北京五輪まとめ(2)
北京五輪関連のニュースまとめ。後半です。
前半は北京五輪まとめ(1)をご覧下さい。
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8月18日(月)
■劉翔棄権 ネットは批判の嵐(産経)
劉翔選手は「私はアジア人の代表だが、それに日本人は含まれていない」と発言したこともあるほどの嫌日家だそう(「北京趣聞博客」8/14付参照)。だから棄権を知った時、「ざまあみろ」感がなかったと言えば嘘になります。でも実際の映像を見たら、やっぱり少し可哀相になっちゃいました。
日本だとこういう場合、“惻隠の情”が働いてあからさまな批判はあまりしないものですが、中国ではもうボロカスだったみたいですね。事態を憂いた国家副主席が、劉翔選手へ慰めと励ましのメッセージを発信したそう(時事8/18)。北京五輪指導の責任者でもあるとはいえ、副主席がわざわざこんなことをするんですね。よほどの国家的英雄であり、またよほどの批判に晒されたんだろうなと推察できますね。
■<北京五輪・関連>KY観客の大声援に「マナーを守って」―女子テニス(中国情報局)
「中国人観客のマナーは遅れている」と回答した人のほとんどは、「自分は遅れてない」と思ってるんでしょうね(^_^;。李娜選手の観客への「抗議」はその後、中国のネット掲示板で論争を巻き起こしたようです(スポニチ8/19)。
実は李娜選手だけでなく、体操でも中国人選手が「シー」と口を手に当てて観客に合図し、次に演技する外国人選手に配慮するよう促すという場面があったそうです。そして、中国メディアのある論評では、外国人の審判がだだひとつ覚えた中国語は「安静!(静かに)」だった、と述べられたということです(産経8/23【奧運(オリンピック).com】(54))。
■五輪妨害テロ、亡命ウイグル人の思いは(TBS)
TBSもたまに良い報道をしますね。だけどやはり日本のテレビは競技結果や明るい話題を伝えるのがメインで、こういった中国の負の部分は二の次、三の次。五輪終了後でもいいので、どんどん伝えてほしいですね。
■北京デモ申請、五輪中1件も認めず(TBS)(魚拓)
「74件は当事者間の協議により申請が取り下げられた」?そんなの誰が信じますか。圧力かけて撤回させたんでしょうが。
■【古森義久の北京奥運考】中国の異質性(産経)
夏冬すべての五輪に必ず駆けつけてきた米国人男性マルーニさんが、今回の五輪の異質さを語っています。
グローバルな規模での詐欺サイト。入場券の偽造と超高値の闇市場売りのあまりの横行。しかも観客席はガラガラ。一般観客を含む外国人への監視と規制の激しさも想像を超えていたと。
中国へは昨年も含めて数回、仕事で訪れたことがあるマルーニさんは言います。「中国の人たちが以前からは考えられないほど民族主義的、自国礼賛になっている。そこには排外の要素があらわです。まあ五輪期間中だけの傾向だと思いたいですが」。
うーむ、中国人は五輪で間違った自信をつけたみたいだし、民族主義、自国礼賛は残念ながらもっとひどくなるのでは?
■五輪で日中両国間に親近感と中国紙伝える(日刊スポーツ)
中国週刊紙の国際先駆導報が「日本メディアは、日本選手を応援する中国人観客のマナーが良かったと報道していると伝えた」?!ここの記者は朝日新聞しか見てないのでは。
■女子マラソンの国内向け中継、5秒遅れだった(サンスポ)
ちなみに開会式は10秒遅れの放送でした(読売8/8)。
■中国当局が空港で聖書を「押収」と 米キリスト教団体(CNN)
「中国には宗教の自由があると聞いていたが、それならばなぜ聖書を持ち込んではいけないのか」。中国にあるのは檻の中の宗教の自由。
■北京五輪中も堂々販売の偽ブランド品、売り上げは好調(AFP)
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8月19日(火)
■“五輪おじさん”怒りの帰国 「五輪やる資格ない」(産経)
当局に没収されることを覚悟で応援用の日の丸の小旗を数千本持ち込むことを明かすなど、開幕前、意気込みを語ってたんですがね(スポーツ報知8/6)。ご高齢ですし、健康面を考えても、ま、とっとと帰ってこられて正解だったと思います。
2ちゃんねるによれば、五輪おじさん、谷亮子選手の試合を応援していたのがテレビに映っていたそうです。その際、おじさんの近くに係員らしき男が張り付いていて、時々口論している場面が見られたそうです。
ちなみに通常の五輪では、空席がある場合はわりと入れてくれるものらしいです。もちろん、チケットを持っている人が来れば退席するというのが条件だそうですが。
まぁ中国人相手に真心が通じると思うのがそもそも間違いかも。それに官製応援団がタダで一等席を占めており、本当に応援したい人には法外な値段でチケットを売りつけているそうです。特に日本人はいいカモであると(産経8/19)。
■北京でトラック爆発、20人負傷=テロの可能性も−香港団体(時事)
実は報道されていないだけで、北京、上海、香港などで、車やバスやトラックが爆発する事件がこれまでにかなりあったようです。で、当局はそれをほとんど「火事」(整備不良による事故)と発表しているようです。この件については、現地で同種の事件を目撃した方の情報とともに北京五輪まとめ(1)の8月17日分に詳しく書いたので、未読の方はぜひ。
■「本当は何歳?」体操女子“金”の中国選手に質問集中(読売)
この年齢詐称疑惑については、児童虐待につながるのではないかということで、欧米ではかなり大きな問題として報道されているそうです。北京五輪まとめ(1)の8月13日分から、8/20放送「アンカー」青山繁晴さんの解説をたどって下さい。
で、この問題はこの後もずーっと尾を引くわけですが、何で日本ではほとんど報道されないんでしょうね。また、日本の人権団体はこの問題をどう捉えているのでしょう?声は全く聞こえてきませんが。
■アニマル浜口さん:中国紙が酷評「奇怪なことする」(中国情報局)
「公安がずっと目を光らせてるからこの枠(座席周辺)から出ると捕まっちゃう。このスペースから動いちゃだめだと言われてたんです」(デイリースポーツ8/19)。ま、この人の場合、アテネ五輪でも警備の人に注意されるなどしていたそうなので、仕方ないのかも(^_^;
■北京 政府公認教会礼拝公開 信教の自由をアピール (日中経済通信)
もちろんこれも偽装。
■メダルをかんでも無害 五輪組織委が太鼓判(中国情報局)
「北京五輪のメダルの材料はすべて国家レベルの品質検査をパスしており、有害物質は含んでいない」とな?毒餃子問題で「メタミドホスはギョーザの袋の外側から内側に染みこむ」なんてずさんな実験結果を平気で発表した国に言われてもねぇ。
■<早分かり>パクリ大国・韓国?!中国で広がる「嫌韓」―韓国(中国情報局)
「2008年8月17日、北京市で辛正承駐中国韓国大使は中国各紙が報じた『韓国紙・朝鮮日報が孫文は韓国人と報道』とのニュースはデマに属するものと発言した」。五輪に関係ないけど面白かったので載せました。
■五輪開会式リハ中の事故で重傷の舞踏家、組織委副会長が「半身不随」の可能性に初言及(Web-Tab)
開会式、閉会式ともけっこう際どい演出が多かったですよね。報道されてないだけで、本番でもけが人が出てたりしませんかね?
■北京五輪の聖火トーチ、オークションで29万元(朝日>人民日報)
■中国:オリンピック、香港は冷めた反応(JANJAN)
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8月20日(水)
■デモ申請者に労働教育処分 北京市、専用区は「わな」(秋田魁新報)
労働教育処分!?しかもお年寄りを!?((;゚Д゚)ガクガクブルブル
この件について8月24日、IOCのロゲ会長は、「北京五輪組織委員会とも話したが、中国の法律を適用したものだという回答だった。IOCとしては中国の法を尊重するしかない」と語っています(時事8/24)。しかも1件もデモが認められなかったことについても、ロゲ会長は「普通ではない」と述べただけ。こんなんでいいんでしょうか?
