「ムーブ!」田母神論文で勝谷さんの苦悩?
■11/4(火)放送「ムーブ!」
田母神航空幕僚長が政府見解と異なる論文を発表したとして更迭された問題。
田母神さんとも近い、小沢さんとも近いという立場上、勝谷さんがどっちつかずというか、何だかすごく辛そうでした(^_^;
細かい相づちや間投詞、ツッコミはカット、言葉尻など曖昧な箇所もありますが、それ以外はほぼ完璧です。
画像はテレビ画面をデジカメで撮影しました。粗くて見にくいですがお許し下さい。
内容紹介ここから____________________________
田母神航空幕僚長が政府見解と異なる論文を発表したとして更迭された問題。
田母神さんとも近い、小沢さんとも近いという立場上、勝谷さんがどっちつかずというか、何だかすごく辛そうでした(^_^;
細かい相づちや間投詞、ツッコミはカット、言葉尻など曖昧な箇所もありますが、それ以外はほぼ完璧です。
画像はテレビ画面をデジカメで撮影しました。粗くて見にくいですがお許し下さい。
内容紹介ここから____________________________
堀江政生
「田母神航空幕僚長が論文を書いて更迭、防衛省も退職ということになりました。ま、新聞各紙、社説はですね、『ぞっとする自衛官の暴走』だとか、えー、『立場忘れた軽率な論文発表』したとか、『解任は当然』といったものもありました。えー、それにしても今回、政府の対応が非常に早いものでした」
加藤明子
「問題となっているのは、田母神俊雄前空幕長60才の書いた『日本は侵略国家であったのか』という論文です。その中で田母神氏は『侵略は濡れ衣』だと主張してきました。これを受けました防衛省の対応というのは非常に早すぎるものがありました。先月の31日、この論文が発表されるやいなや田母神氏を即日更迭、これは異例の早さと言っていいと思います。そしてきのう田母神氏、定年退職することが発表されまして、退職金6000万円が支払われることになりました。これについては本来空幕長の定年は62才なんですが、更迭されて降格し空将となったこの定年60才が適用されたわけなんです。ちなみにこの定年、6カ月延長が可能なわけなんですが、浜田防衛大臣は『これ以上の定年延長は不適切』としまして、今回の定年退職が決まったわけなんです。更迭から退職までわずか4日という早さです。この事態に田母神前空幕長は昨夜会見を開きまして、持論をくり広げました」
…………………………VTR開始…………………………
【きのう(11月3日)】
田母神俊雄前空幕長
「私は国家、国民のためにという信念にしたがって書いたもので、その結果、解任という事態になりましたことは、自衛隊と共に歩んでまいりました私にとりまして、断腸の思いであります」
「日本は古い歴史と優れた伝統を持つすばらしい国家です。決して侵略国家ではありません」
「政府見解とかもう一言も反論できないということでは、もう北朝鮮といっしょですね」
「(論文の)内容については誤っているとは私は思いません」
…………………………VTR終了…………………………
堀江政生
「吉富さん、ただ対応なんですけれども、結局その、降格にして定年退職にしてしまって、6000万円は与えるというようなことなんですね」
吉富有治
「これはだから政府にとっては非常に苦渋の選択だったんでしょうね。あの、もしこれをクビを切ってしまうとですね、これ、野党に攻撃の材料を与えてしまうでしょ。で、それ、任命権者の責任を問われますよね。定年退職っていちおう形だけ、ま、その平穏に辞めさすって形にすると、ま、表向きはですね、何もなかったっていうことになりますんで、たぶんこれはまあかなり苦しい処置だった…」
堀江政生
「それでもまあ野党は野党で攻めてくるでしょうけどね」
吉富有治
「当然攻めてくるでしょう」
堀江政生
「ただ、騒がれているその田母神論文なんですが、簡単にまとめました」
加藤明子
「タイトルは『日本は侵略国家であったのか』。田母神氏の主張、見ていきましょう。『日本は朝鮮半島や中国大陸に軍を進めることになるが、相手国の了承を得ないで一方的に進めたことはない』。また、『農業以外にほとんど産業がなかった満州の荒野は、日本政府によって活力ある工業国家に生まれ変わった』。また、『真珠湾攻撃はルーズベルトの仕掛けた罠にはまり決行された』。このような内容なんですが…」
加藤明子
「『我が国が侵略国家というのは正に濡れ衣』、そして『歴史を抹殺された国家は衰退の一途をたどる』という、こういう主張なんですが、こういった内容に新聞各紙の社説では…」
加藤明子
「『ぞっとする自衛官の暴走』(朝日)ですとか、『田母神空幕長の解任は当然』(日経)、『立場忘れた軽率な論文発表』(読売)、『トップがゆがんだ歴史観とは』(毎日)と、いずれも批判的な論調を展開しています。そんな中、産経新聞の社説は『歴史観封じてはならない』と真逆の論調をとっているわけなんですね。詳しく見ていきましょう」
加藤明子
「かつて村山談話というものがありました。これは村山総理時代に日本の植民地支配と侵略を認めまして、これが閣議決定までされました。しかし産経新聞は『これはあくまで歴史への見解であって、史実の検証や議論を経ていない。個人の自由な歴史観まで抹殺するのであれば、これは言論封じにあたる』というふうに主張しているわけなんです」
堀江政生
「あの、中国政府あるいは韓国政府が早々批判を始めたというようなこともあって、とりあえずなかったことにしたい部分も日本政府としてはあるのかもしれませんけどね」
勝谷誠彦
「これ、だけどね、あの、産経新聞の言ってることも一理あってですね、さっき吉富さんが苦渋の選択って、その通りで、もう1つは、これたとえば更迭という形で退職金も与えない、つまり懲戒的なクビにしたらですね、これはね、田母神さんが訴訟を起こしたら政府は負ける可能性があります。つまり憲法で保障されている言論の自由ということに鑑みると、えー、その、もちろん立場、だから読売新聞の社説がいちばんニュートラルで、立場をわきまえない発言であるから空幕長は解任すべきだけども、公務員としての身分まで取ってしまうと、これは非常に問題になる可能性があるというか、私の聞いている一部の話では、そこまでやったら陸幕長も海幕長もひょっとしたら辞表を出しかねない勢いがある」
堀江政生
「同じようなことを普段から言っているから…」
勝谷誠彦
「いや、言っているからじゃありません。自衛官としての、自衛官としての立場までもそういうことで奪われるのであれば、自衛官は全て歴史に対して黙っていろという話かということですよね」
堀江政生
「なるほどね」
勝谷誠彦
「だからそれは、非常にこれ、こんなことは想定してないんですよ、だから(笑)そもそも」
堀江政生
「でも想定してないんだけれども、論文を書く場があったっていうところがあります。どこで書いたのかというと、こういうものです」
