皇室典範〜産経が女系天皇問題特集(その2)
 産経の皇室典範改正問題(女系天皇問題)特集、今日は2回め。
 WEB版にないのでこちらで入力したものを紹介します(太字強調は原文のまま)。

■女系天皇容認〜有識者会議報告から〜(中)
 「“夫”の処遇 丸投げ」
 「自己矛盾」

 女性・女系天皇容認を打ち出した「皇室典範に関する有識者会議」の報告書は、皇位継承制度で考慮すべき「基本的な視点」として(1)国民の理解と支持(2)伝統を踏まえる(3)制度としての安定−の三点を挙げている。報告書はその帰結として、皇室が例外なく続けてきた男系継承の存続を否定する形をとった。だが、「報告書には説得力がなく、自己矛盾をきたしている」(民間のシンクタンク、日本政策研究センターの伊藤哲夫所長)との見解も少なくない。

■女性天皇の結婚

 歴史上、十代八人の女性天皇がいたが、いずれも父方に天皇の系統を持つ男系女子で、皇后だった未亡人か独身の皇女=表1。即位後に結婚したり、子供を出産したりした前例はない。
 皇位が安定的に継承されるためには、皇室典範改正によって新たに誕生する女性天皇や女性宮家がふさわしい相手を見つけて結婚し、子供をもうけないといけない。しかし、それは日本がかつて経験したことのない未曾有の出来事なのだ。

 「会議としては、女性だから難しいという性格の問題ではないという考えで一致した
 有識者会議の吉川弘之座長は、報告書提出後の記者会見で、女性天皇・女性宮家の配偶者確保について、根拠を示さないままこう言い切った。それ以前には「その問題はわれわれの使命の外」と突き放していた。
 これに対し、皇室研究者らは「将来、天皇となる女性と、だれが結婚するというのか」という疑問を抱く。

 皇太子さまや先月、結婚して皇籍離脱した黒田清子さん(紀宮さま)の配偶者探しが必ずしもスムーズではなかったことから、政府内にも「お相手を見つけるのはさらに困難なのではないか」(高官)との疑念が漏れる。
 「野心家が出現して、(女性天皇との縁組を通じ)かつての外戚のような立場で政治的野心を振るおうとしたら、どうやって防ぐのか」(小堀桂一郎東大名誉教授)という指摘もある。

■将来像示さず

 報告書はまた、女性皇族の配偶者も「皇族とする必要がある」としているが、配偶者の仕事や法的位置付けなど処遇については、ほとんど検討した跡がない。
 歴史上に前例がないため、仮称で「皇配」「皇婿」などといわれる女性天皇の配偶者をどう呼ぶかは、「有識者などの知見も得て、適切な名称を定める必要がある」と事実上、丸投げだ。

 また、女性天皇の配偶者の敬称は天皇同様、「『陛下』とする必要がある」と簡単に記すが、これにも「英国では、女王は『陛下』だが配偶者は『殿下』なのでバランスを欠き、国際関係を損ないかねないが、論議が尽くされていない」(大原康男国学院大教授)との批判がある。
 「女性天皇の配偶者というのは、一体どういうお役目を担っていただけるものなのか。国民を含めてつくっていかなければならない
 吉川氏はこう述べ、具体的な皇室の将来像は示さなかった。

■乱暴な確率論

 また、有識者会議が「男系継承は極めて困難」(報告書)と判断した論拠の一つとしたのが、日本社会の出生率の低下=表2=だが、これにも無理がある。
 報告書は、昭和二十年代前半には四を超えていた合計特殊出生率(一人の女性が一生の間に産む子供の数)が、平成十六年には一・二九まで低下したことを示し、これを皇室にも当てはめようと試みている。
 吉川氏は「旧皇族が復帰しても二、三代でだめになることがある」「出生率を一とすれば、三代で(男系男子は)ゼロになる可能性すらある」などと繰り返した。

 しかし、経済的背景や住宅事情などが子供の数に影響することの多い一般家庭と、子孫を多く確保することが望まれる皇族とを同列に並べて論じるのはどうだろうか。国民全体の出生率を、ごく限られた人数の皇族の将来像に適用できるのかという疑問も残る。
 仮に旧皇族が皇籍復帰した後、数世代後に男系男子による継承が行き詰まることがあるにしても、「それは百年、二百年先の話。なぜ今、男系継承を断ち切ってしまう必要があるのか」(皇室研究者)との疑問には答えていない。
 【追記12/9 19:30】誤字脱字を修正しました。
 × 皇室関係者 → ○ 皇室研究者
 × 小堀桂一郎名誉教授 → ○ 小堀桂一郎東大名誉教授


 有識者会議のやってることが、いかにいい加減で無責任かというのがよくわかりますね。
 後先考えずに入口だけ決めて、「あとは他の皆さんでやって下さい。私たちは知りません」と言ってるのと同じです。
 「長年続いてきた伝統を、全く前例のない方向に大きく転換させようとしている」という自覚は米粒ほどもないんでしょう。あったらこんないい加減な報告書出されへんわ。

