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靖国参拝はローマ教皇庁も認めた慣行

 今日も細切れぼやきっぽいです。
 表題の他に、河北新報社説、地方紙の偏向報道、朝日新聞社説、拉致問題、線路転落女性を韓国人留学生が救出した件など。

 まずは表題の件。ちょっと違った視点から見た靖国問題。アメリカ人の日本専門家による見解です。
 5/25から産経新聞紙面で掲載されています。3日間の予定で今日は2日目。
 ネット上にないのでテキスト起こそうと思っていたところ、幸運にもYahoo!掲示板で起こして下さってるのを見つけました。校正&編集の上、引用させていただきます<(_ _)>
 
■産経新聞朝刊5/26総合面
 靖国参拝の考察<中> ローマ教皇庁も認めた慣行
 米ジョージタウン大 ケビン・ドーク教授
 (Yahoo!掲示板に起こしあり。その1 その2
 小泉純一郎首相の靖国参拝はいまや現代の政治課題にされてしまったが、その靖国問題に少し距離を置き、歴史をさかのぼってみよう。一般に靖国をめぐる論議は戦後だけのことと思われているが、実際には戦前の一九三〇年代にも似た現象があった。三〇年代の日本といえば、多くの歴史学者は個人の自由が抑制され、とくに宗教の自由は国家神道で阻害され、なかでも日本のキリスト教徒たちの自由や権利が、靖国神社により侵されていたとみなしがちな時代である。

 だが、現実はそうではなかった。日本では明治憲法で保障された宗教の自由が第二次大戦中までも保たれた。戦時の日本の政界や学会では今中次磨、田中耕太郎両氏らキリスト教徒が活躍した。そんな時代の一九三二年五月、上智大学のカトリック信徒の学生達が軍事訓練中に靖国への参拝を命じられたのを拒み、その拒否を同大学のホフマン学長も支持するという出来事があった。参拝が宗教の押し付けになりかねないという懸念からだった。

 だが、東京地区のシャンボン大司教が文部省や陸軍省に参拝が宗教的行事かどうかを正式に問うたところ、「参拝は教育上の理由で、愛国心と忠誠を表すだけで、宗教的な慣行ではない」との回答を得た。これを受け、ローマ教皇庁は三六年五月に日本の信徒に向け、「靖国参拝は宗教的行動でないため日本のカトリック信徒は自由に参拝してよい」という通達を出した。

 その結果、日本カトリック教徒は自由に靖国を参拝するようになったが、ローマ教皇庁が事実上の独立国家として日本政府の「靖国参拝は宗教的慣行でない」という見解を尊重したことの意味は大きい。日本国民の自国への独自の価値観や愛国心をそのまま認めたということだからだ。日本という主権国家の内部での慣行への尊重だといえる。さらに重要なのは教皇庁が戦後の一九五一年にも三六年の靖国参拝に関する決定を再確認し、現在に至っているという事実である。

 戦後も敬虔(けいけん)なキリスト教徒だとされる大平正芳氏や吉田茂氏などの首相が靖国に参拝している。参拝しても神道の宗教行事への参加ではないからだ。小泉首相の参拝も同様である。私人か公人かという区分も意味がない。米国ではブッシュ大統領がキリスト教会を訪れても公私の別はだれも問わないし、それが宗教的礼拝であっても、米国内の仏教やユダヤ教、イスラム教などの信徒達は自分たちの権利が侵害されたとみなさない。

 小泉首相の靖国参拝はA級戦犯合祀のために戦争の正当化となるからよくないという主張がある。私は靖国が決してA級戦犯だけでなく、祖国の戦争のために亡くなったすべての人たちの霊を祀った神社であり、その先人たちの行動を絶対の正確さで善か悪かを判断する立場には現代の私たちはないし、戦犯とされる人の霊に弔意を表したから、その人の生前の行動すべてに賛意を表明するわけでもない、と反論したい。

 生きる人間は生や死に対し謙虚でなければならないとも思う。国家の指導者に対しては、彼らのいまの政策にいくらでも反対し、非難も出来る。だが遠い過去に死んでしまった故人の行動を非難しても、もう故人は弁護できない。死者の行動の善悪をはっきり断定できるほど、私たちが完璧(かんぺき)だとも思えない。戦没者への弔意表明に関する限り、過去の戦争の是非のような判断は未来の世代、次の世界、あるいは神に委ねることが適切だと思う。