関根友実
「はい。えー、第1回『真の近現代史観』懸賞論文というようなものがありました。ホテルチェーンなどを展開するアパグループが創業37周年に合わせて創設したものだということで、審査委員長は渡部昇一上智大学名誉教授だということなんですね。えー、田母神前空幕長は、侵略は濡れ衣だったとした『日本は侵略国家であったか』という論文を出しまして、最優秀賞を受賞、賞金300万円が渡されるということなんですね。この懸賞論文を主催しましたアパグループの元谷外志雄代表は、朝日新聞の取材に対して『田母神氏の論文は私の考えとも全く一致する。一般の人も同じ意見だと思う』と評価しているんです」
関根友実
「実はこの懸賞論文にはですね、田母神前空幕長の他にも現職の自衛官50人以上(注:11月7日現在の報道では94人)が応募していることが明らかになっています」
堀江政生
「これは不思議な話ですね。同じ懸賞論文に自衛官がみんなでこぞって応募したっていうのは」
勝谷誠彦
「まあだから田母神さんっていう人は、僕もよく、親しいんですけれども、まあある意味、その、ファンが多い人だったですね。あの、隊内でね。と同時に、その、主導的な立場だったから、あの、お前もちょっと応募してみろよと言ったらね、その、若手の自衛官、書いた可能性はある。だけどもこれね、名前を伏せて審査して、たまたま田母神さんが選ばれたと言いますけども、それにね、疑義を若干感じざるを得ない。だいたい37周年に合わせて創設って、何ですか区切りの悪い(笑)。田母神さんが現役で、ある意味ね、どうせもうすぐ定年なんですよ。ある意味、地位にあって騒がれるうちに、確信犯的にやったんじゃないかって気持ちの感じを、僕は、彼を知る人間としては若干あるんですよ」
堀江政生
「相当優秀な方でしょうから、こういう主張を持っていて何かに発表したと、それがまあ政府の見解と違うということであれば、こういう事態が起きるってことは当然分かってる」
勝谷誠彦
「当然分かってるわけです」
堀江政生
「参考人招致にも呼ばれるよなんてことをおっしゃってるから、やっぱり議論をしたいんだっていうのが根底にある」
勝谷誠彦
「そう。かつて栗栖さんっていう方がね、陸幕の人がやっぱり同じようにですね、退官前に、要するに地位にあって、騒がれるうちにそういうことを言ったわけで、これ、だから田母神さんがまだ地位にあるうちに、ま、37周年ってほんとは40周年でやりたかったけれども(笑)、えー、やったんじゃないかと、まああえて疑うこともできますね」
堀江政生・関根友実
「はあー」
堀江政生
「さ、このことで任命責任を野党はやはり問うつもりなんでしょう」
加藤明子
「そもそも自衛隊員というものはですね、職務に関する論文の発表や講演がある際には事前に届け出る必要があるわけなんですね。防衛省は届けられなかった理由、そして論文の内容を聴いた上で処分を検討するはずだったんですが、田母神氏が聴取に応じなかった(注:田母神氏は退職前、防衛省に対して「懲戒処分の審理に応じる意向がある」と伝えていたことが5日、判明している。こちら参照)。また自ら辞める意思もなかったことから、今回の退職となったわけなんです。実はこの方、過去にもいろいろな問題がありました。名古屋高裁で航空自衛隊のイラクでの輸送活動を違憲とする判決(注:一部違憲と判断されたが国側が勝訴している。負けた原告側は上告せず)が出た時には、『そんなの関係ねえ』とギャグでかわすような場面もありました」
加藤明子
「民主党の小沢代表は、『以前も同じ趣旨の論文を書いているそうだ。そういう人と分かっていて空幕長に任命した政府の責任は非常に大きい』としまして、国会で参考人招致を要求し、追及する構えを見せているんですね。しかし、ま、テロ特改正案を控えまして、国会の審議に影響も与えそうです。当の田母神さんなんですが、参考人招致には応じるつもりだという姿勢を見せています」
堀江政生
「えー、与野党の攻防どうなりますか、須田さん」
須田慎一郎
「うーん、ですからね、もう政権末期って感じがしますよね。要するに幕僚長ってどういう立場にある人間なのか、もう田母神さん、おそらくその意味もですね、全然ご存知ないようなんで(笑)、あえてここで言わしていただきますとね、要するに防衛大臣及び総理大臣を輔弼して、それをまあバックアップするというのが幕僚長の役割なんですね。そこから考えると要するにじゃあこれ、輔弼してるっていうことになるのかどうなのかという問題と、シビリアンコントロールの問題が起こってきますよね。で、なおかつですね、先ほど中国の話が出ましたけども、日本はやっぱりこんな人間を、要するにその、幕僚長に据えてるじゃないかと、やっぱり侵略する意思があるんだなというようなですね、よけいなまあ波風を立てるようなことになる。これ政治的な意味合いを持ってもですね、ものすごく日本にとってはマイナスの問題を抱えてしまうんですね。そう考えていくとですね、やっぱりこれは政治的にも大きな影響を受けるでしょうし、やっぱりこういった人たちに対してですね、人たちをそこのポジションに据えておくということは、もう政権末期という感じがしますよね」
吉富有治
「もう1つ付け加えるならばですね、あのまあ、いろいろとこの、田母神さんのこの論文ですね、クーデターだって言う人いますけども、私から言わしたらね、自爆テロに等しいと思うんですよ。つまりね、どういうことかって言うと、これ自衛隊がね、これまでその、イラクのその、何て言うかその、復興支援ですとかね、その、インド洋の給油とかで、その、国際的に認められようと、認められようと努力してきたわけですよ。で、この田母神さん論文で、一発でもってですね、何だ自衛隊っていうのは旧帝国、日本軍と同じじゃないか、思考回路が、っていうふうに思われがちなわけですよ」
堀江政生
「痛い腹を探られる(注:正しくは「痛くもない腹を探られる」)きっかけを作ってしまったと…」
吉富有治
「うん、だからこれまで自衛隊がね、その、築いてきた信頼が一発でね、これ失う可能性があるんで、これクーデターと言うよりは、自衛隊に対する、私、自爆テロだと思いますね」
勝谷誠彦
「まあ(田母神氏の)言ってることは8割は正しいですね(吉富、苦笑)」
堀江政生
「(勝谷の発言スルー)まあアパホテルが、だからそれをまた英文に訳してる」
勝谷誠彦
「そう、英文でまいてる。だからこれもう全部出来レースで、ほんとにあの…」
須田慎一郎
「あの、アパホテルグループっていうのはね、私は森元総理のね、その、日本は神の国だと言った、森元総理のスポンサーなんですよね」
勝谷誠彦
「安倍さんの時に、僕はアベイストって言われてる人たちが、日本の保守が保守の足をほんとに引っ張ってるって言ったけど、ほんと頭悪いですよね、この人たちは」
須田慎一郎
「ま、この論文だってレベル低いよ。みんなね、過去に指摘されてたことをね…」