■【奥運(オリンピック).com】(50)芸術家の良心(産経)
中国人民も、中共が一切介入していない、張芸謀監督の本来の演出を見てみたかったでしょうに。
■日刊スポーツ>河崎三行コラム>この国を永遠に去る前に見ておきたいもの
8月18日に行われた女子サッカー準決勝の日本vs米国でのレポです。あまりに長いので引用はかなり省略しましたが、それでもまだ長いですね。ぜひ全文読んで下さい。正論の連続です。
■日経ビジネスオンライン>遠藤誉>開幕式の「まやかし」が傷つけたもの/ネットに溢れる中国国民の怒り
口パク少女問題でネットユーザーvs中共。続きを読むには会員登録(無料)が必要です。
■中国の金メダル大量獲得は「挙国体制」の産物 大学教授が分析(産経)
■米国務長官訪中中止、北京五輪閉会式欠席(日刊スポーツ)
■五輪テロ容疑で35人拘束か 中国当局、パキスタン人を(USFL.COM)
■「禁煙五輪」じゃなかったの?(共同通信記者ブログ)
■「自由チベット」訴え拘束 北京で米芸術家ら6人(共同)
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8月21日(木)
■「中国軍発砲で140人死亡説も」=ダライ・ラマ、真の自治要求−仏紙(時事)
五輪期間中にホスト国が自国民を虐殺!?これが事実ならば五輪史上最悪の事態ですよ。
ただ22日になってルモンド紙は、死者数のくだりについては訂正文を出したそうです。ダライ・ラマ自らが「140人死亡した可能性がある」と述べたのではなくて、記者による「140人が死亡したと聞いている」との質問に対し「数字は確認が必要だ」と答えただけであると(日経8/22)。
続報がなかなか出てきませんが、まさか嘘ってことはないと思います。ダライ・ラマがこんな嘘をついても、チベット人のためにも誰のためにもなりませんから。
■雨がしょっぱい!=女子20キロ競歩〔五輪・陸上〕(時事)
ゴールシーンをニュースでたまたま見たんですが、ほんと土砂降りでしたよね。大気汚染ばかりに目を奪われがちですが、当然、雨も危険なわけで(T^T)
■「金メダル至上主義」に戒めも=イメージ悪化を懸念−中国(時事)
そもそも「国家の威信にかけて金メダリストを量産せよ!」って煽ったのは中共でしょ。何?このマッチポンプ。
ジャーナリストの林思雲という人が2004年8月に書いた論文によれば、「中国はひとつの金メダルを獲得するのに、およそ7億元(約105億円)費やしている。これを小学校の建設費用にまわせば、なんと3500校分にもなる」のだそうです(HEAVENさん8/18付参照)。勿体ない。
■中国「挙国体制」の優位性強調(スポーツ報知)
おろ?上の記事にある人民日報(共産党機関紙)や中国青年報(胡錦濤国家主席の出身母体である中国共産主義青年団の機関紙)の論評と矛盾してませんか?指導部も混乱してるんですかね。
■nikkei BPnet>財部誠一の「ビジネス立体思考」>五輪を見ながら考える、中国との付き合い方
「以下略」っていうか、登録しないと先が読めないみたいです(T^T)→ブラウザ変えたら読めました。すみません(^^ゞ
■【伊藤正の北京奥運考】「期間限定」の文明大国(産経)
作家の曾野綾子さんが、産経8/22付「小さな親切、大きなお世話」というコラムの中でこう書いています。
【(オリンピックの)運営のあちこちで公式偽装を企てた中国は、急にその日だけ客間を豪華に飾ったのだが、裏の方には壊れたりはげたりした家具が隠してある家のような印象を与えたのである。こういう姿勢では、今後も中国製品はどれだけ怪しい内容で作られるかわからない。それを中国政府は国家的弾圧で隠すだろう、と印象づけた。つまり、そのような偽装を国家がコーソライズ(公認)することもあるのだ、と今回のオリンピックは証明してしまった】
前半は北京五輪まとめ(1)をご覧下さい。
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8月18日(月)
■劉翔棄権 ネットは批判の嵐(産経)
【北京=矢板明夫】中国陸上のスーパースター劉翔が18日、男子百十メートル障害の予選を棄権したことについて、中国の大手ポータル「新浪ネット」が行った緊急調査では、約33%のネットユーザーが「理解する」と投票しているのに対し、ほぼ同数の約31%が「理解に苦しむ」と厳しい意見を示した。
劉翔の雄姿を一目見ようとするファンで今大会のチケットは同種目開催日が最も人気を集め、定価400元(1元=約15円)のものが、闇では1万元以上売られていた。
「練習に専念せずタレント活動ばかりしているからだ」「体調管理はスポーツ選手の基本中の基本」などと批判の書き込みが各ネット掲示板に寄せられており、「負けるのが怖いから仮病したのでは」といった意見も。劉翔のゼッケンが「1356」であることから、「中国の13億人と56の民族を背負っている」と解釈する人もおり、「中国の名誉のためにもあきらめてはいけなかった。はってでもゴールまで行くべきだった」といった意見が多数寄せられた。
市民から厳しい意見が相次ぐ背景には、劉翔の高収入とセレブな生活ぶりにあるとみられる。(以下略)
劉翔選手は「私はアジア人の代表だが、それに日本人は含まれていない」と発言したこともあるほどの嫌日家だそう(「北京趣聞博客」8/14付参照)。だから棄権を知った時、「ざまあみろ」感がなかったと言えば嘘になります。でも実際の映像を見たら、やっぱり少し可哀相になっちゃいました。
日本だとこういう場合、“惻隠の情”が働いてあからさまな批判はあまりしないものですが、中国ではもうボロカスだったみたいですね。事態を憂いた国家副主席が、劉翔選手へ慰めと励ましのメッセージを発信したそう(時事8/18)。北京五輪指導の責任者でもあるとはいえ、副主席がわざわざこんなことをするんですね。よほどの国家的英雄であり、またよほどの批判に晒されたんだろうなと推察できますね。
■<北京五輪・関連>KY観客の大声援に「マナーを守って」―女子テニス(中国情報局)
2008年8月17日、人民日報(電子版)は、16日の女子テニスシングルスの試合で、味方の声援で集中力を乱された中国人選手が、大事な1球を逃して観客席に怒りの雄叫びを上げた一件を例に挙げ、中国人観客の観戦マナーに注意を促す記事を掲載した。
女子テニスシングルスの準決勝が行われた16日、ロシアの強豪、ディナラ・サフィナ選手と対戦していた中国の李娜(リー・ナー)選手は、勝負を決める大事な場面で味方の声援により集中力を失い、ミスショット。その直後、味方の観客席に向って怒りの雄叫びを上げる場面が見られた。試合は結局、敗退。五輪前に配布された「観戦マナー指南」では、「テニスの試合では静かに観戦」するよう記されているが、それが全く守られない結果となった。
また、男子バレーボールの試合を見たネットユーザーが「中国は試合には勝ったが、観戦マナーでは明らかに負けた」と嘆いた書き込みと共に、ネット上で国内1万2078人を対象に実施したアンケート結果を紹介。「中国人観客のマナーは遅れている」と回答した人が62.34%にも達したと指摘した。
「中国人観客のマナーは遅れている」と回答した人のほとんどは、「自分は遅れてない」と思ってるんでしょうね(^_^;。李娜選手の観客への「抗議」はその後、中国のネット掲示板で論争を巻き起こしたようです(スポニチ8/19)。
実は李娜選手だけでなく、体操でも中国人選手が「シー」と口を手に当てて観客に合図し、次に演技する外国人選手に配慮するよう促すという場面があったそうです。そして、中国メディアのある論評では、外国人の審判がだだひとつ覚えた中国語は「安静!(静かに)」だった、と述べられたということです(産経8/23【奧運(オリンピック).com】(54))。
■五輪妨害テロ、亡命ウイグル人の思いは(TBS)
オリンピックの妨害を狙ったテロが、中国の新疆ウイグル自治区で相次いでいます。中国から亡命したウイグル人たちは今、このテロの連鎖をどう見ているのでしょうか。ドイツからの報告です。
中国から亡命したウイグル人たちです。この日はオリンピック・サッカーのブラジル対中国戦をテレビで見ていました。
「もちろんブラジルを応援しています」(亡命ウイグル人)
「(中国は)応援しません」(亡命ウイグル人)
こちらでは、ドイツに亡命した700人のウイグル人を支援する活動を行っています。
ミュンヘンに本部がある「世界ウイグル会議」。中国でのウイグル人への弾圧は今年に入って激しさを増し、1万5千人が不当に逮捕されたと告発します。
「この傷は拷問を受けてできました」(亡命ウイグル人)
この男性はイスラム教を広めようとして逮捕され、手と足に鎖をつけられて刑務所に入れられたといいます。
「4、5時間にわたって頭を殴られて腫れ上がり、何も感じなくなりました。特殊な手錠をつけられ肉に食い込んで痛かったのです」(亡命ウイグル人)
オリンピック期間中も続くテロ。ウイグル独立勢力による犯行との見方が強まっていますが、その背景に弾圧の歴史があることを忘れないでほしいと主張します。
「日本の人に言いたいのはオリンピックを楽しむ権利はもちろんありますが、人権問題のことも少しは考えてほしいということです」(世界ウイグル会議 ドルクン・エイサー事務局長)
TBSもたまに良い報道をしますね。だけどやはり日本のテレビは競技結果や明るい話題を伝えるのがメインで、こういった中国の負の部分は二の次、三の次。五輪終了後でもいいので、どんどん伝えてほしいですね。
■北京デモ申請、五輪中1件も認めず(TBS)(魚拓)
中国・北京市は、オリンピックの期間中に77件のデモの申請が出されたものの、今までに1件も許可していないことを明らかにしました。
新華社通信によりますと、北京市の警察当局は今月1日以降、外国人3人を含む77件、149人からのデモの申請を受け付けました。
申請内容は「労働争議」、「医療トラブル」といった社会問題が大多数を占めています。
しかし、このうち74件は当事者間の協議により申請が取り下げられたとし、残る3件も手続きに不備があったり法律に違反しているとして、デモを許可していないということです。
北京市はオリンピック期間中のデモ専用場所として3つの公園を指定しましたが、こうした制度は実態を伴っていないと言えそうです。
「74件は当事者間の協議により申請が取り下げられた」?そんなの誰が信じますか。圧力かけて撤回させたんでしょうが。
■【古森義久の北京奥運考】中国の異質性(産経)
夏冬すべての五輪に必ず駆けつけてきた米国人男性マルーニさんが、今回の五輪の異質さを語っています。
グローバルな規模での詐欺サイト。入場券の偽造と超高値の闇市場売りのあまりの横行。しかも観客席はガラガラ。一般観客を含む外国人への監視と規制の激しさも想像を超えていたと。
中国へは昨年も含めて数回、仕事で訪れたことがあるマルーニさんは言います。「中国の人たちが以前からは考えられないほど民族主義的、自国礼賛になっている。そこには排外の要素があらわです。まあ五輪期間中だけの傾向だと思いたいですが」。
うーむ、中国人は五輪で間違った自信をつけたみたいだし、民族主義、自国礼賛は残念ながらもっとひどくなるのでは?
