日本の価値観に合わない現行憲法…家族条項を消したのは日本自身
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憲法記念日はもう過ぎてしまいましたが、今日は憲法について。
4月25日、櫻井よしこさんが自由報道協会で会見を行い、主に憲法問題について語られました。
BLOGOSに文字起こしが掲載されています。
■櫻井よしこ氏「憲法改正をみんな一緒に考えましょう」 1/4(2012年04月26日 15:08)
会見のくだりを全文引用させていただきます。
ちょっと長いですが、平易な語り口なので一気に読めます。
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憲法記念日はもう過ぎてしまいましたが、今日は憲法について。
4月25日、櫻井よしこさんが自由報道協会で会見を行い、主に憲法問題について語られました。
BLOGOSに文字起こしが掲載されています。
■櫻井よしこ氏「憲法改正をみんな一緒に考えましょう」 1/4(2012年04月26日 15:08)
会見のくだりを全文引用させていただきます。
ちょっと長いですが、平易な語り口なので一気に読めます。
【本日は自由報道協会にお招き頂き、ありがとうございます。今日、私に与えられたテーマは、憲法です。日本国憲法の改正についてです。主に文化と安全保障の面からお話ししたいと思います。憲法というのはどの国にとっても、その国の価値観の根幹をなすものです。しかし、日本国憲法はそのような形になっておりません。日本が敗戦して占領下にあった時に、アメリカに作られたこの憲法の価値観は、私たちの文化に根ざしたものではありません。
たとえば、去年の3月11日、あの大震災が起きました。被災地の日本人の姿は、本当に多くの人たちに感動を与えました。なぜ感動を与えたかというと、あの大地震・大津波ですべてを失って、愛する家族さえも失った究極の悲劇の中で、被災地の人たちは誰一人として自分勝手な行動をしなかったからです。本当に僅かな食べ物しかなく、寒い中、着る物もの食べ物も無い中で、みんな一生懸命に助けあいました。その姿を見て、日本に普段はあまり友好的でない国のメディアでさえも、「日本人は立派だ」と論評しました。
その姿は私たち日本国民にも、私たちはこういう人だったんだ、ということを見せてくれたと思います。日本人ってなんて素敵な人たちだったのだろうと。こんなに立派なんだということを思い出させてくれたのが、3.11の一つの側面でした。
じゃあ日本国憲法に書かれた、日本の価値観はどのようになっているでしょうか?
たとえば第三章を見てみます。この第三章は二章の続きです。当然のことですが。第二章はあの憲法9条です。第三章は10条から始まります。日本国憲法の中で一番大きな章なのです。
それは日本国憲法で日本国民の権利及び義務を定めた章です。そこを読んでみるとすごく変な気持ちになります。ここに書かれていることってほんとに日本人なのかなって、そう思わざるを得ません。読んでみますと、"あなたにはこういう権利があります、あなたにはこういう自由があります"ということがたくさん書かれています。その権利を行使しなさい、自由を享受しなさいという意味だと思います。でも私たちは大人になれば、権利と自由の裏側には責任と義務が無ければならないと知っています。
でも日本国憲法第三章には、責任と義務はほとんど出てきません。私はそれぞれの言葉がどれくらいの頻度で出てくるか、「お正月」の「正」の字を書きながら調べました。権利が16回出てきます。自由が9回出てきます。責任と義務が3回ずつ出てきます。それぞれの言葉の頻度から見て、どういった価値観が一番重視されているかがよくわかります。権利や自由はもちろん大事ですけれど、そうしたものばかりを主張するのは私たち日本人の価値観ではなかったのです。でもそう書かれてある。震災時に多くの人たちが見せて下さった姿は、憲法第三章に書かれている価値観とは正反対のものでした。東北の被災者の人たち。さっき申し上げましたけれど、自分のことよりも他者のこと家族のこと、とっても思いやりました。一生懸命助けようとしました。
本来ならばそうした価値観が、国の憲法に吹きこまれていなければならないと思います。これが憲法改正が必要な第一の理由です。
第二の理由は安全保障です。第二章憲法9条。この憲法9条とそれから前文。この2つを合わせて見て、我が国の今の憲法の下で、日本国を守ることができるのかしら。そう思って読めば読むほど、守ることなんてできないと思います。あの前文には「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」と書かれています。中国や、今、中東で起きている民主化運動を見てみましょう。シリアのアサド政権。国連の調査ですでに9,000人の国民を軍隊が出動し殺したのです。国際社会はこのアサド政権に非難警告決議をしようと、昨年11月と今年2月、安全保障理事会で討議しました。でも出来ませんでした。中国とロシアが拒否権を発動したからです。中国はまた、北朝鮮の金正恩政権を擁護しています。中国は、イランという核開発の意図が明らかな国に対してもそれを守っています。
