「アンカー」原発停止要請のウラ側 菅政権『統治セズ』&南三陸町レポ
※【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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■5/11放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
前半は菅首相の突然の浜岡原発停止要請のウラ側。後半は被災地・南三陸町取材報告。
ちなみに浜岡原発停止要請については、5/7付エントリーで4/20放送「アンカー」青山さんの解説を引かせてもらったんですが、今日の「アンカー」でもこの箇所がプレイバック。経産省幹部によれば、やはり停止要請は菅さんが勝手にやったことだそうで…(T^T)
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeからキャプチャさせていただきました。
※引用転載はご自由に。事前連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。また画像を利用される方は、直リンクでなく必ずお持ち帰り下さい。
内容紹介ここから____________________________
山本浩之
「さ、そして、えー、このあと、青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーに移りますけれども、今日ももちろん、震災に関連したお話です」
青山繁晴
「はい。あの、このごろ、特にその震災の中でも福島原子力災害に関して、えー、その政府の動き、いくつかありましたね。例えば今、ずっと話題になったその浜岡の原子炉、とにかく全部止めるって要請を出した。それから昨日、福島県の川内村っていう警戒区域になってる所に、住民の方々を一時的に、お帰りいただくと、いうことありましたね。で、これをその、報道の仕方によっては、何か政権、お上の側からですね、配慮があって、その、良いことも行われていると、いうふうな受け止めもあるんじゃないかと思うんですけれどもね。しかし、これを私はこのように考えてております」
山本浩之
「『統治セズ』」
青山繁晴
「はい。これどっかで聞いたなと、いうふうに思われるかもしれません。これはその通りであって、ちょっとこれ後ろを向けますとね(フリップを裏返しにして見せる)、えー、ここに、見えますか、ちょっと映していただけ…」
山本浩之
「はい、出てますね」
青山繁晴
「えー、2010年の5月12日、つまりちょうど1年前なんですが、1年前の鳩山政権の口蹄疫という大きな危機、農家の方々が苦しんだあの危機に対して、僕は怒りを込めて、この政権は統治能力を失ってると申しました。そして、その現在の危機についても、実は、浜岡の問題に加えて、この警戒区域に2時間だけ、住民を帰したことが実は本当は、統治能力を失ってることなんだということを、これも今日も具体的に皆さんと一緒に考えていきたいと思います」
山本浩之
「ではコマーシャルをはさんで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「さ、ひとつめのキーワードは『統治セズ』。ちょうど1年前と同じキーワードでした。さっそく解説お願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。あの、仮にも、私たちの選挙で選ばれた政権に対して、統治せずって言うのは、もうほんとによほどの覚悟を持って申し上げています。で、今、直近の問題として、その浜岡のことと、それから皆さんの、こう気持ちに今一番新しいのは、避難住民の方々の一時帰宅の問題だと思うんですね。こちらから入っていきたいんですが、ちょっと出していただけますか」
村西利恵
「昨日から警戒区域内への一時帰宅が始まりました」
青山繁晴
「はい。これ、あの、昨日から今日にかけても、延々、あの、TVを中心に報道されてですね。何かこう同情するかのような報道とかですね、まあちょっとは帰れてよかったですねっていう、ことにとどまってるんですが、僕はそのメディアの報道ぶりも、はっきり言って実にひどいと思います。どうしてかと言うと、この一時帰宅っていうのは、基本的にこれです」
村西利恵
「青山さんによると、これは実はおかしい。2時間滞在という根拠がないし、そもそも川内村は汚染地域なのかという疑問がある」
青山繁晴
「はい。まずあの、2時間滞在っていうふうに、ま、役人から言われてですね、あの、ほんとに、日本国民まじめですから、まじめで誠実なんで、その通り2時間きちんと守られたわけですね。これまあちなみにアメリカ合衆国の国民だったら、自分、銃持ってることもあって、こんな2時間だけ自分の家に行けって言ったら、で、根拠を示さなかったら、たぶん撃ち殺しますよ、その役人をですね。ところが日本では誓約書書けって言われても、一部不満をおっしゃってもですね、誓約書まで書いて2時間守られた。そしてその結果、皆さんどうだったかはご存知ですよね」
青山繁晴
「あの線量計をつけておられます、あの、これ(防護服姿の写真示して)トランシーバーですけど、この中に線量計をつけておられますけどね。その線量計によるとですよ、一番少ない方で1マイクロシーベルトですね。そして一番高い方でも10マイクロシーベルトですね。すなわち、その、健康に被害が出る被爆とはとても思えないわけですね。そしてちなみに、私は、あの、今ここに簡単な絵ですけど出てますけど、ここに福島第一原発があって、この、僕は50kmの所からですね、ま、郡山の辺りから車で一人でずっと入っていって、ところどころ降りて線量計をつけたままずっと入っていって、そして川内村はほんとは20km圏内のごく一部、えっと、半分以下なわけですよね。で、あの、その中、もっともっと奥の、その第一原発の正門の所まで行ったわけです。この構内に入るのはその1週間あとですね。4月15日にここまで行きました。行って、そして、いた時間は夜明けから昼前までですから、だいたい、えー、6時間半から7時間ぐらいいたわけですよ。で、だから2時間どころじゃないわけですよ。で、僕の、全ての線量はですよ、23マイクロシーベルトだったわけです。だから、2時間に区切られる、まず根拠がないわけですね。で、根拠を示さないまま、それを受け入れろと。つまり、こういう非常に、こう、ま、大袈裟なと、あえて言いますが、その、防護服も着せられてて、マスクもさせられて、で、その上で2時間ていうのは実は根拠がない。で、2時間しか滞在できなかったから、住民にとっては例えば、そのペットの問題も含めてですよ、あるいは家畜の問題も含めて十分なことはできなかったんですね。で、その上にですね、より深刻なのは、果たして川内村は汚染地域なのかと。これ皆さん、僕いつもこの『アンカー』のこのコーナーで、あの、普通のニュースの中に、実はヒントが隠されていますってこと申してますが、皆さんこの、お手元これ見ていただくと分かるように、ご存知ですね、70cm四方のビニール袋を入れられて、この2時間の間にその、今(VTRが)映ってますね、自分で持って帰りたい物を持って帰ってくれと言われたわけですね。そして、この中の物も、全部スクリーニングって言いまして、その被爆量を調査したところ、全て除染の必要がない、すなわち汚染されてないってことが、全ての物について確認されたんですね。その上で皆さん、お考えいただくと、地域の住民は避難なさいましたが、この持ち帰られた物は2カ月間、そのままだったんですね」
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■5/11放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
浜岡原発停止を要請した菅首相突然の決定のウラ側…保身?外部圧力?その背景を青山がズバリ!
