は「アジア女性基金」設立などで韓国側に配慮した。
★「解決」しないのは韓国側に大きな原因(特に挺対協)がある。
★日韓だけでなく米韓にも慰安婦問題は存在する。

 これらの事実を海外メディアがちゃんと伝えてくれれば、日本の立場も少しは改善されると思うのですが…。
 さっき書いたように、海外メディアはあくまで日本を悪者にしたいからスルーするんでしょう(-.-#)

 とにかく、秦さんも言われてるように慰安婦問題はとっくに終わっているのです。
 韓国側の「賠償おかわり」を絶対許してはなりません。

 大沼氏に関しては、さっき書いたように「アジア女性基金」の元理事で思想的にはあっち系なんですが、基金の時に本当に嫌な思いをしたようです。

 2006年の時点ですでにこのように述べていました(クリックで画像拡大。元ファイル(pdf)はこちら)。

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 大沼氏は2014年8月、韓国メディアとの会見でも、強硬な姿勢を示す韓国側に失望し、ひいては絶望していると苦言を呈しています。

 そして、韓国の支援団体が慰安婦問題を「韓国で根深い反日問題の方向に曲げた」と批判、「元慰安婦の幸せや置かれた状況に関する問題ではなく、支援団体の正義を実現するためのものにすり替わったと指摘しています(産経新聞 2014.8.31)。

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 その大沼氏がこういう場所に出てきて、しかも秦さんとツーショットで韓国批判やメディア批判を展開しているのを見て、私はかなり驚きました。

 私とは逆の立場、すなわち左派の人たちにもこのツーショットは相当インパクトがあったようです。

 「大沼が歴史修正主義者と合体。何だこれは」
 「まさかここまでするとは」
 「大沼はネトウヨだ」
 といった書き込みを複数見ました(^_^;

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 ついでに言うと、同じく「アジア女性基金」の元理事で、もう一人、韓国批判を繰り返している人がいます。
 朝日新聞元編集委員の下村満子氏です。

 2014年5月30日放送「朝まで生テレビ!」での発言。

日本が挺対協の人たちに妥協する必要性は絶対にない。あの人たちは、(元慰安婦の)おばあさんたちを踏みにじっています。おばあさんたちは、あの人たちにセカンドレイプされているようなもの。それをコントロールできない韓国政府は何とだらしがないのか」

「挺対協のメンバーと来日した慰安婦のおばあさんが、『宿泊所に閉じ込められ、外に出るなと言われて嫌になる』と電話をかけてきたこともあります。おばあさんたちは、内心で挺対協を恨んでいました。挺対協が怖いから、公の場に出てこいと言われれば出て行き、デモをしろと言われればデモをした。気の毒な弱者でした」


 朝日新聞は「アジア女性基金」設立後も挺対協の主張に沿う形で、「正式の国家賠償をすべきだ」という言説を繰り返してきましたが、これも韓国側に付け込まれる一因となりました。

 下村氏は古巣の朝日をこう批判しています(「正論」2015年3月号、池田信夫氏の記事による)。

「私は女性基金を落とし所にしようとしたのに、社内の強硬派は『それではだめだ』といって後ろから弾を撃ってきた

 その朝日が慰安婦訂正記事を出したあと、2014年8月19日のBS日テレ「深層NEWS」に秦郁彦さんとともに出演した下村氏は、こんな話をしています。

「私はもう朝日新聞はもう辞めた後ではありましたけど、朝日新聞はどちらかと言うと国家賠償と言うような立場だったけど、私はどう考えたってそんなものは成立するはずがない

「まぁ、実はアジア女性基金の元理事たちと、実は最近こんな風になってきて、われわれのあの15年はなんだったんだろうと。もう命がけで一銭のお金もいただいてるわけじゃないんですよ、ボランティアで。むなしくなって全部、暴露するインタビューをしようかなんて、インタビューじゃなくて記者会見をしようかなんてジョークを言ってますが、あの、これ以上の、これ以上のものはこれからはできないでしょうと言うのが。あの、あのときだからねできたんで、しかもほとんど当事者が居なくなってるんだから、お渡しのしようもないわけですね。挺対協にそんなおカネを渡したって謝ったってしょうがないわけで」


