<< 米軍の北朝鮮攻撃の確率は3割・パチンコルートを食い止めるIR法…青山繁晴「虎ノ門ニュース」 | main | 4月15日のXデーは何事もなかったが…Tweetまとめ17.04.01〜04.15 >>
青山繁晴さん国会質問〜資源エネルギー調査会(朝鮮半島危機と原発の危機管理)〜
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※【一覧】「アンカー」など青山繁晴さんテキスト起こし
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青山繁晴さんが、4月12日(水)の午後1時〜、参議院の資源エネルギー調査会で質問に立たれました。
最近、青山さんのブログとか全然チェックしてなくて、気づいたのは終わってから(T_T)
幸い、動画をあげてくださってる方がおられたので、早々に見ることができました。
朝鮮半島有事と原発をめぐる重要な質疑がありました。
そこの部分を、書き起こしておきます。
具体的には04:15頃〜37:15頃(最後)まで。
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※【一覧】「アンカー」など青山繁晴さんテキスト起こし
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青山繁晴さんが、4月12日(水)の午後1時〜、参議院の資源エネルギー調査会で質問に立たれました。
最近、青山さんのブログとか全然チェックしてなくて、気づいたのは終わってから(T_T)
幸い、動画をあげてくださってる方がおられたので、早々に見ることができました。
朝鮮半島有事と原発をめぐる重要な質疑がありました。
そこの部分を、書き起こしておきます。
具体的には04:15頃〜37:15頃(最後)まで。
※元動画:https://www.youtube.com/watch?v=MAPUuAsVVu4
※完全起こしですが、「あの」「えー」などの間投詞や、言い直しは省いてます。
※委員長(名簿によると金子原二郎議員)の発言も省いてます(ほぼ発言者の指名だけなので)。
※答弁に立たれた方々、特に官僚のお名前、ネットで顔写真と突き合わせてフルネーム表記しました。もし間違ってたらご指摘下さい。
※画像は元動画からキャプチャさせていただきました。左上に「衆議院」とありますが、正しくは「参議院」です。
※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正する可能性があるので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。
書き起こしここから____________________________
青山繁晴委員
「……さて、ここでたった今、課題になるのは、つまり今、田中委員長もお触れになった、原子力発電所における、いざという時の避難の誘導に関して、たった今、課題になるのは、朝鮮半島の異常な緊張をめぐる、まさかの場合の想定です。ご承知のとおり、1週間ほど前に、まだ起きたばかりの、米軍によるシリア空軍基地への攻撃というのは、アメリカのティラーソン国務長官が、いわば表で、マスメディアのインタビューに答えて、北朝鮮の、北朝鮮への警告でもあると、いう、ま、ショッキングな確認もなさいました。アメリカ海軍の空母打撃群の現在の展開ぶりもあわせて考えれば、米軍が北朝鮮を攻撃する可能性は、それを評論家のごとく云々するのではなくて、現実に国民を守るための危機管理として、冷静に、かつリアルに、捉えねばならないと思います。北朝鮮の攻撃がもしも万一あれば、周辺国への影響はシリア攻撃とは全く異なります。すなわち北朝鮮からの反撃として、在日米軍が駐留する日本への弾道ミサイル攻撃が、あり得ることも、政府としては、当然お考えになってると思いますけれども、極めて重大なテーマであります。そのミサイル攻撃も、在日米軍基地だけではなくて、在日米軍の行動を制約する意図をもって、日本の原子力発電所を含む重要インフラを狙う可能性も、考慮せねばならないのではないかと思います。原子力規制委員会の定めた原子力対策指針には、たとえば緊急時での住民への情報提供の体制整備、あるいは原子力災害時における医療体制の整備などを含め、いざという時の屋内避難や、あるいは住民の除染などの指針が、すでに盛り込まれていると理解してますけれども、これらは、ヒューマンエラーや自然災害によって起きる、原子力災害だけを、想定しておられるのか、それとも、有事かあるいは、有事に近い事態が起きた場合にも、原発に直接の被害が及ぶか、あるいは、まだ及んでいなくても及ぶ恐れがある時の、避難のあり方についての指針も含まれているのか、あるいはいないのか、原子力規制委員長に、できれば再度お尋ねいたします」
田中俊一 原子力規制委員会委員長
「私どもが作成しています原子力災害対策指針には、今、先生ご指摘のような、ミサイル攻撃のような、ま、一種の戦時ですね、そういったものに対しての災害対応は、想定しておりません。但し、今の災害対策指針とは、そういった場合に、どういう状況になるか分かりませんけれども、それを有効に活用するということは、できるんだろうと、いうふうに考えております」
青山委員
「今、田中委員長がおっしゃったのは、これちょっと、ここまで(質問)通告してないんですけれども、ちょっと補足してお尋ねすればですね、今、委員長がおっしゃったのは、仮に、そういう有事ないしは有事に近い事態であっても、原発に起きることは、基本的には、放射性物質の漏洩であるから、それに対応して、避難していただいたり、そういう対応、基本は変わらないと、そういうご趣旨を述べられたという理解でよろしいでしょうか」
田中委員長
「ミサイル攻撃によってどういった事態が起きるかっていうことはなかなか特定しがたいんですが、いわゆる原子力災害みたいに、いわゆる放射能の漏洩とか、そういうことが起こるということであれば、それに対する対応っていうのは、やや類似のところがありますので、ある程度の対処はできるんではないかと、応用ができると言った方がいいのかもしれません」
青山委員
「当然ルールに従って、私は質問を事前通告していますけれども、田中委員長とはひと言もすり合わせをしてません。っていうかこの場以外でお会いしたことがありません。で、僕は国会出るまでは、実は原発テロ対策の民間の専門家のはしくれでありましたが、実は今、委員長おっしゃったことは、基本的に同感です。もう一度申します。すり合わせて申してるんじゃないです。で、まず弾道ミサイルといってもミサイルの種類に、ずいぶん色々あります。それから北朝鮮のようなミサイルですとよけいに、性能が必ずしも安定してない、可能性があるので、着弾した時に、どんな爆発が起きて、で、丈夫な圧力容器と格納容器に何が起きるかっていう想定は事実上ほとんど不可能です。で、したがってもし想定するとすれば、自然災害、ヒューマンエラーと違って、大規模な、あるいは重金属を含む、深刻な漏洩が起きると、いうことだけですから、今、委員長がおっしゃった、応用ができるというのは、基本的には、原則としては、僕、間違っていないと思います。
で、その上でですね、ここから先、やっぱりやや原子力規制委員会の範疇を超えると思うので、先ほど申しましたとおり、野上副長官にも、公務のご無理をお願いして、お出でいただきました。と言いますのは、原子力規制委員会が預かるところの、原子力対策指針、などだけではなくて、実はもう13年も前の平成16年から施行されている、国民保護法があります。で、そこの国民保護計画によればですね、実は、だいたい4分類してありまして、航空攻撃や、ゲリラ攻撃、あるいは、着上陸侵攻に加えて、ちゃんと弾道ミサイル攻撃も想定されていますね? で、そうしますと、野上副長官におかれても、今、田中委員長に、ま、田中委員長の目を見ながら僕が申したことお聞きいただいたと思うんですけど、基本的には放射性物質の漏洩っていうことで同じなんですが、但し、ヒューマンエラーや自然災害と違って、たとえば、プルトニウムをはじめとする、一番深刻な、重い核生成物質、福島原子力災害では出ておりませんけれども、こういう物の漏洩があり得る可能性が高まります。で、したがって国民保護計画で、想定しているところの、今まで想定してきたところの、避難計画と、今後の朝鮮半島の緊張を考えれば、仮に、今回の空母打撃群の展開によって、すぐ有事にならずとも、北朝鮮が核やミサイル開発を放棄しない以上は、何年間にもわたって、日本の新たな対応というのは問われるべきだと思います。
