「アンカー」哲ちゃんの消費税増税批判…なぜ大手新聞は賛成で横並び?
■2/22(水)放送 関西テレビ「アンカー」緊急企画:宮崎哲弥による消費税増税への反論
水曜レギュラー青山繁晴さんはこの日の「アンカー」は海外出張のためお休みでした(代わりにRKB「中西一清スタミナラジオ」の青山さんのコーナーを起こしました)。
ピンチヒッターで木曜レギュラーの宮崎哲弥さんが出演され、消費税増税について反対の論陣を張られました。
経済や財政が苦手な私のような人向けに、分かりやすく説明がされていたと思いますので、文字に起こすことにしました。
もうひとりのゲストコメンテーターは、元ロイター通信記者で近畿大学准教授の金井啓子さんです。
なお、山本浩之キャスターは今週も東日本大震災の被災地の取材に行かれています。そのためスタジオのメインキャスターは岡安譲さんが務めています。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeからキャプチャさせていただきました。
※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。
※また画像を利用される方は、直リンクでなく必ずお持ち帰り下さい。当方のサーバーへの負荷軽減のためご協力のほど宜しくお願いいたします。「直リンク」の意味が分からない方はこちらをご覧下さい。
内容紹介ここから____________________________
与党内もバラバラ…消費増税は▽野田政権のごまかし消費税のからくりとは宮崎哲弥が鋭く迫る!
水曜レギュラー青山繁晴さんはこの日の「アンカー」は海外出張のためお休みでした(代わりにRKB「中西一清スタミナラジオ」の青山さんのコーナーを起こしました)。
ピンチヒッターで木曜レギュラーの宮崎哲弥さんが出演され、消費税増税について反対の論陣を張られました。
経済や財政が苦手な私のような人向けに、分かりやすく説明がされていたと思いますので、文字に起こすことにしました。
もうひとりのゲストコメンテーターは、元ロイター通信記者で近畿大学准教授の金井啓子さんです。
なお、山本浩之キャスターは今週も東日本大震災の被災地の取材に行かれています。そのためスタジオのメインキャスターは岡安譲さんが務めています。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeからキャプチャさせていただきました。
※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。
※また画像を利用される方は、直リンクでなく必ずお持ち帰り下さい。当方のサーバーへの負荷軽減のためご協力のほど宜しくお願いいたします。「直リンク」の意味が分からない方はこちらをご覧下さい。
内容紹介ここから____________________________
※衆院予算委員会で社会保障と税の一体改革に野党から批判続出
※国民新党の亀井代表「消費増税」路線を批判、与党内の足並み揃わず
のニュース報道のあと
岡安譲
「VTR中にですね、文字通り宮崎さんが『えっ』て声を挙げた、一幕があったんですが」
宮崎哲弥
「あの、財務大臣の、あの、デフレ=不景気ではないと(笑)いうご発言というのは、まあそれ自体がひとつの、何て言うかな、今のこの財務省の姿勢、政府の姿勢というものを示しているかのような」
岡安譲
「ああ、反映してしまっているという」
宮崎哲弥
「ええ。あの、じゃあこの10数年、15年近くに渡るデフレっていうのの結果として、一体何が起こっているのか、日本国中で何が起こっているのかっていうことを、どのようにご説明なさるんだろうかと、いうふうに、驚きを禁じ得ませんね(笑)」
岡安譲
「そして金井さん。えー、まあ、増税、消費税増税まっしぐらという感に、私は、野田さん見えるんですけど、国会どうご覧になってますか」
金井啓子
「ま、これだけこの、与党の中からもいろいろ言われていて、もうぐらぐらというか、なかなかちょっと、リーダーシップとれてるとは言い切れない、という感じがまずしますし、で、その、じゃあ消費税を増税するっていうことに関しても、あの、どうして、じゃ、消費税でないとダメなのかということが、その、それ以外のもの、という、例えば法人税であるとか、所得税でなくて、消費税にする、で、おそらく私が勝手に考えるところでは一番こう網をかけて誰からでも取りやすい、まあかけやすいということで、あの、考えてる、まあ、財務省の考え方を、あの、反映してるかなと思ったんですが、うーん、ちょっとどうなのかなあと。これが、この論議がちゃんとスムーズに進むのかっていうのは疑問を感じました」
宮崎哲弥
「それにね、あの、私は国民新党の、あの、消費税反対というのは、自体には賛成なんですけど、あの、国民新党の姿勢には賛成なんですけど、消費税に対して異議を唱えておられるというのは、亀井さんも、熱弁されている。ただ、だとするならば、あの、税と社会保障の一体改革のこの、を、閣議決定しましたよね。あの時に、あの大綱を閣議決定しましたよね。あの時になぜ自見さんは反対されなかったんだろうと、なぜ署名をされたのだろうかというふうに、やっぱり疑問を禁じ得ない部分ていうのはありますよね」
岡安譲
「だから反対するんだったらそこは署名したらいけないでしょうと」
宮崎哲弥
「そうそうそうそう。ということだと思うのに、それが筋だというふうに感じるんですけどね」
岡安譲
「これでもまだ、あくまで大綱で、これを法案化できるかどうかですよね」
宮崎哲弥
「あの、そもそもね、私この番組でも、素案っていうものがありましたよね、これで素案で協議に乗ってくれというふうに野党にこう、民主党政府、与党は言ってたんだけれども、それができなかった。で、やっとその素案を、ほぼ完全、そのままの形で大綱として閣議決定したわけですけれど、ま、事実上ね、社会保障と税の一体改革と言いながら、社会保障の部分で法案化できるものっていうのは非常に少ない。そして税の部分、増税の部分、消費税の部分というのは、ま、確実にそれは財務省のバックアップもありますので、えー、法案化するんじゃないかというふうに」
岡安譲
「ちょっと待って下さい。そしたら一体でも何でもないですよね」
宮崎哲弥
「ま、それは時間差があるから(笑)、まだあの、消費税が実際に、あの、消費税率がアップするには時間があるからということになると、ま、あの、2014年4月が8%、2015年10月が10%ということはね、まだタイムラグがあるからそのうちに、この、整備していくということなんでしょうけれど、まあ、ねえ、一体改革と言うよりも、増税先行改革、と言うべきですよね…」
岡安譲
「でもあの、金井さん、このまんまこう国会が、まあ運営されていけるとは思えないんですよ、与党内でこれだけ反対意見が多いと。そのあたり国会運営についてどう思われます?」
金井啓子
「うーん、どうなんでしょうね、このまま何となくこうだらだらと続いていってしまって、その、結局、審議がまあ切れてしまうというような感じで、野田さん、うーん、ちょっとちゃんと…」
岡安譲
「行き詰まったまんま会期末を迎えるんではないかという…」
宮崎哲弥
「まあ、とりあえず消費税法案は出す、あの、出すんだけれども、えー、ま、仮にですよ、あの、与党は、小沢グループが反対してますから、なかなかそれも上手くいかないかもしれないけれども、混乱する可能性は高いですけれども、仮に衆議院通ったとしても参議院では通りませんからね。ですから、そうなると、非常にその、困難な、どういうナローパスを見つけていくのかということが、野田政権のこれからの国会運営と、いうことになっていくわけですが、まあ、指導力、どうなんでしょうね。ま、これに懸けていらっしゃるということなので、あの、何とかしたいって思いはあるんでしょうけれど、どうも何かその、思いと現実とは、思いの方が空回りしている感じがしますね」
