「アンカー」大統領選 本当の姿(付:豪が北支援で日本の肩代わり?)
■10/22放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
日本ではきちんと報道されていないアメリカ大統領選挙の本当の姿とは。キーワードは先週に続いて「脱アメリカ」!
コーナー前に、オーストラリアなどが北朝鮮向け重油支援で日本の肩代わりをすることで調整が進んでいるという報道がありましたので、その件での青山さんの解説を最後に付けました。
細かい相づち、間投詞、言い直し、ツッコミはカット、言葉尻など曖昧な箇所もありますが、それ以外はほぼ完璧です。
画像はYoutubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。原寸大画像ですので、クリックしていただいてもこれ以上大きくは表示されません。あしからず<(_ _)>
内容紹介ここから____________________________
山本浩之
「さ、この後、青山さんの“ニュースDEズバリ”に移っていくわけですけど、今日は青山さん、どういうお話を?」
青山繁晴
「はい、北朝鮮の問題その他でもう世界は大変ですよね。気がついたら、もうアメリカ大統領選挙なんですよ。もう2週間を切ってまして。で、まあ(日本の)新聞その他にはアメリカ大統領選挙の情勢分析というの、たくさん出てるんですけど、ちょっときつい言い方をするけども、ほとんど本当の姿というのは出てないと思います。で、今日はそのアメリカ大統領選挙の本当の姿、特に黒人大統領が初めて生まれるかどうか、それを巡っての、本当は何が起きてるかを一緒に考えたいんですけども、今日のキーワードはこれなんです(フリップ出す)」
山本浩之
「『脱アメリカ』」
村西利恵
「先週と同じですね」
青山繁晴
「これあの、こんなこと初めてです。2週続けて同じキーワードを…」
山本浩之
「フリップの替えがなかったとか、そういうことではない…?(一同笑)」
青山繁晴
「これ文字通り、先週使ったフリップ。ここに証拠が書いてあるんですけどね(フリップの裏見せる。先週の日付が手書きされてある?)。これはあえてこうしてるんです。というのは先週は、私たち日本が『脱アメリカ』を考えましょう、世界も考えてるんです、とお話ししましたが、今回は大統領選挙の本当の姿は、アメリカ自身が『脱アメリカ』を考えてると、それが本当なんです、ということを今日お話ししたいと思います」
山本浩之
「じゃあその話の中身については、コマーシャルをはさんで解説をしていただきたいと思います」
(いったんCM)
…………………………VTR開始…………………………
【フロリダ州 21日】
民主党大統領候補 バラク・オバマ
「この国が必要としている変革をもたらすため、残り14日間、我々は戦い続ける」
【ペンシルベニア州】
共和党大統領候補 ジョン・マケイン
「(世論調査では)少し劣勢だが、まだ14日ある。あとは有権者が決めることだ」
最新の世論調査では4ポイントから11ポイント差と、オバマ候補が徐々にリードを広げつつある。
崖っぷちに立たされたマケイン候補は中傷攻撃を激化。
【ミズーリ州 20日】
共和党 マケイン候補
「オバマ候補が正しい対応をしていないのは明らかです。この選挙において彼は何度も間違った対応をしてきた」
一方、オバマ候補は指名後初めてかつてのライバル、ヒラリー・クリントン議員とそろって集会に登場。
【フロリダ州 20日】
ヒラリー・クリントン上院議員
「アメリカはブッシュ政権の焼け跡から再び立ち上がるのです!」
さらにこれに先立ち、応援にかけつけたのは――
レイズの選手
「次期大統領候補のバラク・オバマ!」
アメリカンリーグで優勝を決めたばかりのタンパベイ・レイズの選手たち。
今や岩村選手のモヒカンヘアーがチームメイトの間で大流行とあって、オバマ候補も――
民主党 オバマ候補
「みんなにあやかってモヒカンにしようと思ったんだ。でも政治顧問に止められたんだ」
「チェンジ」を訴えるオバマ候補だが、モヒカンへのイメージチェンジはできなかったようだ。
…………………………VTR終了…………………………
オバマに迫る危機とは?大統領選挙まであと2週間…青山ズバリ
日本ではきちんと報道されていないアメリカ大統領選挙の本当の姿とは。キーワードは先週に続いて「脱アメリカ」!
コーナー前に、オーストラリアなどが北朝鮮向け重油支援で日本の肩代わりをすることで調整が進んでいるという報道がありましたので、その件での青山さんの解説を最後に付けました。
細かい相づち、間投詞、言い直し、ツッコミはカット、言葉尻など曖昧な箇所もありますが、それ以外はほぼ完璧です。
画像はYoutubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。原寸大画像ですので、クリックしていただいてもこれ以上大きくは表示されません。あしからず<(_ _)>
内容紹介ここから____________________________
山本浩之
「さ、この後、青山さんの“ニュースDEズバリ”に移っていくわけですけど、今日は青山さん、どういうお話を?」
青山繁晴
「はい、北朝鮮の問題その他でもう世界は大変ですよね。気がついたら、もうアメリカ大統領選挙なんですよ。もう2週間を切ってまして。で、まあ(日本の)新聞その他にはアメリカ大統領選挙の情勢分析というの、たくさん出てるんですけど、ちょっときつい言い方をするけども、ほとんど本当の姿というのは出てないと思います。で、今日はそのアメリカ大統領選挙の本当の姿、特に黒人大統領が初めて生まれるかどうか、それを巡っての、本当は何が起きてるかを一緒に考えたいんですけども、今日のキーワードはこれなんです(フリップ出す)」
山本浩之
「『脱アメリカ』」
村西利恵
「先週と同じですね」
青山繁晴
「これあの、こんなこと初めてです。2週続けて同じキーワードを…」
山本浩之
「フリップの替えがなかったとか、そういうことではない…?(一同笑)」
青山繁晴
「これ文字通り、先週使ったフリップ。ここに証拠が書いてあるんですけどね(フリップの裏見せる。先週の日付が手書きされてある?)。これはあえてこうしてるんです。というのは先週は、私たち日本が『脱アメリカ』を考えましょう、世界も考えてるんです、とお話ししましたが、今回は大統領選挙の本当の姿は、アメリカ自身が『脱アメリカ』を考えてると、それが本当なんです、ということを今日お話ししたいと思います」
山本浩之
「じゃあその話の中身については、コマーシャルをはさんで解説をしていただきたいと思います」
(いったんCM)
…………………………VTR開始…………………………
【フロリダ州 21日】
民主党大統領候補 バラク・オバマ
「この国が必要としている変革をもたらすため、残り14日間、我々は戦い続ける」
【ペンシルベニア州】
共和党大統領候補 ジョン・マケイン
「(世論調査では)少し劣勢だが、まだ14日ある。あとは有権者が決めることだ」
最新の世論調査では4ポイントから11ポイント差と、オバマ候補が徐々にリードを広げつつある。
崖っぷちに立たされたマケイン候補は中傷攻撃を激化。
【ミズーリ州 20日】
共和党 マケイン候補
「オバマ候補が正しい対応をしていないのは明らかです。この選挙において彼は何度も間違った対応をしてきた」
一方、オバマ候補は指名後初めてかつてのライバル、ヒラリー・クリントン議員とそろって集会に登場。
【フロリダ州 20日】
ヒラリー・クリントン上院議員
「アメリカはブッシュ政権の焼け跡から再び立ち上がるのです!」
さらにこれに先立ち、応援にかけつけたのは――
レイズの選手
「次期大統領候補のバラク・オバマ!」
アメリカンリーグで優勝を決めたばかりのタンパベイ・レイズの選手たち。
今や岩村選手のモヒカンヘアーがチームメイトの間で大流行とあって、オバマ候補も――
民主党 オバマ候補
「みんなにあやかってモヒカンにしようと思ったんだ。でも政治顧問に止められたんだ」
「チェンジ」を訴えるオバマ候補だが、モヒカンへのイメージチェンジはできなかったようだ。
…………………………VTR終了…………………………
山本浩之
「最新の世論調査では、アメリカ大統領選、オバマ候補が優勢と伝えられてるんですが、室井さん、大リーグの今出てきたこのレイズの選手たちですね、選手たちもオバマさんの支持を表明しているっていう…」
室井佑月
「いや、すごいと思う。芸能人とかスポーツ選手とかガンガン、テレビの番組もどっちを支持するとか決めちゃったりするんだもんね。新聞とかもね(笑)」
山本浩之
「はい。さ、そんな中で2週間後に控えましたアメリカ大統領選、これを機に『脱アメリカ』、こういうキーワードを挙げられた青山さんの解説です。よろしくお願いします」
青山繁晴
「はい。まずこのアメリカ大統領選挙にこのコーナーで触れたのは、何と6月4日なんですよね。もうだから4カ月前になるんですけれども、つまり6月4日の段階ということは大統領選挙まであと5カ月、半年近くあった段階で私が申したのは、その時すでに世論調査の数字としては、ややオバマさんが良かった。全部じゃないですけども。良かったんだけども、ワシントンの選挙通の中で、誰一人としてオバマがこの時点で、つまり5カ月前の時点では優勢に立っていると思っている人はいない、5カ月前の時点ではやっぱり本当はマケインさんが優勢なんだというお話をいたしました」
青山繁晴
