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安保法制でまず論議すべきこと 青山繁晴「ザ・ボイス」
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※【一覧】「アンカー」など青山繁晴さんテキスト起こし
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5月28日ニッポン放送「ザ・ボイス」。
木曜日は青山繁晴さん。
安全保障関連法案が26日に国会で審議入りしたこともあり、この日は安保法制論議の解説に時間をかけていました。
特にリスナーの方のメールでとても印象的なものがありました。
そこだけ紹介すると話が分かりづらくなるかもしれないので、安保法制論議にまつわる箇所をできるだけ書き起こし。
というかメモ。
青山さんの発言部分は青色にしました。
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5月28日ニッポン放送「ザ・ボイス」。
木曜日は青山繁晴さん。
安全保障関連法案が26日に国会で審議入りしたこともあり、この日は安保法制論議の解説に時間をかけていました。
特にリスナーの方のメールでとても印象的なものがありました。
そこだけ紹介すると話が分かりづらくなるかもしれないので、安保法制論議にまつわる箇所をできるだけ書き起こし。
というかメモ。
青山さんの発言部分は青色にしました。
まず、オープニングで青山さんがこんな話を(要旨)。
【国会審議のレベルが低い。
全然勉強してないのと、全く現場を歩いてないから。
質問あるいは答弁してる与野党の議員で、自衛隊の演習に参加した人がどれぐらいいるか。あるいは学者や評論家も。
発言するのであれば、演習に参加するの当たり前。
今の自衛隊は世界で唯一、「ポジティブリスト(これだけはしてもいいよリスト)」を持たされてる。
演習に参加してみて、銃構えて、向こうが銃構えてる時に、いま撃っていいかどうかを、リストで確かめなければならない。
1回演習に参加してみたら、それがいかに愚かなことか、「ありえへん」というのが分かる。
どうして現場知らずにいつまでも適当な話をしてるのか。
共産党の志位委員長が「自衛隊が攻撃されたらどうするのか」と言って、安倍総理が「退避するから安全だ」と。
この話をワシントンの人に電話あるいはメールしたら、みんなびっくりして、「逃げるのか」と。
総理の真意はそうじゃなくて、集団的自衛権うんぬんと言っても戦争に行くんじゃなくて、せいぜい後方支援だから、後方支援やってるところを狙われたらそのまま退避、撤退するということをおっしゃった。
だが、世界の常識から見たら、戦闘のために行ってなくても、攻撃されて自衛官の命が失われるかもという場面で、背中見せて逃げたら、世界の誰もが「自衛隊というのは戦えない、銃声一発で逃げていく集団だ」と思われたら、抑止力にならないでしょうと。
でも総理はそう答弁せざるを得ない。
根本の問題を横に置いて話をするから、こういうことになる。
このままの国会論議では、中国や北朝鮮や韓国に対しても、間違ったメッセージを発する論議になっている】
特に中国・北朝鮮は日本の国会論議を熱心に見てるでしょうね。
どういう状況になったら自衛隊は動けるのか、あるいは動けないのか、いろいろシミュレーションしてそう。
その後、リスナーのメール紹介。
「自衛隊員のリスクについて」と題された、匿名の方のメール。
【昨日の国会中継のやりとりを見て、悲しくなりました。
知人のご主人が自衛隊員で、イラクに行った時に攻撃され、乗っていた車の上に仁王立ちのテロリストから、銃を構えられて、死を覚悟したと。
それも、そんなことが数回あったそうです。
オランダ軍の助けにより事なきを得たそうですが、立派な装備の自衛隊員は、当時、そのような時でも頭を抱えてうずくまるだけだったと。