岡安譲
「さ、そしてですね、今日は実はこのあとも、消費税についてじっくりと考えたいと思います」
村西利恵
「緊急企画です。消費税増税に向けた動きに怒りが収まらないという宮崎哲弥さん。今日はじっくりとそのわけを伺います」
(いったんCM)
…………………………VTR開始…………………………
野田首相
「第1弾の消費税引き上げは、2014年の4月を予定をしております。その一体改革をやり抜く、不退転の決意は、不変でございます」
東日本大震災からの復旧・復興、原子力災害の収束を最優先課題に掲げながら、消費税の増税にひたすら突き進む野田総理大臣。
「アンカー」の論客、宮崎哲弥は、野田政権は財務省の言いなりだと怒りを爆発させ、番組でも厳しいコメントを…。
(1月26日放送「アンカー」より)
宮崎哲弥
「こういう政権であるということは、残念ながら『日本の不幸』と言わざるを得ないと思います」
円高・デフレで低迷する景気。拡大する財政赤字。
野田内閣と消費税増税に潜む落とし穴に、宮崎哲弥が鋭く迫ります。
…………………………VTR終了…………………………
岡安譲
「今日は緊急企画として、宮崎哲弥さんに消費税増税について、掘り下げて解説していただきます。今のVTRで分かるかなーと思うんですが、いつも宮崎さんはですね、野田政権の動きに、穏やかならずすごく腹を立ててらっしゃる」
宮崎哲弥
「そうですね。ま、あの、一番最初にね、その、野田政権発足した時に、えー、菅内閣マイナス脱原発、が、野田政権の性質であるというふうに、かなり厳しい…」
岡安譲
「はい、酷評されました(笑)」
宮崎哲弥
「というのはなぜかというと、もともと消費税増税も、TPP参加も、菅内閣が去年の初めに打ち出した、あの、方針だったわけですよ。で、これを踏襲している。ところが途中で出てきた、あの、東日本大震災を経験して出てきた脱原発については、たぶんこの人はマイナスなんだろうと。マイナス脱原発と。結局、あの、経済政策に関しては、あの、表立った経済政策に関しては、菅内閣と変わらない。そういう姿勢の政権であると、そういう性質の政権だと。ますますそれが明らかになってきたと思いますね」
岡安譲
「これ素朴な疑問としてですね、何で野田さんはここまで消費税増税にこだわるんですか」
宮崎哲弥
「ま、ひとつには、あの、VTRの中にもあったように、ま、これだけね、消費税増税というのを高く掲げた政権は、今までなかったわけですし、えー、ま、それはニワトリが先なのか卵が先なのかの関係で、もともと野田さんはね、そんなに消費税増税ということ言っていらっしゃらなかったんですよ。ところがやっぱり財務大臣になって、大きく立場が変わられた。これ菅さんも同じ。財務大臣になって、大きく立場が変わられたということを見ると、んー、やっぱりその、財務大臣時代に、財務省の影響が、特に、あの、財務省の事務次官である勝栄二郎(かつ・えいじろう)氏の影響というものが強く反映してるんではないかというふうに考えるのは無理からぬところだと思いますね」
岡安譲
「なるほど。さあ、えー、財務省も躍起になってこの増税をしようとしているんですが、宮崎さんの怒りをひとつひとつ、ポイントを挙げて見ていきたいと思います。まずひとつめはこちらです。知られざる『消費税の欠陥』」
宮崎哲弥
「はい。あの、ま、いろいろ消費税は問題があるんですけど、あの、意外と知られていない欠陥として、この点があるんですね。滞納額というのがあるんですね」
村西利恵
「消費税というのは他の税に比べて、実は滞納額が大きいんですね。これ税別滞納額をグラフにしたものですが、消費税の滞納額は、全体のおよそ半分を占めていまして、所得税や法人税よりも滞納額の多い税ということが言えます」
岡安譲
「これ意外な感じしませんか、金井さん」
金井啓子
「そうですね、さっき何か網かかけてザクザク取れるのが消費税っていうふうに…(笑)」
岡安譲
「取りっぱぐれないような気がしますよね」
金井啓子
「はい、勝手に思って。違うんですね」
宮崎哲弥
「あの、あくまでも滞納額ではあるんだけれども、要するにその、まず不景気で、消費税をこの価格に転嫁できないという、あの、事業者がかなりいるので、そこで滞納という形になってしまうということもあるし、あるいはその、制度の問題として、これはちゃんと検討しないければいけないんですけれども、例えばインボイス方式という方式を使えば、あの、ま、その、この滞納というのはある程度、予防できるし、あるいはね、今ね、内税でしょ?」
岡安譲
「内税ですね、そうですね」
宮崎哲弥
「その、あの、価格はひとつで、税とその本体価格というのが一体になって表示されてるでしょ」
岡安譲
「税込105円というような…」
宮崎哲弥
「税込という形になってる、税込で表示されてるでしょ。昔は違ったでしょ(一同同意)。昔はちゃんと外税方式で、税額はいくらなのかと、これにかかってる消費税いくらなのかということが表示されてたのに、いつのまにか、財務省が、内税にしちゃったわけですね。これ私、あの、これは私の邪推かもしれないけど、痛税感というものをなくすための…」
村西利恵
「確かに負担感はないんですよね。レジに行って改めて消費税払うとなるとすごく取られてる感じがするんですけど」
岡安譲
「そう、税これだけ払わなくちゃいけないのかと思うわけですよね」
宮崎哲弥
「でしょ。ところがお店の側からすれば、えー、価格転嫁をしにくくなるひとつの要因にもなってるわけですよね。だって単に値上げしたように見えるじゃないですか」
岡安譲
「見えますもんね」
宮崎哲弥
「これはじゃあやっぱり税金の出は別ですというふうに、外税方式に戻すとかね、そういうことをやらないと、例えばこれ今、えー、3000億円超ぐらいじゃないですか、その、滞納額が。これ5%で3000億円ですから、三千数百億円ですから、3400億円程度ですから、これ、10%とか15%にしていった場合には、まあ1兆超えてしまう可能性があります」
岡安譲
「単純計算で行くとそうですよね」
村西利恵
「さらに払えない事業所が増えるだろうと」
宮崎哲弥
「そうするとね、消費税の良さというのは、おっしゃるように、非常にこう徴税、税金を徴収することが楽であるということ、それから公平性が担保されているということが、消費税の強みなんですけれども、その強みというのが発揮できなくなると、いうことになりますね」
岡安譲
「うーん、腑に落ちないのは、私たち払ってますよね、消費税。でもそれが滞納されてるっていうと…」
宮崎哲弥
「まあそれはね、いろいろ制度的なね、問題があって、これはやや複雑なんですけれど、あの、その、消費税というものの性質、あの、を、めぐって複雑な問題があるんだけれども、まあ、とにかく現実はこういうこと、形になっているということです」
岡安譲
「こういう制度欠陥を直さない限り、あまり意味ないんではないかという、お話のひとつですね。それから問題点の消費税、宮崎さんが怒っている2つめの理由、まいりましょう。こちらです」
岡安譲
「いま消費税率を10%にしても、財政再建は困難、ということで、これ、分かりやすくですね、税収の移り変わりを表すグラフを用意しました。ご覧いただきましょう」
岡安譲
「はい。これが近年、税収がこうやって下がっていく減少傾向にあるんですが、さらにこのグラフに、消費税に関連したものを加えてみます。ちょっと変えて下さい」
岡安譲
