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沖縄に改めて思いを馳せる 「ぼくらの哲学」

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ぼくらの哲学(飛鳥新社)

 12月21日に発行された青山繁晴さんの新刊です。
 
 まず表紙の写真がいいですね。
 青空をバックに、太陽がさんさんと降り注ぐ桜。
 書店で平積みにされていると、思わず手を取りたくなるような美しさです。

 本書は『月刊WiLL』2015年3月号〜2016年5月号の連載『澄哲録片片』に、新たにまえがきとあとがきを加筆したものです。

※お詫びと訂正
 発行前に拙ブログで本書を紹介した時、「月刊Hanada連載『澄哲録片片』のまとめ&加筆」という伝え方をしてしまいました。現在『澄哲録片片』の連載は『月刊Hanada』に舞台を移していますが、『月刊Hanada』に移ってからの分は、本書には含まれていません(私も読んでみて初めて気づきました)。訂正のうえ、お詫び申し上げます。



 連載の単行本化ですから、雑誌を毎月読まれていた方は必要ないと思われるかもしれません。

 私も毎号チェックしていたので、正直、購入しようかどうしようか少し迷いました。
 でも、買って良かったです(^▽^)!
 
 冒頭から30ページほどはカラー写真です。
 いち民間人として、立候補者として、参議院議員としての青山さんの活動を紹介。
 ちょっとした写真集になっています。

 近年のご活動、本当に濃密ですね。
 「青山繁晴」は実は5人ぐらいいるんじゃないかと思えるほどです(^_^;

 まえがきでは、その青山さんという人がどう形成されていったのかが分かります。
 私は現在の青山さんばかり見ていて、お若い頃に何を考えていたのかとかあまり気にしたことはなかったけど、これって本当は大事なことですよね。

 たった一度の敗戦で、哲学を失ったと思い込んだ祖国と国民。

「ただ、深い泥のなかにあっても土台を喪ってはいません。この書は、その土台がどこにあるか、どうやって見つけるかをすべて具体的に追求していく小冊です」

 敗戦後の思い込みから脱却するヒントを、青山さんはいつも授けてくれます。

 あとがきには、ちょっと気になることが書かれていました。

「少なくとも、ふたつ、友情を失っています」
「ここにも現代の沖縄を見ました」


 本編と合わせ、沖縄の問題は複雑だなと改めて考えさせられました。
 
 貴重な写真の数々と、加筆されたまえがきとあとがき、それだけでも購入した価値はありました。

 実は、青山さんの『WiLL』での連載は、ほとんどが1回読み切りではなく、「この項、次号に続く」となっていました(現在の『Hanada』でもそう)。
 だから1回でも抜けてしまうと、話が分からなくなったりします。

 実際、毎月読んでいる私でも、先月の話を覚えてなかったりして(^^ゞ
 で、わざわざ前号を出してきて確認したり。
 その点、まとめて読める単行本はやはり有難いですね。


 本書の主たるテーマは、沖縄をめぐるさまざまな事柄です。

 仲井眞前知事とのやりとりも収録されていますが、2014年の知事選で翁長さんではなく仲井眞さんが再々選していたら、普天間飛行場の移転ももっと前進していたろうに、と、残念でなりません。

 青山さんによれば、翁長現知事は掛け値なしに中共の傀儡知事です。

 時々忘れてしまうのですが、青山さんはもともと辺野古への移設には反対なんですよね。
 移転先を辺野古にしたのは、要はアメリカの都合であり、県内に他に候補地が見つかるはずだと。