※下村氏については拙記事14/11/24付:下村満子さん、慰安婦問題を複雑にしている挺対協の暴露会見をお願いします。もご参照のほど。

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 日本外国特派員協会の会見に話を戻すと\(^^\)

 秦さんは、中韓の教科書についてどう考えるかと質問され、このように答えています。

【日本には文部科学省の検定がありますけれど、事実が間違っていること、極端に右や左の解釈、これは教科書調査官が直しなさい、あるいは直した方がいいですよ、というアドバイスをするわけですね。 ですから日本の教科書のクオリティはまあまあというところなんでしょうけれども、ただ直せと言われた方はしょっちゅう活動家と一緒になって、文部科学省はけしからん、と言ってやってるわけですね。

中国と韓国の教科書ですが、両国には本当の意味で表現の自由はないと思うんですよね。中国は政府が完全にコントロールしていますし、韓国も書いている人が元慰安婦たちに呼び出されて土下座させられると考えている状況なので、検討してみても意味がないと私は思うわけですね。

もちろん韓国でも朴裕河さんのように素晴らしい歴史家がいます。そういう人が3つも訴訟を起こされていて、非常に危ないというニュースが入っています。身の安全も保証されないという国の歴史教科書に何か言ってみてもしょうがないと思いますので、私は今まで何も言っていません。】


 また、大沼氏は、「外国メディアが正しい報道をしてこなかったと言われたが、日本においても様々な意見があるので、我々はどこを聞き、見ればいいのか」と問われ、こう答えています。

【日本は当然のことながら民主主義国家であって、思想・表現の自由は100%保証されている国ですので、統一された見解がないということは当然のことですね。もし国の意見が一様であれば、それは残念ながら北朝鮮や中国のような怖い国家であって、私は日本が100%一致しないのは評価すべきことで、否定的に考えられることではないと思います。

他方で、実際に外国の特派員の方が、じゃあどういう報道をするのが最適なものなのかという質問をなさるのであれば、私の現実的な答えは、朝日と読売の両方を読んで、それぞれの言っていることをお伝え下さいと。日本の世論はその両方の中で動いていると。朝日だけ、読売だけという報道はしないでくださいと。それが私の現実的な答えです。】


 慰安婦問題でスクープ(朝日のような虚報ではない)も多く、情報量も一番多く、最も現実的な報道をしているのが産経だと思いますが、その産経をここで挙げなかったのが大沼氏の限界なのかもしれません。

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 それにしても、秦さんは辛辣なだけでなく、ユーモアセンスもあって良いですね。

 特にこの2カ所、ウケた!(≧▽≦)

【これは出来上がったばかりでございまして、明日か明後日にはマグロウヒルに送ろうと。何で送るかきめておりませんけれども、郵便局へ行って、できるだけ安い値段で送ろうと考えております(笑)】

【私なんかも、個人で書いたものに対して読者から間違っていると言ってくることはある。これは非常に有り難いことで、お礼状を書き、次のエディションでは改めます、と返事をするのを習慣にしておりますので、マグロウヒル社も我々に感謝をしてくれるのではないかと期待しております(会場から笑い)】


 ただ、秦さんは朴裕河教授を高く評価しているようなので、そこは私はちょっと「?」なのですが…。

 朴裕河氏が“素晴らしい歴史家”だとは私には到底思えません。
 少なくとも日本の味方では全くありません。

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 朴裕河氏はツイッターで「他の方式でアプローチしただけで日本の謝罪と補償は必要だと考えます」と述べていますし(原文は韓国語なので翻訳サイトにかけて下さい)、また、フェイスブック日本語訳)にはこのように記しています。