「はい。ここの97年の部分ですね。ここで消費税を5%に増税したんですが、あれれ、増税、税収が増えるかなと思いきや、むしろ、下がっている」
宮崎哲弥
「これね、97年というのが、53.9兆円。だいたい54兆円あったんですね。ところが、えー、あの、11年度なんかは、2011年度では40兆円ですから、大幅な下がり方をしてる。これはですね、安住さんは、デフレは不景気じゃないとおっしゃってましたが(一同笑)、延々とずーっとデフレが続いているがために、だいたい98年からデフレに陥ってますから、この15年近くに渡るデフレのせいで、景気が悪いから所得税や法人税を払うことができない。払うことができないからどんどん税収も下がっていくという、構造になってるわけですね」
岡安譲
「確かにこれ、97年を超えた税収って1年もないわけです」
宮崎哲弥
「1年もないですね。ここにね、07年に、えーっと、51兆まで行くんです。で、これでプライマリーバランスぎりぎりまで行くんですが、これどういう年だったかっていうと、あの、ずーっとこの低水準で景気回復がされていると。時期としては、いざ、あの、かなり超えていた、長い間の、あの、景気回復だったんだけど、非常に低水準、あの、低位安定型の水準だったということが、いざなぎ超えとかって言われましたよね、あの、時期だけはね。その最後の年なんです」
岡安譲
「あ、それが2007年にあったわけですね」
宮崎哲弥
「そしてガタンと落ちてるでしょ。ガンガンガンと落ちていってるでしょ。これは2008年、リーマンショックで」
岡安譲
「その落ち込みの激しいのはそういうことですね」
宮崎哲弥
「ということで、これ何を言いたいかというと、あの、必ずしもこれを見て、消費税は景気に悪影響をもたらすというふうな説明をされる、あの、消費税反対派の方もいらっしゃるんですが、私は必ずしもそれが正しいとは思わない。それ、明らかにこうやって、右肩下がりに下がっていくのは、安住さんは否定されましたが、デフレがあの、景気の、不景気を、この、起こしている、不景気を起こしているから税収が下がっていくということで。だから逆に言うと、いかに増税したとしても、景気が良くならなければ、あの、十全な、あの、財政再建というのは難しいと、困難であるということを示しているわけです」
岡安譲
「増税よりまず景気回復ありきということで、金井さんどうお考えですか」
金井啓子
「そうですよね。やっぱり何かこう、まず、あの、今やったとして、ま、消費税を上げると、ま、アナウンスして、その直前に駆け込みの需要っていうのが、あると思いますけれども」
宮崎哲弥
「それはあり得ます」
金井啓子
「ただ、もうそのあとは、明らかに落ち込むというのは」
岡安譲
「反動が来ますからね、それでね」
金井啓子
「そうですよね。もうそれはその、例えば去年の、テレビのデジタル化の時に、みんなわーっとテレビを買って、で、そのあとガクンとなってるっていうのを見ても、そういう反応があるっていうことを考えたら、ちょっと今の状態で、今の景気の状態でやるっていうことはかなり厳しいのかなっていうふうに思いますね」
岡安譲
「さて、宮崎さんの見解を実は伺いたいことがひとつありまして、それがこの動きです」
岡安譲
「はい。事実上のインフレターゲットを日銀が決定ということなんですが。これインフレターゲットという言葉を分かりやすく言うと、どんな感じになりますか」
宮崎哲弥
「あの、適正なね、インフレ水準というのが、デフレを脱却して、と、ゼロになりますよね。でも脱却だけではなくて、えー、あの、生活に困るような物価高ということではなくて、あの、全体が景気が良くなっていくために、ある程度インフレ率が、穏やかなインフレ率があった方がいいわけ。するとだいたい、あの、2%から2.5%程度のインフレ率があった方がいいわけですね。そうすることによって景気がどんどん温まっていくと。で、それをやる、その目標値を定めて、目標を達成するためまで、えー、日銀がお金を刷る」
岡安譲
「市場にお金をこうどんどん出していく…」
宮崎哲弥
「どんどん出し続けるという、そういう金融政策の、積極的金融政策を行い続けるというのが、インフレターゲット。まあ事実上のインフレターゲットということで」
村西利恵
「今の解説を踏まえた上で、ちょっとニュースをご覧いただきましょう。先週、日本銀行はデフレ脱却への姿勢を明確に打ち出すために、物価上昇率の目標を当面1%とする、事実上のインフレーターゲットを初めて導入しました」
…………………………VTR開始…………………………
(2月14日)
日本銀行 白川方明総裁
「当面、消費者物価の前年比上昇率1%を目指して、強力に金融緩和を推進していくことにしました」
日本銀行の白川総裁は、今月14日、消費者物価指数の前年からの上昇率について、当面1%を目指すと発表しました。
日本銀行が事実上のインフレターゲットを初めて導入したことになります。
長期に渡るデフレの克服と、深刻化している円高に歯止めをかける姿勢を明確に打ち出すことが狙いです。
…………………………VTR終了…………………………
岡安譲
「さ、この日銀の動きは…」
宮崎哲弥
「ま、これちょっと見ていただきたい、論より証拠ということで。日経株価の推移というのを見ていただきたいんですが、2月14日、まさに日銀が事実上のインフレターゲットを、まあ1%ですから極めて低い、あの、目標だと思うんですけれど、それでもあれだけ明確に言えば、右肩上がりに株価が上がってますね」
岡安譲
「ほんとに分かりやすいですよね。ほんとに分かりやすいですよね、これは」
宮崎哲弥
「これ非常に分かりやすい。で、円安もあの、円高も、あの、こう緩和されて、円安方向に進んでいるということで」
岡安譲
「今日も一時半年ぶりに80円台を回復したと」
宮崎哲弥
「ということはこの番組でずっと言ってきたでしょう。あの、日銀が、あの、然るべきことをやれば、こういう問題というのは解決、円安もあの、一石三鳥とかって言ったじゃないですか。景気も良くなるし、あの、為替も安定的な水準になっていくし、というようなことを話したでしょう?で、やっとそれ、重い腰を、まだね…」
岡安譲
「ほんとに重い腰なんですね」
宮崎哲弥
「まだ中腰、私からすれば中腰ぐらいなんですけど、だって、これに先行するFRB、アメリカの、連邦制度準備理事会は、2%の事実上のインフレターゲット」
岡安譲
「日本1%ですからね」
宮崎哲弥
「そう。しかもね、あの、FRBに関しては単に物価にコミットするだけではなくて、雇用にもコミットするというふうに、バーナンキ議長おっしゃってるわけですよ。もう雇用というのは景気の最終的な局面ですから、あの、景気のいい時は、最終的には雇用が良くなっていく、失業率が下がっていくということですから、非常に長期的に経済全体にコミットするということを、バーナンキさんはおっしゃってるわけですね。日本もね、このくらいのことは言ってほしいんですよ。但し、これ日銀とFRBでは制度が違いますから、雇用にそれほどコミットするわけにはいかないんですけれど、だったらせめて2%の物価目標率を、インフレ率を目標とすると、いうふうになれば、これは、これでも、こう短期でこんなに物価が上がるわけですから、非常に大きな変化というものが期待できると思うんですけどね」
岡安譲
「はい。さあ、徐々に宮崎さんがヒートアップしてきたところで、最後の宮崎さんの怒りにまいりましょう。こちらです。なぜ、大手新聞の報道は、消費税増税に『賛成』なのか」
宮崎哲弥
