習近平の言論統制と洗脳されるネット民…遠藤誉×辣椒「世界に発信せよ!中国の嘘と言論虐殺」
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「Hanada」2017年5月号(先月号)に、遠藤誉さんと辣椒(ラージャオ)さんの対談が載っていました。
題して、【世界に発信せよ! 中国の嘘と言論虐殺】。
[遠藤誉さん。2016年12月14日放送「カツヤマサヒコSHOW」より]
[辣椒さん。ご自身のツイッターより]
お二方の言説は以前、拙ブログで個別に取り上げたことがありますが(遠藤誉さん・辣椒さん)、ご存知ない方のために簡単に経歴を紹介しておくと…
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「Hanada」2017年5月号(先月号)に、遠藤誉さんと辣椒(ラージャオ)さんの対談が載っていました。
題して、【世界に発信せよ! 中国の嘘と言論虐殺】。
[遠藤誉さん。2016年12月14日放送「カツヤマサヒコSHOW」より]
[辣椒さん。ご自身のツイッターより]
お二方の言説は以前、拙ブログで個別に取り上げたことがありますが(遠藤誉さん・辣椒さん)、ご存知ない方のために簡単に経歴を紹介しておくと…
●遠藤誉さん
1941年、中国生まれ。7歳の頃、国共内戦を経験。餓死体の上で野宿するという壮絶な日々を過ごす。1953年に帰国。中国社会科学院社会学研究所研究員・教授などを歴任。中国研究の第一人者。著書に「毛沢東 日本軍と共謀した男」など。
●辣椒さん
1973年、新疆ウイグル自治区生まれ(両親が文化大革命中、ウイグルに下放(かほう)されていた)。広告会社に勤めながら、2009年から「変態辣椒」というペンネームで、中国のネットで政治風刺漫画を発表。当局の取り調べを受けながらも、自由な言論を求めて活動してきたが、日本滞在中に中国への帰国が事実上不可能になり、以降、日本に滞在中。
こうした異色の経歴を持つお二方の対談はとても興味深く、また大いに勉強になりました。
今回の「Hanada」の対談では、主に、中国の言論統制について語られています。
近年、特にネットの統制が厳しくなっているようです。
そのあたりが語られた部分を、箇条書きにしてまとめてみます。
★若いネット市民は日本のアニメや漫画を見て育った人たちばかりなので、共産党政権が上から押さえつけても効果がほとんどない。そのため、「政府のサクラ」(侮蔑的に「五毛党(ごもうとう)」と呼ばれる)が、世論誘導を行っている。「偽のネット世論」を形成し、「中国の庶民の世論」として位置づけている。
★中国のネット空間は、「防火長城」(万里のファイアーウォール)によって国内外の“有害情報”から遮断されている。その“壁”を内側から乗り越えようと、様々な試みをしている人たちがいる。壁越えのソフトを使うなどして。このソフトは日本の秋葉原でも買えるが、説明書に「中国政府批判、政権批判、政府転覆などの書き込みはしないこと、民族的な憎悪を煽り、国家分裂を促す書き込みをしないこと」など事細かに注意書きがしてある。
★中国にいる辣椒さんの友人が微信(WeChat)を使って「日本に来たい」と言ったので「歓迎するよ」と返事を書いたら、半年間、彼から一切連絡が来なくなった。実は彼は辣椒さんと連絡をとった直後、国保(国内安全保衛部門。国内の治安維持を担当)に2カ月間尾行され、挙げ句には職場にまでやって来て、「お前の個人情報は全て知っている。絶対に日本に行くな。言うとおりにしなければ職を失うぞ」と脅迫されていた。その話を辣椒さんが知ることができたのは、その友人が自分が話している様子をカメラで撮った動画を送ってきたから。文字では検閲システムに引っかかってしまうが、動画はまだそこまで検閲システムの技術が向上していないから。
★文字での書き込みは全てチェックされる。たとえば、駐車違反で罰金を受けた人が不満を書き込んだだけで、すぐさまアカウントは削除され、逮捕されるといった例が激増している。辣椒さんの漫画を話題にしただけでもアウト。辣椒さんが描いた習近平の風刺漫画をネット上に転載しただけの人も捕まり、拘留された。