ちょっと私があんまり長話したくないんですけれども、しかし、政府の方々にも、もちろん議員の方々にも、そして傍聴人の方々をはじめ国民の方々にも聞いていただきたい事実が1個ありまして、平成16年に、国民保護法が施行されて、最初の訓練は鳥取で行われましたけれども、この時は、実は、海岸からテロリストがなぜかわらわらと上がってくるという、まあ、あり得ないような想定でありました。で、その時に民間の専門家のはしくれとして色々意見を申しましたら、政府である程度、勘案されたのか、新しい訓練が行われました。それは、関西電力の美浜原発に、ロケット弾が、弾道ミサイルじゃありません、まあ、一番最悪の場合でも巡航ミサイル、ま、基本的にはロケット弾のような、弾道ミサイルよりは威力は小さいけれども、しかし、飛翔物が直接、美浜原発の建屋に当たると、いう想定で、公開で、実働訓練をいたし、美浜の地域の住民の方々とともに、そして自衛隊、警察だけではなくて、海上保安庁の特殊部隊も、史上初めて姿を現しまして、地域住民を実際にバスにお乗せするなどの避難訓練をいたしました。この訓練が行われたこと自体は、あれから十数年経た今でも、僕は評価できると思います。ところがこの訓練には重大な問題、課題がありまして、どういうことかと言うと、全部暗記したマニュアル、打ち合わせどおりに、手駒のように動かしたので、実態とは実はかけ離れた面がありました。当然私は、専門家のはしくれとして、事態がどんどん動いていくという仮定のもとで訓練することを、提案いたしましたが、残念ながら今日まで、それが取り入れられて、新たな訓練が行われることはなく、至りました。そこで、野上副長官にお伺いします。今こそ、北朝鮮に対する抑止力を持つためにも、国民保護法に基づく国民保護計画と、それに基づく訓練のあり方、その再検討をお願いできないでしょうか。副長官、お願いします」
野上浩太郎 内閣官房副長官
「お答え申し上げます。今、ご指摘にありました弾道ミサイルなどの武力攻撃によって、この原子力災害が発生した場合につきましては、あらかじめ地域を定めて避難等の措置を講ずるものとするものではなくて、やはりご指摘のとおり、事態の推移等、正確に把握をしてですね、それに応じて避難等の対処の範囲の決定をすることが大事だというふうに思っております。具体的には、国民保護基本指針において武力攻撃原子力災害が発生した場合には、パズ(PAZ)ですね、半径5キロメートル以内に相当する地域については原則として直ちに、他の地域への避難を指示することとする一方、UPZ、半径30キロメートル圏内に相当する地域については、まず、領域内避難を指示し、状況に応じて他の地域への避難を指示することとしております。またUPZに相当する地域外については、状況に応じてUPZに相当する地域と同様の、措置を指示することとしておりますが、まあしかしいずれにいたしましてもですね、放射性物質の放出状況ですとか、あるいは武力攻撃の状況等を総合的に勘案をして、的確な避難措置の指示を出してまいらなければならないと、いうふうに思っております」
<参考>PAZ、UPZについて
http://www8.cao.go.jp/genshiryoku_bousai/faq/faq.html
青山委員
「これも、今お聞きするのも、細かくは通告してませんが、でも通告の範囲内でお尋ねしますと、今、副長官からお答えいただいた中の、核心部分のひとつが、つまりゾーンの設定ですね。で、このゾーンの設定っていうのは、実は福島原子力災害で、違う厄災を引き起こしました。3月11日から原子力災害始まりまして、僕はその直後から、ま、無人の荒野になったような被災地域、車で回りましたけれども、40キロ、政府がいちおう、ま、いちおう安全とみなした40キロの所にある、飯舘村に、たくさんの避難の方がいらっしゃいましたが、そこに行って、僕が自分の線量計、しかも念のため2種類あったやつ、を同時に計るとですね、実は、この福島第一原発が立地している地元の双葉や大熊の町よりも、飯舘村の一部で、線量が高かったんです。で、そこにたくさん避難民の方がいらっしゃったんで、いわば勝手に駆けずり回って、事情をお聞きし、そのあと菅野村長ですね、飯舘村の優れたリーダーでいらっしゃる菅野村長にお会いをいたしまして、実はこの同心円による避難っていうのが、根本的に間違っていて、本当は風と地形によって、あらかじめシミュレーションをして、その時々のデータを入れて、実際の避難を変えねばならないのが、残念ながらそれできてなくて、機械的に、たとえば20キロ、40キロってやったので、このようになったと、いう話をして、ま、菅野村長と、ま、当時民間人ですけれども、対応策を、何度かその後も協議したわけです。
で、そうしますとですね、もう一度申しますと、いちおう、通告した中にこんな細かなことまで入ってないんですけれども、もしも、北朝鮮の弾道ミサイルが、たとえば原発の建屋に着弾したり、そこまでの命中精度あるかどうかもはっきりしませんけれども、ま、しかし何らかの被害が出た時、あるいはミサイルが原発に飛んで来たというだけで、地域住民の不安というのは、福島の痛い記憶が生々しいですから、よけいに社会的混乱も、すさまじいと思われるんですね。そうしますと、あえて焦点を絞ってお聞きしたいのはですね、その同心円っていう考え方を、できればそろそろ内閣全体として、原子力規制委員会の専門的な知見も、活かしつつ、同心円は、仮のメルクマールにすぎなくて、本当はあらかじめ、地形と風によって、たとえば重いプルトニウムだったらどういう拡散の仕方をするのか、それから今回福島で出たような非常に軽い物、一番軽い物、放射性ヨウ素や、セシウムだけだったらどうなのか、そういうことまで勘案した計画を、むしろ、この朝鮮半島有事という今までは想定外だった、これは僕自身の反省も込めて申しますが、長いこと専門家やりましたけど、さっき田中委員長がおっしゃったとおり、それは外してきたんです。それを入れると、もう想定できなくなるから、外してきたんですが、今までどうだったかということじゃなくて、今、そこにある危機が姿を現してきましたから、むしろこの機会を、さっき副長官が少しおっしゃった、同心円の考え方の改革も含めて、新たな取り組み、ご検討いただけないでしょうか」
野上内閣官房副長官
「今お話になりました武力攻撃事態がですね、その手段、規模の大小、攻撃パターンが異なることから、これにより実際に起きる被害も様々でありまして、それに一概にお答えすることはできません。ま、その上でですね、弾道ミサイルなどの武力攻撃により、原子力災害が発生した場合にはですね、これあらかじめ地域を定めての避難等措置を講ずるものとするものではなくて、事態の推移等を正確に把握をして、それに応じて、避難等の対処範囲を決定することとしているところでございます」
青山委員
「十分な検討を本当に心よりお願いしたいと思います。で、ま、時間が限られてますから、次のテーマに移っていくんですけれども、今後、副長官がおっしゃったとおり、計画、あるいはそれに基づく訓練も、ぜひ充実させていただきたい。で、それとともにですね、非常に聞きにくいことをまた聞くんですけれども、これは通告してあります。細かい点ですが通告してあるのは、つまりまだ有事が始まっていない、そして今よりは、たった今よりは緊急度を増していても、まだ、たとえばアメリカが最終的にどういう決断するか分からない、そういう事前の段階で、日本政府の独自の判断として、これは少なくとも原発立地、これはさっき言ったゾーン設定とは似て非なるものだと思いますけれども、立地してる所と、それから通常の風向きだったら被害が及ぶ、隣接県も含めて、まだ、事態が有事にまで至ってない段階でも、もし起きた場合の、ヒューマンエラーや自然災害による事故とは違う、重大な被害を考えれば、事前に、避難する、これもちろん課題は山のようです、経済活動そこで停止するのか、あるいは公共交通機関を止めたらどうなるのかっていう、難しい問題が山積みなんですけれども、これ政府として、その事前避難というお考えを、検討されるお考えがあるのか、あるいはそれは、国民経済への影響を考えて、これは考えないのか。それはいかがでしょうか」
野上内閣官房副長官
「はい。お答え申し上げます。ミサイルによるですね、攻撃の恐れが高まった場合で、武力攻撃原子力災害が発生する恐れがある場合にはですね、これ国民保護に関する基本指針において、原子力事業所周辺地域における住民を避難させることとしていることから、原子力事業所に近接している地域が放射性物質等による被害を受ける恐れが高まった場合には事前に、避難させることはあり得るものであります」
青山委員
「今のは大切な、すでに本当は決まっていることではありますけれども、今、このタイミングで、具体的なご答弁をいただいた意義は非常に大きいと思います。副長官、じゃあその上でですね、今、僕が少し申しました、国民経済への影響が考えられます。それから日本は自由な国ですから、もしも、事前に備えていただいて、何も起きなかったとする、と、経済的損失はおそらく必ずあります。その時に、どのように国民にご説明なさるでしょうか。これもすみません、この細かい点、通告してませんけれども、もし可能でしたらお答え下さい」
