「交渉はどうなってる?」と拉致問題対策本部の幹部が民間人に質問する無残な現状 青山繁晴「インサイト・コラム」
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青山繁晴さん連載、今月は「天皇を政治利用する勿れ」!
『アンカー』で話しきれなかったマスコミ皇室報道の問題も
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※【一覧】「アンカー」など青山繁晴さんテキスト起こし
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関テレ『アンカー』が3月で終了したため、先週より、RKB『ニュース新発見インサイト』から青山さんが毎週水曜に電話出演されているレギュラーコーナー、“インサイト・コラム”の解説を書き起こしています。
『アンカー』と同じ水曜の朝の放送ということで、前身の『スタミナラジオ』も含めて私は自分の中でこの番組を「『アンカー』予習版」あるいは「凝縮版」と勝手に位置付けていました(^^ゞ
時間は短いのですが、ポイントを簡潔にまとめてくださっていて、分かりやすいです。
今週は拉致問題がテーマです。
安倍総理と家族会との面会でミスリードのメディア。
家族会にも揺さぶりをかけている北朝鮮。
全く報道されない拉致問題対策本部の無残な現状。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。
※画像はイメージとしてこちらで付けさせていただいたものです。
※画像を利用される方は、直リンクでなく必ずお持ち帰り下さい。当方のサーバーへの負荷軽減のためご協力のほど宜しくお願いいたします。「直リンク」の意味が分からない方はこちらをご覧下さい。現在、直リンクされても画像が表示されない措置をとらせていただいています。
内容紹介ここから____________________________
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今週は拉致問題がテーマです。
安倍総理と家族会との面会でミスリードのメディア。
家族会にも揺さぶりをかけている北朝鮮。
全く報道されない拉致問題対策本部の無残な現状。
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内容紹介ここから____________________________
櫻井浩二(RKBアナウンサー)
「水曜日です。独立総合研究所、青山繁晴さんの登場です。青山さん、おはようございます」
青山繁晴
「おはようございます」
櫻井浩二
「今朝は北朝鮮の拉致問題についてですね」
青山繁晴
「はい。えー、皆さんがニュースで、もうご存知のとおり、安倍総理がおよそ1年ぶりに、拉致被害者の家族会、家族の方々と面会いたしました」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、新聞によってはこの、安倍さんの面会、面談を、総理はなかなかしたたかだと、報じてます。で、それは、ま、タイミングを計ったんだと。で、そのタイミングというのは、えー、政府は北朝鮮に対する日本独自の制裁を、延長しましたね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「それからもうひとつ、マツタケの密輸疑惑に関連して、警察が、初めて朝鮮総連の議長の家を家宅捜索しました。こういうタイミングを狙って面会したんだという報道があったわけですけれども、こういう、こう頭で作ったような報道は、もうやめるべきだと思うんですね」
櫻井浩二
「うーん、はい」
青山繁晴
「で、実際に家族会にもっと寄り添って、家族会の方々、拉致被害者のお父さんお母さんであったり、お姉さんであったり、弟さんであったり、お兄さんであったり、そういう方々に、きちんと話を聞いて、報道すべきだと思うんです」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「えー、この、安倍さんがしたたかで、したたかにやったんだっていう話は全然違っていてですね。家族会の方々は、この、制裁を、ま、ほんとは一部ですね、一部延長したり、あるいは、朝鮮総連の議長に別の件で捜索に入ったり、こういうことで安心できるような状況ではすでに全くないんですよね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、北朝鮮は、実はこの家族会の方々にも揺さぶりをかけていて」
櫻井浩二
「ほぅ〜」
青山繁晴
「長年、強い連帯で闘ってこられた家族会の方々ですからやっぱりもう疲労もあって、一部に日本政府への強い反感、を持ち、北朝鮮ともっと妥協しろと。いわば、北朝鮮に都合のいい、考えをお持ちの方も、残念ながら、もうごく一部ですけど、そういう気配もある状況なんですね」
櫻井浩二
「ああ、そうなんですか」
[2014年7月2日『アンカー』より]
青山繁晴
「一方でその、安倍さんが、日本の政治家、ありとあらゆる政治家の中で一番、深い関心と関与を拉致事件に対して続けてきたのは、事実なんです。たとえば、有本恵子さんっていう、神戸出身の、拉致被害者いらっしゃいます。で、実は僕と、幼稚園が一緒なんですね」
櫻井浩二
「ああー、そうなんですか」