 米国では南北戦争で敗れた南軍将兵の墓地が連邦政府の資金で保存され、政府高官を含めて多数の米国人が訪れる。国立アーリントン墓地にも一部の南軍将兵が埋葬されているにもかかわらず、歴代大統領が訪れ、弔意を表す。南軍はアメリカ合衆国に敵対し反乱し、しかも奴隷制を守るために戦った軍隊だった。

 小泉首相の参拝反対への理屈をそのまま使えば、米国大統領が国立墓地に参拝することは南軍将兵の霊を悼むことになり、奴隷制を正当化することともなってしまう。だが、米国の歴代大統領も国民の大多数もそうは考えず、戦没者のすべてが子孫からの敬意を受けるに値すると判断し、実際に弔意を表するのだ。日本側でそう考えたとしても、どんな支障があるのだろうか。

■ケビン・ドーク教授
 1982年米国クインシー大学卒業、シカゴ大学で日本研究により修士号、博士号を取得。ウェークフォレスト大学、イリノイ大学の各助教授を経て、2002年にジョージタウン大学に移り、同大学東アジア言語文化学部の教授、学部長となる。日本での留学や研究も高校時代を含め4回にわたり、京大、東大、立教大、甲南大などで学ぶ。日本の近代史を基礎に日本の民主主義、ナショナリズム、市民社会、知的文化などを専門とする。著書は「日本浪曼派とナショナリズム」など。

 ローマ教皇庁の件、私、全然知りませんでした。
 終戦直後、GHQが靖国神社の焼却を計画した時に、ある神父さんがそれを止めてくれたという話は知っていましたが……。
 ↓そう、これです。

国際派日本人養成講座>国柄探訪: 靖国神社の緑陰より引用
 昭和20年暮れ、占領軍司令部は玉砕や特攻で発揮された日本軍将兵の激しい敢闘精神を根源から断とうと、靖国神社の焼却を計画した。指令部内では賛成意見が多数を占めたが、一応、キリスト教会側の意見を聞いておこうと、当時ローマ教皇庁代表として日本に駐在していたブルーノ・ビッター神父に見解を求めた。神父は以下のような要旨の回答をした。

<自然の法に基づいて考えると、いかなる国家も、その国家のために死んだ人びとに対して、敬意をはらう権利と義務があるといえる。それは、戦勝国か、敗戦国かを問わず、平等の真理でなければならない。無名戦士の墓を想起すれば、以上のことは自然に理解できるはずである。

 もし、靖国神社を焼き払ったとすれば、その行為は、米軍の歴史にとって不名誉きわまる汚点となって残るであろう。歴史はそのような行為を理解しないにちがいない。はっきりいって、靖国神社を焼却する事は、米軍の占領政策と相容れない犯罪行為である。

 靖国神社が国家神道の中枢で、誤った国家主義の根源であるというなら、排すべきは国家神道という制度であり、 靖国神社ではない。我々は、信仰の自由が完全に認められ、神道・仏教・キリスト教・ユダヤ教など、いかなる宗教を信仰するものであろうと、国家のために死んだものは、すべて靖国神社にその霊をまつられるようにすることを、進言するものである。>[2,p130]

 マッカーサーはこの答申を尊重して、靖国神社焼却計画に中止の命令を出した。おそらく膨大な犠牲を出して戦った米軍将兵たちこそ「日本軍兵士の死は侵略者の死である」と思っていたであろう。そのような憎しみの情から靖国神社を、そして米軍の名誉を護ったのは、このビッター神父の言葉であった。

 カトリック中央協議会とか日本キリスト教協議会とか、私には違いがさっぱりわかりませんが、とにかく日本のキリスト教団体はカトリック、プロテスタントとも、靖国参拝に反対してますよね。

 そこで疑問に思うのは、例えば、日本カトリック司教協議会の「首相の靖国神社参拝に抗議する声明」(2005年10月18日付)を見ると、参拝は「宗教的活動である」とはっきり位置付けていますが、彼らはローマ教皇庁の「靖国参拝は宗教的行動ではない」という見解を知らないんでしょうか?あるいは知ってて無視してるの?