★習近平政権による言論統制と弾圧は世界に及んでいる。オーストラリアの大学で講師を務めていた中国人男性が、中国政府を批判する言論をネットに書き込んだところ、中国大使館が彼の個人情報を調べあげ、世界中にいる中国人に彼が勤務する大学への抗議を募った。その結果、大変な数の抗議が殺到し、彼は解雇されてしまった。ネット空間からも消えてしまい、消息は一切不明。
★世界中に散らばった中国人はネットで結ばれ、巨大なネットワークを形成している。中国政府は各国にある大使館を通してそれを支援し、動かしている。アメリカのある大学で行ったダライ・ラマ法王の講演に対して、中国人留学生たちの激しい抗議活動が沸き起こった時、学生たちが「この抗議運動は中国大使館の命令だ」と明確に表明していた。しかも海外にいる華人華僑のなかには必ず中国政府が派遣したスパイがいて、その国の中国大使館と連携して定期的に会合を行い、大使館に報告している。
★日本で天安門事件や中国民主化の集会などが行われるが、そこにも必ずといっていいほど中共のスパイが参加している。彼らはその場で「天安門事件は本当に酷い」と嘆き、「皆さん仲間です。記念に写真を撮りましょう」と誘い、その写真を中国大使館や中国政府に送って、「こいつはこのような活動をしている」と密告する。
★遠藤さん自身も同じような経験をしている。北京の日本大使館に勤務していた日本人外交官が、遠藤さんの著書「卡子(チャーズ)」を読んで、中国政府に「遠藤という学者が中国政府に不利益をもたらす本を書いているので気をつけろ」と密告した。これを遠藤さんが知ることができたのは、遠藤さんが世話をした中国人留学生が帰国したあと、中国政府で働いていて教えてくれたから。彼はこう言ったという。「遠藤先生、日本大使館のあの人には気をつけたほうがいいですよ。先生のことを中国に売っていますから!」。
★日本在住の中国人で、メディアなどに出て一定の影響力を持っている人に関しては、プライベートまで含めた人物ファイルが作成されており、全てに中国政府に報告されている。彼らが中国に帰国すると、国保から「お茶を飲みましょう」(=取り調べを受けるという意味の隠語)と誘われる。大阪在住の作家の劉燕子さんは日本国籍を取得したにもかかわらず、いまだに中国へ行くと国保が近づいてきて「お茶を飲みましょう」と誘われる。「私はもう日本人になったから関係ないでしょ」と断ると、「いえ、あなたは永遠に中国人です」と言われた。
★恐ろしいのは、いまや中国政府に批判的な意見を言ったり、書き込みをした人に対してバッシングをすることは、正義の側だと、大勢の中国人が思っていること。天安門事件で人民解放軍が民主化を求める人たちを武力で鎮圧したことを評価する声まで出ている。「もしあの時、鎮圧していなかったら中国はこんなにも豊かになっていない」と。そこまで洗脳されている。
★「天安門事件」を検索しても、「六四事件後、米仏などが中国に対してどういう視点を持ったか」「六四事件があった時に、ちょうどソ連の崩壊もあったりして…」といった世界情勢の一コマとして書かれているだけで、内容の説明は一切なし。もちろん、学校教育でも抹殺しているので、若い人たちは事件そのものの存在さえほとんど知らない。
★共産党政権に対して不満を持っている人は確かにいるが、逮捕された時に弁護してくれる人権派弁護士も最近は次々と捕まっているため、誰も弁護してくれる人がいない。打つ手がなくなってきる状態で、「もうこれ以上やってもダメだ」と諦めてしまう。
★習近平政権は、ネットの検閲などの「維穏費」(治安維持費)に軍事費を上回る経費を投じている。
★辣椒さんの友人で大学の講師をしている人によれば、授業で4、5台の監視カメラで見張られている。
★中国共産党は、どのようにして今日の国家を築いたのかという根本のところで嘘をつき続けているので、真実が明るみに出ないよう言論弾圧をし続けなければならない。2013年5月に「七不講」(七つの語ってはならないこと)を通達し、中国共産党の歴史の過ちを教えてはならない指示したのも、知られてはまずい史実があるから。残念なことに、その虚偽の歴史を信じている人が中国には多い。