■五輪で日中両国間に親近感と中国紙伝える(日刊スポーツ)
中国週刊紙の国際先駆導報が「日本メディアは、日本選手を応援する中国人観客のマナーが良かったと報道していると伝えた」?!ここの記者は朝日新聞しか見てないのでは。
■女子マラソンの国内向け中継、5秒遅れだった(サンスポ)
ちなみに開会式は10秒遅れの放送でした(読売8/8)。
■中国当局が空港で聖書を「押収」と 米キリスト教団体(CNN)
「中国には宗教の自由があると聞いていたが、それならばなぜ聖書を持ち込んではいけないのか」。中国にあるのは檻の中の宗教の自由。
■北京五輪中も堂々販売の偽ブランド品、売り上げは好調(AFP)
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8月19日(火)
■“五輪おじさん”怒りの帰国 「五輪やる資格ない」(産経)
今大会で“国際五輪応援団長”引退を表明している五輪おじさんこと山田直稔(なおとし)さん(82)=会社経営=が帰国していたことが18日、分かった。17日の女子マラソンの沿道に姿がなく、寂しいなと思って記者が電話すると都内にいたのだ!! 北京に見切りを付けた要因は中国人の観戦マナーのひどさなどで「五輪をやる資格はない」と憤慨している。
−いつ帰国
「北京の状況が厳しいとわかっていたので16日に帰国便を押さえていた。状況がよければ延長しようと思ったが、実際思った通りだった」
−どういう状況
「柔道会場で空席がたくさんあるのに、多くの日本人が入れなかった。入れない人を入れてくれと訴えたが、真心が通じなかった。半世紀近くの五輪応援人生でこんなの初めてだ。満員だったら何も言わないけど」
−中国のブーイングはすごかった
「ブーイングはとんでもない。こんな五輪はなかったよ。五輪をやる資格はない。それに空気が汚くて、のどに痛みが出てきた。閉会式までいなかった五輪は初めてだ」(以下略)
当局に没収されることを覚悟で応援用の日の丸の小旗を数千本持ち込むことを明かすなど、開幕前、意気込みを語ってたんですがね(スポーツ報知8/6)。ご高齢ですし、健康面を考えても、ま、とっとと帰ってこられて正解だったと思います。
2ちゃんねるによれば、五輪おじさん、谷亮子選手の試合を応援していたのがテレビに映っていたそうです。その際、おじさんの近くに係員らしき男が張り付いていて、時々口論している場面が見られたそうです。
ちなみに通常の五輪では、空席がある場合はわりと入れてくれるものらしいです。もちろん、チケットを持っている人が来れば退席するというのが条件だそうですが。
まぁ中国人相手に真心が通じると思うのがそもそも間違いかも。それに官製応援団がタダで一等席を占めており、本当に応援したい人には法外な値段でチケットを売りつけているそうです。特に日本人はいいカモであると(産経8/19)。
■北京でトラック爆発、20人負傷=テロの可能性も−香港団体(時事)
【北京19日時事】中国人権民主化運動情報センター(本部・香港)は19日、北京市郊外の通州区の検問所で17日午後にトラックが爆発し、20人が負傷したと発表した。地元警察は爆発の有無についてコメントを拒んでいるという。
爆発は、公安当局による安全検査の際、突然起きた。当局者の負傷者数やトラック運転手の安否は不明。同センターは、爆弾テロの可能性を指摘している。
実は報道されていないだけで、北京、上海、香港などで、車やバスやトラックが爆発する事件がこれまでにかなりあったようです。で、当局はそれをほとんど「火事」(整備不良による事故)と発表しているようです。この件については、現地で同種の事件を目撃した方の情報とともに北京五輪まとめ(1)の8月17日分に詳しく書いたので、未読の方はぜひ。
■「本当は何歳?」体操女子“金”の中国選手に質問集中(読売)
この年齢詐称疑惑については、児童虐待につながるのではないかということで、欧米ではかなり大きな問題として報道されているそうです。北京五輪まとめ(1)の8月13日分から、8/20放送「アンカー」青山繁晴さんの解説をたどって下さい。
で、この問題はこの後もずーっと尾を引くわけですが、何で日本ではほとんど報道されないんでしょうね。また、日本の人権団体はこの問題をどう捉えているのでしょう?声は全く聞こえてきませんが。
■アニマル浜口さん:中国紙が酷評「奇怪なことする」(中国情報局)
「公安がずっと目を光らせてるからこの枠(座席周辺)から出ると捕まっちゃう。このスペースから動いちゃだめだと言われてたんです」(デイリースポーツ8/19)。ま、この人の場合、アテネ五輪でも警備の人に注意されるなどしていたそうなので、仕方ないのかも(^_^;
■北京 政府公認教会礼拝公開 信教の自由をアピール (日中経済通信)
もちろんこれも偽装。
■メダルをかんでも無害 五輪組織委が太鼓判(中国情報局)
「北京五輪のメダルの材料はすべて国家レベルの品質検査をパスしており、有害物質は含んでいない」とな?毒餃子問題で「メタミドホスはギョーザの袋の外側から内側に染みこむ」なんてずさんな実験結果を平気で発表した国に言われてもねぇ。
■<早分かり>パクリ大国・韓国?!中国で広がる「嫌韓」―韓国(中国情報局)
「2008年8月17日、北京市で辛正承駐中国韓国大使は中国各紙が報じた『韓国紙・朝鮮日報が孫文は韓国人と報道』とのニュースはデマに属するものと発言した」。五輪に関係ないけど面白かったので載せました。
■五輪開会式リハ中の事故で重傷の舞踏家、組織委副会長が「半身不随」の可能性に初言及(Web-Tab)
開会式、閉会式ともけっこう際どい演出が多かったですよね。報道されてないだけで、本番でもけが人が出てたりしませんかね?
■北京五輪の聖火トーチ、オークションで29万元(朝日>人民日報)
■中国:オリンピック、香港は冷めた反応(JANJAN)
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8月20日(水)
■デモ申請者に労働教育処分 北京市、専用区は「わな」(秋田魁新報)
【北京20日共同】北京市政府は20日までに、北京五輪期間中に北京市内にデモ専用区を設けるとしたことを受けてデモ申請をした北京市民2人に対して、1年間の労働教育を命じた。中国の人権改善を訴えている非政府組織(NGO)「チャイニーズ・ヒューマン・ライツ・ディフェンダーズ(CHRD)」が明らかにした。
香港紙などはデモを申請した人が相次ぎ拘束されたと伝え、「わな」との見方を示していた。申請者に対する処分が明らかになるのは初めてで、中国の見せ掛けの「人権アピール」に対して国際社会から批判が出そうだ。
労働教育を命じられたのは2001年から地元政府による住宅の強制立ち退きに抵抗していた呉殿元さん(79)と王秀英さん(77)。2人と呉さんの息子らは今月5日から5回デモ申請しようとしたが、このうち4回は当局が「申請用紙がない」などとして、申請することすら“拒否”。
さらに北京市当局は「秩序をかく乱した」として労働教育処分の決定を下し、この決定を理由に5回目の申請を拒否した。
労働教育処分!?しかもお年寄りを!?((;゚Д゚)ガクガクブルブル
この件について8月24日、IOCのロゲ会長は、「北京五輪組織委員会とも話したが、中国の法律を適用したものだという回答だった。IOCとしては中国の法を尊重するしかない」と語っています(時事8/24)。しかも1件もデモが認められなかったことについても、ロゲ会長は「普通ではない」と述べただけ。こんなんでいいんでしょうか?