勝谷誠彦
「だからあの、8割はね、納得、間違いは言ってないと思う。その残りの2割が非常に質の悪い間違いをね、しています。だけどね、産経の言う通りで、これはもっとみんなで堂々と、それは駄目だろうと、それはお前、それ間違ってるだろうということも含めて、議論した方がいい。朝日の社説みたいに『ぞっとする』とか、こういうまだエモーショナルなこと言ってるから進化しない、進歩しないんですよ」
____________________________内容紹介ここまで
ここのところ劣化著しい「ムーブ!」ですが、産経社説の内容が紹介されただけでもまだマシかと。
「ムーブ!」では、産経以外の社説は見出ししか紹介されなかったので、とりあえず各紙のリンクを貼っておきますね。
・空幕長更迭―ぞっとする自衛官の暴走(朝日11/2)(魚拓)
・田母神空幕長の解任は当然(日経11/3)(魚拓)
・空幕長更迭 立場忘れた軽率な論文発表(読売11/2)(魚拓なし)
・空幕長更迭 トップがゆがんだ歴史観とは(毎日11/2)(魚拓)
・空自トップ更迭 歴史観封じてはならない(産経11/2)(魚拓)
「田母神論文」のその後ですが、退職金を返納せよだの、自衛官が何十人も応募していただの、本質とは全く違う次元で騒がれてしまってますね。論文そのものに対する議論は全くと言ってよいほど起こってない。それが残念です。
ただ、田母神さんが11月11日に参院外交防衛委員会に参考人招致されることが決まったそうで(民主党側が参考人招致の実施後、テロ特改正案を採決することに前向きな姿勢を示したため、与党も招致を容認した)、当の田母神さんも11月3日の更迭後の会見にて参考人招致を「積極的に応じる」と表明しています。
おお、これは良い。ここはひとつ国会の場で堂々と持論を主張をしていただいて、それをきっかけに国民的論議が起きれば……と思っていたのですが、その後の報道を見ると、どうやらそれも難しそうです。
というのも、田母神さんの意見陳述に続いて各党が質疑する従来の参考人招致の形式は取らず、テロ特改正案の審議に田母神さんが出席し、質問者の指名があった場合に限り答弁する通常の委員会形式で実施するとのことなんですね。これは「田母神氏に持論を展開させる舞台をつくる必要はない」との自民党の主張に民主党が配慮したものだそうです(時事11/7)。
これではマスコミはおそらく与党vs野党の「政争」という視点でしか報道しないでしょう(現時点ですでにそうなってる?)。仮に田母神さんが持論を述べる機会があったとしても、いつもの「軍靴の足音が」方式のステレオタイプな報道になるんじゃないかと。
たとえば11月6日放送「NEWS23」では、後藤キャスターが「国防の最前線にいる人たち(懸賞論文に応募した自衛官ら)がどういう思想の持ち主か、知る権利は国民の側にある。田母神氏が参考人招致されるが、この問題について引き続き報道していきたい」なんて言ってましたから。どんな報道をされるか、もう目に見えてます。
あと、「出来レース」説ですが、審査委員の1人である花岡信昭氏は産経新聞11月3日付コラム【政論探求】でそれを否定してますね。
「ムーブ!」での勝谷さんの「名前を伏せて審査して、たまたま田母神さんが選ばれたと言うが…」という発言は、この記事に依るところかもしれません。
■【政論探求】田母神氏の重い問いかけ(産経11/3)
「日本は侵略国家であったのか」という問いかけはきわめて重い。近現代史の一面的な見方を見直そうという動きが各方面から起きていたが、その象徴的論文といえた。
だが、田母神俊雄氏は空幕長を更迭された。これまでの政府見解に沿わない内容であることは確かで、麻生首相としても「立場上、不適切」と言わざるを得なかった。
「村山談話」「河野談話」がいかに手かせ足かせになっているか、改めて思い知らされる事態だった。
アパグループの元谷外志雄代表が社会還元活動の一環として論文を募集、実は筆者も渡部昇一氏ら4人の審査委員の一員だった。235点の応募作品から社内審査で二十数点がまず選ばれ、CDで送られてきた。すべての論文は筆者名が削除されていた。
これを読み込み、2回の審査委員会で絞り込んでいった。最終段階で初めて氏名が明らかにされた。高得点となっていたのが、田母神氏の論文だった。
実はその瞬間に、今日の事態を予感した。内容が正論であっても、現職の自衛隊トップの論文となればただではすまない。政治記者時代の直感が働いた。
元谷氏が田母神氏に確認するという手順を経て、最優秀賞に決まった。田母神氏はそれなりの覚悟と信念を持って書いたのだった。
もう大騒ぎしなくてもすむ時代になったのかもしれない、というかすかな期待感はあった。だが、やはりだめだった。
朝日新聞の社説は「ぞっとする自衛官の暴走」とあった。その見出しにこちらがぞっとした。「自虐史観」「東京裁判史観」にがんじがらめになっているメディアの実態がそこにあった。
解散時期をめぐる与野党攻防で、野党側は格好の攻撃材料を手中にした。「日本人よ、誇りを取り戻そう」という田母神氏の訴えは、政局の渦に飲み込まれることになる。
田母神氏は「第2の栗栖」として歴史に残ることになった。統幕議長だった栗栖弘臣氏は昭和53年、自衛隊法の欠陥をついた「超法規発言」で更迭された。25年後の平成15年、武力攻撃事態対処法が成立した。栗栖氏はこれを見届け、その翌年に84歳で死去している。
田母神氏には、堂々粛々と更迭処分を受け、自由な立場で所論を貫いてほしいと願う以外にない。
(客員編集委員 花岡信昭)ご意見などは次のブログへどうぞhttp://hanasan.iza.ne.jp/blog/
栗栖弘臣さんの発言、ご存知ない方はこちらを。
ところで「現役雑誌記者によるブログ日記!by オフイス・マツナガ」さん11/4付によれば、公にはなっていないものの、自民党からも民主党からも田母神さん擁護の声が出ているようです。
自民党防衛族の議員。
「麻生総理も浜田防衛大臣も、その信条はよく理解している。泣いて馬謖を斬る・・・・との心境であろう。そこを理解してほしい」
自民党若手議員。
「以前、憲法論議をしてもいいといっただけで、クビを切られた防衛庁長官がいた。しかし、今では憲法改正の有無はおいておいても、憲法論議そのものを否定する人はない。田母神氏の論文も将来は同じことになるだろう。歴史は時代がたてば新しい史実や資料がでてくる。それをもとにして歴史検証をするのは、当然のこと。その学問的な自由まで否定するかのような論調には辟易する。与野党の政治駆け引きのなかで、結局、自衛隊は腫れ物にさわるように扱われてきた。これからもそう扱われるのだろうか」
民主党若手議員。