習近平政権になってから、中国の言論状況はネットも含め、悪化の一途を辿っているのがよく分かりますね。
でも、希望はあります。
遠藤さんはこう指摘しています。
「中国共産党の統治にはもう耐えられないとの思いから、海外に出る中国人は多く、皆さん共通の視点を持っている」
それに加えて、
「中国人民はあくまで経済的な発展をもたらした中国共産党を支持しているという面が強く、もしこれまでと同じような繁栄を享受できなくなった時、人民の共産党政権に対する不満や批判は一気に高まる恐れがあります。常にその危険性をはらんでいるのです」
まさに、金の切れ目が縁の切れ目。
中国人は実利主義ですから…(^_^;
一方、辣椒さんが強調しているのは、日本の重要性です。
なぜ日本は「中国よ、お前たちこそ歴史を歪曲しているではないか」と言わないのか、不思議で仕方ないそうです。
うん。日本人の私もすごく不思議です(T_T)
そのうえで、辣椒さんはこう主張しています。
「中国こそ、歴史を直視しろ!」と日本が言うことで、国の正統性を維持するため犠牲となった何千万人という中国人民を弔うことができるし、真の日中友好につながる…と。
ちょっと大げさなようにも聞こえるけど、それほど辣椒さんは、中共の独裁を突き崩すには「外圧」が必要だと考えているということだと思います。
何せ今の中国人は、天安門事件で中共側を擁護する声が出るほど、洗脳されてしまっているそうだから。
あと、中華人民共和国が国家の成立から嘘をついている(これは大韓民国も同じ)というのは、日本が歴史戦を戦っていくうえでも、重要なポイントだと思います。
南京事件の虚構などとともにこのこともぜひ広めていくべきですが、中国政府の圧力はもとより利害関係者も多いため、日本の既存メディアがそれをやるのは難しそうです。
↓
■15/10/23付:中共の圧力で東京の地上波では真実が言えない
(青山繁晴さん、石平さん、河添恵子さんのコメント)
ちなみに、私がツイッターのアカウントに「六四天安門事件」と入れているのは、中国側の攻撃をかわすためです。
今年1月、アパホテルの「南京否定本」をめぐる騒動が勃発した時、中国人と思われる方々からの、アパホテルや日本や私個人に対する非難や、中共の立場を擁護するリプライ(返信)が急激に増えました。
彼らのアカウント取得時期は、ほぼ全員が直近すなわち今年1月で、日本のネット世論に影響を与えるための「中国政府のサクラ」であることが十分に考えられました。
そんな時、「六四天安門事件」をアカウント名に入れると攻撃が止むと聞き及び、さっそく試したところ、彼らはピタッと来なくなりました。
分かりやすいですね!(^_^;
このように、中国共産党による「世論誘導」「偽のネット世論形成」は、中国国内だけでなく、日本を含む世界中で行われています。
皆さんも気をつけて下さいね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※最近、産経新聞に辣椒さんのインタビュー記事が載っていました。
この機会にぜひあわせてご覧下さい。
★中国人風刺漫画家・辣椒(1) 帰国したら逮捕されていた
★中国人風刺漫画家・辣椒(2) 少年時代に見た理不尽さが原動力
★中国人風刺漫画家・辣椒(3) 何度も「お茶を飲まされた」
★中国人風刺漫画家・辣椒(4) 日本で出合った本物の民主主義
★中国人風刺漫画家・辣椒(5) マンガで中国を変えたい
特に気になるのが(5)で話しておられる内容。
「日本で近づいてくる在日中国人の中に、私の今の生活や、どんな人とつきあっているのかなどについて詳しく聞いた後、行方をくらます人がいます。この春、私と妻が日本の滞在ビザの延長手続きをする際も、不思議な体験をしました…」
※さらに、石平さんの産経コラム「チャイナウォッチ」4/20によれば…