青山繁晴
「で、年齢ももちろん恵子ちゃんの方が若いですけれども、そうたくさん離れてるわけじゃない。これあの、僕の個人的な話をしてるんじゃなくてですね、場合によっては100人以上誘拐されたままの拉致事件っていうのは、その、櫻井さんも皆さんも、こうたどっていけばどっかで拉致被害者にぶつかるんですよ」
櫻井浩二
「ああー、はぁ、はぁ…」
青山繁晴
「1億3000万も日本の人口ありますけどね。でも、これだけたくさんの人が誘拐されてると、たとえば、職場であったり親戚であったり学校であったり、どっかでぶつかるっていう現状にあるわけですね」
櫻井浩二
「ああー、そうかもしれないですねぇ」
[2014年3月19日『アンカー』より]
青山繁晴
「で、この有本恵子さんは、しかしその中ではただひとつの例外的なケースで、北朝鮮から手紙が来たんですね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、ご両親は、その手紙のコピーを手に、東京に来られまして、神戸から東京に来られて、外務省や警察庁を回ろうとしたら、もうけんもほろろに、門前で、中にも入れてくれない。追い返されたんですね」
[2012年11月28日『アンカー』より]
櫻井浩二
「はぁ〜」
青山繁晴
「国民の、ための外務省、警察庁のはずが、そうやって追い返されて、そして、えー、霞ヶ関から坂を上がって永田町に行って、議員会館を回ったけど、誰も話聞いてくれないと」
櫻井浩二
「あぁ〜」
青山繁晴
「その中で、当時、お父さんの秘書官やってた、つまりまだ政治家になってなかった安倍晋三さんだけが聞いてくれて」
櫻井浩二
「ああ〜」
青山繁晴
「で、役所に電話したら、手のひらを返して、急に外務省や警察庁の官僚が、この有本さんのご両親に、会うだけは会ってくれたと。これは実は有本恵子さんの事件が、いわば表に出る、最初になったわけですね」
櫻井浩二
「何なんですかね、しかし、その経緯もですね」
青山繁晴
「ええ。この経緯はひどい話ですが、ま、そういう、こう日本の政治や官僚の体制だからこそ、家族会にとっては、安倍晋三って人が、最後の、頼みの綱なんですよ」
櫻井浩二
「はあー、はぁ、はぁ、はぁ…」
青山繁晴
「したがって、その、したたかにタイミング計ったなんていう、そんな、どっかで聞いたような話じゃなくて、安倍さん自身も、もう材料もなくても、つまりいい話がなくても、もうここで、1年も経っちゃってるから、会わないで(会わなくなって)。会わざるを得ないって状況で、会ったんであって。実は北朝鮮になめられてるっていう状況が安倍政権に重くのしかかってるわけです」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「で、北朝鮮が、いわば日本に対して余裕を持ってる大きな理由は、えー、北朝鮮と、いわばスポンサー、ボス役の中国との関係悪くなってますよね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「中国はその、金正恩第1書記を嫌がると同時に、北朝鮮が潰れちゃったらですね、困るのは中国ですから、難民は陸続きで押し寄せるわ、いわば、その朝鮮半島の南半分にいるアメリカが、喉元まで来ることになりますから」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「だから実際は北朝鮮の、資源をたくさん買ったり、もうどんどんお金を実は北朝鮮に渡してるんですよ」
櫻井浩二
「あぁ〜、はい」
青山繁晴
「で、北朝鮮にとって今や、残念ながら拉致事件はビジネスの一種になってますから」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「だからそれは最後のカードに取っておいて、中国からお金が入ってくる間はもう、前に進めないっていうことなんですよね」
櫻井浩二
「うーーん」
青山繁晴
「で、それに対して日本は、たとえば自衛隊が取り返しに行ったりすることは、憲法が変わらない限りあり得ませんから」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「だからもう、ちょっと嫌な言葉ですけどなめられてるって状況になってるわけです」
櫻井浩二
「うーーん」
青山繁晴
「で、私は昨日の朝早くに、拉致問題に長く関わってきた、官僚に会いました」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、今日、官僚の問題も指摘しましたけれども、この人はもう実に良心派と言うべきであって、ずーっとその、自分の出世を、むしろ足引っ張るであろう拉致事件に関わってきた人なんですね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、同時に今は、政権を支える大幹部の一人になってるわけです。この人に会いまして、ま、僕は非常に強い言葉でこう申しました。拉致事件このままだと、第3次安倍内閣のアキレス腱になると」
櫻井浩二
「うーん」
[政府の拉致問題サイト>拉致問題対策本部についてより組織図(イメージ)]
青山繁晴