前半は菅首相の突然の浜岡原発停止要請のウラ側。後半は被災地・南三陸町取材報告。
ちなみに浜岡原発停止要請については、5/7付エントリーで4/20放送「アンカー」青山さんの解説を引かせてもらったんですが、今日の「アンカー」でもこの箇所がプレイバック。経産省幹部によれば、やはり停止要請は菅さんが勝手にやったことだそうで…(T^T)
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeからキャプチャさせていただきました。
※引用転載はご自由に。事前連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。また画像を利用される方は、直リンクでなく必ずお持ち帰り下さい。
内容紹介ここから____________________________
山本浩之
「さ、そして、えー、このあと、青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーに移りますけれども、今日ももちろん、震災に関連したお話です」
青山繁晴
「はい。あの、このごろ、特にその震災の中でも福島原子力災害に関して、えー、その政府の動き、いくつかありましたね。例えば今、ずっと話題になったその浜岡の原子炉、とにかく全部止めるって要請を出した。それから昨日、福島県の川内村っていう警戒区域になってる所に、住民の方々を一時的に、お帰りいただくと、いうことありましたね。で、これをその、報道の仕方によっては、何か政権、お上の側からですね、配慮があって、その、良いことも行われていると、いうふうな受け止めもあるんじゃないかと思うんですけれどもね。しかし、これを私はこのように考えてております」
山本浩之
「『統治セズ』」
青山繁晴
「はい。これどっかで聞いたなと、いうふうに思われるかもしれません。これはその通りであって、ちょっとこれ後ろを向けますとね(フリップを裏返しにして見せる)、えー、ここに、見えますか、ちょっと映していただけ…」
山本浩之
「はい、出てますね」
青山繁晴
「えー、2010年の5月12日、つまりちょうど1年前なんですが、1年前の鳩山政権の口蹄疫という大きな危機、農家の方々が苦しんだあの危機に対して、僕は怒りを込めて、この政権は統治能力を失ってると申しました。そして、その現在の危機についても、実は、浜岡の問題に加えて、この警戒区域に2時間だけ、住民を帰したことが実は本当は、統治能力を失ってることなんだということを、これも今日も具体的に皆さんと一緒に考えていきたいと思います」
山本浩之
「ではコマーシャルをはさんで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「さ、ひとつめのキーワードは『統治セズ』。ちょうど1年前と同じキーワードでした。さっそく解説お願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。あの、仮にも、私たちの選挙で選ばれた政権に対して、統治せずって言うのは、もうほんとによほどの覚悟を持って申し上げています。で、今、直近の問題として、その浜岡のことと、それから皆さんの、こう気持ちに今一番新しいのは、避難住民の方々の一時帰宅の問題だと思うんですね。こちらから入っていきたいんですが、ちょっと出していただけますか」
村西利恵
「昨日から警戒区域内への一時帰宅が始まりました」
青山繁晴
「はい。これ、あの、昨日から今日にかけても、延々、あの、TVを中心に報道されてですね。何かこう同情するかのような報道とかですね、まあちょっとは帰れてよかったですねっていう、ことにとどまってるんですが、僕はそのメディアの報道ぶりも、はっきり言って実にひどいと思います。どうしてかと言うと、この一時帰宅っていうのは、基本的にこれです」
村西利恵
「青山さんによると、これは実はおかしい。2時間滞在という根拠がないし、そもそも川内村は汚染地域なのかという疑問がある」
青山繁晴
「はい。まずあの、2時間滞在っていうふうに、ま、役人から言われてですね、あの、ほんとに、日本国民まじめですから、まじめで誠実なんで、その通り2時間きちんと守られたわけですね。これまあちなみにアメリカ合衆国の国民だったら、自分、銃持ってることもあって、こんな2時間だけ自分の家に行けって言ったら、で、根拠を示さなかったら、たぶん撃ち殺しますよ、その役人をですね。ところが日本では誓約書書けって言われても、一部不満をおっしゃってもですね、誓約書まで書いて2時間守られた。そしてその結果、皆さんどうだったかはご存知ですよね」
青山繁晴
「あの線量計をつけておられます、あの、これ(防護服姿の写真示して)トランシーバーですけど、この中に線量計をつけておられますけどね。その線量計によるとですよ、一番少ない方で1マイクロシーベルトですね。そして一番高い方でも10マイクロシーベルトですね。すなわち、その、健康に被害が出る被爆とはとても思えないわけですね。そしてちなみに、私は、あの、今ここに簡単な絵ですけど出てますけど、ここに福島第一原発があって、この、僕は50kmの所からですね、ま、郡山の辺りから車で一人でずっと入っていって、ところどころ降りて線量計をつけたままずっと入っていって、そして川内村はほんとは20km圏内のごく一部、えっと、半分以下なわけですよね。で、あの、その中、もっともっと奥の、その第一原発の正門の所まで行ったわけです。この構内に入るのはその1週間あとですね。4月15日にここまで行きました。行って、そして、いた時間は夜明けから昼前までですから、だいたい、えー、6時間半から7時間ぐらいいたわけですよ。で、だから2時間どころじゃないわけですよ。で、僕の、全ての線量はですよ、23マイクロシーベルトだったわけです。だから、2時間に区切られる、まず根拠がないわけですね。で、根拠を示さないまま、それを受け入れろと。つまり、こういう非常に、こう、ま、大袈裟なと、あえて言いますが、その、防護服も着せられてて、マスクもさせられて、で、その上で2時間ていうのは実は根拠がない。で、2時間しか滞在できなかったから、住民にとっては例えば、そのペットの問題も含めてですよ、あるいは家畜の問題も含めて十分なことはできなかったんですね。で、その上にですね、より深刻なのは、果たして川内村は汚染地域なのかと。これ皆さん、僕いつもこの『アンカー』のこのコーナーで、あの、普通のニュースの中に、実はヒントが隠されていますってこと申してますが、皆さんこの、お手元これ見ていただくと分かるように、ご存知ですね、70cm四方のビニール袋を入れられて、この2時間の間にその、今(VTRが)映ってますね、自分で持って帰りたい物を持って帰ってくれと言われたわけですね。そして、この中の物も、全部スクリーニングって言いまして、その被爆量を調査したところ、全て除染の必要がない、すなわち汚染されてないってことが、全ての物について確認されたんですね。その上で皆さん、お考えいただくと、地域の住民は避難なさいましたが、この持ち帰られた物は2カ月間、そのままだったんですね」
山本浩之
「はい、そうですね、ずっとそこに置いてあったわけですよね」
青山繁晴
「そうです。で、例えば思い出のアルバムとか、例えば通帳とか、それからご位牌ですね、そういう物がたくさんあったわけですけど、それがタンスの中にある場合もありますよ?しかしあの昨日の映像皆さんご覧になりましたね。大きな揺れでですよ、投げ出されてる物も多く、そして例えばご位牌で言うとですよ、普通は仏壇開けてる家の方が多いですね」
山本浩之
「普段は開けるものですよね」
青山繁晴
「はい。そしてご位牌はやっぱり倒れやすいですから、地震でたくさん倒れて。僕、何を言ってるかというと、2カ月間普通に大気に晒されてるわけです。それが一切、その除染の必要がない、きれいにする必要がないってことは、川内村は汚染地域じゃありません!」
一同
「うん(同意)」
青山繁晴
「そもそも福島県は日本のチェルノブイリじゃない!従って川内村は汚染されてないのに、2時間しか入れない。持ち物はこれだけ。世界中に対して、ね、川内って村は汚染されたんだっていう、これ風評被害を与えてるわけで、これ与えたのは誰ですか。菅政権じゃないですか」
一同
「うん(同意)」
青山繁晴
「ここまで世界に宣伝しておいてですよ、もうあの、BBCでもCNNでもガンガンやってますけど、じゃあその、メイドイン川内って野菜を世界の誰が買ってくれるのか、日本国民は何とか志してもですよ、世界で誰が買ってくれるのかと、日本の農業はこれから輸出産業にしていくのに、一体政権は何をやってるのかってことで。それはどうしてかと言うと、あくまでこの同心円ていうのを根拠にしてるからでしょ?これ間違いだってことをもう何度もこの『アンカー』で申しましたね。放射性物質っていうのはほんとは軽いチリの上に乗って動くのが多いです。特に今回のような、チェルノブイリと違う、福島原子力災害では、軽い物が多いですから、地形と風に乗って、例えば今回の場合比較的こちら(北西方向に)行った物が多いんですね。あと太平洋に行った物も多いですよ。川内村にはあまり行ってないわけですから。ほんとは同心円でやらなかったらですよ、正確な物、正確な物って私たちは、SPEEDI(スピーディ)って物を110億円もかけて作った物を持ってて」