野上内閣官房副長官
「今、申し上げましたとおりですね、ミサイルによる攻撃の恐れが高まったと、そして、武力攻撃原子力災害が発生する恐れがある、という場合ですね、で、その場合は、国民保護に関する基本指針においてですね、事前に避難をさせることがあり得るということでございますので、この趣旨に沿ってですね、対応してまいりたいというふうに思います」
青山委員
「今回はその原子力発電所の危機管理について、今、目の前の、朝鮮半島危機に絞ってお聞きしてます。で、その観点からすれば、ま、これ誰も、アメリカも北朝鮮も、つまり当事者も予測できないんですけれども、直接の軍事攻撃が、北朝鮮によって日本の原発を含む重要インフラに起きなくても、たとえば工作員による、いわゆる工作員によるテロリズムも、当然考慮せねばなりません。現在の朝鮮半島危機にも関連して、テロ対策については、現在どのような充実を図っておられるでしょうか。これは内閣に加えて、警察庁からも、ご答弁いただきたいと思います」
片山啓 原子力 長官官房 核物質・放射線総括審議官
「お答え申し上げます。わが国の原子力施設のセキュリティ対策につきましては、原子力等規制法に基づきまして、テロリストの侵入を阻止するための種々の防護措置を求めているところでございます。これらの措置は、IAEAの核物質防護に関する勧告文書などに基づいたものでございます。具体的には、原子力施設の周辺に、立ち入り制限区域、周辺防護区域を設け、フェンス、センサー、監視カメラ等を設置し、警備員による巡視を実施すること、さらに重要な設備を大きな衝撃から守るため、周辺に防護壁を設置すること、また、身分証による従業員等の本人確認などの出入り管理の実施、あるいは重要な設備の周辺で作業をする場合には、ま、2人以上で行うことといったツーマンルール、ま、こういったことをわが国の国内規制に取り込んでいるところでございます。また、原子力施設の警備につきましては、事業者による厳重な防護措置が講じられているほか、警察の部隊が24時間体制で常駐警備などを実施するとともに、海上保安庁では全国の原子力関連施設の周辺海域に、巡視船艇を常時配備しているものと承知をしております」
白川靖浩 警察庁 長官官房 審議官
「お答えいたします。警察では、全国の原子力発電所にサブマシンガンや、ライフル銃、対爆対弾仕様の車両等を備えた原発特別警備隊を常駐させておりまして、海上保安庁とも連携しつつ、24時間体制で警戒に当たっております。また、原子炉等規制法等に基づき、原子力規制委員会等と連携して、警察庁職員による原子力発電所への立ち入り検査等を積極的に実施して、事業者による防護体制への強化を促進しているところでございます。警察庁としましては、引き続き関係省庁、事業者等とも連携を図りながら、原子力発電所の警戒警備に万全を期してまいります」
青山委員
「今お答えいただいたところについて、すみません、もう少し踏み込んで、お聞きしたいんですけれども、たとえば最初のご答弁で、いわゆるインサイダーのことに触れられました。で、たとえば、ご承知だと思いますけど、ドイツにおいては、原子力発電所で働く人たちについては、全て、犯罪歴その他の照会をいたし、相当厳重な身元確認をいたし、そしてそれに合わない人は、恐縮ながら、働いてもらうのを遠慮いただくと。事実上の強制措置も行っています。で、日本では、ずいぶん、まあ昔よりは進歩はしましたけれども、本当はスパイ防止法がないことも相まって、インサイダーに対する対策が、十分だという話は、すみません、僕自身も思ってませんし、IAEA、国際原子力機関や、あるいは米英仏独、このあたりの治安当局からも、日本のインサイダーについては、不安が語られています。インサイダー対策について不安が語られています。で、こういう危機を、活用するっていう言い方は僕は絶対しませんけれども、しかし危機の時にしか進まない対策ってありますから、おそらくテロから守る側も一番ご懸念されてる、おそらくじゃなくて本当は、連携すべきは連携してきましたから、ずいぶんその話を僕も聞いてます。何を申してるかというと、インサイダー対策についてもう一段踏み込んだ、つまり、身元確認の精度を上げることと、それから、不安がある人については、ご当人との協議も含めて、原子力発電所で働いていただくことを遠慮願うと、いう二点については、この朝鮮半島有事も考えて、どのようにお考えでしょうか。もう一度できればご答弁お願いできますか」
片山総括審議官
「お答え申し上げます。委員ご指摘の原子力施設の内部脅威対策につきましては、昨年の9月にですね、原子力規制委員会規則を改正をいたしまして、原子炉等規制法に基づく、事業者に義務づけている防護措置の一環といたしまして、個人の信頼性確認制度を導入いたしました。対象となるのは、当面、原子力発電所と、あとは再処理施設を対象にですね、それら施設の重要区域への常時立ち入り社、及び核物質防護秘密を業務上知うる社を対象にですね、自己申告とそれを裏付ける公的証明書類によって、事業者が信頼性確認を行うと、いう仕組みを導入したところでございます。今年の3月末までに、必要となる核物質防護規定の変更申請を義務づけて、全ての対象事業者から、その認可申請がございました。今、それが我々の、要求事項に的確に対応しているかどうか、審査をしているところでございまして、我々が認可をしたのちですね、具体的にこの信頼性確認制度が動き出すと、いうところでございます」
青山委員
「あえてお聞きするんですけども、今おっしゃった、ま、進歩があったんで、僕が昔よりは良くなったと申したわけですね。ところが、もうご承知のとおりですね、まず、自己申告がベースになってる。それから公の機関で確認すると言っても、さっきドイツの例をあえて出したのは、つまり政府の内部で、少なくとも犯罪歴は確認できると、情報がたとえば民間の事業者であっても確認できると、いうことが実は日本ではまだ担保されてません。それから、個人について、課題、問題があった時にですね、その働くのをご遠慮願うということも、実は確認されてないんではないでしょうか。今すぐここで、それやりますと、答えてくれって無茶はもちろん言いませんけれど、与党野党関係なく、できることとできないことがありますから、しかしこの二点がやっぱり、テーブルの上に載ってこないと、本当のインサイダー対策にはならないんではないでしょうか。もう一度お答え願えますか」
片山総括審議官
「委員ご指摘のように、諸外国では、おそらく一般的なクリアランス制度の上に、則って、ある意味、原子力施設の、そういう信頼性確認制度はそういう一般的な制度を、ま、利用するというような形で、種々の制度が導入されているものというふうに承知をしております。わが国においてはそういう制度はございませんので、原子炉等規制法に基づく、核施設防護措置の一環として、今の信頼性確認制度を導入したところでございます。なお、この制度におきましても、先ほど申し上げました、重要区域への常時立ち入り社、核物質防護秘密を業務上知うる社についての確認の結果としてですね、そういう業務に、携わることをさせないと、いったような措置は当然事業者において、講じられるものと承知をしております」
青山委員
「今のお二人のご答弁のうち、もう一点だけ、原警隊、原警隊と言っても一般の国民に馴染みがないので、原子力施設に、ま、常駐してる警察官部隊ですね。で、これ僕は評価はしてますっていうか、昔、僕も提案いたしました。で、あくまで原発は民間事業者の施設ですから、そこに公の警察がいること自体、危機管理としては踏み込んだものとして評価はできるんですけれども、人数、ユニットの数は、僕は仮に知っててもここでは絶対に申しませんが、しかしこの朝鮮半島危機を考えると、今までの想定とは違うので、その原警隊の人数も含め、少なくともテンタティブであっても、仮にではであっても、強化するっていうお考えはあるでしょうか。お願いします」
白川警察庁審議官
「お答えいたします。今ご質問の原発特別警備隊の体制等については、警備体制に、あるいは警備実施に支障がございますので、お答えを差し控えさせていただきます。ただ、昨今の情勢に鑑みまして、今、申しました原発特別警備隊のみならず、周辺の警察署、あるいは管轄する警察本部の執行隊を交えてですね、警戒の警備体制を今、強化を務めておるところでございます」
青山委員
「今のご答弁は、僕が次に予定してた質問とも関わりまして、つまりもしも北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国の国家としての動きがあったとしたら、プロ集団ですから、原発だけではなくてその周辺地域に、テロその他によって不安を惹起して、原発の運転そのものを難しくすると、いうことも考えられますね。で、今おっしゃったことは、原発そのものだけじゃなくて周辺地域についても、テロ対策を強化すると、いう理解でよろしいでしょうか」
白川警察庁審議官