つまり私が申し上げたいのは、国際社会は、我が国の憲法前文に書かれているように、"平和を愛する祖国"、もしくは"公正と信義"、そうしたものだけで成り立っているわけではない。国際社会ですから、私たちと同じ価値観の国ももちろんあります。一生懸命に平和と民主主義と人権を法律によって国を統治するという意味で、守ろうとする国々はたくさんあります。でもそうでない国もある。
中国、ロシア、北朝鮮、イラン、シリアは典型的な事例です。こうした国々がすぐ近くにいる時に、中国は過去24年間、異常な軍拡を続けて、我が国を安全保障に脅威を与えています。脅威があれば国の責任として、国民と国土を守るのは当たり前です。でも今の憲法ではそれがなかなか出来ません。私は今国土領海のことを言いましたが、今の9条の条文では、コンピュータによるハッキングも守ることは出来ません。
昨年、我が国の衆議院・参議院全員のIDとパスワードが盗まれていたことがわかりました。三菱重工や川崎重工などの日本の軍事産業の中枢もハッキングされていたことがわかりました。でも我が国は専守防衛ですから、こうしたことに対して予防的な攻撃も出来ません。自衛隊はこの予防攻撃に関われません。アメリカだけでなく、ロシアも中国も韓国もマレーシアもシンガポールもみんなこうしたサイバー攻撃に対しては、いわゆる一定以上のものに対しては、戦争行為と見なすとして軍隊が守ります。
つまり、今の日本の憲法ではサイバー攻撃に対しても、我が国を守ることが出来ないということが明らかです。こういう事例から憲法は、私たちが次の世代のためにも責任を持って論議して変えていかないといけない。そういうふうに思って私は今日ここに、憲法改正をみんな一緒に考えましょうと、参りました。
私は、日本の基本的なあり方を誰も変えようとしない。これはおかしいのではないかと思い、憲法改正を一つの目標に掲げて、5年前に「国家基本問題研究所」という小さなシンクタンクを作りました。興味のある方は是非ホームページをご覧になって、もし共鳴してくだされば、一緒に憲法を考えるということをやってくださればと思います。どうもありがとうございました。】
以下、質疑応答です。引用は省略します。
・2/4 今回の石原発言を全面的に支持します
・3/4 メディアと民主党の情報の出し方は似ている
・4/4 "きちんとした軍事力"を
現状にそぐわない法律というのは、世の中にたくさん存在します。
国民生活に支障が出てきたり、出る可能性が高いと予見される場合、その法律を見直そうとするのは当たり前のことです。
実際、多くの法律がそうやって改正されていってますよね。
憲法も同じではないでしょうか。
施行から一度も変えずに65年。
安全保障をはじめ現状にそぐわない面が実際に出てきているんですから、変えていきましょうとなるのはごく自然なことだと思います。
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上記会見とは別に、2012年3月22日に櫻井よしこさんの講演がありました。
現在発売中の「SAPIO」5/9・16号に、その模様を収録したCDが付録として付いています。
公益社団法人・鹿沼日光法人会主催の講演会で、題目は「変革を迫られる日本」です。
ここで櫻井さんは、被災地の瓦礫受け入れ拒否問題や尖閣諸島問題などを話されたあと、現行憲法の問題点について指摘されています。
ひとつは文化面から見た憲法の問題点。
すなわち第3章に「責任と義務」がほとんど出てこないこと。
もうひとつは安全保障面から見た問題点。
すなわち第9条と前文。
これらは自由報道協会の会見でも指摘されていますが、3月22日の講演ではさらにもう一点、櫻井さんが力を込めて述べておられたことがあります。
それは「家族」です。
そのくだりがこれです(トラック05の7:58〜)。
【また東北で、私たちは、家族の絆の大切さというのを学びました。
どの人もみんな、家族が大事だということを本当に心にしみて、感じましたね。
被災した人たちだけではないですよ。
日本全国、本当に、家族って大事なんだ、お母さんお父さん、おじいちゃんおばあちゃん、そして幼い子供達、親戚の子供達、お友達みんな、大事なんだということが分かりました。
でもこの憲法第三章には、家族の大切さなんて一言も出てこないんですよ。
こんな憲法は世界でも本当に珍しい。
どの国の憲法にも、家族というものは社会の一番の基本の単位で、大事にしなきゃいけないもんだということが、ちゃんと書かれています。
そして我が国はこの長い長い歴史の中で、本当に家族を大事にしてきた国ですよ、そういう民族ですよ。
にもかかわらず、そこには家族の大切さが一言も書かれていない。】
GHQが作った今の憲法は、日本国の解体だけでなく、家族の解体も狙ったものだということがよく言われます。
第3章の中の第24条がよく指摘されますよね。
家族解体まで目論むとは、GHQは本当にとんでもないことをしてくれたものだと思っていたら、どうもこの「家族」の部分を憲法から削ったのは、GHQではなく日本自身のようなんです。
産経新聞5月3日付朝刊【検証・憲法施行65年「米国製」謎多い制定過程】によれば(後半部分に注目)……
他でもない日本人自身が、「家族尊重」を憲法から外してしまったという話なのです。
(この話を今回私は初めて知りましたが、実は産経新聞では同じ話が10年前にも掲載されていました。→2002/05/13 産経新聞東京朝刊【一筆多論】家族軽視の源は憲法に 論説委員 石川水穂)
もっと言えば、現在「家族解体」を目論む最右翼と言える社民党、その前身である社会党の議員が、「国民の家庭生活は保護される」との文言の追加を国会で求めたのに認められなかったというのは、すごく複雑な気分です。