「うん。あのね、財政を良くするためには3つ方法があるわけ。ひとつは増税です。私はこのことを否定するものではありません。いつか消費税を上げなければ、消費税率を上げなければいけない、あの、場面というのはやってくる。それがいつなのかという問題です。で、もうひとつはね、景気全体が良くなって、これ景気全体が良くなる指標というのは名目成長率が上がるということです。名目成長率が上がって、税収が上がって、財政が良くなっていくと。最後のひとつは、財政削減。支出を減らすということです。この3つの方法があって、私は全部やらなきゃいけないし、さらに言うならば、景気を長期的に良くするためには、税制改革とか、イノベーションを促進するような政策というのも、産業政策的なこともとると、いうことで、そういうその、政策を総動員することによって、財政を良くしていかなければいけないのに、何だかね、あの、消費税さえ上げれば財政問題が解決するかのような、論評というものが多すぎますよね」
岡安譲
「それは大新聞が、本当にそう思ってるんですか?」
宮崎哲弥
「まあ本当にそう思ってる可能性というのもあるけれども、やはり、どうしてそれじゃあそういうふうに思うようになったかというと、財務省さんや日銀さんが、そのようにおっしゃっているからと、いう、可能性が高いと(笑)」
岡安譲
「(首をひねりつつ)いや、そこをやっぱ、きっちりとメディアとして、いやいや消費税増税、今じゃないでしょうと異を唱えてもらわないとと、僕は思うんですが」
宮崎哲弥
「だから私は不思議な…それ(金井に)メディアの現場にいらしてどうですか?報道の現場にいらして」
金井啓子
「けっこうでも検証してるようには、と、思うんですけど、でも宮崎さんとしては、それが足り…」
宮崎哲弥
「だって社…、あの、ロイターさんはともかくとして、社説なんかは、とにかくもう待ったなしだとかね」
岡安譲
「そうですね」
宮崎哲弥
「あの、財政再建のためには、もうとにかく消費税を上げることが、先行することが正しいんだというような論説ばかりですよね。私は非常にこれは不思議な気がしますね。あの、ここまで一色に染め上げられるというのは、何らかのね、例えば原子力ムラみたいな、金融ムラみたいな、それとか、財務ムラみたいなね、そういう、こう、このムラができてるんじゃないかというような、疑いすらかけたくなりますね」
岡安譲
「なるほど。えー、宮崎さんの怒りはちょっとまだまだ収まらないんですが、またこれ機会を改めていつか、えー、違う問題についても切り込んでいただきたいと思います」
宮崎哲弥
「本当は金利の問題とかね、長期金利の問題とか、あの、国債というのは本当に暴落するのかと、暴落の危機にあるのかというような問題を、も、これに密接に関連したというか、メインの問題ですから、いずれね、またこういう機会で…」
岡安譲
「いずれ、ぜひお願いしたいと」
宮崎哲弥
「設けていただければ…」
岡安譲
「分かりました」
宮崎哲弥
「怒りますが(一同笑)」
岡安譲
「存分に怒っていただきたいと思います。今日は時間になりました。消費税について宮崎さんの緊急企画をお届けしました」
(他のニュース報道のあと番組最後に)
岡安譲
「今日は消費税増税について宮崎さんにスパンと斬っていただいたんですが、最後のTPPのニュースとか(交渉参加事前協議でアメリカが日本側に21分野で準備状況確認)、宮崎さんの導火線にこう、怒りの導火線に火が着くのは、いくらでも転がってるんですよね、世の中」
宮崎哲弥
「それは私のせいじゃなくて、野田佳彦氏のせいです(一同笑)」
林弘典(関西テレビアナ)
「今日の宮崎さん、いつにも増してね、かっこよかったです。キレてる宮崎さんもかっこいい」
岡安譲
「林さんがほめてます」
宮崎哲弥
「あ、あ、ありがとうございます」
(番組終了)
____________________________内容紹介ここまで
4週間もヤマヒロさんが不在の「アンカー」スタジオ。
当初は大丈夫かなーと心配もあったんですが、いやいやどうして、岡安さんすごく頑張ってますよね。この日も随所に良いツッコミを入れてたと思います。
私は前々から言ってるように経済や財政は全く分からない人間です。
でもやはり景気がこのような状態で消費税を上げても、税収アップにつながるとは思えません。
確かに世論には「消費税増税もやむなし」という声も少なからずありますが、それもあくまで「増税することで財政や社会保障が上手く行くなら」という前提で言っているわけでしょう?
「できるだけのことはやりましたが、これでもう精一杯です。だから消費税上げさせて下さい」というならまだしも、政府も日銀もそこまでの努力を重ねてきたようには私には見えないんですが……。
なのに、大手新聞の社説は本当にどこも消費税値上げに賛成なんですよね。
しかも、宮崎さんの指摘にもあるように、「消費税を上げさえすれば問題解決」みたいに間違った方向に誘導しているように見えます。
ちなみに宮崎さんはこの翌日の2月23日(木)も「アンカー」に出演したのですが(最初に書いたようにもともと木曜レギュラー)、前日の話に関連してこんなことを言われていました。
「新聞を見ると、今回の“中腰”程度の日銀の物価目標値の設定ですら、『日銀の独立性に対して政治が圧力をかけた』という論説ばかり。昨日も申し上げたが、やっぱり日銀ムラというのがジャーナリズムの中にできているのではないか」
実は「アンカー」金曜レギュラーの森田実さんもご自身のサイトで1カ月前にこう述べておられます。
新聞だけでなくテレビも消費税賛成でまとまっていると。
ほんと何なんだろうこれは?ということで、ちょっと調べてみたところ、みんなの党の山内康一議員のブログにこのような記述を見つけました。
興味深いことに、この山内議員の書き込みから約3週間後の2011年7月12日、日本新聞協会は「経済産業省の意見募集に応じ、2012年度の税制改正に関する要望を提出」しています。
「新聞は民主主義と文化の発展に大きな役割を果たしているとして、消費税率引き上げの際は、欧米諸国と同様に軽減税率を適用するよう求めている」のです(以上、日本新聞協会のサイトより)。
何これ……?!(-.-#)
しかも日本新聞協会のサイトの「会員社一覧」を見ると、協会には新聞だけではなくてテレビ(放送)も加入しているんです。
つまり、大手新聞もテレビも、消費税率を軽減してもらうことと引き換えに、消費税増税賛成の論陣を張ってるってこと?
もし本当にそんな汚いことをメディアが結託してやってるんだとしたら、もはや「民主主義の発展に役割を果たしている」なんて言えないのでは?
ところが、先述の「会員社一覧」をよく見ると、実は関西テレビも入ってるんですよ。
関西テレビ全体としてのスタンスがどうなのかは知りませんが、少なくとも「アンカー」の出演者を見る限り、消費税増税反対論者がすごく多いです。
宮崎哲弥さん、森田実さん、青山繁晴さんなどレギュラーコメンテーターもそうだし、メインキャスターの山本浩之さんもそうです。
これはどう解釈したらいいんでしょう?(゜ペ)ウーン
大阪という地の利(?)を活かし、中央からの「圧力」に屈さず頑張っているのだとしたら、それは大変喜ばしいことですが……。
※拙ブログ関連エントリー
・11/11/5付:「アンカー」ISD条項は“インチキな訴訟で大打撃”条項by宮崎哲弥氏
・12/1/28付:「アンカー」哲ちゃんの野田政権批判…東京のメディアもこれぐらいお願い
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■「お気楽くっくり」更新済
同じ靴が3足。
★このブログが面白かったらクリックお願いします→
★ご面倒でなければこちらも→
★拙ブログのミラー(FC2)にTwitter、facebookのボタンがあります。
アニメ「めぐみ」配信中。
英語・中国語・韓国語版もあります。ダウンロードはこちらから。コピーフリーです。世界に広めましょう!
