自衛官の命が大切なら国会で証言させろ! 青山繁晴「インサイト・コラム」
★WiLL2015年7月号 青山繁晴さん連載は沖縄第2弾★
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■6/10放送 RKB(福岡)「ニュース新発見インサイト」
青山繁晴の“インサイト・コラム”
自衛隊によるインド洋での給油活動とイラクの復興支援活動に派遣された自衛官のうち56人が、派遣後、在職中に自殺していたことが、政府答弁書から明らかになりました。
自衛官がどんな理不尽な立場に置かれているか、なぜ当事者たる彼らを国会で証言させないのか、国民なら誰しも感じてきたであろう疑問について、青山さんが怒りの解説。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。
※画像はイメージとしてこちらで付けさせていただいたものです。
※画像を利用される方は、直リンクでなく必ずお持ち帰り下さい。当方のサーバーへの負荷軽減のためご協力のほど宜しくお願いいたします。「直リンク」の意味が分からない方はこちらをご覧下さい。現在、直リンクされても画像が表示されない措置をとらせていただいています。
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■6/10放送 RKB(福岡)「ニュース新発見インサイト」
青山繁晴の“インサイト・コラム”
自衛隊によるインド洋での給油活動とイラクの復興支援活動に派遣された自衛官のうち56人が、派遣後、在職中に自殺していたことが、政府答弁書から明らかになりました。
自衛官がどんな理不尽な立場に置かれているか、なぜ当事者たる彼らを国会で証言させないのか、国民なら誰しも感じてきたであろう疑問について、青山さんが怒りの解説。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
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櫻井浩二(RKBアナウンサー)
「水曜日です。独立総合研究所、青山繁晴さんの登場です。青山さん、おはようございます」
青山繁晴
「おはようございます」
櫻井浩二
「今朝はどんな話題でしょうか」
青山繁晴
「うーん、本当は朝にふさわしい、こう何て言いますかね、希望の話題を、僕も話したいんですけど」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「今日はあえて、ま、1日の始まり、に、ちょっと考えていただきたいなってことをお話ししたいんですが」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「あの、皆さんもニュースで、ご存知ではあると思うんですけれども、自衛官の、自殺…」
櫻井浩二
「ああ〜」
青山繁晴
「が、大変多いと」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、今、国会で安保法制論議ってのをやってまして、その関連もあって、出てきた情報として、えー、かつてインド洋で給油活動をやっていましたね、自衛隊が」
櫻井浩二
「はい、はい」
青山繁晴
「それから、さらに、イラク戦争、これいちおう、非戦闘地域っていう奇妙な言葉を、当時の小泉総理がおっしゃって、戦うのは任務じゃないけれどもということでイラクに派遣された。そのインド洋とイラク、2つ、の任務だけで、何と陸海空合わせて56人の方が」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「派遣から日本へ帰られたあとに、自決なさっていたと」
櫻井浩二
「うーん、そうなんですよね」
青山繁晴
「で、これあの、もちろん無視されているわけじゃなくて、ちゃんとニュースになりましたし、えー、だからこそ、皆さんもご存知だと思うんですけれども」
櫻井浩二
「ええ」
青山繁晴
「ただやっぱり今朝一緒に、考えたいのはですね、これ一過性のニュースとして考えていいのかっていうことなんですね」
櫻井浩二
「ああ〜、はい」
青山繁晴
「で、僕はその、イラク戦争で言えばたとえば自衛隊が入る前の、戦闘がまだ激しかった頃に、イラクの戦地をずっと歩きまして」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「つまり、不慮の死を遂げた御遺体ってものにたくさん接してきました」