「家族は人類社会の基盤」だというのは、確かに当時は「わざわざ憲法に書くまでのこともない」ことだったのでしょうが、個人主義が浸透した今の日本では、それを当たり前に思っていない人たちが増えています。
憲法問題を語る時、安全保障面での議論がより目立つからでしょう、「家族」については一般的にはあまり注目されていないように感じます。
でも、私はここもとても大切なポイントだと思います。
櫻井さんも指摘された「権利と自由はたくさん書かれているのに、責任と義務はあまり書かれていない」こと、そして家族条項がないこと。
これら現行憲法の欠陥は、日本人の文化や価値観に大きな弊害をもたらしています。
男女共同参画、夫婦別姓など、日本人自ら「家族解体」に突き進もうとしている最近の風潮を見てもそれは明らかでしょう。
日本人の価値観に合わない現行憲法が、この65年の間に私たちの足下にがっちりと根を張ってしまい、引き剥がそうとしてもしつこく絡み付いてくる、そんなイメージが浮かんできます。
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さて、毎年、憲法記念日が近づくと、主要メディアの世論調査で憲法改正にまつわる質問がなされますよね。
4月28日(土)〜29日(日)に行われたFNNの世論調査でも、それがありました。
「今の憲法を改正する必要があると思いますか、必要はないと思いますか」という問いに対しては、「必要がある」が57.6%と過半数を超えています。
改正するとしたらどこを改正すべきなのかを個別に見ると、「自衛隊の位置づけを明文化すべきだと思う」という問いには、「思う」が71.7%と高い数字。
また、「集団的自衛権を認め、明文化すべきだと思う」についても「思う」が62.1%となっています。
「有事を含む非常事態で、政府や国民がどのように対応すべきか明記すべきだと思う」も、「思う」が74.5%となっています。
中国や北朝鮮など周辺国の脅威を、国民が現実的に捉えていることの現れではないでしょうか。
そして、「憲法改正をめぐる国民投票に実際に投票したいと思う」という問いには、「思う」が81.5%と非常に高い数字になっています。
憲法改正について、(改正すべきでないという考えの人も含め)かなり関心が集まっているのが分かります。
最近、いくつかの政党の改憲案が相次いで発表されていますが、そのことも後押しをしているのかもしれません。
(下の表は産経新聞2012.4.27 23:39より)
メディアでは、例えば産経新聞社は「国民の憲法」起草委員会というものを立ち上げて、現在、識者による会合が第3回まで開かれています。
このように政党やメディアなどが積極的に改正案を出し合い、議論を深めるのは良いことだと思います。
でも、なかなか具体的な動きにまではならないですね。
特に政党は来るべき総選挙のことで頭がいっぱいで、それどころではないのかもしれません(改正案を出したこと自体はもちろん評価しますが)。
何より、これら改正案についてメディアがさほど大きく報道していないことが気になります。
メディアはやはり全体的に未だに憲法改正には反対だから、こういう動きがあること自体あまり国民に知らせたくないという気持ちが働いているんでしょうか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
メディアと言えば、5月3日、「『21世紀の日本と憲法』有識者懇談会」が開いたフォーラムに、「サプライズゲスト」として尖閣諸島の地権者の弟、栗原弘行さんが登壇し、こう述べられたそうです。
「現行憲法に領土規定がないことを摩訶(まか)不思議に感じる。いざ非常事態の時に対応できない。現行憲法に改正規定がある以上は大いに議論すべきだ」(産経2012.5.3 22:06)。
(画像はニコニコニュース4月19日配信より)
日本の領土領海の危機的状況を肌で感じている方の、とても意義深い問題提起だと思います。
ところが今回、産経以外のメディアは栗原さんのことを完全に無視しているようです。
当日取材に来ていたのは産経だけだったのかもしれませんが、それならそれで他のメディアも後追い報道しなさいよと思うのですが、それが今現在全くありません。
特にテレビは、「東京都が尖閣を買う」と石原さんが表明した時には先を争うように栗原さんのインタビューやコメントを流してたのに。
「憲法改正派の集会に出た栗原さん」では都合が悪いのでしょうか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※拙ブログ関連エントリー(櫻井よしこさん発言起こし)
・05/8/16付:NHK「日本の、これから」第二部
・05/8/16付:NHK「日本の、これから」第三部
・05/10/24付:「報道2001」櫻井よしこVS加藤紘一・凌星光
・06/11/17付:【過去】人権擁護法案で起こし2本
・07/2/26付:「報道2001」慰安婦問題ホンダ議員生出演
・08/8/4付:「ムハハnoたかじん」櫻井よしこさんが中国の問題点を語る
・10/3/13付:「日本の、これから」日米同盟 櫻井よしこさんとプロ市民
・10/12/11付:櫻井よしこvs高野孟 11/26放送「朝まで生テレビ」より
・11/7/16付:櫻井よしこさん講演録より…ダメのお手本、菅直人!