「で、その時にもお話ししたんですけど、その本当の理由っていうのは、アメリカの大統領選挙の有権者っていうの、だいたい1億5000万人弱ぐらいいらっしゃるんですけども、そのうちで黒人の有権者っていうのは実はたったの11%に過ぎない。78%、8割近くが白人なんですよね。その8割近い白人の人たちが、そうか、アメリカは黒人の大統領をついに迎えるんだと、黒人大統領を初めて迎えるんだと思い切れるかどうかを考えると、少なくともワシントンのプロたちが見てる限りは、とてもとてもそんな国にはまだまだなってないんじゃないかということが、一番根っこにあって、やっぱり少なくともその6月の段階では、ほんとはマケインさんの方が支持が分厚いんじゃないかと思ってたわけですね。で、そのあと、その6月の番組で申してから、ここに至るまでの4カ月の間何があったか、どういうふうに動いたかというのをちょっと見てみましょう」
村西利恵
「8月の途中からなんですけど、世論調査がこれ、アメリカの大統領選は毎日行われているんですね。そのグラフを出してみました」
青山繁晴
「ま、アメリカ人、今、村西さんが言った通り世論調査が大好きで、いろんな会社が入り乱れて競争してるし、政党もやってるわけなんですけど、ま、本当はアメリカ人自身が自分の世論調査をあんまり信じてないです」
村西利恵
「信じてない」
青山繁晴
「というのは、必ずアメリカ人の1割以上の人が、世論調査で嘘をつくのを楽しみにしてるっていうね、別の調査結果もあってですね(笑)」
一同
「へえー(笑)」
青山繁晴
「だからあんまりその、日本を含めた外国人が振り回されるのもどうかと思いますが、まあでもいちおうこれをメドに考えるとですね、ま、これ(グラフ示して)あの8月からになっちゃってるんですけど、この前の段階からオバマさんが比較的優勢だったわけですね。このグラフで言うと青数字です。で、それが皆さん、ここで見ていただくと、ちょっとここでマケインさんが数字でも逆転したと。さあこれが何があったかと。8月のこの段階で何があったかというと、これです」
村西利恵
「8月29日、ペイリン氏を副大統領候補に指名しました」
青山繁晴
「はい、ペイリンさんはアラスカというアメリカの北のはずれの知事で、実はそれまで無名でしたし、アメリカ人もけっこうびっくりして、それだけにこの人の明るいキャラクター、メガネは福井県の製品、ま、それはあんまり関係ないかもしれないけど(笑)、とにかく派手な感じ、それから美人コンテストで勝った人だったりね、っということで、ペイリン人気ということで、ペイリンさんの人形がテレビに出てきて、そのあと本物が出たら空前の視聴率になったっていうようなことがあったりする反面、アラスカからロシアが見えるとか、それからブッシュ大統領がイラク戦争を始める時の原則の話を全然知らなかったり、まあいろいろあるんですが、日本では、しかしまあ女性だし、アメリカは副大統領に女性がなること自体初めてだから、それが評価されてこうやって逆転したんだろうと、もうピークではここまで(グラフの頂点示して)行ったんですね。ずいぶん一時期はオバマさんを引き離したように見えるわけですね。で、これをもう1回言いますが、日本のメディアは女性だからっていうふうに言ってるんですが、これは違います。はっきり言うと嘘の解説です。本当はこれです」
村西利恵
「本当の理由、それはキリスト教の原理主義層を取り込んだから」
青山繁晴
「はい、このキリスト教原理主義っていうのは日本ではなかなか馴染みがないんですけど、これははっきり言うとアメリカのいわば深い闇、闇とまで言ったら言いすぎですけれども、なかなか外国人では理解できない、アメリカの岩盤、岩のようなところで、本当はものすごい強烈な保守主義なんですよね。もうはっきり言うとアメリカを神の国とみなす、これはキリスト教の内部からもたくさん異論があるんです。聖書にもそんなことは書いてない。イスラエルのあのあたりのことは色々書いてあるけど、アメリカが神の国なんていうのは聖書に書いてない。それなのに、はっきり言うとそれを信じてる方々のグループがあって、これあの福音派とも言いますね。この層が実はたいへん数が多くて、しかも選挙に行くので、ブッシュ大統領の特に2期目の再選の時はこの票のおかげで勝ったわけです。で、ペイリンさんは実は強固なこのキリスト教原理主義の教会に昔から通っていて、地元の福音派の教会の中心人物の1人なんです。一方、この共和党のマケインさんは共和党の中では比較的リベラルと言われて、まあ地元で教会にあんまり通ってないっていうようなことを、本当かどうかわかりませんよ、そういうのがこのキリスト教原理主義から攻撃されたりした。だからマケインさんはこのペイリンさんを副大統領候補に選んでこのキリスト教原理主義の票を取り込んだんです。これが本当の大統領選挙の姿のいわば1つめなんですね。で、そのおかげで、ま、さっき出たように非常に強固な、実は目には見えないけども、ほんとは岩のように大きな組織だから、ここまで上がってきた、このピークが9月14日なんですよ。で、9月14日の翌日からドンと落ちるんですけど、こう言うともうわかる人いると思いますが、9月15日に何が起きたかというと、これです」
村西利恵
「リーマン・ブラザーズの破綻で金融危機」
青山繁晴
「はい、9月15日にあの巨大な投資証券会社のリーマン・ブラザーズが破綻して、一気に金融危機が起きて、もう世界中にインパクトが広がりました。で、その時に日本の報道は、マケインさんはベトナム戦争のヒーローで経済知らないから、それで一気に支持が落ちたと。で、オバマさんの方はマケインさんに比べれば経済が詳しいから、これでオバマさんが盛り返したんだっていう報道になってますが、これあの普通の視聴者というか、日本の方々もおかしいなと思うはずなんですよ。オバマさんが経済通?」
山本浩之
「そうそう、それはあんまり思わないですね」
青山繁晴
「あんまり思わないっていうか、誰も聞いたことがない。もっとはっきりしてるのは、この巨大な金融危機に対して、どういう打つ手があるのかっていうのを、いわばオバマ・ドクトリンというかね、オバマさんの基本政策みたいなもの、誰もまだ聞いたことがないわけですよ」
村西利恵
「表明してないですね」
山本浩之
「『チェンジ』しか聞いてないですからね(笑)」
青山繁晴
「何をどうチェンジするか、未だに誰もよくわかんないわけだから、そうするとこの説明っていうのはほんとはおかしいわけですよ。金融危機がきっかけになって逆転したのは間違いないけれども、もっと深い部分で違うことが起きているわけです。それのいわば証言者となってるのはこの方なんです」
村西利恵
「それがパウエル前国務長官。10月19日のテレビ番組内でオバマ候補支持を表明しました。その時に、『オバマ氏は変化を体現している。“たぐいまれなリーダー”になる可能性がある』と話しています」
青山繁晴
「はい、このパウエルさんという人は元軍人でですね、湾岸戦争のヒーローですね。で、同時にいわばアメリカの黒人の中で過去最も成功した人であり、良心的な人として知られてるわけですね。で、これ前国務長官ってことですから、ブッシュ政権の1期目の国務長官ですから、まんま共和党なわけですね。まんま共和党なのに、民主党のオバマさんこそ変化をやれる人、まさしくチェンジできる人、そしてたぐいまれなリーダーになれるとまで言ってるわけですから、これはアメリカでは大変なショックなわけですね。で、これについてまた日本の解説がですね、いや、パウエルさんはもともとどっちかと言うとリベラルだと、何でもリベラルにすぐなっちゃうんですけど、それから同時に、2期目の国務長官できなかったことで裏切られた思いがあってですね、そういうことから言ってるんだろうと、それは見てきたような、またはっきり言って悪いけど、見てきたような嘘の解説であって。このパウエルさんがなぜこう言ったかっていうのは、一番大事なのはこの『オバマ氏は変化を体現している』と、ここが実は大事で、何かというと、パウエルさんも実は大統領候補になろうとしたことあった。しかしその時は黒人だからとてもなれないってことであきらめ、特に奥さんから『選挙に負けて、なおかつ暗殺されるような運命にあなたを行かせたくない』と言われて、パウエルさんはあきらめたわけです。だからこの『変化を体現』というのは、自分、黒人で大統領になれなかったのに、とうとうなるかもしれないという、そういう巨大な変化が起きてるよということであって、そしていわば湾岸戦争のヒーローとして、アメリカの栄光を知ってる人がこう言うっていうのはですね、実はもう一段深い理由があるわけです。はい、それちょっと出して下さい」
村西利恵
「アメリカが、アメリカ時代の終わりを感じている。世界支配の源『ドルと軍事力』とありますが」
青山繁晴
「はい、あの、日本も63年前にアメリカに負けたわけですけれども、その日本を打ち負かして、アメリカがこの戦後世界をずっと作ってきた。それは実は2つ支配の源を持ってたからで、1つがマネー、ドルですね。それからもう1つが圧倒的な、絶対的な軍事的優位だったわけですね。これが2つとも今、アメリカ国民の目の前でガラガラと崩れてて、あの金融不安、金融危機、いろんなことが言われてますが、根っこは今まで絶対世界中どこでも通用したはずのドルが危うくなってるってことが、実は金融不安の根っこなんですね。だからたとえばリーマン・ブラザーズがつぶれたっていう現象面だけじゃなくて、アメリカ人は僕の知ってる方のたくさんがですね、そのワシントンでエリートの政府高官やってる人から、それから僕の長年の何でもないサラリーマンの友だちからですね、みんなドルが崩れていく、そんなことがあるんだっていう不安をみんな感じてるわけですね。で、もう1つ軍事力で言うと、この番組でも何回もやりました通り、イラク戦争が未だに泥沼で、つまり20世紀のような古い戦争だったら、アメリカは日本にもどこにも勝てたけれども、今イラクで起きてるような軍服を着てないテロリストの戦い、もう21世紀はそういう戦争ばっかりですから、それにはアメリカが対処できないことがわかり、そして僕たちに関係あるのは、北朝鮮の核を認めてしまい、その前にはパキスタンやインドの核も認めてしまいっていうことは、核兵器が、こないだ申しましたように広がっていく、つまりアメリカは核兵器ごと絶対的な軍事力、それも崩れていってるわけですね。だからこうやって崩れていくということが、アメリカから見たら、ちょっとオバマさんの姿を出してくれますか」
