首相参拝から1週間〜騒ぎすぎた日本のマスコミ・政治家
首相靖国参拝 「反日」抑制、現実対応に 中国、経済交流の拡大重視

 小泉首相の靖国参拝から1週間。産経新聞が中国・韓国・米国それぞれの政府の動きやマスコミの論調をまとめています。
 紙面には韓国及び米国からの報告も載ってるんですが、WEBには中国からの報告しか載ってないようなので、この二国からの報告は紙面から入力引用します。
 
 これを読むと、「日本のマスコミや政治家は靖国問題で今後どう対応すべきか」というのが見えてきます。サヨクマスコミ、親中・親韓政治家は心して読むように(笑)。


 まずは中国から伊藤正さんの報告です。表題リンク記事より引用します。
 〈〉付きタイトルはWEBでは省かれているようですが、紙面にはあるので入れときました。

〈中国〜ビジネス優先、デモ抑止〉

 小泉純一郎首相が靖国神社を参拝した翌十八日、中国外務省の孔泉報道官は定例記者会見で、日本の主要なメディアは、産経新聞一紙を除き、参拝を批判ないし否定的態度を取ったと述べた。「民意を侮るな」「持ち上げた石を自分の足の上に落とす」との表現まで使った外務省声明がメディアに理解されたことを誇っているように見えた。
 しかし、メディアの論調が「民意」を反映しているとは限らない。
 朝日新聞と共同通信の世論調査では、「参拝してよかった」が「すべきでなかった」を上回った
(朝日は42%対41%、共同は48・1%対45・8%)。参拝支持の理由で「他国に影響されるべきではない」が共同では一位(53・1%)、朝日でも二位。中韓の強硬態度が反発を招いたことを示した。
 両社の世論調査結果は、中国では報道されなかった。小泉首相の参拝は「日本国内でも強烈な反対を受けた」(「人民日報」「解放軍報」の評論)としてきたからだ。
 メディアが政府の統制下にある中国では、記事の扱いは政府の方針を反映するが、今回は抑制ぶりが目立った。今春の日本の国連安保理常任理事国入り反対やその後の抗日戦勝六十周年でのキャンペーンとは比べるべくもない。
 日本のメディアや与野党の政治家らは、日中関係への悪影響を懸念し、反日デモ再発まで警戒した。中国の意図、国内事情への理解不足に基づく過剰な反応といえる。
(中略)
 日本の観光客が激減、ビジネスに影響が出始めると、商務省当局は激怒したといわれ、薄煕来商務相が日本関係企業による中国人雇用者は九百二十万人などの数字を挙げてデモ抑止を訴えた。首相の参拝継続で首脳の相互訪問は途絶えたが、経済関係は拡大を続け、政府間交流にも支障がないのも、靖国批判の看板と現実的利害は別という中国の現実主義による。
 今回、中国は、町村信孝外相の訪中や東シナ海協議の延期を表明したが、国内の圧力が依然強いことの反映とみてよい。しかし、核問題の六カ国協議やアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を来月に控え、対日協議を拒否し続ける可能性はまずない。官民とも日中の利害関係はあまりにも深いからだ。

 続いて韓国からの報告をこちらで入力引用。黒田勝弘さんのレポートです。

〈韓国〜冷静、他の案件とは分離〉

 小泉純一郎首相の靖国神社参拝問題で、韓国に冷静さが出ている。大統領官邸は年末の定期首脳会談について「再検討も」といい、外交通商省も外相の訪日計画延期の姿勢を明らかにしているが、北朝鮮をめぐる六カ国協議など「他の外交案件とは分けて、日本との協力関係はこれまで通り維持する」(潘基文外相)方針を確認している。
 また、世論も比較的静かで、反日デモなどはほとんど見られない。対日外交ではいつも強硬論で世論をあおるマスコミも、冷静な議論が目立つ。
 反日では常に足並みをそろえる新聞論調も今回、最有力紙の朝鮮日報が社説では取り上げなかったほか、韓国日報の社説は「A級戦犯問題は、植民地支配ではない戦争と直結した問題だ」として、「韓国は靖国問題では中国に比べて発言権が落ちる」と述べている。
 靖国問題で韓国は中国とは歴史的に立場が異なるはずという、事実を踏まえた“正論”が、韓国マスコミに登場したのは初めてといっていい。この社説は「政府間の関係冷却とは別に、両国民の交流は活発だ。したがって関係冷却化に心理的な不都合さや経済的負担を感じる声も少なくない。国民に配慮した外交が求められる。無理して強硬路線にこだわるべきではない」と主張している。
(中略)
 こうした比較的静かな対応の背景には、韓国世論の“靖国疲れ”ないし、“小泉疲れ”といった心理がある(日韓関係筋)。韓国では、一般国民はもともと靖国問題にはそれほど関心は強くない。また、慰霊行為としての靖国参拝にも、本音としてはそれほど拒否感はない。したがってマスコミや政府が煽動的に非難を展開しない限り、反日が盛り上がることはない。
(中略)
 しかも、日本の首相が日本で靖国神社に参拝したからといって、韓国に何か現実的な被害や損害があるわけではない。その結果、「(靖国参拝は)日本にとってもプラスにならないだけでなく、国際的孤立を招くだろう」(大統領スポークスマン)というように、「日本のことを考えてやっているのだ」といったポーズになっている。
 したがってマスコミなどにはこの問題で批判疲れというか、ある種の“徒労感”が感じられる。一般国民にも「神社」という極めて日本的なモノにかかわる問題なため、どこか「日本の国内問題」として距離感が出ているように見える。