櫻井浩二
「ええ、ええ」
青山繁晴
「で、あえて申せば、ま、つらいこと言うようですけども、56人っていうのをバラバラに考えないで、たとえばその、56人の方々、5人6人じゃなくて56人ですよ?」
櫻井浩二
「ええ」
青山繁晴
「それが、こう、仮に並べられていたとしたら、どんなにみんなショック受けるか」
櫻井浩二
「う〜ん」
青山繁晴
「そしてお一人お一人に、ま、たくさんの家族、あるいは親戚まで合わせると、あるいは友だち合わせると、悲しむ人々が、ものすごい数いらっしゃるわけですよね」
櫻井浩二
「そうですよね〜、ええ」
青山繁晴
「そうするとなぜこんな、ひどいことになってるかっていうのを、もう一度言いますが、こういうニュースもありましたねで終わらしちゃいけないと思うんですね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、さらに、おそらく国民があまりご存知ないことを申せば、この56人っていうのは、あくまで、派遣されて日本に帰ってこられて、その自衛官が在職したままの、場合だけなんですよね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「つまり退職後は把握してないんですよ」
櫻井浩二
「はあ〜、なるほどなるほど、はい」
青山繁晴
「しかし普通、僕たち、の、たとえば僕もかつてサラリーマンでしたけれども、会社で悩む人、多いですよね」
櫻井浩二
「ええ、ええ」
青山繁晴
「僕も、さまざまな苦しみ、もちろん体験しました。そういう時に、在職したままよりも、辞めてからの方が、やっぱりさらに落ち込んだり、たとえば、死ぬことも考えたりっていうのはありますよね」
櫻井浩二
「ああー、そりゃそうですね、はい」
青山繁晴
「だから退職後把握してないってのはこれは、政府として、一体何たることだと僕は思うんですね」
櫻井浩二
「ふんふん、はい」
青山繁晴
「で、しかも防衛省の公式見解として、これは、たとえば、閣議決定された答弁書などに出てくるんですが、退職されたあとも、公務で、つまり、自衛隊としての、自衛官としての任務で、たとえば精神疾患になられたとすると、それが、ま、証明されたら、公務災害認定になると。退職後も、公務災害認定になるのに、退職後何が起きたかは全然把握しないと。これ意味不明ですよね」
櫻井浩二
「あ、退職後もなるんですね。ああー」
青山繁晴
「あります。その、在職中にこうであったってことが分かれば、その時点で、分かった時点で、退職されていても、公務災害の認定は受けるわけですね」
櫻井浩二
「ああー、それだったらちゃんと把握してほしいですよね。数字も出してほしいですね」
青山繁晴
「うん、で、この、今の、その国会の安保法制の論議を見ててもですね、自衛官とは何かっていうことが、ふらふらで定まってないんですよね」
櫻井浩二
「うーん、はい」
青山繁晴
「で、あの、こういう話、いわば煽るつもりは全くないんです。というのはたとえばですね、この亡くなった56人の方で、原因不明っていう方ももちろん多いんですけれども、はっきりと精神疾患、が原因だと分かった方が、ま、25%いらっしゃるわけですね」
櫻井浩二
「はぁ〜、はい」
[グラフは毎日新聞より]
青山繁晴
「で、これ大変多いように見えますけれども、実は、海外に派遣されない自衛官で、在職中に、たとえば借金の理由などで、自決される方もいらっしゃって、それがたとえば2003年から2014年度で政府が統計取ってるんですけど、自決された方は1044人もいらっしゃるんですね」
櫻井浩二
「はぁ、そうなんですか」
青山繁晴
「で、その中での、精神疾患が原因と、断定された人たちが、28%近くいらっしゃるんですよ」
櫻井浩二
「はあ〜」
青山繁晴
「だから、その、海外派遣で、その、精神を病んだと、いうのが特に多いってことは言えないんですよね」
櫻井浩二
「はい、はい」
青山繁晴
「で、それから日本はとっても自殺が多い国って、これご存知ですよね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「つまり、社会的圧迫などがやっぱり強いと。これあの、ちょっと難しい言葉ですけど、同調圧力って言いまして、人に合わせろとか、目立ったことしちゃいけないとか」