青山繁晴
「オバマさんがここに掲げている『CHANGE』というのは、すなわち古いアメリカはもはや全部だめ、オールドアメリカは全部だめで、いわばアメリカ自身が『脱アメリカ』、その自分の皮を脱ぎ捨てるようにね、捨てるように、つまりアメリカっていうのは建国以来、黒人の人々を奴隷にして使って白人優位の国として作ってきた。それがキリスト教原理主義にも結びついてるわけで、その生皮をひんむくように、本物の『CHANGE』として黒人の大統領を押し出そうとしてるというのが本当の理由なんです」
村西利恵
「ニューアメリカの象徴となろうとしてるという…」
青山繁晴
「そうです。だからもう1回言いますが、金融危機でオバマさんが突然いいことをできたからじゃなくて、金融危機でアメリカの終わりをみんな感じ取ったから、いよいよ自分の生皮をひんむくように本当の『CHANGE』、黒人大統領を生まなきゃいけないのかなと思ってるというのが、本当のアメリカ大統領選挙の姿なんですね。しかし、この話で行くと、じゃあオバマ大統領で決まりかというと、それがまたアメリカという国はもう一段深い闇があって、そうは参らないというのがこれなんです」
村西利恵
「はい、ブラッドリー効果という言葉があります。これ世論調査で本当の投票行動を明かさない現象のことなんですけども、言葉の由来は1982年のカリフォルニア州の知事選、この方、黒人候補のトム・ブラッドリーさんが世論調査ではもう圧倒的有利とされていたんですが、フタを開けてみると僅差で落選するということがありました」
青山繁晴
「はい、このトム・ブラッドリーというのはかつてのアメリカの黒人の英雄です。というのは、20年間ロサンゼルスの市長をやって、ほんとに、汚職のない見事な治世をやって、いわばもう絶対的な支持を背景にして、ロスのあるカリフォルニア州知事選挙に出て、世論調査ではずいぶん引き離して、とうとうカリフォルニアに黒人知事が現れるとみんな信じたら、フタを開けたらガラリと違って、白人候補が勝ったわけですね。それ以来、黒人候補が出てる場合は、世論調査で少なくとも10%以上の開きがないと、本当は覆ってしまうというのが常識になってて、それをブラッドリー効果あるいはブラッドリー現象と呼んでるわけですね。で、今回オバマさんの支持率を考えますと、さっきVTRにありましたけど、一部は10%超えたやつもあるけれども、しかしアメリカの世論調査がみんなに信頼されない理由の1つは、世論調査ごとに質問の仕方が違うんですよ。だからどんどん色が出てしまう。それを売り物にしていってるんで、アメリカは何でもビジネスですからね、だから1カ所だけじゃだめで、全部の世論調査で10%を超えてくるまで行かないと、まだオバマ大統領の誕生は確実だとは言えない。あと2週間切る中で、全部超えてきたらそれはもう可能性が強まるということなんですね。で、これが今のアメリカ大統領選挙の現在の、投票日まで2週間弱の現在の姿なんですね。で、その上で、でもいちおうオバマさんが、いちおう今リードしてること自体すごい変化、ほんとに『CHANGE』なんですけど、その『CHANGE』の大統領がこの世に現れたら、さあどうなるかというのをこのあと皆さんと考えたいと思います(フリップ出す)」
村西利恵
「はい、ここでズバリキーワードは『希望か絶望か』。オバマ候補が大統領になったらどのような希望、そして絶望があるんでしょうか。お知らせのあと詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「さあ、青山さんの2つめのキーワードが『希望か絶望か』という非常に、ま、極端な言葉ですけれども、仮にオバマさんがアメリカ大統領選に勝ったとしたら、どんなアメリカ社会、選択するんでしょうか。続きをよろしくお願いします」
青山繁晴
「はい、今ヤマヒロさんが言ってくれた通り、かなりこう目に見えてわかるような大きな動きが出ると思うんですけど、それを皆さんにわかりやすく見てもらう映像があるんですね。オバマさんがまだ民主党の正式な大統領候補に指名される前、7月ですね、ヒラリーさんとまだ争ってる最中なのに、ヨーロッパにまるでもう大統領になったかのようにして旅行したことがありましたね。で、その時の様子、ちょっとVTR流してほしいんですが(VTRが出る)」
村西利恵
「ご覧いただきましょう。ベルリンを訪れた時の映像です」
青山繁晴
「はい、これね(ベルリン市街の中心地?に映像が変わる)、こうやって大写しで見ていただくとわかるんですけど、何と20万人集まったんですね。で、このベルリンの記憶というのは、かつてアメリカのケネディ大統領が若い大統領でやって来た時、やっぱりこれぐらいものすごい盛り上がった。まだベルリンが東西に分かれてる時ですけどね。これぐらいヨーロッパはそのオバマさんをケネディの再来として見てて、今はたまたまドイツのベルリンですけど、一番好きなのはフランス、アメリカ嫌いで有名なフランスがこのオバマさんだったら、どんなにいい国にアメリカは変わるのかと、みんなが期待してものすごい盛り上がってるわけですね。すなわちオバマさんがもし大統領になったら何が起きるかというと、まず、ほぼ間違いなく、ヨーロッパの市場でドルが買われます。はい、ちょっと出してくれますか」
青山繁晴
「はい、ヨーロッパでドルが買われるということはどういうことかというと、さっき言った通り、ドルが安くなって、それで金融不安が起きるっていうか、金融不安が起きてるからドルが安くなる、ま、こういう関係になってるわけですよね。で、とりあえずヨーロッパ市場でドルが買われるってことは、当然ユーロが安くなり、円が安くなり、日本の輸出企業も少し助かり云々かんぬんで、全体的に言うと当面はおそらく金融不安が和らぐことになります。で、これは、ま、ドルはいずれ絶対的な地位から滑り落ちていくことはあっても、ゆっくり下りていくのと、ドーンと今のように下りようとしてるのとは全然その、希望と絶望が分かれる話であって、経済の底辺で苦しむ経済弱者にとってはこれ、ほんとに希望と絶望の分かれ目になるわけです。で、一方でじゃあマケインさんが大統領の場合はどうか。マケインさんもまだ大統領になる可能性は現時点で考えるとあります。というのはさっき金融不安のところで、一番根本的な話をしましたけれど、その根本的なこと以外にももちろん違う要因もあります。というのは、皆さん思い出していただくと、9月15日にリーマン・ブラザーズが破綻したその直後に、マケインさんとオバマさんの初めての討論会が予定されていたのに、マケインさんは何と『いや、こんな討論会やってる場合じゃない、ワシントンに戻って一緒に政策を考えよう』と提案してですね、これはアメリカ人の一番嫌いな『あいつ逃げやがった』ということになりましたから」
山本浩之
「あ、そういうふうに捉えられた…」
青山繁晴
「ええ。あれが実は最初のつまづきになったわけですよね。で、あと、ま、2週間弱ある。この中でマケインさんはまあベトナム戦争というオールドアメリカではあっても、何とかその金融不安を自分だったらどうするっていうのをね、まだオバマさんがちゃんと出せてないからこそバーンと出すことはできて、それにリアリティがあったらひょっとしたらまだ回復できるかもしれませんし、さっき言ったブラッドリー効果というのもありますから、マケインさんが大統領になる場合もあり得ます。なった場合はこれとちょうど逆なことが起きて、『何だアメリカは結局変わんないじゃないか』と。ずーっとオバマさんが優勢に来てただけにこのインパクトは非常に激しいから、間違いなくヨーロッパでドルが売られます。アメリカは結局変われないんだと、もうドルなんかだめだということで、ドルが下がりに下がるから、これはマケインさんは就任当初からいきなり危機におそらく直面することになると思います。で、こうやって話してくると、まるでオバマさんだったらとにかくその希望が生まれるような話に聞こえますが、それがまたさらにアメリカはそんな生やさしい社会じゃない。というのは、これをちょっと見ていただけますか」
村西利恵
「FBI関係者の証言。『大統領就任式が警察力だけで守れると思えない。軍事力が必要だ』」
青山繁晴
「はい、これあの、僕も正直ちょっと迷ったんですけど、FBIごめんなさい。このFBIって名前は出させていただきました。ま、テロ対策を通じて、私の独立総研と連携関係があって、ふだんから日常的な話をしてるんで、そういう、ま、雑談の中から出たことですから、もちろん非公式な発言ですよ。しかし大事なことは、大統領就任式のことを言ってますけど、要するに大統領就任式だけじゃなくて、オバマさんが大統領になったらもう警察力だけでアメリカの治安は守れない。アメリカの民主主義っていうのは、やっぱり大統領選挙は公正にやって、選ばれた者についてはみんなで一緒に支えるっていうことでやってきたのに、オバマさんが大統領になったら暗殺のリスクが極めて膨らんで、いわば外で勝てないアメリカ軍が中で軍事的に押さえ込まなきゃいけない、内側の軍事力になったりする。つまりアメリカが、ま、独裁国家とは言わないけれど、変質してしまうぐらいの変化起きるんじゃないかっていうのを、実は最前線にいるFBIの人たちは、自分たちの警備の難しさからそれを心配してる。これは文字通りアメリカの深い闇の1つでですね」