 それはともかく……
 5/24付エントリーで台湾人・鍾暁星氏の所見を紹介しましたが、鍾暁星氏やドーク教授など、日本人以上に靖国神社と「靖国問題」を理解している外国人の見解に接するにつけ、日本人として嬉しくなると同時に、非常に恥ずかしい気持ちになります。

 日本のメディアが伝える靖国神社は、政治や外交と絡めたネガティブなものが大半です。これではいけません。
 日本人はもっと靖国神社の歴史を、特に私たちの祖先がどういうふうに靖国神社と接してきたかを、知るべきだと思います。
 
※参考リンク
 産経新聞朝刊5/25総合面
 靖国参拝の考察<上> 毎月訪れて、敬虔さを示せ
 米ジョージタウン大 ケビン・ドーク教授
 その1 その2


・・・・・・細切れぼやき・・・・・・


5/26付河北新報社説:日中、日韓外相会談/「ポスト小泉」に重い宿題
 日中と日韓の外相会談がアジア協力対話の開催地カタールで行われた。関係悪化の最大要因である首相の靖国神社参拝問題では原則論に終始し、解決の糸口を見いだせなかった。
 小泉純一郎首相の退陣が9月に迫るなか、中韓は「ポスト小泉」を視野に入れた対日政策を模索している。今回の会談は、日本の次期政権に対して両国の姿勢を示したものだ。ただし、途絶えていた政府間のハイレベル交渉が再開されたことに意義はある。
 日韓関係は、互いに領有権を主張する竹島(韓国名・独島)周辺の海洋調査をめぐり一時は険悪な状態に陥り、国際的な懸念にもなった。経済・軍事面での台頭が著しい中国と日本の不仲は、アジアの安定と発展を阻害するともみられている。国際社会も失望したに違いない。日中韓の本格的な関係改善はポスト小泉を待たざるを得ない。
 中国は1年ぶりの外相会談になぜ応じたのか。国際会議の場を利用した会談まで拒否すれば、国際社会から関係悪化の責任を問われかねない。そんな配慮が先に立ったのではないかと思わせる。韓国は、海洋調査問題をめぐり盧武鉉大統領が4月の特別談話で強硬方針を示してから初の外相会談。断固とした態度を伝え、日本側の姿勢を正す考えだったか。
 首相の靖国参拝について中韓外相は「政治的障害」と批判し参拝中止を求めた。歴史問題で原則は崩さない姿勢をあらためて示した。
 麻生太郎外相は、首相の靖国参拝は「不戦の誓い」と、あらためて理解を求めた。だが、小泉首相が参拝続行の姿勢を変えていない。中国は日本側の首脳会談再開の要請には答えず、麻生氏の訪中も求めなかった。
 日中韓3国は相互の関係の重要性は認め合っている。中国には、度重なる対日批判が日本の対中強硬姿勢を招いたとの判断が、また韓国にも決定的な対立は避ける判断があったのは間違いない。日中はガス田開発の政府間協議の加速や安保、経済、科学技術分野での交流促進で合意。日韓は拉致問題解決に向けた協力の強化や排他的経済水域(EEZ)の境界画定交渉の再開などで一致した。
 結局、外相会談で明らかになったのは、歴史問題の火種を抱えていては、共通利益を追求する実利志向に徹することもできないという関係だ。その構図で中韓が組めば、日本の孤立が目立ちやすい。
 小泉首相は「中国、韓国以外に私の参拝を批判する国はない」「外交カードにならない」と反論してきた。それで現状が打開できれば問題はない。
 だが、首相の靖国参拝をめぐっては、米下院の外交委員長が正当性について2度も懸念を表明。米政府は日中摩擦が「米の国益を損ねる」と問題視し、日米関係にも影を落としている。
 靖国問題は「個人の信条」の次元を超えて、日本の歴史認識、日本外交の全体像が問われるまでに変化している。「ポスト小泉」にはアジア外交の再構築という重い宿題が残った。
2006年05月26日金曜日

 つまり、「中韓は悪くない。折れない日本が悪い」と。「日本が折れない限り中韓との関係改善は望めない」と。入口から間違ってるっちゅーねん。
 朝日新聞ですら「喧嘩両成敗」に留めてるのに。
 (5/25付社説参照。リンク切れの際はmumurブルログさんにコピペあり)

 「国際社会も失望したに違いない」って勝手に決め付けてるし。
 あなたのおっしゃる国際社会ってどこの国のことかしら?勝手に地球規模に広げないように。

 靖国にしても、ガス田にしても、竹島にしても、日本側には何ら非はありません。非があるとしたら、これまでの弱腰外交。中韓に遠慮して何も言ってこなかったこと。それが今日の「中韓をつけ上がり」を呼び込んだ。