■【奥運(オリンピック).com】(50)芸術家の良心(産経)
少女の歌声の「口パク事件」や花火のコンピューターグラフィックス(CG)など「過剰演出」が欧米から批判されている北京五輪開幕式は、中国ネットユーザーの評判も至極悪い。「芸術の核心は“真善美”だが、その真の部分を欠いてなにが芸術だ。張芸謀の審美眼に強烈に疑問を呈す」と、矛先が総合演出の張芸謀監督に向くものも少なくない。
しかし、こういった過剰演出を指示したのは某政治局常務委員で、演出スタッフが「国家利益」を理由に口をはさむ党に相当悩まされた、ということは、すでに漏れ伝えられている。
「口パク事件」を最初に暴露したのは、北京人民ラジオの取材を受けた開幕式音響監督の陳其鋼氏で、彼がこの秘密を漏らしたのは芸術家の良心からだ、と言われている。最近の「南方週末」紙でも“歴史絵巻演出”を担当した陳丹青氏が党から演出の変更を命じられたことを暴露した。
中国共産党は過去も今も常に芸術を利用してきた。国を代表する巨匠が党の広告塔の役割を担わされるのは当然で五輪開幕式が政治ショーとなるのも致し方ない。しかし、そういう政治の制約のなかで、芸術家も自らの良心を守ろうとするものではないか。(以下略)
中国人民も、中共が一切介入していない、張芸謀監督の本来の演出を見てみたかったでしょうに。
■日刊スポーツ>河崎三行コラム>この国を永遠に去る前に見ておきたいもの
(前略) 予測を超えた、腹に据えかねることが2点ほどあったのでここに記しておきたい。
不快に思ったことの第一は、スタンドの数少ない日本人がなでしこジャパンに声援を送ると、周囲の中国人からブーイングの声が上がったことだ。
中国をけなしているのではなく、自国に声援を送る日本人にさえブーイングをして当然という彼らの精神構造がわからない。しかも物心のついていない子供までが面白がって一緒にやっている。横にいる親も「みっともない真似はやめろ」と止めるわけでなく、へらへら笑って我が子のやることをながめている。北京五輪のスローガン『同一個世界 同一個夢想』が聞いて呆れる。03年男子アジアカップ中国大会の日本の出場試合や、昨年の女子W杯日本−ドイツ戦での中国人観衆の礼を欠いた態度に国内外から批判が集まり、北京五輪では節度ある応援が呼びかけられていたのではないのか。
少し中国で過ごしてみると実感するが、彼らは基本的に「俺が俺が」の国民性だ。「自分がこんなことしたら、他人の迷惑にならないだろうか」という思慮や客観性がまるで欠如している。自分さえ、自分の家族さえ、自分の仲間さえよければ他はどうなってもいい。それが同心円的に広がって中華人民共和国という国家にまでは達しても、決してそれ以上の円にはならない。外の世界への敬意を失った愛国者は単なる国粋主義者という。しかし中国の教育は多角的な視点を持つことの重要性を教えていない(それどころかあえて避けている。一党独裁制の堅持のためだ)から、そんなことに気付けるはずもない。ブーイングをしている当人達は愛国心の発露のつもりなのだろうが、結局は中国という国の民度の低さを示していることがわからないのだ。
しかしそれにもまして信じられなかったのが、公式大会ボランティアが取った行動である。
後半途中、アメリカが少々日本に押されている時間帯のことだった。突然一人の若い女性ボランティアがスタンドの通路最前列にピッチを背にして立ち、チアスティックを持って周囲の観客の応援を先導し始めたのである。なんと言ったか。
「美国加油!(アメリカ、頑張れ!)」
耳を疑った。お先走りの観客ではない。見慣れた青いポロシャツを着た、公式の大会ボランティアなのである。全世界から来る観客の便宜を図るために配置されたスタッフの一員なのだ。
よく見ていると応援を先導している女の子から少し離れたところで、彼女に身振り手振りで指示を送っている男性がいる。彼も学生と思しき若さだったが、頭にヘッドセットをつけてどこかと『交信をしながら』女の子をコントロールしているのである。そしてひと通り場を盛り上げると、このペアは隣のブロックに移動してまた「美国加油!」をやる。
(中略) 件のペアを遠隔操作していたのが運営側=北京オリンピック組織委員会=中国政府であることは疑う余地がない。国ぐるみで、日本が好成績を挙げることの邪魔をしたいらしい。子供達への反日教育や日本に関するメディア報道のコントロールにも通じる、国策の一環というわけだ。だったら始めから、北京五輪への日本選手団の参加自体を拒絶すればよかったのだ。
こんなもの平和の祭典でも友好の掛け橋でもなんでもない。オリンピックのガラクタである。(以下略)
8月18日に行われた女子サッカー準決勝の日本vs米国でのレポです。あまりに長いので引用はかなり省略しましたが、それでもまだ長いですね。ぜひ全文読んで下さい。正論の連続です。
■日経ビジネスオンライン>遠藤誉>開幕式の「まやかし」が傷つけたもの/ネットに溢れる中国国民の怒り
(前略) 日本のメディアでは、中国では「こんなのはよくあることだ」と言っていると報道されがちだ。だが、匿名性の高いネットでは事情が異なる。本コラムの<教師の告白があぶり出した中国社会の「危機意識」>でも触れたが、「マイクを向けられたら本当のことは言わない」という処世術は、中国庶民の骨の髄まで染み付いており、政府にとって耳触りのよい答えしか戻ってこない。庶民の真情をキャッチするには、庶民の中に溶け込んで感じ取るか、ネット言論にアクセスするしかないのである。マイクを向けられた時に抑制し粉飾する分だけ、ネット言論は激しさを加速させている。
これに対して中国政府が取った態度は、政府を非難した多くのサイトの記事とネットユーザーたちの書き込みを、次々と削除し封鎖することであった。
少なからぬ記事が一瞬で消え、中には明確に「皆さんの討議は削除されました」と明示することによって「抵抗」を示しているサイトもある。また検索した項目の中にはタイトルがあるのに、そこをクリックすると、「この頁は法律法規あるいは政策に不適切であるため示すことはできません」という文字があらわれ、5秒ほど経つと他のページに飛ぶように設定されているものもある。これらは削除された痕跡を残している「証拠」と考えていいだろう。
8月12日付の「洛杉磯(ロサンゼルス)時報」の記事が、多くのサイトに転載されている。それによると「中宣部(中共中央宣伝部)は本日から関与を開始し、多くのネット上の討議書き込みを削除し、林妙可の対口型(口パク)唱歌を示す画像を開けないようにアクセスを封鎖した」とのことだ。 (以下略)
口パク少女問題でネットユーザーvs中共。続きを読むには会員登録(無料)が必要です。
■中国の金メダル大量獲得は「挙国体制」の産物 大学教授が分析(産経)
■米国務長官訪中中止、北京五輪閉会式欠席(日刊スポーツ)
■五輪テロ容疑で35人拘束か 中国当局、パキスタン人を(USFL.COM)
■「禁煙五輪」じゃなかったの?(共同通信記者ブログ)
■「自由チベット」訴え拘束 北京で米芸術家ら6人(共同)
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8月21日(木)
■「中国軍発砲で140人死亡説も」=ダライ・ラマ、真の自治要求−仏紙(時事)
【パリ21日時事】仏紙ルモンドが21日伝えたところによると、フランス訪問中のチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は同紙のインタビューに応じ、北京五輪開催中にもかかわらず「中国軍がチベット東部のカム地方(チベット自治区、青海省、四川省、雲南省にまたがる地域)で18日、群衆に発砲した」と述べ、140人が死亡した可能性があると語った。
同紙によると、ダライ・ラマは「中国軍がまた群衆を撃った。死者数は確認する必要がある」と指摘。3月の暴動以来「(自治区中央の)ラサ地方だけで400人が殺された。全体ではもっと多い。拘束された人も1万人に上る」と語った。