櫻井浩二
「はぁ、はぁ」
青山繁晴
「あるいはそういうことで、えー、上司からのきつい叱責もあったりする。ま、それは海外でもありますけれども、その、社会的に同調圧力が高いってことは指摘されてるんですよね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「だから、この56人の方々だけを特別扱いするつもりは僕にはないんですけれども」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「但し、もう一度冷静に見ますとね、たとえば、これは2013年度の政府の統計なんですけれども、だから一昨年の統計で見ても、その、もう、自殺された方っていうのはですね、その、国家公務員、いや、その前にまず、普通の国内の、普通の大人ですね、だと、人口10万人当たりに25人いらっしゃるんですね」
櫻井浩二
「ああー、はい」
青山繁晴
「で、国家公務員、普通の国家公務員は21人で、ま、いわば、普通の大人よりやや少ないんですよ」
櫻井浩二
「ええ、ええ」
青山繁晴
「ところが自衛官は、その10万人当たりで34人近くいらっしゃるんですよ」
櫻井浩二
「多いんですよね」
青山繁晴
「ええ。だから自衛官の自殺が多いっていう現実は、ちゃんと見つめなきゃいけなくて」
櫻井浩二
「ほんとそうですねぇ」
青山繁晴
「で、これは、もう時間がなくなってしまったんですけども、ひとつ実話を聞いてほしいんですけれども」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「僕が社長を務めてる独立総合研究所では、毎年2人、自衛官の研修を受け入れてるんですね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、えー、その研修生の中からイラク戦争に行った人、たくさんいるんですよ」
櫻井浩二
「はい、はい」
青山繁晴
「だから、いわば優秀な人が集まる、将軍になれそうな人が、うちに研修に来たりしますから」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、その研修受けた人や、あるいは直接研修生じゃないけれども、仕事でずっと関わった自衛官がイラク戦争に行く時に、その自衛官と僕はどうしたかというと、早朝に会ってですね、水杯(みずさかずき)を交わしたんですよ」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、どうしてかというと、水杯って別れの挨拶なんですね。もう会えないだろうと。つまり、自衛官はイラクで命を落とすんじゃないかと、いうことで水杯交わした。どうしてかというとですね、何とテロリストが、たとえばロケット弾を撃ち込んできた時に、それに一切反応しちゃいけないんですよ」
本庄麻里子
「うーん」
櫻井浩二
「はぁ〜…」
青山繁晴
「これ何でかというと、安保法制が、今、やってる安保法制が成立しても同じなんですよ? それなぜかというと、わが自衛官というのは、法律に、書いてあることだけしかできないんですよ」
櫻井浩二
「はい、はい」
青山繁晴
「これだけはしてもいいよっていうリストしかないから、法律の中に、たとえばイラク特措法であったり、自衛隊法であったり、防衛省設置法に、テロリストがロケット弾を撃って、それが間近に来たら、たとえば外へ出て誰が撃ったかは、見ますって書いてあったら、それだけはできるんですよ。でもそれはたとえばテロリストかどうか分からなかったら、それは書いてあっても、それは法律に書いてあることと違うから、何もできないってことになるんですよ」
櫻井浩二
「ああー、はいはい」
青山繁晴
「これ無茶苦茶な話で、海外では、たとえば捕虜をいじめたり、そういうことしちゃいけない、あとは、できること全てやりなさいと。自衛官だけ、真逆ですから。実際に、このイラク戦争に行った僕の知り合いの自衛官は、ロケット弾がヘルメットかすめたんですよ」
櫻井浩二
「ええ〜っ、そうなんですか」
[陸上自衛隊サマワ入り前の、宿営地のテント内]
青山繁晴
「テントの中で。不発弾だったから彼は生きて帰ってきたけれども、これ普通のロケット弾だったら、不発弾じゃなかったら、そこにいたみんな死んだわけですよ」
櫻井浩二
「そうですねぇ」
青山繁晴
「で、それが日本に帰ってきても全く理解されないっていうことが、彼は自決はしてないけれども、すごく苦しんできたわけですね」