相手が発砲しない限り応戦できない、今の法体系こそが最大のリスクなのではないでしょうか。
帰国後その自衛隊員は、精神的に病んでしまって、回復まで長い時間がかかったそうです。
自衛隊員の自殺の話も、その時に伺いました。
何年も前に聞いた話だったんですが、今まで誰にも話せませんでした】
これを受けた青山さんの解説(要旨)。
【知人のご主人というワンクッションあるが、重要な証言で、信憑性があると言わざるを得ない。
というのは、独立総合研究所で毎年2人の自衛官が研修を受ける。
イラクに自衛隊が小泉総理によって、事実上手足を縛られたまま派遣された時に、真っ先に行ったのは、うちで研修を受けた自衛官たちだった。
その自衛官と僕は早朝に会って水杯を交わした。すなわちもう会えない。おそらく命に関わるから。
実際に行って何が起きたか。このメールの方の証言とよく似ているのは、イラクのサマーワにいわば自主的にテントを張って自衛隊が寝起きをした。
そして病院のトイレを直したり、川に架かってる橋を補修したり、平和的な活動をしていたが、ロケット弾を撃ち込まれた、何回も。
うちで研修を受けた自衛官のヘルメットをかすめたこともあって、それは不発弾だから、彼は生きて日本に帰ってきたが、普通であればバラバラになって、他の隊員もみんな死んでいる。
ところが、そういうロケット弾を撃ち込まれた時に、どうするかというリストが、自衛隊法にも、イラク特措法にも、防衛省設置法にもない。
法律に書いてあることしかできないから、だから何をするのかというと、この方がお書きになってるように、頭を抱えて、その場でうずくまるしかできない。
これは自衛官がだらしないんじゃなくて、要するに法律に書かれてないから、誰が撃ったのか見に行くこともできない。
もちろん反撃なんかできない。
そしてこの方がお書きになってるオランダ軍というのも大事な証言で、サマーワにいたのはオランダ軍なんです、もともと。
僕は自衛隊が行く前にイラクに入ったが、南部に下りて行った時に、イギリス軍に言われたのは、「これはどういうことなんだ、日本国民はそんなに忘れっぽいのか」。
何のことかというと、(1993年)カンボジアで、高田(晴行)さんという警部補が殺された。
この時、銃を外して、任務に就いてた警察官、高田さんだけではなく、他の人も銃を外してた。
守っていたのはオランダ軍で、一番強いと言われた海兵隊。
オランダ軍の言い分もあるだろうが、要するに銃声がしてオランダ軍が逃げてしまった。
そのために高田警部補は取り残されて、殺害された。
その高田警部補のことを、日本人はじゃあ忘れてるのかと。
オランダ軍に、あの精鋭の自衛隊が守ってもらうっていうのは、一体どういう話なんだと。
憲法を変えりゃいいじゃないかと、イラクで散々言われた。
[2013年11月16日、カンボジアを訪れた安倍総理はPKO活動中に殉職した高田さんの慰霊碑の前で手を合わせた]
この方がもうひとつ重大なことを言われてるのは、要するにイラクやその前後に派遣された、手足を縛られて、ロケット弾撃ち込まれても何もするなと、小泉さんがそういう派遣をしたから、共産党の志位委員長の国会質問で明らかになったとおり、54人の自衛隊員が帰国後自殺なさってる。
志位さんは、「こんな所に追い詰めて」って話をしたいんだろうけど、自衛官は使命感を持って行ったんです。
行ったけれども、撃ち込まれても何もするな、頭抱えてろと言われて、それで心理的な傷を抱える人が出るのは当たり前。
質問してる側も、一体何を訊いているのか。
そういう現状がこの番組を機会に出てくるのは大事なこと。
自衛官やそういう方々もメールを寄せて下さい。
なぜかというと、そもそも国会審議に一番欠けているのは、現場の意見。
諸国では当然、制服を着た軍人が議会で証言する。
少なくとも現場の人に証言させて、その上で議論したらどうですか。
そうしたら、自衛官を国会に呼ぶなんてとんでもない、戦争だ戦争だと言うのだろうが、そんな愚劣な国会が世界のどこにありますか】
