「アンカー」橋下維新W選勝利で大阪都構想の次の一手と国政への影響
※【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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■11/30放送 関西テレビ「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
大阪都構想実現に向け、橋下さんは国の法改正よりもまず関西の足場固めを優先!?
後半は、大阪W選の結果が国政に与える影響について。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
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内容紹介ここから____________________________
(大阪維新の会から当選を果たした松井新府知事が選挙戦で距離を置いてきた民主党や自民党幹部と相次いで面会、のニュースを伝えた後)
山本浩之
「大阪都構想の話については、このあとの青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーで今日は取り上げていただくことになっているんですが。えー、松井新知事の、この各党の幹事長とのこれ面会、これどういうふうにご覧になりますか、一言」
青山繁晴
「僕は正直、あの、国会審議とは別な目で見て、まず笑っちゃったんですけどね」
山本浩之
「笑っちゃったんですか(笑)」
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■11/30放送 関西テレビ「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
壊すものは市役所だけではない!大阪都構想の破壊力を解き明かす〜橋下維新の行方を青山ズバリ!
大阪都構想実現に向け、橋下さんは国の法改正よりもまず関西の足場固めを優先!?
後半は、大阪W選の結果が国政に与える影響について。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
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(大阪維新の会から当選を果たした松井新府知事が選挙戦で距離を置いてきた民主党や自民党幹部と相次いで面会、のニュースを伝えた後)
山本浩之
「大阪都構想の話については、このあとの青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーで今日は取り上げていただくことになっているんですが。えー、松井新知事の、この各党の幹事長とのこれ面会、これどういうふうにご覧になりますか、一言」
青山繁晴
「僕は正直、あの、国会審議とは別な目で見て、まず笑っちゃったんですけどね」
山本浩之
「笑っちゃったんですか(笑)」
青山繁晴
「だって民自公、三党幹事長揃い踏みですよ。今まで何人も何人も大阪知事誕生しましたが、その最初の挨拶回りに、こういう大政党の幹事長が揃い踏みって一回もなかったですよ。分っかりやすい人種ですね、政治家ってね」
山本浩之
「ほんとそうですね」
青山繁晴
「ねえ。後ろにいる橋下さんがおっかないから、もう、こう『よしなに』って感じで、幹事長が雁首揃えて出てきた。まあしかしそういう政治家の、在り方でいいのかなというのはやっぱり思いますよね」
山本浩之
「はい。ではコーナーにまいりましょうか」
青山繁晴
「はい。今日はあの、今のお話にも関連しますけど当然、日曜日の、いわば橋下ショック、大阪ショック、これを、ショックっていうのは、実は僕はもうほとんどいい意味で言ってます。やっぱり日本の長い歴史、特に明治維新以降の歴史で、この、大阪、関西発の出来事で、東京や日本が揺さぶられるって、その、しかも、今までの古い体質を何とか脱却しようって意味で、揺さぶられるってことはなかったんじゃないでしょうかね」
山本浩之
「そうですねー」
青山繁晴
「で、ただ、その、橋下府政の最初の頃に、ま、とにかく、あの、財政赤字を何とかしなきゃいけないから、もう大阪は、もう交響楽団もやめだと、お笑いがあればいいんだと、言われた時に、僕は猛反発しまして、そしたら橋下さんが、だいぶ経ってからですけども、やっぱりああいうふうに全否定して、もう何もかもあえて一緒くたにして、こうバタンと倒さないと物事進まないんですよと、おっしゃったんですよ」
山本浩之
「そうでしたね、ええ」
青山繁晴
「で、それは、本心をちゃんとおっしゃってるけど、やっぱり僕はそのやり方には賛成できない。大阪には交響楽団はあくまで必要だと。例えばね。文化の在り方としても思います。でも、もう一度申しますが、大阪発信のこの、いわば、新しい力を今日は考えたいんですが、今日のキーワードはこれです(フリップ出す)」
山本浩之
「『何を壊した?何を壊す?』」
青山繁晴
「はい。これ実はまず、1コ目は、すでにこの日曜日だけで、もう、ガシャーンと壊したものがあるんですよ。壊されちゃったものがある。で、さらにこれから次のやり方、その大阪都ってものをつくっていく上で、何を一体壊していくのかと。で、これは、もう日本国民全体の命運を分けるぐらいの、大きな出来事が始まろうとしてますから、今日はもう、ほんとこれこそ皆さんと一緒に、具体的に考えたいと思います」
山本浩之
「分かりました。ではコマーシャルを挟んで、青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「さ、大阪ダブル選挙の結果を受け、大阪は変わるのか。そして日本は変わるのか。さっそくお願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。日本は変わるのか。それを決めるのは、実は、次の一手ですよね」
一同
「うーん」
青山繁晴
「もう前に向かってどんどんどんどん事態は進んでるんですけれども。まず、その地元大阪の中でも、経済界、どういうふうに受け止めているか。ちょっと何人かにお会いしてきました。その結果、例えばこれです」
村西利恵
「関西の財界人は、市長選について、『こんな結果とは思わなかった』と」
青山繁晴
「はい。これ、関西の財界人と言っても幅広いですけれども、いわば主流派の、人なんですよね。で、関西財界って例えばこの、一両日ぐらいの新聞を見ていただくと、好意的な反応ばっかり報道されてるでしょ(一同同意)。でも本当は、ざらっと言うと、関西財界人の、それって2割になってないと思いますよ。8割以上の人が、いやあ困ったことになったなと。4年前は、実際にその橋下さんの誕生を、心から歓迎した財界人多かったけど、この間に、この4年の間にやっぱり随分変わったわけですよね。で、この財界人は、その、いわば、んー、今回の結果困るなあと、いう考えをいわば代表して、こんな結果とは思わなかったしねえと言われたんですよ。で、こんな結果ってのは実はこの平松さんが勝つとは、思ってたわけじゃない。そうじゃなくて」
村西利恵
「わけじゃない」
青山繁晴
「はい、これ見ていただくと、要するに、こんなに差が付いてると。23万票も差が付いてると。ここまで大差になるとはと。つまり、ここまで橋下さんのいわば破壊路線に支持が分厚いとは思わなかったって意味なんですよね。で、これは実は、それも、やっぱりこの一両日の、報道、っていうか、もう3日目ですか、ね、その報道見ると、圧勝圧勝、すごい圧勝だったと、市も府もそうだったと、いう報道になってるんですけれども、実は当事者本人、橋下さんズバリ、どう思ってるかというと、意外な反応をしましたよね。例えばこれです」
村西利恵