北京市国家安全局により4月10日に新たに制定された規則は、一般市民によるスパイ行為の通報を奨励しているとのことです。
事件の摘発につながる重要な情報を提供した場合、通報者に最高で50万人民元(日本円で約800万円=普通の労働者年収の10倍以上!)を報奨金として払うのだとか。
石平さんはこう警鐘を鳴らしておられます。
「日本人を含めた外国人たちは一体どう対処すべきか。おそらく唯一にして最善の対処法はできるだけ中国に、最低限、北京には近づかないことであろう」
G.W.が始まりますが、朝鮮半島情勢の悪化により韓国旅行については控える方も少なくないようですが、できれば中国旅行も控えた方がいいのではないかと思います。
※チベット・ウイグルに対する中共の弾圧にも思いを馳せましょう。
<チベット>
2017年4月26日、高須クリニック院長の高須克弥さんが、「高須平和賞」を創設すると発表。17年秋にインドのダラムサラで受賞式が行われる。授与第1号はチベット亡命政府のロブサン・センゲ首相、第2号はチベット問題で中国批判を繰り返したことでハリウッドから追放状態になっている俳優リチャード・ギアさんを予定している。
https://www.j-cast.com/2017/04/26296599.html?p=all
<ウイグル>
2017年4月26日、中国政府はこのほど、同国西部の新疆ウイグル自治区のウイグル人(トルコ系イスラム教徒)の両親が新生児に「ムハンマド」や「ジハード」などの名前を選ぶことを禁じた。
http://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20170426/Recordchina_20170426053.html
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※拙ブログ関連エントリー
・13/7/8付:北京当局が拙ブログを在日中国人が閲覧できないよう工作!?
・16/12/14付:日本軍と共謀した毛沢東!マスコミが語らない中国共産党の不都合な真実! 「カツヤマサヒコSHOW」より(遠藤誉さん)
・17/2/11付:“戦う相手を間違えないで!” 中国亡命漫画家が描く「マンガで読む嘘つき中国共産党」(辣椒さん)
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1941年、中国生まれ。7歳の頃、国共内戦を経験。餓死体の上で野宿するという壮絶な日々を過ごす。1953年に帰国。中国社会科学院社会学研究所研究員・教授などを歴任。中国研究の第一人者。著書に「毛沢東 日本軍と共謀した男」など。
●辣椒さん
1973年、新疆ウイグル自治区生まれ(両親が文化大革命中、ウイグルに下放(かほう)されていた)。広告会社に勤めながら、2009年から「変態辣椒」というペンネームで、中国のネットで政治風刺漫画を発表。当局の取り調べを受けながらも、自由な言論を求めて活動してきたが、日本滞在中に中国への帰国が事実上不可能になり、以降、日本に滞在中。
こうした異色の経歴を持つお二方の対談はとても興味深く、また大いに勉強になりました。
今回の「Hanada」の対談では、主に、中国の言論統制について語られています。
近年、特にネットの統制が厳しくなっているようです。
そのあたりが語られた部分を、箇条書きにしてまとめてみます。
★若いネット市民は日本のアニメや漫画を見て育った人たちばかりなので、共産党政権が上から押さえつけても効果がほとんどない。そのため、「政府のサクラ」(侮蔑的に「五毛党(ごもうとう)」と呼ばれる)が、世論誘導を行っている。「偽のネット世論」を形成し、「中国の庶民の世論」として位置づけている。
★中国のネット空間は、「防火長城」(万里のファイアーウォール)によって国内外の“有害情報”から遮断されている。その“壁”を内側から乗り越えようと、様々な試みをしている人たちがいる。壁越えのソフトを使うなどして。このソフトは日本の秋葉原でも買えるが、説明書に「中国政府批判、政権批判、政府転覆などの書き込みはしないこと、民族的な憎悪を煽り、国家分裂を促す書き込みをしないこと」など事細かに注意書きがしてある。
