ジョン・レノンと靖国参拝と神道
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ジョン・レノンが凶弾に倒れて、来月8日で丸36年になります。
そのジョン・レノンが、かつて靖国神社を参拝したことがあることを、皆さんはご存知ですか。
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ジョン・レノンが凶弾に倒れて、来月8日で丸36年になります。
そのジョン・レノンが、かつて靖国神社を参拝したことがあることを、皆さんはご存知ですか。
ネットでは有名な話なのかもしれませんが、私は「正論」2016年11月号(先月号)の加瀬英明さんの記事で初めて知りました。
加瀬英明さんは、ジョンの妻であるオノ・ヨーコ氏のいとこです。
加瀬さんの母の兄の娘が、ヨーコ氏だそうです。
ジョン・レノンといえば、左翼的な政治運動にも身を投じるなど、「ラブ&ピース」のイメージが強い人です。
そんなジョンと靖国神社って、あまりつながらない感じがしますよね。
実際、加瀬さんが講演などでジョンの靖国参拝について話すと、「本当なの?」と問い合わせを受けることもあるそうです。
でも、加瀬さんの今回の記事を読むと、ジョンの靖国参拝はむしろ自然なことのように思えてきます。
加瀬さんは生前ジョンに何度か会っていますが、印象に残っているのは、ジョンが日本の神道に強い関心を示していたことだそうです。
ジョンがヨーコ氏に連れられ、靖国参拝したのは1971年(昭和46年)1月でした。
加瀬さんは同行しませんでしたが、2人を撮影したAP通信の写真が残されています。
[昭和46年1月、APで配信された写真。「日々佳良好」さまから拝借しました]
当時はまだ“A級戦犯”合祀が政治問題化していない時期でしたが、ジョンは、戦場に散った日本の英霊を祀る靖国という場所を、決して嫌っていなかったことが分かります。
その後しばらくして、加瀬さんはジョンにこんな説明をしたことがあるそうです。
「先の日米戦争はアメリカからふっかけられ、日本は自衛のためにやむなく戦った。日本人はアメリカに攻撃されたベトナム人民と変わらなかった」
すると、ジョンは納得していたそうです。
当時のジョンは、ベトナム戦争などを挙げながら「侵略戦争を戦う国だ」と、アメリカという国をよく批判していました。
ジョンは、日本はアメリカに対し「正義の戦争」をしたと思ったのに違いない、というのが加瀬さんの受け止めです。
ジョンは伊勢神宮も参拝しています。
ジョンは加瀬さんに「神道の森は素晴らしい。キリスト教の教会は街の中にあって、周りに自然が少ない」と話していたそうです。
加瀬さんはジョンに神道の自然観を説明したのですが、その時、イギリス出身者なら誰でも親しんでいる「クマのプーさん」の話をしました。
プーさんは森で、少年や動物たちと「平等の仲間」として楽しい日々を過ごしている。
日本人にとっても、動物から草木に至るまでの全てが仲間だから、人間中心主義を戒めるかのようなプーさんの物語は神道に通じる。
そういう話をしたところ、ジョンは、我が意を得たりとばかりに目を輝かせ、「その通りだ」と言ったそうです。
「いただきます」「ごちそうさま」といった、日本人の価値観を感じさせる、英訳が難しい言葉がありますが、ジョンはそうした言葉も好きだったそうです。
これらの言葉は神道の教えにも通じるものですが、ジョンは特に「おかげさま」という言葉が良いと言っていたそうです。
「おかげさま」には、森羅万象に対する感謝の気持ちを表す語感を含まれています。
「ジョンは優れた詩人だったから、森羅万象に対する感覚が鋭敏だったのだろう」と、加瀬さんは述べています。
ジョン・レノンの有名な曲といえば、『Imagine(イマジン)』が真っ先に浮かぶ人も多いでしょう。
私もそのひとりです。
加瀬さんの解説では、『イマジン』の「想像してごらん、天国なんてないんだと」「僕らの下には地獄などなく、ただ空があるだけ」という歌詞は、明らかなキリスト教への批判で、過激なものだそうです。
宗教=「レリジョン」の語源のラテン語には「縛る」という意味があるため、一神教が人を必要以上に縛り、人による自然支配を肯定している。
そのことにジョンは違和感を覚えていたのだろうと。
そう言えば、ジョンは、キリスト教にまつわる発言で論争を引き起こしたこともありましたっけ。
