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「アンカー」拉致再調査で北『平壌に来い』の狙い&秋の安倍外交は対北以外は余裕

言志 2014年10月 vol.1 青山繁晴さんが寄稿されています。

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【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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■10/1放送 関西テレビ「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”

日朝協議の真相は?拉致は?北朝鮮の思惑、安倍外交を青山ズバリ

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 北朝鮮は拉致再調査の報告を引き延ばした挙げ句、平壌に来いと言い出しました。
 その狙いとは?

 後半は秋の安倍外交。
 対北朝鮮以外は余裕が出てきたようです。特に韓国に対しては…。

 前半のキーワードは『ストレートパンチ』。
 後半のキーワードは『韓国の要求は拒否』。

 間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
 画像はYouTubeからキャプチャさせていただきました。

※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。
画像を利用される方は、直リンクでなく必ずお持ち帰り下さい。当方のサーバーへの負荷軽減のためご協力のほど宜しくお願いいたします。「直リンク」の意味が分からない方はこちらをご覧下さい。現在、直リンクされても画像が表示されない措置をとらせていただいています。



 内容紹介ここから____________________________
 
※拉致再調査で政府が平壌に担当者派遣を検討…のニュース報道のあと

岡安譲
「はい。訪朝団派遣へという新たな展開を迎えているこの拉致交渉なんですが、このあと、青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーで、詳しく解説していただきます」

青山繁晴
「うん…、あの、今のニュースでね、たとえば、横田めぐみさんのお父さんの横田滋さん、あの、実際にお会いすると、お付き合いすると、ほんとに仏様のようなね、温厚な方なんですよ。でも、あの、山谷えり子大臣をはじめ政府側との会議でも、もう、すでに顔色、変わってらしたでしょ」

岡安譲
「ええ…」

青山繁晴
「ものすごい、こう、険しい顔に、なってらっしゃいましたよね。で、したがって、この、家族から見たら今の動きっていうのは、いくら安倍政権といえども、ああそうですか、頑張って下さいって話じゃないっていう、状況ですね。で、先週、なぜこの北朝鮮の最初の報告がこんな遅いのかと、約束を違(たが)えてることはもう事実なんで、先週そのことをこのコーナーでやったんですけれども、そしたらまぁある意味その直後に、実際に、外務省の伊原さんていう担当局長が、中国まで出かけて、ま、そこに北朝鮮の宋日昊(ソンイルホ)っていう担当大使もやって来て、そこで要は日本側は、催促したわけですよね。で、催促したら北はまあのらりくらりと、やるだろうっての予想どおりだったんですが、のらりくらり言いながらいきなり、じゃあ平壌に来てくれと。何で中国で言えなくて、平壌なら言えるのかと。ね」

村西利恵
「うーん、ほんとですね」

青山繁晴
「あの、誰でも思いますよね。でも、外務省は、あえて言うと打つ手がないから、じゃあまあことわざにあるみたいに、虎穴に入らないと虎児を得ずと、いうことで、虎の穴に入ろうかになってるわけですよ。でも、外務官僚とかその、外交のプロを自認してる人よりもね、自分でそう思ってる人よりも、このテレビご覧になってる普通の国民の方がね、それは誰が見ても、罠だろうと(一同同意)、思いますよね。で、今日はそこを皆さんと一緒に具体的に考えるんですけど、罠は罠でも、罠であることは、はっきり言って間違いないですよ、北朝鮮はそういう国なんですから。でもその罠の中に意外にも、これがあるかもしれない(フリップ出す)」

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岡安譲
「『ストレートパンチ』」

青山繁晴
「真っ暗な、その、穴の中から、こういうね(ジェスチャー)、パンチが出てきて、それは、誰にこう当たるパンチかというと、もちろん家族じゃなく、そして安倍総理でもなくですね、私たち、世論、国民に向けての、この避けられないようなパンチを、出してくるのが本当の、狙いって恐れもあるということを、ま、ありのままに皆さんと一緒に考えたいと思います」

岡安譲
「はい。一体どういうことなのか、詳しい解説はコマーシャルのあとです」

(いったんCM)