★中国にいる辣椒さんの友人が微信(WeChat)を使って「日本に来たい」と言ったので「歓迎するよ」と返事を書いたら、半年間、彼から一切連絡が来なくなった。実は彼は辣椒さんと連絡をとった直後、国保(国内安全保衛部門。国内の治安維持を担当)に2カ月間尾行され、挙げ句には職場にまでやって来て、「お前の個人情報は全て知っている。絶対に日本に行くな。言うとおりにしなければ職を失うぞ」と脅迫されていた。その話を辣椒さんが知ることができたのは、その友人が自分が話している様子をカメラで撮った動画を送ってきたから。文字では検閲システムに引っかかってしまうが、動画はまだそこまで検閲システムの技術が向上していないから。
★文字での書き込みは全てチェックされる。たとえば、駐車違反で罰金を受けた人が不満を書き込んだだけで、すぐさまアカウントは削除され、逮捕されるといった例が激増している。辣椒さんの漫画を話題にしただけでもアウト。辣椒さんが描いた習近平の風刺漫画をネット上に転載しただけの人も捕まり、拘留された。
★習近平政権による言論統制と弾圧は世界に及んでいる。オーストラリアの大学で講師を務めていた中国人男性が、中国政府を批判する言論をネットに書き込んだところ、中国大使館が彼の個人情報を調べあげ、世界中にいる中国人に彼が勤務する大学への抗議を募った。その結果、大変な数の抗議が殺到し、彼は解雇されてしまった。ネット空間からも消えてしまい、消息は一切不明。
★世界中に散らばった中国人はネットで結ばれ、巨大なネットワークを形成している。中国政府は各国にある大使館を通してそれを支援し、動かしている。アメリカのある大学で行ったダライ・ラマ法王の講演に対して、中国人留学生たちの激しい抗議活動が沸き起こった時、学生たちが「この抗議運動は中国大使館の命令だ」と明確に表明していた。しかも海外にいる華人華僑のなかには必ず中国政府が派遣したスパイがいて、その国の中国大使館と連携して定期的に会合を行い、大使館に報告している。
★日本で天安門事件や中国民主化の集会などが行われるが、そこにも必ずといっていいほど中共のスパイが参加している。彼らはその場で「天安門事件は本当に酷い」と嘆き、「皆さん仲間です。記念に写真を撮りましょう」と誘い、その写真を中国大使館や中国政府に送って、「こいつはこのような活動をしている」と密告する。
★遠藤さん自身も同じような経験をしている。北京の日本大使館に勤務していた日本人外交官が、遠藤さんの著書「卡子(チャーズ)」を読んで、中国政府に「遠藤という学者が中国政府に不利益をもたらす本を書いているので気をつけろ」と密告した。これを遠藤さんが知ることができたのは、遠藤さんが世話をした中国人留学生が帰国したあと、中国政府で働いていて教えてくれたから。彼はこう言ったという。「遠藤先生、日本大使館のあの人には気をつけたほうがいいですよ。先生のことを中国に売っていますから!」。
★日本在住の中国人で、メディアなどに出て一定の影響力を持っている人に関しては、プライベートまで含めた人物ファイルが作成されており、全てに中国政府に報告されている。彼らが中国に帰国すると、国保から「お茶を飲みましょう」(=取り調べを受けるという意味の隠語)と誘われる。大阪在住の作家の劉燕子さんは日本国籍を取得したにもかかわらず、いまだに中国へ行くと国保が近づいてきて「お茶を飲みましょう」と誘われる。「私はもう日本人になったから関係ないでしょ」と断ると、「いえ、あなたは永遠に中国人です」と言われた。
★恐ろしいのは、いまや中国政府に批判的な意見を言ったり、書き込みをした人に対してバッシングをすることは、正義の側だと、大勢の中国人が思っていること。天安門事件で人民解放軍が民主化を求める人たちを武力で鎮圧したことを評価する声まで出ている。「もしあの時、鎮圧していなかったら中国はこんなにも豊かになっていない」と。そこまで洗脳されている。
