ギリシャ危機の裏で中露が暗躍!世界が変わる? 青山繁晴「インサイト・コラム」
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青山繁晴さん連載、今月は沖縄第3弾
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■7/1放送 RKB(福岡)「ニュース新発見インサイト」
青山繁晴の“インサイト・コラム”
ギリシャ危機は世界を変えてしまう?
ロシア連邦の一部に組み込まれる?
中国海軍の軍事拠点になってしまう?
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。
※画像はイメージとしてこちらで付けさせていただいたものです。
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青山繁晴の“インサイト・コラム”
ギリシャ危機は世界を変えてしまう?
ロシア連邦の一部に組み込まれる?
中国海軍の軍事拠点になってしまう?
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
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櫻井浩二(RKBアナウンサー)
「水曜日です。独立総合研究所、青山繁晴さんの登場です。青山さん、おはようございます」
青山繁晴
「おはようございます」
櫻井浩二
「今朝はギリシャ問題について話してもらいますが、青山さん、ギリシャはどうなってしまうんでしょうか」
青山繁晴
「うん、まあこのまま行けば、借金返さない国になって、倒産ないしは破産ということになるんですけれども」
櫻井浩二
「ああ〜、はい、はい」
青山繁晴
「ま、あの、当面返さなきゃいけない借金ってのは銀行に対してじゃなくて、IMF、国際通貨基金、に対する借金ですから」
櫻井浩二
「うーん、はい」
青山繁晴
「ま、すぐに倒産、破産というのでは実はなくて、もう7月になっちゃいましたけど(注:6月30日がIMFに対する債務の返済期限だった)、まだ話し合いはやってるんですよね」
櫻井浩二
「うーん、そうですね」
青山繁晴
「で、今日お話ししたいこと、その、もしもこのギリシャが本当に、倒産ないし破産しても、日本経済の影響はそれほど、致命的ではないです」
櫻井浩二
「ああー、そうですか」
青山繁晴
「はい。まず、日本の大きな銀行でギリシャの国債、ギリシャにお金を、国債持ってるところ、つまりギリシャにお金を貸してるところってのはほとんどありませんし、やっぱりギリシャの経済、それほど大きくないですから」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「但しですね、今日は、その、日本経済への影響、直接は致命的でなくても、世界を変えてしまうっていう点では、もちろん日本を含めて、ものすごく大きな影響が、起きてしまうと、いうことをお話ししておきたいんですね」
櫻井浩二
「ああー、そうですか。はい」
青山繁晴
「一言で言うと、このままギリシャが倒産、破産したりすると、ギリシャが、ロシアの一部になっちゃうと」
櫻井浩二
「ロシアの一部になる? はい」
青山繁晴
「はい。ちょっと極端な言い方ですけど。まあロシア領、ロシア連邦の一部に組み込まれるような状況になることは、あるというのがひとつと」
櫻井浩二
「はぁ、はぁ」
青山繁晴
「それからもうひとつは、中国の、海軍の軍事拠点になってしまう」
櫻井浩二
「はぁ〜」
青山繁晴
「つまり、えー、ヨーロッパ型民主主義のいわば原点ですよね、ギリシャが」
櫻井浩二
「はい、はい」
青山繁晴
「それが、事実上ロシア領に組み込まれることになったり、あるいは中国海軍がヨーロッパに築く、初めての拠点になると、いう、まあ世界を本当はこれは、根っこから突き動かす、ことではあるんですね」
櫻井浩二
「はぁ〜、そうですか、はい」
青山繁晴
「これは、まずロシアについて言いますと、あの、お聴きの皆さん、あとでスマホとか、ネットで、できればちらっと、地中海の地図を見ていただくと、あの、ギリシャは日本人にとっても大好きな所で、実は僕自身も、好きなんですけども」
櫻井浩二
「ああ、そうですか、はい」
青山繁晴
「地中海の中でも案外、グーッと右に寄ってるんですよね」
櫻井浩二
「うーん、うん、はい」
青山繁晴