 ところがこの社説を包んでいるのは、「中韓が日本側の姿勢を正すことはかまわない。だけど、日本側がそれをやるのは間違い」というムード。
 さらには、「中韓とも決定的な対立は避けたいから、日本にいろいろ譲ってくれた。なのに、小泉首相は参拝をやめない。何様か?」というムード。

 河北新報は未だに、靖国参拝さえやめれば関係が改善されると思い込んでいるようです。
 確かに短期的には良くなるかもしれません。だけど、「歴史問題の火種」は靖国だけじゃないんですよ。韓国なんか竹島まで「歴史問題」にしちゃってるんですから。

 そもそも首相は靖国参拝をやめるなんて一言も言ってないのに、中韓が「日本にいろいろ譲ってくれた」のはなぜ?
 靖国が「外交カードにならない」ことを中韓が認識し始めたからに他なりません。

 あと、アメリカ全体が参拝を批判している、という露骨な印象操作。
 米下院のハイド外交委員長の靖国批判は取り上げても、「参拝するかどうかは日本が決めることで、米国やその他の国々がとやかくいうことではない」というシーファー駐日大使の発言は取り上げない。
 ま、これは河北新報に限ったことでなく、産経など一部を除いた日本のメディア全体がそうですけどね。

 話は少し変わりますが……
 「WiLL」最新号(7月号)の「朝日新聞がお手本!?地方紙の偏向報道」という山際澄夫さんの記事を読みました。
 朝日新聞ばかりが目に付きますが、地方紙もたいがいひどいようですね。
 朝日新聞と見まがうような報道、論説のオンパレードで、中には過激派、新左翼の機関紙まがいのものまであるのだとか。

 確かに『琉球新報』とか『沖縄タイムス』とか、よくネットでも槍玉に挙げられてますね。これらは日本政府や米軍には厳しくても、中国には優しい論調。
 中国は沖縄を自分の領土だと主張してるし(公式にはしてませんが)、日本の資源盗掘や領海侵犯もしてるし、中国の脅威を一番敏感に感じている県はおそらく沖縄県……と普通に考えればそうなるんだろうけど、これら沖縄の地方紙の論調を見ると、全然そういうムードではない。
 「本当は日本ではなく、中国の冊封を受けたいとでも思っているのではないだろうか」とは山際さんの弁。

 ちなみに沖縄タイムスは、朝日新聞との記者交流を行っていて、朝日新聞OBの筑紫哲也も沖縄特派員としてそこで長く仕事をしていたのだそう。
 筑紫は「NEWS23」でよく沖縄ネタをやってますが、特派員時代に培った人脈がたくさんありそうですね(^_^;

 山際さんの記事に登場する偏向地方紙は、『琉球新報』『沖縄タイムス』『山陰中央新報』『日本海新聞』『愛媛新聞』。これらはどのような偏向があるのか詳しく述べられています。
 他に軽く触れられているのは、『北海道新聞』『新潟日報』『信濃毎日新聞』『京都新聞』『中国新聞』『中日新聞』。
(『中日新聞』は部数からいって地方紙といえるかどうか?という注釈つき)
 そして、どれがそうなのか読者にはわからない仕組みになっている『共同通信』についても。
 (加盟新聞社リストは共同通信サイトのトップページの中ほどにあり)

 最後に河北新報の名誉(?)のために言えば、いつもこんな左寄りの記事ばかりではなく、左右入り乱れているらしいです。社説も書く人によって全然スタンス違ってるそうです。