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たとえば、去年の3月11日、あの大震災が起きました。被災地の日本人の姿は、本当に多くの人たちに感動を与えました。なぜ感動を与えたかというと、あの大地震・大津波ですべてを失って、愛する家族さえも失った究極の悲劇の中で、被災地の人たちは誰一人として自分勝手な行動をしなかったからです。本当に僅かな食べ物しかなく、寒い中、着る物もの食べ物も無い中で、みんな一生懸命に助けあいました。その姿を見て、日本に普段はあまり友好的でない国のメディアでさえも、「日本人は立派だ」と論評しました。
その姿は私たち日本国民にも、私たちはこういう人だったんだ、ということを見せてくれたと思います。日本人ってなんて素敵な人たちだったのだろうと。こんなに立派なんだということを思い出させてくれたのが、3.11の一つの側面でした。
じゃあ日本国憲法に書かれた、日本の価値観はどのようになっているでしょうか?
たとえば第三章を見てみます。この第三章は二章の続きです。当然のことですが。第二章はあの憲法9条です。第三章は10条から始まります。日本国憲法の中で一番大きな章なのです。
それは日本国憲法で日本国民の権利及び義務を定めた章です。そこを読んでみるとすごく変な気持ちになります。ここに書かれていることってほんとに日本人なのかなって、そう思わざるを得ません。読んでみますと、"あなたにはこういう権利があります、あなたにはこういう自由があります"ということがたくさん書かれています。その権利を行使しなさい、自由を享受しなさいという意味だと思います。でも私たちは大人になれば、権利と自由の裏側には責任と義務が無ければならないと知っています。
でも日本国憲法第三章には、責任と義務はほとんど出てきません。私はそれぞれの言葉がどれくらいの頻度で出てくるか、「お正月」の「正」の字を書きながら調べました。権利が16回出てきます。自由が9回出てきます。責任と義務が3回ずつ出てきます。それぞれの言葉の頻度から見て、どういった価値観が一番重視されているかがよくわかります。権利や自由はもちろん大事ですけれど、そうしたものばかりを主張するのは私たち日本人の価値観ではなかったのです。でもそう書かれてある。震災時に多くの人たちが見せて下さった姿は、憲法第三章に書かれている価値観とは正反対のものでした。東北の被災者の人たち。さっき申し上げましたけれど、自分のことよりも他者のこと家族のこと、とっても思いやりました。一生懸命助けようとしました。
本来ならばそうした価値観が、国の憲法に吹きこまれていなければならないと思います。これが憲法改正が必要な第一の理由です。
第二の理由は安全保障です。第二章憲法9条。この憲法9条とそれから前文。この2つを合わせて見て、我が国の今の憲法の下で、日本国を守ることができるのかしら。そう思って読めば読むほど、守ることなんてできないと思います。あの前文には「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」と書かれています。中国や、今、中東で起きている民主化運動を見てみましょう。シリアのアサド政権。国連の調査ですでに9,000人の国民を軍隊が出動し殺したのです。国際社会はこのアサド政権に非難警告決議をしようと、昨年11月と今年2月、安全保障理事会で討議しました。でも出来ませんでした。中国とロシアが拒否権を発動したからです。中国はまた、北朝鮮の金正恩政権を擁護しています。中国は、イランという核開発の意図が明らかな国に対してもそれを守っています。
つまり私が申し上げたいのは、国際社会は、我が国の憲法前文に書かれているように、"平和を愛する祖国"、もしくは"公正と信義"、そうしたものだけで成り立っているわけではない。国際社会ですから、私たちと同じ価値観の国ももちろんあります。一生懸命に平和と民主主義と人権を法律によって国を統治するという意味で、守ろうとする国々はたくさんあります。でもそうでない国もある。
中国、ロシア、北朝鮮、イラン、シリアは典型的な事例です。こうした国々がすぐ近くにいる時に、中国は過去24年間、異常な軍拡を続けて、我が国を安全保障に脅威を与えています。脅威があれば国の責任として、国民と国土を守るのは当たり前です。でも今の憲法ではそれがなかなか出来ません。私は今国土領海のことを言いましたが、今の9条の条文では、コンピュータによるハッキングも守ることは出来ません。
昨年、我が国の衆議院・参議院全員のIDとパスワードが盗まれていたことがわかりました。三菱重工や川崎重工などの日本の軍事産業の中枢もハッキングされていたことがわかりました。でも我が国は専守防衛ですから、こうしたことに対して予防的な攻撃も出来ません。自衛隊はこの予防攻撃に関われません。アメリカだけでなく、ロシアも中国も韓国もマレーシアもシンガポールもみんなこうしたサイバー攻撃に対しては、いわゆる一定以上のものに対しては、戦争行為と見なすとして軍隊が守ります。