山本浩之
「そうですねー」
青山繁晴
「それからもう1つ、やっぱり最後に僕たち思い出さなきゃいけないのは、ついこないだ、アメリカが北朝鮮に対するテロ国家の指定の解除をいたしました。それやったのは共和党のブッシュ大統領ですが、共和党のマケインさんはそれにむしろ反対をして、民主党のオバマさんがあれは良い選択だという意味のことを言ってそれを支持したわけですね。そうすると僕たちは最後に考えなきゃいけないのは、やっぱりこの図なんですね。さっきのVTRにもありましたけれど、オバマさん自身が今の世論調査のリードを十分信じることはできない。やっぱり彼はもともと極めて優秀な、勉強ができる人ですから、ブラッドリー効果のことよく知ってますから、安心しきれないから、当然、白人を束ねるはずのヒラリーさんを最近多用しようとしてますね」
青山繁晴
「で、ヒラリーさんの影響力を使ってもしオバマさんが勝ったら、ヒラリーさんはこの番組ではっきり何度も言いましたが、強烈な親中派で、もっとはっきり言うと金銭的な関係も中国との間にあるというのは、このクリントン夫妻についてはもう公然たる事実ですから。そうすると、オバマ政権ができると単にテロ国家の指定の解除の問題だけじゃなくて、やや日本に対して冷たい、厳しい。中国、あるいは中国に対して今までの関係の深かった北朝鮮にやさしい政権ができるかもしれない。そのことは他人事でなく考えなきゃいけない。ただ同時に、じゃあマケイン政権なら日本にやさしい政権できるのかというと、いや、アメリカの力自体が衰えてるんですから、だから今日はその意味でも先週と同じキーワードを使ったんです。『脱アメリカ』」
山本浩之
「だからそこに戻るのかー」
青山繁晴
「『脱アメリカ』、私たちが最後に考えなきゃいけないのは、『脱アメリカ』なんですね」
山本浩之
「室井さん、今の青山さんの話、伺っていかがでしたか?」
室井佑月
「難しいね、どっちがいいかって」
山本浩之
「ただ私たちが選択するわけじゃないですからね、直接は」
室井佑月
「そうだけど、あたしたちが選択できっこないんだけど、選択できるとしても、どっちがいいかってすごく悩んじゃうことだよね」
山本浩之
「でも、その対北朝鮮政策にしてもそうですし、先ほどの、今日のね、ニュースの中にありましたけども(「豪が対北朝鮮支援で日本を肩代わりか?」。後述します)、日本政府が、ま、毅然とした態度が取れない。今までは全部アメリカ頼みだったものが、やっぱりその政策によって、日本として自立できるのかどうかっていうところを問われているわけなんですよね」
青山繁晴
「そうです。室井さんの言ったことにお答えすると、今までは室井さんの言った通り、どっちになる、どっちになるって、もう日本も右往左往してたわけですよ。それをやめようっていうのが、今回の最大の趣旨なんです」
山本浩之
「はい。なるほど。以上、“ニュースDEズバリ”、お伝えしました」
____________________________内容紹介ここまで
次期大統領、日本にとっては(特に外交面で)オバマさんよりはマケインさんの方がいいんだろうけど、仮にマケインさんが大統領になったとしても、青山さんの言う通りアメリカ自体の力が落ちてきてますからなぁ。ほんとに日本もそろそろ『脱アメリカ』していかないとね。
ってことで、誘導(^^ゞ
ブログのメニューのところに大きく貼ってますのですでにお気づきとは思いますが、拙ブログでは只今アンケートを実施中です。「日本は核武装すべきですか?」。まだ投票されてない方は、是非とも協力のほど宜しくお願いいたします<(_ _)>
アンケートの概要などについては拙エントリー10/21付をご覧下さい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以下、核施設を無能力化する見返りに北朝鮮に提供する重油100万トン相当の支援のうち、日本が拉致問題を理由に支援を拒否している20万トンの負担分について、米国がオーストラリアなどに肩代わりを打診していることがわかった件について、「アンカー」で語られた青山繁晴さんの見解を紹介しておきます(要旨)。
●(テロ支援国家指定解除の影響が出てるのか?)そうです。この件は複数の側面があって、1つはいわば「日本はずし」「日本揺さぶり」。特に今のオーストラリアのラッド政権というのは大変な親中政権で、そのこともあって中国が議長国を務める6カ国協議にオーストラリアは首を突っ込みたいというのが前から戦略的にある。なので、オーストラリアとアメリカで積極的に話して日本を揺さぶってる面がある。
●でも同時に、じゃあ日本が本当に6カ国協議から出ていってしまうと、その後この6カ国協議が成り立つかというと、やっぱり成り立たない。今はとりあえず重油だけの話だけど、重油だけで北朝鮮の経済再建なんかできるわけがない。油はとりあえず冬が来るから心配だが、根本的な経済の支援というのは日本の支援がないと絶対できないから、オーストラリアはそれこそ肩代わりできないから、ちょっとしばらく日本肩貸す。あとは日本そのまま加わって下さいねってことなんです。
●だから今回ははっきり言うと、こんなの無視すればいいと思う。オーストラリア、やりたいならやればやればいいじゃないですか。それでその後も日本の意向も無視するんだったら、この核廃絶の次の段階、第3段階に入る時に、日本は抜けるかもしれませんよと言えばいいのであって、むしろこういうのを逆手、逆手に取る外交が今、絶対大事。
●(今の日本政府にそれができるか?)それ言われると辛いが、日本以外の国はみんなそれをやってる。オーストラリアみたいなおとなしい国でも、今がチャンスと見たらこうやって食い込んでくる。それが外交。お友だちで話し合ってるのが外交じゃないので、良い機会ですよ。
●(日本政府が現段階で正式にコメントしていないが)ものをはっきり言うべき。しかも本当は外務省記者クラブに対して懇談では話してるわけです。僕の後輩記者から話が来てるが、何を言ってるかというと、今言った第3段階に入った時に、日本が拉致と切り離して、核の廃絶だけは資金を出そうかってことを考えたりしてね、なんて話をしてるわけですよ。そういうのは必ずアメリカの方にも伝わっていってて、正式にコメントしてないけど、陰でそんな話をしてるのを皆わかってる。それはだめですよ。日本国民にちゃんと、今こういう状態にあるけど日本ははっきりものを言うんだと、これは外務省ごときはできないから、麻生首相が言うべきなんですよ。
青山さんの見解は以上です。
で、その麻生さんですが、毎日新聞によれば22日午後0時頃からの会見で、この件でこう述べたとありますね。
「(前略)拉致問題などの関係が日本が弱くなるとか、強くなるとか関係ありません。日本はこれまでどおり、拉致の問題の立場を変えることもありませんし、今後ともこの指定をずっといく。それは6者協議の枠からはずされることもありません」
あと、8月の実務者協議で合意した拉致問題の再調査について北朝鮮の朝鮮労働党機関紙が「麻生政権はこれらの合意を白紙化した」と主張、「日本と懸案を協議し解決することは空虚であり、時間の浪費でしかない」と批判する論評を掲載した件について、これも毎日新聞からですが22日午後5時頃からの会見で、麻生さんはこう述べたそうです。
「こちらは何も破棄していません。うちは全然、変わらず話をしていますんで、破棄をされたのは向こうなんであってこちらではありません。我々はずっと同じことしか言っていないと思いますけどね」
この再調査を巡る北朝鮮の言動、これも「テロ支援国家指定解除効果」(日本にとっては逆効果)なんですかねぇ。
ま、再調査つっても向こうは最初からするつもりはなかったわけで(つーか、拉致被害者を監視下に置いているんだからそもそも再調査なんて必要なし!)……。
ただ、でたらめの再調査でも向こうが何らかの資料を出してきたら、それをテコにまた日本は「矛盾」を突っ込んだりできるわけで、それがやがて何らかの進展につながることもあったかもしれないと考えた時、やはりご家族の皆様はがっかりされてるだろうなと……(T^T)
※拙ブログ関連エントリー/「アンカー」起こし
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※参考リンク
・ON THE ROAD : Aoyama 's Daily Essay
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「最新の世論調査では、アメリカ大統領選、オバマ候補が優勢と伝えられてるんですが、室井さん、大リーグの今出てきたこのレイズの選手たちですね、選手たちもオバマさんの支持を表明しているっていう…」
室井佑月
「いや、すごいと思う。芸能人とかスポーツ選手とかガンガン、テレビの番組もどっちを支持するとか決めちゃったりするんだもんね。新聞とかもね(笑)」
山本浩之
「はい。さ、そんな中で2週間後に控えましたアメリカ大統領選、これを機に『脱アメリカ』、こういうキーワードを挙げられた青山さんの解説です。よろしくお願いします」