岡安譲
「北朝鮮から繰り出される私たち世論に向けたストレートパンチとは一体何なんでしょうか。青山さん、よろしくお願いします」

堀田篤
「よろしくお願いします」

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青山繁晴
「はい。えー、まずは、まだおとといのこと、起きたばっかりの、日本と北朝鮮の、政府の間の話し合い、その、一番のポイントを見ましょう。はい、出して下さい」

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村西利恵
「おととい(9月29日)、中国の瀋陽で日朝の政府間協議が行われました。その場で日本側は、『拉致被害者が最重要』と強調し、一方の北朝鮮側は、制裁の追加解除を要求してきました」

青山繁晴
「こういうのってまあ、あの、政府間協議っていつも当たり前のこと言ってるように見えるんですよね。それは日本からしたら拉致被害者が最重要と、いうのは、これまあ、オモテの意味で言うと、今回の北朝鮮の再調査っていうやつは、たとえば日本政府が認定してる、残りの12人の拉致被害者の方々、だけじゃなくて、特定失踪者とか、それから日本人妻の方々とか。その、日本人妻で言うと、その、在日朝鮮人の方と結婚された日本人の女性で、北朝鮮に渡った人、ご本人だけじゃなくて、子・孫・ひ孫に至るまで調べてるってことになってます。それから残念ながらご遺骨になられてる方々。そういう、こう全体を初めて調査してるってことになってるんですけど、その中でも、やっぱり拉致被害者が一番重要ですよと、当たり前のことを言ってるようでいて、これの本当の意味は、これです」

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村西利恵
「真意は、拉致被害者抜きの報告は受けられないということ」

青山繁晴
「はい。つまり北朝鮮の側は、その、一番肝心要の、政府がすでに認定できた12人の拉致被害者の方々、有本恵子さんであったり、横田めぐみさんであったり、そういう方々の、話を、抜いてしまった報告からやろうとしてるから、それは受けられないってこと言ってるわけです、本当は(一同同意)。で、それに対して北朝鮮は、まあ、制裁、ちょっと解除してくれたけど、日本の独自制裁のことですけどね、あともっと解除して下さいって要求するのは、当たり前のように見て、その真意っていうのは、これですよね。先に、ここが肝心で、先に、日本が、独自に科してる制裁をもっと解除、してくれないと、たとえば、万景峰(マンギョンボン)っていう大きな船でも、日本に来て良しと、しないと、報告は、出してやらないよと、いうせめぎ合いをやってるって意味なんですよね。で、これはまさしく、先週、この『アンカー』で、このコーナーで、幸か不幸か申した、とおりになってるわけですよ。じゃあその、瀋陽での日朝政府間協議は、いわば、双方がもう、水面下では分かってたことをぶつけ合っただけかというと、そうじゃなくてお互いにけっこう変化球を投げてるわけですよね(一同同意)。で、それは実は、日本側も投げてて、菅官房長官が突然、人道支援もあり得るって言ったりするわけですよ。つまり、制裁は解除できないけど、人道的な支援ってことになったら、出すかもしれないよってことを言ったりするわけですよね。で、北朝鮮の方が、出した、変化球っていうのが、つまりこれなんです。はい、出して下さい」

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村西利恵
「その日朝協議の報告を受けて、きのう(9月30日)安倍総理は会見を開き、『「調査の詳細な現状については、平壌に来て、特別調査委員会のメンバーに直接会って話を聞いてほしい」と説明があった』と話し、外務省が担当者を派遣する方向で検討しています」

青山繁晴
「うん。これ、安倍さんが直接まあ、総理の執務室から出てこられて、記者団の前で、いわゆるぶら下がり会見をやったんですよね。で、名目上はですね、安倍総理に、その、外務省の伊原さんっていう局長が、瀋陽から帰ってきて、報告したからってことになってんですけど、これまあ普通は、総理が出てくる場面じゃないですよね。それをあえて出てきたってのはまあ安倍さんが、この拉致事件というのは、自分が直接やってるんだと。で、拉致問題担当大臣の山谷さん、ね、その前の古屋さんも含めて、これも、『アンカー』で申しましたとおり、交渉役じゃなくて、家族対応なんで、交渉は俺がやるんだよと、姿勢を、見せたわけですね。ということは、これ、平壌に外務省が担当者を派遣することになってるけど、ま、安倍総理の意思だということなんですよね。で、これを、北の側から見たらですよ、もう北朝鮮の狙いってのは、さっき言いましたとおりすごくはっきりしてて、それはこれです」

