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「アンカー」もうひとつの小沢問題を闇に葬る岡田幹事長

【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし

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■10/27放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”

“政治とカネ”だけじゃない補選民主敗北の真相は…青山ズバリ

101027-14sosiki.jpg 青山さん曰く、政治は、動かないように見える時、実は底流で深い大きな動きがあるのだと。
 メディアはひとつひとつの動きだけを断片的に報じるので、国民には分かりにくいですが、実はちゃんとつながっているのだと。その意味でのメディア批判も今日はされていました。

 コーナー前に、民主党の企業・団体献金受け入れ再開決定のニュース報道&青山さんの解説がありましたので、まずこの部分を要旨のみ記述、続けてコーナー本編は完全起こしでお送りいたします。

 コーナー本編は間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
 画像はテレビ画面からデジカメで撮影しました。粗いですがご容赦下さい。


 内容紹介ここから____________________________

 …………青山さんの解説(あくまで要旨)…………
    (  )内は山本浩之キャスターの発言です

民主党、これまで自粛していた企業・団体献金について一部解禁する方針決定(FNN10/26)
民主党企業・団体献金受け入れ再開決定 前原外相、疑問呈する(FNN10/27)

((企業・団体献金受け入れ再開決定が)公約違反につながるって、公約違反でしょう、これって(笑))

 僕、これ事前に聞いてなかったので、びっくりしましたね。しかも幹事長があの原理主義者の岡田さんで、しかもマニフェストって、去年夏の衆院選だけじゃなくて、こないだの参院選でもマニフェストに掲げ、さらに参院選で一歩踏み込んでパーティ券の購入もダメだよとなったんです。それが突然ひっくり返ったから、いやー、ほんとに驚きましたよね。

 いろいろ僕なりに取材してみると、一言で言うと、魚心水心の話で、要するに民主党が政権取って1年2カ月ぐらい、いろいろあったけれども、自民党も力が戻ってこないし、政権ひっくり返るような状況じゃないと。すると財界としては、要するに水を向けたわけですね。そろそろ献金受け取ったらどうですかと。それに対して、民主党の方が、個人献金が伸びないこともあって、それに魚心に水心で乗っかったということなんですよね。

 これは実は民主党の党内抗争にもほんとは関係があって、小沢さんは民主党に合流してからは労働組合を基盤にしてやってきた。それが菅政権になってから、いわば財界の方に手を伸ばしていって、財界を味方につけることによって、菅政権の基盤を作ろうとしましたよね。従って反小沢とか脱小沢の一環でもあるわけですよ。

 そういう党内抗争と絡んでマニフェストを覆すっていう発想は、これはやっぱり政権交代に希望を託した有権者の気持ちを裏切るものじゃないでしょうか。

(企業・団体献金の撤廃ってのは、これをやって最低限のことですよ。あれだけ大きく掲げて。これ以上の裏切りはないんじゃないかなと)

 あと、最近、民主党の弁明がはっきり言うと嫌なのは、例えば枝野さんが、個人献金をめぐる例えば税金の免除とかの制度ができてないからだと、要するに何となく国会全体の、人のせいにしてるわけですけど、いや、それはやっぱり人のせいにするなよってことに尽きるんであってね。弁明の仕方もかつての自民党の長期政権に似てきたなと。それを合せて言うと、国民が政治そのものから離れていくから、こういうことはしないでいただきたいというのは、本当の気持ち、私たちの気持ちですよね。

 …………以下、“ニュースDEズバリ”全文起こし…………
 
山本浩之
「さ、このあとは青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナー、えー、この問題なども含んだ今後の政局について、お伺いできると」

青山繁晴
「はい、そうなんですね。あの、ま、今この政治が、結局政権交代しても、その、私たち国民は政治を信じることできないのかと。こないだの尖閣諸島の衝撃的な船長の釈放も含めてですね、その、政治全体にこう失望して、こう何か遠ざかる人がやっぱり増えてる感じするんですよ」

山本浩之
「そうですね」

青山繁晴
「あの、昨日、財界の中で政治担当してる人に会った時に、もう自分は政治担当なんだけれども、もう政治があまりにもつまらないから、正直、もう考える気がしないんですよと言われましたが、ま、それはあの、財界人だからはっきり言いますが、間違っててですね。やっぱり、あの、政治を動かすのは有権者の側ですから」