「島根県の竹島英文ページを検索に引っ掛かり易くする作戦」もよろしく。
takeshima dokdo dokto tokdo tokto
________________________________________________
★コメント・トラックバックを下さる方へ
お手数ですが規約(12.1.15改訂)に一度目を通された上でお願いいたします。
※国民新党の亀井代表「消費増税」路線を批判、与党内の足並み揃わず
のニュース報道のあと
岡安譲
「VTR中にですね、文字通り宮崎さんが『えっ』て声を挙げた、一幕があったんですが」
宮崎哲弥
「あの、財務大臣の、あの、デフレ=不景気ではないと(笑)いうご発言というのは、まあそれ自体がひとつの、何て言うかな、今のこの財務省の姿勢、政府の姿勢というものを示しているかのような」
岡安譲
「ああ、反映してしまっているという」
宮崎哲弥
「ええ。あの、じゃあこの10数年、15年近くに渡るデフレっていうのの結果として、一体何が起こっているのか、日本国中で何が起こっているのかっていうことを、どのようにご説明なさるんだろうかと、いうふうに、驚きを禁じ得ませんね(笑)」
岡安譲
「そして金井さん。えー、まあ、増税、消費税増税まっしぐらという感に、私は、野田さん見えるんですけど、国会どうご覧になってますか」
金井啓子
「ま、これだけこの、与党の中からもいろいろ言われていて、もうぐらぐらというか、なかなかちょっと、リーダーシップとれてるとは言い切れない、という感じがまずしますし、で、その、じゃあ消費税を増税するっていうことに関しても、あの、どうして、じゃ、消費税でないとダメなのかということが、その、それ以外のもの、という、例えば法人税であるとか、所得税でなくて、消費税にする、で、おそらく私が勝手に考えるところでは一番こう網をかけて誰からでも取りやすい、まあかけやすいということで、あの、考えてる、まあ、財務省の考え方を、あの、反映してるかなと思ったんですが、うーん、ちょっとどうなのかなあと。これが、この論議がちゃんとスムーズに進むのかっていうのは疑問を感じました」
宮崎哲弥
「それにね、あの、私は国民新党の、あの、消費税反対というのは、自体には賛成なんですけど、あの、国民新党の姿勢には賛成なんですけど、消費税に対して異議を唱えておられるというのは、亀井さんも、熱弁されている。ただ、だとするならば、あの、税と社会保障の一体改革のこの、を、閣議決定しましたよね。あの時に、あの大綱を閣議決定しましたよね。あの時になぜ自見さんは反対されなかったんだろうと、なぜ署名をされたのだろうかというふうに、やっぱり疑問を禁じ得ない部分ていうのはありますよね」
岡安譲
「だから反対するんだったらそこは署名したらいけないでしょうと」
宮崎哲弥
「そうそうそうそう。ということだと思うのに、それが筋だというふうに感じるんですけどね」
岡安譲
「これでもまだ、あくまで大綱で、これを法案化できるかどうかですよね」
宮崎哲弥
「あの、そもそもね、私この番組でも、素案っていうものがありましたよね、これで素案で協議に乗ってくれというふうに野党にこう、民主党政府、与党は言ってたんだけれども、それができなかった。で、やっとその素案を、ほぼ完全、そのままの形で大綱として閣議決定したわけですけれど、ま、事実上ね、社会保障と税の一体改革と言いながら、社会保障の部分で法案化できるものっていうのは非常に少ない。そして税の部分、増税の部分、消費税の部分というのは、ま、確実にそれは財務省のバックアップもありますので、えー、法案化するんじゃないかというふうに」
岡安譲
「ちょっと待って下さい。そしたら一体でも何でもないですよね」
宮崎哲弥
「ま、それは時間差があるから(笑)、まだあの、消費税が実際に、あの、消費税率がアップするには時間があるからということになると、ま、あの、2014年4月が8%、2015年10月が10%ということはね、まだタイムラグがあるからそのうちに、この、整備していくということなんでしょうけれど、まあ、ねえ、一体改革と言うよりも、増税先行改革、と言うべきですよね…」
岡安譲
「でもあの、金井さん、このまんまこう国会が、まあ運営されていけるとは思えないんですよ、与党内でこれだけ反対意見が多いと。そのあたり国会運営についてどう思われます?」
金井啓子
「うーん、どうなんでしょうね、このまま何となくこうだらだらと続いていってしまって、その、結局、審議がまあ切れてしまうというような感じで、野田さん、うーん、ちょっとちゃんと…」
岡安譲
「行き詰まったまんま会期末を迎えるんではないかという…」
宮崎哲弥
「まあ、とりあえず消費税法案は出す、あの、出すんだけれども、えー、ま、仮にですよ、あの、与党は、小沢グループが反対してますから、なかなかそれも上手くいかないかもしれないけれども、混乱する可能性は高いですけれども、仮に衆議院通ったとしても参議院では通りませんからね。ですから、そうなると、非常にその、困難な、どういうナローパスを見つけていくのかということが、野田政権のこれからの国会運営と、いうことになっていくわけですが、まあ、指導力、どうなんでしょうね。ま、これに懸けていらっしゃるということなので、あの、何とかしたいって思いはあるんでしょうけれど、どうも何かその、思いと現実とは、思いの方が空回りしている感じがしますね」
岡安譲
「さ、そしてですね、今日は実はこのあとも、消費税についてじっくりと考えたいと思います」
村西利恵
「緊急企画です。消費税増税に向けた動きに怒りが収まらないという宮崎哲弥さん。今日はじっくりとそのわけを伺います」
(いったんCM)
…………………………VTR開始…………………………
野田首相
「第1弾の消費税引き上げは、2014年の4月を予定をしております。その一体改革をやり抜く、不退転の決意は、不変でございます」
東日本大震災からの復旧・復興、原子力災害の収束を最優先課題に掲げながら、消費税の増税にひたすら突き進む野田総理大臣。
「アンカー」の論客、宮崎哲弥は、野田政権は財務省の言いなりだと怒りを爆発させ、番組でも厳しいコメントを…。
(1月26日放送「アンカー」より)
宮崎哲弥
「こういう政権であるということは、残念ながら『日本の不幸』と言わざるを得ないと思います」
円高・デフレで低迷する景気。拡大する財政赤字。
野田内閣と消費税増税に潜む落とし穴に、宮崎哲弥が鋭く迫ります。
…………………………VTR終了…………………………
岡安譲
「今日は緊急企画として、宮崎哲弥さんに消費税増税について、掘り下げて解説していただきます。今のVTRで分かるかなーと思うんですが、いつも宮崎さんはですね、野田政権の動きに、穏やかならずすごく腹を立ててらっしゃる」
宮崎哲弥
「そうですね。ま、あの、一番最初にね、その、野田政権発足した時に、えー、菅内閣マイナス脱原発、が、野田政権の性質であるというふうに、かなり厳しい…」
岡安譲
「はい、酷評されました(笑)」
宮崎哲弥
「というのはなぜかというと、もともと消費税増税も、TPP参加も、菅内閣が去年の初めに打ち出した、あの、方針だったわけですよ。で、これを踏襲している。ところが途中で出てきた、あの、東日本大震災を経験して出てきた脱原発については、たぶんこの人はマイナスなんだろうと。マイナス脱原発と。結局、あの、経済政策に関しては、あの、表立った経済政策に関しては、菅内閣と変わらない。そういう姿勢の政権であると、そういう性質の政権だと。ますますそれが明らかになってきたと思いますね」
岡安譲
「これ素朴な疑問としてですね、何で野田さんはここまで消費税増税にこだわるんですか」
宮崎哲弥
「ま、ひとつには、あの、VTRの中にもあったように、ま、これだけね、消費税増税というのを高く掲げた政権は、今までなかったわけですし、えー、ま、それはニワトリが先なのか卵が先なのかの関係で、もともと野田さんはね、そんなに消費税増税ということ言っていらっしゃらなかったんですよ。ところがやっぱり財務大臣になって、大きく立場が変わられた。これ菅さんも同じ。財務大臣になって、大きく立場が変わられたということを見ると、んー、やっぱりその、財務大臣時代に、財務省の影響が、特に、あの、財務省の事務次官である勝栄二郎(かつ・えいじろう)氏の影響というものが強く反映してるんではないかというふうに考えるのは無理からぬところだと思いますね」