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村西利恵
「北朝鮮の狙いは、北朝鮮のペースで交渉を運ぶこと

青山繁晴
「これもですね、その、一見考えると当たり前に、思うんですよね。この、狙いが、こうだというのは。つまり自分の地元に、その、相手方を呼べば、それは自分のペースだと。いわば、あの、サッカーの、アウェイかホームかみたいな話だと。そういうふうにこう、思われる人も多いと同時に、皆さんどっかで、つまりほんとはどういう意味なんだと。平壌に行ったから直ちにペースってわけじゃないだろうって言う人もいるでしょ。それは外務省が言ってる、さっきあの、政府高官って出てましたけどほんとは外務省ですね、外務省の高官は、記者懇談して、いや、そんなに、平壌行ったからっていってリスクはあるわけじゃないよってこと言ってるわけですよ。でも本当はですね、この、北のペースになってしまわないかって懸念は、具体的に2つ重大な心配事があるんですね。はい。それ出して下さい」

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村西利恵
「その2つの1つめですが、安倍政権の強さを利用し、値段をつり上げる。どういうことでしょうか」

青山繁晴
「これ、これ実は僕が勝手に言ってるんじゃなくてですね、その瀋陽の、日朝政府間協議が終わったあと、ま、いつもどおりですけれども、この『アンカー』のためにも、政権中枢ともお会いしましたし、インテリジェンス、情報機関の人ともお会いしました。その時に僕から言った、言ったのは、いわば、北の方に立ってみれば、これやってることはいわば当然のことですよねと」

村西利恵
「当然…」

青山繁晴
「というのは、北朝鮮、いま中国と仲悪くなってるし、あてにできる援助やお金は日本しかないんですよ。で、その時に、その、何らかの合意ができた時に、その合意を、国民に、納得させるような、強い政権でないと、北朝鮮は何やっても無駄だと。それは、『アンカー』でお話ししたと思うんですが、小泉政権の時に、あれだけ強く見えた小泉さんでも、北朝鮮としては合意ができて、5人は、5人の方はただ一時帰国なだけ、一時的に家族に会わせるだけで、ほんとは1兆円のカネをもらう約束になってたっていうのが、北朝鮮の本音ですからね。もっともっと強い政権でないとできないと。で、これ北から見たらですよ? で、安倍さんは、まあ国民に反対も非常に強い集団的自衛権も、特定秘密保護法も、やったので、4月には消費増税もやったから、その安倍さんがいる間に、それを利用して、何とか、お金をもらわなきゃいけないと。で、その時に最初から、ポッと出してしまうと、そこで値段は決まってしまうけど、その、後出しで、ちょっとずつ、ちょっとずつ、ちょっとずつ出して、その、安倍さんといえどもやっぱりそれは、これ失敗したら安倍政権の、命運にもかかるから、だんだん値段つり上げるだろうと。だから、いわば当然の動きになってるわけですよねというふうに、特にインテリジェンスに聞いたら、そのとおりと。で、そのインテリジェンスは案外、こういわばどっしりしてて、だからそんなに慌てることはないんだと。いわば、家族の気持ち、ご家族の気持ちは分かるけれども、北は必ずこう出てくるってことは、いちおう読みの範囲内だと、は言ったんですよ。で、僕はしかし、それ納得せずに、いや、これは、安倍政権の大失敗にもつながりかねないと。あの、これは先週申したとおり、軍事力を背景にしない交渉なんて本来、不可能なことやろうとしてるわけですからね。そしてその上でですよ、北朝鮮は、この値段をつり上げていくだけではなくて、平壌に来いっていうことはですね、えー、はい、出して下さい」

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村西利恵
「ここで先ほどのキーワードですね。まさかのストレートパンチがある。どういうことですか」