「橋下さんはきのう会見で、『前回』、つまり平松さんが市長になった選挙ですね、36万7000票取ったんですが、『その時よりも得票を増やしたのだから、平松市政は一定の信任を得たと思っている。平松市長が掲げる市民協働という方針はしっかり受け継ぎたい』と話しました」
青山繁晴
「ええ。これやっぱり、あれ?平松市政が、一定とは言いながら信任得た? で、平松さんの路線を受け継ぐ? 何だこりゃと思った人も、いると思うんんですよね、実際に投票に行かれた有権者も。で、これ、すごく世間の常識ふうに言えばですよ、あれだけ圧勝したんだから、もう余裕持ってですね、まあ、あの、平松さんも良く頑張ったよと。で、こういう市民協働って、これみんなで頑張りましょうってことだから、当たり障りのない、ま、はっきり言うと、どうでもいいとは言わないけれども、さして特徴のないことだから、それぐらいだったら、それは考え共有できますよと、そういう意味かなと、思う人もいらっしゃると思うんですが、いや、僕は違うと思います。橋下さんの本心はこれです」
村西利恵
「橋下次期市長の心境は、圧勝だとは思っていない」
青山繁晴
「はい。つまり、橋下さんは、この選挙自体は勝つと、いうことを、最後まで疑わずにいたと思います。但し、それは危機感持たないって意味じゃなくて、終盤戦なんかものすごい勢いで、さらに力入れましたよね(一同同意)。でも、勝つとは思っていたけれども、平松さんが52万票、これ本当は票数だけを比較するのはほんとはおかしいんですよ。だって、投票率が17ポイントぐらい上がってるわけですから(一同同意)、それは単純に票数も増えてるんですが、ただ、その、大阪市っていうのは、本当は例えば東京都の1200万と比べると広さも違うけれども、人口は200万台なわけですから。その中で50万人を超える人が、いや、平松市政の方がいいんだって言ったっていうことは、圧勝とは言えない。つまり…」
山本浩之
「得票率の40%は平松さんですからね」
青山繁晴
「そうです。ね。だから4:6なんですよね、実際は。だからそれで行くと、その、破壊には足りないと思ってるんですよ。この橋下徹って人の、いわば、政治的な天才ぶり、政治的天才だと間違いなく僕は思ってますけれど、4年前から。でも、その特徴は、自分を破壊者だと、はっきり定義づけてることですよ。そこは迷いがないんですよ。破壊するにはこれでは足りないと思ってる。ということは、さっき言いました次の一手というものも、メディアが今、何となくこう、こうかなと思って、報じてることはやらない。ね。違うことをやってくるんですよ。メディアと違って、現場にいる人たちは、次の橋下さんの意外な手を予感してるところがあって、それも、実は、そういう人たちに会ってきました。会ってきた結果、例えばこれです」
村西利恵
「大阪都構想の次の一手はというと、関西の知事、市長、それから有力な地方議員の見方としては、『国政進出はダミーで、次は来年の京都市長選、再来年の神戸知事選を、維新の会が取りに来る』(一同驚き)」
山本浩之
「ああ、そうですか」
青山繁晴
「はい。これはですね、あの、実際に現職の知事、そして、これは政令指定市の市長、そして、例えば有力地方議員ていうのは、その、複数の政令指定市の、議長をなさっていたり今、あるいはかつて議長やってたような有力な人に、僕は、あの、ぐるぐる回ってお会いしてきました。で、それを、ま、総合するとですね、これは僕の責任で総合すると、その橋下さんは、あの、国政に行くために、やってんだろうって見方多いよねと、特に関西財界に多いよねと。つまり大阪都なんて簡単にできるわけがない、あんなものは途中でほっぽり出して、大阪都構想やるやるって言いながら、それはできないままでもいいと」
山本浩之
「財界にはそういう見方もあるということですね」
青山繁晴
「そうです。財界から見ると、それを夢物語であって、そうやって人気を惹きつけておいて、自分は国政に出ていくつもりだと。ね。財界はそう見てるけど、その、いわば、首長とか、それから地方の議員からしたら、その話は将来あるかもしれないけど、現在はむしろダミーで、それどころか、地道に、その、目の前の首長を押さえに来るだろうと。で、たまたま来年、来年の2月に、京都の市長選挙ある。再来年になったら今度は神戸の市長選挙もある。そこを維新の会の候補で、取りに来る。つまり、周りを固めていくということなんですが、それを分かりやすく言うと、こうです」
村西利恵
「大阪都構想に向けて、国の法改正は後回しにして、関西の足場固めを優先するんだと」
一同
「ほうー」
青山繁晴
「はい。つまりですね、これ最終的には大阪都っていうのは、国の法律を変えないと(一同同意)、地方自治法はじめ法律を変えないとどうにもならないんですが、とりあえずもう一発脅しは出しましたよね。もし国政が協力してくれないんだったら、国政選挙、いつあるか分かんないけども、今度の衆議院選挙に維新の会、候補立てるぞと」
山本浩之
「近畿で」
青山繁晴
「はい、はい、近畿一円で立てるぞ、脅したから、さっき、ストレートニュースで申した通り、三党の幹事長が『よしなに』と(揉み手のジェスチャー)、こう出てくるわけですけれどもね」
一同
「(笑&ざわ)」
青山繁晴
「でも、やっぱり究極はご本人が、ドーンと押し出て行って、周りの候補者引き連れて、どんどん当選させるっていうのが予想されるじゃないですか。でも、それは後回しでいいと。つまり、もうすでに4年かけてやると言ってるわけですよ。で、これは、その、無茶な急いでやるって言うんじゃなくて、逆に言うと4年たっぷりかけますよと。だから最終段階、その、関西の地元がしっかり固まっていれば、東京が抵抗できるはずはない、これはあとでいいんだと。そうじゃなくて、関西の周りの首長押さえていくことから、えー、実はやるんだということなんですよね」
一同
「へえー」
青山繁晴
「で、僕は彼の、その、政治的天才ぶりからすると、次の一手というのは、こういう方々が実際に予想してる方向の方が、当たってるだろうなと思うんですよ」
山本浩之
「へー、そうですか」
村西利恵
「今、皆さんは、じゃあ危機を感じてるっていうことですよね」
青山繁晴
「そうです。つまり、ね、誰とは言えないけど、要するに、自分が落とされると思ってる人がいるわけですから。ね。そして、えー、今たまたまここに知事選のこと書いてませんが、やがては、その、知事選にも波及すると思ってるわけですよ。で、そうすると、そこに連なってる議員たちは、要するに全部根こそぎ変えられちゃうんじゃないかって恐怖があるわけですよね。しかしその上でですね、これあくまでいわば政治的な、一種のゲームでもありますよね。で、やっぱり今回の選挙でも問われたのは、ま、平松さんに50万票入ったことのひとつの理由はですね、その、大阪都構想が、本当は、市民の暮らし、国民の暮らし庶民の暮らしをどのように良くして、それが経済良くして、どういうふうにプラスに持っていってくれるのかっていうことが、実はあんまり語られなかったんですよね」
岡安譲
「そこらへんに不安がやっぱり表れてますよね、その票にね…」
青山繁晴
「はい、そうです。それは政治的な激突が優先したってこともあるんですよね。で、今日はですね、あの、ニュースをお伝えするだけじゃなくて、ひとつ提案をいたしたいんです。はい、出して下さい」
村西利恵
「そこで、青山さんの提案です。次の一手は、大阪都構想とセットで、大阪『経済特区』構想」
青山繁晴
「はい。これ、あの、ここに書きました通り、ま、僕からの提案なんですけれどもね。提案と言ってもですね、この経済特区っていう言葉、あるいは考え方はもう皆さん耳にタコできるぐらいに、聞かれてると思うんですよ。で、橋下さんも実は大阪府知事に就任して以降、この、経済特区、あるいは民主党政権になってから総合特区って言い方してますけれどもね。総合特区っていうのは、要するに規制緩和だけじゃなくて、税率を低くしたり、そういうのを入れたいですねって話なんですけども。あの、そこに関与して、他の府県や、政令指定市と一緒になって、国に提案も、提案じゃない、すみません、あの、応募もしてるわけですよ。この特区に指定してくれと。しかし、僕が、えー、橋下さんに、できたらお話ししたいのはですね、そうじゃなくて、そういう経済特区じゃなくて、新しい考え方としての、この大阪経済特区なんですよね。で、それ何かというとこうです」