 ちなみに今日(10/24)、潘基文外相は予定通り27日に来日、町村外相と会談すると発表しました。……ほらね(^_^;

 最後に米国からの報告をこちらで入力引用。古森義久さんのレポート。

〈米国〜論評せず〉

 小泉純一郎首相の靖国神社参拝自体について、米国政府は一切、見解を述べず、日中両国が一般的に対立を深めることは好ましくないとし、その防止には「より多くの対話を」(国務省報道官)望むという範囲にとどまっている。米国政府は従来、日本の首相の靖国参拝について、公式参拝か否かを問わず、その是非を論評したことはまったくなく、中国とは対照的に、そもそも参拝を問題視はしないという態度を保ってきた。
 第一期ブッシュ政権の国務副長官だったリチャード・アーミテージ氏も、日本の首相による国内での戦没者への弔意表明のあり方に、外国政府が要求をぶつけることへの反対を何度か述べてきた。ブッシュ政権に近い大手研究機関のヘリテージ財団顧問で、議会の政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」のラリー・ウォーツェル委員は、靖国参拝に関する中国の抗議を「日本の安保関連の政策などへの不満を表明する手段」とみなし、「小泉首相は中国の圧力で参拝を中止すべきではない」と言明した。
 大手紙のウォールストリート・ジャーナルも、19日付の「小泉首相は自分に誠実のまま」と題する社説で「小泉氏が選挙の大勝利の結果、本来の自分らしくない行動をとるだろうとの予測は間違いであることが判明した」として、「小泉首相は再び決意を示し、靖国神社に参拝したからだ」と論評した。同社説は、首相がA級戦犯の合祀されている神社に参拝することには道義的な問題が提起されるかもしれないとしながらも、中国などの要求に屈しないで参拝を実行することに対し、「小泉氏は歴史を克服し、対外的に屈辱的であることをやめるべきだ」とか、「日本が国際的に普通になることへの彼の努力は同情に値する」と論評し、参拝にも前向きな姿勢を示した。
(以下略)

 米国のレポートは最後を略しましたが、例のNYタイムズの社説「東京の無意味な挑発」の内容が紹介されています。
 この社説の全文(和訳付)は今日の覚書、集めてみましたさんより18日付「靖国記事ワースト賞@ニューヨーク・タイムズ」を。

 古森さんはNYタイムズを「民主党リベラル系」と表現されていますが、もっとくだけた表現にしてもらった方が一般人にはわかりやすいかも。
 櫻井よしこさん風に「日本で言えば朝日新聞にあたる」とか、もっと突っ込んで「NYタイムズの東京支局は朝日新聞の中にある」とか、あるいは「これ書いてるのはアメリカ人記者ではなく日本人記者(大西哲光)」とか……(^_^;
 
 とにもかくにも、日本の一部の政治家やマスコミが繰り返し言ってきた「日中・日韓外交が行きづまってる」という批判は的はずれで、ミスリードもいいとこってことですわ。

 表題記事より再度引用。

 日本のメディアや与野党の政治家らは、日中関係への悪影響を懸念し、反日デモ再発まで警戒した。中国の意図、国内事情への理解不足に基づく過剰な反応といえる。

 昨日は「報道2001」で加藤紘一がアホさ加減を晒してました(拙ブログ昨日付参照)。あんたの一体どこが中国の専門家なの?と。
 中国の専門家なんかじゃなく、単なる「中共の使いっ走り」ということが改めて露見した形ですな。

 また、「靖国問題は本質的には日米問題」という加藤の指摘もこれまたミスリードであることも、再認識できたんじゃないかと。
 こうなると昨日の加藤の目的って、マジで「中韓が思ったより騒いでくれないから、アメリカに騒いでもらおう」だったんじゃないの?……と思えてくるんですが(^_^;