青山繁晴
「これはですね、たぶんね、テレビをご覧になってるいわば常識人、普通あの、苦労して商売なさったり、たとえばスーパー行ってもう、あの、1円2円の値段の差をしっかり見てる主婦の方とかのほうがね、想像力がぱっと働くんじゃないかと思うんですよ。つまり現地に行くっていうのは、どういう意味でしょうか。現地に行かないとできないことって何なのか。その前にですね、これいちおう北朝鮮は、ま、水面下の交渉の中でのうわべとして、何で、その、中国瀋陽じゃだめで、平壌ならいいかというと、北朝鮮の言い分によると、この特別調査委員会の実態は、国家安全保衛部っていう、ね、秘密警察ですよね。秘密警察だから海外行けませんと。だから平壌に来て下さらないと、その肝心要の調査委員会の、秘密警察の連中は、お話しできないんだと、言ってるんですよ。嘘つけ!ですよ、これ

岡安譲
「嘘つけ、ですね」

青山繁晴
「秘密警察が、自分の国内だけで仕事するなんてことはありませから(一同同意)。特に、中国やロシア、も含めてですね、いわゆるもともとの友好国にはたくさん国家安全保衛部の連中は出てるわけですよ。ですから、たとえば中国だったら、必ず来れるはずなんで、それは、嘘の理由なんですよね」

岡安譲
「じゃあ違う、狙いがあるってことですね」

青山繁晴
「違う狙いがあって、これあの、クイズみたいになっちゃいけませんけど、いや、テレビ見てる方で絶対気がついてる人がいると思うんですよ。その、平壌に、行かないと、日本が来てくれないと出せないもの。はい、堀田キャスター」

堀田篤
「…安否ですか、拉致被害者の」

青山繁晴
「安否ですか? 安否ってそれは、こういう紙とか情報って意味ですか?」

堀田篤
「いや、直にお会いするという」

青山繁晴
「うん、うん、そのとおり、そのとおりです。ちょっと僕、拍手したいですけど、そのとおりであって、まさかのストレートパンチっていうのは、日本の外務省の担当官、つまり安倍総理の訪朝とかそんな大げさな話じゃなくて、担当者に過ぎないから出してもリスクはないと、外務省の人は言ってるわけです、本当はね。ところが、その日本側の、行った人はそう偉くなくてもですね、北朝鮮の側が、日本国民、日本人を出してきたら、それ、会った人が、その、たとえば外務省の課長ぐらいだろうが課長補佐だろうがそんなの関係ないじゃないですか。その日本人は一体、その、どういう人なのかってワッという関心がそっちに向くでしょ

岡安譲
「そうですね(一同同意)」

青山繁晴
「したがってこれは、その、ストレートパンチっていうのは、政府認定の12人の拉致被害者は残念ながら、含まれてる気配はないですけど、たとえば特定失踪者であったり、それから、その、今言いました日本人妻を含めて、つまりたとえばいろんな人生がありますから、その人生を上手く利用されてしまうと、美談になるような話まで、ね、日朝友好って話につながるようなことまで、ね、あるいは演技を振り付けたりってことまで、そういう人々を用意しといて、バッと会わせて、そうすると、12人の政府認定の拉致被害者の関心よりも、特に日本はメディアが、世論を動かそうとするっていうのは、北はよく分かってますから、マスメディアが乗っかってしまう、美談になるような、日本の方を出してくる。で、その時に、これあの、ストレートパンチって言ったのは、その、僕らに向かってくるから、僕らがしっかりしてれば、実は北が今そういうプランを持ってたとしても、実は無駄に終わるんですよね。そしてその上でですね、この話の前半、まあ北のペースでやってるってことをお話ししたんですが、本当はですね、その北朝鮮自身も、最近非常におかしな動きになってるわけですよね。つまり、北が、自分のペースでやれてるわけじゃない。その証拠は、これです」

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村西利恵
「北朝鮮の宋日昊国交正常化担当大使の発言が揺れているんです。9月の10日には、『日本側への最初の結果報告はいつでもできる』と言っていたのが、おととい、『具体的な調査結果を報告できる段階にはない』と。しかしきのうは、『いつでも、日本側が平壌に来れば、その時点までの調査内容を報告できる』と発言しています」

岡安譲
「ころころ変わりますねえ」

青山繁晴
「はい。これ(9月10日)、いやぁ、もうすぐできるんだと、言ってから、(おととい)全然できませんと、言ってから、(きのう)ちょっとはできるんですと。ね。その一回変わった、だけじゃなくて、また、いや、ぶり返してるわけですね。もう典型的にこうやってぶれてるんですが。これはどういうことかというとまず宋日昊さんっていう人は、日本で有名になってる、北朝鮮の、拉致事件担当者に見えるじゃないですか」