村西利恵
「中身はこうです。大都市圏の一部だけに限定し、法人税引き下げなどで、大企業本社をカムバックさせる」
青山繁晴
「はい。これはですね、あの、今、橋下、ま、前知事というか次期市長というか、今までやってきたその、特区の考え方っていうのは、例えば、『さきす』であったり、そういう特定の地域について、その、特区にする…」
山本浩之
「咲洲(さきしま)ですね」
青山繁晴
「あ、ごめんなさい、『さきしま』ですね、ごめんなさい、『さきす』じゃない、えー、咲洲と書いて『さきしま』と読むと。で、そういう考え方じゃなくて、まさしく、その、関西全体の経済の中心地、ま、あえて言うと中之島あたりに、たくさんの大阪の大企業が集中している、ないしはしていたんですよ。というのは、空洞化してるわけですね、本当は。空洞化って言葉きついかもしれないけれども。これは、1980年代の半ば頃に、僕はここの大阪で、共同通信の経済記者をしておりました。その時、実は有名な企業で、大阪に本社本店を置いてる企業は、まだたくさんあったんですよ(一同同意)。従って、ま、世界の通信社である共同通信にとっても、大阪で経済取材するってのは大きな意味があったんですよ。ところが、それから20数年ですけども、その間に、もう見事に、ほとんどいなくなったんですよ。全部、東京に本店本社を移してしまったんですよね。残ってるのは関西電力と、大阪ガスだけと。だけっていうのはちょっと言い過ぎですけども、目立つのは…」
山本浩之
「まあその2つは東京に移しても仕方ないですからね」
青山繁晴
「そうです。絶対動けないところ以外は、みんな東京に移っていった。従って、それを戻すにはどうしたらいいかってことをやるべき。つまり、大企業の本社が、その、これは、単に大阪市の中之島っていうだけじゃなくてですね、要するにやっぱり京阪神って2000万人人口、いや、近畿は2000万人人口がいて、とても器が大きいんですが、その中でも中心の所に、この大企業の本社がカムバックしてくれると、大企業が喜ぶって話をしてるんじゃなくて、当然すそ野が広い、企業であれば、その、協力企業、分かりやすく言うと下請けも含めてですね、すそ野が広がって、もう、その、関西の中小企業は、実は、大企業の仕事の受注もなくなったからみんな苦しんでるわけですから、そういうところから、その、経済が変わっていくはずなんですね。で、そうすると、今までの経済特区と違うってことは、じゃあ現在までは、どんなことを日本がやってるのかを、見たいと思います。ちょっとこれ出してくれますか」
村西利恵
「日本と、そして韓国、中国で実施されている経済特区の例です」
青山繁晴
「はい。で、まあ韓国、中国は、まあ、まあいいんですよ。その、それぞれのやり方だからですね。ただ言えてるのは、例えば中国で言うと、上海っていう、もともととても経済力の強い所を、さらに強くしようと。で、これは韓国の仁川(インチョン)や釜山(プサン)でも同じような考え方なんですよね。で、ところが日本見ていただくとですね、経済特区って言えるのは、沖縄だけなんですね。で、沖縄には例えばこの、法人税について、えー、いや、法人税についても、それから税制について、いわば特区と言えるだけのメリットはあるわけですが、これって要するに、沖縄経済が弱い、で、その上に、基地に依存する経済って体質もある。さっきの話にも出ましたけど(トップニュース)、日本の沖縄に守りを大きな負担かけてる。いわば、その、弱い所に対して、こう少し、お上から、こういい話を持ってくるような、そして、その負担に対する怒りも鎮めてもらうような、要するにそういう発想なんですよ。もともと強かった所を、さらに強くするための経済特区っていうものが、日本では実は行われてないんですよ」
岡安譲
「なるほど」
山本浩之
「それを大阪に、置こうと」
青山繁晴
「そうです。で、これはですね、実は日本的な考え方とも矛盾しないと僕は思うのは、大阪都ってのは、この関西も犠牲を払うわけですよね。大阪も犠牲払うんですね。つまり、今まであったものを2つにして、例えば職員で言うと、数が半分になるかもしれないと。それは、さんざんっぱら批判はされてるけど、でも血が流れることは流れるわけですね。そうすると、この、大阪に経済特区を持ってくるっていうことについて犠牲を払ったんだから、その権利はあると、いう主張はきちんとできると思うんですよ。で、何よりも、そうやって大阪が元の力を取り戻したら、これあの、実は知らない人が多いけど、例えばね、メディアも、朝日新聞とか、毎日新聞も大阪発祥なんですよ。大新聞で大阪発祥って言えるのは、いや、東京発祥って言えるのは逆に読売新聞だけですからね(一同同意)。だからその底力、関西は文化も歴史も非常に深くて、そして人口も大きくて、そこに力を与えればですね、これは関西だけが得をする話では全くなくて、つまり沖縄の経済特区のように沖縄の人を潤したいって話にとどまるんじゃなくて、明らかに日本全体の経済の押し上げになるし、それから実は、日本だけのことじゃなくて、アジアの、大阪の方がアジアに、距離感近いんですから。アジアの成長センターとして、大阪都が、えー、構想できるわけですね。そうするとさっきの8割以上の財界人が嫌がってるのも、要するに実利があれば経済界はほっといたって近寄って来ますから、だから大阪都に向かっていく、それを一言で言うとこうなる」
村西利恵
「大阪の特別区を経済特区とすることで、経済効果が期待でき、大阪都構想の実現に近づくと」
青山繁晴
「はい。で、これはさっき申しました通り、実現だけじゃなくて、みんなのためになる、大阪都になっていくんじゃないかと思うんですね」
山本浩之
「あ、それに対してひとつ質問なんですけど、みんなのためにっていうところで。さっき、もうすでに、大阪は、京都とか、兵庫、あの、神戸とですね、一緒に、ま、国に対して、応募してるっていう話がありますよね。で、それも特区の申請だし、これも経済特区だけど、これは、大阪特別区っていうか、大阪都が、ま、一人勝ちするっていう形になるんじゃないですか?よそはどうなんですか?」
青山繁晴
「いや、だから、うん、一人勝ちじゃなくて、その波及効果、つまり、あの、大企業も例えばじゃあ本店を大阪に戻してそれで終わりじゃなくてですね、その、すそ野の中小企業をはじめとする、協力企業の強い技術力や高い労働モラルがあって、初めて、蘇る経済できるわけですからね。必ず波及効果がある。それとですね、その、さっき言った、みんなで一緒に特区を申請するっていうのは、例えば、関西広域連合であったりですね、その、市民がよく分かんないまま今までの枠組みがある、ね、それに乗っかってる話ですよ。でも大阪都は本来、その、みんなに分からないんじゃなくてすごく分かりやすい話で突破口を作ろうっていうことですから、改めてそういう経済特区を模索すべきじゃないかなと思うんですね」
山本浩之
「なるほど」
青山繁晴
「で、その上でですね、実は先ほど、一番最初のキーワード、もう一度皆さん、今日は、同じキーワードなんですね。後半に向けたキーワード同じなんですが。これ、要するに、今どっちかというと、何を壊すって話をしたのかもしれないけれども、後半の部分、実はすでに、もう東京のある部分をバサッと壊して、それがさらに別な意味の、新たに壊すものを作っていくとこありますから、後半はその話をいたしたいと思います」
村西利恵
「このあとは大阪ダブル選挙の結果が日本の政治にどのような影響を与えるのか。詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「さ、橋下さんがすでに壊したものとは一体何なんでしょうか。続きをお願いします」