青山繁晴
「はい。まずこのアメリカ大統領選挙にこのコーナーで触れたのは、何と6月4日なんですよね。もうだから4カ月前になるんですけれども、つまり6月4日の段階ということは大統領選挙まであと5カ月、半年近くあった段階で私が申したのは、その時すでに世論調査の数字としては、ややオバマさんが良かった。全部じゃないですけども。良かったんだけども、ワシントンの選挙通の中で、誰一人としてオバマがこの時点で、つまり5カ月前の時点では優勢に立っていると思っている人はいない、5カ月前の時点ではやっぱり本当はマケインさんが優勢なんだというお話をいたしました」
青山繁晴
「で、その時にもお話ししたんですけど、その本当の理由っていうのは、アメリカの大統領選挙の有権者っていうの、だいたい1億5000万人弱ぐらいいらっしゃるんですけども、そのうちで黒人の有権者っていうのは実はたったの11%に過ぎない。78%、8割近くが白人なんですよね。その8割近い白人の人たちが、そうか、アメリカは黒人の大統領をついに迎えるんだと、黒人大統領を初めて迎えるんだと思い切れるかどうかを考えると、少なくともワシントンのプロたちが見てる限りは、とてもとてもそんな国にはまだまだなってないんじゃないかということが、一番根っこにあって、やっぱり少なくともその6月の段階では、ほんとはマケインさんの方が支持が分厚いんじゃないかと思ってたわけですね。で、そのあと、その6月の番組で申してから、ここに至るまでの4カ月の間何があったか、どういうふうに動いたかというのをちょっと見てみましょう」
村西利恵
「8月の途中からなんですけど、世論調査がこれ、アメリカの大統領選は毎日行われているんですね。そのグラフを出してみました」
青山繁晴
「ま、アメリカ人、今、村西さんが言った通り世論調査が大好きで、いろんな会社が入り乱れて競争してるし、政党もやってるわけなんですけど、ま、本当はアメリカ人自身が自分の世論調査をあんまり信じてないです」
村西利恵
「信じてない」
青山繁晴
「というのは、必ずアメリカ人の1割以上の人が、世論調査で嘘をつくのを楽しみにしてるっていうね、別の調査結果もあってですね(笑)」
一同
「へえー(笑)」
青山繁晴
「だからあんまりその、日本を含めた外国人が振り回されるのもどうかと思いますが、まあでもいちおうこれをメドに考えるとですね、ま、これ(グラフ示して)あの8月からになっちゃってるんですけど、この前の段階からオバマさんが比較的優勢だったわけですね。このグラフで言うと青数字です。で、それが皆さん、ここで見ていただくと、ちょっとここでマケインさんが数字でも逆転したと。さあこれが何があったかと。8月のこの段階で何があったかというと、これです」
村西利恵
「8月29日、ペイリン氏を副大統領候補に指名しました」
青山繁晴
「はい、ペイリンさんはアラスカというアメリカの北のはずれの知事で、実はそれまで無名でしたし、アメリカ人もけっこうびっくりして、それだけにこの人の明るいキャラクター、メガネは福井県の製品、ま、それはあんまり関係ないかもしれないけど(笑)、とにかく派手な感じ、それから美人コンテストで勝った人だったりね、っということで、ペイリン人気ということで、ペイリンさんの人形がテレビに出てきて、そのあと本物が出たら空前の視聴率になったっていうようなことがあったりする反面、アラスカからロシアが見えるとか、それからブッシュ大統領がイラク戦争を始める時の原則の話を全然知らなかったり、まあいろいろあるんですが、日本では、しかしまあ女性だし、アメリカは副大統領に女性がなること自体初めてだから、それが評価されてこうやって逆転したんだろうと、もうピークではここまで(グラフの頂点示して)行ったんですね。ずいぶん一時期はオバマさんを引き離したように見えるわけですね。で、これをもう1回言いますが、日本のメディアは女性だからっていうふうに言ってるんですが、これは違います。はっきり言うと嘘の解説です。本当はこれです」
村西利恵
「本当の理由、それはキリスト教の原理主義層を取り込んだから」
青山繁晴
「はい、このキリスト教原理主義っていうのは日本ではなかなか馴染みがないんですけど、これははっきり言うとアメリカのいわば深い闇、闇とまで言ったら言いすぎですけれども、なかなか外国人では理解できない、アメリカの岩盤、岩のようなところで、本当はものすごい強烈な保守主義なんですよね。もうはっきり言うとアメリカを神の国とみなす、これはキリスト教の内部からもたくさん異論があるんです。聖書にもそんなことは書いてない。イスラエルのあのあたりのことは色々書いてあるけど、アメリカが神の国なんていうのは聖書に書いてない。それなのに、はっきり言うとそれを信じてる方々のグループがあって、これあの福音派とも言いますね。この層が実はたいへん数が多くて、しかも選挙に行くので、ブッシュ大統領の特に2期目の再選の時はこの票のおかげで勝ったわけです。で、ペイリンさんは実は強固なこのキリスト教原理主義の教会に昔から通っていて、地元の福音派の教会の中心人物の1人なんです。一方、この共和党のマケインさんは共和党の中では比較的リベラルと言われて、まあ地元で教会にあんまり通ってないっていうようなことを、本当かどうかわかりませんよ、そういうのがこのキリスト教原理主義から攻撃されたりした。だからマケインさんはこのペイリンさんを副大統領候補に選んでこのキリスト教原理主義の票を取り込んだんです。これが本当の大統領選挙の姿のいわば1つめなんですね。で、そのおかげで、ま、さっき出たように非常に強固な、実は目には見えないけども、ほんとは岩のように大きな組織だから、ここまで上がってきた、このピークが9月14日なんですよ。で、9月14日の翌日からドンと落ちるんですけど、こう言うともうわかる人いると思いますが、9月15日に何が起きたかというと、これです」
村西利恵
「リーマン・ブラザーズの破綻で金融危機」
青山繁晴
「はい、9月15日にあの巨大な投資証券会社のリーマン・ブラザーズが破綻して、一気に金融危機が起きて、もう世界中にインパクトが広がりました。で、その時に日本の報道は、マケインさんはベトナム戦争のヒーローで経済知らないから、それで一気に支持が落ちたと。で、オバマさんの方はマケインさんに比べれば経済が詳しいから、これでオバマさんが盛り返したんだっていう報道になってますが、これあの普通の視聴者というか、日本の方々もおかしいなと思うはずなんですよ。オバマさんが経済通?」
山本浩之
「そうそう、それはあんまり思わないですね」
青山繁晴
「あんまり思わないっていうか、誰も聞いたことがない。もっとはっきりしてるのは、この巨大な金融危機に対して、どういう打つ手があるのかっていうのを、いわばオバマ・ドクトリンというかね、オバマさんの基本政策みたいなもの、誰もまだ聞いたことがないわけですよ」
村西利恵
「表明してないですね」
山本浩之
「『チェンジ』しか聞いてないですからね(笑)」
青山繁晴
「何をどうチェンジするか、未だに誰もよくわかんないわけだから、そうするとこの説明っていうのはほんとはおかしいわけですよ。金融危機がきっかけになって逆転したのは間違いないけれども、もっと深い部分で違うことが起きているわけです。それのいわば証言者となってるのはこの方なんです」
村西利恵
「それがパウエル前国務長官。10月19日のテレビ番組内でオバマ候補支持を表明しました。その時に、『オバマ氏は変化を体現している。“たぐいまれなリーダー”になる可能性がある』と話しています」
青山繁晴
「はい、このパウエルさんという人は元軍人でですね、湾岸戦争のヒーローですね。で、同時にいわばアメリカの黒人の中で過去最も成功した人であり、良心的な人として知られてるわけですね。で、これ前国務長官ってことですから、ブッシュ政権の1期目の国務長官ですから、まんま共和党なわけですね。まんま共和党なのに、民主党のオバマさんこそ変化をやれる人、まさしくチェンジできる人、そしてたぐいまれなリーダーになれるとまで言ってるわけですから、これはアメリカでは大変なショックなわけですね。で、これについてまた日本の解説がですね、いや、パウエルさんはもともとどっちかと言うとリベラルだと、何でもリベラルにすぐなっちゃうんですけど、それから同時に、2期目の国務長官できなかったことで裏切られた思いがあってですね、そういうことから言ってるんだろうと、それは見てきたような、またはっきり言って悪いけど、見てきたような嘘の解説であって。このパウエルさんがなぜこう言ったかっていうのは、一番大事なのはこの『オバマ氏は変化を体現している』と、ここが実は大事で、何かというと、パウエルさんも実は大統領候補になろうとしたことあった。しかしその時は黒人だからとてもなれないってことであきらめ、特に奥さんから『選挙に負けて、なおかつ暗殺されるような運命にあなたを行かせたくない』と言われて、パウエルさんはあきらめたわけです。だからこの『変化を体現』というのは、自分、黒人で大統領になれなかったのに、とうとうなるかもしれないという、そういう巨大な変化が起きてるよということであって、そしていわば湾岸戦争のヒーローとして、アメリカの栄光を知ってる人がこう言うっていうのはですね、実はもう一段深い理由があるわけです。はい、それちょっと出して下さい」
村西利恵
「アメリカが、アメリカ時代の終わりを感じている。世界支配の源『ドルと軍事力』とありますが」
青山繁晴