「つまり、地中海の東の端っこに近くて、えー、右上はすぐ黒海です、黒い海ですね」
櫻井浩二
「はい、はい」
青山繁晴
「その黒海は、ずっと問題になってるウクライナに面していまして、えー、クリミア半島もその黒海に突き出ていて、で、ここにロシア艦隊がいるわけです」
櫻井浩二
「ああ、はい」
青山繁晴
「で、案外、ヨーロッパ社会だけじゃなくて、ロシアに近いってことを考えていただくと、イメージが少し変わってくると思うんですが」
櫻井浩二
「ははぁ〜、はい、はい」
青山繁晴
「これあの、プーチン大統領はこのギリシャがおかしくなってからずっと、水面下で接近を図ってまして、えー、クリミア半島はモノにしたけれども、ウクライナでなかなかロシアの思うとおりにならない。一足飛びに、ギリシャに、巨大な経済支援、ロシアも本当は苦しいんですけども、無理をしてでも経済支援をして、ヨーロッパじゃなくて、ロシアによって助けてもらうことになると、えー、ロシアの今の苦しさが、すごく変わるという、ことなんですよね」
櫻井浩二
「はぁ、はぁ、はぁ、はい」
青山繁晴
「で、実際、この危機で、たくさんテレビに出てくるチプラス首相、ギリシャの。まあ、すみません、僕あんまりこの人、信用できなくてですね」
櫻井浩二
「(笑)はい」
青山繁晴
「ま、この人をギリシャ国民が首相に選んでから、もうよけいに危機がひどくなってるんですけれども」
櫻井浩二
「うーん、そうですねぇ」
青山繁晴
「動きは非常に速い、素速い人で、水面下では」
櫻井浩二
「ええ、ええ」
[2015年4月8日モスクワでの会談。ロシア側はエネルギー分野などでの協力を表明]
青山繁晴
「この、プーチン大統領と急接近してるんですね」
櫻井浩二
「ほぅ〜」
青山繁晴
「それから、中国は本当は、ロシアよりも、先に具体的に動いていて、去年の6月に、まず李克強首相がギリシャに行ったんですが、その翌月、去年の7月に、今度は習近平国家主席がギリシャへ行ったんですね」
[2014年7月、ギリシャを訪問した習近平国家主席。左隣は当時のサマラス首相]
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「この、中国はやはり大国ですから、首相と国家主席が1カ月以内に、行くっていうのは、ちょっと聞いたことがないんですね」
櫻井浩二
「はぁ〜、そうですか、はい」
青山繁晴
「で、地理的にも、本当は遠いですね」
櫻井浩二
「ええ、ええ、そうですね」
青山繁晴
「で、この李克強首相や習近平国家主席が行くたびに、巨大な支援をすでに約束をして、たとえば公表されてないことで言うと、もうこのまま行くと、っていうかすでにギリシャの国債は半ば紙くずに近くなってるわけですけど、それを中国がたくさん買ってあげると」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「あるいは全部買ってあげるという約束を、してるんじゃないかと、マーケットでは言われているわけですね」
櫻井浩二
「え〜、はい」
青山繁晴
「で、中国海軍はずっと外に出よう出ようとしてて、南シナ海に不沈空母を、つまり人口島を造ってしまって、これはまあ、今、日本も含めて大問題になってるわけですけど」
櫻井浩二
「ええ、ええ」
青山繁晴
「これもバーンと一足飛びに、インドとかの頭の上、ドーンと飛んで、地中海のど真ん中に中国海軍の拠点ができると、これは今の、世界の様子は、ガラッと変わりますね」
櫻井浩二
「ああー、そうですね」
青山繁晴
「で、こういう動きがあるってことをひとつ、知っておいていただきたいのと」
櫻井浩二
「ほぅ〜」
青山繁晴
「あと、この、さっき言いました、その、ヨーロッパにとって、とっても大事なギリシャ、民主主義の原点のギリシャが、どうしてこんなになってしまったのかということを、今日の最後にちょっと考えたいんですけども、あの、実際に僕もギリシャ行きますと、もう、あの、この危機が表面化する前から、たとえば首都のアテネは、もうゴミだらけです」
[アテネの銀行の前に積み上げられたゴミ。2011年10月のギリシャの報道より]
櫻井浩二
「はぁ、そうですか」
青山繁晴
「はい。国民の7割は公務員をやってる国なんですけれども、その公務員が働かないので、もう特に週末なんかになると、あのきれいなはずのアテネが、もうゴミと蠅と、それからもっと言うと、その、ウジ虫まで含めてですね」
櫻井浩二
「はぁ〜」
青山繁晴
「もうイメージが全然違ってて」
櫻井浩二
「ほんとですねぇ」