青山繁晴
「はい。逆に言うと、違う視点で言うと、橋下さんにすでに壊されたものがあって、それ何と、国政のある部分なんですよね。だからこれはさっき言いました通りね、ストレートニュースで言った通り、大阪発信で東京を壊すっていうのは今までなかった、画期的なことだと思いますが。えー、実はこの橋下さんの破壊力にはこう、みんなこう群がろうとしてて、さっきの三党幹事長もそうだけど、違う人たちも、こういう動きありますね」
村西利恵
「おととい、亀井さん、小沢さんが会談し、新党構想を話し合いました」
青山繁晴
「もうこの顔を、○○○○いっただけで(笑)、ちょっとこう落差がありすぎるんだけど(一同笑)、要は新党構想って、その、要するにもう、郵政問題を含めちょっと行き場がなくなってきた国民新党の亀井さんと、裁判も抱えて、そしてこのまま消費税選挙をやったら、小沢チルドレン、小沢ガールズはほとんど全部落ちるって心配してる小沢さん、こういういわば下向きになってるところが、この何とか橋下さんを吸収して新党をつくりたい、そして、同じく破壊者に見えなくもない名古屋の河村たかしさんも入れて、そして、まあこうやったらバラバラに誰でも言えるから、重しとして石原さんでやってほしいって話をしてるわけですよ。ところがですよ、これまず、この河村さんも橋下さんもほとんど反応してませんね(一同同意)。ま、はっきり言うと無視に近いけど、唯一反応してあげてるのが、いわば石原慎太郎さん。もう世代で言うともちろん、このお二人(亀井・小沢)よりも年上ですからね。しかし石原さんは、もうはっきり言うと、すみません、あの、僕、東京都民ですからありのままに申しますが、やる気のない知事ですからね。やることないんですよ。東国原さんを阻止するために知事になったけれども、今、東京都政ってほとんど動いてないですよ。で、それは、違う言い方をすると、まあ淡々と冷めてるわけですよ。野心ギラギラ時代ありましたけど石原慎太郎さんも。ね。淡々と見ると、こんなもんに乗っかるわけないだろうと」
山本浩之
「良く分かってるんですね、そういう目で見ると…(一同ざわ)」
青山繁晴
「だから、もう、この、亀井さんが勝手なこと言って俺も迷惑してんだよってことを公の場で、言われたりしてるわけですよね。で、こういうことをですね、より分かりやすく言うと、実はこういうことです」
村西利恵
「中央政界に与えた『橋下ショック』その1。新・旧をハッキリ分けた」
青山繁晴
「はい。これ、あの、さっきの亀井さん小沢さんが、もうすごく色褪せて見えるし、それから例えば輿石幹事長、民主党の。今まではああやってこう、すごく歳取った感じが逆に良さげっていう印象もあったかもしれないけど、一気にあの日曜日から、もう完全にこう、こっちの旧に入っちゃう、ね。で、むしろその話はもう終わりつつあるんですよ。今一番重大な話になってんのはこっちの方(新)で、誰が新なのか。この間に、これは中点だけど、ここ(新と旧の間)にいる人たちが実はいますね。例えば、同じ40代で言うと、民主党の前原誠司さん、そして50代だけれども、まだ若手と言える自民党の石破茂さん、そのあたりとしてはこっち(旧)に来るのだけは困るわけですよね」
山本浩之
「かと言って新でもないですしね(笑&一同ざわ)」
青山繁晴
「いや、でもこっち(新)に来るしかないわけです」
山本浩之
「何とかね、ええ」
青山繁晴
「そして、国政で言うと、その橋下徹さんが明らかに最終的には政界再編考えてるのもちろん分かりますよね。だって今回の選挙は既成政党、共産党まで乗っかって戦って、全部負けて、維新の会、維新の会が実力はっきり言うとあるとは言えないけれども、政界再編につながってるのは間違いないから、ということは石破さん前原さん考えても、こうなるわけですよ。はい、出して下さい」
村西利恵
「橋下ショックその2はこちらです…」
青山繁晴
「(モニター画像切り替わるのが少し遅れる)あまりにもショックでなかなか出ない…(一同笑)」
村西利恵
「ごめんなさい。政界再編が加速する」
青山繁晴
「はい。今までの話で分かっていただけたと思いますが、なかなか本当の再編まで行かなかったけど、とうとう本当の再編があるんじゃないか。そして現実には、実はこの再編は何のあとに起こるかというと、このあとです」
村西利恵
「解散総選挙の時期が早まる?」
青山繁晴
「はい。再編して、解散して、総選挙になるんじゃなくて、次の総選挙、ズバリ次回の総選挙の結果をもって、再編は実際に動くと思います。この間の『アンカー』でも、例えば前原さんにも石破さんにも登場していただいたけど、ね、それにこの橋下ショックが加わって早まる。で、もう一つの理由はですね、旧の側に入ってる政治家から見てもですね、早くやった方がまだマシかと。つまりさっきの京都、神戸も含めて、維新の会がどんどん勢力を延ばしていって、もうどこもかしこも、その、維新の会ムードになっていった中で解散総選挙やったら、旧勢力はよけい負けるから。実は旧を守りたい、旧勢力を守りたい側もまだ、早くやった方がマシかなって雰囲気にこれはおそらくなっていきます。具体的に申すとですね、実は、前原さんであれ、石破さんであれ、実際は解散総選挙は来年の6月頃だろうと、考えてる人はすごく政界の中に今、多いんですよ。今日一番最初、このコーナーの一番最初で言った、関西財界人も、政界からその情報聞いてて、えー、僕に逆質問されて、青山さん、選挙って来年6月にもうあるんですか?ということは、野田さんは色々言ってるけど、来年6月で終わりですか」
岡安譲
「任期前に」
青山繁晴
「ええ。小沢さんによると、今の300人が、50人になっちゃうそうですから、野田さん終わりですかと聞かれたんで、はい、終わりになる可能性は十分ありますと。そしてこれは、実は来年の3月から、もう可能性は出てきて、遅くとも6月って雰囲気になってんです。それどうしてかというと、野田さん、さっきのストレートニュースで見ていただいた通り、復興や震災や、あるいは原子力災害にほとんど関心がなくて、消費増税、TPP、特に消費増税絶対やりたいんですよね。消費増税法案を通すためには必ず、野党の協力がなきゃいけないから(一同同意)、今お話ししてきたムードとも相まって、話し合い解散、消費増税法案だけは通すけれども、じゃあ、もう解散総選挙は早くやろうってことになるんじゃないかと。そして、やっぱり、今日最後に、改めて、このお顔を見たいと思うんですが」
青山繁晴
「はい、この橋下徹さんという人が、やがてどうなっていくか。僕は、国政に出ると思ってます。今、国政に出ないとおっしゃってますが、大阪府知事選に出る時も、2万パーセントでしたっけ?」
山本浩之
「まあ直前でしたけどね、それは」
青山繁晴
「出ないとおっしゃってたのが、出ると。これは、いわば橋下さんの政治手法でもある。嘘を言っても、その、つまり、嘘を言ってもいい場合があるっていうのが、おそらく橋下イズムのひとつですね。僕はそこは賛成できないですけれども。国政に出ていって、その時に、橋下さんが起爆剤になった政界再編の動きによっては、この人が最終的には、若い内閣総理大臣に、40代でなる可能性もあると思うんです」
山本浩之
「次の選挙で、それが…」
青山繁晴
「いや、いきなりそうとは思いませんけれども」
山本浩之
「思いません?」
青山繁晴
「はい。いや、分かりません。そこは、あの、そこは、分からないことは分からないと言わなきゃいけませんが。ただ、橋下さん、自分の今の40代、今42歳ですけど、40代のうちにってことは明らかに意識してます。時々年齢の話されるでしょ?」
村西利恵
「されますね」
青山繁晴