山本浩之
「なるほど」

青山繁晴
「で、従って、あの、今日はその政治の根っこの問題を考えたいんですけれどね。その、政治が動かないように見える時ってのは、案外その、底流、底の方では深い大きな動きがあるもんなんですよ

山本浩之
「ああ、そうなんですか」

青山繁晴
「というのは、これは日本に限らないですけど、政治家ってほんとのことを言わない仕事ですから、基本的には」

山本浩之
「なるほど、そうですね」

青山繁晴
「ええ。これは残念ながら事実であって、ほんとに動いてる時ってのはなかなかものを言わないんですよね。で、それを本当は国民の前に見せるのがメディアの仕事なんですが

山本浩之
「そうですね」

青山繁晴
メディアはその、政治が、政治家が表面的に言ったことだけを、あの、伝えるメディアになってしまってるから。もう一度言いますが、元政治記者の、あの、僕の自戒も込めて申すんですが、その上で、今日はこれを手がかりにして、えー、考えてまいりたいと思います(フリップ出す)」

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山本浩之
「『もうひとつの小沢問題』」

青山繁晴
「はい。えー、さっき言いましたとおり、これはあくまで手がかりで、今日は小沢さんのことを話すわけじゃなくて、政治の、日本政治の根っこを考えるんですが、でも取っ掛かりは、このもうひとつの、つまり表にほとんど出てない小沢問題から入っていって、皆さんと一緒に具体的に考えたいと思います」

山本浩之
「分かりました。ではコマーシャルをはさんで青山さんの解説です」

(いったんCM)

山本浩之
「小沢さんの国会招致をめぐる話以外にも、この小沢さんに関する話、他にあるようなんですよね。えー、今後の政局を含めまして、さっそく青山さんの解説です」

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青山繁晴
「はい。皆さんまず、この文字見ていただくと、日本の政治はこのまま沈むのかと、いうちょっと辛い言葉を、今日の入口の言葉にしました。というのは今、ヤマヒロさんおっしゃったとおり、この小沢さんの証人喚問か、あるいは政治倫理審査会、どっちかで国会に呼んで、えー、ご自分の疑惑について説明してもらおうということが、ま、テーマになってんですけどね。あの、はっきり言って盛り上がってないですよね、国民の中では」

山本浩之
「そうですね」

青山繁晴
「で、それはどうしてかというと、国民は今これを知りたいんですよ。日本の政治はこれからどうなってしまうのかと。で、どうしたら立て直せんのかっていうことを知りたいのに、この、証人喚問だ政倫審だっていうのが国会の中の、議員たちの間の駆け引きにしか見えないから」

山本浩之
「そうですね」

青山繁晴
「あの、みんなしらけてしまうわけですよね。でも本当は、やっぱりこの、小沢さんが象徴する、これ、あの、あえて言いますが、小沢さん個人のというよりは田中角栄さんの登場以来、ずっと日本政治が引きずってきたことですからね。だからやっぱりこういうことも大事なんですよ。で、従ってこれも含めて、最終的には私たちはこの政治をどうしたらいいのかっていうことを、今日、短い時間の中でも考えたいと思うんですね。で、そうすると、やっぱり今日最初に皆さんと一緒に見るのはやっぱり、私たちの民意が直接に表れた最近の選挙のことですね。北海道の補選です。はい、出して下さい」

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村西利恵
「日曜日に行われた衆議院・北海道5区の補欠選挙では、与党民主党が大敗しました

青山繁晴
「はい。これあの、町村さん、あの、個人的にも存じ上げてますが、地元ではあんまり人気ありません(一同笑)」

村西利恵
「あれ?そうなんですね」

青山繁晴
「きっとご本人から抗議電話来そうですが、僕に(笑)。番組じゃなくてね。でも、まあ、その、町村さんなりの美学があって、あの、議員はあんまり地元ばっかりいるんじゃなくて、東京で頑張るべきだって考え方もあって、わりと選挙はそう強くないんですよ。ところが今回3万票って大差がついてですよ。で、しかももっとすごいのは、わずか1年ちょっと前の、去年夏の総選挙では民主党は18万票取ったんですよね