その後、ニュースピックアップセブンの「安倍総理が自衛隊派遣の判断基準を提示」について、青山さんの解説(要旨)。
【安倍総理がずっと強調しているキーワードがある。
「切れ目のない安全保障」
「切れ目のない備えをするのがこの法整備の目的だ」
重大な根幹に関わること。
安倍総理の認識としては、現在、切れ目があるということ。
国民を守る上において、切れ目があるというのは、本来信じられない話。
たとえばこの有楽町のスタジオに、警察の武器では対処できないテロリストが入ってきたとする。
練馬から自衛隊が駆けつけるかどうかの話をした時に、たとえばテロリストとはっきり分かったら国会で審議をして、防衛出動。
そのテロリストも単なるテロリストじゃなくて、警察力では押さえ込めないとはっきりしなきゃいけなくて、それもISILとかでは本当は困るので、どこかの国家が派遣してくれたってことまで分かって、初めて、防衛出動を閣議決定するかどうかって閣議を開く。
が、1人でも反対があったら、仮に「平和の党」である公明党の太田国土交通大臣が反対したら、閣議決定できない。
太田さんを罷免して安倍総理が兼ねるか、新たな大臣任命するかして、もう一回閣議開いて、一致しないと防衛出動ができないので、それが決まるまでは自衛官はここに来れない。
重火器を持つテロリストが来た場合は、警察の銃ではとても相手できないので、ようやく自衛隊が駆けつけた時には、ここのスタッフはみんな死体になっているのが現実。
それが「切れ目がある」ということのひとつ。
基本的には、こういうことは絶対あり得ない。
どういうことかというと、世界の国々は、少なくとも主要国は全部、警察と軍隊が二段構えになっている。
民主主義国家の警察は極めて行動が制限される。
警察は「ポジティブリスト(これだけはしてもいいよリスト)」を持っている。
たとえば、裁判官が逮捕状出した時だけは逮捕できるとか。
条件が揃わないとできませんと。
ところがこれと対照的に軍隊というのは、「ネガティブリスト(これだけはしてはいけないリスト)」という最低限のことが法律でリストアップされてて、それ以外は全部やりなさいと。
休暇中であろうが制服の時であろうが、勤務時間外だろうが、国民を守るために戦いなさいと。
その時に相手が死んでしまった場合は、軍法で裁きますと。
これが諸外国の基準。
警察と軍隊はこのように違うが、安保法制の論議、その先に見える憲法論議のおかげで、反対派の主張がたとえば朝日新聞に出てくる学者でよく分かった。
自衛隊は今まで警察みたいなものだと、それを軍隊にしようとしてるのはけしからんと、警察のままでとどめろというご意見が、いわばやっと出てきて、それで初めて分かった面がある。
つまり相手が中国人民解放軍で核兵器持ってても、朝鮮人民軍で国民を誘拐してても、警察のまま戦えと。
こういう議論を国会でやりなさいってことをずっと言ってるんですよ。
憲法9条改正うんぬんの前に国会で論議すべきは、総理が「切れ目のない備え」って言ってるんだから、いま切れ目があるのか、あるとしたら何なのかを議論すべき】
今の国会の安保法制論議が空しく聞こえてしまう、その理由が分かった気がします。
この分野に全く明るくない私が言うのも何ですが、机上の空論をやってるような。
特に現場の声が全く反映されないのは本当におかしなことですよね。
三宅久之さんが生前、自衛隊のイラク派遣について、「手足を縛られた状態で派遣される自衛官が可哀相すぎる。武器使用をもっと緩和しなきゃいかん」と何度も言われていたのを思い出します。
政治家はもちろん、メディアも大いに問題ありますよね。
一方の意見だけを載せて世論を誘導する朝日新聞なども酷いですが(5/27「インサイト」参照)、テレビも相当酷いです。
国会が紛糾した場面とかを面白おかしくメインで伝えて、肝心の議論の部分は二の次になってたりすると、ほんと萎えますわ(T_T)
[朝日は購読してないから分かりませんが、まさか赤旗みたいになってませんか?]