「今回も、実はされましたね。そして、あの、橋下さんを好きな人、嫌いな人、いずれにしても、彼が総理になる可能性があるってことは、今のうちにお考えになった方がいいと思います。ちなみに僕は、好き嫌いで決して物事を見ないので、それは違いますけど、好きな人も嫌いな人もですね、その可能性は考えた方がいい。但し、全体に言うと、突破口としての、この、大阪ショック、橋下ショックっていうのは、実は日本にとっては、良い刺激、その、今、政治の体を成してない…」
山本浩之
「いや、それ、本当にそう思います」
青山繁晴
「政治の体を成してない国政に、壊すものは壊すと、いうところは僕は評価したいと思います」
山本浩之
「もう少し伺いたいですけどね、時間が来ました」
____________________________内容紹介ここまで
青山さんが橋下さんの今後について「僕は、国政に出ると思ってます」と言われた時、大阪の視聴者のほぼ全員が「私も、そう思ってます」とツッコミ入れたんじゃないかと(^_^;
「国政には出ないって今はそう言ってるだけで、『やっぱり出ます』ってなるに決まってるやん〜!」と(^_^;
でもそれをネガティブに捉えてる人は少なくて、むしろ「いずれは国政に行ってもらって、ダメダメな既存政党や既得権益を壊してほしい」と期待してる人の方が多いでしょうね。
全国の方から見ればまた違うでしょうが、少なくとも大阪ではそんな感じだと思います。
この日は他に、不適切発言で沖縄防衛局長更迭、野田首相就任後初の党首討論、25年前の女子中学生殺害事件で再審開始決定、といったニュースで青山さんの解説がありました。
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言については、誰にも手渡してはならない自由意志さんが後日文字起こしして下さると思うので、そちらを是非ご覧下さい。
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「だって民自公、三党幹事長揃い踏みですよ。今まで何人も何人も大阪知事誕生しましたが、その最初の挨拶回りに、こういう大政党の幹事長が揃い踏みって一回もなかったですよ。分っかりやすい人種ですね、政治家ってね」
山本浩之
「ほんとそうですね」
青山繁晴
「ねえ。後ろにいる橋下さんがおっかないから、もう、こう『よしなに』って感じで、幹事長が雁首揃えて出てきた。まあしかしそういう政治家の、在り方でいいのかなというのはやっぱり思いますよね」
山本浩之
「はい。ではコーナーにまいりましょうか」
青山繁晴
「はい。今日はあの、今のお話にも関連しますけど当然、日曜日の、いわば橋下ショック、大阪ショック、これを、ショックっていうのは、実は僕はもうほとんどいい意味で言ってます。やっぱり日本の長い歴史、特に明治維新以降の歴史で、この、大阪、関西発の出来事で、東京や日本が揺さぶられるって、その、しかも、今までの古い体質を何とか脱却しようって意味で、揺さぶられるってことはなかったんじゃないでしょうかね」
山本浩之
「そうですねー」
青山繁晴
「で、ただ、その、橋下府政の最初の頃に、ま、とにかく、あの、財政赤字を何とかしなきゃいけないから、もう大阪は、もう交響楽団もやめだと、お笑いがあればいいんだと、言われた時に、僕は猛反発しまして、そしたら橋下さんが、だいぶ経ってからですけども、やっぱりああいうふうに全否定して、もう何もかもあえて一緒くたにして、こうバタンと倒さないと物事進まないんですよと、おっしゃったんですよ」
山本浩之
「そうでしたね、ええ」
青山繁晴
「で、それは、本心をちゃんとおっしゃってるけど、やっぱり僕はそのやり方には賛成できない。大阪には交響楽団はあくまで必要だと。例えばね。文化の在り方としても思います。でも、もう一度申しますが、大阪発信のこの、いわば、新しい力を今日は考えたいんですが、今日のキーワードはこれです(フリップ出す)」
山本浩之
「『何を壊した?何を壊す?』」
青山繁晴
「はい。これ実はまず、1コ目は、すでにこの日曜日だけで、もう、ガシャーンと壊したものがあるんですよ。壊されちゃったものがある。で、さらにこれから次のやり方、その大阪都ってものをつくっていく上で、何を一体壊していくのかと。で、これは、もう日本国民全体の命運を分けるぐらいの、大きな出来事が始まろうとしてますから、今日はもう、ほんとこれこそ皆さんと一緒に、具体的に考えたいと思います」
山本浩之
「分かりました。ではコマーシャルを挟んで、青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「さ、大阪ダブル選挙の結果を受け、大阪は変わるのか。そして日本は変わるのか。さっそくお願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。日本は変わるのか。それを決めるのは、実は、次の一手ですよね」
一同
「うーん」
青山繁晴
「もう前に向かってどんどんどんどん事態は進んでるんですけれども。まず、その地元大阪の中でも、経済界、どういうふうに受け止めているか。ちょっと何人かにお会いしてきました。その結果、例えばこれです」
村西利恵
「関西の財界人は、市長選について、『こんな結果とは思わなかった』と」
青山繁晴
「はい。これ、関西の財界人と言っても幅広いですけれども、いわば主流派の、人なんですよね。で、関西財界って例えばこの、一両日ぐらいの新聞を見ていただくと、好意的な反応ばっかり報道されてるでしょ(一同同意)。でも本当は、ざらっと言うと、関西財界人の、それって2割になってないと思いますよ。8割以上の人が、いやあ困ったことになったなと。4年前は、実際にその橋下さんの誕生を、心から歓迎した財界人多かったけど、この間に、この4年の間にやっぱり随分変わったわけですよね。で、この財界人は、その、いわば、んー、今回の結果困るなあと、いう考えをいわば代表して、こんな結果とは思わなかったしねえと言われたんですよ。で、こんな結果ってのは実はこの平松さんが勝つとは、思ってたわけじゃない。そうじゃなくて」
村西利恵
「わけじゃない」
青山繁晴
「はい、これ見ていただくと、要するに、こんなに差が付いてると。23万票も差が付いてると。ここまで大差になるとはと。つまり、ここまで橋下さんのいわば破壊路線に支持が分厚いとは思わなかったって意味なんですよね。で、これは実は、それも、やっぱりこの一両日の、報道、っていうか、もう3日目ですか、ね、その報道見ると、圧勝圧勝、すごい圧勝だったと、市も府もそうだったと、いう報道になってるんですけれども、実は当事者本人、橋下さんズバリ、どう思ってるかというと、意外な反応をしましたよね。例えばこれです」
村西利恵
「橋下さんはきのう会見で、『前回』、つまり平松さんが市長になった選挙ですね、36万7000票取ったんですが、『その時よりも得票を増やしたのだから、平松市政は一定の信任を得たと思っている。平松市長が掲げる市民協働という方針はしっかり受け継ぎたい』と話しました」
青山繁晴
「ええ。これやっぱり、あれ?平松市政が、一定とは言いながら信任得た? で、平松さんの路線を受け継ぐ? 何だこりゃと思った人も、いると思うんんですよね、実際に投票に行かれた有権者も。で、これ、すごく世間の常識ふうに言えばですよ、あれだけ圧勝したんだから、もう余裕持ってですね、まあ、あの、平松さんも良く頑張ったよと。で、こういう市民協働って、これみんなで頑張りましょうってことだから、当たり障りのない、ま、はっきり言うと、どうでもいいとは言わないけれども、さして特徴のないことだから、それぐらいだったら、それは考え共有できますよと、そういう意味かなと、思う人もいらっしゃると思うんですが、いや、僕は違うと思います。橋下さんの本心はこれです」
村西利恵
「橋下次期市長の心境は、圧勝だとは思っていない」
青山繁晴