つまり、今の日本の憲法ではサイバー攻撃に対しても、我が国を守ることが出来ないということが明らかです。こういう事例から憲法は、私たちが次の世代のためにも責任を持って論議して変えていかないといけない。そういうふうに思って私は今日ここに、憲法改正をみんな一緒に考えましょうと、参りました。
私は、日本の基本的なあり方を誰も変えようとしない。これはおかしいのではないかと思い、憲法改正を一つの目標に掲げて、5年前に「国家基本問題研究所」という小さなシンクタンクを作りました。興味のある方は是非ホームページをご覧になって、もし共鳴してくだされば、一緒に憲法を考えるということをやってくださればと思います。どうもありがとうございました。】
以下、質疑応答です。引用は省略します。
・2/4 今回の石原発言を全面的に支持します
・3/4 メディアと民主党の情報の出し方は似ている
・4/4 "きちんとした軍事力"を
現状にそぐわない法律というのは、世の中にたくさん存在します。
国民生活に支障が出てきたり、出る可能性が高いと予見される場合、その法律を見直そうとするのは当たり前のことです。
実際、多くの法律がそうやって改正されていってますよね。
憲法も同じではないでしょうか。
施行から一度も変えずに65年。
安全保障をはじめ現状にそぐわない面が実際に出てきているんですから、変えていきましょうとなるのはごく自然なことだと思います。
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上記会見とは別に、2012年3月22日に櫻井よしこさんの講演がありました。
現在発売中の「SAPIO」5/9・16号に、その模様を収録したCDが付録として付いています。
公益社団法人・鹿沼日光法人会主催の講演会で、題目は「変革を迫られる日本」です。
ここで櫻井さんは、被災地の瓦礫受け入れ拒否問題や尖閣諸島問題などを話されたあと、現行憲法の問題点について指摘されています。
ひとつは文化面から見た憲法の問題点。
すなわち第3章に「責任と義務」がほとんど出てこないこと。
もうひとつは安全保障面から見た問題点。
すなわち第9条と前文。
これらは自由報道協会の会見でも指摘されていますが、3月22日の講演ではさらにもう一点、櫻井さんが力を込めて述べておられたことがあります。
それは「家族」です。
そのくだりがこれです(トラック05の7:58〜)。
【また東北で、私たちは、家族の絆の大切さというのを学びました。
どの人もみんな、家族が大事だということを本当に心にしみて、感じましたね。
被災した人たちだけではないですよ。
日本全国、本当に、家族って大事なんだ、お母さんお父さん、おじいちゃんおばあちゃん、そして幼い子供達、親戚の子供達、お友達みんな、大事なんだということが分かりました。
でもこの憲法第三章には、家族の大切さなんて一言も出てこないんですよ。
こんな憲法は世界でも本当に珍しい。
どの国の憲法にも、家族というものは社会の一番の基本の単位で、大事にしなきゃいけないもんだということが、ちゃんと書かれています。
そして我が国はこの長い長い歴史の中で、本当に家族を大事にしてきた国ですよ、そういう民族ですよ。
にもかかわらず、そこには家族の大切さが一言も書かれていない。】
GHQが作った今の憲法は、日本国の解体だけでなく、家族の解体も狙ったものだということがよく言われます。
第3章の中の第24条がよく指摘されますよね。
家族解体まで目論むとは、GHQは本当にとんでもないことをしてくれたものだと思っていたら、どうもこの「家族」の部分を憲法から削ったのは、GHQではなく日本自身のようなんです。
産経新聞5月3日付朝刊【検証・憲法施行65年「米国製」謎多い制定過程】によれば(後半部分に注目)……
■「赤い条項」と家族条項
2月13日、日本側に示されたマッカーサー草案は2月19日の閣議で、松本国務相から報告された後、佐藤達夫・法制局第一部長らを交えて日本側による修正作業が始まった。
マ草案の中には、松本氏が「共産主義の条文じゃないか」と指摘した部分があった。
28条の「土地及一切の天然資源の究極的所有権は人民の集団的代表者としての国家に帰属す…」(外務省仮訳)という規定だ。
3月4日から5日にかけて行われた日本側とGHQの折衝で、日本側が「あまりに概念的で一般の人には分からないから削りたい」と申し出たところ、GHQは簡単に同意したと、佐藤氏は自著「日本国憲法誕生記」(中公文庫)に書いている。
他方、日本側の修正で改悪されたケースもある。
マ草案の家族に関する規定は、こんな文言だった。
23条 家族は人類社会の基底にして其(そ)の伝統は善かれ悪しかれ国民に滲透(しんとう)す。婚姻は男女両性の法律上及社会上の争ふ可からさる平等の上に存し…