岡安譲
「うーん」

青山繁晴
それが半分になっちゃったと。まあ投票率が下がってますからね、絶対的な数も、そりゃ票数は減るけれども、しかし半分になったっていうのは、これびっくりで、じゃあこの民意が、有権者の意思が、その、何を物語ってるのかってのはとっても大事なことですよね。で、民主党が今、政治とカネ問題で苦しんでるから負けたのか、負けたんですね、やっぱり国民の批判は厳しいですねっていうだけで報道ぶりは終わってるわけですよ。僕の古巣の共同通信も含めて、残念ながら。しかし有権者、国民が知りたいのは、自分たちが、これ北海道5区だけの補選であってもですよ、その、国民が示した民意を受けて、政治が、具体的にこれからどうなるかが知りたいわけですよね。その分析はほとんどメディアに出てこなかった。ですから、あの、ここではあえてその分析をしたいと思うんですが、一言で申しますと、これです」

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村西利恵
この結果を受けて、菅政権が延命する

一同
「え?……延命……?」

青山繁晴
「はい。延命です。というのは、その、新聞の分析では、菅政権に大打撃と。それは別に記者でなくても誰でも書けるだろうと。ね。ちょっと厳しいかな。でもそうですよね。誰でもそれは打撃ってことぐらい書けるんですが、そうじゃなくて本当はこれ延命なんですよ。何でかというと、半分になるんですよ、票が。いくらその、小林千代美議員が日教組からの裏金問題で辞めたからといってですよ、しかし半分になっちゃうんだから、これ、政権与党として総選挙できるわけないですよ

山本浩之
「うーん」

青山繁晴
つまり、解散しなくていいんですよ、菅政権は。その、このままズルズル行ってOKってことが、ここで出てきたわけですね。で、今まではですよ、そうは言っても、来年の春、3月から4月にかけて、その、予算を通さなきゃいけない。予算本体は衆議院の優越で通っても、予算を実際に執行する、予算を使えるようにするための、その他の関連法案が、このねじれで通らないから、結局その時に、その、予算関連法案を上げてもらう、通してもらう代わりに、菅さんは、自分が負けると分かってても、解散総選挙やらなきゃいけないだろうと、いう話だったんですが、もう今は違いますよね。というのは、皆さんご承知のとおり、その、来年春の、その、来年度予算の前に、今はとりあえず景気悪いから、とにかくその、緊急対策を含めた補正予算が、間もなく国会に出るんですね。5兆円超えたやつが。その補正予算の中身見ますとね、例えば家電のエコポイントの延長を含め、公明党の主張がずいぶんそこに入ってきてるわけですよ。で、すなわちその、公民連携、あるいは民公連携、民主党と公明党の連携ってすでにもう始まっててですよ、しかもその公明党としてはその、来春に、統一地方選挙あるんですから、創価学会、公明党グループの選挙は、やっぱりいっぺんにたくさんの選挙はしたくないんですよ。その、やっぱり数限られてますからね、支援者の。だから統一地方選挙をやるならば、総選挙したくないということで、実は公明党の思惑と菅さんの思惑は一致するから

村西利恵
「そういうことですか」

青山繁晴
むしろ負けたからこそ、これ延命になってるわけですよ。従って、その、国民の意思がどうであれ、えー、皮肉にも、その、菅政権、このままじゃいけないよっていうことが延命になってるわけですね。じゃあこの時に、大きな責任担わなきゃいけないのは、当然、野党第一党の民主党、いや、ごめんなさい、自民党。特に、勝ったからこそ自民党の責任大きいですよね。じゃあ自民党はこの補選を受けて、どう動いてるでしょうか。ちょっと見て下さい」

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村西利恵
「補欠選挙で大勝した自民党は小沢氏の証人喚問を強く要求しています。きのう国会内で主義員予算委員会筆頭理事どうしが会談を行ったんですが、民主党が『政治倫理審査会出席を小沢氏に求めることで努力』と、したのに対し、自民党は『証人喚問という大原則は変えられない』と、譲らない構えです」

青山繁晴
「はい。これ、その、自民党はですね、いわば嵩にかかってですね、その、だから小沢さんは政治倫理審査会、どうして政倫審じゃダメかというとですね、自民党からしたら、あるいは他の一部野党も含めてね、これ(政倫審)は言いっ放しで済むわけですよ。そうじゃなくて…」

村西利恵
「嘘を言っても大丈夫と…」

青山繁晴
「嘘を言っても大丈夫なんですね。で、嘘を言ったら偽証罪になる証人喚問にしろと、その、問題をそこに絞ってるんですけど、これ、武部(勤)さん懐かしい顔出てますけど、例によって読み間違えじゃないですか。例によっては厳しいかな」