村西利恵
「そうですよね」
青山繁晴
「それをちゃんと活用してたら、そもそも警戒区域じゃないわけですよ、本当はですよ。で、これをどうして続けるかと言うと、政権はこの同心円でずっとやってきて、そのあと、最初、避難地域と言っててですよ、そのあと警戒区域にして入っちゃいけないって言って、そういうこと今更あの、覆すと、間違いを自分で認めなきゃいけない。間違いを認めたくないという保身のためであり、そして僕はなぜメディアもけしからんと言うかというとですよ、その、テレビであれ通信社であれ新聞であれ、例えば40kmの中へ入るな、50kmの中へ入るなっていうことを、社内で、記者たちに規制をかけてきた。そして、こうやってお上が行ったら、その時だけついて入っていく。ね。それって何やってるかというと、要するにメディアごと、同心円の考え方を認めてるってことじゃないですか。それを指摘するのがメディアの仕事じゃありませんか!?これを追認してるっていうこと自体が、僕は大きな間違いだと思うんですね。だから実は昨日の一時避難のニュースっていうのはほんとは、ごめんなさい、一時避難じゃなくて一時帰宅のニュースっていうのは、帰宅のニュースであるべきなんですよ。これ(「一時」の文字を)取って。政府が間違い認めて、川内村は汚染地域じゃありませんでしたから帰宅していただきました、ご位牌は持って帰るんじゃなくて、仏壇にもう一度供えましたと、そして、猫や犬にも、あの、あるいは家畜にも餌をやれましたってニュースになるべきなんです。それ間違ってるってことをお考えいただきたいと思います。それから次は浜岡のことですね。はい、ちょっと出して下さい」
村西利恵
「今月6日に菅総理が会見を開き、浜岡原発の停止要請を行ったことを発表しました。内容は、『内閣総理大臣として、浜岡原子力発電所の全ての原子炉の運転停止を中部電力に対して要請しました。30年以内にマグニチュード8程度の想定の東海地震が発生する可能性は87%と、極めて切迫しています』というものでした」
青山繁晴
「ええ、このニュースもね、ちゃんとあの、大切なヒントがあって、菅さんは極めて切迫っておっしゃってるわけですね。これ菅さんの言葉通り、起こしてるわけですけど。これ皆さん、東海地震っていうのが来そうで危ないんだってことは皆さん耳にタコできてるでしょう?今さら切迫した話じゃない。そしてこの87%って数字は今年の1月に発表されたものであって、それが今、突然、極めて切迫っていうのは、4カ月前の話が何で急に極めて切迫になるのかと。で、普通に考えたらですよ、これは、菅さんはむしろこれ口実に使ってるんだなと。ね。ほんとは違う理由あるけど、それ言いたくないから、この、いわば4カ月前の話、それよりももっと前からの常識の話を急に持ち出してるんだなっていうのは、実はバレバレなわけですよ。で、そのウラにある、言えない事情ってのは実はこれですよね、ひとつは。はい、出して下さい」
村西利恵
「政府当局者幹部によると、この停止要請の背景には、『4月上旬からアメリカの強いプレッシャーがあった』」
青山繁晴
「はい。これが全部ではないですけども、これも非常に大きな要因になっていて、これ実は、4月20日に放送いたしました。はい、ちょっと出して下さい」
村西利恵
「青山さんが指摘されているVTRをご覧下さい」
…………………………VTR開始…………………………
…………………………VTR終了…………………………
青山繁晴
「はい。今、あの、僕が4月20日に申した、情報公開が行われないまま、その菅さんの突然の会見になったわけですけれども。あの4月20日の放送では時間がなくて言えなかった、じゃあアメリカは何でこんなにプレッシャーかけてくるのかって理由を今日は明らかにしておきます。はい、1つはこれですね」
村西利恵
「地図でご覧下さい」
青山繁晴
「はい、これはですね、えー、福島第一原発はこの辺(地図右上外れ)にあるわけですよ。で、日本って偏西風ですからだいたい東から、ごめんなさい、西から東に風が吹いていて、福島第一も大きな問題だけど、まあ首都圏にとってはちょっと問題が違うわけですよね。ところが西側に浜岡がありますから、もう一回言いますが、西から東に風が吹きますから、浜岡で何かあれば、福島原子力災害の(ような)ことがあったら、放射性物質が首都圏にやってくるってことになり、でも、アメリカは私たち、えー、ま、僕、都民ですけど、都民のことを心配してくれてるんじゃなくて、本当の心配の最大のものは、自分の艦隊なんですね。えー、というのは、これ東京ですけど、東京の根元のところの、かつての帝国海軍の基地を、戦争に勝ったアメリカが、その、いわば、乗っ取ってですね、ま、実際行くと真ん中にアメリカ軍がいて、海上自衛隊が横にへばりついてるんですけど、ここに第七艦隊の母港があるんですよ。よその国の軍隊の母港が日本にあるわけですけど。これ第七艦隊ってアメリカにとっては一艦隊じゃなくて、世界戦略の要なんですね。で、それが浜岡から東京まで180kmですが、横須賀まではさらに短くて160kmしかないわけですよ。そしてアメリカが、アメリカ軍って、アメリカっていうのは、その、戦争ばっかりしてる困った国だけど、民主国家であるから、例えば水兵さんが、私は自分の生きる権利として、ここ入りたくないんだと。例えば風評であってもそういうふうに言い始めたらですね、それ艦隊全体がおかしくなるから、それを心配して、実は言ってるわけです。で、従って、日本の国益のために言ってるんじゃないからこそ、当然、情報公開をすべきなんですね。で、ちなみに、ついこないだ、アメリカ大使館の幹部から僕に電話ありまして、あなたがテレビで発言してるアメリカの圧力について話聞きたいと言われたんで、おお、ついに合衆国も圧力かけてきたと思ったらですね、で、圧力かと電話で聞きましたら、あの、ちょっとここだけ英語で言いますとね、No. I'm just interested in your words in television program.って言ったんですよ。つまり、あんたがテレビ番組で言ってること面白いと思って、って言ったんですよ」
一同
「ほぅ」
青山繁晴
「で、ちなみにこの人は女性です、女性は言ってもいいと思いますが、地位の高い方ですが文民です。文官で、だから軍の本音を、僕からも聞きたかったということなんですね。もちろんプレッシャーをかける意味はあると思いますよ。でも、ま、かけ方がちょっと日本と違うなって気は正直しました。だからと言って、アメリカがいいとは言ってませんよ。言いたくない、はい(笑)。で、その上でですね、じゃあ日本政府の中で何があったかってのはさっきの放送で、4月20日の放送で、経産省の中で実はシミュレーションすでにやってて、中部電力の管内については原発止めても大丈夫って話、えー、話っていうか試算をしてるってことを言いましたね。だから僕は、あの総理の会見があった夜に、経産省のこの方に電話をしまして、えー、官邸もやっとそのデータを見て判断したんですよね?と。アメリカのプレッシャーもあると、この人もご存知ですよ、経産省の幹部もご存知だけれども、それ以外に経産省がちゃんとデータを出したんですね?と言ったら、答え、こうだったんですよ」
村西利恵
「経済産業省の幹部によると、『確かに、浜岡原発が停止された場合の試算を経産省内で行った。しかし、その資料は官邸サイドから一切要求されていません』」
一同
「ええ〜っ(驚きと苦笑)」
青山繁晴
「はい。話のポイントはこっち(後半部分)なんですが、僕は念のためですね、こないだそう(前半部分)言ってましたねって言ったら、ああ、試算してますよと、ね。しかし、渡してないよって言われるから、え?拒んだんですか?って言ったら、違うよ!と。全然求められてないよ!って言われたので、じゃああなたはね、これ、大変あの、高級幹部です、あなたは総理会見の中身知らなかったんですね、と言ったら、もう彼も、あの、総理に怒鳴れないから僕に怒鳴ってですよ、だから、知らないよ!って言ったわけですよ」
村西利恵
「へえー」
青山繁晴
「あれは総理が勝手にやったんだ!と。言葉の通り、勝手にやったんだよって言って、僕は頭の中に浮かんだ言葉は、その去年の5月に放送した『統治セズ』の言葉がもう当然そこで僕は浮かぶわけですよ。そしてその上でですね、じゃあその、どうしたらいいのか。これ、何かね、国論が二分していくような話に見える人もいるかもしれないけど、そんなことは僕はないと思いますよ。本当は、分かりやすい話でやるべきことってのはもうはっきりしてます。これです。はい、出して下さい」
村西利恵
「今やるべきことはこの3つ。福島の被害状況を保安院などの専門家が直接確認すること。それから、新しい安全基準を作成すること。さらには、浜岡だけを例外にせず、全国の原発すべてを再評価すべきと」
青山繁晴
「はい。これだけのことですよ。これ、一般の会社に勤めてる人だったら、どなたでもお分かりになることであって。まずは福島で、今まで想像しなかった新しい原子力災害が起きてるんだから、当然、保安院幹部も含め、あるいは中部電力の社長も含め、その現場に行くべきであって」
山本浩之
「まだ行ってないんですか」
青山繁晴