5/26付朝日社説:自民総裁選 いよいよ手があがった
 秋の自民党総裁選に向けて、安倍晋三官房長官が事実上の名乗りをあげた。7月中旬のサミットが終われば正式に表明するという。
 報道各社の世論調査では、安倍氏の人気ナンバー1に変わりはないものの、第2位の福田康夫元官房長官の支持率がこのところ急上昇し、差が縮まってきている。
 最近の米国訪問などでじわじわと存在感を増す福田氏に対し、安倍氏としても待っていられないということなのだろう。閣内にいる立場上、派手な動きは控えざるを得ないが、サミットが終われば本格始動する。その予告である。
 自民党内のうごめきに機先を制する狙いもありそうだ。両氏が属する派閥の会長である森前首相は、一本化はしないと明言した。だが、それでも党内には「最後はどちらかにまとまるのではないか」という観測が根強く残る。
 福田氏が出る、出ないにかかわらず、自分は降りない。安倍氏の出馬予告はそこを明確にし、自ら退路を断ってみせた形だ。
 安倍氏はおとといの講演で、政権構想の大枠を示した。
 内政では、競争によって国力を押し上げると同時に、「負け組」の再チャレンジを支援する仕組みをつくる。小泉改革を継承しつつ、安倍流に微調整していく構えのようだ。
 「次の内閣の大きな課題」として、憲法改正に取り組む熱意も強調した。「私の任期中は改憲しない」と語ってきた小泉首相より一歩、踏み込んだ。
 外交では、インドやオーストラリアなどアジア周辺の民主主義国に米国を加えた戦略対話を提唱した。こうした枠組みをつくっていけば、中国も日本へのアプローチを変え、歴史問題も乗りこえられる。そんな考え方らしい。
 まだ生煮えなのは仕方ないが、安倍氏がいち早く前に出て、1本の旗じるしを立てたのは間違いない。サミット後の正式表明では、さらに練り上げた構想を見せてもらいたい。
 総裁選の次の焦点は、こうした安倍氏の主張にどんな対抗軸が示されるかだ。
 小泉流の改革や政治手法に反感を抱く議員は少なくない。安倍流の微調整で果たしていいのかどうか。
 安倍氏は首相の靖国神社参拝を支持し、中国や韓国に強気を貫く姿勢だ。これに対し、中国との関係をはじめアジア外交を抜本的に立て直すべきだとの声は自民党内にも強い。
 日本のトップリーダーを決める総裁選である。政策本位の活発な論戦こそがふさわしい。「われこそは」と意欲のある議員は自らの理念や政策を堂々と掲げ、争うべきだ。
 安倍氏の表明を受けて、党内では福田氏の去就に注目が集まっている。「安福対決」になるのか。谷垣禎一財務相、麻生太郎外相らがどう割って入るのか。次にどんな旗じるしが立つのか楽しみだ。

 絶対に安倍総理誕生を阻止したい朝日新聞……のわりには、電波弱いですね。消化不良。ほんとは靖国問題を軸にいろいろ批判したかったんじゃないの〜?
 それに朝日新聞の報道では、確か安倍さんは「NHKに圧力をかけて番組の内容を変更させた」ひどい政治家だったはずでは?「こんな人は総理大臣にふさわしくない」って叩けばいいじゃん〜(←意地悪(^_^;)
 
 2本目の社説も靖国カウンター回ってます。長くなるので全文引用は控えますが。

5/26付朝日社説:経団連会長 国際派の真価を見たい
 目先の利益にとらわれず、中長期の国のあり方を語ることは、経済人のトップに期待される役割だ。経済同友会が出した靖国問題の提言などは、人任せにせずに経団連こそが示すべきだ。

 おいおい、ここの段落、前半と後半が全くつながってませんよ。
 「経済同友会が出した靖国問題の提言」こそが、「目先の利益にとらわれ」ている典型なんですけど!

 経団連会長に就任した御手洗冨士夫氏については、このブログでも前に1度取り上げたことがあります。去年秋、御手洗氏が次期会長に選ばれた時でした。
05/11/9付エントリー参照。つながらない時はこちらのキャッシュを

 この時も朝日新聞は社説「経団連会長 国民の思い、どう写す」で靖国に言及していました。↓こんなこと書いてました(上記エントリーより引用)。

21世紀はアジアの時代といわれる。日本がこれからも発展していくうえで、中国や韓国など近隣諸国との良好な関係は必須の条件だ。靖国問題などについても積極的に発言していいはずだ。

 ……はいはい(-.-#)
 ↓でも御手洗さんはどっちか言うと保守みたいなので、大丈夫だと思う。

「H12.06.12 TH 愛国心なき経済改革は失敗する 御手洗冨士夫(キャノン社長)」怒れ、初老!!さん
 ひるがえって日本はどうだろうか。十年にわたってさまざまな改革の必要性が唱えられながら、改革は遅々として進まない。改革、ことに経済改革には、失業などの「痛み」がともなう。国民にその痛みを我慢してもらうためには、将来の展望を示さなければならない。レーガンにとって、それは「強いアメリカ」だった。愛国心というと、戦前を思い出し眉をひそめる人がいるかもしれない。しかし、家族を思い、友人を思い、会社を思い、共同体を思う心の延長線上に、国を愛する心がある。そうした思いがなければ、とても厳しい改革には耐えられないように思える。