7月に行われた中国との公式協議については、「胡錦濤国家主席は真剣な対話を約束したが、何も進展がなかった」と失望感を表明。「中国式のごまかしの自治」でなく、「真の自治」を求めて非暴力運動を続けると強調した。
五輪期間中にホスト国が自国民を虐殺!?これが事実ならば五輪史上最悪の事態ですよ。
ただ22日になってルモンド紙は、死者数のくだりについては訂正文を出したそうです。ダライ・ラマ自らが「140人死亡した可能性がある」と述べたのではなくて、記者による「140人が死亡したと聞いている」との質問に対し「数字は確認が必要だ」と答えただけであると(日経8/22)。
続報がなかなか出てきませんが、まさか嘘ってことはないと思います。ダライ・ラマがこんな嘘をついても、チベット人のためにも誰のためにもなりませんから。
■雨がしょっぱい!=女子20キロ競歩〔五輪・陸上〕(時事)
激しい雨の中で行われた女子20キロ競歩。26位で終えた小西は「実は、雨がしょっぱくて汗を濃縮したような感じだった。目に入って痛かった。苦しかった。頭皮がどうなることか心配」と顔をしかめた。
中国には、雨雲にヨウ化銀のミサイル弾を撃ち込んで人工的に雨を降らせる作戦がある。事前に雨を降らせて雲を消し、後に「晴れ」を手に入れるという。男子マラソンと閉会式が控える24日のための作戦があったとしたら、小西らは割を食った。ヨウ化銀が人体に悪影響を及ぼすとの指摘もあり、屋外競技の選手らが心配になる。
ゴールシーンをニュースでたまたま見たんですが、ほんと土砂降りでしたよね。大気汚染ばかりに目を奪われがちですが、当然、雨も危険なわけで(T^T)
■「金メダル至上主義」に戒めも=イメージ悪化を懸念−中国(時事)
【北京21日時事】北京五輪で金メダルラッシュに沸く中国で、共産党機関紙・人民日報が21日、「重要なのは五輪を通じて全国民の健康な体づくりを促進することだ」と主張する論評を掲載するなど、「金メダル至上主義」を戒めるべきだとの論調が強まっている。
中国の金メダル獲得数は20日の競技終了時点で45個と、2位の米国(26個)を大きく引き離し独走中。中国では金メダルの数を国力の象徴と見なす風潮が強いが、21日付の中国青年報も「五輪は国力勝負の場ではない」と呼び掛けた。
胡錦濤指導部には、中国が五輪で金メダルばかりを追求しているとのイメージが国際社会で定着することへの懸念がある。国民的英雄の劉翔選手が陸上男子110メートル障害を故障のため棄権した直後、習近平国家副主席が「みんなが理解している」と励ましのメッセージを送ったのも、「金メダル第一」との見方を打ち消す狙いからだ。(以下略)
そもそも「国家の威信にかけて金メダリストを量産せよ!」って煽ったのは中共でしょ。何?このマッチポンプ。
ジャーナリストの林思雲という人が2004年8月に書いた論文によれば、「中国はひとつの金メダルを獲得するのに、およそ7億元(約105億円)費やしている。これを小学校の建設費用にまわせば、なんと3500校分にもなる」のだそうです(HEAVENさん8/18付参照)。勿体ない。
■中国「挙国体制」の優位性強調(スポーツ報知)
北京五輪組織委員会の魏紀中顧問(元中国オリンピック委員会副会長)は21日の記者会見で、中国が金メダルを40個以上獲得、メダル争いで独走状態になったことについて「予想外だったかもしれないが、挙国体制と呼んでもいいわれわれのやり方が、有効であることを一定程度証明している」と述べ、政府が巨額の資金をつぎ込んで選手の強化育成を行う現行システムの優位性を強調した。(以下略)
おろ?上の記事にある人民日報(共産党機関紙)や中国青年報(胡錦濤国家主席の出身母体である中国共産主義青年団の機関紙)の論評と矛盾してませんか?指導部も混乱してるんですかね。
■nikkei BPnet>財部誠一の「ビジネス立体思考」>五輪を見ながら考える、中国との付き合い方
(前略) 上海在住の友人からメールが届いた。もう20年以上、中国でビジネスを続けてきた彼は、中国人気質を知悉しているうえに、温厚な人柄である。日本に対する中国人の無礼に対しても鷹揚に対処してきた。だが「今回ばかりは堪忍袋の緒が切れた」と書き送ってきた。
女子バドミントンの3位決定戦で日本の末綱・前田ペアが中国チームと対戦した夜、上海在住の多くの日本人がひいきにしている日本料理や「伊藤家」に立ち寄った時のことだ。準々決勝で世界ランキング第1位の中国人ペアを破って大金星をあげた末綱・前田ペアに対して、伊藤家の服務員(ウェイトレス)たちが悪口雑言の限りをつくしていたという。(以下略)
「以下略」っていうか、登録しないと先が読めないみたいです(T^T)→ブラウザ変えたら読めました。すみません(^^ゞ
■【伊藤正の北京奥運考】「期間限定」の文明大国(産経)
(前略) 少なくとも五輪期間中に北京を訪れた外国人の多くは、中国が近代的な「文明大国」との印象を持ったに違いない。そうした印象を与えるべく、中国は努力してきたのであり、中国のメディアがそれを誇るのも不当ではない。
しかし、つい数カ月前までは、そうではなかった。街にはちりが舞い、物ごいや売春婦の姿があったし、公共バスの停留所では人々は我先に乗車口に殺到していた。交通渋滞が常態化し、大気汚染で息が詰まる日も少なくなかった。
五輪前に街は「清掃」された。農村からの出稼ぎ労働者の大半は帰郷し、物ごいたちはむろん、路上の物売りやストリートミュージシャンも消えた。周辺地区を含めほとんどの工場が操業を停止し、開会式の3週間近く前にはマイカー規制が始まった。
外国の訪問者たちが見ているのは「期間限定」の美しい北京にすぎない。それを演出し組織できるだけの統制力を中国共産党は内外に示し、政権の威信を高めるのに成功した。断トツの金獲得とあわせ、「中華帝国」の復活と懸念する反体制派の声はか細い。
作家の曾野綾子さんが、産経8/22付「小さな親切、大きなお世話」というコラムの中でこう書いています。
【(オリンピックの)運営のあちこちで公式偽装を企てた中国は、急にその日だけ客間を豪華に飾ったのだが、裏の方には壊れたりはげたりした家具が隠してある家のような印象を与えたのである。こういう姿勢では、今後も中国製品はどれだけ怪しい内容で作られるかわからない。それを中国政府は国家的弾圧で隠すだろう、と印象づけた。つまり、そのような偽装を国家がコーソライズ(公認)することもあるのだ、と今回のオリンピックは証明してしまった】
■毒ギョーザ問題:中国が定例記者会見「実録」から削除(中国情報局)
五輪に直接関係ないけど、皆さんに知ってもらいたくて。
■韓国、パレードまで選手帰国禁止 五輪政治利用と批判(共同)
■「将軍様のバッジを見て笑ってはいけない」、韓国選手団に正しい接し方の手引き書(AFP)
韓国もいろいろ「はぁ?」なんですが、キリがないので省略(^_^;
■チベット活動家を拘束 ドイツ人ら4人(共同)
もはや北京五輪の風物詩。
■少数民族の男2人、軍用空港で警備兵を襲撃…中国・青島(読売)
この種の襲撃事件、報道は激減しましたが(おそらく中共の方向転換。8/20放送「アンカー」青山繁晴さんの解説参照)、未だに多数起きているであろうと。
■外交部がデモ関連の質問に「興奮剤が足りないのか?」(中国情報局)
■北京拠点の銘柄群、五輪効果の期待は空振り?(中国情報局)
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8月22日(金)
■<北京五輪・関連>「次の中国での開催、早くとも20年後」―IOC名誉会長(中国情報局)
2008年8月21日、国際オリンピック委員会(IOC)のサマランチ名誉会長は、在中国スペイン大使館で行われた記者会見で、「中国が次回五輪を開催するには、少なくともあと20〜30年は必要だ」と述べた。北京紙「新京報」が伝えた。(以下略)
「中国が今回五輪を開催するには、少なくともあと20〜30年は必要だった」が正解でしょ?