村西利恵
「ええ」

青山繁晴
「偉い人に見えますよね、大使だから。これ全然違うんですよね。これたとえばですね、著名なジャーナリストの田原総一朗さん、らが、この宋日昊さん、特に田原さんは宋日昊さんと直接何度も話してるから、その感触から言って、たとえば有本恵子ちゃん、拉致被害者の有本恵子さんは、もう死んでるんだと。それを前提に交渉してるみたいなことを、テレビで実際に発言なさって、当然、有本恵子さんのご両親、明弘さんと嘉代子さんが、裁判を起こされて、裁判で実際に有本ご夫妻が勝ちました(一同同意)。ね。で、その時の大事なポイントのひとつはですね、宋日昊さんに、何かの感触を聞いたからといってそんなものは根拠に全くならないんですよ。どんなに有名なジャーナリストであっても、そこは間違えてて、どういうことかというと、宋日昊さんは、単なる、その、スポークスマン。話役に過ぎないんですよ。何の権限もありません(一同同意)。これずっと言ってるとおり、拉致事件は、独裁者が直接、仕切っている工作機関がやったんで、北朝鮮の外務省の人など、工作機関に立ち入ることすらできません。だから何にも知らない。その、こう言えと言われて言ってるだけなんで、つまり話が変わるっていうのは、宋日昊さんが変わってるんじゃなくて、後ろから複数の人が、お前こう言えと。ね。もう、すぐできるって言え、いや、できないって言え、ちょっとはできるって言えってこう、宋日昊さんが後ろからこづかれてるわけですよ、実際は」

村西利恵
「なるほど、それをそのまま言ってるだけなんですね」

青山繁晴
「そうです。ということは、北朝鮮には実は、隠された不安があって、まず1個はこれです」

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村西利恵
「その不安というのが、1つめ、内部対立

青山繁晴
「つまり対立してる後ろから、こうやって宋日昊さんに言ってるから、話がぶれるんであって、どういう対立かというと、これは日本のインテリジェンス、えー、日本は、たとえば朝鮮総連などに対して、当然情報活動行ってますから。えー、CIAと違って人殺したりしませんけれど、かなり分かってるところがあって、それはこれです」

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村西利恵
「対立というのが、統一戦線部 対 国家安全保衛部

青山繁晴
「これあの、こういうあの、こう恐ろしげな名前、あんまり、僕もあんまり言いたくないんですけどね。ただ国家安全保衛部ってのは一般的に言うと秘密警察で、えー、ま、ソ連とかにもあった、ナチにもあったような秘密警察。で、統一戦線部、これ統一っていうのは、その、南北統一、つまり、韓国を呑み込む時に、普通の戦争ではもう、あの、決着つかないから、工作活動でやりましょうというのが統一戦線部であって。で、実は拉致事件っていうのは、全部は分かりませんけど、主としてこっち(統一戦線部)がやった」

村西利恵
「統一戦線部が」

青山繁晴
「はい。で、一部は国家安全保衛部も、犯した犯行だけれども、主としてこっち(統一戦線部)がやって、で、同じ部だけど、どっちかというとこっち(統一戦線部)が上にいるっていうのが、まああの、インテリジェンスから見た常識なんですよ。で、統一戦線部は、日本人をなぜ誘拐したかというと、いろんな理由ありますけど、その、工作活動に使うってのが一番大事な目的ですから。工作活動に使った日本人を、そのまま、北朝鮮に、北朝鮮から日本に帰すと、どんな工作活動をやったかが、分かってしまうから、当然、一切帰さないって姿勢なんですよ(一同同意)。ね。それに対して、国家安全保衛部は、この金正恩さんの意向もおそらく受けて、少しなら帰せる。ね。工作活動あんまり向いてなかった人は、たとえば曽我ひとみさんのような人だったら帰せるからそうしようと言ってて、これ実は主導権争いになってて、深刻な対立になってると思われる。だから、オモテで喋る人の宋日昊さんに、それぞれが言って、宋日昊さんは、両方に逆らうことできないから、言われるがまま言って、もう迷走することになってると