岡安譲
「なるほど。さあ、えー、財務省も躍起になってこの増税をしようとしているんですが、宮崎さんの怒りをひとつひとつ、ポイントを挙げて見ていきたいと思います。まずひとつめはこちらです。知られざる『消費税の欠陥』」
宮崎哲弥
「はい。あの、ま、いろいろ消費税は問題があるんですけど、あの、意外と知られていない欠陥として、この点があるんですね。滞納額というのがあるんですね」
村西利恵
「消費税というのは他の税に比べて、実は滞納額が大きいんですね。これ税別滞納額をグラフにしたものですが、消費税の滞納額は、全体のおよそ半分を占めていまして、所得税や法人税よりも滞納額の多い税ということが言えます」
岡安譲
「これ意外な感じしませんか、金井さん」
金井啓子
「そうですね、さっき何か網かかけてザクザク取れるのが消費税っていうふうに…(笑)」
岡安譲
「取りっぱぐれないような気がしますよね」
金井啓子
「はい、勝手に思って。違うんですね」
宮崎哲弥
「あの、あくまでも滞納額ではあるんだけれども、要するにその、まず不景気で、消費税をこの価格に転嫁できないという、あの、事業者がかなりいるので、そこで滞納という形になってしまうということもあるし、あるいはその、制度の問題として、これはちゃんと検討しないければいけないんですけれども、例えばインボイス方式という方式を使えば、あの、ま、その、この滞納というのはある程度、予防できるし、あるいはね、今ね、内税でしょ?」
岡安譲
「内税ですね、そうですね」
宮崎哲弥
「その、あの、価格はひとつで、税とその本体価格というのが一体になって表示されてるでしょ」
岡安譲
「税込105円というような…」
宮崎哲弥
「税込という形になってる、税込で表示されてるでしょ。昔は違ったでしょ(一同同意)。昔はちゃんと外税方式で、税額はいくらなのかと、これにかかってる消費税いくらなのかということが表示されてたのに、いつのまにか、財務省が、内税にしちゃったわけですね。これ私、あの、これは私の邪推かもしれないけど、痛税感というものをなくすための…」
村西利恵
「確かに負担感はないんですよね。レジに行って改めて消費税払うとなるとすごく取られてる感じがするんですけど」
岡安譲
「そう、税これだけ払わなくちゃいけないのかと思うわけですよね」
宮崎哲弥
「でしょ。ところがお店の側からすれば、えー、価格転嫁をしにくくなるひとつの要因にもなってるわけですよね。だって単に値上げしたように見えるじゃないですか」
岡安譲
「見えますもんね」
宮崎哲弥
「これはじゃあやっぱり税金の出は別ですというふうに、外税方式に戻すとかね、そういうことをやらないと、例えばこれ今、えー、3000億円超ぐらいじゃないですか、その、滞納額が。これ5%で3000億円ですから、三千数百億円ですから、3400億円程度ですから、これ、10%とか15%にしていった場合には、まあ1兆超えてしまう可能性があります」
岡安譲
「単純計算で行くとそうですよね」
村西利恵
「さらに払えない事業所が増えるだろうと」
宮崎哲弥
「そうするとね、消費税の良さというのは、おっしゃるように、非常にこう徴税、税金を徴収することが楽であるということ、それから公平性が担保されているということが、消費税の強みなんですけれども、その強みというのが発揮できなくなると、いうことになりますね」
岡安譲
「うーん、腑に落ちないのは、私たち払ってますよね、消費税。でもそれが滞納されてるっていうと…」
宮崎哲弥
「まあそれはね、いろいろ制度的なね、問題があって、これはやや複雑なんですけれど、あの、その、消費税というものの性質、あの、を、めぐって複雑な問題があるんだけれども、まあ、とにかく現実はこういうこと、形になっているということです」
岡安譲
「こういう制度欠陥を直さない限り、あまり意味ないんではないかという、お話のひとつですね。それから問題点の消費税、宮崎さんが怒っている2つめの理由、まいりましょう。こちらです」
岡安譲
「いま消費税率を10%にしても、財政再建は困難、ということで、これ、分かりやすくですね、税収の移り変わりを表すグラフを用意しました。ご覧いただきましょう」
岡安譲
「はい。これが近年、税収がこうやって下がっていく減少傾向にあるんですが、さらにこのグラフに、消費税に関連したものを加えてみます。ちょっと変えて下さい」
岡安譲
「はい。ここの97年の部分ですね。ここで消費税を5%に増税したんですが、あれれ、増税、税収が増えるかなと思いきや、むしろ、下がっている」
宮崎哲弥
「これね、97年というのが、53.9兆円。だいたい54兆円あったんですね。ところが、えー、あの、11年度なんかは、2011年度では40兆円ですから、大幅な下がり方をしてる。これはですね、安住さんは、デフレは不景気じゃないとおっしゃってましたが(一同笑)、延々とずーっとデフレが続いているがために、だいたい98年からデフレに陥ってますから、この15年近くに渡るデフレのせいで、景気が悪いから所得税や法人税を払うことができない。払うことができないからどんどん税収も下がっていくという、構造になってるわけですね」
岡安譲
「確かにこれ、97年を超えた税収って1年もないわけです」
宮崎哲弥
「1年もないですね。ここにね、07年に、えーっと、51兆まで行くんです。で、これでプライマリーバランスぎりぎりまで行くんですが、これどういう年だったかっていうと、あの、ずーっとこの低水準で景気回復がされていると。時期としては、いざ、あの、かなり超えていた、長い間の、あの、景気回復だったんだけど、非常に低水準、あの、低位安定型の水準だったということが、いざなぎ超えとかって言われましたよね、あの、時期だけはね。その最後の年なんです」
岡安譲
「あ、それが2007年にあったわけですね」
宮崎哲弥
「そしてガタンと落ちてるでしょ。ガンガンガンと落ちていってるでしょ。これは2008年、リーマンショックで」
岡安譲
「その落ち込みの激しいのはそういうことですね」
宮崎哲弥
「ということで、これ何を言いたいかというと、あの、必ずしもこれを見て、消費税は景気に悪影響をもたらすというふうな説明をされる、あの、消費税反対派の方もいらっしゃるんですが、私は必ずしもそれが正しいとは思わない。それ、明らかにこうやって、右肩下がりに下がっていくのは、安住さんは否定されましたが、デフレがあの、景気の、不景気を、この、起こしている、不景気を起こしているから税収が下がっていくということで。だから逆に言うと、いかに増税したとしても、景気が良くならなければ、あの、十全な、あの、財政再建というのは難しいと、困難であるということを示しているわけです」
岡安譲
「増税よりまず景気回復ありきということで、金井さんどうお考えですか」
金井啓子
「そうですよね。やっぱり何かこう、まず、あの、今やったとして、ま、消費税を上げると、ま、アナウンスして、その直前に駆け込みの需要っていうのが、あると思いますけれども」
宮崎哲弥
「それはあり得ます」
金井啓子
「ただ、もうそのあとは、明らかに落ち込むというのは」
岡安譲
「反動が来ますからね、それでね」
金井啓子
「そうですよね。もうそれはその、例えば去年の、テレビのデジタル化の時に、みんなわーっとテレビを買って、で、そのあとガクンとなってるっていうのを見ても、そういう反応があるっていうことを考えたら、ちょっと今の状態で、今の景気の状態でやるっていうことはかなり厳しいのかなっていうふうに思いますね」
岡安譲
「さて、宮崎さんの見解を実は伺いたいことがひとつありまして、それがこの動きです」
岡安譲
「はい。事実上のインフレターゲットを日銀が決定ということなんですが。これインフレターゲットという言葉を分かりやすく言うと、どんな感じになりますか」
宮崎哲弥
「あの、適正なね、インフレ水準というのが、デフレを脱却して、と、ゼロになりますよね。でも脱却だけではなくて、えー、あの、生活に困るような物価高ということではなくて、あの、全体が景気が良くなっていくために、ある程度インフレ率が、穏やかなインフレ率があった方がいいわけ。するとだいたい、あの、2%から2.5%程度のインフレ率があった方がいいわけですね。そうすることによって景気がどんどん温まっていくと。で、それをやる、その目標値を定めて、目標を達成するためまで、えー、日銀がお金を刷る」