「田母神論文は何も問題はない。ひとつの歴史的な見解をしめしただけで、それこそ日米の歴史学者によって学術的にすでに指摘されている。アジアというとすぐに中国や韓国、朝鮮をさすが、インドネシア、インドなどの歴史学者の間でも同じ見解をもっている論文もでている。問題なのは、こうしたものをみると、すぐに歴史のねつ造とかいう輩。それこそ日教組教育の悪影響。歴史検証という自由な学問を否定するもの。言論の自由をいっているくせに、自国の歴史に関して歴史検証を否定するのは、まやかしの言論」
民主党中堅議員。
「鳩山幹事長も小沢代表も、田母神論文を全文読んでいない。これを突っ込まれて、鳩山幹事長はぶちきれた。秘書があわてて、全文をプリントアウトしている。所詮はその程度の幹事長と、代表だということ。騒ぐのはそれこそ、日教組や自治労の支持をうけている旧社会党系の国会議員。こいつらの顔をよくみていてほしい」
「騒ぐのはそれこそ、日教組や自治労の支持をうけている旧社会党系の国会議員」……日教組(山教組)に政治活動をさせてきた輿石東なんか、その典型ですよね(拙エントリー10/25付参照)。
しかし、こういう声がオモテに全く出てこないのは実に残念です。議員皆さん、やっぱり保身に走っちゃうんでしょうかねぇ。
田母神さんが更迭されて以降、田母神さん批判の声をテレビやネットで色々と見てきました。
政府見解と違うことを言うのは駄目だ、政府・与党に迷惑をかけるのは駄目だ、シビリアンコントロールの面から許されない等々、様々な声があるようです。
確かにそれらの意見には私も一理あります。
ただ、ずっと前から「村山談話っておかしいんじゃないの?」という声が国民の側から挙がっていて、政治家の中にもそう考えている人が実はかなりの人数いて(村山談話は内容もさることながら出自の卑しさも目立ちます。こちら参照)、なのに誰も声を挙げられない、踏み込めないという硬直した状況が続いてきたわけですよね。
一度決定した政府見解を覆したり修正したりっていうのは大変な作業です。安倍政権でも無理、麻生政権でも無理、じゃあいったい誰がいつやるの?それこそ誰か「大物」が一石を投じなければ何も変わらない、……いや、変わるどころか議論すら起こらない。
もちろん今回のことは麻生政権や与党にとっては迷惑だろうし、テロ特改正案とか目前の課題を考えた時、「何もこのタイミングでそんな論文を出さなくても」と言う人の気持ちも分かります。
が、やはり、誰かがいつかは言わなきゃいけないことだったんじゃないかと思いますし、長いスパンで見れば、日本が良いふうに変わっていくひとつのきっかけになるかもしれないと、私は淡い期待を抱いています。
それこそ、「あの時、田母神さんが言ってくれたおかげだ」「何で当時そんなに問題になったんだろう?」と言われるような。
栗栖さんの時のように25年、いや、あるいはもっとかかるかもしれませんが、いつかはきっと。
最後に、これは田母神論文とは直接関係ないんですが、産経新聞11月6日付【紙面批評】、「日教組が生んだ“寄生者”たち」と題された関西大学教授・木村洋二氏のコラムから、締めの言葉を引用しておきます。
歴史上、戦争で負けてこれほど繁栄した国は存在しない。しかし、殴られたあと、チョコをもらってぺこぺこするような人は信用されない。国も同じである。抗議すればすぐに謝罪する人や国は、カモにはされても信頼はされないだろう。本当の信頼とは何かが、これからの日本文明の課題である。
※「田母神論文」全文
・PDF版
・HTML版
※最新ニュースは以下からどうぞ!
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・Yahoo!ニュース>キーワード「田母神」
※関連リンク
・【正論】東京大学名誉教授・小堀桂一郎 空幕長更迭事件と政府の姿勢(産経11/6)
・眞悟の時事通信>11/1付:「強い国」とは歴史の真実を堂々と明言できる国・さらば村山富市
・国を憂い、われとわが身を甘やかすの記(産経新聞記者・阿比留瑠比さんのブログ)>11/2付:田母神空幕長更迭で連想すること
・酔夢ing Voice(ジャーナリスト・西村幸祐さんのブログ)>11/4付:田母神空幕長の告発を封殺する、恐ろしい全体主義
・はなさんのポリログ(産経新聞客員編集委員・花岡信昭さんのブログ)>11/7付:「田母神論文」本質を見据えたい
※WEBアンケート
・今すぐ!!北海道のニュースサイト BNN [Brain News Network]>「航空幕僚長『侵略国家は濡れ衣』で更迭、あなたの意見は?」
・Yahoo!意識調査>航空幕僚長の論文発表は問題あり?
・・・・・・・・・・・以下はおまけ・・・・・・・・・・・
「関係ねえ」発言以外で、前にも田母神さん関連で何かなかったっけ?ってことで自分のブログを検索してみたら、ありました。クラスター爆弾にまつわる発言でした(拙エントリー07/5/26付)。
■クラスター爆弾「島国を守るのに大変有効」と空幕長(読売5/25)(リンク切れ)
多数の小型爆弾を拡散し、不発弾被害などが問題視されている「クラスター爆弾」について、航空自衛隊の田母神俊雄幕僚長は25日の定例記者会見で、「島国を守るのに大変有効」とした上で、「(日本が防御のため使う際に)被害を受けるのは日本国民。占領されることと、どちらがいいか考えた時、防衛手段を持っておくべきだ」と述べた。
この発言を巡り、「誤解を与えた」として約2時間後に再び会見し、「国民の頭の上にクラスター爆弾を落とすということではない」と釈明。「占領される被害より不発弾で被害が出る方がましということか」との質問に、「不発弾の被害は非常に小さい。国を守れずに人権弾圧などが敵性国によって行われれば、大変な被害が出る」と説明した。
最終更新:5月25日21時29分
最後の太字のくだりですが、この報道があった当日、「報ステ」で以下のようなやりとりがあったと当時の私は記述しています。
どっかの記者
「日本が占領されることより、不発弾で国民に被害が出ることの方が軽いということですか?」
田母神俊雄空幕長
「そうです。日本が占領された方が何万倍も被害が出ます」
これに対し、当時の私は「この記者は日本が占領されることの重さをわかってないみたいですなぁ。占領されたらあんたらがいま享受してる『政府批判の自由』も保障されなくなっちゃうんですけど」――と、ぼやいてました(^_^;
・・・・・・・・・・・追 悼・・・・・・・・・・・
■ニュースキャスター・筑紫哲也さん、肺がんで死去(読売11/7)
もっと長生きしていただきたかったです。いろんな意味で。
まあ私もいろいろ書いてきましたが、今はただ、ご冥福をお祈りします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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Comments
2ちゃんではお祭り状態です。
今ごろ勝谷氏の酒も進んでいることでしょう(笑)
だらしない奴だな!