一方、多神教の神道では、自然の細部に至るまで神が宿り、人は自然の一部でしかありません。
聖書のような教典も存在しないため、「縛る」要素も少ない。
そこで加瀬さんは、「『イマジン』は神道の世界を歌っているのではないか」と尋ねたところ、ジョンは賛同してくれたそうです。
私は1970年代の後半、中学生だった時にビートルズに出会い、1980年代の中頃は特にジョン・レノンの歌を好んで聴きました。
『イマジン』は特に好きで、あえて言うと、当時「お花畑」だった私の心に、最大限に寄り添ってくれる歌でした。
「お花畑」から脱出した後は、すっかりジョンの歌からも遠ざかっていました。
でも、加瀬さんのお話で、彼が神道の理解者だったことを知り、久しぶりに聴いてみる気になりました。
これまでとは全く違った聴き方ができそうです。
■Imagine - John Lennon(日本語訳付き)
ちなみに、加瀬さんは、いとこのオノ・ヨーコ氏について、こう述べています。
「ウーマン・リブなど男女平等運動や左翼的活動の旗手になったことで誤解されているが、実は『明治の女』なのだ。男に尽くすし、日本文化にも造詣が深い。折り目正しいところもあり、決して本当の『左』ではない。がんじがらめな因習や、窮屈な日本人の人間関係が嫌いなだけなのだ」
ジョンに神道の魅力を教えたのも、ヨーコ氏だそうです。
加瀬さんとヨーコ氏の近い祖先に神主がいることも関係しているのかもしれない、とのことです。
↓こちらにも加瀬さんの記事が載っています。
■あのジョン・レノンが靖国神社を参拝していた!
私は未読ですが、加瀬さんの著書「ジョン・レノンはなぜ神道に惹かれたのか」にはもう少し詳しく載っているようです。
※拙ブログはAmazonアソシエイトに参加しています。紹介している商品をクリックしてAmazonを訪問された皆様がすぐに購入されなくても、24時間以内にその商品や他の商品を購入されれば当方の報酬になります(紹介している商品にお目当ての物がなくても、どれかを適当にクリックしてAmazonの中に入っていただき、そこから目当ての商品に検索などで飛んでいただき購入されれば、当方の報酬になります)。「寄付」的にご協力いただければ幸いです。
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加瀬英明さんは、ジョンの妻であるオノ・ヨーコ氏のいとこです。
加瀬さんの母の兄の娘が、ヨーコ氏だそうです。
ジョン・レノンといえば、左翼的な政治運動にも身を投じるなど、「ラブ&ピース」のイメージが強い人です。
そんなジョンと靖国神社って、あまりつながらない感じがしますよね。
実際、加瀬さんが講演などでジョンの靖国参拝について話すと、「本当なの?」と問い合わせを受けることもあるそうです。
でも、加瀬さんの今回の記事を読むと、ジョンの靖国参拝はむしろ自然なことのように思えてきます。
加瀬さんは生前ジョンに何度か会っていますが、印象に残っているのは、ジョンが日本の神道に強い関心を示していたことだそうです。
ジョンがヨーコ氏に連れられ、靖国参拝したのは1971年(昭和46年)1月でした。
加瀬さんは同行しませんでしたが、2人を撮影したAP通信の写真が残されています。
[昭和46年1月、APで配信された写真。「日々佳良好」さまから拝借しました]
当時はまだ“A級戦犯”合祀が政治問題化していない時期でしたが、ジョンは、戦場に散った日本の英霊を祀る靖国という場所を、決して嫌っていなかったことが分かります。
その後しばらくして、加瀬さんはジョンにこんな説明をしたことがあるそうです。
「先の日米戦争はアメリカからふっかけられ、日本は自衛のためにやむなく戦った。日本人はアメリカに攻撃されたベトナム人民と変わらなかった」
すると、ジョンは納得していたそうです。
当時のジョンは、ベトナム戦争などを挙げながら「侵略戦争を戦う国だ」と、アメリカという国をよく批判していました。
ジョンは、日本はアメリカに対し「正義の戦争」をしたと思ったのに違いない、というのが加瀬さんの受け止めです。
ジョンは伊勢神宮も参拝しています。
ジョンは加瀬さんに「神道の森は素晴らしい。キリスト教の教会は街の中にあって、周りに自然が少ない」と話していたそうです。
加瀬さんはジョンに神道の自然観を説明したのですが、その時、イギリス出身者なら誰でも親しんでいる「クマのプーさん」の話をしました。
プーさんは森で、少年や動物たちと「平等の仲間」として楽しい日々を過ごしている。