「で、安倍総理は家族会にお会いになった時に、現在の拉致問題対策本部、これ内閣府にあるんですけれども、これを少なくとも改組すると。今までどおりじゃないっていうこと言うべきだったと。なぜかと言うと、この拉致問題対策本部の、幹部の方が、二度にわたり僕に会いに来られて、これそれぞれ違う人なんですが、合計3人の、この対策本部の、本当の幹部が会いに来られて、何をおっしゃったかと言うとですね、これ、僕は会いたいって言ったんじゃないんですよ? 先方から急に会いたいと話があって、何だろうと思って、独立総合研究所の社長室に来られて、お会いしましたところ、外務省が情報独占していて、要するに、たとえば、警察であったり自衛隊であったり、それから、財務省であったり経産省であったり、この総合チームが対策本部なんですけれども、外務省だけが情報独占してて、全く状況分かんないんで、『青山さん、いま交渉はどうなっているんでしょうか』」
櫻井浩二
「(苦笑)」
青山繁晴
「『北朝鮮の実情はどうなってるんでしょうか』って」
櫻井浩二
「え〜??」
青山繁晴
「いち民間人の僕にお聞きになったんですよね」
櫻井浩二
「そうなんですかぁ〜?」
青山繁晴
「僕は一方で評価しますよ? 正直に、こうやってその、自分たちの実態を示しながらですね、こういう方々の名前は、拷問されても申しません。向こうは名前言うなとは一言も言ってませんけれど、これは信義関係によって僕は、信義に基づいて言いませんが、まあ、よく勇気を出して聞きに来ましたよ」
櫻井浩二
「うーーん」
青山繁晴
「しかし問題はですね、実は拉致問題対策本部は、事実上3つに分かれていて、それぞれの連絡がないんですよ」
櫻井浩二
「そうなんですね」
青山繁晴
「で、表面上は、総理が対策本部長となってるけれども、外務省の悪口を言ってるんじゃなくてですね、外務省が、あの、主にやってたら、北朝鮮も相手は外交部なんですよ。北朝鮮の外交部なんぞ、つまり日本で言えば外務省なんぞ、拉致事件に対して何の権限もありませんから」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「拉致事件っていうのは独裁者本人と工作機関の、全ての責任なんで、北朝鮮の外務省、関係ないんですよ。外交で拉致事件起こしたわけじゃないんですから」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「だから、この対策本部をいったん解体して、総理が名実ともに直接指揮する新しい組織をつくって、そうすると相手は金正恩第1書記になるわけですから」
櫻井浩二
「ああー、なるほど」
青山繁晴
「これを家族会に言うべきだったと、申しまして、この良心派の官僚、非常に不機嫌になられましたけれども、しかし、総理と、また話をされるということですから、できれば、今日は、もうほんとに踏み込んで内情をお話ししましたので、総理が前面に立ちましょうってことを国民の声にできればしていただきたいんです」
櫻井浩二
「うーーん、そうなんですね。ありがとうございました」
青山繁晴
「はい」
櫻井浩二
「独立総合研究所、青山繁晴さんでした」
____________________________内容紹介ここまで
拉致事件についての私の現在の考えは、1つ前の記事【日本は独立国家なのか?これで拉致被害者を救えるのか? 元海自士官の問いかけ】に綴ったのでここでは省きますが、現状は私が想像していた以上に厳しいことが分かり、改めて胸が詰まる思いです。
拉致問題対策本部にさまざまな問題があって本来の機能を発揮していないことは、青山さんはかなり前から指摘されていました。
『アンカー』でも、石破幹事長(当時)が出演された2013年11月20日、安倍総理が出演された2015年1月14日で、それぞれご本人に対して突き付けておられました。
残念ながら、その後、全く改善されていないようですね。
[2015年1月14日『アンカー』で青山さんが安倍総理に示したフリップ]
外国と交渉するにはさまざまな「力」が必要で、特に北朝鮮のようなヤクザ国家とまともに交渉しようと思ったら余計にそれが必要です。
だからこそ、拳を振り上げて「いつまでもガタガタ言うとったら力尽くでも取り返しに行くで!」という姿勢を見せなければならないのに、それもできない。憲法9条があるから。
このへんのことも1つ前に書いたので、そちらをご覧下さい<(_ _)>
まあ結論はやっぱり、国民が心をひとつにして拉致被害者の奪還に向けて頑張る、その姿を北朝鮮に見せつける、に尽きるんですけども…。
あとは、今日の最後に青山さんが言われていたように、機能していない拉致問題対策本部を何とかしろと、官邸に訴えることですよね。
○首相官邸にメールでご意見を
http://www.kantei.go.jp/jp/iken.html
★月刊WILL2015年5月号。青山繁晴さんも連載中。
※拙ブログはAmazonアソシエイトに参加しています。紹介している商品をクリックしてAmazonを訪問された皆様がすぐに購入されなくても、24時間以内にその商品や他の商品を購入されれば当方の報酬になります(紹介している商品にお目当ての物がなくても、どれかを適当にクリックしてAmazonの中に入っていただき、そこから目当ての商品に検索などで飛んでいただき購入されれば、当方の報酬になります)。「寄付」的にご協力いただければ幸いです。
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
新ブログになりました。旧ブログのデータは新ブログに移転済みです。
・こころが風邪をひいたら