「お答え申し上げます。原子力発電所の周辺地域におきましては、平素からただいま申しましたとおり、管轄する都道府県警察におきまして、原子力発電所に常駐する原発特別警備隊と、情報共有を図るなど緊密に連携をしておりまして、パトロール等の警戒などの所要の活動を実施しております。また昨今の情勢を踏まえまして、パトロール等の巡回頻度を高めるなど、その対応の強化に務めているところでございます」
青山委員
「このひと言に対してはもうご答弁いただかなくてけっこうですけれども、その日本警察特有のパトロールについて、同じ時間に、同じような陣容でパトロールするのを、ぜひ、はっきり言ってやめていただきたいと思います。あれ、逆情報を与えてますから。したがって、アトランダムに、場合によっては乱数表も活用して、いつ現れるか分からないっていう状態を、ま、それは警察官にとって大変な負担になりますけれども、少なくとも朝鮮半島有事が何らかの決着付くまでは、そのことをぜひ、提案としてご検討いただきたいと思います。で、次にお聞きしたいのはですね、今そのテロのお話をしてるんですけれども、たとえば、すでにミサイルが着弾して、原発に大変な被害が出たとか、実は日本は、原警隊もなくて、というのは、大学の先生で、いまだにテレビで、日本は民間の警備しか、原発にいないってことを、公然と言ってる人が、全国放送でもいらっしゃいます。で、これは意図的とは思わずに、単に無知なんだと思いますけれども、しかしそういうメディアのあり方や、情報の不備を使って、誤情報を流したり、風評を立てたり、社会の混乱を惹起する、で、僕は勝手にこれを情報テロと呼んでるんですけれども、これに対する備えも必要だと思います。で、これこそ担当する省庁がなくて、昨日、通告いたした時に、官僚の方々は、ちょっと大変だったんですけれども、できますれば、全てを統括するお立場からも、ご答弁いただけるでしょうか。はい」
永井達也 内閣官房内閣審議官
「お答え申し上げます。委員ご指摘のとおり、原子力施設の安全に関しまして、誤った情報が流布すれば、社会不安が生じたり、さらには社会に混乱を招いてしまうという恐れも、あるものと認識をいたしております。これまでも、政府におきましては、各種事案への対応に当たりまして、官房長官会見でありますとか、各省庁による、ま、情報発信などを通じまして、国民に対する正確な情報提供、ま、これに務めてきたところでございますけれども、ご指摘のような懸念に対しましても、適時かつ適切な方法によりまして、国民に対して、正確な情報を積極的に発信してまいりたいと考えております」
青山委員
「今、永井さんから積極的にと、いうひと言いただきましたので、それ信じたいと思いますので、くれぐれも後手後手に回らないように、はっきり申せば官僚主義に陥らないように、政治家の私たちも努めますけれども、ぜひお願いしたいと思います。で、その上で、時間はあと3分ぐらいしかないんですけれども、今日、東京電力の廣瀬社長にもお出でいただいてます。と言いますのは、今まで申し上げましたような、朝鮮半島有事に関連する新たな危機を考えますと、やっぱり、いかな専門家でも誰でも、まだ経験したことがないような、福島第一原発におけるような、大規模な廃炉作業、あるいは溶融した核燃料が、ま、デブリとなって、はっきり所在も、状況も分からない、その時については、今、停止中の、つまり正常に停止中の原発、あるいは再稼働中のごく一部の原発、それと福島第一の事態設定は異なるべきなのか、それとも基本同じと考えるべきなのか、そこをお答え願えますか」
東京電力 廣瀬直己社長(参考人)
「お答え申し上げます。基本的に、ミサイルが発射された場合、あるいはテロのようなことが起こった場合には、先程来、いろいろ皆さんからお答えがありますように、そういう考え方に基づいて、対策をすると、いう意味では、今、停止中の原子力発電所も、私どもの福島第一原子力発電所のような、まあ特殊な状態にあるものも、考え方は一緒であると、いうふうに思っております。で、そこに対して、さまざまな対策をしていくわけですけれども、そのテロ対策の詳細につきましては、物的防護の問題もありますし、セキュリティの問題もありますので、詳細は控えさせていただきたいと思いますが、それでは、そこの点についてはご容赦いただきたいと思います。ただ一方で、先生も何度も、1F(いちえふ)にご視察いただいて、よくご存知のとおり、この6年間で、1Fの現場もだいぶ状況が良くなってきております。当時は、ま、野戦病院のような状態でありましたが、今、我々は、あの現場を、まあいわゆる普通の現場にしようと、いうことでさまざまな対策を行っているところでございます。汚染水をこう運ぶための配管もですね、昔は地べたにこうゴロゴロしてやってて、それもホースのような部材を使っておりましたが、ポリエチレンにするとか、各種の電源のケーブルも、これも、まとめてはありましたけれども、これも地べたにこうあって、人が容易に踏みつけてしまうような状態でしたが、それをこう少しラックのような形で、地上から上げるとか、まあそういったようなことをやってきておりますので、で、そういう意味ではまずは、テロ対策の以前の問題ですけれども、簡単に容易に入った方が何らかのことをできないような、ま、そうした、まずは対策をとっていくと、いうこともあわせて非常に大事なことだなというふうに、思っているところでございます」
青山委員
「(委員長「青山くん、時間…」)今、社長おっしゃったとおり、僕は事故後、直後の、4月、当時の4月22日に入った時は、冷却システムもまだ外付けという状態で、パイプの径が違ったりしましたけど、それは全部克服されたというふうに、理解いたします。で、その上であと1分、てかもう時間がありませんので、ちょっと…、あ、時間来ました、はい。それでは、最後に…。はい、時間来ましたね、はい、分かりました。じゃあ、あの、色々細かいことをお聞きしましたけれども、進歩、進化を期待しております。ありがとうございました」
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____________________________書き起こしここまで
何週間か後には、正式な会議録も上がってくると思います。
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/main.html
「インサイダー」については、もちろん単純比較はできないけど、福島第一原発ではこんなこともありましたし、心配です。
■16/3/28付:1Fで妨害活動?! 反原発派が作業員として紛れ込んでいた
それと、書き起こしに使用させていただいた動画のタイトルに「民進党がしない国益質疑」とありますが、ほんと、そのとおりだと思いました。
たとえば同じ12日、衆院厚労委員会の介護保険関連法改正案の審議で、民進党の柚木道義議員が「森友学園ガー、昭恵夫人ガー」。
http://anonymous-post.com/archives/5431
民進党は「審議時間が足りない」と主張しておきながら、審議に全く関係ない森友学園を言い出した。
関係ない質問をする余裕があるってことは、要するに審議は尽くされたということですよね。
それで与党が採決に踏み切ったら、「国会の自殺行為だ!」って何をか言わんや。
http://anonymous-post.com/archives/5466
そら民進党の支持率伸びんわ。長島昭久さんも離党するわ。
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※青山さんの過去の国会質問
・16/11/10付:青山繁晴さん国会初質問〜経済産業委員会(JOGMEC法改正)〜
・17/2/15付:【動画付き】青山繁晴さん国会質問〜資源エネルギー調査会(福島原子力災害)〜
・17/3/2付:【動画付き】青山繁晴さん国会質問〜予算委員会(拉致被害者救出部隊など)〜
★青山繁晴さんの著書
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(青山さんは個人の寄付も一切受け取らないそうです)
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※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
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・こころが風邪をひいたら
拙ブログで紹介しきれなかった『アンカー』青山さんの発言を起こして下さっています。
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※拙ブログ関連エントリー
・【一覧】「アンカー」など青山繁晴さんテキスト起こし