<拉致被害者>めぐみさん夫は金さん 韓国がDNA鑑定発表
 【ソウル堀山明子】韓国の統一省は26日、韓国人拉致被害者、金英男(キム・ヨンナム)さん(44)の家族と横田めぐみさんの娘、キム・ヘギョンさんのDNA情報を鑑定した結果、「血縁関係である可能性が高い」との判定を下したと正式に発表した。日本政府も4月に同様の結果を発表しており、日韓両政府が金さんはめぐみさんの夫だと認めたことになる。
 統一省関係筋によると、二つの機関の鑑定結果97.34%と99.9%だった。
 金さんの母、崔桂月(チェ・ゲウォル)さん(78)と姉、英子(ヨンジャ)さん(48)は28〜31日に訪日し、横田さん家族と2度目の面談を予定している。「拉北者家族会」の崔成竜(チェ・ソンヨン)代表は「韓国の鑑定結果を受けて、正式に家族として交流できる」と韓国の鑑定結果を歓迎した。
 韓国政府は日本政府から4月中旬にヘギョンさんのDNA情報の提供を受け、2カ所の研究機関に鑑定を依頼していた。
(毎日新聞) - 5月26日22時39分更新

 ほっとしました。
 北朝鮮に配慮して、わざと日本とは違う結果を出してくるのでは?と、気が気ではなかったので。「政治<科学」であるうちは、まだ韓国は大丈夫かも。
 だからと言って、韓国政府が拉致問題で日本政府と共闘するとは到底思えませんけどね(T^T)
 ↓それどころか民間の共闘にもさっそく暗雲が……?

<拉致被害者>金英男氏の家族ら、国民大集会に不参加
 拉致被害者の横田めぐみさんの夫の可能性が高まった金英男氏の家族と韓国の拉致被害者家族組織「拉北者家族会」の崔成竜代表が、28日に東京都内で開かれる拉致被害者家族会など主催の国民大集会に参加しないことになった。韓国の他の被害者家族会の代表らが集会に参加することに崔代表が懸念を表明しているためという。
(毎日新聞) - 5月27日0時26分更新

 韓国には家族会が複数あるんですよね。私の知ってる範囲では3つ。それぞれスタンスが微妙に違ってるようです。

 5/28(日)の国民大集会については、救う会サイトをご覧下さい。トップページにチラシが載ってます。どうか多数のご参加を!

※参考リンク
 ★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2006.05.26)崔成竜氏等の集会への不参加に対する見解


不在者投票竹島で実施 韓国統一地方選
 【ソウル25日原田正隆】31日に投開票される韓国統一地方選挙で、同国選挙管理当局は25日、日韓双方が領有権を主張している竹島(韓国名・独島(トクド))に不在者投票所を設置。竹島に居住している韓国の民間人夫妻や警備隊員ら対象者55人が投票を行った。投票所は「独島は韓国領土」を内外にアピールする狙いで初めて設置され、投票の様子を国営KBSテレビが韓国本土にインターネットで生中継した。
 竹島周辺海洋調査をめぐる4月の日韓対立以降、「独島利用基本計画」を策定するなど、実効支配策を矢継ぎ早に打ち出している韓国政府。今月22日には、アジア最大級の軽航空母艦級輸送艦「独島」(排水量14、340トン)の試験運航を釜山沖で開始した。
 25日には、最新鋭駆逐艦「大祚栄(テジョヨン)」(同4、500トン)が竹島周辺海域に向けて出航。韓国海軍によると、政府・学界・マスコミ関係者や大学生、軍人ら170人が乗艦して艦上討論会を行うもので、同日は、竹島周辺海域での有事に対応する「独島防御特殊部隊」創設の必要性などについて議論した。26日に同海域に達するという。
 =2006/05/26付 西日本新聞朝刊=
(西日本新聞) - 5月26日10時1分更新

 すみません。前項で書いた「韓国は大丈夫かも」は、撤回させて下さい(T^T)
 ついでに日本のマスコミにも言いたい。もういい加減、「日韓双方が領有権を主張している竹島」じゃなく、「韓国が不法占拠している日本領土の竹島」とかいうふうに、正しい表現をしてくれ!(-.-#)


女性線路転落:韓国人留学生が救出 JR山手線新大久保駅

 このニュースに関して疑問点が多数浮上。2ちゃんねるはちょっとした祭状態。スレが伸び続けているようです。
 ↓そのうちの1つ。
 【転落女性・救出】 「私が娘の父です。お礼を…」 韓国人留学生に助けられた18歳女性の父、毎日新聞に連絡★7