■ダライ・ラマ14世「五輪休戦はまやかし」(日刊スポーツ)
フランスを訪問中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は22日、フランス南部エロー県の仏教寺院で同国のクシュネル外相と会談し、「(北京五輪中の)五輪休戦はまやかしのようなものだ」などと中国を批判した。
会談は非公開で行われた。フランス公共ラジオはチベット側関係者の話として、ダライ・ラマは会談で「五輪と並行して(中国当局による)容赦のない抑圧行為が続いている」と訴えたと報じた。ダライ・ラマは、サルコジ大統領夫人のカーラ・ブルーニさんやヤド外務・人権担当相とも会談。ブルーニさんは大統領からのあいさつの言葉をダライ・ラマに伝えたという。
クシュネル外相は会談後「フランスはいつでもダライ・ラマを歓迎する」と述べた。(以下略)
フランスって実はあんまり好きじゃないんだけど(大学時代、第二外国語で仏語を選択した私が言うのも何ですが(^_^;)、北京五輪中にダライ・ラマの長期滞在を歓迎するって姿勢、これはもう称賛に値しますね。日本なんて、ダライ・ラマが4月にトランジットで数時間立ち寄っただけでも、政府がおたおたするような情けなさでしたからね。
■【古森義久の北京奥運考】中国当局が抑えた「反日」(産経)
(前略) しかし日本側では北京五輪でもその種の反日言動が起きることを恐れ、あえて開会式で入場行進する日本選手たちに日の丸と同時に五星紅旗を持たせた。日本オリンピック委員会が北京の日本大使館と協議してとった措置だった。主催国とはいえ他国の国旗を振って行進する大選手団は他にいなかった。ブーイング予防という選手への配慮だとしても、媚(こ)びとも映りかねない異端の光景が生まれた。
開会式の選手用も含めて合計約400本の中国国旗を調達した日本大使館は女子マラソンでも日本側の応援者たちにそれを配り、日の丸とともに振ることを要請した。日の丸だけを振ってはならないという認識からである。中国では日本の国旗は振れないという主張はどうしても長野の聖火リレーで巨大な五星紅旗が多数、打ち振られた事実を想起させ、日中関係の悲しいゆがみを痛感させる。
では今回の五輪ではなぜ観衆の反日言動が起きなかったのか。
簡単にいえば中国当局が20万人もの「文明応援隊」を作り、観戦マナーを徹底させたことに加え、胡錦濤政権が国内の反日を政策的に少なくとも当面、一定限度内に抑えようと努めているからだろう。日本側が五星紅旗を振ったからではない。
共産党直結の英字紙「チャイナ・デーリー」は日本の五輪チームの友好的大特集を組んだし、国営新華社通信系の新聞「国際先駆導報」も一面に「五輪で中日の民間の感情を緊密に」という長文記事を載せていた。
だが政府当局による五輪でのマナー特訓や政治戦略からの反日抑制が一般中国人の心情をどこまで変えるのか。答えは当然ながら早急には出ないだろう。
拙エントリー8/10付:北京五輪が始まったわけですがにて、入場行進で日本選手団が日本と中国の国旗を持っていたことについて、「観客からブーイングが起きたらまずいから、中国側に『中国国旗も一緒に振ってくれ』とか要請されたりしたんでしょうか?『中国に媚びてるみたいで気分悪い』という気持ちと、『日本はホスト国に礼を尽くすんだよという度量の大きさを見せたので良かった』という気持ち、半々です」というふうに私は書いたんですね。
ところが何とこれは日本側が自発的にしたことで、まさに中国に「媚びた」というのが実態だったわけですね。しかも開会式だけじゃなく女子マラソンでもやってたとは(T^T)
そもそもは中共の反日教育が発端なんですけどね。あれだけ自国民に対し反日感情を煽っておいて、都合が悪くなったら「日本も平等に応援しろ」って。本当にこの国はマッチポンプですなぁ。
■北京五輪体操選手の年齢詐称疑惑--中国ネット検閲の実態も話題に(読売>CNET Japan)
あるセキュリティ研究者がGoogleと、百度(バイドゥ)を通じて複数の中国五輪代表の体操選手が出場資格よりも年齢が若いという証拠を明らかにした。
複数の中国人体操選手が年齢資格を満たしていない証拠がネット上にあると最初に報じたのは、The New York Timesと思われる。(以下略)
北京五輪まとめ(1)でも、またこの(2)の8月19日分でもちらっと紹介しましたが、欧米、特に米メディアはこの女子体操選手年齢詐称疑惑で中国を厳しく追及しています。
改めてネットはすごいなと思うと同時に、でも中共がシラを切り続ける限り、この問題はやがてうやむやで終わってしまう予感も。
■オリンピック水泳会場横で車が爆発炎上 けが人なし(ANN/魚拓)
北京オリンピック水泳会場近くの大通りで、車が爆発・炎上しました。けが人はいませんでした。
車が炎上したのは21日午後9時過ぎで、炎と黒煙が立ち上ったということです。火はすぐに消し止められましたが、現場検証も行われないまま、車両はまもなく警察によって運び出されてしまいました。運転手は車の外に逃げ出したため無事で、ほかにもけがをした人はいなかったということです。事故処理のため、付近は一時、大渋滞となりました。現地の警察は、「配線がショートして発火したものだ」と発表しています。
いま一度書いときます。報道されていないだけで、北京、上海、香港などで、車やバスやトラックが爆発する事件がこれまでにかなりあったようです。詳細は8月17日分(北京五輪まとめ(1))を。
■警官巡回ラサ沈黙 騒乱5カ月、五輪に住民冷ややか(朝日)(魚拓)
【ラサ(中国チベット自治区)=西村大輔】北京五輪の喧騒(けんそう)を離れて南西へ約2500キロ。漢族支配への反感から、3月にチベット僧や市民らの騒乱が広がったラサの街は今、閉塞(へいそく)感に覆われている。軍や警察が厳戒態勢を敷き、自由な会話もはばかられる雰囲気だ。人々は五輪をどんな思いで見ているのか。5千メートル以上の山々で外界から閉ざされた街に21日、入った。
(中略) 五輪への視線は冷ややかだ。ある寺院の40代の僧侶は声を潜めた。「チベット族は五輪で漢族が負けると喜んでいる。自分たちの国で五輪が開催されているという意識はまったくない。当局批判につながる意見は家庭でも話すことがはばかられ、特別な許可証がなければよその街にも行けない。五輪がもたらしたのは恐怖と不自由だけだった」
取材は自治区政府の許可を得て入った。昼間は外国メディアの窓口である外事弁公室の係官が記者に同行する。その案内で会ったチベット族は、共産党員の年金生活者イシロジュラさん(74)。「毎日テレビで五輪を観戦し、中国の選手を応援しています。中国人の100年の念願がかなった」と笑った。
「チベットは歴史上最も幸福な時代を迎えている。共産党のおかげで発展した。ダライ・ラマの時代こそ奴隷社会だった」。横で係官がメモを取り続けていた。
チベット騒乱は、チベット族と漢族の対立を際立たせただけでなく、チベット族同士の溝を深めたようにも見えた。
画像は7/28放送「報道ステーション」より(拙エントリー8/2付:「報ステ」チベットから僧侶の姿が消えたにテキスト起こしあり)。
取材対象のチベット人女性の隣にモザイクかけた青い服の女性が座っていますが、これは中国政府が派遣した監視員です。
朝日新聞は上の記事で「外国メディアの窓口である外事弁公室の係官」なんてソフトな表現をしてますが、実態は監視員でしょう。「報ステ」の取材中、このチベット人女性もやはり「共産党のおかげ」という言葉を何度もくり返していました。
■入場券すべて完売なのに…目立つ空席(中日)
北京五輪の競技会場で空席が目立っている。入場券はすべて完売なのに、数百人単位のブロックに観客が誰もいないことも。五輪の協賛企業や要人向けに優先した座席が活用されていないとみられ、「庶民は欲しくても買えないのに」と不満が出ている。
日本勢が活躍した柔道会場では連日、まとまった空席が目立ち、ボランティアが休憩所代わりに交代で席に着いていた。日本人観客からは「チケットが手に入らず、日本から応援に来るのを断念した人が大勢いるのに…」とぼやく声が聞かれた。(以下略)
画像は20日の国家体育場。男子200メートルで世界新記録が達成されるなど、決勝種目が多かったにもかかわらず、ガーラガラ。
こういうのテレビ的にも格好つかないでしょ。私が中共の幹部なら体裁を気にして、外国人観光客を(五輪おじさんも)無料で入れてあげるよう指示しますけどね。そうすればイメージアップにもなるだろうし。何でそうしなかったんでしょ?
■北京五輪、「完売」なのに空席が目立つワケ/スタンドを埋める「動員組」も出現(日経ビジネス オンライン)
もはや日本でもほとんどのメディアが取り上げている「空席目立ち」「動員組(官製応援団)」のお話。「日韓ワールドカップでも空席問題はあった」という声もあるようですが、本質は全く違うようです。北京五輪の場合、外国人はチケットがあってもビザが下りないこともあるそうです。で、商用目的や五輪観戦で入国を希望する外国人には、中国国内にいる人からの招待状が必須となったと。それどころか、ビザ発給要件の厳格化により、仕事などで中国に長期滞在しているのに、国外退去を強いられる外国人もいたそうです。
■<北京五輪・関連>人海作戦で治安は良好、刑事事件が大幅減―北京市(中国情報局)
中国公安部のHPによると、8月8日から15日まで、北京市全体で治安問題や刑事事件が少なく、この間、社会を不安に陥れるような重大事件、社会やオリンピックの開催を脅かす集団事件は発生していないと発表したんだそう。事件や事故がどれだけ減ったかというのを細かいパーセンテージを出してるんですが、「中国公安部のHP」って時点で信憑性ゼロ。頻発している車やバスの爆発事件なんかも、単なる「火事」あるいは「交通事故」に入れてそうだし。
■【北京にキター!!】まるで五輪の武術大会(サンスポ)
中国は武術を五輪の正式種目にしてほしいとこれまでずっとIOCに要求してきたものの、なかなか受け入れられない。だからなんでしょう、五輪期間中に武術大会を開催。IOCは五輪のロゴマークを使わないこと等条件付きでOKしたそうですが、実際は使用会場もボランティアも垂れ幕なども五輪のものを使用。しかも参加選手は五輪の選手村に入る始末。普通に金・銀・銅メダルも授与されてるし、観客は本物の五輪と勘違い。中国の「偽装」はもう際限がないですね。
■チベット訴えた外国人活動家6人、拘留10日間…北京(読売)
これまでたくさんの活動家が拘束されてますが、日本人はおそらくペマ・ヨーコさんだけでしょうね(父がチベット出身、母が日本人。北京五輪まとめ(1)で紹介済)
■デモの香港企業家ら拘束 北京・中南海近く(産経(共同))
企業家らが抗議活動をして当局に拘束。香港はメディアも人もまだまだ反骨精神が生きてるみたいですね。但し動機は個人的なもののようですが(^_^;
■北京五輪開会式の裏話(中国国際放送)
数々の偽装は完全無視、美談でまとめてる。
<北京五輪・関連>「ホテルが外国人宿泊客を監視」はデマ―北京市当局(中国情報局)
北京市旅遊局スポークスマンの熊玉梅(シオン・ユーメイ)副局長曰く、「中国では個人のプライバシーは法によって保護を受けるものであり、外国人観光客の皆さんは安心して宿泊して欲しい」。中国に個人のプライバシーなんかあるわけない。たとえそれが外国人であろうと。
■土石流で観光客1000人救出=中国新疆(時事)
救出されたのは観光客だけ?地元民は?