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青山繁晴さんの発言起こしの記事は原則としてコメント欄は閉じているのですが、今回は開放させていただきます。仲良く使って下さいね♪
※完全起こしですが、「あの」「えー」などの間投詞や、言い直しは省いてます。
※委員長(名簿によると金子原二郎議員)の発言も省いてます(ほぼ発言者の指名だけなので)。
※答弁に立たれた方々、特に官僚のお名前、ネットで顔写真と突き合わせてフルネーム表記しました。もし間違ってたらご指摘下さい。
※画像は元動画からキャプチャさせていただきました。左上に「衆議院」とありますが、正しくは「参議院」です。
※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正する可能性があるので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。
書き起こしここから____________________________
青山繁晴委員
「……さて、ここでたった今、課題になるのは、つまり今、田中委員長もお触れになった、原子力発電所における、いざという時の避難の誘導に関して、たった今、課題になるのは、朝鮮半島の異常な緊張をめぐる、まさかの場合の想定です。ご承知のとおり、1週間ほど前に、まだ起きたばかりの、米軍によるシリア空軍基地への攻撃というのは、アメリカのティラーソン国務長官が、いわば表で、マスメディアのインタビューに答えて、北朝鮮の、北朝鮮への警告でもあると、いう、ま、ショッキングな確認もなさいました。アメリカ海軍の空母打撃群の現在の展開ぶりもあわせて考えれば、米軍が北朝鮮を攻撃する可能性は、それを評論家のごとく云々するのではなくて、現実に国民を守るための危機管理として、冷静に、かつリアルに、捉えねばならないと思います。北朝鮮の攻撃がもしも万一あれば、周辺国への影響はシリア攻撃とは全く異なります。すなわち北朝鮮からの反撃として、在日米軍が駐留する日本への弾道ミサイル攻撃が、あり得ることも、政府としては、当然お考えになってると思いますけれども、極めて重大なテーマであります。そのミサイル攻撃も、在日米軍基地だけではなくて、在日米軍の行動を制約する意図をもって、日本の原子力発電所を含む重要インフラを狙う可能性も、考慮せねばならないのではないかと思います。原子力規制委員会の定めた原子力対策指針には、たとえば緊急時での住民への情報提供の体制整備、あるいは原子力災害時における医療体制の整備などを含め、いざという時の屋内避難や、あるいは住民の除染などの指針が、すでに盛り込まれていると理解してますけれども、これらは、ヒューマンエラーや自然災害によって起きる、原子力災害だけを、想定しておられるのか、それとも、有事かあるいは、有事に近い事態が起きた場合にも、原発に直接の被害が及ぶか、あるいは、まだ及んでいなくても及ぶ恐れがある時の、避難のあり方についての指針も含まれているのか、あるいはいないのか、原子力規制委員長に、できれば再度お尋ねいたします」
田中俊一 原子力規制委員会委員長
「私どもが作成しています原子力災害対策指針には、今、先生ご指摘のような、ミサイル攻撃のような、ま、一種の戦時ですね、そういったものに対しての災害対応は、想定しておりません。但し、今の災害対策指針とは、そういった場合に、どういう状況になるか分かりませんけれども、それを有効に活用するということは、できるんだろうと、いうふうに考えております」
青山委員
「今、田中委員長がおっしゃったのは、これちょっと、ここまで(質問)通告してないんですけれども、ちょっと補足してお尋ねすればですね、今、委員長がおっしゃったのは、仮に、そういう有事ないしは有事に近い事態であっても、原発に起きることは、基本的には、放射性物質の漏洩であるから、それに対応して、避難していただいたり、そういう対応、基本は変わらないと、そういうご趣旨を述べられたという理解でよろしいでしょうか」
田中委員長
「ミサイル攻撃によってどういった事態が起きるかっていうことはなかなか特定しがたいんですが、いわゆる原子力災害みたいに、いわゆる放射能の漏洩とか、そういうことが起こるということであれば、それに対する対応っていうのは、やや類似のところがありますので、ある程度の対処はできるんではないかと、応用ができると言った方がいいのかもしれません」
青山委員
「当然ルールに従って、私は質問を事前通告していますけれども、田中委員長とはひと言もすり合わせをしてません。っていうかこの場以外でお会いしたことがありません。で、僕は国会出るまでは、実は原発テロ対策の民間の専門家のはしくれでありましたが、実は今、委員長おっしゃったことは、基本的に同感です。もう一度申します。すり合わせて申してるんじゃないです。で、まず弾道ミサイルといってもミサイルの種類に、ずいぶん色々あります。それから北朝鮮のようなミサイルですとよけいに、性能が必ずしも安定してない、可能性があるので、着弾した時に、どんな爆発が起きて、で、丈夫な圧力容器と格納容器に何が起きるかっていう想定は事実上ほとんど不可能です。で、したがってもし想定するとすれば、自然災害、ヒューマンエラーと違って、大規模な、あるいは重金属を含む、深刻な漏洩が起きると、いうことだけですから、今、委員長がおっしゃった、応用ができるというのは、基本的には、原則としては、僕、間違っていないと思います。
で、その上でですね、ここから先、やっぱりやや原子力規制委員会の範疇を超えると思うので、先ほど申しましたとおり、野上副長官にも、公務のご無理をお願いして、お出でいただきました。と言いますのは、原子力規制委員会が預かるところの、原子力対策指針、などだけではなくて、実はもう13年も前の平成16年から施行されている、国民保護法があります。で、そこの国民保護計画によればですね、実は、だいたい4分類してありまして、航空攻撃や、ゲリラ攻撃、あるいは、着上陸侵攻に加えて、ちゃんと弾道ミサイル攻撃も想定されていますね? で、そうしますと、野上副長官におかれても、今、田中委員長に、ま、田中委員長の目を見ながら僕が申したことお聞きいただいたと思うんですけど、基本的には放射性物質の漏洩っていうことで同じなんですが、但し、ヒューマンエラーや自然災害と違って、たとえば、プルトニウムをはじめとする、一番深刻な、重い核生成物質、福島原子力災害では出ておりませんけれども、こういう物の漏洩があり得る可能性が高まります。で、したがって国民保護計画で、想定しているところの、今まで想定してきたところの、避難計画と、今後の朝鮮半島の緊張を考えれば、仮に、今回の空母打撃群の展開によって、すぐ有事にならずとも、北朝鮮が核やミサイル開発を放棄しない以上は、何年間にもわたって、日本の新たな対応というのは問われるべきだと思います。
ちょっと私があんまり長話したくないんですけれども、しかし、政府の方々にも、もちろん議員の方々にも、そして傍聴人の方々をはじめ国民の方々にも聞いていただきたい事実が1個ありまして、平成16年に、国民保護法が施行されて、最初の訓練は鳥取で行われましたけれども、この時は、実は、海岸からテロリストがなぜかわらわらと上がってくるという、まあ、あり得ないような想定でありました。で、その時に民間の専門家のはしくれとして色々意見を申しましたら、政府である程度、勘案されたのか、新しい訓練が行われました。それは、関西電力の美浜原発に、ロケット弾が、弾道ミサイルじゃありません、まあ、一番最悪の場合でも巡航ミサイル、ま、基本的にはロケット弾のような、弾道ミサイルよりは威力は小さいけれども、しかし、飛翔物が直接、美浜原発の建屋に当たると、いう想定で、公開で、実働訓練をいたし、美浜の地域の住民の方々とともに、そして自衛隊、警察だけではなくて、海上保安庁の特殊部隊も、史上初めて姿を現しまして、地域住民を実際にバスにお乗せするなどの避難訓練をいたしました。この訓練が行われたこと自体は、あれから十数年経た今でも、僕は評価できると思います。ところがこの訓練には重大な問題、課題がありまして、どういうことかと言うと、全部暗記したマニュアル、打ち合わせどおりに、手駒のように動かしたので、実態とは実はかけ離れた面がありました。当然私は、専門家のはしくれとして、事態がどんどん動いていくという仮定のもとで訓練することを、提案いたしましたが、残念ながら今日まで、それが取り入れられて、新たな訓練が行われることはなく、至りました。そこで、野上副長官にお伺いします。今こそ、北朝鮮に対する抑止力を持つためにも、国民保護法に基づく国民保護計画と、それに基づく訓練のあり方、その再検討をお願いできないでしょうか。副長官、お願いします」
野上浩太郎 内閣官房副長官