これが日本側の修正を得て3月6日に発表された憲法改正草案要綱では、こう変わっていた。
22条 婚姻は両性双方の合意に基きてのみ成立し且(かつ)夫婦が同等の権利を有することを基本とし…
なぜか、冒頭の「家族は人類社会の基底にして…」のくだりが消えていた。
その理由を佐藤氏は「日本国憲法誕生記」でこう書いている。
「『家族は…』のところは、わざわざ憲法に書くまでのこともなかろう、ということで黙殺してしまった」「昨今、憲法改正論議の一つの題目に家族の尊重ということがあげられているのに関連して、いささかのこそばゆさをもって思い出される条文である」
その後、7月から開かれた衆院憲法改正小委員会で、社会党の鈴木義男氏や森戸辰男氏らが「国民の家庭生活は保護される」との文言の追加を求めたが、認められなかった。
10月6日の貴族院本会議でも、法律学者の牧野英一氏らが「家族生活は、これを尊重する」との文言を加える修正案を出したが、賛成165票、反対135票で、改正に必要な3分の2に達せず、否決された。
この結果、現行憲法に「家族尊重」の文言は入らなかった。
他でもない日本人自身が、「家族尊重」を憲法から外してしまったという話なのです。
(この話を今回私は初めて知りましたが、実は産経新聞では同じ話が10年前にも掲載されていました。→2002/05/13 産経新聞東京朝刊【一筆多論】家族軽視の源は憲法に 論説委員 石川水穂)
もっと言えば、現在「家族解体」を目論む最右翼と言える社民党、その前身である社会党の議員が、「国民の家庭生活は保護される」との文言の追加を国会で求めたのに認められなかったというのは、すごく複雑な気分です。
「家族は人類社会の基盤」だというのは、確かに当時は「わざわざ憲法に書くまでのこともない」ことだったのでしょうが、個人主義が浸透した今の日本では、それを当たり前に思っていない人たちが増えています。
憲法問題を語る時、安全保障面での議論がより目立つからでしょう、「家族」については一般的にはあまり注目されていないように感じます。
でも、私はここもとても大切なポイントだと思います。
櫻井さんも指摘された「権利と自由はたくさん書かれているのに、責任と義務はあまり書かれていない」こと、そして家族条項がないこと。
これら現行憲法の欠陥は、日本人の文化や価値観に大きな弊害をもたらしています。
男女共同参画、夫婦別姓など、日本人自ら「家族解体」に突き進もうとしている最近の風潮を見てもそれは明らかでしょう。
日本人の価値観に合わない現行憲法が、この65年の間に私たちの足下にがっちりと根を張ってしまい、引き剥がそうとしてもしつこく絡み付いてくる、そんなイメージが浮かんできます。
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さて、毎年、憲法記念日が近づくと、主要メディアの世論調査で憲法改正にまつわる質問がなされますよね。
4月28日(土)〜29日(日)に行われたFNNの世論調査でも、それがありました。
「今の憲法を改正する必要があると思いますか、必要はないと思いますか」という問いに対しては、「必要がある」が57.6%と過半数を超えています。
改正するとしたらどこを改正すべきなのかを個別に見ると、「自衛隊の位置づけを明文化すべきだと思う」という問いには、「思う」が71.7%と高い数字。
また、「集団的自衛権を認め、明文化すべきだと思う」についても「思う」が62.1%となっています。
「有事を含む非常事態で、政府や国民がどのように対応すべきか明記すべきだと思う」も、「思う」が74.5%となっています。
中国や北朝鮮など周辺国の脅威を、国民が現実的に捉えていることの現れではないでしょうか。
そして、「憲法改正をめぐる国民投票に実際に投票したいと思う」という問いには、「思う」が81.5%と非常に高い数字になっています。
憲法改正について、(改正すべきでないという考えの人も含め)かなり関心が集まっているのが分かります。
最近、いくつかの政党の改憲案が相次いで発表されていますが、そのことも後押しをしているのかもしれません。
(下の表は産経新聞2012.4.27 23:39より)
メディアでは、例えば産経新聞社は「国民の憲法」起草委員会というものを立ち上げて、現在、識者による会合が第3回まで開かれています。
このように政党やメディアなどが積極的に改正案を出し合い、議論を深めるのは良いことだと思います。
でも、なかなか具体的な動きにまではならないですね。
特に政党は来るべき総選挙のことで頭がいっぱいで、それどころではないのかもしれません(改正案を出したこと自体はもちろん評価しますが)。
何より、これら改正案についてメディアがさほど大きく報道していないことが気になります。
メディアはやはり全体的に未だに憲法改正には反対だから、こういう動きがあること自体あまり国民に知らせたくないという気持ちが働いているんでしょうか?