山本浩之
「例によってはちょっと…(一同苦笑)」

青山繁晴
「あんまり厳しいとは思わないですね。読み間違えでしょう」

村西利恵
「読み間違え?」

青山繁晴
「その、政治とカネの問題だけだったら、自民党だって汚い話はいっぱいあるじゃないですか。特捜事件だって、その、小沢さんの件は、何とか、ま、あの、不起訴にはなったけども、事件としてはやったけれども、自民党の側の捜査は結局、途中ですっと消えてしまったじゃないですか。国民そんなこと忘れてませんよ。それから、あの補選の結果ってのは政治とカネって、もう毎度毎度同じ問題だけじゃなくて、要するに尖閣諸島の問題見ても、日本の今の政治は、このままでは中国に呑み込まれるような政治になってしまうから、今の政治全体にノーを言ったんであってですね、自民党のやるべきことは、この証人喚問だけに、あの、嵩にかかることではないと思うんですよ。その上でですね、その、今、あー、えー、この、報道でもうひとつですね、その、気をつけなきゃいけない報道があるんですね。はい、これちょっと出して下さい」

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村西利恵
「小沢氏は周囲に、『政治倫理審査会に出ても意味がない』と話していると」

青山繁晴
「はい。で、これ、その、今言いました、気をつけなきゃいけない報道っていうのはですね、これ普通に見てたら、ああ、小沢さんは政倫審を嫌がっててですね、えー、そこを何とかしようと、今は政治をやってんだなあと、いうことになりがちですが、それはそうじゃありません。本当はこうです。はい、出して下さい」

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村西利恵
「この本音は、政治倫理審査会なら応じてもいい」

青山繁晴
「はい。これは一言で言うと、小沢さんが政倫審なら、証人喚問と違ってOKだよって言った瞬間に、ああ、じゃあ証人喚問でなきゃいけないっていうふうに

一同
「ああー、なるほど……」

青山繁晴
上がってしまうじゃないですか

村西利恵
「確かに」

青山繁晴
「で、小沢さんが嫌だ嫌だと言ってる限りはですよ、その、嫌がってる小沢さんを何とか、岡田幹事長や、あるいは仙谷官房長官、あるいは菅総理まで加わって説得したんだっていうことにできるから、そう言ってるだけであって、本当はその、小沢さん、これもう小沢サイドじゃなくて小沢さんと僕はしました。これは取材を積み重ねた結果、小沢さんは政倫審を落としどころと考えてると。で、逆に言うとですね、どうしてその、証人喚問なら困って、その、政倫審ならOKかというとですよ、皆さんご承知のとおり、強制起訴がもう議決されてですね、やがて小沢さんは、まず間違いなく裁判に向かわなきゃいけないんですよ。で、裁判の前にですね、その嘘を言ってはいけない証人喚問で、自分の不利なことが出てしまうと、それ裁判の冒頭から出てくるわけですよね。で、小沢さんとしてはその、裁判無罪になるかもしれないってことを期待してるわけですから、それだけは困るんですよ。政倫審のように好きなことを言えるんだったら、その、それでも構わないってことになるわけですね。で、従って、その、本当の争いは、その、こういう状況なんですが、実はその、証人喚問ってはっきり言ってるのは、その、報道を見ると、自民党も公明党も言ってるように見える、国会全体としてそう言ってるように見えるけれども、ほんとはそうでもなくてですね。自民党はさっき言ったとおり、もうそこに集中して言ってるけど、公明党は例えば、山口代表が、証人喚問が基本だと考えていると。これは政治家特有の言い方ですね。僕らが基本って言ったらそれほんとに基本なんですけども(笑)、政治家がこう言うと、いや、柔軟に考える場合もあり得るっていうことですよね」

一同
「なるほど…」

青山繁晴
「しかも山口さんは、その、小沢さんの意思を確認する必要があるって言ってるわけですね。えー、小沢さんと決して関係は悪くないっていうニュアンスまであるわけですね。それから例えば社民党も、政倫審でいいんじゃないかってことを言っててですね。えー、実はその国会の中は、証人喚問で野党がまとまってるわけじゃないんですね。で、それにいわば輪をかけて、えー、はっきりものを言った人がいて、それはこれです」

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村西利恵
たちあがれ日本の与謝野共同代表はきのうの講演で、『小沢氏については裁判で争うべき。国会で大衆のリンチ裁判はやってはいけない』と話しています」