「まだ行ってません」
村西利恵
「誰もですか?」
青山繁晴
「ええ、これ正確に言うと、保安院はね、検査官っていうその、現場にいるべき人は、もう最初からいるんですよ。そうじゃなくて、上の人がちゃんと行けと。何で上の人が行かなきゃいけないかというと、新しい安全基準作らなきゃいけないからです。検査官では無理です。だから、これを言えばですよ、福島第一原発の吉田昌郎(よしだまさお)所長は僕を受け入れたと同じように、専門家として受け入れるはずなんですよ」
一同
「うんうん(同意)」
青山繁晴
「それをやってない。それをほんとはさっさとやって、これ暫定でもいいですから、新しい安全基準を作ったらですよ、全国の54基の、ま、その福島はすでに止まってるから、それを除いたやつを全部当てはめたらですよ、浜岡だけは何となく例外ですなんていい加減なことは言わずに、北海道の泊(とまり)から、九州の川内(せんだい)原発、鹿児島の川内原発まで全部当てはめて、この大阪の電源の若狭湾の原発も全部、もちろんフェアに当てはめて、その中で、浜岡と同じように問題がある物は止めて、逆に問題がない物はとりあえず継続運転をして、その間、エネルギーは確保されるわけですからそれによって。その間に、正しい風力の使い方、正しい太陽熱、太陽光の使い方も考えられる。それ以外にないじゃないですか」
山本浩之
「それだったら理解できます。裏付けがあるから。それで、あの、総理が言ってくれたら、理解できます」
青山繁晴
「そうです。で、これを統治って言うんですよ」
一同
「ええ、ええ、そうですね(同意)」
青山繁晴
「これを政治って言うわけですから。だから統治セズっていうのは感情論で言ってるんじゃなくて、これを、当たり前のことができない以上は、統治セズと言わざるを得ない。しかしその中で、この番組で何度も申してますけど、この大震災の中で、普通の国民と、それから例えばですよ、政府の中でも、名もなき自衛官の方々、そういう人がどれほど努力してるかっていうその希望の持てる話をいたしたいんですね。そして今日は特にですね、ちょっと出していただけますか」
青山繁晴
「えー、僕がその、福島第一原発の中に入った4月22日の翌日に、ま、この辺で入って(画面の下の方にはみ出して説明)東京に帰らずに、郡山から北上して…」
山本浩之
「すみません、画面に映ってません(一同爆笑)、その手の動きが…。つまり、福島から北上しましたって話ですよね?」
村西利恵
「郡山から、はい」
青山繁晴
「だから、福島第一原発、郡山、そして仙台。ここで仙台の様子を見ながら泊まって、そのあと南三陸町に入っていきました。そこで出会ったのがこの現場ですね。それにいかに希望が込められてるのか、そのキーワードはこれです」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは『永遠の呼び声』。青山さんが訪れた津波の被災地にはどんな現実があったのか。詳しくはCMのあと解説していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「えー、甚大な被害を受けた宮城県の南三陸町で青山繁晴さんが見たものとは。続きをお願いします」
青山繁晴
「はい。あの、さっき申しました通り、福島第一原発に入って翌日でしたから4月23日、あの、すごく冷たい雨がたくさん降ってた日だったんですけども、あの、多くの現場見た中でも、ここが一番印象深くて、違う現場行っては戻り、そこ、また違うとこ行っては戻り、結局6回ぐらいここを訪れたんですけれども、ちょっとこの、建物がもっと大きく映るものを出してくれますか」
村西利恵
「南三陸町の、防災庁舎ですよね」
青山繁晴
「はい。今、村西さんが防災庁舎って言ってくれたんですが、ここにあの、防災対応庁舎ってこれ実は書いてあるんですが」
村西利恵
「入口ですね、そこが」
青山繁晴
「つまり災害があっても生き残れるような庁舎を造ったってことなんですけど、この手前に普通の町役場があったわけですね。で、それはどうなったかというと、例えばここに、ここにわずかにコンクリート見えます?映ります?ここ、ここ町長室なんですよ」
一同
「(驚き)」
青山繁晴
「で、佐藤仁(じん)町長が、私ここに座ってましたと。ここに机があったんですと」
村西利恵
「もう何もなくなってしまってる…」
青山繁晴
「何もなくなって、例えば、どこから来たのか分かんない車が、これあの、交通事故と違って、もうほんとにぐちゃぐちゃの車、そして、これ、写ってないけど車の後ろに女性のワンピースが絡まってるんですよ。で、それは、タンスとかじゃなくて、あとで自衛官の方に聞いたら、脱がされたものだと思いますよと。そうやってあちこちにこう…」
村西利恵
「(脱がされたのは)波によってですね」
青山繁晴
「ええ。ところが、ここに、これちょっと見にくいけど、この辺りにお花がですね、あ、ここちょっとだけ見えるか、花がね、手向けてあるんですよ。この辺、よく写ってないけど、花なんですね。それどうしてかというと、この防災庁舎に最後に立てこもった人が、その、どんなふうに戦ってくれたか、みんなが知ってるからです。これはですね、だいたい30人いたんですよ、ここに、もとの役場にね。さあ、その地震だ津波だになった時に、佐藤仁町長と一緒に、30人が上がっていって、この階段を通って、そして外の非常階段から屋上まで最終的には行くんですよ。その時に、2人だけ残られたんです、ここ(2階)にですね。何でかというと、この防災庁舎の2階に、緊急時の放送室があったんですよ。で、そこに、1人は三浦毅(たけし)さんという、52歳の課長補佐の方と、それからその部下であった遠藤未希さんっていう24歳の、結婚式間近の方のお2人がとどまって、ここから逃げて下さいって放送をなさったんですね。で、最後にはですね、その、遠藤さんに対して、その、上司の毅さんが、未希もうおまえ上に上がれってことをおっしゃったそうで、そしてその遠藤さんはこっから上がっていって、この非常階段辺りか、屋上辺りかは、証言がバラバラなんですけど、津波で、その、流されていって、そして最後の、あと1回だけ放送するって言った、この毅さんも、その、流されていったっていうことなんですね。そして実は、町に響き渡ったその遠藤さんの声が残ってるんですよ。はい、ちょっと皆さん聞いていただけますか」
…………………………VTR開始…………………………
遠藤未希さんの声
「ただ今、津波が襲来しています。高台へ、避難して下さい」
遠藤未希さんの声
「海岸付近には、絶対に近づかないで下さい…」
…………………………VTR終了…………………………
青山繁晴
「はい。そして、あの、この未希さんは(こみ上げる)、奇跡として、沖合いでご遺体が見つかって、お母様やその、ご主人と、再会することができました。しかしその毅さんの方は未だにご遺体が見つかっていないと、いうことなんですが。えー、ちょっとその、役場の人たちが撮った、避難しながら撮った、それはもちろん興味本位で撮ったんじゃなくて、後世に記録を残し、教訓を活かしてもらうために撮った写真があるんですが、ちょっと皆さんそれ一緒に見ていただけますか」
青山繁晴
「これね、これ今言った役場はこれ(手前の赤い屋根)なんですよ。だからこれ実は防災庁舎の側から、今度あの、骨組みだけになった防災庁舎から撮ってるわけですね」
村西利恵
「屋上からですかね」
青山繁晴
「屋上辺りからですね。だから、さっきあの、コンクリートしかなかった役場はこれなんですよ。そして、その海側からですね、こうやって、その怖ろしい津波が迫ってくるのがみんな見えますね。そしてこの砂煙っていうのは、これはあの、こういう場合に必ず起きるわけですけど、その、家々をこう破壊して巻き上げて、その、その砂煙なわけですね。そしてこれが迫ってきて、そして次どうなったか。はい」
青山繁晴
「これ、次っていうか、その、次っていうのはね、写真を、間に何枚かあるんですよ。でも、あの、佐藤仁町長生き残ってますから、佐藤さんに僕はお会いしてお話を聞きましたけど、感覚としてはもう次の瞬間こういう感じなんですよ。これ皆さん見ていただくとね、これその、防災庁舎、さっき骨組みだった防災庁舎の屋上のポールの辺りなんですよ。で、佐藤仁町長や副町長はその、偶然ポールのとこにいたからしがみついたわけです。他の方はですね、このフェンスにしがみついたんですね。で、このフェンスがもう、これ今まだフェンスに見えますが、ぐにゃらぐにゃらになって流されていって、さっきのあの絵、最後にまた戻りますけど、まるでアメのように下に垂れ下がってるわけですけど。これ皆さん見ていただくとですよ、これ全部海になってるわけです、こうやって。さっき僕は傘を差して立ってたこの下なんですよ。だから見上げる防災庁舎の屋上がこれで、そして佐藤町長が、青山さん、この辺、全く、ずーっと海だったんですよと言われてですよ。この水のこの分量っていうのを、その、僕は感じたわけですけど、皆さん、この恐怖の中で、最後まで人のために、自分の利益じゃなくて、その、毅さんも未希さんも、人のために最期まで戦ったっていうのは、どんなにすごいことかっていうのがこれでお分かりいただけると思うんです。そして、その人たちのためにも、その亡骸を見つけるためにもですね、まさしく戦ってる人たちが、例えばこういう方がいます。はい、ちょっと出して下さい」