「はい。つまり、橋下さんは、この選挙自体は勝つと、いうことを、最後まで疑わずにいたと思います。但し、それは危機感持たないって意味じゃなくて、終盤戦なんかものすごい勢いで、さらに力入れましたよね(一同同意)。でも、勝つとは思っていたけれども、平松さんが52万票、これ本当は票数だけを比較するのはほんとはおかしいんですよ。だって、投票率が17ポイントぐらい上がってるわけですから(一同同意)、それは単純に票数も増えてるんですが、ただ、その、大阪市っていうのは、本当は例えば東京都の1200万と比べると広さも違うけれども、人口は200万台なわけですから。その中で50万人を超える人が、いや、平松市政の方がいいんだって言ったっていうことは、圧勝とは言えない。つまり…」
山本浩之
「得票率の40%は平松さんですからね」
青山繁晴
「そうです。ね。だから4:6なんですよね、実際は。だからそれで行くと、その、破壊には足りないと思ってるんですよ。この橋下徹って人の、いわば、政治的な天才ぶり、政治的天才だと間違いなく僕は思ってますけれど、4年前から。でも、その特徴は、自分を破壊者だと、はっきり定義づけてることですよ。そこは迷いがないんですよ。破壊するにはこれでは足りないと思ってる。ということは、さっき言いました次の一手というものも、メディアが今、何となくこう、こうかなと思って、報じてることはやらない。ね。違うことをやってくるんですよ。メディアと違って、現場にいる人たちは、次の橋下さんの意外な手を予感してるところがあって、それも、実は、そういう人たちに会ってきました。会ってきた結果、例えばこれです」
村西利恵
「大阪都構想の次の一手はというと、関西の知事、市長、それから有力な地方議員の見方としては、『国政進出はダミーで、次は来年の京都市長選、再来年の神戸知事選を、維新の会が取りに来る』(一同驚き)」
山本浩之
「ああ、そうですか」
青山繁晴
「はい。これはですね、あの、実際に現職の知事、そして、これは政令指定市の市長、そして、例えば有力地方議員ていうのは、その、複数の政令指定市の、議長をなさっていたり今、あるいはかつて議長やってたような有力な人に、僕は、あの、ぐるぐる回ってお会いしてきました。で、それを、ま、総合するとですね、これは僕の責任で総合すると、その橋下さんは、あの、国政に行くために、やってんだろうって見方多いよねと、特に関西財界に多いよねと。つまり大阪都なんて簡単にできるわけがない、あんなものは途中でほっぽり出して、大阪都構想やるやるって言いながら、それはできないままでもいいと」
山本浩之
「財界にはそういう見方もあるということですね」
青山繁晴
「そうです。財界から見ると、それを夢物語であって、そうやって人気を惹きつけておいて、自分は国政に出ていくつもりだと。ね。財界はそう見てるけど、その、いわば、首長とか、それから地方の議員からしたら、その話は将来あるかもしれないけど、現在はむしろダミーで、それどころか、地道に、その、目の前の首長を押さえに来るだろうと。で、たまたま来年、来年の2月に、京都の市長選挙ある。再来年になったら今度は神戸の市長選挙もある。そこを維新の会の候補で、取りに来る。つまり、周りを固めていくということなんですが、それを分かりやすく言うと、こうです」
村西利恵
「大阪都構想に向けて、国の法改正は後回しにして、関西の足場固めを優先するんだと」
一同
「ほうー」
青山繁晴
「はい。つまりですね、これ最終的には大阪都っていうのは、国の法律を変えないと(一同同意)、地方自治法はじめ法律を変えないとどうにもならないんですが、とりあえずもう一発脅しは出しましたよね。もし国政が協力してくれないんだったら、国政選挙、いつあるか分かんないけども、今度の衆議院選挙に維新の会、候補立てるぞと」
山本浩之
「近畿で」
青山繁晴
「はい、はい、近畿一円で立てるぞ、脅したから、さっき、ストレートニュースで申した通り、三党の幹事長が『よしなに』と(揉み手のジェスチャー)、こう出てくるわけですけれどもね」
一同
「(笑&ざわ)」
青山繁晴
「でも、やっぱり究極はご本人が、ドーンと押し出て行って、周りの候補者引き連れて、どんどん当選させるっていうのが予想されるじゃないですか。でも、それは後回しでいいと。つまり、もうすでに4年かけてやると言ってるわけですよ。で、これは、その、無茶な急いでやるって言うんじゃなくて、逆に言うと4年たっぷりかけますよと。だから最終段階、その、関西の地元がしっかり固まっていれば、東京が抵抗できるはずはない、これはあとでいいんだと。そうじゃなくて、関西の周りの首長押さえていくことから、えー、実はやるんだということなんですよね」
一同
「へえー」
青山繁晴
「で、僕は彼の、その、政治的天才ぶりからすると、次の一手というのは、こういう方々が実際に予想してる方向の方が、当たってるだろうなと思うんですよ」
山本浩之
「へー、そうですか」
村西利恵
「今、皆さんは、じゃあ危機を感じてるっていうことですよね」
青山繁晴
「そうです。つまり、ね、誰とは言えないけど、要するに、自分が落とされると思ってる人がいるわけですから。ね。そして、えー、今たまたまここに知事選のこと書いてませんが、やがては、その、知事選にも波及すると思ってるわけですよ。で、そうすると、そこに連なってる議員たちは、要するに全部根こそぎ変えられちゃうんじゃないかって恐怖があるわけですよね。しかしその上でですね、これあくまでいわば政治的な、一種のゲームでもありますよね。で、やっぱり今回の選挙でも問われたのは、ま、平松さんに50万票入ったことのひとつの理由はですね、その、大阪都構想が、本当は、市民の暮らし、国民の暮らし庶民の暮らしをどのように良くして、それが経済良くして、どういうふうにプラスに持っていってくれるのかっていうことが、実はあんまり語られなかったんですよね」
岡安譲
「そこらへんに不安がやっぱり表れてますよね、その票にね…」
青山繁晴
「はい、そうです。それは政治的な激突が優先したってこともあるんですよね。で、今日はですね、あの、ニュースをお伝えするだけじゃなくて、ひとつ提案をいたしたいんです。はい、出して下さい」
村西利恵
「そこで、青山さんの提案です。次の一手は、大阪都構想とセットで、大阪『経済特区』構想」
青山繁晴
「はい。これ、あの、ここに書きました通り、ま、僕からの提案なんですけれどもね。提案と言ってもですね、この経済特区っていう言葉、あるいは考え方はもう皆さん耳にタコできるぐらいに、聞かれてると思うんですよ。で、橋下さんも実は大阪府知事に就任して以降、この、経済特区、あるいは民主党政権になってから総合特区って言い方してますけれどもね。総合特区っていうのは、要するに規制緩和だけじゃなくて、税率を低くしたり、そういうのを入れたいですねって話なんですけども。あの、そこに関与して、他の府県や、政令指定市と一緒になって、国に提案も、提案じゃない、すみません、あの、応募もしてるわけですよ。この特区に指定してくれと。しかし、僕が、えー、橋下さんに、できたらお話ししたいのはですね、そうじゃなくて、そういう経済特区じゃなくて、新しい考え方としての、この大阪経済特区なんですよね。で、それ何かというとこうです」
村西利恵
「中身はこうです。大都市圏の一部だけに限定し、法人税引き下げなどで、大企業本社をカムバックさせる」
青山繁晴
「はい。これはですね、あの、今、橋下、ま、前知事というか次期市長というか、今までやってきたその、特区の考え方っていうのは、例えば、『さきす』であったり、そういう特定の地域について、その、特区にする…」
山本浩之
「咲洲(さきしま)ですね」
青山繁晴
「あ、ごめんなさい、『さきしま』ですね、ごめんなさい、『さきす』じゃない、えー、咲洲と書いて『さきしま』と読むと。で、そういう考え方じゃなくて、まさしく、その、関西全体の経済の中心地、ま、あえて言うと中之島あたりに、たくさんの大阪の大企業が集中している、ないしはしていたんですよ。というのは、空洞化してるわけですね、本当は。空洞化って言葉きついかもしれないけれども。これは、1980年代の半ば頃に、僕はここの大阪で、共同通信の経済記者をしておりました。その時、実は有名な企業で、大阪に本社本店を置いてる企業は、まだたくさんあったんですよ(一同同意)。従って、ま、世界の通信社である共同通信にとっても、大阪で経済取材するってのは大きな意味があったんですよ。ところが、それから20数年ですけども、その間に、もう見事に、ほとんどいなくなったんですよ。全部、東京に本店本社を移してしまったんですよね。残ってるのは関西電力と、大阪ガスだけと。だけっていうのはちょっと言い過ぎですけども、目立つのは…」