櫻井浩二
「う〜ん」
青山繁晴
「そういうことが背景にあるのに、なぜ安保法制の国会審議で自衛官が証言できないんですか」
櫻井浩二
「はぁ〜、はいはい」
青山繁晴
「制服を着た自衛官は、国会に入るなってことになっていて、たとえば所用で、証言じゃなくて所用で国会に仮に来ることがあっても、制服脱いでこなきゃいけないんですよ?」
櫻井浩二
「うーーん」
青山繁晴
「こんな国は、地球上に国連加盟国だけで193カ国ありますが、日本だけですよ」
[2014年9月16日、上院軍事委員会の公聴会で証言する米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長]
櫻井浩二
「ああー」
青山繁晴
「だから、この、国会でやってる安保法制の審議、そもそも不毛の審議だと、皆さん感じてる方は多いと思いますが」
櫻井浩二
「ええ、ええ」
青山繁晴
「少なくとも現場の、当事者の自衛官を、この国会で証言させるようにして下さい」
櫻井浩二
「うーん、そうですね」
青山繁晴
「それを問題提起、今日の問題提起としたいと思います」
櫻井浩二
「はい。ありがとうございました」
青山繁晴
「はい。ありがとうございました」
櫻井浩二
「独立総合研究所、青山繁晴さんでした」
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____________________________内容紹介ここまで
青山さんが紹介された自衛官の自殺にまつわるデータ。
政府答弁書は衆議院のサイト>第189回国会 質問の一覧に掲載されると思います。
(現時点ではまだ質問主意書しかUPされていません)
【246 自衛隊員の自殺、殉職等に関する質問主意書】です。
自衛官の苦しみについて、青山さんは約2週間前の別のラジオ番組でも訴えておられました。
■5/29付:安保法制でまず論議すべきこと 青山繁晴「ザ・ボイス」
番組では、「知人のご主人が自衛官でイラクで攻撃され、死を覚悟した」というリスナーのメールも紹介されました。
未読の方はぜひ!
日本は「自衛官差別」が相変わらずひどいですよね。
特に左派は政治家からメディアから何から何まで。
安保法制の論議で「自衛官のリスクが高まる」と主張する野党やメディアが、じゃあ自衛官の命を本当に心配しているかと言えば、そんなふうには見えない。
本当に心配なら、ポジティブリストじゃなくてネガティブリストに改めろと言うでしょう。
その意味では与党も似たり寄ったりで、この根本的な問題からは逃げてしまっています。
もっとも現在、論議の中心は全く別の方向に行っています。
国会の参考人質疑で与党推薦の参考人が「違憲」との認識を示したことがきっかけとなり、「安全保障関連法案は『違憲』だから取り下げろ」という方向で野党やメディアが盛り上げています。
あれだけ追及していた「自衛官のリスク」は一体どこへ行っちゃったの?
やはり彼らは法案さえ潰せれば何でもよくて、自衛官の命なんか最初から何とも思っていなかったのでしょう。
そのことを自ら証明したように私には見えます。
★記憶に新しい社民党ポスター。
勝手な時だけ「自衛官の命を守れ」とアピール。
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※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントを送れます。
・こころが風邪をひいたら
拙ブログで紹介しきれなかった『アンカー』青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー
・【一覧】「アンカー」など青山繁晴さんテキスト起こし
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竹島に関する動画:英語版(Takeshima - Seeking a Solution based on Law and Dialogue)
尖閣諸島に関する動画もあります。いずれも12カ国語公開されています。世界に広めましょう!
「島根県の竹島英文ページを検索に引っ掛かり易くする作戦」もよろしく。
アニメ「めぐみ」配信中。
日本語版のほか外国語版もあります。ダウンロードはこちらから。コピーフリーです。世界に広めましょう!