 産経朝刊から、もう一つ記事を紹介。
 毎週月曜連載、曽野綾子さんのコラム「透明な歳月の光」。
 今週のタイトルは『日本のマスコミ〜思想、哲学のないポピュリズム』。

 私が広報という仕事にかかわったのは、財団に勤めていた九年半だけだが、その中で大事にしてきたことが幾つかある。
 第一は、正しい情報−誰がいつ、どこで何をした、何のために、どんなふうに、という六つの要素−をカバーすることだった。これをきれいに整理して渡せば、報道関係者はすぐ原稿を書ける。
(中略)
 第二に大切なのは、項目をどのような順序で発表するか、ということだった。それが広報の選択であり、企業や財団の思想や哲学(時には戦略)を表す。順位を上にあげて言うことは「それを重要なことと思っています」ということだから、自己宣伝と取られる危険性もあるが、仕事の優先順位を理解してもらえることにもなる。
(中略)
 小泉総理の靖国参拝のテレビニュースを見ていると、日本のマスコミは私たちのやってきた広報の考え方とはずいぶん違うと思う。総理が靖国に参られたことも、それが個人の参拝の形を取ろうとしたことも、中国や韓国が反対行動を打ち出したことも、すべてきちんと報道すべきである。しかし、あの日のテレビ報道の騒ぎを見ていると、さあさあ中国も韓国も、どうぞわが総理にいちゃもんをつけてください、と言わんばかりの煽り方である。総理に関することならすべてトップニュースでもないし、戦死者を弔わない国など世界中にないので、日本の総理が非常識をしているわけでもない。
 中韓両国の反応もすべて予想通りなのだから、ニュース性も大きくないのだが、マスコミは典型的なポピュリズムで動いた。広報を構成する際の哲学も思想も戦略もほとんど感じられない。日本の国際関係を悪化させて来た原因の一つは、日本のマスコミだったのだろうと思わせられる。
(以下略)

 あの日のテレビの馬鹿騒ぎには、私もほとほと呆れました(拙ブログ10/18付首相が靖国参拝〜問題なのは中韓よりむしろ日本のマスコミ?参照)。

 テレビも新聞もそうですが、必ずと言っていいほど「中国や韓国の反発が予想されます」とか「日中・日韓外交に影を落としそうです」とか、付け加えるんですよね。
 「中国や韓国の反発が予想されます」=「中国さん韓国さん、どうぞ騒いで下さい」
 「日中・日韓外交に影を落としそうです」=「中国さん韓国さん、どうぞ日本政府との外交予定をキャンセルして下さい」

 朝日新聞やTBSなどの場合、「反日」思想や哲学に則って「両国に騒いでもらおう」という戦略で動いているのはわかるんですが、日本に存在しているのはそういう(悪い意味での)思想や哲学や戦略で動いているマスコミばかりではないわけで。
 他の多くのマスコミは、単に「中国や韓国が騒いでくれればまたニュースになる→視聴率や売り上げが上がる」ぐらいにしか考えてないんでしょうか?

 やはり結論は1週間前と同じ。問題なのは中韓よりもむしろ日本のマスコミ。
 反日政治家も悪いけど、それをいちいち垂れ流すマスコミも悪い。

★このブログが面白かったらクリックして下さい→人気blogランキングへ
________________________________________________
★トラックバック下さる方へ
当ブログには「トラックバック保留機能」が装備されています。詳しくはこちらをご覧下さい。
なお、ブログの種類によってはトラックバックの送信が反映されないことがあります。詳しくはこちらの一番下をご覧下さい。


Posted by くっくり 00:57 | 歴史認識 | comments (5) | trackback (4)
コメント
だからマス塵(ごみ)とかマス芥(ごみ)とか言われるの
ですね。儲け主義かあるいは先ず反政府ありきなのか
何れにせよ国民不在、視聴者読者不在の報道が罷り
通っているのが今の日本の実情なんですね。
政治思想的意図が露骨であり、既に業界自体信用を
失っているのではと┐(´ー`)┌

マスコミ業界に本格的にメスが入り、リストラが断行される
日も近いようですな。今のままではマスコミは滅亡基調
にありますからね。滅亡はしないまでもマトモな業種と
は先ず認められないと。
Posted by abusan | URL | 05/10/25 08:33 | 6LJzsORg