青山繁晴
「はい。これ、与謝野さん、こないだの参院選挙が無残な結果に終わったこともあってですね、えー、存在感最近薄いから、だからよけいこうはっきりおっしゃってるわけですね。これって、まあ与謝野さんなりの正論ではもちろんあるんですよ。あの、そこはちゃんとフェアに見なきゃいけませんが。でも同時に、小沢さん、あんたの味方だよと、囲碁仲間だけじゃないよと、俺は泥をかぶっても味方してあげるよってことを言ってるわけですね。で、その上で、実は同じ講演でもうひとつ、驚くべきことをおっしゃいました。はい、これです」

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村西利恵
「『民主党は自民党と組むべき。谷垣総裁にも話をしたが、断られた』」

青山繁晴
「はい。これまあ全部赤になってるんですけどね。本当の赤はこの部分(2行目)だと思うんですよ。というのはね、民主党は自民党と組むべきだと、これは与謝野さんの前からの持論で、これ要するに大連立を言ってるわけです。大連立のやり直しね。これ、今さら始まったことじゃない。ところが僕もちょっと驚いたのは、いや、また改めて谷垣さんにその話をしたところ、谷垣さんは、わが党は戦うんだと言って、断ったと。断られちゃったと言ったわけですよ」

村西利恵
「これ最近のことっていうことですか?」

青山繁晴
「ええ、あの、時期は言ってませんけれども、ニュアンスとしてはそうですね。はい、あの、参議院選挙のあとっていうニュアンスですね」

村西利恵
「なるほど」

青山繁晴
「で、それを、それがどういう意味かというとですよ、要するに、大連立は谷垣さんが総裁でいる限りは、当面難しくなったと。しかし与謝野さんなりに、この今の政治に危機感持ってると。というのはこのねじれ国会では大事なことを何も決められなくなるだろうと。その時に、この、前の発言も合わせて言うと、小沢さん、いざとなったら、国会でリンチ裁判やられるぐらいだったら、党を出たらどうだね、という実は呼びかけなんですよね

山本浩之
「うーん」

青山繁晴
「つまり、証人喚問ていうのは、皆さんどうやって決まるかというと、ま、簡単におさらいですけど、基本的には全会一致した時に証人喚問になるんですよね。で、ただ例外はあってですね、あの、全会一致にならない時は多数決で決めるんですよ。で、もしもその、国民世論が盛り上がっていって、さっき言ったとおり国会の中は必ずしも野党、まとまってないけど、国民世論が盛り上がっていって、やっぱり証人喚問やれと、声が強まっていった時に、その、小沢さんが追い詰められた場合、民主党の中にいる限りはですよ、場合によっては全会一致になるかもしれない。たちあがれ日本も社民党も変わるかもしれないし、そうでなくても、多数決で議決される可能性がある。民主党と自民党と組めばそれで多数決になりますからね。そうすると、小沢さんが、証人喚問が盛り上がった場合ですよ、あくまでその場合ですが、その場合に唯一逃れる道は、飛び出して新党を作って国会の中をかき回して、全会一致はもちろんのこと、多数決の議決もできないようにする、それしかないだろ、小沢さん、そうだよね、あんた分かってるよねっていうのが、この発言なんですよ」

一同
「はあー」

青山繁晴
「従ってですよ、従って、この様子を見て、誰が出なきゃいけなかったかというと、この人なんです」

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村西利恵
「先ほどもニュースでお伝えしましたが、企業団体献金の受け入れを決めた、岡田幹事長

青山繁晴
「はい。この原理主義者、岡田幹事長が、なぜ急にあの、マニフェストを裏切ってまで、岡田さんがマニフェストを裏切るとは僕も予想しなかったわけですけど、なぜこれをその、受け入れたかというと、実は、岡田さんなりに、岡田さんやっぱり責任感強い人だと思いますね、党務に徹してて情報集めてるから、党の中で見てると、ひょっとしたら小沢さんが飛び出すかもしれないと。で、僕も取材してみると、ついていくのは10人ぐらいかもしれないって話から、いや、50人あるんだって話までバラバラで、そしてあの小沢さんも今の与党出ていけんのかって、あるけれども、岡田さんは外務大臣の時と違って、幹事長預かってるから、党を割ることだけはできないと。そこの原理の方にむしろ徹底してるんですよ。従って、ここの背景にあるのは実はこれなんです」