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メディアと言えば、5月3日、「『21世紀の日本と憲法』有識者懇談会」が開いたフォーラムに、「サプライズゲスト」として尖閣諸島の地権者の弟、栗原弘行さんが登壇し、こう述べられたそうです。
「現行憲法に領土規定がないことを摩訶(まか)不思議に感じる。いざ非常事態の時に対応できない。現行憲法に改正規定がある以上は大いに議論すべきだ」(産経2012.5.3 22:06)。
(画像はニコニコニュース4月19日配信より)
日本の領土領海の危機的状況を肌で感じている方の、とても意義深い問題提起だと思います。
ところが今回、産経以外のメディアは栗原さんのことを完全に無視しているようです。
当日取材に来ていたのは産経だけだったのかもしれませんが、それならそれで他のメディアも後追い報道しなさいよと思うのですが、それが今現在全くありません。
特にテレビは、「東京都が尖閣を買う」と石原さんが表明した時には先を争うように栗原さんのインタビューやコメントを流してたのに。
「憲法改正派の集会に出た栗原さん」では都合が悪いのでしょうか?
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※拙ブログ関連エントリー(櫻井よしこさん発言起こし)
・05/8/16付:NHK「日本の、これから」第二部
・05/8/16付:NHK「日本の、これから」第三部
・05/10/24付:「報道2001」櫻井よしこVS加藤紘一・凌星光
・06/11/17付:【過去】人権擁護法案で起こし2本
・07/2/26付:「報道2001」慰安婦問題ホンダ議員生出演
・08/8/4付:「ムハハnoたかじん」櫻井よしこさんが中国の問題点を語る
・10/3/13付:「日本の、これから」日米同盟 櫻井よしこさんとプロ市民
・10/12/11付:櫻井よしこvs高野孟 11/26放送「朝まで生テレビ」より
・11/7/16付:櫻井よしこさん講演録より…ダメのお手本、菅直人!
■「お気楽くっくり」更新済
何もしてないのに痩せた!
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Comments
千島の奥も 沖縄も
八州のうちのまもりなり
いたらん国にいさおしく
つとめよわがせ つつがなく
日教組が嫌いそうでw
「抽象が全部個人に集まっている。個人というのは大事なもので守られるべきものというのはいいんです。だけれども、個人を育ててくれたのは家族なんです。親があっておじいちゃん、おばあちゃんがいて。その家族について第3章は全く何にも言っていないというのに等しいんです。家族を大事にという価値観がそこには全くないんですね。みんな個人の集合体で、自由と権利がありますよ、と。責任も義務もほとんどありませんよ、と。家族の大事さというのを書いていない憲法というのは異常なんですよ、世界でも」
各国の憲法を調べてみますと、次のような規定がありましたので、ご紹介します
◇ドイツ憲法
第6条[婚姻、家族、非嫡出子]
(1)婚姻および家族は、国家秩序の特別の保護を受ける。
(2)この看護および教育は、両親の自然的権利であり、かつ何よりも先に両親に課せられた義務である。その実行については、国家行動社会がこれを監視する。
(3)子は、親権者に故障があるとき、またはその他の理由で放置されるおそれのあるとき、法律の根拠に基づいてのみ、親権者の意思に反して家族から分離することができる。
(4)すべての母は、共同社会の保護と扶助を求める権利を有する。
(5)非嫡出子に対しては、その肉体的および精神的発達ならびに社会におけるその地位について、立法により嫡出子と同じ条件が与えられる。
◇フィリピン憲法
第2条12節
国は、家族生活の絆を神聖なものとして認め、家族を社会制度の基本的かつ自発的単位として、保護強化する
◇スイス憲法
第14条(婚姻および家族への権利)
婚姻および家族への権利を保障する。
第116条(家族手当、出産保険)
1 この条文で決める諸課題を実現する際に、連邦は家族の要求を考慮する。連邦は、家族の保護を目的とした措置を支援することができる。
法に明記するということは記述を変えれば『家族』の定義も変わってしまうということだから。
そもそも世の中を科学や法律で理解しようとするのは左翼的な感覚だし。
今の日本国憲法は憲法として認められない。その成立過程から考えなければ、憲法問題の解決にはならない」と仰っていますね。
西村眞悟先生も、「無効な憲法を改正してどうする」として「大日本帝国憲法の現存確認をしよう」
と述べておられます。
憲法改正を訴える方々は、これを憲法と認めていることになります。これでは、いつまでたっても皇室は自治自立を取り戻すことができません。なぜなら、このニセ憲法は皇室典範を下位の法律として規定しているからです。