「お答え申し上げます。今、ご指摘にありました弾道ミサイルなどの武力攻撃によって、この原子力災害が発生した場合につきましては、あらかじめ地域を定めて避難等の措置を講ずるものとするものではなくて、やはりご指摘のとおり、事態の推移等、正確に把握をしてですね、それに応じて避難等の対処の範囲の決定をすることが大事だというふうに思っております。具体的には、国民保護基本指針において武力攻撃原子力災害が発生した場合には、パズ(PAZ)ですね、半径5キロメートル以内に相当する地域については原則として直ちに、他の地域への避難を指示することとする一方、UPZ、半径30キロメートル圏内に相当する地域については、まず、領域内避難を指示し、状況に応じて他の地域への避難を指示することとしております。またUPZに相当する地域外については、状況に応じてUPZに相当する地域と同様の、措置を指示することとしておりますが、まあしかしいずれにいたしましてもですね、放射性物質の放出状況ですとか、あるいは武力攻撃の状況等を総合的に勘案をして、的確な避難措置の指示を出してまいらなければならないと、いうふうに思っております」
<参考>PAZ、UPZについて
http://www8.cao.go.jp/genshiryoku_bousai/faq/faq.html
青山委員
「これも、今お聞きするのも、細かくは通告してませんが、でも通告の範囲内でお尋ねしますと、今、副長官からお答えいただいた中の、核心部分のひとつが、つまりゾーンの設定ですね。で、このゾーンの設定っていうのは、実は福島原子力災害で、違う厄災を引き起こしました。3月11日から原子力災害始まりまして、僕はその直後から、ま、無人の荒野になったような被災地域、車で回りましたけれども、40キロ、政府がいちおう、ま、いちおう安全とみなした40キロの所にある、飯舘村に、たくさんの避難の方がいらっしゃいましたが、そこに行って、僕が自分の線量計、しかも念のため2種類あったやつ、を同時に計るとですね、実は、この福島第一原発が立地している地元の双葉や大熊の町よりも、飯舘村の一部で、線量が高かったんです。で、そこにたくさん避難民の方がいらっしゃったんで、いわば勝手に駆けずり回って、事情をお聞きし、そのあと菅野村長ですね、飯舘村の優れたリーダーでいらっしゃる菅野村長にお会いをいたしまして、実はこの同心円による避難っていうのが、根本的に間違っていて、本当は風と地形によって、あらかじめシミュレーションをして、その時々のデータを入れて、実際の避難を変えねばならないのが、残念ながらそれできてなくて、機械的に、たとえば20キロ、40キロってやったので、このようになったと、いう話をして、ま、菅野村長と、ま、当時民間人ですけれども、対応策を、何度かその後も協議したわけです。
で、そうしますとですね、もう一度申しますと、いちおう、通告した中にこんな細かなことまで入ってないんですけれども、もしも、北朝鮮の弾道ミサイルが、たとえば原発の建屋に着弾したり、そこまでの命中精度あるかどうかもはっきりしませんけれども、ま、しかし何らかの被害が出た時、あるいはミサイルが原発に飛んで来たというだけで、地域住民の不安というのは、福島の痛い記憶が生々しいですから、よけいに社会的混乱も、すさまじいと思われるんですね。そうしますと、あえて焦点を絞ってお聞きしたいのはですね、その同心円っていう考え方を、できればそろそろ内閣全体として、原子力規制委員会の専門的な知見も、活かしつつ、同心円は、仮のメルクマールにすぎなくて、本当はあらかじめ、地形と風によって、たとえば重いプルトニウムだったらどういう拡散の仕方をするのか、それから今回福島で出たような非常に軽い物、一番軽い物、放射性ヨウ素や、セシウムだけだったらどうなのか、そういうことまで勘案した計画を、むしろ、この朝鮮半島有事という今までは想定外だった、これは僕自身の反省も込めて申しますが、長いこと専門家やりましたけど、さっき田中委員長がおっしゃったとおり、それは外してきたんです。それを入れると、もう想定できなくなるから、外してきたんですが、今までどうだったかということじゃなくて、今、そこにある危機が姿を現してきましたから、むしろこの機会を、さっき副長官が少しおっしゃった、同心円の考え方の改革も含めて、新たな取り組み、ご検討いただけないでしょうか」
野上内閣官房副長官
「今お話になりました武力攻撃事態がですね、その手段、規模の大小、攻撃パターンが異なることから、これにより実際に起きる被害も様々でありまして、それに一概にお答えすることはできません。ま、その上でですね、弾道ミサイルなどの武力攻撃により、原子力災害が発生した場合にはですね、これあらかじめ地域を定めての避難等措置を講ずるものとするものではなくて、事態の推移等を正確に把握をして、それに応じて、避難等の対処範囲を決定することとしているところでございます」
青山委員
「十分な検討を本当に心よりお願いしたいと思います。で、ま、時間が限られてますから、次のテーマに移っていくんですけれども、今後、副長官がおっしゃったとおり、計画、あるいはそれに基づく訓練も、ぜひ充実させていただきたい。で、それとともにですね、非常に聞きにくいことをまた聞くんですけれども、これは通告してあります。細かい点ですが通告してあるのは、つまりまだ有事が始まっていない、そして今よりは、たった今よりは緊急度を増していても、まだ、たとえばアメリカが最終的にどういう決断するか分からない、そういう事前の段階で、日本政府の独自の判断として、これは少なくとも原発立地、これはさっき言ったゾーン設定とは似て非なるものだと思いますけれども、立地してる所と、それから通常の風向きだったら被害が及ぶ、隣接県も含めて、まだ、事態が有事にまで至ってない段階でも、もし起きた場合の、ヒューマンエラーや自然災害による事故とは違う、重大な被害を考えれば、事前に、避難する、これもちろん課題は山のようです、経済活動そこで停止するのか、あるいは公共交通機関を止めたらどうなるのかっていう、難しい問題が山積みなんですけれども、これ政府として、その事前避難というお考えを、検討されるお考えがあるのか、あるいはそれは、国民経済への影響を考えて、これは考えないのか。それはいかがでしょうか」
野上内閣官房副長官
「はい。お答え申し上げます。ミサイルによるですね、攻撃の恐れが高まった場合で、武力攻撃原子力災害が発生する恐れがある場合にはですね、これ国民保護に関する基本指針において、原子力事業所周辺地域における住民を避難させることとしていることから、原子力事業所に近接している地域が放射性物質等による被害を受ける恐れが高まった場合には事前に、避難させることはあり得るものであります」
青山委員
「今のは大切な、すでに本当は決まっていることではありますけれども、今、このタイミングで、具体的なご答弁をいただいた意義は非常に大きいと思います。副長官、じゃあその上でですね、今、僕が少し申しました、国民経済への影響が考えられます。それから日本は自由な国ですから、もしも、事前に備えていただいて、何も起きなかったとする、と、経済的損失はおそらく必ずあります。その時に、どのように国民にご説明なさるでしょうか。これもすみません、この細かい点、通告してませんけれども、もし可能でしたらお答え下さい」
野上内閣官房副長官
「今、申し上げましたとおりですね、ミサイルによる攻撃の恐れが高まったと、そして、武力攻撃原子力災害が発生する恐れがある、という場合ですね、で、その場合は、国民保護に関する基本指針においてですね、事前に避難をさせることがあり得るということでございますので、この趣旨に沿ってですね、対応してまいりたいというふうに思います」
青山委員
「今回はその原子力発電所の危機管理について、今、目の前の、朝鮮半島危機に絞ってお聞きしてます。で、その観点からすれば、ま、これ誰も、アメリカも北朝鮮も、つまり当事者も予測できないんですけれども、直接の軍事攻撃が、北朝鮮によって日本の原発を含む重要インフラに起きなくても、たとえば工作員による、いわゆる工作員によるテロリズムも、当然考慮せねばなりません。現在の朝鮮半島危機にも関連して、テロ対策については、現在どのような充実を図っておられるでしょうか。これは内閣に加えて、警察庁からも、ご答弁いただきたいと思います」
片山啓 原子力 長官官房 核物質・放射線総括審議官
「お答え申し上げます。わが国の原子力施設のセキュリティ対策につきましては、原子力等規制法に基づきまして、テロリストの侵入を阻止するための種々の防護措置を求めているところでございます。これらの措置は、IAEAの核物質防護に関する勧告文書などに基づいたものでございます。具体的には、原子力施設の周辺に、立ち入り制限区域、周辺防護区域を設け、フェンス、センサー、監視カメラ等を設置し、警備員による巡視を実施すること、さらに重要な設備を大きな衝撃から守るため、周辺に防護壁を設置すること、また、身分証による従業員等の本人確認などの出入り管理の実施、あるいは重要な設備の周辺で作業をする場合には、ま、2人以上で行うことといったツーマンルール、ま、こういったことをわが国の国内規制に取り込んでいるところでございます。また、原子力施設の警備につきましては、事業者による厳重な防護措置が講じられているほか、警察の部隊が24時間体制で常駐警備などを実施するとともに、海上保安庁では全国の原子力関連施設の周辺海域に、巡視船艇を常時配備しているものと承知をしております」