・・・と野次ってみました。
与野党の議員も情けない連中ばかりです。
意見があるなら堂々といえばいいのに、こんな感じです。
自民党防衛族の議員。
「麻生総理も浜田防衛大臣も、その信条はよく理解している。泣いて馬謖を斬る・・・・との心境であろう。そこを理解してほしい」
自民党若手議員。
「以前、憲法論議をしてもいいといっただけで、クビを切られた防衛庁長官がいた。しかし、今では憲法改正の有無はおいておいても、憲法論議そのものを否定する人はない。田母神氏の論文も将来は同じことになるだろう。歴史は時代がたてば新しい史実や資料がでてくる。それをもとにして歴史検証をするのは、当然のこと。その学問的な自由まで否定するかのような論調には辟易する。与野党の政治駆け引きのなかで、結局、自衛隊は腫れ物にさわるように扱われてきた。これからもそう扱われるのだろうか」
民主党若手議員。
「田母神論文は何も問題はない。ひとつの歴史的な見解をしめしただけで、それこそ日米の歴史学者によって学術的にすでに指摘されている。アジアというとすぐに中国や韓国、朝鮮をさすが、インドネシア、インドなどの歴史学者の間でも同じ見解をもっている論文もでている。問題なのは、こうしたものをみると、すぐに歴史のねつ造とかいう輩。それこそ日教組教育の悪影響。歴史検証という自由な学問を否定するもの。言論の自由をいっているくせに、自国の歴史に関して歴史検証を否定するのは、まやかしの言論」
民主党中堅議員。
「鳩山幹事長も小沢代表も、田母神論文を全文読んでいない。これを突っ込まれて、鳩山幹事長はぶちきれた。秘書があわてて、全文をプリントアウトしている。所詮はその程度の幹事長と、代表だということ。騒ぐのはそれこそ、日教組や自治労の支持をうけている旧社会党系の国会議員。こいつらの顔をよくみていてほしい」
http://officematsunaga.livedoor.biz/archives/50735093.html
米国は黒人大統領というタブーをぶち破りましたが、日本はまだ自虐史観というタブーを破ることが出来ません。
僕は、このタブーを破ってこそ日本の「CHANGE」だと思います。
この問題、詳しくはありません。
自国を”「侵略国家」ではない”とかばった人物を、政府与党は解任し、野党は国会で追及するという構図、なんか変ですよね!
ワタクシ個人としては、違和感があります。
某・有名ドラマ(映画)にありました名台詞
「事件は会議室で起きているんじゃない!現場で起きているんだ!」
一連の騒ぎを見る・聞くたびに、↑の台詞が脳裏に浮かびます。
法律・規定がどうの、政府見解がどうのだけでなく、その「現場」を、自衛隊が、現在の日本の国防そのものがどのような状況に置かれているのかを、よ〜く考える必要があると思うのですが。
規定違反には違いないので、何らかの処分は致し方ない。けれど、処分決定後の騒ぎがあまりに見苦しくて、「問題にするとこ、間違ってない?優先順位、違うんじゃない?」と、何度呟いたことか。
自衛隊員の口封じを厳重にしたところで、何の解決にもならないと思います。
yahooで田母神氏の世論調査
してます
↓↓↓
http://polls.dailynews.yahoo.co.jp/quiz/quizvotes.php?qp=1&poll_id=2909&typeFlag=1
タカさん、心(良心)=主イエス様さん、すでにくっくりさんが記事の中で紹介されてますよ。
よそのblogのコメ読んでてもよく思うことなんだけど、記事をひととおり読んでからコメするべきだと思います。
一通り読みましたよ
くっくりさん
応援してます
もうこの国の奴隷ぶりには愛想が尽きました。
ああいうのを書きたいのであれば,「正論」などへの寄稿という形でも良かった気がします.
> アングラーさん
真面目にレスすべきものか判断しかねますが,問題のある自衛官がいる問題などがあればこれから改善することを考えていけばいいわけで,日本が民主主義国である以上「滅んで良いですよ」などという敗北主義的な思考停止をする人が多くいるともっと良くないと思います.
http://mltr.ganriki.net/index02.html#Tamosan
今回は今まで溜まっていた歴史認識への鬱憤もあって感情が先走っているコメントが多々見受けられる気がします。
先月された核武装議論の時のようにもう少し冷静になられてはどうでしょうか?