私は、「日本」に責任を問うためにこの本を書いた。「朝鮮人」業者の問題について書いたのは、日本の「法的責任」を負わせることができるかのように考えてきた支援団体や研究者の考えが必ずしも有効ではない、ということを言うためにすぎない。『帝国の慰安婦』という書名に込めようとしたのも、「協力を強要された植民地人の悲しみ」だった。】

 朴裕河氏はほかにも 朝日新聞を「戦後日本を通して海外の『よい日本認識』を作ってきた中心的存在の一つ」と評したり、あの有田芳生に著書「帝国の慰安婦 植民地支配と記憶の闘い」を献本するなどしています。

※朴裕河氏については拙記事15/2/21付:“売春婦”を削除せよ!朴裕河教授の慰安婦本が韓国で事実上の出版禁止に…日本のサヨクは彼女を救わないのか?もご参照のほど。

 秦さん自身も、「正論」2015年3月号

【だが彼女〈引用者注:朴裕河教授〉も反日勢力を煙に巻く知恵も働かせ、「慰安婦は帝国主義に基づく性の収奪」という異次元の概念を導入した。ややわかりにくいが「他国に軍隊を駐屯させ、長い期間戦争をすることで(慰安婦の)需要をつくりだしたという点で日本は責任がある」とも書いている。
 日本を免責しない形で批判をかわそうとしたのだが、同時に米国を筆頭とする欧米の帝国主義国家も同罪とされた。昨年8月5、6日の朝日新聞による検証作業で、慰安婦問題の本質を「女性の人権侵害」に還元した杉浦信之(編集担当役員)、吉見義明両氏の論旨と通底する一種の「統治責任論」と見なせよう。
 統治下で起きたあらゆるトラブルは、コソ泥を取り逃したたぐいの些事まで国が責任を負えという主張だが、実効性とは無縁の逃げ口上かとそしられてもしかたあるまい。】


 というふうに朴裕河氏を、朝日の杉浦信之や、天敵・吉見義明と同列に扱うなど、決して高く買っているふうには見えなかったのですが…。

 ま、言論の自由がない韓国の中で、「韓国側にも責任はある」と主張している人なので、そういう意味では貴重な人だとは思いますが。

 あえて深読みすれば、「慰安婦問題を終わらせるため共闘しよう」という、朴裕河氏に対する秦さんなりのメッセージなのかもしれません。

 最後に余談ですが…

 秦・大沼両氏の会見に対する韓国の反応が報道されていますが、これには笑ってしまいました。

 「米国の教科書は、米国が自分たちで作るものだろう。それに指図するのか?」

 日本の教科書に指図してる韓国がよく言うわ(^△^;

 って、笑ってもいられないんですよね。
 戦後70年に合わせ、中韓はますます攻勢を強めていますから。


 日本は官民挙げて、この歴史戦争を勝ち抜かなければなりません!






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14/8/5付:朝日新聞が慰安婦報道で長〜い言い訳。国際問題化させてしまった責任をまるで感じていない。
14/8/7付:「アンカー」朝日慰安婦報道を徹底批判&安倍政権8つの課題&舛添知事の狙いは五輪の日中韓共催?&韓国の恥ずかしい像
14/8/9付:「ミヤネ屋」朝日慰安婦検証報道 西岡力さん徹底解説!朝日は記事を英文サイトに載せろ!&植村報道の2カ月後に“挺身隊”と“慰安婦”の混同を把握
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14/8/18付:朝日の「吉田調書」虚報を産経が指摘!門田隆将氏「慰安婦報道と全く同じ図式」
14/8/23付:朝日の英語版慰安婦検証記事は人目につかない場所に埋めてある
14/9/11付:朝日が会見で吉田調書と慰安婦の虚報を謝罪(但し国民には謝ってない)&「報ステ」朝日慰安婦検証特集
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Comments


人非人、というより、悪魔の思想の憎日人種

朝日、岩波系左翼ブンカ人の思想の凍りつくような恐ろしさ。

もう何年か前、朝日・岩波好みの知識人?、加藤周一が語った言葉

「日本人の中には、中国、韓国に対し、一体何回謝ったら気が済むんだ!という人がいるが、私に言わせれば、日本人は彼らに対して、本当に心から謝っていないから、彼らが怒るのである」