岡安譲
「なるほど」

青山繁晴
「いうのがおそらくそうだろうということです。それからもうひとつ、さらに深刻な話があってですね、それはこれです」

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村西利恵
「隠された不安の2つめ、健康不安

青山繁晴
「これはですね、えー、まず、この金正恩第1書記は、まだ若い独裁者なのに、もともと、太りすぎっていうこともあって、たとえば、ま、韓国でこの、金正恩第1書記の健康問題についていっぱい報道があって、韓国の新聞、実はあんまり、信用できないんですが、これ、しかしこれナマの絵でですね、足を明らかに引きずって歩いて、いらして」

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村西利恵
「そうですね」

青山繁晴
「そしてこれを、朝鮮の国営メディア、国営テレビが、何度も何度もくり返し放送するわけです」

岡安譲
「それが意外ですよね」

青山繁晴
「うん、そして、その、もちろんその、アナウンサーが言ってるのは、おいたわしや、こんな足でいらっしゃるのに、わが人民のためにこんなに、前線を歩いて下さるって言って、褒めちぎってるようでいて、しかし世界のどこの政治家でも、たとえば指導者の健康不安っていうのは、それは大変な問題で普通は隠したいですよね」

村西利恵
「そうですよね」

青山繁晴
「で、したがって、これを国営テレビがくり返し報道するってことは、実は背後に、金正恩さんの権力が不安定になってるんじゃないかって見方があり、さらにですね、この、金正恩さんのお母さんは、この大阪の鶴橋の生まれです。ね。今、写真を出してもらいますが」

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青山繁晴
「高英姫(コヨンヒ)さんって言いまして、えー、この方は、要は鶴橋で、大阪で生まれた、在日朝鮮人の方でですね。そして、在日朝鮮人は、北朝鮮に行ったり戻ったりした時に、すごく社会的地位が、低くされてるんですよ。で、その方がお母さんだというので、実はそれがもともと、この金正恩さんに対して、その、反感を持つ、人々がいると、いうのが話題になってて、ちょうど今ですね、北朝鮮で『炎の約束』っていう、短編小説集が、出版されたんですよ。ね。で、その中に、その金正恩第1書記と、この高英姫、お母さんの、そのすごい深い愛ということがですね、美談でものすごい徹底的に描かれてるんですよ。こういうのって北朝鮮の場合は、そういう本が、出されたら、これ自由な出版ないんで。つまり、お母さんが在日の方だったってことに批判があるんで、打ち消すためにそうやってお上から小説を出してると

一同
「ああー」

青山繁晴
「今までずっとあったんですよ。したがって、実は政権内部が、これ実は、深刻なことになってるんじゃないかということで、これ日本にとってチャンスかと思いきや、いや、そんなことないです。これは、安倍さんにとってはあくまで金正恩さんっていう拉致事件に関わってない、独裁者と交渉してるんで。その独裁者自体が、その、健康不安があったり、それから、その、権力に問題があったりすると、これ良くないことで。あんまり時間がないんですが、実はここに、大きく出てるのはですね、これ、靴なんですよ。ね。これ、これも分かる人は分かってると思いますが、これ、ま、いわゆるシークレットブーツっていうふうに、これはアメリカの情報機関も韓国も日本もみんなそう見ててですね。要するに韓国の新聞によると、このブーツの無理がたたって、両足首を骨折したと(一同苦笑)」

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村西利恵
「ブーツの無理が(苦笑)」

青山繁晴
「いうのまで、まともに報道されてて。もう一回言いますよ、韓国の新聞は、あんまりあてにならないです、北朝鮮情報が。思い込みで書くから。でも、相当無理をした権力の姿だってことは言えるんですよね。その、無理が全体に及んでるんじゃないかということで、この話も、聞いていただきたいんですが、そういう状況にある。さあその上でですね、実はこの秋っていうのは、安倍外交にたくさんの課題があるってことを、今まで申してきましたね。実はこの、拉致事件、あるいは北朝鮮との外交以外は、わりと、余裕の構えになってきたんです。それを後半お話しします。えー、キーワードはこれです(フリップ出す)」