青山繁晴
「で、ところが、その、観光地、に行くとですね、アテネじゃなくて、要するに古代文明の観光地に行くと、ゴミひとつ落ちてないということもあったりするんですよ。で、これはずっと、その、ギリシャが、観光地だけで、こう、やってきて、たとえば新しい技術の開発とか、そういう、まあ、工業国にしていくような取り組みがやっぱり弱かったってことなんですけど」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「実は、もうそのまま、放置してきた、ギリシャがEUの、えー、あの、一員ですけれども、ドイツを中心にしたEUはこれを、放置してきたっていうことを言わざるをえないんですね」
櫻井浩二
「うーん、うんうん」
青山繁晴
「で、どうしてかというとですね、えー、このギリシャは、もうご承知のとおり、だから通貨でいうと今、ユーロですよね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「このギリシャ、や、あるいはギリシャほどじゃないけどもやっぱり危機のあるポルトガルとか、スペインとか、イタリアとか、みんなこれ地中海に面した南の国ですけども、そういう、いわば経済が弱い国々があるから、ユーロがさほど高くならないんですね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「もしもユーロがなくて、ドイツが、もともとの通貨のマルクであれば、たぶんそのマルクはとんでもなく高くなってて」
櫻井浩二
「うーん、そうでしょうねぇ」
青山繁晴
「私たちが苦しんだ円高よりももっと高くなってて、たとえば、有名なドイツ車も、輸出する時には、すごく値段が高くなっちゃって、今ほど売れるはずがないんですよね」
櫻井浩二
「はい」
[2015年3月、ベルリンで会見するチプラス首相とドイツのメルケル首相]
青山繁晴
「したがって、まずひとつはそのEUは、フランスとドイツが中心ってことになってるけれども、実態はドイツがどんどんどんどん支配力を強めていて、このギリシャをはじめ、こういう経済の弱い国をむしろそのままにしといた方が、ドイツにとって有利ってことがあって」
櫻井浩二
「はぁ〜」
青山繁晴
「したがって、そのままにしてきたっていうことは、実は、水面下の奥深くの事実としてあるんですね」
櫻井浩二
「はぁ〜、そうなんですか」
青山繁晴
「で、それやこれやを全部考えると、まあ今日のお別れに言えばですね、やっぱり政治とか、あるいは軍事とか、そういうものを決めるのは、経済なんですよね」
櫻井浩二
「そうですねぇ」
青山繁晴
「経済が全てを決めていって、その上で政治とか軍事もあるんで、たとえば日本の安倍政権も、安保法制を、たとえば無事通したいんであれば、やっぱり本当はアベノミクスを、もっと強化しなきゃいけないんですね」
櫻井浩二
「うんうん、はい」
青山繁晴
「えー、この、新しい成長戦略っていうの発表されたばっかりですけど、それが物足りない。本当はメタンハイドレートを含めた資源産業の勃興や、あるいは農業をTPPのお荷物にしないで輸出産業にして、盛り立てていく。そういうことを本当は、日本の安倍政権ももう一回本腰を入れなきゃいけないっていうのが、このギリシャ危機から、一番私たちが知ることができる、大事な、真実だと思います」
櫻井浩二
「なるほど。分かりました。ありがとうございました」
青山繁晴
「はい」
櫻井浩二
「独立総合研究所、青山繁晴さんでした」
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@boyakuriさんをフォロー
____________________________内容紹介ここまで
逆に言えば、中国・ロシアの「支援」があるからこそ、ギリシャは強硬姿勢を取れるという面もあるわけですね。
そしてEUは、経済だけじゃなく安全保障の問題でも困っているという。
それにしてもギリシャって、ゴネたら何とかなると思ってそうなあたり、韓国に似てますよね。
ドイツに戦時賠償を蒸し返したとこなんかも似てるし(T_T)
たまたま見つけたんですが、ギリシャ危機にまつわる環球時報の社説をサーチナが紹介しています。
■ギリシャぶっ叩き!中国メディア 「ごね国家」「国粋主義があまりにもひどい」(2015/07/01(水) 14:32)
「上記記事には『体制(大勢)に逆らう者は悪』との基本的発想がある」との解説(批判)付き。