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「水曜日です。独立総合研究所、青山繁晴さんの登場です。青山さん、おはようございます」
青山繁晴
「おはようございます」
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「あの、皆さんもニュースで、ご存知ではあると思うんですけれども、自衛官の、自殺…」
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「ああ〜」
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「が、大変多いと」
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「で、今、国会で安保法制論議ってのをやってまして、その関連もあって、出てきた情報として、えー、かつてインド洋で給油活動をやっていましたね、自衛隊が」
櫻井浩二
「はい、はい」
青山繁晴
「それから、さらに、イラク戦争、これいちおう、非戦闘地域っていう奇妙な言葉を、当時の小泉総理がおっしゃって、戦うのは任務じゃないけれどもということでイラクに派遣された。そのインド洋とイラク、2つ、の任務だけで、何と陸海空合わせて56人の方が」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「派遣から日本へ帰られたあとに、自決なさっていたと」
櫻井浩二
「うーん、そうなんですよね」
青山繁晴
「で、これあの、もちろん無視されているわけじゃなくて、ちゃんとニュースになりましたし、えー、だからこそ、皆さんもご存知だと思うんですけれども」
櫻井浩二
「ええ」
青山繁晴
「ただやっぱり今朝一緒に、考えたいのはですね、これ一過性のニュースとして考えていいのかっていうことなんですね」
櫻井浩二
「ああ〜、はい」
青山繁晴
「で、僕はその、イラク戦争で言えばたとえば自衛隊が入る前の、戦闘がまだ激しかった頃に、イラクの戦地をずっと歩きまして」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「つまり、不慮の死を遂げた御遺体ってものにたくさん接してきました」
櫻井浩二
「ええ、ええ」
青山繁晴
「で、あえて申せば、ま、つらいこと言うようですけども、56人っていうのをバラバラに考えないで、たとえばその、56人の方々、5人6人じゃなくて56人ですよ?」
櫻井浩二
「ええ」
青山繁晴
「それが、こう、仮に並べられていたとしたら、どんなにみんなショック受けるか」
櫻井浩二
「う〜ん」
青山繁晴
「そしてお一人お一人に、ま、たくさんの家族、あるいは親戚まで合わせると、あるいは友だち合わせると、悲しむ人々が、ものすごい数いらっしゃるわけですよね」
櫻井浩二
「そうですよね〜、ええ」
青山繁晴
「そうするとなぜこんな、ひどいことになってるかっていうのを、もう一度言いますが、こういうニュースもありましたねで終わらしちゃいけないと思うんですね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、さらに、おそらく国民があまりご存知ないことを申せば、この56人っていうのは、あくまで、派遣されて日本に帰ってこられて、その自衛官が在職したままの、場合だけなんですよね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「つまり退職後は把握してないんですよ」
櫻井浩二
「はあ〜、なるほどなるほど、はい」
青山繁晴
「しかし普通、僕たち、の、たとえば僕もかつてサラリーマンでしたけれども、会社で悩む人、多いですよね」
櫻井浩二
「ええ、ええ」
青山繁晴
「僕も、さまざまな苦しみ、もちろん体験しました。そういう時に、在職したままよりも、辞めてからの方が、やっぱりさらに落ち込んだり、たとえば、死ぬことも考えたりっていうのはありますよね」
櫻井浩二
「ああー、そりゃそうですね、はい」
青山繁晴
「だから退職後把握してないってのはこれは、政府として、一体何たることだと僕は思うんですね」
櫻井浩二
「ふんふん、はい」
青山繁晴
「で、しかも防衛省の公式見解として、これは、たとえば、閣議決定された答弁書などに出てくるんですが、退職されたあとも、公務で、つまり、自衛隊としての、自衛官としての任務で、たとえば精神疾患になられたとすると、それが、ま、証明されたら、公務災害認定になると。退職後も、公務災害認定になるのに、退職後何が起きたかは全然把握しないと。これ意味不明ですよね」
櫻井浩二
「あ、退職後もなるんですね。ああー」
青山繁晴
「あります。その、在職中にこうであったってことが分かれば、その時点で、分かった時点で、退職されていても、公務災害の認定は受けるわけですね」
櫻井浩二
「ああー、それだったらちゃんと把握してほしいですよね。数字も出してほしいですね」
青山繁晴
「うん、で、この、今の、その国会の安保法制の論議を見ててもですね、自衛官とは何かっていうことが、ふらふらで定まってないんですよね」