山本浩之
「まあその2つは東京に移しても仕方ないですからね」
青山繁晴
「そうです。絶対動けないところ以外は、みんな東京に移っていった。従って、それを戻すにはどうしたらいいかってことをやるべき。つまり、大企業の本社が、その、これは、単に大阪市の中之島っていうだけじゃなくてですね、要するにやっぱり京阪神って2000万人人口、いや、近畿は2000万人人口がいて、とても器が大きいんですが、その中でも中心の所に、この大企業の本社がカムバックしてくれると、大企業が喜ぶって話をしてるんじゃなくて、当然すそ野が広い、企業であれば、その、協力企業、分かりやすく言うと下請けも含めてですね、すそ野が広がって、もう、その、関西の中小企業は、実は、大企業の仕事の受注もなくなったからみんな苦しんでるわけですから、そういうところから、その、経済が変わっていくはずなんですね。で、そうすると、今までの経済特区と違うってことは、じゃあ現在までは、どんなことを日本がやってるのかを、見たいと思います。ちょっとこれ出してくれますか」
村西利恵
「日本と、そして韓国、中国で実施されている経済特区の例です」
青山繁晴
「はい。で、まあ韓国、中国は、まあ、まあいいんですよ。その、それぞれのやり方だからですね。ただ言えてるのは、例えば中国で言うと、上海っていう、もともととても経済力の強い所を、さらに強くしようと。で、これは韓国の仁川(インチョン)や釜山(プサン)でも同じような考え方なんですよね。で、ところが日本見ていただくとですね、経済特区って言えるのは、沖縄だけなんですね。で、沖縄には例えばこの、法人税について、えー、いや、法人税についても、それから税制について、いわば特区と言えるだけのメリットはあるわけですが、これって要するに、沖縄経済が弱い、で、その上に、基地に依存する経済って体質もある。さっきの話にも出ましたけど(トップニュース)、日本の沖縄に守りを大きな負担かけてる。いわば、その、弱い所に対して、こう少し、お上から、こういい話を持ってくるような、そして、その負担に対する怒りも鎮めてもらうような、要するにそういう発想なんですよ。もともと強かった所を、さらに強くするための経済特区っていうものが、日本では実は行われてないんですよ」
岡安譲
「なるほど」
山本浩之
「それを大阪に、置こうと」
青山繁晴
「そうです。で、これはですね、実は日本的な考え方とも矛盾しないと僕は思うのは、大阪都ってのは、この関西も犠牲を払うわけですよね。大阪も犠牲払うんですね。つまり、今まであったものを2つにして、例えば職員で言うと、数が半分になるかもしれないと。それは、さんざんっぱら批判はされてるけど、でも血が流れることは流れるわけですね。そうすると、この、大阪に経済特区を持ってくるっていうことについて犠牲を払ったんだから、その権利はあると、いう主張はきちんとできると思うんですよ。で、何よりも、そうやって大阪が元の力を取り戻したら、これあの、実は知らない人が多いけど、例えばね、メディアも、朝日新聞とか、毎日新聞も大阪発祥なんですよ。大新聞で大阪発祥って言えるのは、いや、東京発祥って言えるのは逆に読売新聞だけですからね(一同同意)。だからその底力、関西は文化も歴史も非常に深くて、そして人口も大きくて、そこに力を与えればですね、これは関西だけが得をする話では全くなくて、つまり沖縄の経済特区のように沖縄の人を潤したいって話にとどまるんじゃなくて、明らかに日本全体の経済の押し上げになるし、それから実は、日本だけのことじゃなくて、アジアの、大阪の方がアジアに、距離感近いんですから。アジアの成長センターとして、大阪都が、えー、構想できるわけですね。そうするとさっきの8割以上の財界人が嫌がってるのも、要するに実利があれば経済界はほっといたって近寄って来ますから、だから大阪都に向かっていく、それを一言で言うとこうなる」
村西利恵
「大阪の特別区を経済特区とすることで、経済効果が期待でき、大阪都構想の実現に近づくと」
青山繁晴
「はい。で、これはさっき申しました通り、実現だけじゃなくて、みんなのためになる、大阪都になっていくんじゃないかと思うんですね」
山本浩之
「あ、それに対してひとつ質問なんですけど、みんなのためにっていうところで。さっき、もうすでに、大阪は、京都とか、兵庫、あの、神戸とですね、一緒に、ま、国に対して、応募してるっていう話がありますよね。で、それも特区の申請だし、これも経済特区だけど、これは、大阪特別区っていうか、大阪都が、ま、一人勝ちするっていう形になるんじゃないですか?よそはどうなんですか?」
青山繁晴
「いや、だから、うん、一人勝ちじゃなくて、その波及効果、つまり、あの、大企業も例えばじゃあ本店を大阪に戻してそれで終わりじゃなくてですね、その、すそ野の中小企業をはじめとする、協力企業の強い技術力や高い労働モラルがあって、初めて、蘇る経済できるわけですからね。必ず波及効果がある。それとですね、その、さっき言った、みんなで一緒に特区を申請するっていうのは、例えば、関西広域連合であったりですね、その、市民がよく分かんないまま今までの枠組みがある、ね、それに乗っかってる話ですよ。でも大阪都は本来、その、みんなに分からないんじゃなくてすごく分かりやすい話で突破口を作ろうっていうことですから、改めてそういう経済特区を模索すべきじゃないかなと思うんですね」
山本浩之
「なるほど」
青山繁晴
「で、その上でですね、実は先ほど、一番最初のキーワード、もう一度皆さん、今日は、同じキーワードなんですね。後半に向けたキーワード同じなんですが。これ、要するに、今どっちかというと、何を壊すって話をしたのかもしれないけれども、後半の部分、実はすでに、もう東京のある部分をバサッと壊して、それがさらに別な意味の、新たに壊すものを作っていくとこありますから、後半はその話をいたしたいと思います」
村西利恵
「このあとは大阪ダブル選挙の結果が日本の政治にどのような影響を与えるのか。詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「さ、橋下さんがすでに壊したものとは一体何なんでしょうか。続きをお願いします」
青山繁晴
「はい。逆に言うと、違う視点で言うと、橋下さんにすでに壊されたものがあって、それ何と、国政のある部分なんですよね。だからこれはさっき言いました通りね、ストレートニュースで言った通り、大阪発信で東京を壊すっていうのは今までなかった、画期的なことだと思いますが。えー、実はこの橋下さんの破壊力にはこう、みんなこう群がろうとしてて、さっきの三党幹事長もそうだけど、違う人たちも、こういう動きありますね」
村西利恵
「おととい、亀井さん、小沢さんが会談し、新党構想を話し合いました」
青山繁晴