日本よりも先にギリシャが中国の「自治区」になったりして…。
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※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントを送れます。
・こころが風邪をひいたら
拙ブログで紹介しきれなかった『アンカー』青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
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「島根県の竹島英文ページを検索に引っ掛かり易くする作戦」もよろしく。
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「ああ〜、はい、はい」
青山繁晴
「ま、あの、当面返さなきゃいけない借金ってのは銀行に対してじゃなくて、IMF、国際通貨基金、に対する借金ですから」
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「うーん、はい」
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「ま、すぐに倒産、破産というのでは実はなくて、もう7月になっちゃいましたけど(注:6月30日がIMFに対する債務の返済期限だった)、まだ話し合いはやってるんですよね」
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「うーん、そうですね」
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「で、今日お話ししたいこと、その、もしもこのギリシャが本当に、倒産ないし破産しても、日本経済の影響はそれほど、致命的ではないです」
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「ああー、そうですか」
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「はい。まず、日本の大きな銀行でギリシャの国債、ギリシャにお金を、国債持ってるところ、つまりギリシャにお金を貸してるところってのはほとんどありませんし、やっぱりギリシャの経済、それほど大きくないですから」
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「ロシアの一部になる? はい」
青山繁晴
「はい。ちょっと極端な言い方ですけど。まあロシア領、ロシア連邦の一部に組み込まれるような状況になることは、あるというのがひとつと」
櫻井浩二
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青山繁晴
「それからもうひとつは、中国の、海軍の軍事拠点になってしまう」
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青山繁晴
「つまり、えー、ヨーロッパ型民主主義のいわば原点ですよね、ギリシャが」
櫻井浩二
「はい、はい」
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「それが、事実上ロシア領に組み込まれることになったり、あるいは中国海軍がヨーロッパに築く、初めての拠点になると、いう、まあ世界を本当はこれは、根っこから突き動かす、ことではあるんですね」
櫻井浩二
「はぁ〜、そうですか、はい」
青山繁晴
「これは、まずロシアについて言いますと、あの、お聴きの皆さん、あとでスマホとか、ネットで、できればちらっと、地中海の地図を見ていただくと、あの、ギリシャは日本人にとっても大好きな所で、実は僕自身も、好きなんですけども」
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「ああ、そうですか、はい」
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「地中海の中でも案外、グーッと右に寄ってるんですよね」
櫻井浩二
「うーん、うん、はい」
青山繁晴
「つまり、地中海の東の端っこに近くて、えー、右上はすぐ黒海です、黒い海ですね」
櫻井浩二
「はい、はい」
青山繁晴