櫻井浩二
「うーん、はい」
青山繁晴
「で、あの、こういう話、いわば煽るつもりは全くないんです。というのはたとえばですね、この亡くなった56人の方で、原因不明っていう方ももちろん多いんですけれども、はっきりと精神疾患、が原因だと分かった方が、ま、25%いらっしゃるわけですね」
櫻井浩二
「はぁ〜、はい」
[グラフは毎日新聞より]
青山繁晴
「で、これ大変多いように見えますけれども、実は、海外に派遣されない自衛官で、在職中に、たとえば借金の理由などで、自決される方もいらっしゃって、それがたとえば2003年から2014年度で政府が統計取ってるんですけど、自決された方は1044人もいらっしゃるんですね」
櫻井浩二
「はぁ、そうなんですか」
青山繁晴
「で、その中での、精神疾患が原因と、断定された人たちが、28%近くいらっしゃるんですよ」
櫻井浩二
「はあ〜」
青山繁晴
「だから、その、海外派遣で、その、精神を病んだと、いうのが特に多いってことは言えないんですよね」
櫻井浩二
「はい、はい」
青山繁晴
「で、それから日本はとっても自殺が多い国って、これご存知ですよね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「つまり、社会的圧迫などがやっぱり強いと。これあの、ちょっと難しい言葉ですけど、同調圧力って言いまして、人に合わせろとか、目立ったことしちゃいけないとか」
櫻井浩二
「はぁ、はぁ」
青山繁晴
「あるいはそういうことで、えー、上司からのきつい叱責もあったりする。ま、それは海外でもありますけれども、その、社会的に同調圧力が高いってことは指摘されてるんですよね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「だから、この56人の方々だけを特別扱いするつもりは僕にはないんですけれども」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「但し、もう一度冷静に見ますとね、たとえば、これは2013年度の政府の統計なんですけれども、だから一昨年の統計で見ても、その、もう、自殺された方っていうのはですね、その、国家公務員、いや、その前にまず、普通の国内の、普通の大人ですね、だと、人口10万人当たりに25人いらっしゃるんですね」
櫻井浩二
「ああー、はい」
青山繁晴
「で、国家公務員、普通の国家公務員は21人で、ま、いわば、普通の大人よりやや少ないんですよ」
櫻井浩二
「ええ、ええ」
青山繁晴
「ところが自衛官は、その10万人当たりで34人近くいらっしゃるんですよ」
櫻井浩二
「多いんですよね」
青山繁晴
「ええ。だから自衛官の自殺が多いっていう現実は、ちゃんと見つめなきゃいけなくて」
櫻井浩二
「ほんとそうですねぇ」
青山繁晴
「で、これは、もう時間がなくなってしまったんですけども、ひとつ実話を聞いてほしいんですけれども」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「僕が社長を務めてる独立総合研究所では、毎年2人、自衛官の研修を受け入れてるんですね」
櫻井浩二
「はい」
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「で、えー、その研修生の中からイラク戦争に行った人、たくさんいるんですよ」
櫻井浩二
「はい、はい」
青山繁晴
「だから、いわば優秀な人が集まる、将軍になれそうな人が、うちに研修に来たりしますから」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、その研修受けた人や、あるいは直接研修生じゃないけれども、仕事でずっと関わった自衛官がイラク戦争に行く時に、その自衛官と僕はどうしたかというと、早朝に会ってですね、水杯(みずさかずき)を交わしたんですよ」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、どうしてかというと、水杯って別れの挨拶なんですね。もう会えないだろうと。つまり、自衛官はイラクで命を落とすんじゃないかと、いうことで水杯交わした。どうしてかというとですね、何とテロリストが、たとえばロケット弾を撃ち込んできた時に、それに一切反応しちゃいけないんですよ」
本庄麻里子
「うーん」
櫻井浩二
「はぁ〜…」
青山繁晴
「これ何でかというと、安保法制が、今、やってる安保法制が成立しても同じなんですよ? それなぜかというと、わが自衛官というのは、法律に、書いてあることだけしかできないんですよ」
櫻井浩二
「はい、はい」
青山繁晴
「これだけはしてもいいよっていうリストしかないから、法律の中に、たとえばイラク特措法であったり、自衛隊法であったり、防衛省設置法に、テロリストがロケット弾を撃って、それが間近に来たら、たとえば外へ出て誰が撃ったかは、見ますって書いてあったら、それだけはできるんですよ。でもそれはたとえばテロリストかどうか分からなかったら、それは書いてあっても、それは法律に書いてあることと違うから、何もできないってことになるんですよ」
櫻井浩二
「ああー、はいはい」
青山繁晴