日本人にとっても、動物から草木に至るまでの全てが仲間だから、人間中心主義を戒めるかのようなプーさんの物語は神道に通じる。
そういう話をしたところ、ジョンは、我が意を得たりとばかりに目を輝かせ、「その通りだ」と言ったそうです。
「いただきます」「ごちそうさま」といった、日本人の価値観を感じさせる、英訳が難しい言葉がありますが、ジョンはそうした言葉も好きだったそうです。
これらの言葉は神道の教えにも通じるものですが、ジョンは特に「おかげさま」という言葉が良いと言っていたそうです。
「おかげさま」には、森羅万象に対する感謝の気持ちを表す語感を含まれています。
「ジョンは優れた詩人だったから、森羅万象に対する感覚が鋭敏だったのだろう」と、加瀬さんは述べています。
ジョン・レノンの有名な曲といえば、『Imagine(イマジン)』が真っ先に浮かぶ人も多いでしょう。
私もそのひとりです。
加瀬さんの解説では、『イマジン』の「想像してごらん、天国なんてないんだと」「僕らの下には地獄などなく、ただ空があるだけ」という歌詞は、明らかなキリスト教への批判で、過激なものだそうです。
宗教=「レリジョン」の語源のラテン語には「縛る」という意味があるため、一神教が人を必要以上に縛り、人による自然支配を肯定している。
そのことにジョンは違和感を覚えていたのだろうと。
そう言えば、ジョンは、キリスト教にまつわる発言で論争を引き起こしたこともありましたっけ。
一方、多神教の神道では、自然の細部に至るまで神が宿り、人は自然の一部でしかありません。
聖書のような教典も存在しないため、「縛る」要素も少ない。
そこで加瀬さんは、「『イマジン』は神道の世界を歌っているのではないか」と尋ねたところ、ジョンは賛同してくれたそうです。
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「お花畑」から脱出した後は、すっかりジョンの歌からも遠ざかっていました。
でも、加瀬さんのお話で、彼が神道の理解者だったことを知り、久しぶりに聴いてみる気になりました。
これまでとは全く違った聴き方ができそうです。
■Imagine - John Lennon(日本語訳付き)
ちなみに、加瀬さんは、いとこのオノ・ヨーコ氏について、こう述べています。
「ウーマン・リブなど男女平等運動や左翼的活動の旗手になったことで誤解されているが、実は『明治の女』なのだ。男に尽くすし、日本文化にも造詣が深い。折り目正しいところもあり、決して本当の『左』ではない。がんじがらめな因習や、窮屈な日本人の人間関係が嫌いなだけなのだ」
ジョンに神道の魅力を教えたのも、ヨーコ氏だそうです。
加瀬さんとヨーコ氏の近い祖先に神主がいることも関係しているのかもしれない、とのことです。
↓こちらにも加瀬さんの記事が載っています。
■あのジョン・レノンが靖国神社を参拝していた!
私は未読ですが、加瀬さんの著書「ジョン・レノンはなぜ神道に惹かれたのか」にはもう少し詳しく載っているようです。
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Comments
毎年12月になるとジョンレノンが聴きたくなります。
イマジンもきれいなピアノの旋律が大好きです。
神道とは‥目からウロコの解釈です。
お花畑でも、時代が時代だったから、と自分を納得させていましたが、ジョン&ヨーコさんを違う角度から見るきっかけになりそうです。
貴重な情報ありがとうございます。
くっくりさんお体気をつけて(^O^)
http://www.528records.com
「ジョン・レノンを殺した凶気の調律A=440Hz」という書籍に上記のホームページが載っていました。
ソルフェジオ周波数に興味を持って調べています。
ブログやSNSには「イマジンの理念は日本国憲法と相通ずる」、「ジョンと忌野清志郎さんが生きていたらヨーコさんを伴って、安保法案反対の国会前デモに突進してくれたに違いない」といった趣旨の声が溢れていました。加瀬英明氏についても「ジョンとヨーコとは対極の存在。こんな奴にビートルズやジョンのことを語ってほしくない」との趣旨のコメントを見たことがあります。
すっかり産業化されたロック・ミュージックですが、ファンの方々は今でも「反権力、反権威の音楽」と思っておられるのでしょうか。くっくり様のような視点を持たれたビートルズのファンが何人も出て来られることを望む次第です。