そうですねえ。政府を叩いておけば正義面ができるという安易な人がマスコミには多いのでしょう。その一方でお涙頂戴もやっとけば良いとこれまた安易です。
最近NHK、民放が、新潟地震、山古志村のことを一生懸命取り上げてました。いまだ再建ならずというスタンスです。しかし、再建を旗印に、個人の家のために政府が金を出すのは元々おかしい。大規模災害に金を出すなら、小さい災害には金を出さないのかという議論になって、火事、台風で壊れた個人の家も政府が再建することになる。それ以外にも、単にかわいそうという話なら、全国にあるわけで、それを全部救済すると、金がいくらあっても足りない。
Posted by がり | URL | 05/10/25 11:00 | 1lgc4Ysk

それにしても小泉総理の洞察の凄さにはただただ驚くばかりです。本件もそうですが、何年か前に「抵抗勢力がいずれは味方になってくれる」と言っていたときは、まさかそれは無いだろうと思っていました。しかし、あの古賀氏も野田氏も郵政民営化賛成に回ってしまいました。
世の中はそう間違っていない;国のために命をかけてくれた人々に感謝の気持ちを持ち、私利私欲にとらわれず、ただひたすらに信念を持って、国を思って事に当れば道は開けるということでしょうか。
Posted by ひとりの国民 | URL | 05/10/25 11:44 | MdCeWFXI

【依存症の独り言】のブログに次のような記事が出ていました。これは正に卓見です:

(引用開始)
「靖国参拝」=「関係悪化」論者は、2001年の小泉首相の靖国参拝以前を「正常な関係」とみなしているということだ。自国の国益より他国の利益を優先する。その理由として、過去の「侵略戦争」とそれへの謝罪を挙げる。
しかし、こんな関係を正常と思う方が異常である。
その点、今日の産経の【主張】は、むしろ首相の参拝再開以前を「不正常な関係」として捉えている。これは重要な点だ。この視点に立てば、首相の靖国参拝が、それ以前の「不正常な関係」を正常化することになるからである。 (引用終了)

総理の靖国参拝を批判してきた産経以外のマスコミ、公明党、社民党、社会党、共産党それに加藤紘一、河野洋平、宮沢喜一、中曽根康弘といった政治家は国民の前で自らの愚かさ加減を示してきました。もう消え去るべきです。
Posted by 読者 | URL | 05/10/25 21:19 | GUidulEA

なんで、日本を敗戦に導いた連中が祭られている神社に参ることがそんなに大事なの?
戦死した兵士ならともかく東条以下戦犯として裁かれた連中は、戦後も生き残ってた連中でしょ。
連中が責任を負わずして誰があの戦争で亡くなった日本人の責任を負うの?
大体、日本は太平洋戦争については一部の指導者(いわゆる戦犯)の責任にして、日本国民自体もその被害者だったとして中韓から直接的な賠償から逃れていたはず。
だから中韓が騒ぐのもある程度理解できるが、そもそも中韓がどうこう言う前にあれほど多数の戦死者を出す前に戦争を止める手段ができなかった責任者どもが祭られている神社に参拝することを頑固に続けている連中の理屈が良くわからん。
イタリアではムソリーニは国民によって吊るされたし、ドイツではナチスは徹底的に追求されたのに、日本は一億層懺悔で指導者達の責任をうやむやにして自分達で連中を裁けなかったことは大きな過ちだろう。
Posted by 通りすがり | URL | 05/11/06 18:45 | n/hV3bPM

投稿規約に同意した上でコメントする








この記事のトラックバックURL
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri/tb.php?188
トラックバック
韓国外相訪日中止撤回 『これが東アジア外交だ』
 先日の小泉総理靖国参拝を受けて、予定されていた訪日を取りやめた韓国外相の潘基文氏。訪日中止の他、あらゆる首脳レベルでの外交活動の凍結を仄めかしていましたが、日本側が思ったより冷たい反応だったため、急遽当初の予定通り日本に来る事に決めたようです。まずこの
Posted by やじざむらい的日々雑感 | 05/10/25 11:14

産経「アジアは中韓だけではない」
「アジアは中韓だけではない」 現状でこのことを言える新聞となると、やんわり読売が
Posted by 紫電のぐだぐだ不定期ブログ | 05/10/25 14:59

生存報告を兼ねて、尽支撤屋研究簡易版
紅い、紅すぎるよw これを偏向と言わずしてなんというのか。 平沼さんか、安倍さん、もしくは櫻井よし子さんなどの保守派の論客の一人も起用したくないのねw
Posted by 涼風庵(人権擁護貌をGO FOR BROKE!!) | 05/10/25 17:16

国立追悼施設の建設議連、自公民3党が合意−韓国との裏取引か
●国立の戦没者追悼施設の建設議連、自公民3党が合意(読売新聞 10/25)自民、公明、民主3党の有志議員が25日、無宗教の新たな国立戦
Posted by 草莽崛起 ーPRIDE OF JAPAN | 05/10/26 01:52