白川靖浩 警察庁 長官官房 審議官
「お答えいたします。警察では、全国の原子力発電所にサブマシンガンや、ライフル銃、対爆対弾仕様の車両等を備えた原発特別警備隊を常駐させておりまして、海上保安庁とも連携しつつ、24時間体制で警戒に当たっております。また、原子炉等規制法等に基づき、原子力規制委員会等と連携して、警察庁職員による原子力発電所への立ち入り検査等を積極的に実施して、事業者による防護体制への強化を促進しているところでございます。警察庁としましては、引き続き関係省庁、事業者等とも連携を図りながら、原子力発電所の警戒警備に万全を期してまいります」
青山委員
「今お答えいただいたところについて、すみません、もう少し踏み込んで、お聞きしたいんですけれども、たとえば最初のご答弁で、いわゆるインサイダーのことに触れられました。で、たとえば、ご承知だと思いますけど、ドイツにおいては、原子力発電所で働く人たちについては、全て、犯罪歴その他の照会をいたし、相当厳重な身元確認をいたし、そしてそれに合わない人は、恐縮ながら、働いてもらうのを遠慮いただくと。事実上の強制措置も行っています。で、日本では、ずいぶん、まあ昔よりは進歩はしましたけれども、本当はスパイ防止法がないことも相まって、インサイダーに対する対策が、十分だという話は、すみません、僕自身も思ってませんし、IAEA、国際原子力機関や、あるいは米英仏独、このあたりの治安当局からも、日本のインサイダーについては、不安が語られています。インサイダー対策について不安が語られています。で、こういう危機を、活用するっていう言い方は僕は絶対しませんけれども、しかし危機の時にしか進まない対策ってありますから、おそらくテロから守る側も一番ご懸念されてる、おそらくじゃなくて本当は、連携すべきは連携してきましたから、ずいぶんその話を僕も聞いてます。何を申してるかというと、インサイダー対策についてもう一段踏み込んだ、つまり、身元確認の精度を上げることと、それから、不安がある人については、ご当人との協議も含めて、原子力発電所で働いていただくことを遠慮願うと、いう二点については、この朝鮮半島有事も考えて、どのようにお考えでしょうか。もう一度できればご答弁お願いできますか」
片山総括審議官
「お答え申し上げます。委員ご指摘の原子力施設の内部脅威対策につきましては、昨年の9月にですね、原子力規制委員会規則を改正をいたしまして、原子炉等規制法に基づく、事業者に義務づけている防護措置の一環といたしまして、個人の信頼性確認制度を導入いたしました。対象となるのは、当面、原子力発電所と、あとは再処理施設を対象にですね、それら施設の重要区域への常時立ち入り社、及び核物質防護秘密を業務上知うる社を対象にですね、自己申告とそれを裏付ける公的証明書類によって、事業者が信頼性確認を行うと、いう仕組みを導入したところでございます。今年の3月末までに、必要となる核物質防護規定の変更申請を義務づけて、全ての対象事業者から、その認可申請がございました。今、それが我々の、要求事項に的確に対応しているかどうか、審査をしているところでございまして、我々が認可をしたのちですね、具体的にこの信頼性確認制度が動き出すと、いうところでございます」
青山委員
「あえてお聞きするんですけども、今おっしゃった、ま、進歩があったんで、僕が昔よりは良くなったと申したわけですね。ところが、もうご承知のとおりですね、まず、自己申告がベースになってる。それから公の機関で確認すると言っても、さっきドイツの例をあえて出したのは、つまり政府の内部で、少なくとも犯罪歴は確認できると、情報がたとえば民間の事業者であっても確認できると、いうことが実は日本ではまだ担保されてません。それから、個人について、課題、問題があった時にですね、その働くのをご遠慮願うということも、実は確認されてないんではないでしょうか。今すぐここで、それやりますと、答えてくれって無茶はもちろん言いませんけれど、与党野党関係なく、できることとできないことがありますから、しかしこの二点がやっぱり、テーブルの上に載ってこないと、本当のインサイダー対策にはならないんではないでしょうか。もう一度お答え願えますか」
片山総括審議官
「委員ご指摘のように、諸外国では、おそらく一般的なクリアランス制度の上に、則って、ある意味、原子力施設の、そういう信頼性確認制度はそういう一般的な制度を、ま、利用するというような形で、種々の制度が導入されているものというふうに承知をしております。わが国においてはそういう制度はございませんので、原子炉等規制法に基づく、核施設防護措置の一環として、今の信頼性確認制度を導入したところでございます。なお、この制度におきましても、先ほど申し上げました、重要区域への常時立ち入り社、核物質防護秘密を業務上知うる社についての確認の結果としてですね、そういう業務に、携わることをさせないと、いったような措置は当然事業者において、講じられるものと承知をしております」
青山委員
「今のお二人のご答弁のうち、もう一点だけ、原警隊、原警隊と言っても一般の国民に馴染みがないので、原子力施設に、ま、常駐してる警察官部隊ですね。で、これ僕は評価はしてますっていうか、昔、僕も提案いたしました。で、あくまで原発は民間事業者の施設ですから、そこに公の警察がいること自体、危機管理としては踏み込んだものとして評価はできるんですけれども、人数、ユニットの数は、僕は仮に知っててもここでは絶対に申しませんが、しかしこの朝鮮半島危機を考えると、今までの想定とは違うので、その原警隊の人数も含め、少なくともテンタティブであっても、仮にではであっても、強化するっていうお考えはあるでしょうか。お願いします」
白川警察庁審議官
「お答えいたします。今ご質問の原発特別警備隊の体制等については、警備体制に、あるいは警備実施に支障がございますので、お答えを差し控えさせていただきます。ただ、昨今の情勢に鑑みまして、今、申しました原発特別警備隊のみならず、周辺の警察署、あるいは管轄する警察本部の執行隊を交えてですね、警戒の警備体制を今、強化を務めておるところでございます」
青山委員
「今のご答弁は、僕が次に予定してた質問とも関わりまして、つまりもしも北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国の国家としての動きがあったとしたら、プロ集団ですから、原発だけではなくてその周辺地域に、テロその他によって不安を惹起して、原発の運転そのものを難しくすると、いうことも考えられますね。で、今おっしゃったことは、原発そのものだけじゃなくて周辺地域についても、テロ対策を強化すると、いう理解でよろしいでしょうか」
白川警察庁審議官
「お答え申し上げます。原子力発電所の周辺地域におきましては、平素からただいま申しましたとおり、管轄する都道府県警察におきまして、原子力発電所に常駐する原発特別警備隊と、情報共有を図るなど緊密に連携をしておりまして、パトロール等の警戒などの所要の活動を実施しております。また昨今の情勢を踏まえまして、パトロール等の巡回頻度を高めるなど、その対応の強化に務めているところでございます」
青山委員
「このひと言に対してはもうご答弁いただかなくてけっこうですけれども、その日本警察特有のパトロールについて、同じ時間に、同じような陣容でパトロールするのを、ぜひ、はっきり言ってやめていただきたいと思います。あれ、逆情報を与えてますから。したがって、アトランダムに、場合によっては乱数表も活用して、いつ現れるか分からないっていう状態を、ま、それは警察官にとって大変な負担になりますけれども、少なくとも朝鮮半島有事が何らかの決着付くまでは、そのことをぜひ、提案としてご検討いただきたいと思います。で、次にお聞きしたいのはですね、今そのテロのお話をしてるんですけれども、たとえば、すでにミサイルが着弾して、原発に大変な被害が出たとか、実は日本は、原警隊もなくて、というのは、大学の先生で、いまだにテレビで、日本は民間の警備しか、原発にいないってことを、公然と言ってる人が、全国放送でもいらっしゃいます。で、これは意図的とは思わずに、単に無知なんだと思いますけれども、しかしそういうメディアのあり方や、情報の不備を使って、誤情報を流したり、風評を立てたり、社会の混乱を惹起する、で、僕は勝手にこれを情報テロと呼んでるんですけれども、これに対する備えも必要だと思います。で、これこそ担当する省庁がなくて、昨日、通告いたした時に、官僚の方々は、ちょっと大変だったんですけれども、できますれば、全てを統括するお立場からも、ご答弁いただけるでしょうか。はい」