■昔は死刑 いまサッカー(共同通信記者ブログ)
「工人体育場」は70年代に公開の人民裁判が行われていたそうです。
■上海株、五輪期間中に11.8%下落 時価総額は25兆円減(日経)
■五輪期間中にも死刑執行=強盗殺人の2人に−中国(時事)
■中国でiTunes Storeに障害、チベット支援曲が原因で遮断か(ロイター)
■中国政府テロ隠し…五輪開幕直後に事件報道消滅の異常(ZAKZAK)
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8月23日(土)
■歌った少女は「傷心」 五輪開会式の“口パク”(産経)
北京五輪開会式の“口パク”問題で、実際に革命歌曲を歌った少女、楊沛宜さん(7)について、担任の教師が23日までに、自身のブログで「がっかりし、傷ついているようだ」と近況を伝え、「楊さんを二度と傷つけないでほしい」と訴えた。
教師によると、楊さんは18日に口パクをした林妙可さん(9)が出演した娯楽番組を興奮した様子で見た。しかし、司会者が、実際には楊さんが歌ったことを紹介しなかったため、がっかりした表情を浮かべ、ひと言も口をきかずに就寝。翌朝、楊さんが歯形が残るほど強く自身の腕をかんでいたのを家族がみつけた。
両親はメディアの取材から守るためとして、楊さんを「遠く」に移したという。教師は、楊さんが林さんを含め一緒に開会式の練習をした子どもたちに会いたがっているとしている。
楊沛宜さんは閉会式に出席するかもって報道もあったようですが(時事8/22)……、可哀相に。「顔だけ」少女もまさか平気でいるってことはないと思うんですけどね。表向きはニコニコしてても、やはり家では落ち込んでませんかね。
ちなみに、香港の人権団体、中国人権民主化運動ニュースセンターが伝えたところによれば、「口パク」を決めたのは習近平中国国家副主席(北京五輪の運営責任者)だったらしい(共同8/23)。
■報道の自由、約束果たさず 中国外国人記者クラブ(共同)
【北京23日共同】北京の中国外国人記者クラブ(ジョナサン・ワッツ会長)は23日、過去約1カ月間に海外メディアの記者への暴力など30件を超す取材妨害があり、五輪期間中に報道の自由を確保するとした中国政府は約束を果たさなかった、との声明を発表した。
声明によると、五輪のメーンプレスセンターが開いた先月25日以来、30件余りの取材妨害の発生を確認したほか、現在20件を調査中。ことし1月から8月20日までの取材妨害は計152件で、昨年全体の発生件数にほぼ匹敵する。
特に過去1カ月間を見ると、記者への殴打やカメラ破壊など当局者による実力行使が計10件と目立ち、昨年全体の発生件数を上回った。
声明は、一部ウェブサイトの閲覧規制の解除や地方取材の基本的な自由化など改善もみられるとしたが「問題点は数多い」と指摘。特に取材対象が当局から嫌がらせを受けることやチベット自治区への立ち入り制限を挙げた。また、地方取材の自由化取り消しなど五輪後の規制強化の可能性に懸念を示した。
国境なき記者団も22日、同様の発表をし、暴行を受けたり拘束されたりした外国人記者は少なくとも22人、北京在住の人権活動家50人以上が自宅軟禁下に置かれたり、北京から追放されたとしています(時事)。
■米、中国に8人の即時釈放要求 チベット問題抗議で拘束(朝日)
【北京=奥寺淳】北京の米国大使館は23日、中国政府に対し、五輪期間中にチベット問題で抗議をして拘束された米国人8人を即時に釈放するよう求めた。米大使館は「人権や表現の自由を尊重するよう求めてきたが、中国が五輪を通じて寛容さと開放性を示せなかったことに失望している」との談話を発表した。
8人のチベット支援家のうち6人は19日に拘束され、10日間の拘留となった。21日にも米国人2人とドイツ人、英国人が拘束されていた。米大使館員が22日に米国人8人と面会したが、「虐待などの形跡はなかった」としている。
これまで抗議デモなどで拘束された外国人は、拘束後すぐに国外退去となる例が多かったが、司法手続きをへずに拘留されるのは異例。
中共が外国人活動家になぜこう厳しく対処するのかが分からない。米国政府や米メディアともめると、後々面倒なことになると思うのですが。……と思ってたら、米国人8人は24日の閉会式の夜、米ロサンゼルス行きの航空機で米国に強制送還されたそうです。英国人女性とドイツ人男性の計2人も25日朝に強制退去となり、出国したとのこと(毎日8/25)。
要するに拘束後すぐに国外退去にすると、帰国後(まだ五輪期間中)に母国のメディアにベラベラ喋られる、世界中に中国批判が報道される、それはマズイってことで閉会まで拘束したんですかね。
■五輪「大成功」と礼賛一色 “口パク”などは報道規制(共同)
【北京23日共同】北京五輪の閉会式を翌日に控え、23日付の中国各紙は「非の打ちどころのない大成功」などとする礼賛一色の内外の声を伝えた。開会式の「偽装事件」などに関する報道は規制され、多数の人権活動家を軟禁下に置くなどしていることは一切伝えていない。(以下略)
想定内とはいえ、ここまで開き直られると……。もはや他国にどう思われようが、中共には関係ないんでしょうね。中国人民に「五輪は大成功だった」というイメージを植え付け、愛国心を高めることができれば、それでいいんだと。
■外国メディアが見た五輪 運営順調、でも違和感(共同)
北京五輪は24日、閉幕する。世界から集まった外国メディアの目に「中国の17日間」を尋ねると競技運営は順調だったが、国民やメディアへの統制に違和感が強く残ったとの声が多い。中国が望んだ「普通の国」への仲間入りが果たせたとは言い難い。
「設備は立派で運営は順調。英国には金もないし(五輪運営の障害となる)住民を外へ追い出すこともできないので、この点では絶対超えられない」と、次期ロンドン五輪を開催する英紙ガーディアンのジョナサン・ワッツ記者。
「五輪は中国指導部にとり共産党大会のような政治イベントで、恥ずかしいこと、みっともないものは全部追い出した」
ウエスト・フランス紙のフランシス・シモン記者は「五輪のフェンスで囲まれたエリア外の問題は何も解決していない。美しい競技場はいわば現代の奴隷(出稼ぎ労働者)がつくったもの。それなのに中国人は『誇りに思う』と口をそろえる」と批判。「中国人観客の興奮ぶりは異常だった。メダルを量産して『中国は正しかった』と思っているようだ」と中国人の異質性に困惑する。
まさに檻の中の五輪。閉幕後の外国メディアの報道がますます楽しみになってきました。
■北京五輪24日閉幕 運営に大きなトラブルなし(デイリースポーツ)
確かに大会運営そのものには大きなトラブルはなかったのでしょうが、そのために中共が買った「怨嗟」は大きいですよね。少数民族の弾圧だけでなく漢民族までをも抑圧し(デモを許可すると言っておいてしなかったり、出稼ぎ労働者を締め出したり、交通規制で物流停滞を招いたり)、さらには外国人活動家や記者への拘束・暴行等々、これらがいずれ手痛いしっぺ返しとなって中共に返ってくるであろうと。
■【外信コラム】ソウルからヨボセヨ 中国の“嫌韓感情”(産経)
どっちもどっち。
■北京五輪2008>コラム>看看北京>「文明的」応援ではあったけど(朝日8/23)
「(官製応援団が)一糸乱れず応援する姿は確かに『文明的』だったが、ちょっぴりこっけいで、ちょっぴり怖かった」と。「ちょっぴり」どころかね。朝日はやっぱり甘いなぁ。
■北京五輪ハンド:女子準決勝の抗議取り下げ(朝鮮日報)
「AFP通信は、韓国が試合終了後20分にわたりベンチに残り抗議を続けたのは、1988年ソウル五輪でボクシングのピョン・ジョンイルが判定を不服としてリングに67分間とどまった事件を思い出させると報じた」。相変わらずですね、韓国も。でも審判に暴行したキューバのテコンドーの選手よりはマシかと(CNN8/24)。
■【北京五輪 百年の夢のあと(上)】なお遠い国際標準化(産経)
■日刊スポーツ>西村幸祐コラム>劉翔の棄権で見えた日本と中国の文化の差異
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8月24日(日)閉会式
■全302種目終了 北京五輪が閉幕(産経)
夫も私もレッド・ツェッペリンのファンで、ジミー・ペイジが目的で閉会式を見ました。