「はい、あの、日本も63年前にアメリカに負けたわけですけれども、その日本を打ち負かして、アメリカがこの戦後世界をずっと作ってきた。それは実は2つ支配の源を持ってたからで、1つがマネー、ドルですね。それからもう1つが圧倒的な、絶対的な軍事的優位だったわけですね。これが2つとも今、アメリカ国民の目の前でガラガラと崩れてて、あの金融不安、金融危機、いろんなことが言われてますが、根っこは今まで絶対世界中どこでも通用したはずのドルが危うくなってるってことが、実は金融不安の根っこなんですね。だからたとえばリーマン・ブラザーズがつぶれたっていう現象面だけじゃなくて、アメリカ人は僕の知ってる方のたくさんがですね、そのワシントンでエリートの政府高官やってる人から、それから僕の長年の何でもないサラリーマンの友だちからですね、みんなドルが崩れていく、そんなことがあるんだっていう不安をみんな感じてるわけですね。で、もう1つ軍事力で言うと、この番組でも何回もやりました通り、イラク戦争が未だに泥沼で、つまり20世紀のような古い戦争だったら、アメリカは日本にもどこにも勝てたけれども、今イラクで起きてるような軍服を着てないテロリストの戦い、もう21世紀はそういう戦争ばっかりですから、それにはアメリカが対処できないことがわかり、そして僕たちに関係あるのは、北朝鮮の核を認めてしまい、その前にはパキスタンやインドの核も認めてしまいっていうことは、核兵器が、こないだ申しましたように広がっていく、つまりアメリカは核兵器ごと絶対的な軍事力、それも崩れていってるわけですね。だからこうやって崩れていくということが、アメリカから見たら、ちょっとオバマさんの姿を出してくれますか」
青山繁晴
「オバマさんがここに掲げている『CHANGE』というのは、すなわち古いアメリカはもはや全部だめ、オールドアメリカは全部だめで、いわばアメリカ自身が『脱アメリカ』、その自分の皮を脱ぎ捨てるようにね、捨てるように、つまりアメリカっていうのは建国以来、黒人の人々を奴隷にして使って白人優位の国として作ってきた。それがキリスト教原理主義にも結びついてるわけで、その生皮をひんむくように、本物の『CHANGE』として黒人の大統領を押し出そうとしてるというのが本当の理由なんです」
村西利恵
「ニューアメリカの象徴となろうとしてるという…」
青山繁晴
「そうです。だからもう1回言いますが、金融危機でオバマさんが突然いいことをできたからじゃなくて、金融危機でアメリカの終わりをみんな感じ取ったから、いよいよ自分の生皮をひんむくように本当の『CHANGE』、黒人大統領を生まなきゃいけないのかなと思ってるというのが、本当のアメリカ大統領選挙の姿なんですね。しかし、この話で行くと、じゃあオバマ大統領で決まりかというと、それがまたアメリカという国はもう一段深い闇があって、そうは参らないというのがこれなんです」
村西利恵
「はい、ブラッドリー効果という言葉があります。これ世論調査で本当の投票行動を明かさない現象のことなんですけども、言葉の由来は1982年のカリフォルニア州の知事選、この方、黒人候補のトム・ブラッドリーさんが世論調査ではもう圧倒的有利とされていたんですが、フタを開けてみると僅差で落選するということがありました」
青山繁晴
「はい、このトム・ブラッドリーというのはかつてのアメリカの黒人の英雄です。というのは、20年間ロサンゼルスの市長をやって、ほんとに、汚職のない見事な治世をやって、いわばもう絶対的な支持を背景にして、ロスのあるカリフォルニア州知事選挙に出て、世論調査ではずいぶん引き離して、とうとうカリフォルニアに黒人知事が現れるとみんな信じたら、フタを開けたらガラリと違って、白人候補が勝ったわけですね。それ以来、黒人候補が出てる場合は、世論調査で少なくとも10%以上の開きがないと、本当は覆ってしまうというのが常識になってて、それをブラッドリー効果あるいはブラッドリー現象と呼んでるわけですね。で、今回オバマさんの支持率を考えますと、さっきVTRにありましたけど、一部は10%超えたやつもあるけれども、しかしアメリカの世論調査がみんなに信頼されない理由の1つは、世論調査ごとに質問の仕方が違うんですよ。だからどんどん色が出てしまう。それを売り物にしていってるんで、アメリカは何でもビジネスですからね、だから1カ所だけじゃだめで、全部の世論調査で10%を超えてくるまで行かないと、まだオバマ大統領の誕生は確実だとは言えない。あと2週間切る中で、全部超えてきたらそれはもう可能性が強まるということなんですね。で、これが今のアメリカ大統領選挙の現在の、投票日まで2週間弱の現在の姿なんですね。で、その上で、でもいちおうオバマさんが、いちおう今リードしてること自体すごい変化、ほんとに『CHANGE』なんですけど、その『CHANGE』の大統領がこの世に現れたら、さあどうなるかというのをこのあと皆さんと考えたいと思います(フリップ出す)」
村西利恵
「はい、ここでズバリキーワードは『希望か絶望か』。オバマ候補が大統領になったらどのような希望、そして絶望があるんでしょうか。お知らせのあと詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「さあ、青山さんの2つめのキーワードが『希望か絶望か』という非常に、ま、極端な言葉ですけれども、仮にオバマさんがアメリカ大統領選に勝ったとしたら、どんなアメリカ社会、選択するんでしょうか。続きをよろしくお願いします」
青山繁晴
「はい、今ヤマヒロさんが言ってくれた通り、かなりこう目に見えてわかるような大きな動きが出ると思うんですけど、それを皆さんにわかりやすく見てもらう映像があるんですね。オバマさんがまだ民主党の正式な大統領候補に指名される前、7月ですね、ヒラリーさんとまだ争ってる最中なのに、ヨーロッパにまるでもう大統領になったかのようにして旅行したことがありましたね。で、その時の様子、ちょっとVTR流してほしいんですが(VTRが出る)」
村西利恵
「ご覧いただきましょう。ベルリンを訪れた時の映像です」
青山繁晴
「はい、これね(ベルリン市街の中心地?に映像が変わる)、こうやって大写しで見ていただくとわかるんですけど、何と20万人集まったんですね。で、このベルリンの記憶というのは、かつてアメリカのケネディ大統領が若い大統領でやって来た時、やっぱりこれぐらいものすごい盛り上がった。まだベルリンが東西に分かれてる時ですけどね。これぐらいヨーロッパはそのオバマさんをケネディの再来として見てて、今はたまたまドイツのベルリンですけど、一番好きなのはフランス、アメリカ嫌いで有名なフランスがこのオバマさんだったら、どんなにいい国にアメリカは変わるのかと、みんなが期待してものすごい盛り上がってるわけですね。すなわちオバマさんがもし大統領になったら何が起きるかというと、まず、ほぼ間違いなく、ヨーロッパの市場でドルが買われます。はい、ちょっと出してくれますか」
青山繁晴
「はい、ヨーロッパでドルが買われるということはどういうことかというと、さっき言った通り、ドルが安くなって、それで金融不安が起きるっていうか、金融不安が起きてるからドルが安くなる、ま、こういう関係になってるわけですよね。で、とりあえずヨーロッパ市場でドルが買われるってことは、当然ユーロが安くなり、円が安くなり、日本の輸出企業も少し助かり云々かんぬんで、全体的に言うと当面はおそらく金融不安が和らぐことになります。で、これは、ま、ドルはいずれ絶対的な地位から滑り落ちていくことはあっても、ゆっくり下りていくのと、ドーンと今のように下りようとしてるのとは全然その、希望と絶望が分かれる話であって、経済の底辺で苦しむ経済弱者にとってはこれ、ほんとに希望と絶望の分かれ目になるわけです。で、一方でじゃあマケインさんが大統領の場合はどうか。マケインさんもまだ大統領になる可能性は現時点で考えるとあります。というのはさっき金融不安のところで、一番根本的な話をしましたけれど、その根本的なこと以外にももちろん違う要因もあります。というのは、皆さん思い出していただくと、9月15日にリーマン・ブラザーズが破綻したその直後に、マケインさんとオバマさんの初めての討論会が予定されていたのに、マケインさんは何と『いや、こんな討論会やってる場合じゃない、ワシントンに戻って一緒に政策を考えよう』と提案してですね、これはアメリカ人の一番嫌いな『あいつ逃げやがった』ということになりましたから」
山本浩之
「あ、そういうふうに捉えられた…」
青山繁晴
「ええ。あれが実は最初のつまづきになったわけですよね。で、あと、ま、2週間弱ある。この中でマケインさんはまあベトナム戦争というオールドアメリカではあっても、何とかその金融不安を自分だったらどうするっていうのをね、まだオバマさんがちゃんと出せてないからこそバーンと出すことはできて、それにリアリティがあったらひょっとしたらまだ回復できるかもしれませんし、さっき言ったブラッドリー効果というのもありますから、マケインさんが大統領になる場合もあり得ます。なった場合はこれとちょうど逆なことが起きて、『何だアメリカは結局変わんないじゃないか』と。ずーっとオバマさんが優勢に来てただけにこのインパクトは非常に激しいから、間違いなくヨーロッパでドルが売られます。アメリカは結局変われないんだと、もうドルなんかだめだということで、ドルが下がりに下がるから、これはマケインさんは就任当初からいきなり危機におそらく直面することになると思います。で、こうやって話してくると、まるでオバマさんだったらとにかくその希望が生まれるような話に聞こえますが、それがまたさらにアメリカはそんな生やさしい社会じゃない。というのは、これをちょっと見ていただけますか」