拙ブログで紹介しきれなかった『アンカー』青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
・【一覧】「アンカー」など青山繁晴さんテキスト起こし
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「水曜日です。独立総合研究所、青山繁晴さんの登場です。青山さん、おはようございます」
青山繁晴
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「はい。えー、皆さんがニュースで、もうご存知のとおり、安倍総理がおよそ1年ぶりに、拉致被害者の家族会、家族の方々と面会いたしました」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、新聞によってはこの、安倍さんの面会、面談を、総理はなかなかしたたかだと、報じてます。で、それは、ま、タイミングを計ったんだと。で、そのタイミングというのは、えー、政府は北朝鮮に対する日本独自の制裁を、延長しましたね」
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「はい」
青山繁晴
「それからもうひとつ、マツタケの密輸疑惑に関連して、警察が、初めて朝鮮総連の議長の家を家宅捜索しました。こういうタイミングを狙って面会したんだという報道があったわけですけれども、こういう、こう頭で作ったような報道は、もうやめるべきだと思うんですね」
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「で、実際に家族会にもっと寄り添って、家族会の方々、拉致被害者のお父さんお母さんであったり、お姉さんであったり、弟さんであったり、お兄さんであったり、そういう方々に、きちんと話を聞いて、報道すべきだと思うんです」
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「はい」
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「えー、この、安倍さんがしたたかで、したたかにやったんだっていう話は全然違っていてですね。家族会の方々は、この、制裁を、ま、ほんとは一部ですね、一部延長したり、あるいは、朝鮮総連の議長に別の件で捜索に入ったり、こういうことで安心できるような状況ではすでに全くないんですよね」
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「で、北朝鮮は、実はこの家族会の方々にも揺さぶりをかけていて」
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「長年、強い連帯で闘ってこられた家族会の方々ですからやっぱりもう疲労もあって、一部に日本政府への強い反感、を持ち、北朝鮮ともっと妥協しろと。いわば、北朝鮮に都合のいい、考えをお持ちの方も、残念ながら、もうごく一部ですけど、そういう気配もある状況なんですね」
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「ああ、そうなんですか」
[2014年7月2日『アンカー』より]
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「一方でその、安倍さんが、日本の政治家、ありとあらゆる政治家の中で一番、深い関心と関与を拉致事件に対して続けてきたのは、事実なんです。たとえば、有本恵子さんっていう、神戸出身の、拉致被害者いらっしゃいます。で、実は僕と、幼稚園が一緒なんですね」
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「ああー、そうなんですか」
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「で、年齢ももちろん恵子ちゃんの方が若いですけれども、そうたくさん離れてるわけじゃない。これあの、僕の個人的な話をしてるんじゃなくてですね、場合によっては100人以上誘拐されたままの拉致事件っていうのは、その、櫻井さんも皆さんも、こうたどっていけばどっかで拉致被害者にぶつかるんですよ」
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「ああー、はぁ、はぁ…」
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「1億3000万も日本の人口ありますけどね。でも、これだけたくさんの人が誘拐されてると、たとえば、職場であったり親戚であったり学校であったり、どっかでぶつかるっていう現状にあるわけですね」
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「ああー、そうかもしれないですねぇ」
[2014年3月19日『アンカー』より]
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「で、この有本恵子さんは、しかしその中ではただひとつの例外的なケースで、北朝鮮から手紙が来たんですね」
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「はい」