村西利恵
「こちらは、自衛隊の活動の様子です」
青山繁晴
「はい。あの、この写真は、僕が撮ったんではなくて、自衛隊の側から提供していただいたんですけどね。こうやってその、働いてる方々の、自衛官のところへ僕行って、一緒にこう、あの、ここで話を聞きましたね。そうすると、話しながら手を休めませんね。ていうか、手を休めないで下さいって僕はお願いしました。そうするとですね、あのですね、これ見ても分かるでしょうが、機械らしい物は使わないんですよ。もうとにかくその、自分の手が傷んでも、もう手で探す。それどうしてかというと、あの、157人の方を見つけたんですが、残念ながら、生きてる方いらっしゃらなかったけれども、でも、その、亡骸を決して傷つけない。少しでも良い状態で遺族のところへ帰したいって思いで、全部、手で一生懸命、丁寧に丁寧に、もう、もう飽くことなく、たゆまず、うまずたゆまず続けてる、そのモラルの高さっていうのに僕は感動して、そして、ここで出会った連隊長に招待をされて、指揮所の中に入りました。はい、ちょっと出していただけますか」
村西利恵
「これがその映像(画像)ですね」
青山繁晴
「はい。これは連隊長の直属の部下の南野さんていう、これ僕は、国際基準に基づいて、僕は中佐と呼びます。右翼だから、右翼的な話じゃないんですよ、国際社会では中佐って言ってます、日本では二等陸佐って名前になってますけどもね。えー、この方以下、皆さんが、この指揮所の中で、実は作戦の模様を詳しく説明してくれました。それをちょっと出していただけますか。はい、出して下さい」
青山繁晴
「で、こうやって説明して下さったんですが、この作戦図をですね、ちょっとアップで見せていただけますか」
村西利恵
「色が塗られている地図ですね」
青山繁晴
「はい、これ、えー、えー、できる範囲でお話ししますとね、これどういうことかと言うとですよ、これ海ですね、これ被災地なんですが、例えば津波がどういうふうに上がっていったか、そして、その、どこが、その亡骸があるかもしれないポイント、あるいは生存者も含めていらっしゃるかもしれないポイントかっていうのをですね、まずこれ地図作る前に、偵察隊、だから普通で言うと斥候ですね、それをパーッと出していったわけですよ。つまり自衛隊っていうのは本当は、災害対策の部隊なければ、災害用の装具も一切ないんです。本当は国を守るための戦闘用なんで。その技術を活かしてですね、日頃の訓練を活かして、まず情報、情報偵察隊がこうやって探していって、斥候隊が探していって、他に頼るんじゃなくて自分たちで自前の地図を作って、そしてこの赤で示した辺りが重点地域って所にさっきのような自衛官を重点的に投入していったから、その、ご遺体がまだ、あの、いわば傷みが進まないうちに回収して、傷が少なく回収して、ご遺族に渡すこともできたと。だから、その隊員の中で、自然に命令されたんじゃなくて、思い出の品々、あの、アルバムであったり、卒業記念写真であったりを丁寧に探していくっていうことも自然に起きていったわけです。あの、自衛隊の活動を今回ある程度理解されたと、いうふうに見えるかもしれませんけれども、実際のこういう具体的なところはあまり伝わってないので、どれほど彼らが技術高くモラル高くやったかを、考えていただきたいんです」
青山繁晴
「で、最後は、今日最後はこの、写真にもう一度戻りますが、あの、この辺り(写真の中の青山さんが指を差してる辺り)に、この、わずかにこうぶら下がってるのは、さっき言ったフェンスの残骸なんですよ、この辺りはですね。そして、その上で皆さん、この、この現場を背景にして、僕、改めて皆さんにお礼申したいのは、先週に、5月22日に予定してるチャリティー講演会のお知らせをいたしましたところ、あっと言う間に1000人を超える方々が申し込んでこられててですね、そして、僕も正直、あの、ガンの手術からあんまり時間は経ってませんけれど、お応えするために、1部、2部にしました。つまり1日に2回やります。で、その上で、もう入れなくてもとにかくチケットだけは買って基金をしたい、募金をしたいって方もいらっしゃって、その志の強さは、ここにいた、遠藤未希さん、そして毅さん、三浦毅さんの気持ちとも本当に通じ合ってることであり、そして、私たちの自衛官、警察官、消防官、消防団員ともつながってることだと思います。そういう世論の力で、新しい政治を作っていって、この国の復興を作りたいと思ってます」
山本浩之
「はい、ありがとうございました」
※5月22日の神戸の講演会については前回の「アンカー」起こしの最後の方を参照。
____________________________内容紹介ここまで
コーナー前に以下のニュース報道&青山さんの解説がありました。
■自民・谷垣総裁が党幹部と会談 第2次補正予算案審議のため会期延長を求める方針確認(05/11 02:17)
■枝野長官、閣僚3人増員など盛り込んだ内閣法改正案を今週国会提出へ 各党に協力要請(05/11 20:11)
■福島第1原発事故 菅首相、自然エネルギーなどを柱にエネルギー政策全体を見直す考え(05/10 21:01)
■福島第1原発事故 海江田経産相、東電社長に対し賠償上限設けないなど6項目の確認求める(05/11 06:16)
これら含め拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言については、誰にも手渡してはならない自由意志さんが後日文字起こしして下さると思うので、そちらを是非ご覧下さい。
特にストレートニュースの「6月22日に国会閉会、第二次補正予算先送り」を受けてのスタジオのやりとりは必見です。ヤマヒロさん、青山さんより激しく怒ってました。「被災地の状況を聞きもしないで、自分が浜岡原発止めたって、その一言だけで調子に乗って延命策だけ考えてる。何も分かってない!」って感じで。もともとはっきり物を言うタイプのキャスターさんですが、今日は私が今まで見た中で一番怒ってたかも……。
あと、番組終盤のニュースを短めに伝えたコーナーでは、イージス艦漁船衝突事故裁判で自衛官2人に無罪判決が出たニュースについて青山さんの解説がありました。
なお、先週この番組で告知があった神戸のチャリティー講演会とは別に、青山さんがブログで告知されている福岡県の講演会があります。
要約すると、薬局店主の男性が個人で青山さんの講演会をやりたいと申し出られて、手配もその方がされたのですが、チケットがまだかなり売れ残っているそうです。
こちらでも告知させていただきます。福岡近郊の方、ぜひご参加下さい!
講演名:青山繁晴講演会
主催:青山繁晴講演会実行委員会
開催日時:5月29日(日)
開場 13:15
開演 14:00〜
場所:小郡市文化会館(大ホール)
〒838-0142 福岡県小郡市大板井136-1
費用:前売り 1000円/当日 1500円
申込方法:下記、事務局までお問い合わせ下さい。
問い合わせ:青山繁晴講演会実行委員会
事務局(パパホケン内)
TEL:0942-73-3366
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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「はい、そうですね、ずっとそこに置いてあったわけですよね」
青山繁晴
「そうです。で、例えば思い出のアルバムとか、例えば通帳とか、それからご位牌ですね、そういう物がたくさんあったわけですけど、それがタンスの中にある場合もありますよ?しかしあの昨日の映像皆さんご覧になりましたね。大きな揺れでですよ、投げ出されてる物も多く、そして例えばご位牌で言うとですよ、普通は仏壇開けてる家の方が多いですね」
山本浩之
「普段は開けるものですよね」
青山繁晴
「はい。そしてご位牌はやっぱり倒れやすいですから、地震でたくさん倒れて。僕、何を言ってるかというと、2カ月間普通に大気に晒されてるわけです。それが一切、その除染の必要がない、きれいにする必要がないってことは、川内村は汚染地域じゃありません!」
一同
「うん(同意)」
青山繁晴
「そもそも福島県は日本のチェルノブイリじゃない!従って川内村は汚染されてないのに、2時間しか入れない。持ち物はこれだけ。世界中に対して、ね、川内って村は汚染されたんだっていう、これ風評被害を与えてるわけで、これ与えたのは誰ですか。菅政権じゃないですか」
一同
「うん(同意)」
青山繁晴
「ここまで世界に宣伝しておいてですよ、もうあの、BBCでもCNNでもガンガンやってますけど、じゃあその、メイドイン川内って野菜を世界の誰が買ってくれるのか、日本国民は何とか志してもですよ、世界で誰が買ってくれるのかと、日本の農業はこれから輸出産業にしていくのに、一体政権は何をやってるのかってことで。それはどうしてかと言うと、あくまでこの同心円ていうのを根拠にしてるからでしょ?これ間違いだってことをもう何度もこの『アンカー』で申しましたね。放射性物質っていうのはほんとは軽いチリの上に乗って動くのが多いです。特に今回のような、チェルノブイリと違う、福島原子力災害では、軽い物が多いですから、地形と風に乗って、例えば今回の場合比較的こちら(北西方向に)行った物が多いんですね。あと太平洋に行った物も多いですよ。川内村にはあまり行ってないわけですから。ほんとは同心円でやらなかったらですよ、正確な物、正確な物って私たちは、SPEEDI(スピーディ)って物を110億円もかけて作った物を持ってて」