村西利恵
「FBI関係者の証言。『大統領就任式が警察力だけで守れると思えない。軍事力が必要だ』」
青山繁晴
「はい、これあの、僕も正直ちょっと迷ったんですけど、FBIごめんなさい。このFBIって名前は出させていただきました。ま、テロ対策を通じて、私の独立総研と連携関係があって、ふだんから日常的な話をしてるんで、そういう、ま、雑談の中から出たことですから、もちろん非公式な発言ですよ。しかし大事なことは、大統領就任式のことを言ってますけど、要するに大統領就任式だけじゃなくて、オバマさんが大統領になったらもう警察力だけでアメリカの治安は守れない。アメリカの民主主義っていうのは、やっぱり大統領選挙は公正にやって、選ばれた者についてはみんなで一緒に支えるっていうことでやってきたのに、オバマさんが大統領になったら暗殺のリスクが極めて膨らんで、いわば外で勝てないアメリカ軍が中で軍事的に押さえ込まなきゃいけない、内側の軍事力になったりする。つまりアメリカが、ま、独裁国家とは言わないけれど、変質してしまうぐらいの変化起きるんじゃないかっていうのを、実は最前線にいるFBIの人たちは、自分たちの警備の難しさからそれを心配してる。これは文字通りアメリカの深い闇の1つでですね」
山本浩之
「そうですねー」
青山繁晴
「それからもう1つ、やっぱり最後に僕たち思い出さなきゃいけないのは、ついこないだ、アメリカが北朝鮮に対するテロ国家の指定の解除をいたしました。それやったのは共和党のブッシュ大統領ですが、共和党のマケインさんはそれにむしろ反対をして、民主党のオバマさんがあれは良い選択だという意味のことを言ってそれを支持したわけですね。そうすると僕たちは最後に考えなきゃいけないのは、やっぱりこの図なんですね。さっきのVTRにもありましたけれど、オバマさん自身が今の世論調査のリードを十分信じることはできない。やっぱり彼はもともと極めて優秀な、勉強ができる人ですから、ブラッドリー効果のことよく知ってますから、安心しきれないから、当然、白人を束ねるはずのヒラリーさんを最近多用しようとしてますね」
青山繁晴
「で、ヒラリーさんの影響力を使ってもしオバマさんが勝ったら、ヒラリーさんはこの番組ではっきり何度も言いましたが、強烈な親中派で、もっとはっきり言うと金銭的な関係も中国との間にあるというのは、このクリントン夫妻についてはもう公然たる事実ですから。そうすると、オバマ政権ができると単にテロ国家の指定の解除の問題だけじゃなくて、やや日本に対して冷たい、厳しい。中国、あるいは中国に対して今までの関係の深かった北朝鮮にやさしい政権ができるかもしれない。そのことは他人事でなく考えなきゃいけない。ただ同時に、じゃあマケイン政権なら日本にやさしい政権できるのかというと、いや、アメリカの力自体が衰えてるんですから、だから今日はその意味でも先週と同じキーワードを使ったんです。『脱アメリカ』」
山本浩之
「だからそこに戻るのかー」
青山繁晴
「『脱アメリカ』、私たちが最後に考えなきゃいけないのは、『脱アメリカ』なんですね」
山本浩之
「室井さん、今の青山さんの話、伺っていかがでしたか?」
室井佑月
「難しいね、どっちがいいかって」
山本浩之
「ただ私たちが選択するわけじゃないですからね、直接は」
室井佑月
「そうだけど、あたしたちが選択できっこないんだけど、選択できるとしても、どっちがいいかってすごく悩んじゃうことだよね」
山本浩之
「でも、その対北朝鮮政策にしてもそうですし、先ほどの、今日のね、ニュースの中にありましたけども(「豪が対北朝鮮支援で日本を肩代わりか?」。後述します)、日本政府が、ま、毅然とした態度が取れない。今までは全部アメリカ頼みだったものが、やっぱりその政策によって、日本として自立できるのかどうかっていうところを問われているわけなんですよね」
青山繁晴
「そうです。室井さんの言ったことにお答えすると、今までは室井さんの言った通り、どっちになる、どっちになるって、もう日本も右往左往してたわけですよ。それをやめようっていうのが、今回の最大の趣旨なんです」
山本浩之
「はい。なるほど。以上、“ニュースDEズバリ”、お伝えしました」
____________________________内容紹介ここまで
次期大統領、日本にとっては(特に外交面で)オバマさんよりはマケインさんの方がいいんだろうけど、仮にマケインさんが大統領になったとしても、青山さんの言う通りアメリカ自体の力が落ちてきてますからなぁ。ほんとに日本もそろそろ『脱アメリカ』していかないとね。
ってことで、誘導(^^ゞ
ブログのメニューのところに大きく貼ってますのですでにお気づきとは思いますが、拙ブログでは只今アンケートを実施中です。「日本は核武装すべきですか?」。まだ投票されてない方は、是非とも協力のほど宜しくお願いいたします<(_ _)>
アンケートの概要などについては拙エントリー10/21付をご覧下さい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以下、核施設を無能力化する見返りに北朝鮮に提供する重油100万トン相当の支援のうち、日本が拉致問題を理由に支援を拒否している20万トンの負担分について、米国がオーストラリアなどに肩代わりを打診していることがわかった件について、「アンカー」で語られた青山繁晴さんの見解を紹介しておきます(要旨)。
●(テロ支援国家指定解除の影響が出てるのか?)そうです。この件は複数の側面があって、1つはいわば「日本はずし」「日本揺さぶり」。特に今のオーストラリアのラッド政権というのは大変な親中政権で、そのこともあって中国が議長国を務める6カ国協議にオーストラリアは首を突っ込みたいというのが前から戦略的にある。なので、オーストラリアとアメリカで積極的に話して日本を揺さぶってる面がある。
●でも同時に、じゃあ日本が本当に6カ国協議から出ていってしまうと、その後この6カ国協議が成り立つかというと、やっぱり成り立たない。今はとりあえず重油だけの話だけど、重油だけで北朝鮮の経済再建なんかできるわけがない。油はとりあえず冬が来るから心配だが、根本的な経済の支援というのは日本の支援がないと絶対できないから、オーストラリアはそれこそ肩代わりできないから、ちょっとしばらく日本肩貸す。あとは日本そのまま加わって下さいねってことなんです。
●だから今回ははっきり言うと、こんなの無視すればいいと思う。オーストラリア、やりたいならやればやればいいじゃないですか。それでその後も日本の意向も無視するんだったら、この核廃絶の次の段階、第3段階に入る時に、日本は抜けるかもしれませんよと言えばいいのであって、むしろこういうのを逆手、逆手に取る外交が今、絶対大事。
●(今の日本政府にそれができるか?)それ言われると辛いが、日本以外の国はみんなそれをやってる。オーストラリアみたいなおとなしい国でも、今がチャンスと見たらこうやって食い込んでくる。それが外交。お友だちで話し合ってるのが外交じゃないので、良い機会ですよ。
●(日本政府が現段階で正式にコメントしていないが)ものをはっきり言うべき。しかも本当は外務省記者クラブに対して懇談では話してるわけです。僕の後輩記者から話が来てるが、何を言ってるかというと、今言った第3段階に入った時に、日本が拉致と切り離して、核の廃絶だけは資金を出そうかってことを考えたりしてね、なんて話をしてるわけですよ。そういうのは必ずアメリカの方にも伝わっていってて、正式にコメントしてないけど、陰でそんな話をしてるのを皆わかってる。それはだめですよ。日本国民にちゃんと、今こういう状態にあるけど日本ははっきりものを言うんだと、これは外務省ごときはできないから、麻生首相が言うべきなんですよ。
青山さんの見解は以上です。
で、その麻生さんですが、毎日新聞によれば22日午後0時頃からの会見で、この件でこう述べたとありますね。
「(前略)拉致問題などの関係が日本が弱くなるとか、強くなるとか関係ありません。日本はこれまでどおり、拉致の問題の立場を変えることもありませんし、今後ともこの指定をずっといく。それは6者協議の枠からはずされることもありません」
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「こちらは何も破棄していません。うちは全然、変わらず話をしていますんで、破棄をされたのは向こうなんであってこちらではありません。我々はずっと同じことしか言っていないと思いますけどね」
この再調査を巡る北朝鮮の言動、これも「テロ支援国家指定解除効果」(日本にとっては逆効果)なんですかねぇ。
ま、再調査つっても向こうは最初からするつもりはなかったわけで(つーか、拉致被害者を監視下に置いているんだからそもそも再調査なんて必要なし!)……。
ただ、でたらめの再調査でも向こうが何らかの資料を出してきたら、それをテコにまた日本は「矛盾」を突っ込んだりできるわけで、それがやがて何らかの進展につながることもあったかもしれないと考えた時、やはりご家族の皆様はがっかりされてるだろうなと……(T^T)
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Comments
>単にテロ国歌の指定の解除の問題だけじゃなくて → テロ国家
>この6カ国容疑が成り立つかというと → 6カ国協議
>ちょっとしばらく日本肩貸す。 → ?(外国人かっwww)
揚げ足取り?