「その黒海は、ずっと問題になってるウクライナに面していまして、えー、クリミア半島もその黒海に突き出ていて、で、ここにロシア艦隊がいるわけです」
櫻井浩二
「ああ、はい」
青山繁晴
「で、案外、ヨーロッパ社会だけじゃなくて、ロシアに近いってことを考えていただくと、イメージが少し変わってくると思うんですが」
櫻井浩二
「ははぁ〜、はい、はい」
青山繁晴
「これあの、プーチン大統領はこのギリシャがおかしくなってからずっと、水面下で接近を図ってまして、えー、クリミア半島はモノにしたけれども、ウクライナでなかなかロシアの思うとおりにならない。一足飛びに、ギリシャに、巨大な経済支援、ロシアも本当は苦しいんですけども、無理をしてでも経済支援をして、ヨーロッパじゃなくて、ロシアによって助けてもらうことになると、えー、ロシアの今の苦しさが、すごく変わるという、ことなんですよね」
櫻井浩二
「はぁ、はぁ、はぁ、はい」
青山繁晴
「で、実際、この危機で、たくさんテレビに出てくるチプラス首相、ギリシャの。まあ、すみません、僕あんまりこの人、信用できなくてですね」
櫻井浩二
「(笑)はい」
青山繁晴
「ま、この人をギリシャ国民が首相に選んでから、もうよけいに危機がひどくなってるんですけれども」
櫻井浩二
「うーん、そうですねぇ」
青山繁晴
「動きは非常に速い、素速い人で、水面下では」
櫻井浩二
「ええ、ええ」
[2015年4月8日モスクワでの会談。ロシア側はエネルギー分野などでの協力を表明]
青山繁晴
「この、プーチン大統領と急接近してるんですね」
櫻井浩二
「ほぅ〜」
青山繁晴
「それから、中国は本当は、ロシアよりも、先に具体的に動いていて、去年の6月に、まず李克強首相がギリシャに行ったんですが、その翌月、去年の7月に、今度は習近平国家主席がギリシャへ行ったんですね」
[2014年7月、ギリシャを訪問した習近平国家主席。左隣は当時のサマラス首相]
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「この、中国はやはり大国ですから、首相と国家主席が1カ月以内に、行くっていうのは、ちょっと聞いたことがないんですね」
櫻井浩二
「はぁ〜、そうですか、はい」
青山繁晴
「で、地理的にも、本当は遠いですね」
櫻井浩二
「ええ、ええ、そうですね」
青山繁晴
「で、この李克強首相や習近平国家主席が行くたびに、巨大な支援をすでに約束をして、たとえば公表されてないことで言うと、もうこのまま行くと、っていうかすでにギリシャの国債は半ば紙くずに近くなってるわけですけど、それを中国がたくさん買ってあげると」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「あるいは全部買ってあげるという約束を、してるんじゃないかと、マーケットでは言われているわけですね」
櫻井浩二
「え〜、はい」
青山繁晴
「で、中国海軍はずっと外に出よう出ようとしてて、南シナ海に不沈空母を、つまり人口島を造ってしまって、これはまあ、今、日本も含めて大問題になってるわけですけど」
櫻井浩二
「ええ、ええ」
青山繁晴
「これもバーンと一足飛びに、インドとかの頭の上、ドーンと飛んで、地中海のど真ん中に中国海軍の拠点ができると、これは今の、世界の様子は、ガラッと変わりますね」
櫻井浩二
「ああー、そうですね」
青山繁晴
「で、こういう動きがあるってことをひとつ、知っておいていただきたいのと」
櫻井浩二
「ほぅ〜」
青山繁晴
「あと、この、さっき言いました、その、ヨーロッパにとって、とっても大事なギリシャ、民主主義の原点のギリシャが、どうしてこんなになってしまったのかということを、今日の最後にちょっと考えたいんですけども、あの、実際に僕もギリシャ行きますと、もう、あの、この危機が表面化する前から、たとえば首都のアテネは、もうゴミだらけです」
[アテネの銀行の前に積み上げられたゴミ。2011年10月のギリシャの報道より]
櫻井浩二
「はぁ、そうですか」
青山繁晴
「はい。国民の7割は公務員をやってる国なんですけれども、その公務員が働かないので、もう特に週末なんかになると、あのきれいなはずのアテネが、もうゴミと蠅と、それからもっと言うと、その、ウジ虫まで含めてですね」
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「はぁ〜」
青山繁晴
「もうイメージが全然違ってて」