たとえ議員が発言しようが、マスコミが報道しない限りなかなか世間には周知されないので、これは仕方ないかと。あと、この時期に自党の足を引っ張るような発言は難しいですからねえ。
>黒の獅子さん
どのコメントか指摘してくれないと分かりにくいよ。
あとご紹介のサイトは回答が稚拙過ぎて全然参考になりませんでした。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20081104/176177/
「サンフランシスコ講和条約以来の日米関係に影響を及ぼしかねない「国難」だった」とありますが、リーマン破綻に端を発した、米国発の金融危機を原因として、従来の米国一極支配の見直しは、必然的です。しかも、わが国にとっては、北朝鮮による拉致被害者救出の目的からも、米国依存体質の見直しが求められているところです。
さらには、戦勝国による世界統治(=国連支配体制)も、米国の凋落と新興国の台頭を見るならば、見直されて当然です。
すると、田母神氏の、「日本は侵略国ではない」、言葉を変えると、「戦勝国も侵略を行っていた、しかし、戦勝国は侵略国とは見なされていない」、という主張は、「サンフランシスコ講和条約以来の日米関係」を見直す、絶妙なタイミングであると思っております。
個人的には、今回の事件は、アメリカ大統領選を狙っての、かなり周到な準備をした、計画的な行動ではなかったのか?との印象をもっています。
つまり、KYとは、ここでは、「空気を」、「読んだ」の略語とも解釈可能なのです。
仮に「計画的な行動」であるとすると、田母神氏が成功するためには、世論の後押しが絶対的な条件になるのですが、Yahooを始めとするネット上の世論調査では、国民の過半数は、田母神論文を支持しているようです。世論調査の大好きな、朝日や毎日には、是非、世論調査をお願いしたい所です。
「クーデターだって言う人いますけども、私から言わしたらね、自爆テロに等しいと思うんですよ」という吉富有治のほうがKYのような感じがします。
どちらかというと左翼系のブログで、「田母神論文は、リトマス試験紙だ」「黙っていればいいのに、マスコミが騒げば騒ぐほど、くっきり色分けがついてしまう」という趣旨の発言を見ました。
全く同感です。
公明党、民主党、読売新聞などのファジーなグループの色が、今回ハッキリ判明したのは、大きな収穫でした。
まあ、確かにタモガミ作文は、論文の名に値しない駄文でしたね。
擁護なんかしようがない。
あんなのが空自のトップにいたとは、戦慄すら覚えます。
クビになって良かったとしか、いいようがありません。
それによってこちらの反論の仕方も変わってくるので教えて下さい。
あのエントリーでは話題違いだったので、もう続けないと言っただけです。
また、「しつこい」とか幼稚な感情論ではなく、ちゃんと反論してもらいたいものです。
以下にタモ作文が駄文だったか、国益を損ねたかは、リンク先を読めば明らかです。
また、kとk2は同じです。kは書き間違えです。pppという人は知りません。
そんな中、メディアの批判は内容についてであり完全に誤魔化しているわけです。なぜか?日教組や自治労がモロにこの政治的活動をしているからです。私は公務員が政治的活動することは一貫して憲法違反なので処分すべきであると思っているのでこの件に関しても処分は適当と考えます。
ちなみにこの一件で「中身が〜」と言ってる人への対応を見ていて思うのですが、そんな誘導に引っかかるのはいかがなものでしょうか?「中身が〜」の人が本気でそう言ってるのであればただのアホです、そうではなく確信犯的に誘導しているならただ誤魔化しているだけです。そんなものに釣られてはいけませんよ。根本の部分を掴んで日教組やら自治労やらへの批判とは別の問題に誤魔化してるだけですから。
タモガミ応援派と糾弾派がオセロみたいにひっくりかえるかな?
んで2chとかではGJの嵐かもしれない。
皆さんはどう思う?
最近はムーブもあまり見なくなってしまいましたが、勝谷さんの出ている月火はできるだけ見るようにしています。この日の勝谷さんはたしかにいつもとちがって煮え切らない感じでしたね。
ところで田母神さんの問題で政治活動うんぬん言われていますが、自分は政治活動とは特定の政党や候補者の普及宣伝など行うことを言うのだと思っていました(選挙運動に及ばない限りはオーケーだと思っていました)。一般人にはどうも違いがわかりにくいです。
とはいうものの、こういう事もいえます。我が国の重大な危機に際して、それを突破してきた人物というのは、えてしてその当時の規範を意図して逸脱しているのです。幕臣でありながら、幕府に反乱を起こした大塩平八郎、法を犯して正義を貫いた吉田松陰、御三家にありながら、幕府の命令を無視して、外国に備えて軍事訓練を重ねた徳川斉昭とその重臣藤田東湖・相沢正志斎、近代に入ってからは、軍規を無視して満州事変を起こした石原莞爾、秩父宮を天皇になぞらえても正しい歴史観を貫いた平泉澄、左翼全盛の世に、国法を犯して魂を見せた三島由紀夫というふうに、わが国には、国家の規範を時に逸脱しながらも、国家の正義とか民族の魂といったものを守るために行動した英雄たちもいる、ということも忘れてはならないでしょう。
言うなら退役後にやるべきでした。「軍人」としても「公務員」としてもです。
また内容には私も同意するのですが、少なくとも今の政府は村山談話を踏襲していて、その内容を変更していないのですから「現役軍幹部が」反する主張を軽率にしてしまうのはどうなのかとも思います。
私はまず政府の認識ほうから変えていかねばならないと考えていますし、その段階をすっ飛ばして田母神氏が正論を言ったとしても、マスコミや野党にやんややんや言われるだけです。
与党だってかばいきれないんじゃないでしょうかね。
しかし皮肉ですが、この論文騒動をもとに「日本は侵略国家か否か」の議論が起こるかとも思っていたのですが…。
マスコミは内容を「不適切」というだけで検証もロクにせず、一方で「更迭」と「政府責任」だけを騒いでいるし、保守や右派、右翼の方々も「正しい」と「政府・総理はクズ」と繰り返すだけです。
主張のベクトルが正反対なだけで、やってることはまるきり一緒です。
もっともっと論文の内容について触れ、政府見解が間違っているなら修正というやり方をしなければ何にもならないと思うのですが…。
この点についてはくっくりさんに全く同意です。
それと、ちょっとお願いがあるので、私宛に空メールでもいいのでご連絡下さい。
上村編集長も「病気療養のためお休み」のはずが、まったく番組に帰ってこられず、コメントのみ。
残念ながら、宮崎氏の危惧したとおりになってしまったようです。
勝谷氏もなんだかグラグラしてますねえ・・・
物事が変わるときは、良いか悪いかは別にして少々乱暴なものです。
それより、日本がこの機会をどう生かすかの方を問題としたいのです。
なんとか談話は政府の高官が述べた談話で日本国民としては、ろくでもない談話にとらわれる必要はない。と思うのです。
「聞かれたらそんなの関係ない。」ではまずいでしょうか?
田嶋は元々あんなもん、何とかって監督はそもそも日本人じゃないのでどうでもいいのですが。
屋山さんもまともでしたね。田嶋やサイ監督や三宅さんがうるさすぎてなかなか喋らせてもらえなかったけど、最後に「村山談話が間違っている」とはっきり言ってくれました!!