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村西利恵
「ここでズバリキーワードは、『韓国の要求は拒否』。韓国は一体何を要求しているのか、このあと、詳しく話していただきます」

(いったんCM)

岡安譲
「秋の安倍総理大臣の外交はどう展開するのか。青山さん、お願いします」

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青山繁晴
「はい。これまず、安倍さん、中国韓国と、1対1の首脳会談できてない。それから、やろうとしてたプーチン大統領は、孤立してるってことで、さあどうなるんだってことだったんですけれども、プーチンさんについては、もう決まりました。はい、これです」

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村西利恵
「政権中枢にいる人物によると、プーチンさん、『この秋の訪日は延期』になった」

青山繁晴
「はい。えー、これ実は、安倍さんほとんど打撃を受けてなくて、要するに、凍結じゃなくて延期なんですね。一番早いと来春(らいはる)になるんですが、それって、まあ、あの、ウクライナ情勢によるわけですね。ウクライナは今、停戦になってます。その停戦がちゃんと続いていけば、まあプーチンさんへの風当たりが和らいで春にはできるんじゃないか。で、その代わりですね、たとえば、森元総理に親書持っていってもらったり、云々かんぬんで話がまとまったのは、これです」

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村西利恵
ロシアとは11月の、北京APECで本格的な首脳会談を行う予定と」

青山繁晴
「はい。これは実は、オバマ大統領はじめ、プーチンさんと対立してる欧米諸国も、これOKが出ました。で、したがって、日本にプーチンさんが、しばらく来ないんだから、北京ではまあ、簡単な話かと思ったら、いや、本格的な首脳会談やりますってことです。で、本格的な首脳会談っていうのはつまり日本から、安倍総理から、クリミア半島やウクライナ問題について、オバマ大…、いやごめんなさい、プーチン大統領に厳しいことも言うと。そして、北方領土問題も少なくとも日本側からは議題にすると、いうことですね。で、次、習近平さん、中国ですね。それはどうなってるかというと、もっとある意味はっきりしてるのは、こうなんです」

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村西利恵
「これも政権中枢にいる人物によると、『事実上、日中首脳会談をやることは決まっている』

青山繁晴
「はい。これ、11月に、つまりもう来月ですよね。来月北京で、APEC、アジア太平洋の経済協力会議をやるんですが、その時にむしろ、中国側からのどちらかというとリクエストで、えー、日中首脳会談、やります。で、これはどうしてかというと、アジア太平洋の経済の話するのに、日本経済を省いてでは、中国は何をしてんだってことになっちゃいますから(一同同意)、これはやるんですよ。但し、これ本当はこうなってます」

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村西利恵
水面下では、会談の内容をめぐって激突しているところ」

青山繁晴
「はい。えー、尖閣諸島、それから歴史問題も含めてですね、日中まだ全然折り合ってないです。だから、まああと1カ月ちょっとで、ギリギリ、こうデッドライン見ながら、やっていくことになるんですが。これ前から申してるとおり、やるやらないよりも中身が問題ですが、今のところ幸い、日本側に、変な妥協する気配は見られないです。中国は、靖国神社に、任期中参拝をしないと言ってくれとか、尖閣諸島に警察官置いたりしないでくれってことを事前に言ってきましたが、それ全部拒否して、拒否した上でどうするかってことはまだできてないんで、これは私たち国民の監視が必要だと思います。外務省の、親中派は、言うこと聞いてやってくれっていうのをずっと安倍さんに働きかけていますからね。さあ、3つめ、じゃあ韓国とはどうなってるかというと、こうなんです」

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村西利恵
「政権中枢の人物によると、『韓国との首脳会談だけは未定』

青山繁晴
「うん。で、これは、日韓をやれないから困ったねって話じゃなくてですね、これが実は余裕の構えで、別に、いいっすよ韓国はと、いうことなんです(一同ざわ)。これはどうしてかというと、朴槿恵大統領が、こうだからです。はい、出して下さい」

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村西利恵
朴槿恵大統領は首脳会談冒頭で慰安婦問題の謝罪を要求してきている」

青山繁晴
「まず朴槿恵さん本人に、オバマ大統領から、必ず、その11月の北京APECで、首脳会談、やってくれ、やりなさいということをですね、何度も言われたんですよ。で、じゃあやらなきゃしょうがないになって、こないだ朴槿恵さんが国連で演説した時にも、慰安婦っていうのを突然言わなくなって、あれあれ?みたいになったんですが」