岡安譲
「市場にお金をこうどんどん出していく…」
宮崎哲弥
「どんどん出し続けるという、そういう金融政策の、積極的金融政策を行い続けるというのが、インフレターゲット。まあ事実上のインフレターゲットということで」
村西利恵
「今の解説を踏まえた上で、ちょっとニュースをご覧いただきましょう。先週、日本銀行はデフレ脱却への姿勢を明確に打ち出すために、物価上昇率の目標を当面1%とする、事実上のインフレーターゲットを初めて導入しました」
…………………………VTR開始…………………………
(2月14日)
日本銀行 白川方明総裁
「当面、消費者物価の前年比上昇率1%を目指して、強力に金融緩和を推進していくことにしました」
日本銀行の白川総裁は、今月14日、消費者物価指数の前年からの上昇率について、当面1%を目指すと発表しました。
日本銀行が事実上のインフレターゲットを初めて導入したことになります。
長期に渡るデフレの克服と、深刻化している円高に歯止めをかける姿勢を明確に打ち出すことが狙いです。
…………………………VTR終了…………………………
岡安譲
「さ、この日銀の動きは…」
宮崎哲弥
「ま、これちょっと見ていただきたい、論より証拠ということで。日経株価の推移というのを見ていただきたいんですが、2月14日、まさに日銀が事実上のインフレターゲットを、まあ1%ですから極めて低い、あの、目標だと思うんですけれど、それでもあれだけ明確に言えば、右肩上がりに株価が上がってますね」
岡安譲
「ほんとに分かりやすいですよね。ほんとに分かりやすいですよね、これは」
宮崎哲弥
「これ非常に分かりやすい。で、円安もあの、円高も、あの、こう緩和されて、円安方向に進んでいるということで」
岡安譲
「今日も一時半年ぶりに80円台を回復したと」
宮崎哲弥
「ということはこの番組でずっと言ってきたでしょう。あの、日銀が、あの、然るべきことをやれば、こういう問題というのは解決、円安もあの、一石三鳥とかって言ったじゃないですか。景気も良くなるし、あの、為替も安定的な水準になっていくし、というようなことを話したでしょう?で、やっとそれ、重い腰を、まだね…」
岡安譲
「ほんとに重い腰なんですね」
宮崎哲弥
「まだ中腰、私からすれば中腰ぐらいなんですけど、だって、これに先行するFRB、アメリカの、連邦制度準備理事会は、2%の事実上のインフレターゲット」
岡安譲
「日本1%ですからね」
宮崎哲弥
「そう。しかもね、あの、FRBに関しては単に物価にコミットするだけではなくて、雇用にもコミットするというふうに、バーナンキ議長おっしゃってるわけですよ。もう雇用というのは景気の最終的な局面ですから、あの、景気のいい時は、最終的には雇用が良くなっていく、失業率が下がっていくということですから、非常に長期的に経済全体にコミットするということを、バーナンキさんはおっしゃってるわけですね。日本もね、このくらいのことは言ってほしいんですよ。但し、これ日銀とFRBでは制度が違いますから、雇用にそれほどコミットするわけにはいかないんですけれど、だったらせめて2%の物価目標率を、インフレ率を目標とすると、いうふうになれば、これは、これでも、こう短期でこんなに物価が上がるわけですから、非常に大きな変化というものが期待できると思うんですけどね」
岡安譲
「はい。さあ、徐々に宮崎さんがヒートアップしてきたところで、最後の宮崎さんの怒りにまいりましょう。こちらです。なぜ、大手新聞の報道は、消費税増税に『賛成』なのか」
宮崎哲弥
「うん。あのね、財政を良くするためには3つ方法があるわけ。ひとつは増税です。私はこのことを否定するものではありません。いつか消費税を上げなければ、消費税率を上げなければいけない、あの、場面というのはやってくる。それがいつなのかという問題です。で、もうひとつはね、景気全体が良くなって、これ景気全体が良くなる指標というのは名目成長率が上がるということです。名目成長率が上がって、税収が上がって、財政が良くなっていくと。最後のひとつは、財政削減。支出を減らすということです。この3つの方法があって、私は全部やらなきゃいけないし、さらに言うならば、景気を長期的に良くするためには、税制改革とか、イノベーションを促進するような政策というのも、産業政策的なこともとると、いうことで、そういうその、政策を総動員することによって、財政を良くしていかなければいけないのに、何だかね、あの、消費税さえ上げれば財政問題が解決するかのような、論評というものが多すぎますよね」
岡安譲
「それは大新聞が、本当にそう思ってるんですか?」
宮崎哲弥
「まあ本当にそう思ってる可能性というのもあるけれども、やはり、どうしてそれじゃあそういうふうに思うようになったかというと、財務省さんや日銀さんが、そのようにおっしゃっているからと、いう、可能性が高いと(笑)」
岡安譲
「(首をひねりつつ)いや、そこをやっぱ、きっちりとメディアとして、いやいや消費税増税、今じゃないでしょうと異を唱えてもらわないとと、僕は思うんですが」
宮崎哲弥
「だから私は不思議な…それ(金井に)メディアの現場にいらしてどうですか?報道の現場にいらして」
金井啓子
「けっこうでも検証してるようには、と、思うんですけど、でも宮崎さんとしては、それが足り…」
宮崎哲弥
「だって社…、あの、ロイターさんはともかくとして、社説なんかは、とにかくもう待ったなしだとかね」
岡安譲
「そうですね」
宮崎哲弥
「あの、財政再建のためには、もうとにかく消費税を上げることが、先行することが正しいんだというような論説ばかりですよね。私は非常にこれは不思議な気がしますね。あの、ここまで一色に染め上げられるというのは、何らかのね、例えば原子力ムラみたいな、金融ムラみたいな、それとか、財務ムラみたいなね、そういう、こう、このムラができてるんじゃないかというような、疑いすらかけたくなりますね」
岡安譲
「なるほど。えー、宮崎さんの怒りはちょっとまだまだ収まらないんですが、またこれ機会を改めていつか、えー、違う問題についても切り込んでいただきたいと思います」
宮崎哲弥
「本当は金利の問題とかね、長期金利の問題とか、あの、国債というのは本当に暴落するのかと、暴落の危機にあるのかというような問題を、も、これに密接に関連したというか、メインの問題ですから、いずれね、またこういう機会で…」
岡安譲
「いずれ、ぜひお願いしたいと」
宮崎哲弥
「設けていただければ…」
岡安譲
「分かりました」
宮崎哲弥
「怒りますが(一同笑)」
岡安譲
「存分に怒っていただきたいと思います。今日は時間になりました。消費税について宮崎さんの緊急企画をお届けしました」
(他のニュース報道のあと番組最後に)
岡安譲
「今日は消費税増税について宮崎さんにスパンと斬っていただいたんですが、最後のTPPのニュースとか(交渉参加事前協議でアメリカが日本側に21分野で準備状況確認)、宮崎さんの導火線にこう、怒りの導火線に火が着くのは、いくらでも転がってるんですよね、世の中」
宮崎哲弥
「それは私のせいじゃなくて、野田佳彦氏のせいです(一同笑)」
林弘典(関西テレビアナ)
「今日の宮崎さん、いつにも増してね、かっこよかったです。キレてる宮崎さんもかっこいい」
岡安譲
「林さんがほめてます」
宮崎哲弥
「あ、あ、ありがとうございます」
(番組終了)
____________________________内容紹介ここまで
4週間もヤマヒロさんが不在の「アンカー」スタジオ。
当初は大丈夫かなーと心配もあったんですが、いやいやどうして、岡安さんすごく頑張ってますよね。この日も随所に良いツッコミを入れてたと思います。
私は前々から言ってるように経済や財政は全く分からない人間です。
でもやはり景気がこのような状態で消費税を上げても、税収アップにつながるとは思えません。
確かに世論には「消費税増税もやむなし」という声も少なからずありますが、それもあくまで「増税することで財政や社会保障が上手く行くなら」という前提で言っているわけでしょう?