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「で、ご両親は、その手紙のコピーを手に、東京に来られまして、神戸から東京に来られて、外務省や警察庁を回ろうとしたら、もうけんもほろろに、門前で、中にも入れてくれない。追い返されたんですね」
[2012年11月28日『アンカー』より]
櫻井浩二
「はぁ〜」
青山繁晴
「国民の、ための外務省、警察庁のはずが、そうやって追い返されて、そして、えー、霞ヶ関から坂を上がって永田町に行って、議員会館を回ったけど、誰も話聞いてくれないと」
櫻井浩二
「あぁ〜」
青山繁晴
「その中で、当時、お父さんの秘書官やってた、つまりまだ政治家になってなかった安倍晋三さんだけが聞いてくれて」
櫻井浩二
「ああ〜」
青山繁晴
「で、役所に電話したら、手のひらを返して、急に外務省や警察庁の官僚が、この有本さんのご両親に、会うだけは会ってくれたと。これは実は有本恵子さんの事件が、いわば表に出る、最初になったわけですね」
櫻井浩二
「何なんですかね、しかし、その経緯もですね」
青山繁晴
「ええ。この経緯はひどい話ですが、ま、そういう、こう日本の政治や官僚の体制だからこそ、家族会にとっては、安倍晋三って人が、最後の、頼みの綱なんですよ」
櫻井浩二
「はあー、はぁ、はぁ、はぁ…」
青山繁晴
「したがって、その、したたかにタイミング計ったなんていう、そんな、どっかで聞いたような話じゃなくて、安倍さん自身も、もう材料もなくても、つまりいい話がなくても、もうここで、1年も経っちゃってるから、会わないで(会わなくなって)。会わざるを得ないって状況で、会ったんであって。実は北朝鮮になめられてるっていう状況が安倍政権に重くのしかかってるわけです」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「で、北朝鮮が、いわば日本に対して余裕を持ってる大きな理由は、えー、北朝鮮と、いわばスポンサー、ボス役の中国との関係悪くなってますよね」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「中国はその、金正恩第1書記を嫌がると同時に、北朝鮮が潰れちゃったらですね、困るのは中国ですから、難民は陸続きで押し寄せるわ、いわば、その朝鮮半島の南半分にいるアメリカが、喉元まで来ることになりますから」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「だから実際は北朝鮮の、資源をたくさん買ったり、もうどんどんお金を実は北朝鮮に渡してるんですよ」
櫻井浩二
「あぁ〜、はい」
青山繁晴
「で、北朝鮮にとって今や、残念ながら拉致事件はビジネスの一種になってますから」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「だからそれは最後のカードに取っておいて、中国からお金が入ってくる間はもう、前に進めないっていうことなんですよね」
櫻井浩二
「うーーん」
青山繁晴
「で、それに対して日本は、たとえば自衛隊が取り返しに行ったりすることは、憲法が変わらない限りあり得ませんから」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「だからもう、ちょっと嫌な言葉ですけどなめられてるって状況になってるわけです」
櫻井浩二
「うーーん」
青山繁晴
「で、私は昨日の朝早くに、拉致問題に長く関わってきた、官僚に会いました」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「で、今日、官僚の問題も指摘しましたけれども、この人はもう実に良心派と言うべきであって、ずーっとその、自分の出世を、むしろ足引っ張るであろう拉致事件に関わってきた人なんですね」
櫻井浩二
「はい」
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「で、同時に今は、政権を支える大幹部の一人になってるわけです。この人に会いまして、ま、僕は非常に強い言葉でこう申しました。拉致事件このままだと、第3次安倍内閣のアキレス腱になると」
櫻井浩二
「うーん」
[政府の拉致問題サイト>拉致問題対策本部についてより組織図(イメージ)]
青山繁晴
「で、安倍総理は家族会にお会いになった時に、現在の拉致問題対策本部、これ内閣府にあるんですけれども、これを少なくとも改組すると。今までどおりじゃないっていうこと言うべきだったと。なぜかと言うと、この拉致問題対策本部の、幹部の方が、二度にわたり僕に会いに来られて、これそれぞれ違う人なんですが、合計3人の、この対策本部の、本当の幹部が会いに来られて、何をおっしゃったかと言うとですね、これ、僕は会いたいって言ったんじゃないんですよ? 先方から急に会いたいと話があって、何だろうと思って、独立総合研究所の社長室に来られて、お会いしましたところ、外務省が情報独占していて、要するに、たとえば、警察であったり自衛隊であったり、それから、財務省であったり経産省であったり、この総合チームが対策本部なんですけれども、外務省だけが情報独占してて、全く状況分かんないんで、『青山さん、いま交渉はどうなっているんでしょうか』」
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「(苦笑)」