ただ、田母神氏の論文は問題ないでしょう。
自衛官は、政治は職務ではないですから「政治的な論文」は職務の範囲外ではないのかと言いたいw
同級生が防衛大から自衛隊にはいったのですが、今、どうしてるのかなあ?会えればこの問題について意見を聞きたいところです。
藤本義一氏のが興味深かったですね。
彼に言わせると、戦前日本政府が主張し、
当時子供の自分も先生から聞いていたのと同じ話だそうです。
(東スポに載ってます。)
つまり目新しくもなんともなく、昭和一桁生まれ以上の人は皆知ってる話。
今更、昔の話をそのまま持ち出してもうまくいくわけもなく、
せめて戦後の歴史の経過とかも鑑みて書くべきでしたね。
頭が悪いと思います。
田母神氏の論文に同調される自衛官の皆様方には、ふがいない文民(政治家)にとって代わるのは、自分たちしかいないのだという悲壮な決意があるのかもしれませんが、一つ間違えば、それは「戦線不拡大」を無視して泥沼の戦争に陥った戦前の苦い経験の繰り返しになると思います。
現場の武官の皆さんの国を思う強い気持ちは理解できますが、さりとて文民統制をおろそかにしてはいけないと思います。
国民は武官を選ぶことはできませんが、文民(政治家)を選挙で選ぶことはできるわけですから、文民の不始末による結果を国民が受け入れることは諾としても、文民統制を無視した武官の暴走による不始末を国民に押し付けられても、国民は許さないと思います。
田母神氏の論文に直接関係ないコメントですみません。
ただ、数人のコメンテイターが「植民地」と繰り返していたのが気になりました。人から聞いた話ですが、かつて韓国の大統領がヨーロッパを歴訪して「我が国は日本の植民地支配を受けた。ついては日本を非難するのに協力してほしい」と要請してまわったところ、「お前はわざわざヨーロッパまでケンカを売りに来たのか?」と各国から嫌われてしまったということがあったそうです。
ヨーロッパは実際に植民地を持っていましたから、植民地支配がどういうものなのかを良く知っています。なので、日韓併合が植民地支配ではないことはヨーロッパにとっては常識なのだそうです。しかも、彼らほど日本のせいで世界地図が変わったことを良く理解している国々はないわけですから、その点でも怒りを買ったようです。
論文の中身については、全体的に極端な紹介の仕方をしていたように思います。11日の田母神氏の国会招致までに、できるだけネガティブ・キャンペーンをやっておきたいのでしょうね。例えば、番組中では梨本宮方子(まさこ)妃殿下が韓国皇太子のお妃になった話や、大阪や名古屋よりも先に朝鮮や台湾に帝国大学を造った事など、植民地支配でないと証明する要素について一切言及しないなど、かたよった内容でしたね。
ネガティブ・キャンペーンと言えば、小浜市のネガティブ・キャンペーンも始まったようです。「日本の恥」「やめてくれ」「海外でも嘲笑されている」等の書き込みがネットで増えています。ご苦労なことです。
今回の田母神論文事件などは、文民統制自体は、むしろ上手く機能していたほうであって、小池防衛大臣時代に、守屋事務次官に対する後任人事で発生したドサクサのほうが、シビリアンコントロールの完璧な破綻であったというべきでしょう。
ここで、通常の意味では、「文民統制(ぶんみんとうせい、シビリアン・コントロール、英:civilian control of the military)とは、文民の政治家が軍隊を統制するという政軍関係における基本方針である。」(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)とされています。
しかし、わが国の自衛隊は、法律上、軍隊ではありません。
従って、わが国において、いわゆる「文民統制」とは、「文民の政治家が自衛隊を統制する」こと、と解釈するのが自然でしょう。
ところで、法的には、自衛隊とは、防衛省のほぼ全体をさし、自衛官(制服組)と文官(非制服組)とを区別していません。
(自衛隊法第二条 この法律において「自衛隊」とは、防衛大臣、防衛副大臣、防衛大臣政務官及び防衛大臣秘書官並びに防衛省の事務次官及び防衛参事官並びに防衛省の内部部局、防衛大学校、防衛医科大学校、統合幕僚監部、情報本部、技術研究本部、装備施設本部、防衛監察本部、地方防衛局その他の機関(政令で定める合議制の機関並びに防衛省設置法 (昭和二十九年法律第百六十四号)第四条第二十四号 又は第二十五号 に掲げる事務をつかさどる部局及び職で政令で定めるものを除く。)並びに陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊を含むものとする。 )
つまり、防衛事務次官、防衛参事官などの文官も、自衛隊員である、というこです。
一方、自衛隊の中で、文民でなければならないのは、「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない」(日本国憲法第66条)ですから、防衛大臣、防衛副大臣、防衛大臣政務官まででしょう。(防衛大臣秘書官はどっちでしょうかね?)すると、自衛隊を最終的にコントロールするのは、この人たちということです。
当時の事務次官後任人事の問題は、つぎのHPに詳しく書かれています。(このHPの作者は、当時の事件をシビリアンコントロールの問題とは解釈していないみたいですが、自衛隊法第二条によってシビリアンコントロールの問題であることは、明らかですし、少し考えれば、文官がコントロール不能になれば、文官のコントロール下にある武官はコントロール不能になることからも、理解できるでしょう。要は、軍というのは、制服組だけで構成されているわけではないのです。)
http://www.election.ne.jp/40/23605.html
「これによって、例えば事務次官自身が自身の解任に納得していない時、彼はその人事案を「閣僚会議検討委員会に上げない」というサボタージュの方法を持つことになります。また逆に大臣が、次官の挙げてきた人事案を全て否定してしまうと言う対抗措置を取ることも可能です。そして、なにより、公務員の身分保障が幹部職員にも及ぶ以上、「解任」に当人が納得せずに抵抗し続ける場合、それを強行することは法律上極めて困難です。」
これは、文民である防衛大臣による自衛隊に対するコントロールに対して、自衛隊員である事務次官が、サボタージュ可能であることを示しています。
この事件は、現実に起こった、文民統制の破綻です。
しかし、当時、この事件を、ぞっとするような、シビリアンコントロールの危機と騒いでいる人は、少なかったように記憶しています。
この事件と比較すれば、田母神論文事件など、シビリアンコントロールの問題のうちには入らないでしょう。
むしろ、文官による組織的な抵抗のせいで、現場の実情が防衛大臣に見えなくなっていることこそ、今回の論文事件の原因ではないでしょうか?