この言葉に対し、産経抄の石井英夫氏が呆れていたのを読んだことがあります。

加藤周一の言う、本当に心から彼らに謝るという、言葉を私流に解釈します。
《本当に心から日本人が謝るとは》
「日本国民は自分たちの父母、祖父母の極悪行為を認め、中・韓の言う事実と異なる真っ赤な嘘、に対し一切弁明、反論せず、すべ
て事実と認め、彼らの要求を無条件で受け入れ、彼らの要求通り、莫大な償い金を払うべきである。
これに異論を唱える、一部の日本人が存在することは、日本人全体が彼らに心から謝ったことにならないから、許されるべきでない
。したがって、社会・経済ブログの横綱、三橋貴明の著書、「愚韓新論」、とか「正しい歴史認識」、ブログのcoffeeの意見は述べさせてはならない。町工場の親方などは真っ先に粛清すべきである。

同じく、朝日・岩波好みの、本島等、元長崎市長の語った言葉

「私の最も許せぬ人間」・・・[朝日新聞をみんなで叩き潰す掲示板]ーーー町工場の親方 、平成13.10.31.
私の手元に一枚の紙があります。

原爆投下・東京大空襲を容認するー前長崎市長
本島発言に対する共同抗議声明

前長崎市長本島等氏は、本年(平成10年)7月29日の共同通信者のインタビューや同月31日の産経新聞の取材に 
「原爆は落とされるべきだった。(満州事変から終戦までの)15年間にわたるあまりに非人道的な行為の大きさを知るに従い、原爆が日本に対する報復としては仕方がないとと考えるようになった」  「東京大空襲や沖縄戦も同じだ」などと発言しています。

これは、原爆投下や東京大空襲、更には沖縄戦における犠牲者を冒涜し、米軍の民間人虐殺をも正当化する暴言であり、私たちはけっして許すことはできません。私たちはここに共同して、本島氏に対し強く抗議します。本島氏の発言は、原爆の投下や東京大空襲がなぜ実行されたのか、という歴史的検証から逃避し、ただ単に、連合国側の加害・残虐行為を全く不問に付した東京裁判の「勝者の論理」に完全に追従したものに他なりません。
町工場の親方 | 2015/03/21 06:25 PM
何だか左派のコメントもしょっちゅう「韓国大崩壊」とか「韓国に関するトンデモナイ」とかアホな煽りをしてる彼らに言わせると「ネトウヨ」なコメントと大差ないですね〜

私がいつも思うのは「朝鮮人が強要された」と言う事です。当時は日本人であり、生まれながらの日本人もやっていた事なのだから当然だと思いますし徴兵は猶予された方です。何ていうか現在の朝鮮学校無償化を求める在日と一緒で「日本人と同等、むしろそれ以上の優遇」を求める意識が常にあると感じる。夜郎自大や順法意識の差、もあるんでしょうが・・・やはり価値観は共有してませんね。
yuri | 2015/03/22 12:15 PM
町工場の親方さん

その抗議声明の手紙、確か前にもコメント欄に貼ったことがありますよね。
その手紙の中に「原爆の投下や東京大空襲がなぜ実行されたのか」という箇所があるのですが、これについては大枠での説明ならそう難しいものではないと思います。

辛酸を極めた第一次大戦後から、戦争を早く終わらせる方法として戦略爆撃が注目され始めました。
この戦略爆撃とは、戦場で敵と戦うのではなく、工場などの生産設備、移動手段の鉄道など軍事力・生産力の基となっているものを破壊してしまえば味方に損害を出さず戦争を早く終わらせることが出来るというものです。
そしてその中に敵の一般市民を攻撃するという理論が出てきました。
総力戦では非戦闘員も戦力であり、その敵の一般市民を攻撃すれば、生産力を減退させ、士気も挫くことが出来るというものです。