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今日紹介した青山さんの正確な発言はこちらでご確認を。
■2015/05/28 ザ・ボイス 青山繁晴
同日朝の「虎ノ門ニュース 8時入り!」でも解説がありました。
■5/28(木)〜青山繁晴・居島一平〜【虎ノ門ニュース 8時入り!】
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※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントを送れます。
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このままの国会論議では、中国や北朝鮮や韓国に対しても、間違ったメッセージを発する論議になっている】
特に中国・北朝鮮は日本の国会論議を熱心に見てるでしょうね。
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それも、そんなことが数回あったそうです。
オランダ軍の助けにより事なきを得たそうですが、立派な装備の自衛隊員は、当時、そのような時でも頭を抱えてうずくまるだけだったと。
相手が発砲しない限り応戦できない、今の法体系こそが最大のリスクなのではないでしょうか。
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イラクに自衛隊が小泉総理によって、事実上手足を縛られたまま派遣された時に、真っ先に行ったのは、うちで研修を受けた自衛官たちだった。
その自衛官と僕は早朝に会って水杯を交わした。すなわちもう会えない。おそらく命に関わるから。
実際に行って何が起きたか。このメールの方の証言とよく似ているのは、イラクのサマーワにいわば自主的にテントを張って自衛隊が寝起きをした。
そして病院のトイレを直したり、川に架かってる橋を補修したり、平和的な活動をしていたが、ロケット弾を撃ち込まれた、何回も。
うちで研修を受けた自衛官のヘルメットをかすめたこともあって、それは不発弾だから、彼は生きて日本に帰ってきたが、普通であればバラバラになって、他の隊員もみんな死んでいる。
ところが、そういうロケット弾を撃ち込まれた時に、どうするかというリストが、自衛隊法にも、イラク特措法にも、防衛省設置法にもない。
法律に書いてあることしかできないから、だから何をするのかというと、この方がお書きになってるように、頭を抱えて、その場でうずくまるしかできない。
これは自衛官がだらしないんじゃなくて、要するに法律に書かれてないから、誰が撃ったのか見に行くこともできない。
もちろん反撃なんかできない。
そしてこの方がお書きになってるオランダ軍というのも大事な証言で、サマーワにいたのはオランダ軍なんです、もともと。
僕は自衛隊が行く前にイラクに入ったが、南部に下りて行った時に、イギリス軍に言われたのは、「これはどういうことなんだ、日本国民はそんなに忘れっぽいのか」。
何のことかというと、(1993年)カンボジアで、高田(晴行)さんという警部補が殺された。
この時、銃を外して、任務に就いてた警察官、高田さんだけではなく、他の人も銃を外してた。
守っていたのはオランダ軍で、一番強いと言われた海兵隊。
オランダ軍の言い分もあるだろうが、要するに銃声がしてオランダ軍が逃げてしまった。
そのために高田警部補は取り残されて、殺害された。
その高田警部補のことを、日本人はじゃあ忘れてるのかと。
オランダ軍に、あの精鋭の自衛隊が守ってもらうっていうのは、一体どういう話なんだと。
憲法を変えりゃいいじゃないかと、イラクで散々言われた。
[2013年11月16日、カンボジアを訪れた安倍総理はPKO活動中に殉職した高田さんの慰霊碑の前で手を合わせた]
この方がもうひとつ重大なことを言われてるのは、要するにイラクやその前後に派遣された、手足を縛られて、ロケット弾撃ち込まれても何もするなと、小泉さんがそういう派遣をしたから、共産党の志位委員長の国会質問で明らかになったとおり、54人の自衛隊員が帰国後自殺なさってる。
志位さんは、「こんな所に追い詰めて」って話をしたいんだろうけど、自衛官は使命感を持って行ったんです。
行ったけれども、撃ち込まれても何もするな、頭抱えてろと言われて、それで心理的な傷を抱える人が出るのは当たり前。
質問してる側も、一体何を訊いているのか。
そういう現状がこの番組を機会に出てくるのは大事なこと。
自衛官やそういう方々もメールを寄せて下さい。