家族も勿論大切ですが、日本が日本であるためには、皇室典範が憲法と独立したもう一つの憲法であるとの我が国本来の在り方にもどることが最も肝要と考えます。
大日本帝国憲法こそその本来の我が国の在り方を現した憲法なのです。
ウソ憲法第一条は、憲法による元首天皇殺しであることをどうかお解りください。
家族と言う存在を法律がとやかく言うのは確かに違和感がありますが、家族を取り巻く様々な問題が表面化していることも踏まえると、家族に対して求められる国や個人の姿勢について明文化しても良いのではないかと思います。
あと、経済危機や震災の影響もあり、憲法に関する議論すらなかなか進まないことに苛立ちを感じます。「震災復興や経済の方が大事だ」という声もあるかもしれませんが、最近は日本の海域においてメタンハイドレートのような資源も見つかっています。これを狙う国も存在してくるでしょう。
エネルギーを巡って危ない目に遭うのは国民です。その脅威から今の憲法では守れないのですから、新しい憲法は今考えるべきです。
現憲法の改正は3分の2と国民投票ですが、無効宣言は国会の過半数もしくは政府による破棄宣言でもOKです。
どちらが早いでしょうか。一目瞭然です。
石原慎太郎都知事が米國のヘリテージ財団での講演で「尖閣を買う」と表明した時、尖閣の事より先に「(無効な)現憲法は政府で破棄すれば良い」と述べていた事をネットでもあまり取り上げる人は居ません。
尖閣を購入し、政府に防衛させるには、まず現憲法が一番最初に邪魔ですから、これをさっさと政府で破棄宣言すれば良いという訳です。
石原氏が言うのはもっともな事です。もともと無効な憲法を時間をかけて改正するなどと馬鹿げたことする必要はない、と。
産経新聞も「尖閣」に関しては大々的に取り上げましたが、「憲法無効」に関してはわざとかどうかは知りませんが取り上げませんでした。
そらそうなのでしょうね。現憲法の「改正」で金を稼いで来たのですから、今更「無効」などと大々的に報道したら、保守派の皆様が新聞を買ってくれなくなるかもしれませんから。
今の民法典は現代的仮名使いになっているので気がつかないかも知れませんが、その昔は片仮名と漢字の文語体から平仮名と漢字が並ぶ法文に変わる箇所があったので一目瞭然でございました。
憲法は確かに共産党の差し金かも知れませんがGHQが何もしなかったわけではありません。
そういう目で見ると要所要所に違和感があります。
法学者の佐藤和男さんが書かれた「世界がさばく東京裁判」という本の中に、アメリカ国務省政策企画部長のジョージ・ケナンが昭和23年に来日した際、GHQの占領政策の過激さに驚き、「マッカーサー将軍の本部によって、その時点までに実地された占領政策の性質は、一見して、共産主義の乗っ取りのために、日本社会を弱体化するという特別の目的で準備されたとしか思えないものだった」と書き、日本語と家族制度の無意味ないじくり回しを非難した、という記述があります。
共産主義と家族制度と何の関係があるのか…と、疑問に思ったりしますが、(私は詳しくはありませんが)初期の共産主義は、家族制度の解体を伴っていたと聞いたことがあるので、恐らくそのことでしょう。
この記述や、アメリカ政府内などで共産主義者たちが暗躍していとことを暴露した、あのヴェノナ文書などを合わせて考えると、どうも日本に対して行われた占領政策は、大本の政策に共産主義者や(アメリカ側の)終戦工作の失敗などから、それぞれの思惑が重なって、政策の執行が一筋縄ではいかない物になっていたようです。
母の日は5月と思いこんできましたが、これはアメリカ式なんですよね?
よい季節ではあるけれど、幼稚園の時から親しんできましたけど、これは「家族団欒の日」とかにして、母の日は元の3月に戻して欲しいです。
何故、3月かというと、今の皇后さまは立派な方ですが、天皇家の血を引く最後の国母、香淳皇后のお誕生日にしてほしいからです。
私達、昭和神宮もないんです。
せめて、香淳皇后のお誕生日を母の日と呼んで、昭和の日とは別に、昭和の家族のあり方を思い出したいです。
上記の「世界がさばく東京裁判」は、佐藤和男さんは著者ではなく監修でした。
>リョクさん
母の日は国民の祝日ではないですよ。
あと、天皇が必ず神宮として祀られるというわけでもないのですが。
昭和天皇への御参拝なら武蔵野御陵、香淳皇后への御参拝なら武蔵野東御陵があります。
機会があれば、行かれてみてはいかがでしょう。
私は、主に、五月が母の日と当たり前のように思われていることに、
違和感があると申し上げたかったのです。
「あと、」以下の点については、私も本で読んで知っておりますが、
ご丁寧にありがとうございます。
東京へは何年も前に行ったきりです。
その時は、不審船を見た後、靖国神社へ行き、
その売店で、隣り合わせた元軍人さんに、勲章を見せていただき、
大変長い、しかし、貴重なお話を聞かせていただきました。
当方は経済的事情により、関東にはそうそう参れません。
しかし、時々、天智天皇陵の前は通りますので、
その時に、昭和天皇、香淳皇后のことも、思おうと思います。