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「で、ところが、その、観光地、に行くとですね、アテネじゃなくて、要するに古代文明の観光地に行くと、ゴミひとつ落ちてないということもあったりするんですよ。で、これはずっと、その、ギリシャが、観光地だけで、こう、やってきて、たとえば新しい技術の開発とか、そういう、まあ、工業国にしていくような取り組みがやっぱり弱かったってことなんですけど」
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「はい」
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「実は、もうそのまま、放置してきた、ギリシャがEUの、えー、あの、一員ですけれども、ドイツを中心にしたEUはこれを、放置してきたっていうことを言わざるをえないんですね」
櫻井浩二
「うーん、うんうん」
青山繁晴
「で、どうしてかというとですね、えー、このギリシャは、もうご承知のとおり、だから通貨でいうと今、ユーロですよね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「このギリシャ、や、あるいはギリシャほどじゃないけどもやっぱり危機のあるポルトガルとか、スペインとか、イタリアとか、みんなこれ地中海に面した南の国ですけども、そういう、いわば経済が弱い国々があるから、ユーロがさほど高くならないんですね」
櫻井浩二
「はい」
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「もしもユーロがなくて、ドイツが、もともとの通貨のマルクであれば、たぶんそのマルクはとんでもなく高くなってて」
櫻井浩二
「うーん、そうでしょうねぇ」
青山繁晴
「私たちが苦しんだ円高よりももっと高くなってて、たとえば、有名なドイツ車も、輸出する時には、すごく値段が高くなっちゃって、今ほど売れるはずがないんですよね」
櫻井浩二
「はい」
[2015年3月、ベルリンで会見するチプラス首相とドイツのメルケル首相]
青山繁晴
「したがって、まずひとつはそのEUは、フランスとドイツが中心ってことになってるけれども、実態はドイツがどんどんどんどん支配力を強めていて、このギリシャをはじめ、こういう経済の弱い国をむしろそのままにしといた方が、ドイツにとって有利ってことがあって」
櫻井浩二
「はぁ〜」
青山繁晴
「したがって、そのままにしてきたっていうことは、実は、水面下の奥深くの事実としてあるんですね」
櫻井浩二
「はぁ〜、そうなんですか」
青山繁晴
「で、それやこれやを全部考えると、まあ今日のお別れに言えばですね、やっぱり政治とか、あるいは軍事とか、そういうものを決めるのは、経済なんですよね」
櫻井浩二
「そうですねぇ」
青山繁晴
「経済が全てを決めていって、その上で政治とか軍事もあるんで、たとえば日本の安倍政権も、安保法制を、たとえば無事通したいんであれば、やっぱり本当はアベノミクスを、もっと強化しなきゃいけないんですね」
櫻井浩二
「うんうん、はい」
青山繁晴
「えー、この、新しい成長戦略っていうの発表されたばっかりですけど、それが物足りない。本当はメタンハイドレートを含めた資源産業の勃興や、あるいは農業をTPPのお荷物にしないで輸出産業にして、盛り立てていく。そういうことを本当は、日本の安倍政権ももう一回本腰を入れなきゃいけないっていうのが、このギリシャ危機から、一番私たちが知ることができる、大事な、真実だと思います」
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「なるほど。分かりました。ありがとうございました」
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逆に言えば、中国・ロシアの「支援」があるからこそ、ギリシャは強硬姿勢を取れるという面もあるわけですね。
そしてEUは、経済だけじゃなく安全保障の問題でも困っているという。
それにしてもギリシャって、ゴネたら何とかなると思ってそうなあたり、韓国に似てますよね。
ドイツに戦時賠償を蒸し返したとこなんかも似てるし(T_T)
たまたま見つけたんですが、ギリシャ危機にまつわる環球時報の社説をサーチナが紹介しています。
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