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村西利恵
「小沢派との話し合いを重視」

青山繁晴
「はい。これは企業団体献金の全廃というマニフェストを裏切って、いや、再開しようと。ま、はっきり言うと姑息な条件ついてんですよ。あの、公共事業を、年間1億円以下しか受注してないところからはもらうとかね(一同苦笑)。これひどい話ですね。じゃあ1億円を1円でも超えたら悪い企業なんですかと。ね。その、そういう姑息な条件はつけてるけども、その再開を受け入れる時に、岡田さんは、独断でやったんじゃなくて、相談してやったんですね、党内で。それも例えば、幹事長代理の枝野さん、とかではなくてですよ、そうじゃなくて、参議院の今やドンになっている輿石東さん、参院議員会長、小沢さんのいわば盟友ですね、そこと話し合って決めたんだから、要するに独断でやらないよと。ね。自分は反小沢に徹するんじゃなくて、党を預かってる以上は小沢派と一緒に話し合って、そしてその、党の分裂だけは回避するんだっていうのが今の岡田さんの動きであり、だから突然、この、企業団体献金の受け入れ再開って出て、それだけをバラバラに報道されるから有権者としてはどう考えていいのか分からないわけですよ。ほんとは全部このようにつながっててですね。そして皆さん今日の後半の話は、この岡田さんがもうひとつ、もっと深い悩みを抱えていて、それが今日冒頭に言った、もうひとつの小沢問題なんですが、えー、後半に向けたキーワードはこれです(フリップ出す)」

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村西利恵
「ここでズバリキーワードは『もう一つの小沢問題…を葬った張本人』。このもうひとつの小沢問題とはいったい何のことなのか。CMのあと詳しく話していただきます」

(いったんCM)

山本浩之
「さ、もうひとつの小沢問題とは何なのか。小沢問題を葬った張本人とはどういう意味なのか。続きをお願いします」

青山繁晴
「はい。えー、まず、その、張本人、もうひとつの小沢問題を闇から闇に葬っている張本人、誰か。岡安ちゃん、誰ですか?時間ないので…」

岡安譲
「それは岡田さん自身じゃないですか?」

青山繁晴
「そのとおりです」

岡安譲
「良かったー」

青山繁晴
「えー、時間ないと脅迫しながら聞きましたが(一同爆笑)、でも打ち合わせ一切なしです…」

岡安譲
「どきどきしました、今…」

青山繁晴
「そのとおりで、実はこの原理主義者の岡田さん本人が、あろうことかもうひとつの小沢問題を葬ろうとしてるんです。ね。あるいは葬ったんです。そのもうひとつの小沢問題っていうのは実はこれです」

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青山繁晴
「はい、出ましたが…、はい、その上で、はい」

村西利恵
「続いて出していただきましょうか。内容ですけれども」

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村西利恵
「民主党の深部を揺るがすもうひとつの小沢問題とは、小沢氏が代表・幹事長を務めた2006年4月から、2010年5月の期間の、『組織対策費』およそ36億円が使途不明となっている問題

青山繁晴
「はい。これ、民主党の深い部分って書きましたけれどね。あの、実はこの組織対策費の問題、これもフェアに言わなきゃいけないのは、民主党だけじゃなくて自民党時代から、これいわば怪しいお金だったわけですね。だから政権交代になって、こういうこともきれいに本来はしてほしかったんですが、ところが、えー、逆にですね、その、小沢さんが代表や幹事長のトップをやってた時期に、えー、組織対策費と称して36億円が、その、例えば小沢さんの側近だった、側近の山岡賢次さん、その山岡さんが財務委員長、党の、だったところに、その口座にどっと入ってるわけですよ。で、これについては、この、組織対策費のもともとの原資、もとは何のお金かってことなんですが、これどうも立法事務費なんですね。立法事務費って私たちの税金の中から出されて、そしてその、立法、つまり法律を作るための基礎的な調査とか、研究するためにいろいろお金かかるでしょうと、その事務費だよということになってるんですが、そのお金がですよ、いわば個人ベースで、その、小沢さんから、その、山岡さんなどに渡されていて、そっから先がどこに行ったのか分かんないんですよ。で、これについて実は菅さんが、総理になる前に、周りに、かなり何度も発言されたことがあってですね、要はその、立法事務費という全くの公金を使って、小沢さんが自分の派閥を太らせてるのはおかしいっていうことを、菅さんは何度も言ってるんですよ。外に向かって言ったことはないですけれどもね。これを聞いた議員てのは実は、民主党の中にたくさんいるわけです。つまりこれはあくまで菅さんの解釈ですけれども、民主党の中の多くの人が同じことを考えていて、その、小沢さんはこういう役職を利用して、えー、その、お金をその側近を通じて小沢ガールズとかチルドレンという人たちに渡していて、そのお金は、いわばその、領収証を受け取らない、その、使われ方をしてきた。これは実は非常に深い問題で、例えば小沢さんは自由党を解党した時の政党助成金をどこに持っていったんだってことも前から言われていて、これ全部合わせて実はもうひとつの小沢問題と言われてるんですね。で、このことについて、じゃあ菅さんはその、いわば文句を言っただけじゃなくて、実はこういうことをされました。はい、出して下さい」