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「『北朝鮮の実情はどうなってるんでしょうか』って」
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「え〜??」
青山繁晴
「いち民間人の僕にお聞きになったんですよね」
櫻井浩二
「そうなんですかぁ〜?」
青山繁晴
「僕は一方で評価しますよ? 正直に、こうやってその、自分たちの実態を示しながらですね、こういう方々の名前は、拷問されても申しません。向こうは名前言うなとは一言も言ってませんけれど、これは信義関係によって僕は、信義に基づいて言いませんが、まあ、よく勇気を出して聞きに来ましたよ」
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「うーーん」
青山繁晴
「しかし問題はですね、実は拉致問題対策本部は、事実上3つに分かれていて、それぞれの連絡がないんですよ」
櫻井浩二
「そうなんですね」
青山繁晴
「で、表面上は、総理が対策本部長となってるけれども、外務省の悪口を言ってるんじゃなくてですね、外務省が、あの、主にやってたら、北朝鮮も相手は外交部なんですよ。北朝鮮の外交部なんぞ、つまり日本で言えば外務省なんぞ、拉致事件に対して何の権限もありませんから」
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櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「だから、この対策本部をいったん解体して、総理が名実ともに直接指揮する新しい組織をつくって、そうすると相手は金正恩第1書記になるわけですから」
櫻井浩二
「ああー、なるほど」
青山繁晴
「これを家族会に言うべきだったと、申しまして、この良心派の官僚、非常に不機嫌になられましたけれども、しかし、総理と、また話をされるということですから、できれば、今日は、もうほんとに踏み込んで内情をお話ししましたので、総理が前面に立ちましょうってことを国民の声にできればしていただきたいんです」
櫻井浩二
「うーーん、そうなんですね。ありがとうございました」
青山繁晴
「はい」
櫻井浩二
「独立総合研究所、青山繁晴さんでした」
____________________________内容紹介ここまで
拉致事件についての私の現在の考えは、1つ前の記事【日本は独立国家なのか?これで拉致被害者を救えるのか? 元海自士官の問いかけ】に綴ったのでここでは省きますが、現状は私が想像していた以上に厳しいことが分かり、改めて胸が詰まる思いです。
拉致問題対策本部にさまざまな問題があって本来の機能を発揮していないことは、青山さんはかなり前から指摘されていました。
『アンカー』でも、石破幹事長(当時)が出演された2013年11月20日、安倍総理が出演された2015年1月14日で、それぞれご本人に対して突き付けておられました。
残念ながら、その後、全く改善されていないようですね。
[2015年1月14日『アンカー』で青山さんが安倍総理に示したフリップ]
外国と交渉するにはさまざまな「力」が必要で、特に北朝鮮のようなヤクザ国家とまともに交渉しようと思ったら余計にそれが必要です。
だからこそ、拳を振り上げて「いつまでもガタガタ言うとったら力尽くでも取り返しに行くで!」という姿勢を見せなければならないのに、それもできない。憲法9条があるから。
このへんのことも1つ前に書いたので、そちらをご覧下さい<(_ _)>
まあ結論はやっぱり、国民が心をひとつにして拉致被害者の奪還に向けて頑張る、その姿を北朝鮮に見せつける、に尽きるんですけども…。
あとは、今日の最後に青山さんが言われていたように、機能していない拉致問題対策本部を何とかしろと、官邸に訴えることですよね。
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※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
新ブログになりました。旧ブログのデータは新ブログに移転済みです。
・こころが風邪をひいたら
拙ブログで紹介しきれなかった『アンカー』青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
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※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
・【一覧】「アンカー」など青山繁晴さんテキスト起こし
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竹島に関する動画:英語版(Takeshima - Seeking a Solution based on Law and Dialogue)
尖閣諸島に関する動画もあります。いずれも12カ国語公開されています。世界に広めましょう!
「島根県の竹島英文ページを検索に引っ掛かり易くする作戦」もよろしく。
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