 また、小堀桂一郎氏の「野心家が出現して、(女性天皇との縁組を通じ)かつての外戚のような立場で政治的野心を振るおうとしたら、どうやって防ぐのか」という指摘も非常に重要です。
 よくある例えで言えば、もし池田大作が自分の孫を愛子さまの夫にしようとしたら?あるいはホリエモンが自分の息子を愛子さまの夫にしようとしたら?
 二人の子供はやがて天皇となり(史上初の女系天皇)、池田大作は「天皇の曾祖父」、ホリエモンは「天皇の祖父」となるわけです。

 彼らの野心が云々という問題ももちろんありますが、それ以上に国民感情としてどうでしょうか。
 おそらく「いまの天皇の祖父のホリエモンって、俺らと同じ庶民だったんだってさ。しかもビジネスのためなら何でもやる意地汚い男だったらしいよ。そんな奴の孫が天皇だなんて何だかな〜」となって、多くの国民は天皇に対して畏敬の念なんか持てなくなっちゃうでしょう。

 そうなったら皇室制度を廃止したい左翼勢力の思う壺。
 昨日の記事にあった、静岡県の石川嘉延知事の「(女系天皇容認は)天皇制をやめることに導火線を引くことになる」という言葉の意味がわかっていただけると思います。

 この特集の下に載っていた記事が↓これです。

日本会議国会議員懇 男系女子の容認に賛意
 超党派でつくる「日本会議国会議員懇談会」(平沼赳夫会長)は八日、皇室典範改正問題に関する勉強会を開いた。講師の百地章・日大教授は、「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」とある現行の皇室典範一条の「男子」を「子」に改正し、男系の女性天皇を認めるよう提案、出席議員のおおむねの賛同を得た。
 また、百地氏は政府の「皇室典範に関する有識者会議」報告書が、旧宮家の皇籍復帰に反対していることについて、「女性天皇や女性宮家の配偶者として、民間人が次々と皇族の仲間入りすることの方が、はるかに皇族と国民の区別をあいまいにする」と主張した。
(産経新聞) - 12月9日2時31分更新

 百地教授の言われる通りだと思います。
 女系を容認して民間人を次々と皇族に入れるよりは、男系のまま旧宮家を復帰させる方がよぽど筋が通っています。

 今日は雅子妃殿下のお誕生日ですね。

雅子さま42歳「体調も徐々に回復」

 体調は徐々に回復されているとのことですが、女系天皇問題でまたストレスを溜められているのではないかと心配です。
 何で有識者会議(というより小泉首相)は結論を急ぐんでしょうか。
 愛子さましかお子さまがいない雅子さまをプレッシャーから早く解放してさしあげるために「女性天皇OK」と典範を改正しようというのなら、まだ話はわかります。が、今の段階で「女系天皇OK」まで決めてしまう必要はないはずです。

 もし「女系天皇OK」と決まってしまったら、雅子さまは「2000年以上続いた男系が途絶えてしまう→私にも責任がある」と考えられて、よけいにストレスを溜めてしまわれるのではないでしょうか。
 ここはむしろ旧宮家を皇籍復帰させて、「天皇候補は他にもおりますので、どうかご安心を」とした方が、雅子さまの心のご負担はずっと軽減されると思うのですが……。


※拙ブログ関連エントリー
 ●10/27付『女系天皇は容認できない』(参考サイトリンク付)
 ●11/5付『メディアは「女性天皇」と「女系天皇」の違いを説明せよ』(参考サイトリンク付)
 ●11/7付『「たかじん委員会」是か非か“女性・女系”の天皇』
 ●11/10付『「ムーブ!」女帝容認論に異議噴出』
 ●11/25付『皇室典範〜有識者会議が報告書提出』
 ●11/26付『皇室典範〜社説出揃う』
 ●12/8付『皇室典範〜産経が女系天皇問題特集』

※まとめサイト
 ●天皇家の万世一系(男系)による皇位継承という伝統を守ろう!
 ●とりかごさん12/1付『ザビ家の女系天皇反対』

※産経新聞「女系問題」テキスト
 ●拾い猫日記さん12/8付「産経がスパート!」
 最近の産経に掲載されたネットソースなしの記事をテキスト化して下さっています。昨日付拙エントリーで一部紹介した藤原正彦教授の論文もあります。

※「女系天皇反対」の声を届けましょう
 ●首相官邸 ご意見募集
 ●内閣官房 ご意見募集
 ●自由民主党 自民党に物申す!
 ●安倍晋三 ご意見・お問い合わせ
 
告知!!いよいよ明日!!
 ●橿原神宮正式参拝「皇統の未来を守るオフ」12/10(土)


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Posted by くっくり 17:06 | 皇室 | comments (2) | trackback (2)
靖国抜きの朝日12.8社説&ムーブ!「無防備地域宣言」
 12月8日は大東亜戦争開戦記念日。
 大手新聞でこれを社説に持ってきたのは朝日新聞のみ。

続き▽
Posted by くっくり 00:19 | 歴史認識 | comments (12) | trackback (13)