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村西利恵
菅総理陣営は、9月の民主党代表選挙の前に、36億円『小沢問題』を徹底調査するとしていました

青山繁晴
「はい。これあの、皆さん思い出していただくと、今年の6月に鳩山さんと小沢さんが辞めましたね。総理と幹事長辞めて、そして菅さん6月に総理になって、その時からその、この36億円の調査ってのは始めました。で、それがさらに9月の代表選挙に小沢さんが出てくるってなると、本当に徹底調査をやったんですよ。やっていたんですね。で、やっている最中に、僕の耳にもいろいろ入ってきました。つまりその、新しく財務委員長になって調べてる、例えば小宮山洋子さんなんかやってましたけれど、その、ちょっとこれ、あの、テレビでは言えないことも含めてですね、たとえば、その、えー、巨大なリスクを負うぞと。ね。つまり命に関わるようなことがあるかもしれんぞと。ね。えー、どなたがどなたに言ったって話は僕しません。これは確認取れないんで。しかし、それぐらいその、深刻な会話がその、党内で交わされたということは事実なんですよ。だから民主党の深い部分とも言い、これあの、もう一度言いますが、自民党も含めた、政界の深い闇でもあるわけですよね。で、これを調査、この、その後調査はどうなったのかと。そういう例えば、脅迫にも耐えて、そのフェアな調査が行われてんのかと僕も期待してたら、突然これがあったんです。出して下さい」

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村西利恵
「代表選のあと幹事長になった岡田さんは、9月22日の会見で、『過去の執行部が行ったことに対し、違法であれば別だが、さかのぼって問題にするのは行き過ぎではないか』と話しています」

山本浩之
「はあーーー」

青山繁晴
「これ9月22日の記者会見ですから、もう1カ月以上前なんですよ。でもこれ岡田さんがこの、原理原則じゃなくて、こんなこと言っちゃったってのはほとんど、ね、ヤマヒロさん知ってました?」

山本浩之
「いや、知らないです…」

青山繁晴
知らないですよね。会見ですよ、これね。だから当然これは例えばね、ほんとは一面トップに持っていかなきゃいけないような話なんですよ。というのは、この、過去の執行部が行ったことを、その36億円の使途不明金は、その、問題にしないと、言ってるわけですよ。で、違法でないってことも言ってるんですね、岡田さん

村西利恵
「ああー」

青山繁晴
「それ、本当ですか?そりゃもちろん裁判やってみなきゃ分かんないけれども、さっき言ったとおり、立法事務費ってのは法律にちゃんと、あの、決められていて、立法のための基礎研究調査になってんですよね。それが例えば選挙対策に使われたら、それでいいのかと。本当に違法と言えないのかって、これおかしいわけですよ。つまり、岡田さんがその、小沢さんによる、党を割るっていうのを警戒し始めたってのは、もうこの時から実は始まってて

岡安譲
「はあー、そうかー」

青山繁晴
「だから、企業団体献金の、禁止をやめて、やっぱりもらうことにしたってのは、突然起きたんじゃなくて、実はこういう伏流、ね、伏せた流れ、伏線がずーっとあってのことなんですよ。だからもう一回言いますが、メディアがそれをしっかりと、タブーを恐れずに報道してたら、有権者はちゃんとそこについてこれるんですよね。で、その上で、今の人間関係を改めて言うと、最後にこうです」