★「天安門事件」を検索しても、「六四事件後、米仏などが中国に対してどういう視点を持ったか」「六四事件があった時に、ちょうどソ連の崩壊もあったりして…」といった世界情勢の一コマとして書かれているだけで、内容の説明は一切なし。もちろん、学校教育でも抹殺しているので、若い人たちは事件そのものの存在さえほとんど知らない。
★共産党政権に対して不満を持っている人は確かにいるが、逮捕された時に弁護してくれる人権派弁護士も最近は次々と捕まっているため、誰も弁護してくれる人がいない。打つ手がなくなってきる状態で、「もうこれ以上やってもダメだ」と諦めてしまう。
★習近平政権は、ネットの検閲などの「維穏費」(治安維持費)に軍事費を上回る経費を投じている。
★辣椒さんの友人で大学の講師をしている人によれば、授業で4、5台の監視カメラで見張られている。
★中国共産党は、どのようにして今日の国家を築いたのかという根本のところで嘘をつき続けているので、真実が明るみに出ないよう言論弾圧をし続けなければならない。2013年5月に「七不講」(七つの語ってはならないこと)を通達し、中国共産党の歴史の過ちを教えてはならない指示したのも、知られてはまずい史実があるから。残念なことに、その虚偽の歴史を信じている人が中国には多い。
習近平政権になってから、中国の言論状況はネットも含め、悪化の一途を辿っているのがよく分かりますね。
でも、希望はあります。
遠藤さんはこう指摘しています。
「中国共産党の統治にはもう耐えられないとの思いから、海外に出る中国人は多く、皆さん共通の視点を持っている」
それに加えて、
「中国人民はあくまで経済的な発展をもたらした中国共産党を支持しているという面が強く、もしこれまでと同じような繁栄を享受できなくなった時、人民の共産党政権に対する不満や批判は一気に高まる恐れがあります。常にその危険性をはらんでいるのです」
まさに、金の切れ目が縁の切れ目。
中国人は実利主義ですから…(^_^;
一方、辣椒さんが強調しているのは、日本の重要性です。
なぜ日本は「中国よ、お前たちこそ歴史を歪曲しているではないか」と言わないのか、不思議で仕方ないそうです。
うん。日本人の私もすごく不思議です(T_T)
そのうえで、辣椒さんはこう主張しています。
「中国こそ、歴史を直視しろ!」と日本が言うことで、国の正統性を維持するため犠牲となった何千万人という中国人民を弔うことができるし、真の日中友好につながる…と。
ちょっと大げさなようにも聞こえるけど、それほど辣椒さんは、中共の独裁を突き崩すには「外圧」が必要だと考えているということだと思います。
何せ今の中国人は、天安門事件で中共側を擁護する声が出るほど、洗脳されてしまっているそうだから。
あと、中華人民共和国が国家の成立から嘘をついている(これは大韓民国も同じ)というのは、日本が歴史戦を戦っていくうえでも、重要なポイントだと思います。
南京事件の虚構などとともにこのこともぜひ広めていくべきですが、中国政府の圧力はもとより利害関係者も多いため、日本の既存メディアがそれをやるのは難しそうです。
↓
■15/10/23付:中共の圧力で東京の地上波では真実が言えない
(青山繁晴さん、石平さん、河添恵子さんのコメント)
ちなみに、私がツイッターのアカウントに「六四天安門事件」と入れているのは、中国側の攻撃をかわすためです。
今年1月、アパホテルの「南京否定本」をめぐる騒動が勃発した時、中国人と思われる方々からの、アパホテルや日本や私個人に対する非難や、中共の立場を擁護するリプライ(返信)が急激に増えました。
彼らのアカウント取得時期は、ほぼ全員が直近すなわち今年1月で、日本のネット世論に影響を与えるための「中国政府のサクラ」であることが十分に考えられました。
そんな時、「六四天安門事件」をアカウント名に入れると攻撃が止むと聞き及び、さっそく試したところ、彼らはピタッと来なくなりました。
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このように、中国共産党による「世論誘導」「偽のネット世論形成」は、中国国内だけでなく、日本を含む世界中で行われています。