村西利恵
「そうですよね」
青山繁晴
「それをちゃんと活用してたら、そもそも警戒区域じゃないわけですよ、本当はですよ。で、これをどうして続けるかと言うと、政権はこの同心円でずっとやってきて、そのあと、最初、避難地域と言っててですよ、そのあと警戒区域にして入っちゃいけないって言って、そういうこと今更あの、覆すと、間違いを自分で認めなきゃいけない。間違いを認めたくないという保身のためであり、そして僕はなぜメディアもけしからんと言うかというとですよ、その、テレビであれ通信社であれ新聞であれ、例えば40kmの中へ入るな、50kmの中へ入るなっていうことを、社内で、記者たちに規制をかけてきた。そして、こうやってお上が行ったら、その時だけついて入っていく。ね。それって何やってるかというと、要するにメディアごと、同心円の考え方を認めてるってことじゃないですか。それを指摘するのがメディアの仕事じゃありませんか!?これを追認してるっていうこと自体が、僕は大きな間違いだと思うんですね。だから実は昨日の一時避難のニュースっていうのはほんとは、ごめんなさい、一時避難じゃなくて一時帰宅のニュースっていうのは、帰宅のニュースであるべきなんですよ。これ(「一時」の文字を)取って。政府が間違い認めて、川内村は汚染地域じゃありませんでしたから帰宅していただきました、ご位牌は持って帰るんじゃなくて、仏壇にもう一度供えましたと、そして、猫や犬にも、あの、あるいは家畜にも餌をやれましたってニュースになるべきなんです。それ間違ってるってことをお考えいただきたいと思います。それから次は浜岡のことですね。はい、ちょっと出して下さい」
村西利恵
「今月6日に菅総理が会見を開き、浜岡原発の停止要請を行ったことを発表しました。内容は、『内閣総理大臣として、浜岡原子力発電所の全ての原子炉の運転停止を中部電力に対して要請しました。30年以内にマグニチュード8程度の想定の東海地震が発生する可能性は87%と、極めて切迫しています』というものでした」
青山繁晴
「ええ、このニュースもね、ちゃんとあの、大切なヒントがあって、菅さんは極めて切迫っておっしゃってるわけですね。これ菅さんの言葉通り、起こしてるわけですけど。これ皆さん、東海地震っていうのが来そうで危ないんだってことは皆さん耳にタコできてるでしょう?今さら切迫した話じゃない。そしてこの87%って数字は今年の1月に発表されたものであって、それが今、突然、極めて切迫っていうのは、4カ月前の話が何で急に極めて切迫になるのかと。で、普通に考えたらですよ、これは、菅さんはむしろこれ口実に使ってるんだなと。ね。ほんとは違う理由あるけど、それ言いたくないから、この、いわば4カ月前の話、それよりももっと前からの常識の話を急に持ち出してるんだなっていうのは、実はバレバレなわけですよ。で、そのウラにある、言えない事情ってのは実はこれですよね、ひとつは。はい、出して下さい」
村西利恵
「政府当局者幹部によると、この停止要請の背景には、『4月上旬からアメリカの強いプレッシャーがあった』」
青山繁晴
「はい。これが全部ではないですけども、これも非常に大きな要因になっていて、これ実は、4月20日に放送いたしました。はい、ちょっと出して下さい」
村西利恵
「青山さんが指摘されているVTRをご覧下さい」
…………………………VTR開始…………………………
(4月20日放送「アメリカが心配する浜岡原発」)
青山繁晴
「そのアメリカが、実は日本政府に対して水面下で、(中略)すごく心配だと言ってることが実はあるんです(中略)」
村西利恵
「それが中部電力の持つ浜岡原発」
青山繁晴
「はい。で、これ(中略)中部電力の浜岡原発の場合は、ここで何かあったら東京が壊滅すると、風向きから言ってですね。しかもこれちょっと絵、出ますでしょうか」
青山繁晴
「この中部電力の浜岡原発がどういう場所に建ってるかというと、(中略)これは、東海地震の震源域、その真っ只中に実は建ってしまってて、(中略)これは、今止めないと、動かしたまま、また大きな地震が来たら、福島第一原発を超えるような被害になるかもしれない(中略)」
山本浩之
「どうしてこれがですね、同時並行で、もう止めましょうっていうね、政府の中でそういう発言がないのかが不思議だし…」
青山繁晴
「公にはないんですが、僕は一昨日会った、その、この件をやってる政府当局者、地位の高い方は、もう止めなきゃいけないですと。しかしどうしても官邸がうんと言わないってことを言ったわけです」
岡安譲
「電力が間に合わないとかそういう理由ですか?」
青山繁晴
「えっと、これはね、(中略)経産省の中に聞いてみると、経産省の中には、この中部電力の管内については、浜岡がなくても何とかやっていけるんじゃないかって試算もあるわけですよ。でもね、これは当然、その、今、僕が言った試算も含めて、国民の前に示して、浜岡を止めるべきかどうかは国民の意思にもう問うべきだと思いますよ、中でごちゃごちゃやってるんじゃなくてね」
山本浩之
「いや、当然そうですね」
青山繁晴
「はい」
…………………………VTR終了…………………………
青山繁晴
「はい。今、あの、僕が4月20日に申した、情報公開が行われないまま、その菅さんの突然の会見になったわけですけれども。あの4月20日の放送では時間がなくて言えなかった、じゃあアメリカは何でこんなにプレッシャーかけてくるのかって理由を今日は明らかにしておきます。はい、1つはこれですね」
村西利恵
「地図でご覧下さい」
青山繁晴
「はい、これはですね、えー、福島第一原発はこの辺(地図右上外れ)にあるわけですよ。で、日本って偏西風ですからだいたい東から、ごめんなさい、西から東に風が吹いていて、福島第一も大きな問題だけど、まあ首都圏にとってはちょっと問題が違うわけですよね。ところが西側に浜岡がありますから、もう一回言いますが、西から東に風が吹きますから、浜岡で何かあれば、福島原子力災害の(ような)ことがあったら、放射性物質が首都圏にやってくるってことになり、でも、アメリカは私たち、えー、ま、僕、都民ですけど、都民のことを心配してくれてるんじゃなくて、本当の心配の最大のものは、自分の艦隊なんですね。えー、というのは、これ東京ですけど、東京の根元のところの、かつての帝国海軍の基地を、戦争に勝ったアメリカが、その、いわば、乗っ取ってですね、ま、実際行くと真ん中にアメリカ軍がいて、海上自衛隊が横にへばりついてるんですけど、ここに第七艦隊の母港があるんですよ。よその国の軍隊の母港が日本にあるわけですけど。これ第七艦隊ってアメリカにとっては一艦隊じゃなくて、世界戦略の要なんですね。で、それが浜岡から東京まで180kmですが、横須賀まではさらに短くて160kmしかないわけですよ。そしてアメリカが、アメリカ軍って、アメリカっていうのは、その、戦争ばっかりしてる困った国だけど、民主国家であるから、例えば水兵さんが、私は自分の生きる権利として、ここ入りたくないんだと。例えば風評であってもそういうふうに言い始めたらですね、それ艦隊全体がおかしくなるから、それを心配して、実は言ってるわけです。で、従って、日本の国益のために言ってるんじゃないからこそ、当然、情報公開をすべきなんですね。で、ちなみに、ついこないだ、アメリカ大使館の幹部から僕に電話ありまして、あなたがテレビで発言してるアメリカの圧力について話聞きたいと言われたんで、おお、ついに合衆国も圧力かけてきたと思ったらですね、で、圧力かと電話で聞きましたら、あの、ちょっとここだけ英語で言いますとね、No. I'm just interested in your words in television program.って言ったんですよ。つまり、あんたがテレビ番組で言ってること面白いと思って、って言ったんですよ」
一同
「ほぅ」
青山繁晴
「で、ちなみにこの人は女性です、女性は言ってもいいと思いますが、地位の高い方ですが文民です。文官で、だから軍の本音を、僕からも聞きたかったということなんですね。もちろんプレッシャーをかける意味はあると思いますよ。でも、ま、かけ方がちょっと日本と違うなって気は正直しました。だからと言って、アメリカがいいとは言ってませんよ。言いたくない、はい(笑)。で、その上でですね、じゃあ日本政府の中で何があったかってのはさっきの放送で、4月20日の放送で、経産省の中で実はシミュレーションすでにやってて、中部電力の管内については原発止めても大丈夫って話、えー、話っていうか試算をしてるってことを言いましたね。だから僕は、あの総理の会見があった夜に、経産省のこの方に電話をしまして、えー、官邸もやっとそのデータを見て判断したんですよね?と。アメリカのプレッシャーもあると、この人もご存知ですよ、経産省の幹部もご存知だけれども、それ以外に経産省がちゃんとデータを出したんですね?と言ったら、答え、こうだったんですよ」
村西利恵