「もうこの顔を、○○○○いっただけで(笑)、ちょっとこう落差がありすぎるんだけど(一同笑)、要は新党構想って、その、要するにもう、郵政問題を含めちょっと行き場がなくなってきた国民新党の亀井さんと、裁判も抱えて、そしてこのまま消費税選挙をやったら、小沢チルドレン、小沢ガールズはほとんど全部落ちるって心配してる小沢さん、こういういわば下向きになってるところが、この何とか橋下さんを吸収して新党をつくりたい、そして、同じく破壊者に見えなくもない名古屋の河村たかしさんも入れて、そして、まあこうやったらバラバラに誰でも言えるから、重しとして石原さんでやってほしいって話をしてるわけですよ。ところがですよ、これまず、この河村さんも橋下さんもほとんど反応してませんね(一同同意)。ま、はっきり言うと無視に近いけど、唯一反応してあげてるのが、いわば石原慎太郎さん。もう世代で言うともちろん、このお二人(亀井・小沢)よりも年上ですからね。しかし石原さんは、もうはっきり言うと、すみません、あの、僕、東京都民ですからありのままに申しますが、やる気のない知事ですからね。やることないんですよ。東国原さんを阻止するために知事になったけれども、今、東京都政ってほとんど動いてないですよ。で、それは、違う言い方をすると、まあ淡々と冷めてるわけですよ。野心ギラギラ時代ありましたけど石原慎太郎さんも。ね。淡々と見ると、こんなもんに乗っかるわけないだろうと」
山本浩之
「良く分かってるんですね、そういう目で見ると…(一同ざわ)」
青山繁晴
「だから、もう、この、亀井さんが勝手なこと言って俺も迷惑してんだよってことを公の場で、言われたりしてるわけですよね。で、こういうことをですね、より分かりやすく言うと、実はこういうことです」
村西利恵
「中央政界に与えた『橋下ショック』その1。新・旧をハッキリ分けた」
青山繁晴
「はい。これ、あの、さっきの亀井さん小沢さんが、もうすごく色褪せて見えるし、それから例えば輿石幹事長、民主党の。今まではああやってこう、すごく歳取った感じが逆に良さげっていう印象もあったかもしれないけど、一気にあの日曜日から、もう完全にこう、こっちの旧に入っちゃう、ね。で、むしろその話はもう終わりつつあるんですよ。今一番重大な話になってんのはこっちの方(新)で、誰が新なのか。この間に、これは中点だけど、ここ(新と旧の間)にいる人たちが実はいますね。例えば、同じ40代で言うと、民主党の前原誠司さん、そして50代だけれども、まだ若手と言える自民党の石破茂さん、そのあたりとしてはこっち(旧)に来るのだけは困るわけですよね」
山本浩之
「かと言って新でもないですしね(笑&一同ざわ)」
青山繁晴
「いや、でもこっち(新)に来るしかないわけです」
山本浩之
「何とかね、ええ」
青山繁晴
「そして、国政で言うと、その橋下徹さんが明らかに最終的には政界再編考えてるのもちろん分かりますよね。だって今回の選挙は既成政党、共産党まで乗っかって戦って、全部負けて、維新の会、維新の会が実力はっきり言うとあるとは言えないけれども、政界再編につながってるのは間違いないから、ということは石破さん前原さん考えても、こうなるわけですよ。はい、出して下さい」
村西利恵
「橋下ショックその2はこちらです…」
青山繁晴
「(モニター画像切り替わるのが少し遅れる)あまりにもショックでなかなか出ない…(一同笑)」
村西利恵
「ごめんなさい。政界再編が加速する」
青山繁晴
「はい。今までの話で分かっていただけたと思いますが、なかなか本当の再編まで行かなかったけど、とうとう本当の再編があるんじゃないか。そして現実には、実はこの再編は何のあとに起こるかというと、このあとです」
村西利恵
「解散総選挙の時期が早まる?」
青山繁晴
「はい。再編して、解散して、総選挙になるんじゃなくて、次の総選挙、ズバリ次回の総選挙の結果をもって、再編は実際に動くと思います。この間の『アンカー』でも、例えば前原さんにも石破さんにも登場していただいたけど、ね、それにこの橋下ショックが加わって早まる。で、もう一つの理由はですね、旧の側に入ってる政治家から見てもですね、早くやった方がまだマシかと。つまりさっきの京都、神戸も含めて、維新の会がどんどん勢力を延ばしていって、もうどこもかしこも、その、維新の会ムードになっていった中で解散総選挙やったら、旧勢力はよけい負けるから。実は旧を守りたい、旧勢力を守りたい側もまだ、早くやった方がマシかなって雰囲気にこれはおそらくなっていきます。具体的に申すとですね、実は、前原さんであれ、石破さんであれ、実際は解散総選挙は来年の6月頃だろうと、考えてる人はすごく政界の中に今、多いんですよ。今日一番最初、このコーナーの一番最初で言った、関西財界人も、政界からその情報聞いてて、えー、僕に逆質問されて、青山さん、選挙って来年6月にもうあるんですか?ということは、野田さんは色々言ってるけど、来年6月で終わりですか」
岡安譲
「任期前に」
青山繁晴
「ええ。小沢さんによると、今の300人が、50人になっちゃうそうですから、野田さん終わりですかと聞かれたんで、はい、終わりになる可能性は十分ありますと。そしてこれは、実は来年の3月から、もう可能性は出てきて、遅くとも6月って雰囲気になってんです。それどうしてかというと、野田さん、さっきのストレートニュースで見ていただいた通り、復興や震災や、あるいは原子力災害にほとんど関心がなくて、消費増税、TPP、特に消費増税絶対やりたいんですよね。消費増税法案を通すためには必ず、野党の協力がなきゃいけないから(一同同意)、今お話ししてきたムードとも相まって、話し合い解散、消費増税法案だけは通すけれども、じゃあ、もう解散総選挙は早くやろうってことになるんじゃないかと。そして、やっぱり、今日最後に、改めて、このお顔を見たいと思うんですが」
青山繁晴
「はい、この橋下徹さんという人が、やがてどうなっていくか。僕は、国政に出ると思ってます。今、国政に出ないとおっしゃってますが、大阪府知事選に出る時も、2万パーセントでしたっけ?」
山本浩之
「まあ直前でしたけどね、それは」
青山繁晴
「出ないとおっしゃってたのが、出ると。これは、いわば橋下さんの政治手法でもある。嘘を言っても、その、つまり、嘘を言ってもいい場合があるっていうのが、おそらく橋下イズムのひとつですね。僕はそこは賛成できないですけれども。国政に出ていって、その時に、橋下さんが起爆剤になった政界再編の動きによっては、この人が最終的には、若い内閣総理大臣に、40代でなる可能性もあると思うんです」
山本浩之
「次の選挙で、それが…」
青山繁晴
「いや、いきなりそうとは思いませんけれども」
山本浩之
「思いません?」
青山繁晴
「はい。いや、分かりません。そこは、あの、そこは、分からないことは分からないと言わなきゃいけませんが。ただ、橋下さん、自分の今の40代、今42歳ですけど、40代のうちにってことは明らかに意識してます。時々年齢の話されるでしょ?」
村西利恵
「されますね」
青山繁晴
「今回も、実はされましたね。そして、あの、橋下さんを好きな人、嫌いな人、いずれにしても、彼が総理になる可能性があるってことは、今のうちにお考えになった方がいいと思います。ちなみに僕は、好き嫌いで決して物事を見ないので、それは違いますけど、好きな人も嫌いな人もですね、その可能性は考えた方がいい。但し、全体に言うと、突破口としての、この、大阪ショック、橋下ショックっていうのは、実は日本にとっては、良い刺激、その、今、政治の体を成してない…」
山本浩之
「いや、それ、本当にそう思います」
青山繁晴
「政治の体を成してない国政に、壊すものは壊すと、いうところは僕は評価したいと思います」
山本浩之
「もう少し伺いたいですけどね、時間が来ました」
____________________________内容紹介ここまで
青山さんが橋下さんの今後について「僕は、国政に出ると思ってます」と言われた時、大阪の視聴者のほぼ全員が「私も、そう思ってます」とツッコミ入れたんじゃないかと(^_^;
「国政には出ないって今はそう言ってるだけで、『やっぱり出ます』ってなるに決まってるやん〜!」と(^_^;
でもそれをネガティブに捉えてる人は少なくて、むしろ「いずれは国政に行ってもらって、ダメダメな既存政党や既得権益を壊してほしい」と期待してる人の方が多いでしょうね。
全国の方から見ればまた違うでしょうが、少なくとも大阪ではそんな感じだと思います。
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