永井達也 内閣官房内閣審議官
「お答え申し上げます。委員ご指摘のとおり、原子力施設の安全に関しまして、誤った情報が流布すれば、社会不安が生じたり、さらには社会に混乱を招いてしまうという恐れも、あるものと認識をいたしております。これまでも、政府におきましては、各種事案への対応に当たりまして、官房長官会見でありますとか、各省庁による、ま、情報発信などを通じまして、国民に対する正確な情報提供、ま、これに務めてきたところでございますけれども、ご指摘のような懸念に対しましても、適時かつ適切な方法によりまして、国民に対して、正確な情報を積極的に発信してまいりたいと考えております」
青山委員
「今、永井さんから積極的にと、いうひと言いただきましたので、それ信じたいと思いますので、くれぐれも後手後手に回らないように、はっきり申せば官僚主義に陥らないように、政治家の私たちも努めますけれども、ぜひお願いしたいと思います。で、その上で、時間はあと3分ぐらいしかないんですけれども、今日、東京電力の廣瀬社長にもお出でいただいてます。と言いますのは、今まで申し上げましたような、朝鮮半島有事に関連する新たな危機を考えますと、やっぱり、いかな専門家でも誰でも、まだ経験したことがないような、福島第一原発におけるような、大規模な廃炉作業、あるいは溶融した核燃料が、ま、デブリとなって、はっきり所在も、状況も分からない、その時については、今、停止中の、つまり正常に停止中の原発、あるいは再稼働中のごく一部の原発、それと福島第一の事態設定は異なるべきなのか、それとも基本同じと考えるべきなのか、そこをお答え願えますか」
東京電力 廣瀬直己社長(参考人)
「お答え申し上げます。基本的に、ミサイルが発射された場合、あるいはテロのようなことが起こった場合には、先程来、いろいろ皆さんからお答えがありますように、そういう考え方に基づいて、対策をすると、いう意味では、今、停止中の原子力発電所も、私どもの福島第一原子力発電所のような、まあ特殊な状態にあるものも、考え方は一緒であると、いうふうに思っております。で、そこに対して、さまざまな対策をしていくわけですけれども、そのテロ対策の詳細につきましては、物的防護の問題もありますし、セキュリティの問題もありますので、詳細は控えさせていただきたいと思いますが、それでは、そこの点についてはご容赦いただきたいと思います。ただ一方で、先生も何度も、1F(いちえふ)にご視察いただいて、よくご存知のとおり、この6年間で、1Fの現場もだいぶ状況が良くなってきております。当時は、ま、野戦病院のような状態でありましたが、今、我々は、あの現場を、まあいわゆる普通の現場にしようと、いうことでさまざまな対策を行っているところでございます。汚染水をこう運ぶための配管もですね、昔は地べたにこうゴロゴロしてやってて、それもホースのような部材を使っておりましたが、ポリエチレンにするとか、各種の電源のケーブルも、これも、まとめてはありましたけれども、これも地べたにこうあって、人が容易に踏みつけてしまうような状態でしたが、それをこう少しラックのような形で、地上から上げるとか、まあそういったようなことをやってきておりますので、で、そういう意味ではまずは、テロ対策の以前の問題ですけれども、簡単に容易に入った方が何らかのことをできないような、ま、そうした、まずは対策をとっていくと、いうこともあわせて非常に大事なことだなというふうに、思っているところでございます」
青山委員
「(委員長「青山くん、時間…」)今、社長おっしゃったとおり、僕は事故後、直後の、4月、当時の4月22日に入った時は、冷却システムもまだ外付けという状態で、パイプの径が違ったりしましたけど、それは全部克服されたというふうに、理解いたします。で、その上であと1分、てかもう時間がありませんので、ちょっと…、あ、時間来ました、はい。それでは、最後に…。はい、時間来ましたね、はい、分かりました。じゃあ、あの、色々細かいことをお聞きしましたけれども、進歩、進化を期待しております。ありがとうございました」
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____________________________書き起こしここまで
何週間か後には、正式な会議録も上がってくると思います。
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/main.html
「インサイダー」については、もちろん単純比較はできないけど、福島第一原発ではこんなこともありましたし、心配です。
■16/3/28付:1Fで妨害活動?! 反原発派が作業員として紛れ込んでいた
それと、書き起こしに使用させていただいた動画のタイトルに「民進党がしない国益質疑」とありますが、ほんと、そのとおりだと思いました。
たとえば同じ12日、衆院厚労委員会の介護保険関連法改正案の審議で、民進党の柚木道義議員が「森友学園ガー、昭恵夫人ガー」。
http://anonymous-post.com/archives/5431
民進党は「審議時間が足りない」と主張しておきながら、審議に全く関係ない森友学園を言い出した。
関係ない質問をする余裕があるってことは、要するに審議は尽くされたということですよね。
それで与党が採決に踏み切ったら、「国会の自殺行為だ!」って何をか言わんや。
http://anonymous-post.com/archives/5466
そら民進党の支持率伸びんわ。長島昭久さんも離党するわ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※青山さんの過去の国会質問
・16/11/10付:青山繁晴さん国会初質問〜経済産業委員会(JOGMEC法改正)〜
・17/2/15付:【動画付き】青山繁晴さん国会質問〜資源エネルギー調査会(福島原子力災害)〜
・17/3/2付:【動画付き】青山繁晴さん国会質問〜予算委員会(拉致被害者救出部隊など)〜
★青山繁晴さんの著書
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※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントを送れます。
・こころが風邪をひいたら
拙ブログで紹介しきれなかった『アンカー』青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー
・【一覧】「アンカー」など青山繁晴さんテキスト起こし
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真央ちゃん引退…。
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青山繁晴さんの発言起こしの記事は原則としてコメント欄は閉じているのですが、今回は開放させていただきます。仲良く使って下さいね♪
Comments
私達も普段の生活に埋没せず、備えを怠らず、想定外をできるだけ少なくすることを考えたいものです。
国益を考えてくださる政治家やそれに応える官僚の方々がちゃんといてくださることを、有難く思います。
NHKが日本国旗を中国旗の下に示す画像を、在らん事が自衛隊員が命をすり減らして中国機スクランブルに託けて放送した事を 国会で有村浩子議員が質問して居られます。NHKに圧力と上げ足を取られない様、大変慎重。 NHKに強制的に視聴料を取られている私たち国民の判断への 大きな投げかけとなっています
《 ご参考に 》 NHKが日の丸を中国国旗の下に 岸信夫外務副大臣「あってはならない」産経2017.4.13 19:32)http://www.sankei.com/politics/news/170413/plt1704130033-n1.html
NHK が3日に放送した番組「ニュースウオッチ9」の中で、日本の国旗を中国の国旗の真下に表示していたことが13日、わかった
ー―――――――― 〇〇〇 ー――――――――
4月13日 参議院内閣委員会 有村浩子議員の質問
42分から約20分間 (http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php)
昔ながらの土建屋政治家で、あまり好きな人物ではないのですが、消去法でしかたなく票を入れています。
福島のメルトダウン事故によって、地震も津波もある日本がそれに相応した危機管理のハードもソフトもないことが証明されました。ぜひ、青山さんの正論の通り、原発を全廃しましょう。
保守傾向のブログに次々けんか売って、呆れられてる人物だから。
真っ赤でいかれた団塊だよ。
まじめに相手するだけ時間のむだ。
「愛がない」(棒読み)