「経済産業省の幹部によると、『確かに、浜岡原発が停止された場合の試算を経産省内で行った。しかし、その資料は官邸サイドから一切要求されていません』」
一同
「ええ〜っ(驚きと苦笑)」
青山繁晴
「はい。話のポイントはこっち(後半部分)なんですが、僕は念のためですね、こないだそう(前半部分)言ってましたねって言ったら、ああ、試算してますよと、ね。しかし、渡してないよって言われるから、え?拒んだんですか?って言ったら、違うよ!と。全然求められてないよ!って言われたので、じゃああなたはね、これ、大変あの、高級幹部です、あなたは総理会見の中身知らなかったんですね、と言ったら、もう彼も、あの、総理に怒鳴れないから僕に怒鳴ってですよ、だから、知らないよ!って言ったわけですよ」
村西利恵
「へえー」
青山繁晴
「あれは総理が勝手にやったんだ!と。言葉の通り、勝手にやったんだよって言って、僕は頭の中に浮かんだ言葉は、その去年の5月に放送した『統治セズ』の言葉がもう当然そこで僕は浮かぶわけですよ。そしてその上でですね、じゃあその、どうしたらいいのか。これ、何かね、国論が二分していくような話に見える人もいるかもしれないけど、そんなことは僕はないと思いますよ。本当は、分かりやすい話でやるべきことってのはもうはっきりしてます。これです。はい、出して下さい」
村西利恵
「今やるべきことはこの3つ。福島の被害状況を保安院などの専門家が直接確認すること。それから、新しい安全基準を作成すること。さらには、浜岡だけを例外にせず、全国の原発すべてを再評価すべきと」
青山繁晴
「はい。これだけのことですよ。これ、一般の会社に勤めてる人だったら、どなたでもお分かりになることであって。まずは福島で、今まで想像しなかった新しい原子力災害が起きてるんだから、当然、保安院幹部も含め、あるいは中部電力の社長も含め、その現場に行くべきであって」
山本浩之
「まだ行ってないんですか」
青山繁晴
「まだ行ってません」
村西利恵
「誰もですか?」
青山繁晴
「ええ、これ正確に言うと、保安院はね、検査官っていうその、現場にいるべき人は、もう最初からいるんですよ。そうじゃなくて、上の人がちゃんと行けと。何で上の人が行かなきゃいけないかというと、新しい安全基準作らなきゃいけないからです。検査官では無理です。だから、これを言えばですよ、福島第一原発の吉田昌郎(よしだまさお)所長は僕を受け入れたと同じように、専門家として受け入れるはずなんですよ」
一同
「うんうん(同意)」
青山繁晴
「それをやってない。それをほんとはさっさとやって、これ暫定でもいいですから、新しい安全基準を作ったらですよ、全国の54基の、ま、その福島はすでに止まってるから、それを除いたやつを全部当てはめたらですよ、浜岡だけは何となく例外ですなんていい加減なことは言わずに、北海道の泊(とまり)から、九州の川内(せんだい)原発、鹿児島の川内原発まで全部当てはめて、この大阪の電源の若狭湾の原発も全部、もちろんフェアに当てはめて、その中で、浜岡と同じように問題がある物は止めて、逆に問題がない物はとりあえず継続運転をして、その間、エネルギーは確保されるわけですからそれによって。その間に、正しい風力の使い方、正しい太陽熱、太陽光の使い方も考えられる。それ以外にないじゃないですか」
山本浩之
「それだったら理解できます。裏付けがあるから。それで、あの、総理が言ってくれたら、理解できます」
青山繁晴
「そうです。で、これを統治って言うんですよ」
一同
「ええ、ええ、そうですね(同意)」
青山繁晴
「これを政治って言うわけですから。だから統治セズっていうのは感情論で言ってるんじゃなくて、これを、当たり前のことができない以上は、統治セズと言わざるを得ない。しかしその中で、この番組で何度も申してますけど、この大震災の中で、普通の国民と、それから例えばですよ、政府の中でも、名もなき自衛官の方々、そういう人がどれほど努力してるかっていうその希望の持てる話をいたしたいんですね。そして今日は特にですね、ちょっと出していただけますか」
青山繁晴
「えー、僕がその、福島第一原発の中に入った4月22日の翌日に、ま、この辺で入って(画面の下の方にはみ出して説明)東京に帰らずに、郡山から北上して…」
山本浩之
「すみません、画面に映ってません(一同爆笑)、その手の動きが…。つまり、福島から北上しましたって話ですよね?」
村西利恵
「郡山から、はい」
青山繁晴
「だから、福島第一原発、郡山、そして仙台。ここで仙台の様子を見ながら泊まって、そのあと南三陸町に入っていきました。そこで出会ったのがこの現場ですね。それにいかに希望が込められてるのか、そのキーワードはこれです」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは『永遠の呼び声』。青山さんが訪れた津波の被災地にはどんな現実があったのか。詳しくはCMのあと解説していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「えー、甚大な被害を受けた宮城県の南三陸町で青山繁晴さんが見たものとは。続きをお願いします」
青山繁晴
「はい。あの、さっき申しました通り、福島第一原発に入って翌日でしたから4月23日、あの、すごく冷たい雨がたくさん降ってた日だったんですけども、あの、多くの現場見た中でも、ここが一番印象深くて、違う現場行っては戻り、そこ、また違うとこ行っては戻り、結局6回ぐらいここを訪れたんですけれども、ちょっとこの、建物がもっと大きく映るものを出してくれますか」
村西利恵
「南三陸町の、防災庁舎ですよね」
青山繁晴
「はい。今、村西さんが防災庁舎って言ってくれたんですが、ここにあの、防災対応庁舎ってこれ実は書いてあるんですが」
村西利恵
「入口ですね、そこが」
青山繁晴
「つまり災害があっても生き残れるような庁舎を造ったってことなんですけど、この手前に普通の町役場があったわけですね。で、それはどうなったかというと、例えばここに、ここにわずかにコンクリート見えます?映ります?ここ、ここ町長室なんですよ」
一同
「(驚き)」
青山繁晴
「で、佐藤仁(じん)町長が、私ここに座ってましたと。ここに机があったんですと」
村西利恵
「もう何もなくなってしまってる…」
青山繁晴
「何もなくなって、例えば、どこから来たのか分かんない車が、これあの、交通事故と違って、もうほんとにぐちゃぐちゃの車、そして、これ、写ってないけど車の後ろに女性のワンピースが絡まってるんですよ。で、それは、タンスとかじゃなくて、あとで自衛官の方に聞いたら、脱がされたものだと思いますよと。そうやってあちこちにこう…」
村西利恵
「(脱がされたのは)波によってですね」
青山繁晴
「ええ。ところが、ここに、これちょっと見にくいけど、この辺りにお花がですね、あ、ここちょっとだけ見えるか、花がね、手向けてあるんですよ。この辺、よく写ってないけど、花なんですね。それどうしてかというと、この防災庁舎に最後に立てこもった人が、その、どんなふうに戦ってくれたか、みんなが知ってるからです。これはですね、だいたい30人いたんですよ、ここに、もとの役場にね。さあ、その地震だ津波だになった時に、佐藤仁町長と一緒に、30人が上がっていって、この階段を通って、そして外の非常階段から屋上まで最終的には行くんですよ。その時に、2人だけ残られたんです、ここ(2階)にですね。何でかというと、この防災庁舎の2階に、緊急時の放送室があったんですよ。で、そこに、1人は三浦毅(たけし)さんという、52歳の課長補佐の方と、それからその部下であった遠藤未希さんっていう24歳の、結婚式間近の方のお2人がとどまって、ここから逃げて下さいって放送をなさったんですね。で、最後にはですね、その、遠藤さんに対して、その、上司の毅さんが、未希もうおまえ上に上がれってことをおっしゃったそうで、そしてその遠藤さんはこっから上がっていって、この非常階段辺りか、屋上辺りかは、証言がバラバラなんですけど、津波で、その、流されていって、そして最後の、あと1回だけ放送するって言った、この毅さんも、その、流されていったっていうことなんですね。そして実は、町に響き渡ったその遠藤さんの声が残ってるんですよ。はい、ちょっと皆さん聞いていただけますか」
…………………………VTR開始…………………………
遠藤未希さんの声
「ただ今、津波が襲来しています。高台へ、避難して下さい」
遠藤未希さんの声
「海岸付近には、絶対に近づかないで下さい…」
…………………………VTR終了…………………………
青山繁晴
「はい。そして、あの、この未希さんは(こみ上げる)、奇跡として、沖合いでご遺体が見つかって、お母様やその、ご主人と、再会することができました。しかしその毅さんの方は未だにご遺体が見つかっていないと、いうことなんですが。えー、ちょっとその、役場の人たちが撮った、避難しながら撮った、それはもちろん興味本位で撮ったんじゃなくて、後世に記録を残し、教訓を活かしてもらうために撮った写真があるんですが、ちょっと皆さんそれ一緒に見ていただけますか」
青山繁晴
「これね、これ今言った役場はこれ(手前の赤い屋根)なんですよ。だからこれ実は防災庁舎の側から、今度あの、骨組みだけになった防災庁舎から撮ってるわけですね」
村西利恵