 私、まだちゃんと読んでないんですが、韓国人留学生自身がどうと言うより、マスコミの捏造疑惑という感じらしいです。
 
※まとめブログ
 韓国人留学生、日本の新大久保駅で線路に落ちた女学生救出 簡易まとめ(朝鮮|д゚)カンサツ日記さん)


■私信

 『ぼやきくっくり』を縮小します〜と言いつつ、何かまたダラダラと書いてしまいました。長年の習性で書き出すと止まらん(T^T)。でも土日はゆっくり休ませてもらおうと思います。よほどの大事件でも起きない限り……(^_^)ノ


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Comments

靖国問題ほかについては、「ノムさんの時事短評」というサイトにカトリックの洗礼を受ける予定の在米女性からのメールが掲載されています。これは5/21掲載分ですが、アメリカの聖職者の方のご意見があるので。

http://www.nomusan.com/~essay/jubilus2006/05/060521.html
枇杷 | 2006/05/27 11:45 AM
くっくりさん、今日は。
 カトリック教会は、日本を札幌教区から那覇教区まで16教区に分けており、それぞれに教区長として、司教がいます。
 現在、司教となっている世代が、のきなみ赤いんです。
 そして、くっくりさんが扱っておられる、靖国参拝を認めた当時の教皇庁の文書も、この司教たちは非難しているのです。
 「カトリック中央協議会」は、「日本カトリック司教団」とならんで日本のカトリック教会を代表する組織だと思ってください。「キリスト教○○」という団体は、プロテスタントか、もしくはプロテスタントとカトリック合同の組織です。
 拙ブログは更新が途絶えておりますが、台湾問題パート2を載せてみました。いつかまたお立ち寄りいただければ幸いです。
AdoramusTe | 2006/05/27 01:11 PM
重ねて失礼いたします。
ひとつ、追加。
ジョージタウン大学は、上智大学と同じ、カトリック・イエズス会の経営する大学なんです。
靖国問題をめぐって、何かそういうつながりが生かされてきたのかなぁ。→ちょっと勘ぐりすぎかも、ですけど(笑)
AdoramusTe | 2006/05/27 01:13 PM
枇杷さん、AdoramusTeさん、コメントありがとうございます。
キリスト教にはほんと縁がなくて、周りにも信者さんとかもいないし……だから大変参考になります(^^ゞ
本文で書き漏らしたけど、「日本カトリック司教団の公文書一覧」とか
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/doc/index2.htm
「日本キリスト教協議会の歩み」とか
http://ncc-j.org/nenpyo.html
プロ市民団体と見分けがつきませんね(T^T)
くっくり | 2006/05/27 02:28 PM
くっくりさん、こんにちは

今日も鋭く切り込んだ論評にただただ感心しております。
別冊正論の第2号で佐藤優氏が「国家には絶対に譲ってはいけない原理原則があり、原理原則以外の点では妥協の余地がある。領土問題は原理原則だ・・・」と書かれています。靖国も含めて、こうした原理原則を蔑ろにすることは亡国への第一歩だと思っています。
枇杷さん、AdoramusTeさんのコメントも大変参考になりました。ありがとうございます。
小龍景光 | 2006/05/27 05:14 PM
>地方紙もたいがいひどいようですね。

まったくもってその通りです。私の地元の秋田県の地方紙・魁新報などもその典型です。県外の政治に関する記事はすべて共同通信からの配信に頼っているらしく、共同の売国主張そのまんまという有様。私もインターネットを使うまでは、これらの売国記事を鵜呑みにしていました。なんとかしてほしいものです。
999 | 2006/05/27 08:04 PM
まぁ、参拝やめても、教科書問題、尖閣諸島問題、沖ノ鳥島問題、東シナ海ガス油田問題、不発弾処理問題、
どれをとっても100%解決しませんね、当然ですが。

要はひとつでも支那には譲ってはいけない、ってことです。
だってすべて日本には非がありませんから。。

たまには日本政府の方から仕掛けてくれないかなぁ。
やろうと思えばネタは色々あるのに。
大将 | 2006/05/28 01:07 AM
>民間の共闘にもさっそく暗雲が……?
崔代表ですが、現政権の拉致対策の方針に従うようです。 経済制裁はしたくないとか・・・。