「これ無茶苦茶な話で、海外では、たとえば捕虜をいじめたり、そういうことしちゃいけない、あとは、できること全てやりなさいと。自衛官だけ、真逆ですから。実際に、このイラク戦争に行った僕の知り合いの自衛官は、ロケット弾がヘルメットかすめたんですよ」
櫻井浩二
「ええ〜っ、そうなんですか」
[陸上自衛隊サマワ入り前の、宿営地のテント内]
青山繁晴
「テントの中で。不発弾だったから彼は生きて帰ってきたけれども、これ普通のロケット弾だったら、不発弾じゃなかったら、そこにいたみんな死んだわけですよ」
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「そうですねぇ」
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「で、それが日本に帰ってきても全く理解されないっていうことが、彼は自決はしてないけれども、すごく苦しんできたわけですね」
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「そういうことが背景にあるのに、なぜ安保法制の国会審議で自衛官が証言できないんですか」
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「はぁ〜、はいはい」
青山繁晴
「制服を着た自衛官は、国会に入るなってことになっていて、たとえば所用で、証言じゃなくて所用で国会に仮に来ることがあっても、制服脱いでこなきゃいけないんですよ?」
櫻井浩二
「うーーん」
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「こんな国は、地球上に国連加盟国だけで193カ国ありますが、日本だけですよ」
[2014年9月16日、上院軍事委員会の公聴会で証言する米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長]
櫻井浩二
「ああー」
青山繁晴
「だから、この、国会でやってる安保法制の審議、そもそも不毛の審議だと、皆さん感じてる方は多いと思いますが」
櫻井浩二
「ええ、ええ」
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「少なくとも現場の、当事者の自衛官を、この国会で証言させるようにして下さい」
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「うーん、そうですね」
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「それを問題提起、今日の問題提起としたいと思います」
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青山さんが紹介された自衛官の自殺にまつわるデータ。
政府答弁書は衆議院のサイト>第189回国会 質問の一覧に掲載されると思います。
(現時点ではまだ質問主意書しかUPされていません)
【246 自衛隊員の自殺、殉職等に関する質問主意書】です。
自衛官の苦しみについて、青山さんは約2週間前の別のラジオ番組でも訴えておられました。
■5/29付:安保法制でまず論議すべきこと 青山繁晴「ザ・ボイス」
番組では、「知人のご主人が自衛官でイラクで攻撃され、死を覚悟した」というリスナーのメールも紹介されました。
未読の方はぜひ!
日本は「自衛官差別」が相変わらずひどいですよね。
特に左派は政治家からメディアから何から何まで。
安保法制の論議で「自衛官のリスクが高まる」と主張する野党やメディアが、じゃあ自衛官の命を本当に心配しているかと言えば、そんなふうには見えない。
本当に心配なら、ポジティブリストじゃなくてネガティブリストに改めろと言うでしょう。
その意味では与党も似たり寄ったりで、この根本的な問題からは逃げてしまっています。
もっとも現在、論議の中心は全く別の方向に行っています。
国会の参考人質疑で与党推薦の参考人が「違憲」との認識を示したことがきっかけとなり、「安全保障関連法案は『違憲』だから取り下げろ」という方向で野党やメディアが盛り上げています。
あれだけ追及していた「自衛官のリスク」は一体どこへ行っちゃったの?
やはり彼らは法案さえ潰せれば何でもよくて、自衛官の命なんか最初から何とも思っていなかったのでしょう。
そのことを自ら証明したように私には見えます。
★記憶に新しい社民党ポスター。
勝手な時だけ「自衛官の命を守れ」とアピール。
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※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントを送れます。
・こころが風邪をひいたら
拙ブログで紹介しきれなかった『アンカー』青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー
・【一覧】「アンカー」など青山繁晴さんテキスト起こし
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