村西利恵
「そうですね」

青山繁晴
「但し、朴槿恵大統領は、側近が何を言おうとも、とにかく日韓首脳会談やるんだったら、冒頭に安倍さんが、ね、韓国に言わせたら従軍慰安婦ってことになっちゃうんですけど、それは、そんな人はいませんが、慰安婦で、謝罪してくれと。ね。それが絶対の条件だと言ってて、これが、韓国の内部でも、そんなことばっかり言ってたら、前に進まないと。ね。それを日本側は知ってるから、余裕の構えで、安倍さんどうしたかというと、こうです」

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村西利恵
安倍総理は、即座にこれを『拒否』した(一同ざわ)」

青山繁晴
「はい。えー、全く拒否してしまいました。で、したがって、韓国側には非常に焦りがあってですね。まあ、日朝いろいろあるけども今までよりは接近の気配がある。それから日中も、ま、11月まで、だけかもしれないけど、接近の気配があって、えー、そして安倍政権はかなり強いと。そうすると、韓国だけが取り残されるって不安に、まあ駆られていて、朴槿恵さんの、つまり、周りが、ちょっとおかしくなってるっていうとこがあるんで、日本はこれ、様子見てるわけですね。で、これはですね、あの、ある意味、今まで、敗戦後の日本外交になかったことです。韓国とは実は日本は戦争してません。日韓併合っていう国際条約で、決まった、併合時代はありましたけれど、戦争はしてないのに戦争責任ってことでずっと頭下げなきゃいけない、韓国が何か要求なさったら、お応えしなきゃいけないってことで、実は朝日新聞の問題だけじゃなくて、それで慰安婦問題がおかしくなったんですね。で、このように、明確に、即座に拒否するってこと今までなかったですから、そこは、その、安倍外交は敗戦後の外交を少し見直す方向に行ってると思うんですよ」

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青山繁晴
「但し、最後に申しますと、これは政権中枢の側に申し上げたんです。つまり、安倍さんの側に申し上げたんですが、人は、得意分野で失敗するんで、拉致事件が、安直に、平壌に、えー、外交官送ったりすると、実はそれが、安倍外交、あるいは安倍政権の致命傷になりかねないと。あくまでも、家族会のまともな感覚を、しっかり、活かして、外務官僚に頼るんじゃなくて、家族とともに、国民とともに歩んでいたえだきたいと思います」

岡安譲
「はい。ありがとうございました。以上、青山さんの“ニュースDEズバリ”でした」

 ____________________________内容紹介ここまで


 現段階で日本側が訪朝することについて、家族会の方々は大半が反対されているようですが、無理もないですよね。
 何も見通しが立たない中で、いきなりあんな不誠実な国に飛び込んで行っても、ろくなことにはならないと思います。

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 ストレートニュースのところで、たとえば有本嘉代子さんは、「北朝鮮がまた引き延ばしをするのではないかという思いがあって、もし(日本側が)言うことを控えているんだったら、その必要は全然ないですから、日本として言うべきことはきちっと言っていただきたいと言われてました。

 外務省なんかよりご家族の方がよほど北朝鮮を分かってらっしゃる上に、腹も据わってらっしゃるなぁと改めて感じ入った次第です。


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 この日の「アンカー」では他に以下のニュースで青山さんの解説がありました。

●民主的な選挙求めた香港デモ 国慶節迎え混乱続く

 拙ブログで紹介しきれなかった他の青山さんの発言については、こころが風邪をひいたらさんが後日文字起こしして下さると思うので、そちらをご覧下さい。


※参考リンク
ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
 青山さんに直接コメントが送れます。
こころが風邪をひいたら
 拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
 動画の紹介など情報が大変充実しています。

※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし






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※拉致被害者奪還 日本列島縦断デモ行進はじめ、各種デモ・集会のまとめ
 http://ameblo.jp/hosyuyamato/

竹島に関する動画:英語版(Takeshima - Seeking a Solution based on Law and Dialogue

尖閣諸島に関する動画もあります。いずれも12カ国語公開されています。世界に広めましょう!
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