「できるだけのことはやりましたが、これでもう精一杯です。だから消費税上げさせて下さい」というならまだしも、政府も日銀もそこまでの努力を重ねてきたようには私には見えないんですが……。
なのに、大手新聞の社説は本当にどこも消費税値上げに賛成なんですよね。
しかも、宮崎さんの指摘にもあるように、「消費税を上げさえすれば問題解決」みたいに間違った方向に誘導しているように見えます。
ちなみに宮崎さんはこの翌日の2月23日(木)も「アンカー」に出演したのですが(最初に書いたようにもともと木曜レギュラー)、前日の話に関連してこんなことを言われていました。
「新聞を見ると、今回の“中腰”程度の日銀の物価目標値の設定ですら、『日銀の独立性に対して政治が圧力をかけた』という論説ばかり。昨日も申し上げたが、やっぱり日銀ムラというのがジャーナリズムの中にできているのではないか」
実は「アンカー」金曜レギュラーの森田実さんもご自身のサイトで1カ月前にこう述べておられます。
2012.1.23(その3)
森田実の言わねばならぬ
最近の大新聞、大テレビ局は、消費税増税推進論一色である。どうかしているのではないか?! 消費税増税に反対する論者のテレビ、大新聞での発言はほとんど見られなくなった。
テレビ局内部の人間が「最近は消費税引き上げ反対論者を出演させることは、やりにくくなりました」と言ってるとの話が広まっている。
野党議員のテレビへの出演は明らかに減っている。とりわけ消費税増税反対論者の姿が、マスコミから消されてしまっている。新聞にもあまり登場しなくなっている。小泉郵政改革のときと同じようなことが起きている。
これが、野田内閣と財務省の圧力にテレビ、大新聞側が屈服したために起きているとすると、野田政権はナチス・ドイツやムッソリーニ・イタリアの道に進みつつあると考えざるをえない。
マスコミよ、政治権力に屈してはならぬ。政治権力の手先になってはならぬ!
新聞だけでなくテレビも消費税賛成でまとまっていると。
ほんと何なんだろうこれは?ということで、ちょっと調べてみたところ、みんなの党の山内康一議員のブログにこのような記述を見つけました。
2011年6月19日 (日)
大手マスコミの増税志向
6月16日に超党派のある大きな動きがありました。
超党派の「増税によらない復興財源を求める会」というもので、民主、自民、公明、みんな、社民、国民新の国会議員が、200人以上も賛同しており、会長は安倍晋三元総理です。
安倍晋三元総理から社民党の阿部知子政審会長まで、右から左まで反増税の国会議員のグループです。
しかし、ほとんど報道されていません。黙殺状態です。
ふつうなら、もっとマスコミで報道されてもよいはずです。
しかし、マスコミは「反増税」の動きを報道したがりません。
政府の復興構想会議でも財源を増税に求めることを決め、財務省主導の増税路線にマスコミも乗っかっています。
某大手新聞社に大物の財務官僚OBが天下ったりしていて、財務省の増税シフトに対して大手マスコミは賛成モードです。
消費税が上がっても大手新聞社は困らないカラクリがあります。
大手新聞は「新聞購読料は消費税対象外」という主張をし、その主張に財務省はOKを出している様子です。
財務省と大手マスコミはすでに蜜月状態にあります。
こういう景気の悪い時期に増税すれば、さらに景気は悪化し、国の歳入は増収どころか減収になりかねません。
(以下略)
興味深いことに、この山内議員の書き込みから約3週間後の2011年7月12日、日本新聞協会は「経済産業省の意見募集に応じ、2012年度の税制改正に関する要望を提出」しています。
「新聞は民主主義と文化の発展に大きな役割を果たしているとして、消費税率引き上げの際は、欧米諸国と同様に軽減税率を適用するよう求めている」のです(以上、日本新聞協会のサイトより)。
何これ……?!(-.-#)
しかも日本新聞協会のサイトの「会員社一覧」を見ると、協会には新聞だけではなくてテレビ(放送)も加入しているんです。
つまり、大手新聞もテレビも、消費税率を軽減してもらうことと引き換えに、消費税増税賛成の論陣を張ってるってこと?
もし本当にそんな汚いことをメディアが結託してやってるんだとしたら、もはや「民主主義の発展に役割を果たしている」なんて言えないのでは?
ところが、先述の「会員社一覧」をよく見ると、実は関西テレビも入ってるんですよ。
関西テレビ全体としてのスタンスがどうなのかは知りませんが、少なくとも「アンカー」の出演者を見る限り、消費税増税反対論者がすごく多いです。
宮崎哲弥さん、森田実さん、青山繁晴さんなどレギュラーコメンテーターもそうだし、メインキャスターの山本浩之さんもそうです。
これはどう解釈したらいいんでしょう?(゜ペ)ウーン
大阪という地の利(?)を活かし、中央からの「圧力」に屈さず頑張っているのだとしたら、それは大変喜ばしいことですが……。
※拙ブログ関連エントリー
・11/11/5付:「アンカー」ISD条項は“インチキな訴訟で大打撃”条項by宮崎哲弥氏
・12/1/28付:「アンカー」哲ちゃんの野田政権批判…東京のメディアもこれぐらいお願い
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■「お気楽くっくり」更新済
同じ靴が3足。
★このブログが面白かったらクリックお願いします→
★ご面倒でなければこちらも→
★拙ブログのミラー(FC2)にTwitter、facebookのボタンがあります。
アニメ「めぐみ」配信中。
英語・中国語・韓国語版もあります。ダウンロードはこちらから。コピーフリーです。世界に広めましょう!
「島根県の竹島英文ページを検索に引っ掛かり易くする作戦」もよろしく。
takeshima dokdo dokto tokdo tokto
________________________________________________
★コメント・トラックバックを下さる方へ
お手数ですが規約(12.1.15改訂)に一度目を通された上でお願いいたします。
Comments
三橋孝明氏の記事
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11144562811.html
「我が国のかたち」様の記事
http://ameblo.jp/blogdetox/entry-11142883361.html
などにあるように、「財務省が国税庁を使って『増税に反対すると脱税容疑で逮捕する』と各所を恐喝して回っている」と言う話もあると聞きます。
これから先、関西系の報道ももっとヤバイことになってしまうのでしょうかね・・・?
マスコミはそこまで周りが見えなくなっているという事なんでしょうね。
かわいそうなマスコミ関係者w。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20111213/plt1112131159002-n1.htm
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20120103/plt1201031040000-n1.htm
昨日の読売朝刊は1・2・3面&社説使ってキャンペーン張ってました。