陰謀論になってしまい、恐縮なのですが、次の毎日新聞の記事を読むと、防衛省の人間しか知りえない情報が含まれているので、今回の事件の背景には、背広組みによる意図的な情報操作があるような気がします。
http://mainichi.jp/select/seiji/choice/news/20081109ddm001010054000c.html
「関係者によると、田母神氏が口にした一人は森喜朗元首相だという。」そうですが、この関係者は、明らかに防衛省の背広組みでしょう。
目的は、この記事の後半で、少し触れられています。
http://mainichi.jp/select/seiji/choice/news/20081109ddm002010103000c.html
「「文民統制上、今回の一件はイージス艦の事故以上にダメージが大きい」と防衛省内局の幹部は嘆く。今年7月に出た防衛省改革会議の報告書を踏まえ、背広組と制服組が並立的に政治を補佐する新たな文民統制を模索していたためだ。」とあります。
(「嘆く」などは、大ウソ。本当は、ホクホク、ホルホルだと思います。)
実は、現在、防衛省内で、大幅な組織改革が提案されているのですが、この改革が実現されてしまうと、制服組に対する背広組みの権限が大幅に低下してしまうのです。
ここの、「背広組と制服組が並立的に政治を補佐する新たな文民統制」がポイントです。
従来の組織体制は、制服組、すなわち、陸海空自衛隊の上に、防衛事務次官、防衛参事官という、背広組みの集団が君臨し、その上に防衛大臣が立つという、三層構造になっていました。
そして、背広組みは、防衛事務次官、防衛参事官という中間の官僚による陸海空自衛隊の支配体制のことを、いわゆる「文民統制」という、ウソを世の中に流布させていたのです。
これは、官僚統制、文官統制であって、文民統制とは何の関係もありません。
本来の文民統制は、防衛大臣が、陸海空自衛隊を支配することであって、防衛事務次官などの中間層は、単なるムダ、屋上屋に過ぎないのです。
それどころか、迅速に、最前線の正確な情報を、防衛大臣に伝えると言う観点からは、有事になったときには、中間の文官など、むしろ足手まといでしょう。
改革の詳しい内容は、知りませんが、想像するに、防衛参事官が、10人程度?いたと思いますが、それを、5人か6人に削って、減らした分に対して、統合、陸上、海上、航空の幕僚長を充てれば、組織としてスリムになり、かつ、現場の情報が、大臣に直接与えられ、しかも、大臣が直接、現場をコントロールしやすくなる、一挙両得です。
しかし、背広組みは、ポストを減らされ、しかも、幕僚長と同列の地位に格下げとなるので、オモシロクないのでしょう。
現状の地位を保全したい、内局の背広組みが、前空幕長論文論文事件を、「制服組による、ぞっとする、シビリアンコントロールの危機」などと言って煽っているのでしょう。
また、自衛隊が強くなっては困る中国にとってもありがたい話ですし・・・
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だそうですが、結局どのようなガイドラインに従えばよいのでしょうね?
今回の発言を問題とするのであれば、政治が軍人の発言はかくあるべしという明確なメッセージを示すべきでは。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2008111000877
言論封殺だ。もう民間人なのに。
但し、これだけ国民やメディアの関心が高い人物の参考人招致は、通常はTV中継されるものです。それをしないということは、やはり「言論封殺」と揶揄されても仕方が無いでしょう。
今回の参考人招致の意味がわかりません。
自衛隊員が内規に従わずに論文を発表したことが問題ならば、防衛省から処分を受けて、解決済みの問題です。(退職金の返納云々は個人の財産権の問題です。)
元自衛隊員の内心の自由、思想信条の自由を問題とするなら、今回の招致は日本国憲法で保障された国民の権利への重大な抵触であり、文民統制の名に基づくリンチでしょう。(文化大革命のときの軍人の粛清、自己批判を思い出します。)
もし、自衛隊の内規が守られずに論文が発表されたことを問題視するのなら、背広組も合わせて、防衛省全体の問題として議論されるべきです。
どうも組織の問題と、個人の問題がごっちゃにされているような気がしてなりません。
やはり左翼勢力の軍事アレルギー、自衛隊憎しの産物なんですかね?
CCMFさんのコメ、興味深く拝見しました。文民統制(≠文官統制)のウソ、その危機。「三層構造」など、です。
政府見解(村山談話・河野談話など)って、公務員に対してどの程度、拘束力があるものなんでしょうかね! その公務員の個人としての思想信条の自由との線引きがかなり難しいと思います。悩ましい問題であることは確かです。
ワタシなどは、村山談話などの政府見解は、1つの見解の押し付けで賛成できません。即刻破棄すべでしょう(笑)。
先の大戦の事実は、歴史の一コマとして見て(感情的な議論は禁物です)、
国防や安全保障の問題とは切り離して議論すべきだと思いますが。
列強各国は植民地支配を侵略と認めないのなら日本もドイツのように認める必要はありません
たとえ、戦争で負けたとしても何時までも正当でない裁判の結果など何時までも引きずっている事は必要ないでしょう
もし、あの「東京裁判」が正当なモノならば、その後の裁判もあのやり方で行われているでしょう
主権のない植民地国家より植民地支配した国に対する侵略が問題視され、戦い敗れた国を戦勝国が裁く
公平な弁護が認められず一方的な証言、証拠で判決を下す
日本側としては「植民地からの開放」、「自尊自立の為の自衛」がまったく認められず一方的に断罪される
個人的にどんな意見を持とうが自由のはずですが自衛官、自衛隊高官は認められず意思表示もできない
確かに自衛隊高官として軽々に持論を述べる事に異論はあるでしょうが、そこで何故、村山談話は果たして正し良いのか?という論議は起きず、東京裁判、村山談話は絶対真理だとする政治家、マスコミの態度に疑問を感じます
たかが社会党党首あがりの総理の発言ですかありません
日本よりも中国、朝鮮を大事にする政治家の戯言
また、列強諸国、戦勝国連合に都合の良い発言でしかありませんね
日本の言論の自由は村山談話という絶対真理の前には沈黙せざる終えないのでしょうか?
田母神前空幕長曰く、「村山談話は言論弾圧の道具だ」だそうです。
実に的確な評価です(笑)
逆に「満州事変が国際法違反なら、アメリカの原爆投下や無差別爆撃も、ロシアのシベリア抑留や北方領土問題も、中国の中越戦争やチベット動乱も国際法違反だ」と言うべきでしょう。
中国で「人民解放軍」という名称で「中越戦争や、チベット動乱も虐げられた人民を解放する戦いだった」と言うのと同列です。
日本軍も「アジア人民解放軍」とでも名づければ正義があったのでしょうか?
また国連至上主義も現実的ではありません、極論すれば幻想でしか過ぎません。
最終、国連もアメリカも日本を守ってくれる保障等どこにもありません。
日本の国連分担金の多さにも大いに疑問が残ります。
分担金を正常に戻し国防費に当てたほうが有効と思いますが、こうした議論がないのも不思議です。自分の国は自分で守る気概がなければ、守れません。
このことを啓発した意味で田母神氏の論文は評価してもいいと思います。
北京で感じたことですが「日本人学校で一部の生徒が日本国歌を歌えない」現実があります。
これは一部の地域の日教組の影響ですが、私はこうしたことに怒りを感じます。
中国人も馬鹿にしていました。
日本は民主国家ですから反対するなら法律を変える運動をすることが正解であって、
今ある国歌を歌わせないというものではないと思います。
ともあれ戦勝国の歴史観を鵜呑みにし、歴史について日本悪者論(自虐歴史観)だけがマスコミに氾濫することへの警鐘かもしれません。
日本の軍人が全て悪いと言うのでは、国のために死んで行った者たちがまったく浮かばれません。
田母神論文は「自国を守る自衛隊の存在をきちんと認識してくれ」という観点から見るとここに意義があると思います。