hiroさん、いつもご指摘ありがとうございます。が、今回は我ながらしょーもない入力ミス連発ですね(^^ゞ。「テロ国歌」「6カ国容疑」って何やねん!って朝から自分で笑ってしまいました(笑い事じゃないか…)。
ただ、「ちょっとしばらく日本肩貸す」というのは、何度聞いてもこの通り聞こえちゃうんです。「日本に肩貸す」ということでしょうか。とりあえず聞こえたままにしておきます。
取られてるんですよ。
知らん顔してれば北も潰れるかもしれないけど人質も戻ってきません。それに青山さんも含めて日本のマスコミは詳しく報道しない、出来ないみたいだけど日本人が思ってるほど北は世界で孤立してませんよ。共産主義権の国とは友好関係にあるしロシアや東欧とも関係が続いてます。欧州もレアメタルなどを狙って企業進出してるしね。アメリカ企業も入っていくでしょう。
重油支援は実際オーストラリアとニュージーランドと欧州の一部の国(六カ国協議に参加してない国)が払って決着し核廃絶し第三段階で日本が抜けるんですか?
でも日本の金を当てにしてるのは北だけですよね。
数兆円という援助になるらしいじゃないですか。そんなに払えるとは北以外のどこの国も思ってないというか日本以外の国にとっては第三の段階なんてどうでもいいことなんじゃないでしょうかね。
最後最後に日本と北の問題となったとき、私は正直言って拉致被害者は死んでる可能性が高いと思ってるんですが、もし生きてたら
北は交渉手段に使うと思います。
ビデオなどで北も子供達が飢えている私達も飢えている日本はアジアの仲間として助けてくださいとなんとか涙ながらに喋らせると思いますね。
だから「バスに乗り遅れる」と言う人や拉致問題を棚上げして北と国交しようとしたり目先の(あるかどうかわからない)資源にばかり目を向けている人は、日本にババを引かせようとする国や勢力と同調しているわけです。
どの国も「とにかく日本は核など持たずにおとなしく、なおかつ何かあったら黙ってどこの国よりもカネをたくさん出してくれりゃあいいんだよ」と思っているんでしょう。
平和と言うだけでなくもっとシビアに考えていかないと、国は守れないと思います。
日本にとっては、マケイン候補が当選するほうがいいだろうなと思ってきたが、なんだかオバマ候補でもいい様な気がしてきた。
これを機会に、アメリカはジョックス至上主義から脱却するべきなんじゃないかな。
……無理かなあw
10年ほど前ですか、大統領時代に夫妻で訪中した際、かなりの長期滞在でしたが、日本は素通りでしたからね。
中共からクリントンに献金疑惑とか、これまでいろいろありましたよね。
http://blog.goo.ne.jp/tike_hiko2000/e/eb8b1dadeb2ca2a6692168814e5e6a6a
>ホトトギスさん
>私は正直言って拉致被害者は死んでる可能性が高いと思ってるんですが、もし生きてたら北は交渉手段に使うと思います。
これはちがうんじゃないでしょうか。横田めぐみさんなど一旦死亡したと北朝鮮が発表した拉致被害者は表には出せない理由があります。出したらこれまで嘘をついていたこととなり、金正日の立場がなくなるからです。
但し日本政府が認定していない被害者や日本人妻などを出すことは十分有りうるでしょう。これは青山氏も言ってることですが。
日本はこれから、どう世界と付き合い、国益を守っていきながら、世界に貢献できるのかです。
丁度、この放送があった日に、日本はインドと安保共同宣言をしました。
まだ、これから先はいくつかハードルはありますが、これは非常に期待できます。日本の国益に適うことだと思います。
これが、アメリカと中国との距離を置いた外交の始まり、または麻生首相が外相時代にビジョンを示した「自由と繁栄の弧」のスタートになればと信じています。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081022/plc0810222023008-n1.htm
http://www.mofa.go.jp/MOFAJ/press/enzetsu/18/pdfs/easo_1130.pdf
露骨な態度でアメリカと手を切る必要はまったくないが、麻生政権にはそのことを考えた外交政策をしてほしいです。
http://d.hatena.ne.jp/azuki-glg/20081012/1223786443
今回解除が発表された国務省による朝鮮戦争に端を発したテロ支援国家指定は名目のみとなっている。
財務省による移動制限(北朝鮮にダメージを与えている実態制裁)は依然として継続しており、解除の見込みはない。
今回の解除も「北朝鮮が核技術拡散に関する報告に応じない場合、元の状態に戻される」という付帯事項があり、これも6/26のブッシュ演説で念を押された後から変わっていない。
国務省・財務省・付帯事項について、欠損することなく合わせて冷静に報じている報道以外は、「日本は置き去り、北の核開発を世界が容認、ブッシュは花道を飾りたがっている」という煽動報道に向かうが、これは間違いである。
こういう話もあるわけで、是非朝日新聞の解説がほしいです。
小沢がぶっ飛ばしてますね・・・
「野党だから外国の要人との会談はキャンセルしてよい。それより選挙が大事だ。」
なら万年野党をやってろって感じですね。というかこの程度の人間に本当に日本の首相が務まるのでしょうかね?????
野党の党首だろうが、1年生議員だろうが、会談の約束は約束、しかも相手は地域大国インドの首相です。
この程度の約束すら守れない人間にいくらおいしいマニフェストとやらを見せられても、信用する気にはなれないですね。
民主党を支持されるという方、或いは、小沢を支持されるという方が居られるならば、その方の常識を疑いますね。
日本も株安や円高で大変ですが、実質的に鍵を握っているのはどの国か、冷静に考えてみるべきでしょうね。麻生さんは、他にも色々ある中で、今のところ卒なく対応しているのかもしれません。
充実されたページに出会えてとても嬉しく思います。
こちらのページもとても参考になりますので、よかったらチェックなさって下さい。
一人でも多くの方に真実が伝わると良いですね!
国民が知らない反日の実態
http://www35.atwiki.jp/kolia/pages/1.html
核に関しては現状がかなり先まで続くのではないでしょうか。
アメリカの戦略核による保障は重要でしょう。中国や北朝鮮が恐れているのはこれです。それ故に、日米同盟は重要でしょう。
戦略核の使用を決定するのもアメリカ大統領です。日本にとってアメリカ大統領は最重要事項です。
技術的には日本の核武装は簡単ですが、中国と対抗する戦略核兵器の保持は余りにも過大すぎる核力の保持となり国際社会の疑念を生む可能性が大きいと思います。
政治的にはとても大変でしょう。
青山さんのドルに関するくだりは現状とかけ離れているような。今一番強い通貨は日本円で、次に強いのはドルです。日本円以外の通貨はドルに対して暴落しています。今はドル高超円高なわけで、決してドルは弱くない。為替は投機商品であって投資家の思惑のぶつかり合いがあるだけですから、選挙結果によってドルの方向性が変わることはないです。もしマケインが勝ってドルが下落したとしたらオバマが勝っても下落しています。逆も然りです。
国際社会に過剰な警戒心を生じさせ中国や北朝鮮につけこむ隙を与えてしまう可能性があると思います。
日本が目指すべき戦略は
「ゆるやかな核武装プロセス」
だと思います。
日米同盟を機軸としながらも
ゆるやかな核武装プロセスを
目指すことは、アメリカ後の
世界を考えるなら必須でしょう。
国際社会の思惑と一言にいっても
様々な見方が存在します
日本の核武装を脅威ととらえてる
視点もあれば、中国の軍事的拡大を脅威ととらえている視点ある。
しかし日本の核武装の方が中国の
軍事的脅威よりも大きな問題で
あるというという認識が
国際社会の多勢を占めているなんてことはありません。
実際はその逆です。
重要なのは国際社会をいかに
納得させるかだと思います。
中国の軍事的脅威に対応させ
世界の秩序を守る日本という形での緩やかな核武装プロセスを
国際社会にプレゼンする必要あると思います。
戦後一貫して戦争を拒否してきた
国際社会の信頼、差し迫る中国の脅威、世界秩序の維持、極東アジア地域における米軍の軍事的負担の軽減・・・これら様々の要素を
かけあわせ国際社会から一定の
同意を得ること出来るかどうかで
日本の将来が決まるような気がします。