なぜかというと、そもそも国会審議に一番欠けているのは、現場の意見。
諸国では当然、制服を着た軍人が議会で証言する。
少なくとも現場の人に証言させて、その上で議論したらどうですか。
そうしたら、自衛官を国会に呼ぶなんてとんでもない、戦争だ戦争だと言うのだろうが、そんな愚劣な国会が世界のどこにありますか】
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国民を守る上において、切れ目があるというのは、本来信じられない話。
たとえばこの有楽町のスタジオに、警察の武器では対処できないテロリストが入ってきたとする。
練馬から自衛隊が駆けつけるかどうかの話をした時に、たとえばテロリストとはっきり分かったら国会で審議をして、防衛出動。
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つまり相手が中国人民解放軍で核兵器持ってても、朝鮮人民軍で国民を誘拐してても、警察のまま戦えと。
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Comments
http://blog.livedoor.jp/zzcj/archives/51891657.html
「ホルムズ海峡での機雷の除去」と一口に言いますが、つまり、「イランに対する武力行使」です。
気楽な「ゴミ拾い」ではありません。
イランからして見れば、「日本はお前と敵対するぜ!場合によっちゃぁ、戦争するぜ!」と連日国会やテレビや新聞で?名指し”されているわけで、内心ムカついている事でしょう。
アメリカやイスラエルや湾岸諸国は、日本が「中立」だの「中庸」だのといった立場を捨てて、いざという時にイランと戦ってくれたら嬉しいなぁ、と思っているのかも知れませんが、目下三馬鹿中朝韓だけでも鬱陶しくて気が狂いそうなのに、更に敵が増えたら思わず暴れたくなってしまいます。
少なくとも、自衛隊隊員は日本国籍を有するれっきとした同じ日本人でしょうw
本来法案の『瑕疵』につて修正を求める立場の野党が全く機能せず、どうでも良い細事で因縁をつけ徒に審議を混乱させ時間を浪費し、多額の歳費(国民の血税!)を無駄にさせたとしか思えません。
>ちゃんと根回しがされていて、本質はペルシャ湾ではないと分かっているのでしょう。
そうかも知れませんね。
可能性としては二つ考えられます。
ひとつは、中国を欺く為に敢えて「南シナ海」に触れず、イランと口裏合わせの上で、念頭にも無い「ホルムズ海峡」を連呼している可能性。
もうひとつは、本気で言っている可能性。
前者の場合は、日本政府もなかなかの役者です。
後者の場合は、連日国会で「日本は石油の為にイランと戦争しますよ!」と国内外に宣伝しているようなもので、恥ずかしくて仕方がありません。
その場合は、既にアメリカの戦争に巻き込まれているのかも知れません。
安倍総理は、米国両院会議で演説をする前に「中東有事の際は、必ずアメリカやイスラエルやサウジの側についてイランと戦います。」と約束をさせられたのかも知れません。
しかし、本命は「尖閣」「半島」「南シナ海」でしょうから、イランと根回しの上で「ホルムズ海峡やるやる詐欺」をやっている可能性も高そうです。
また、そうであって欲しいと願います。
誰だって、中東の戦争なんかに、関わりたくないですからね。
そこを封鎖するということは、世界各国に重大な影響を与えることになります。
つまり、これに対処することは「アメリカの戦争」ではなく、海洋のルールと世界各国の利益、「公益」を守る行為なのです。
アメリカが注目されてしまうのは、その公益を主に守っているのがアメリカだからでしょうね。
これについてはイランに文句を言われる理由などないと思いますよ。
世界各国はこの海峡の無害通航権があるということです。
http://www.mod.go.jp/msdf/navcol/SSG/topics-column/011.html
書いた本人の出身地がアメリカの中でも銃天国のテキサスですから自衛隊出の私でも考え方に就いていけない部分も多々あるのですが、所詮私は実戦経験皆無ですかねえ、こういう本を読んで少しでもそういった状況を理解出来るようにするしかないのです。
議員さん達にとっては(特に野党)自衛隊員の命も政争の道具なんでしょうねえ、‘派遣は反対、もし派遣しても銃は撃たせるな’
う〜ん、自衛隊ってのは我が国の平和を守るために組織された戦闘集団なんだよなあ、‘撃つな!’‘死ぬな!’って言われてもなあ。
それを『何を脳天気な事を言ってやがんの?』って言えない自民党にも失望ですねえ。