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青山繁晴
「はい。これ今、菅さん、仙谷さんいないじゃないかと(笑)思う人多いと思いますが(一同笑)、それは実は、あの、今のメインプレイヤーは案外この3人なんですよ。というのは、もともと前原さんと岡田さんは反小沢で一致してたわけですよね、あの代表選挙の時には。ところが岡田さんは原理主義者だからこそ、幹事長の職務というものに、ある意味こだわってですよ、小沢さんを取り込んでいくしかないと。ね。そういう党運営しかないと、いう決心を明らかにしてて、前原さんが、あの、大臣の立場で、党の決めたことに文句を言うっていうのはまことに珍しい。(27日の衆議院の内閣委員会で小泉信次郎議員の質問に対して)蓮舫さんがこだわってたじゃないですか。ね。自分は大臣の立場で党の決定にいちいち言う立場じゃないと、言ってんのに前原さんは、一議員としては、これおかしいよと言ったわけですよ。それはほんとは、(企業団体献金の受け入れ再開は)幹事長ちょっと待ってよと。ね。やっぱり反小沢で政治やらなきゃダメだよと、小沢的なるものはやめなきゃいけないってこと言っててですね。これは実は日本の政治にとっては僕は重大な路線党争だと思ってるんですよ。つまり、物事をうやむやにしないではっきりさせたい、うやむやであっても組織を守ることが大事だ、どっちなのか。それは僕は有権者の判断にお任せしたいと思いますが、ただ、その、前原さんが、大臣だから党のこと言ってはいけないという一般的な縛りを超えて、踏み込んで発言したっていうのは、僕は民主主義の原理原則から言うと、正しいと思います、そこは」

山本浩之
「企業団体献金について今日おっしゃいましたけれども、やはりこの組織対策費についても、民主党内からそういう声がどんどんやっぱり挙がってこなければおかしい話ですよね」

青山繁晴
「そうです。で、これはやっぱりね、政界全体として、自民党の過去の問題も含めてですよ、その、私たちの税金で立法事務費とされてるものが何に使われたのかっていうのをね、国会の自浄努力として、僕はまさしく仕分けて、きちんと解明すべきだと思います

山本浩之
「そうですね。ありがとうございました。“ニュースDEズバリ”でした」

 ____________________________内容紹介ここまで


 前原さんの今日(27日)の国会での企業・団体献金再開問題についての発言は、確かに良かったと思います。

 ただ、あくまで私見なんですが、前原さんは他の問題でも、例えば対中問題なんかでも言ってることはけっこう正論だったりするんだけど、行動がいまいち伴わないというか、どうも「言うだけ番長」っぽい印象が。

 例えば尖閣衝突ビデオについても当初は公開に前向きだったのに、仙谷官房長官に一任してしまったし。あの時はほんとにがっくり来ました。

 今日は他に、事業仕分け第3弾スタート、政府が尖閣ビデオを衆院に提出、といったニュースで青山さんの解説がありました。

 尖閣ビデオ提出に関しては、「官邸が抱え込んでいたのがやっと国会議員のところまで来たということ。国会に来た以上は、国会議員は私たちが直接選んでるんだから、当然さっさと全国民に公開することを決めるべき」と言われてました。

 これら青山さんの解説は誰にも手渡してはならない自由意志さんが近日中にUPして下さると思いますので、ぜひご覧下さい。

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※拙ブログ関連エントリー
【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし

※参考リンク
ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
 青山さんに直接コメントが送れます。
誰にも手渡してはならない自由意志
 拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ NEW!
 動画の紹介など情報が大変充実しています。

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<デモのお知らせ>

【大阪府大阪市】
 10/30(土) 中国の尖閣諸島侵略糾弾!全国国民統一行動 in 大阪
【愛知県名古屋市】
 10/31(日) 中国の尖閣侵略糾弾! 抗議デモ第二弾 in 名古屋
【東京都千代田区】
 中国の尖閣諸島侵略糾弾!連続国民行動 (毎週火・木)

他にも多くのデモが予定されています。詳細は「頑張れ日本!!全国行動委員会」のサイトを。


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青山繁晴「アンカー」10月27日 “政治とカネ”だけじゃない・補選民主敗北の真相は・もう一つの小沢問題を葬った張本人とは? You Tube | 青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ | 2010/10/28 02:03 AM
本日(2010年10月27日)の「アンカー」の映像です。 充実した内容と解かりやすい解説は青山氏の独壇場! 絶対必見映像です。  番組サイトより 「スーパーニュースアンカー」 (KTV)  http://www.ktv.co.jp/anchor/ 10月27日(水)のアンカーは… ▽特別会計のムダは?  事業仕分け第3弾 ▽“政治とカネ”だ...
意見書文例:「新潟・名古屋への中国領事館移転の反対意見書」 *利用、改変可* | 【日本を】『日本解体法案』反対請願.com【守ろう】 | 2010/10/28 08:47 AM
◆◇◆今般の主旨◆◇◆●当ブログのコメント欄におきまして、多くの方から下記の情報、またその情報を詳しく解説して下さっているブログの...