日本に対しての戦略爆撃である絨毯爆撃は、1940年に日本が重慶に絨毯爆撃を行ったことを免罪理由として各都市を目標として開始されます。
原爆の投下も、この戦略爆撃の考えの延長線上にあります。
だからアメリカの「戦争を早く終わらせるために原爆を投下した」という理由は嘘ではありません。
これが原爆の投下や各都市に空襲が実行された理由です。
第二次大戦前から各国で戦略として研究されていたことが実行されたのですね。

さて、この各都市への爆撃が「戦争犯罪」だという説があります。
しかし上記に書いたように、日本が重慶に絨毯爆撃を行ったため、相互主義を理由に戦争犯罪ではなくなっています。
仮にその理屈は違う、戦争犯罪だとしたとしても、「戦争犯罪」であるため、平和条約の締結(サンフランシスコ講和条約の締結)により、戦争犯罪の追及は全て終了となっています。
そして平和条約に付随し、「交戦諸国相互間で、永久の忘却、大赦ないし免罪があるべきものとする」という「全面忘却」の精神からなるアムネスティー条項により、裁かれていようがいまいが責任を問われることもなくなっているのです。

ただ、原爆の投下はハーグ陸戦条約第23条中の「不必要な苦痛を与える兵器、投射物、その他の物質を使用すること」に違反している人道犯罪だという説もあり、国内でも主張している人がいます。
米政界の重鎮だった故・ダニエル・イノウエ氏は、慰安婦問題で騒いでいた米議会に対して原爆投下の非を匂わせて場を収めたこともあるので、使い方によっては対米カードとなりえるかもしれません。
逆に使い方を間違えれば、おもいっきり殴られることになるかもしれませんがw
(まあ私は先帝陛下が「原爆投下はやむをえない」と仰られていますので、厳しく追及するべきとは思いません。https://www.youtube.com/watchv=NQhVOTS0j7A )

そんな日本国内の実情を知ってか知らずか、去年の暮れにロシアが原爆投下を検証するべきと発言してます。
http://www.j-cast.com/2014/12/26224377.html
最近はロシアの動きも怪しくなってますね。
すぷー | 2015/03/22 11:16 PM
はっきり言って、『金に転ぶ』人間がアメリカでは非常に多いということですね。
他人には清教徒的清潔さを強制する一方で、身内には欲得の皮の突っ張り合いを剥き出しにします。
このような甘さと言うか共通点に支那は付け込み、莫大な工作資金を用いて共通利益に適う『日本を貶める』事業に注ぎ込んでいるのに過ぎません。
仮に『教科書問題』や『追軍売春婦問題』が収束しても、政府ぐるみで狂奔した『トヨタ叩き』の如く手を変え品を変え、際限なく日本叩きが繰り返されされます。
hanehan | 2015/03/23 08:43 AM
>はっきり言って、『金に転ぶ』人間がアメリカでは非常に多いということですね。

実際に青山さんがアメリカの政治家は金に弱いと言ってましたね。
しかしそれだけではなく、韓国側はもっと執拗に個人の嗜好を調べ、どうすれば引き入れることが出来るのかよく調べている様です。
http://www.sankei.com/world/news/140213/wor1402130021-n1.html
潔癖な振りをしていても金に弱いのは人間の性ですし。
あの韓国という国はお笑い草になることも多いのですけど、一応諜報組織を持ってますからね。
素人ではないでしょう。

あと、ひとつ前の投稿のYouTubeのURLが間違ってました。
正しくは
https://www.youtube.com/watch?v=NQhVOTS0j7A
です。

ロシアの動きが怪しい件ですが、去年の8月に在日ロシア大使館などが「アメリカが原爆を投下した」ことを強調したがっているようなツイートをしてるんですよね。
日米離反させたがっているのは中韓だけではないようで。
https://twitter.com/RusEmbassyJ/status/497009090426445824
https://twitter.com/VoiceofRussiaJp/status/497011495897542660
supu- | 2015/03/24 03:27 PM

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