 但し、決まった以上は辺野古移設もやむを得ないと考えておられます。
 国家間ですでに約束を確定したことだからと。

 お隣の国のように、国家間の合意を簡単に覆すような国になってはいけないのです。

 沖縄についてもう一点言えば、天皇皇后両陛下に白梅の塔(沖縄県民にすら忘れられた存在)へ行幸啓いただけないだろうか…というくだり。

 これは、単行本『死ぬ理由、生きる理由』や、関西テレビ『アンカー』でも取り上げられましたが、「今日的意味を探るために」、本書ではさらに丁寧に記録されています。

 天皇陛下は「『人のために大きく生きる』ことのお手本」であると青山さんは言います。

 私たちのあずかり知らぬところで、陛下は民に尽くされている。
 突きつめて言えば、まさに民のためにのみ生きていらっしゃる。

 ほとんど報道されることのなかった、天皇皇后両陛下の白梅学徒看護隊への御高配。
 この話は、何度聞いても胸が温かくなりますし、涙腺がゆるみます。
 天皇というご存在を戴く国の国民に生まれて、本当に幸せだと感じます。

 また、若き頃の青山さんと白梅の塔との出会い。
 この話も何度聞いても心が震えます。
 偶然とは思えない、まさに運命的な出会い。
 これこそが、数十年後に両陛下と白梅の少女たちをつなぐ出発点となったのですから。


 沖縄、硫黄島、チャンドラ・ボース・ジャパン大学、メタンハイドレート…。
 青山さんにはライフワークと呼べるべきものがたくさんありますよね。

 私も日本のために何かできないだろうか? 何かしたい!
 読後、そういう意欲がふつふつと湧き上がってきました。

 実際は日々の暮らしに追われて、ほとんど何もできませんが…。
 それでも、情報をネットで発信してみたり(青山さんの発言書き起こしも含め)、官邸や関係省庁や議員に要請のメールを送ってみたり…。

 小さな小さなことだけど、国民みんなでこつこつとやっていけば、きっと日本は変わると思います。


 連載の舞台を『WiLL』から『Hanada』に移してまだ間もない今年の夏、皆さんご存知のとおり、青山さんは参院選に立候補されました。
 民間人だった青山さんが国会議員に!

「この書には民間人としての歩みの苦渋と、わずかな幸福が満ちているとも言える。では議員としてどうなのか。それはおそらく『ぼくらの哲学 そのII』に記すことになるだろう」

 早くも第2弾の予告!?(^_^;

 選挙戦では本当にいろいろありましたからね〜。
 初日から選挙カーが事故に見舞われたり、「週刊文春」にデタラメ記事を書かれたり…。

 こうした貴重な記録をまとめて読める機会も、そう遠くない時期に訪れそうです。


 もっとも『ぼく哲 そのII』の前に、百田尚樹さんとの対談本が控えてます。今から楽しみ(≧▽≦)
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※拙ブログ関連エントリー(青山繁晴さんの著書紹介)
08/7/8付:「日中の興亡」
09/8/16付:64年目の夏に読む青山さんの新刊&うじき氏親子の「戦争」
12/1/6付:お子様にもお勧め「ぼくらの祖国」
14/9/6付:英霊と私たちをつなぐ架け橋 「死ぬ理由、生きる理由 -英霊の渇く島に問う-」
15/1/3付:日本国民だけが1945年の夏に佇んでいる 「ぼくらの真実」より
15/10/5付:戦後の思い込みも刷り込みもちゃぶ台返し!「青山繁晴の『逆転』ガイドその1 ハワイ真珠湾の巻」
16/6/10付:平和だから呆けたのではない。他人任せにしたから呆けたのです。 “幻の名著”が新書で復活!「壊れた地球儀の直し方」
16/8/14付:昭和天皇崩御報道の“戦場”を描いた青山繁晴さんの「平成」が文庫で“復刻”!

※拙ブログ関連エントリー(青山繁晴さんのテレビ・ラジオ番組での発言)
【一覧】「アンカー」など青山繁晴さんテキスト起こし




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 シンクを軽くこするだけで美しく…。

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Comments

http://bylines.news.yahoo.co.jp/hanadakazuyoshi/20161213-065447/
余り話題になってないですね
近現代史の学会では、半藤一利、保阪正康、秦郁彦の三人には、物言えぬ雰囲気だそうで (3Hと言われてるらしい 倉山満談)
hf3847 | 2016/12/24 04:45 AM

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