夫曰く「閉会式見てる人、みんな間違い探ししてるんやろな。明日の朝刊に正解が載ったりして」。ウケた(≧∇≦)。ま、開会式の偽装には外国だけでなく国内からも批判が出たし、中共も学習して閉会式ではヘマはしないでしょうね(とか言ってて、後日やっぱり偽装が発覚したりしたら笑うけど)。
しかし閉会式も相変わらず派手というか、これ見よがしというか。またしてもマスゲーム全開だったし。子供たち(もちろん漢族でしょう)の作り笑顔も痛々しいし。
中盤にようやく、4年後の開催地であるロンドンのパフォーマンス。ここだけ妙に垢抜けた感じでしたね。ジミー・ペイジの演奏は非常に楽しめました。しかも「胸いっぱいの愛を(Whole Lotta Love)」。私の大好きな曲。
最後の方でジャッキー・チェンが出てきましたね。北京五輪の親善大使だとは分かってるけど、「香港人の気合いを見せて、暴れて閉会式ぶち壊してくれんかなぁ」なんて、夫と言い合ってました。
ま、香港が中国に返還されて10年以上経ちますし、香港人がかつて持っていた「自分たちは大陸人とは違うんだ」って意識も、もうすっかり薄れてしまっているでしょうけども。
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8月25日(月)
■大手各紙社説
・五輪閉幕へ―北京に刻んだ歓喜と涙(朝日8/24)(魚拓)
・北京五輪閉幕 疑問残した中国流運営(産経8/24)(魚拓)
・北京五輪閉幕 中国は「和」の文字の体現を(毎日8/25)(魚拓)
・五輪後の中国 祭りが終わって試練が始まる(読売8/25)
・転換期の中国を映し出した北京五輪(日経8/25)(魚拓)
中共による取材・報道の自由の制限、少数民族問題、これらに一切触れていないのは朝日新聞だけ。
■「日本海」表記に韓国反発 北京五輪閉会式で上映の世界地図(産経(共同))
他に、映像の中で世界中から北京へ光が向かうことを表現したシーンにも「日本からは3本の光が北京へ伸びているのに朝鮮半島からは一つもない」との不満が出ているんだそうです。もうアホらしくてコメントする気にもなれません。25日夜に中韓首脳会談があったのですが、この話題は出なかったそうです。李明博大統領もそこまでアホではなかったってこと?
■「ガス田問題は無理せずに」 首相、胡主席に伝える 7月首脳会談(産経)
福田首相が洞爺湖サミット期間中に胡錦濤と会談した際、東シナ海のガス田問題について、「(北京五輪で)大変だろうし、その話は無理せずにやっていただいていいから」と述べ、自ら詰めの協議の五輪閉会後への先送りを提案していた――。
このオッサン、ほんま外交っちゅーもんを知らんね。事は領土と資源に関わることですよ。日本国民の財産ですよ。外交は武器を使わない戦争。相手が大変な時だからこそ、機を逃さず攻撃するのが外交っちゅーもんやないんですか?相手がしたたかな中国ならば、なおのこと。
■ミーチャンハーチャンさん8/25付:開会式の逆さ中国国旗よほどタブーらしい。
新聞やテレビで報道されない、ネットならではの情報はまだまだありそうです。
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以上です。スクロール、お疲れ様でした。
8月21日分で紹介した【伊藤正の北京奥運考】「期間限定」の文明大国(産経)、出だしは実はこんなふうに始まってます。
【スピーチを終えた中国人は真っ先に自ら拍手する。カラオケを歌っても同じ。そこですかさず拍手を送らないと、不機嫌な顔をされること必定だ。本人の自画自賛に付き合うのが中国の礼儀であり、まして国家が成功を期し総力を注いだ北京五輪となれば、なおさらだ】
どっかで聞いた話だなと思ったら、ジャイアンのリサイタルですやん。そうか!北京五輪はジャイアンリサイタルだったのか!
こんな感じでまぁわーわー言うてきましたが、北京五輪はやっぱり開催して良かったんじゃないでしょうか。中国の負の部分がいっぱい出ましたから。中国がいかに前近代的で、いかに民度の低い国であるか、世界中に知らしめることになりましたから。
あと気になるのは、日本のメディアや政治家が北京五輪をきちんと総括できるかですね。拙エントリー8/19付:「それでも中国と付き合いますか?」でもぼやかせてもらいましたが、チベット問題にしても何にしても、中国が絡むとすぐ腰が引けてしまいますからね。朝日新聞の社説みたいに表面だけ撫でて、批判したフリして終わりってことにならないよう願います。
それよりは出版社に期待ですかね。「北京五輪50の嘘!」なんて本が出そうな予感(^_^;
※拙ブログ関連エントリー
8/10付:北京五輪が始まったわけですが
8/23付:北京五輪まとめ(1)
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Comments
日本では武術太極拳って言うみたいですね。
http://www.jwtf.or.jp/home/index.html
上記HPの北京五輪関係ってとこには
「北京五輪武術トーナメント」開催
ですって。
ちなみに、会長は
二階 俊博 衆議院議員。
財部誠一の「ビジネス立体思考」
五輪を見ながら考える、中国との付き合い方
登録しなくても読めますよ^^
いつも個別にレスを差し上げられず申し訳ありません。
Aさん、ありがとうございました。いつもOS9+ネスケで見てるんですが、IEでやってみたら続きを読むことができました。ネスケでは次ページをめくるアイコンが表示されなかったという……オマヌケ(T^T)
今度は帰国する人が喋るからさらにネタが増えそうですね。
それから今年の夏は暑い期間が長かったですが、中国の人工降雨ミサイルが関係しているのではないか?と思っています。
純粋にスポーツ競技の中で見せてくれる感動だけを考えると、五輪ってやっぱり凄いんですけどねぇ。その感動に敬意も表さず、中国&当のIOCが自己利益の為に利用するだけ利用しているのを見せつけられると、今回は。。。
ところで、五輪後の極東亜周辺ってどうなるんでしょう。中韓のいざこざもさることながら、グルジアで忙しくなりそうなアメリカを見計らっての北朝鮮の無力化中断宣言。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2008082600645&j1
結局、ヒルにライスを食べたブッシュは、全部吐き戻す事になるんでしょうか。
はたまた、吐き戻す事も出来ない、フォアグラアヒルのような福田康夫氏と日本外務省はどうするんでしょう?
・・・一寸話が逸れますが先の8月14日「アンカー 日朝拉致〜」の記事を見て私も即座に抗議メールを出しましたが、いつもなら1週間そこらで「メール受領」を告げる返信メールが来てたのですが、今回はもう2週間近く経っても未だ来てません。
・・・皆様には来ましたでしょうか?もしや遂に総理が国民をガン無視し始めたのではと危惧感を抱いております。 では。
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洞爺湖サミットの前に来日した、共和党系の親日派元米国高官が笑いながら、こう言った。
「今、ワシントンで流行(はや)っているブラックジョーク、知ってるか? 『昔はキャピトル・ヒルとよばれていた米国会議事堂は、いまや”キム・ジョン・ヒル”と呼び名が変り、そこには”灌木(ブッシュ)”と”米(ライス)”が繁っている』というんだ」
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ヒル(丘)はクリストファー・ヒル国務次官補のこと。
米国では大木が好まれ、背の低い灌木は喜ばれない。
そして米国では、米は主食の小麦に比べて格の低い食物である。
つまり「ブッシュ政権は今やすっかり北朝鮮にやられてしまって、人気もなくなり、くだらない政権に変わってしまった」という意味のようです。
首相や官房長官が土佐選手に慰め・励ましのメッセージを送りましたか?
で、そのスタッフなんですがボールをオークションにかけちゃったみたいなんですね、高額で。それでネットで叩かれたみたいですよ。それにもましてボールを取りに行くみっともない姿がTVに映し出されて余計にまた叩かれたらしいです。ぼくも見てたんですが確かにあれは頂けなかった。乞○に見えた。
それと同栗原さんと福原さんが写真撮影をダシにセクハラされてる所が映し出されてましたよ。栗原さんは背の低い韓国人?コーチに二の腕掴まれて連れて行かれました。ネットでは「第二の拉致」と呼ばれています。