「屋上からですかね」
青山繁晴
「屋上辺りからですね。だから、さっきあの、コンクリートしかなかった役場はこれなんですよ。そして、その海側からですね、こうやって、その怖ろしい津波が迫ってくるのがみんな見えますね。そしてこの砂煙っていうのは、これはあの、こういう場合に必ず起きるわけですけど、その、家々をこう破壊して巻き上げて、その、その砂煙なわけですね。そしてこれが迫ってきて、そして次どうなったか。はい」
青山繁晴
「これ、次っていうか、その、次っていうのはね、写真を、間に何枚かあるんですよ。でも、あの、佐藤仁町長生き残ってますから、佐藤さんに僕はお会いしてお話を聞きましたけど、感覚としてはもう次の瞬間こういう感じなんですよ。これ皆さん見ていただくとね、これその、防災庁舎、さっき骨組みだった防災庁舎の屋上のポールの辺りなんですよ。で、佐藤仁町長や副町長はその、偶然ポールのとこにいたからしがみついたわけです。他の方はですね、このフェンスにしがみついたんですね。で、このフェンスがもう、これ今まだフェンスに見えますが、ぐにゃらぐにゃらになって流されていって、さっきのあの絵、最後にまた戻りますけど、まるでアメのように下に垂れ下がってるわけですけど。これ皆さん見ていただくとですよ、これ全部海になってるわけです、こうやって。さっき僕は傘を差して立ってたこの下なんですよ。だから見上げる防災庁舎の屋上がこれで、そして佐藤町長が、青山さん、この辺、全く、ずーっと海だったんですよと言われてですよ。この水のこの分量っていうのを、その、僕は感じたわけですけど、皆さん、この恐怖の中で、最後まで人のために、自分の利益じゃなくて、その、毅さんも未希さんも、人のために最期まで戦ったっていうのは、どんなにすごいことかっていうのがこれでお分かりいただけると思うんです。そして、その人たちのためにも、その亡骸を見つけるためにもですね、まさしく戦ってる人たちが、例えばこういう方がいます。はい、ちょっと出して下さい」
村西利恵
「こちらは、自衛隊の活動の様子です」
青山繁晴
「はい。あの、この写真は、僕が撮ったんではなくて、自衛隊の側から提供していただいたんですけどね。こうやってその、働いてる方々の、自衛官のところへ僕行って、一緒にこう、あの、ここで話を聞きましたね。そうすると、話しながら手を休めませんね。ていうか、手を休めないで下さいって僕はお願いしました。そうするとですね、あのですね、これ見ても分かるでしょうが、機械らしい物は使わないんですよ。もうとにかくその、自分の手が傷んでも、もう手で探す。それどうしてかというと、あの、157人の方を見つけたんですが、残念ながら、生きてる方いらっしゃらなかったけれども、でも、その、亡骸を決して傷つけない。少しでも良い状態で遺族のところへ帰したいって思いで、全部、手で一生懸命、丁寧に丁寧に、もう、もう飽くことなく、たゆまず、うまずたゆまず続けてる、そのモラルの高さっていうのに僕は感動して、そして、ここで出会った連隊長に招待をされて、指揮所の中に入りました。はい、ちょっと出していただけますか」
村西利恵
「これがその映像(画像)ですね」
青山繁晴
「はい。これは連隊長の直属の部下の南野さんていう、これ僕は、国際基準に基づいて、僕は中佐と呼びます。右翼だから、右翼的な話じゃないんですよ、国際社会では中佐って言ってます、日本では二等陸佐って名前になってますけどもね。えー、この方以下、皆さんが、この指揮所の中で、実は作戦の模様を詳しく説明してくれました。それをちょっと出していただけますか。はい、出して下さい」
青山繁晴
「で、こうやって説明して下さったんですが、この作戦図をですね、ちょっとアップで見せていただけますか」
村西利恵
「色が塗られている地図ですね」
青山繁晴
「はい、これ、えー、えー、できる範囲でお話ししますとね、これどういうことかと言うとですよ、これ海ですね、これ被災地なんですが、例えば津波がどういうふうに上がっていったか、そして、その、どこが、その亡骸があるかもしれないポイント、あるいは生存者も含めていらっしゃるかもしれないポイントかっていうのをですね、まずこれ地図作る前に、偵察隊、だから普通で言うと斥候ですね、それをパーッと出していったわけですよ。つまり自衛隊っていうのは本当は、災害対策の部隊なければ、災害用の装具も一切ないんです。本当は国を守るための戦闘用なんで。その技術を活かしてですね、日頃の訓練を活かして、まず情報、情報偵察隊がこうやって探していって、斥候隊が探していって、他に頼るんじゃなくて自分たちで自前の地図を作って、そしてこの赤で示した辺りが重点地域って所にさっきのような自衛官を重点的に投入していったから、その、ご遺体がまだ、あの、いわば傷みが進まないうちに回収して、傷が少なく回収して、ご遺族に渡すこともできたと。だから、その隊員の中で、自然に命令されたんじゃなくて、思い出の品々、あの、アルバムであったり、卒業記念写真であったりを丁寧に探していくっていうことも自然に起きていったわけです。あの、自衛隊の活動を今回ある程度理解されたと、いうふうに見えるかもしれませんけれども、実際のこういう具体的なところはあまり伝わってないので、どれほど彼らが技術高くモラル高くやったかを、考えていただきたいんです」
青山繁晴
「で、最後は、今日最後はこの、写真にもう一度戻りますが、あの、この辺り(写真の中の青山さんが指を差してる辺り)に、この、わずかにこうぶら下がってるのは、さっき言ったフェンスの残骸なんですよ、この辺りはですね。そして、その上で皆さん、この、この現場を背景にして、僕、改めて皆さんにお礼申したいのは、先週に、5月22日に予定してるチャリティー講演会のお知らせをいたしましたところ、あっと言う間に1000人を超える方々が申し込んでこられててですね、そして、僕も正直、あの、ガンの手術からあんまり時間は経ってませんけれど、お応えするために、1部、2部にしました。つまり1日に2回やります。で、その上で、もう入れなくてもとにかくチケットだけは買って基金をしたい、募金をしたいって方もいらっしゃって、その志の強さは、ここにいた、遠藤未希さん、そして毅さん、三浦毅さんの気持ちとも本当に通じ合ってることであり、そして、私たちの自衛官、警察官、消防官、消防団員ともつながってることだと思います。そういう世論の力で、新しい政治を作っていって、この国の復興を作りたいと思ってます」
山本浩之
「はい、ありがとうございました」
※5月22日の神戸の講演会については前回の「アンカー」起こしの最後の方を参照。
____________________________内容紹介ここまで
コーナー前に以下のニュース報道&青山さんの解説がありました。
■自民・谷垣総裁が党幹部と会談 第2次補正予算案審議のため会期延長を求める方針確認(05/11 02:17)
■枝野長官、閣僚3人増員など盛り込んだ内閣法改正案を今週国会提出へ 各党に協力要請(05/11 20:11)
■福島第1原発事故 菅首相、自然エネルギーなどを柱にエネルギー政策全体を見直す考え(05/10 21:01)
■福島第1原発事故 海江田経産相、東電社長に対し賠償上限設けないなど6項目の確認求める(05/11 06:16)
これら含め拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言については、誰にも手渡してはならない自由意志さんが後日文字起こしして下さると思うので、そちらを是非ご覧下さい。
特にストレートニュースの「6月22日に国会閉会、第二次補正予算先送り」を受けてのスタジオのやりとりは必見です。ヤマヒロさん、青山さんより激しく怒ってました。「被災地の状況を聞きもしないで、自分が浜岡原発止めたって、その一言だけで調子に乗って延命策だけ考えてる。何も分かってない!」って感じで。もともとはっきり物を言うタイプのキャスターさんですが、今日は私が今まで見た中で一番怒ってたかも……。
あと、番組終盤のニュースを短めに伝えたコーナーでは、イージス艦漁船衝突事故裁判で自衛官2人に無罪判決が出たニュースについて青山さんの解説がありました。
なお、先週この番組で告知があった神戸のチャリティー講演会とは別に、青山さんがブログで告知されている福岡県の講演会があります。
要約すると、薬局店主の男性が個人で青山さんの講演会をやりたいと申し出られて、手配もその方がされたのですが、チケットがまだかなり売れ残っているそうです。
こちらでも告知させていただきます。福岡近郊の方、ぜひご参加下さい!
講演名:青山繁晴講演会
主催:青山繁晴講演会実行委員会
開催日時:5月29日(日)
開場 13:15
開演 14:00〜
場所:小郡市文化会館(大ホール)
〒838-0142 福岡県小郡市大板井136-1
費用:前売り 1000円/当日 1500円
申込方法:下記、事務局までお問い合わせ下さい。
問い合わせ:青山繁晴講演会実行委員会
事務局(パパホケン内)
TEL:0942-73-3366
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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