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特に気になるのが(5)で話しておられる内容。
「日本で近づいてくる在日中国人の中に、私の今の生活や、どんな人とつきあっているのかなどについて詳しく聞いた後、行方をくらます人がいます。この春、私と妻が日本の滞在ビザの延長手続きをする際も、不思議な体験をしました…」
※さらに、石平さんの産経コラム「チャイナウォッチ」4/20によれば…
北京市国家安全局により4月10日に新たに制定された規則は、一般市民によるスパイ行為の通報を奨励しているとのことです。
事件の摘発につながる重要な情報を提供した場合、通報者に最高で50万人民元(日本円で約800万円=普通の労働者年収の10倍以上!)を報奨金として払うのだとか。
石平さんはこう警鐘を鳴らしておられます。
「日本人を含めた外国人たちは一体どう対処すべきか。おそらく唯一にして最善の対処法はできるだけ中国に、最低限、北京には近づかないことであろう」
G.W.が始まりますが、朝鮮半島情勢の悪化により韓国旅行については控える方も少なくないようですが、できれば中国旅行も控えた方がいいのではないかと思います。
※チベット・ウイグルに対する中共の弾圧にも思いを馳せましょう。
<チベット>
2017年4月26日、高須クリニック院長の高須克弥さんが、「高須平和賞」を創設すると発表。17年秋にインドのダラムサラで受賞式が行われる。授与第1号はチベット亡命政府のロブサン・センゲ首相、第2号はチベット問題で中国批判を繰り返したことでハリウッドから追放状態になっている俳優リチャード・ギアさんを予定している。
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<ウイグル>
2017年4月26日、中国政府はこのほど、同国西部の新疆ウイグル自治区のウイグル人(トルコ系イスラム教徒)の両親が新生児に「ムハンマド」や「ジハード」などの名前を選ぶことを禁じた。
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Comments
孫向文さんもこの人もパンダを中共代表にするのは
パンダが気の毒。チベットの動物だろうに。
中国側にもいたと言い張る者もいるけど
そりゃチベット領土奪った結果なのにな。
中国の宣伝成功ってわけだいね。
くっくりさんのおかげで辣椒さんのインタビュー記事に出会いました。
>当局に捕まってもいいから中国に帰ろうとしたのですが、病床の母から「絶対に帰ってくるな」と電話で言われて…
のくだりに涙しました。
今度という今度は、日本的リベラルに、軍事と外交の関係のリアリティに目覚めてほしいのですが、ダメでしょうなあ。「話し合い、話し合い」とお題目を唱えている人々は、軍事力の裏付けのない外交交渉は無力だと分かりたくないのでしょう。
ただし、中国が米国の軍事力を恐れるということは、軍事の専門家が口をそろえて言う通り、米中の軍事力は、素人の憶測を越えるほどの懸隔があるということだと確信できて、ちょっと安心しました。
ついでに申し上げたいのですが、米国が北朝鮮の核を恐れるということは、核には抑止力があるということですね。
前世紀の終わりころまで、こういうことを言うと、「お前は戦争をしたいのか」と罵倒されたものですが、世の中、確実に変化しています。しかも、良い方向へ。
まさか、米中が正面衝突するとは考えていません。
1 北への、米の軍事力行使の姿勢が、中国との交渉の裏付けになっている。
2 北と米が衝突すれば、中朝軍事同盟で、中国は介入しなければならない。北を舞台に米中が衝突するが、そのとき両軍の軍事力の懸隔が明らかになるだろう。もっとも、中国はいざとなれば、そんな同盟は反故にするだろうが。
強権政治が無くなり彼らのタガが外れれば、今以上に世界に迷惑をかけることになるだろう。
今の強すぎる中国は問題だが…。
人民服着てた80年代の経済力や軍事力のころがベストだったな。