日韓連帯東京集会にはハンナラ党の議員も参加していましたよ。(ただ、拉致問題以外では反日の面がありようです)
笹団子 | 2006/05/28 02:47 AM
くっくりさん、こんにちは。
例年なら、今頃は日比谷公会堂の国民大集会に参加するために、公園内に並んでいる時間です。先週、くじいた足首の骨が少しはがれてしまっているらしく、残念ながら今回は不参加です。
今年前半は多くの動きがありましたから、ぜひ参加して、くっくりさんにも経過のご報告をと思ったのですが、無念!
今夜の各局ニュースと各サイトの集会報告を待ちます。
金英男氏の家族は、うまく利用されてしまいそうで心配ですが、お気の毒なご家族だと思います。
秋に安倍さんが総理になった時、拉致問題が大きく動いてくれることを、切に望みます。
樹姫 | 2006/05/28 04:03 PM
>私たちが完璧だとも思えない。
との件は、保守主義(真正自由主義)の根幹をなす部分ですね。
人が不完全であることを認識し、国体を聖別する。
逆に完璧を目指したものがアレですが…。

「伝統とは、あらゆる階級のうちでもっとも日の目を見みぬ階級に、われわれの祖先に、投票権を与えることを意味するのである。死者の民主主義なのだ。単にたまたま今生きて動いているというだけで、今の人間が投票権を独占するなどというのは、生者の傲慢な寡頭政治以外の何者でもない。」
Rin | 2006/05/29 12:21 AM
いつも関心しきりです。
日本のために心から感謝申し上げます。私も同士です。片思いかな。ぼやきさんは、もしかして
以前、ご家族の誰かが靖国に祀られてるって書かれていた方ですか?私は最近、ブログの世界から
離れていましたので、事情が分からなくて。あのときは本当に胸を打たれました。その方でなくても
どちらにしても本当にすばらしいです。
ええと、それから国民大集会ですが、私も思い切り泣きましたが、会合そのものの盛り上がりがあったとは思いません。ですが、盛り上がりよりなにより、北朝鮮崩壊が近づいているんじゃまいかと根拠なく考えたりしました。小泉総理が制裁ができないのは、理由があります。安倍氏に期待したいところですが、安倍氏がなっても安倍氏に出来るのは、制裁ぐらいです。それを国民がどう後押しして金政権打倒まで進めていくか。まったく新しい国民運動が必要かも知れませんね。私など一度くっきりさんのお話もうかがいたいです。
匿名です | 2006/05/29 12:43 AM
匿名ですさん:

>ぼやきさんは、もしかして以前、ご家族の誰かが靖国に祀られてるって書かれていた方ですか?

数カ月前に、私の父方の親戚が一人祀られているようなことを父に言われ、「それは誰?」とけっこうしつこく問いつめたんですが、教えてくれませんでした。父は靖国神社に疑念を抱いているので(遊就館の在り方や、東条英機以下A級戦犯に対してあまりいい気持ちを持っていない)、それでかなと思います。
この件は以前ブログに書きましたが、家族の誰かというほど近い存在ではないし、たぶん別の方ではないでしょうか。
くっくり | 2006/05/29 08:13 PM
はじめまして。
この記事、僕も感動して、ブログに紹介しています。

Yahoo!掲示板で起こして下さってるのを見つけました。

そうだったんですか!
僕は延々、抜粋して写しました〜。
TB お願いします。
ホームズ | 2006/05/30 12:27 AM

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靖国神社の英霊は「鬼」? 新華社通信の記者が反日記事 | 草莽崛起 ーPRIDE OF JAPAN | 2006/05/28 08:56 AM
日本会議のメールマガを転送します。ご参照いただければ幸いです。私は情報収集のため、多くのメルマガを購読していますが、特に中国情報については「中国週報」を読していますが Ībśά)IJ5Ŷ〓ĹīijĈĈĢĊăĆķĞĦcĀ〓b〓〓Ďβ\§ŽΎĢ〓〓ϧ¿〓ĢĽĦď〓Ĩĺb/〓〓ĎĹ...
靖国神社☆ケビン教授の考察 | ホームズ☆「とっておき話」のホームセンター | 2006/05/30 12:43 AM
今日の「とっておき話」のホームセンターからは・・・久しぶりに感銘を受けました。25日から3回にわたり産経新聞に掲載されたケビン・ドーク米ジョージタウン大教授の「靖国参拝の考察」です。特に興味深い部分を抜き出してご紹介します。