「アンカー」小沢氏墓穴で強制起訴&FD改竄犯人隠避で司法の危機
※【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■10/6放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
FD改竄事件の前田検事の上司2人が犯人隠避容疑で逮捕されましたが、この動きは大林検事総長と側近だけで進められており、尖閣中国船船長釈放と全く同じ構図になっているそうです。最高検は組織防衛のためにどんどんおかしくなっていっていると青山さんは警鐘を鳴らします。
10月2日の尖閣デモが報道されなかった件についても少し触れてくれました。
コーナー前に、6日に行われた国会代表質問、日本時間5日に行われた日中首脳会談(懇談)のニュース報道&青山さんの解説がありましたので、まずこの部分を要旨のみ記述、続けてコーナー本編は完全起こしでお送りいたします。
コーナー本編は間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
いつもの進行役の村西利恵キャスターは今週はお休みで、代わりに杉本なつみキャスターが担当です。
画像はYouTubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。
※私の使っているMacOS9でついにYouTube視聴ができなくなりました。
裏技使ってキャプチャしたので画像が粗いですが、ご容赦を<(_ _)>
内容紹介ここから____________________________
…………青山さんの解説(あくまで要旨)…………
( )内は山本浩之キャスターの発言です
■国会代表質問 野党から、中国漁船衝突事件への対応などについて厳しい質問相次ぐ(FNN10/6)
(まず今日の代表質問をお聞きになってどのような感想を?)
菅総理は自民党の谷垣総裁の質問には、まあ一種平然と答弁されてたのに、自民の若手女性議員の稲田さんから聞かれたら、皆さん同じこと思われたんじゃないでしょうか、しどろもどろでしたよね。
(でしたね)
それも日本の企業(フジタ)の社員の、場合によっては命にも関わるような答弁について、しどろもどろというのは、ちょっとショックを受けました。あと、今、代表質問で大きなテーマになったことのひとつが、ASEMの席でしたという会談。まず菅さんは自然に話ができたとおっしゃってるけど、普通の国民はそんな不自然な話はないんじゃないかと、どなたも思うと思いますよ。
(そういう国際会議、何度も取材されてると思いますが、どうなんですか)
こんなの、たまたま会いましたってことは、僕の責任において言いますが、100%あり得ない。ましてやこんなトラブルを抱えた日本と中国のような大きな国が、廊下でたまたま同じ方向歩いてて自然に話するなんて、それも2分の挨拶ならまだ分からなくもないが、25分間というのは、一般の会話だと短いけど、首脳同士の会話だと通訳挟んでも長いから、そんな妙ちきりんな説明すること自体が国民に対して失礼だと思うんですけどね。
(日本語と英語を話せる通訳、菅さんが連れてなかったって、まさかこれも偶然を装う演出だということですか)
偶然でもなければ演出でもなく、僕も外務省側に少し聞いてますが、要はこれって政治主導の間違ったやり方。政治主導っていうのは、例えば官僚もきれいに使いこなして、通訳をつけるとか会談場所を確保するとか、そういう事務的なことは官僚にやらせて、でも大事な決断は全責任をもって政治家が決めるのが政治主導じゃないですか。
ところが今回の場合は外務省を蚊帳の外に置いといて、細野さんが密使という形で中国に行って、戴秉国(タイヘイコク)さんという中国の外交上の、しかも共産党の責任者と話をして渡りをつけて、仙谷さんが戴秉国さんとこっそり電話をして、この会談やろうってことになったんですよ。
で、その間、外務省が関与させられてないから、通訳をつける人がいなかったわけですよ。外務省を完全に外すというなら、通訳の手当まで政治家がやるのかって、そんなことできるわけないじゃないですか、そんな膨大な仕事を。
(そうですね、ええ)
だから政権交代して1年以上、政治主導というのが理念としては分かるが、やり方としては、例えば僕たちは膨大な税金を支払って役人を養ってるわけですが、これじゃ何のために中央省庁の役人を僕らが養ってるかも分からなくなってる。
もうひとつ非常に重大な問題があって、日中首脳会談やったってことになってるんですが、そこで菅さんは、いや、尖閣諸島は固有の領土だと言ったんだからと胸を張っておられますが、これって尖閣諸島をまるで領土問題のごとく話し合ったっていうふうになるんですよ、国際社会では。
(ああ、領土問題は存在しないと言っていたにも関わらず)
だから誰が得したかというと、明らかに中国側が8・2、9・1ぐらいで得をしてるわけですね。それを考えるとよけいに、こういうまさしく不自然な形で、わざわざどうしてこんな急いでやらなきゃいけないのか。まだフジタの社員は1人が釈放されてないんですから。3人釈放されてるからいいのか。日本は民主主義ですから、死滅しかかってるけど、命の重さに区別はないので、みんなが主権者だから。まだ1人が残ってるのに、明らかに中国に有利になると分かってて、このような不自然な首脳会談行うっていうのは、やっぱり民主党の中からも異論反論がたくさん出るのは当然のことで、ま、与党の中でも遠慮しないで声が出てくることに、ある意味希望をつなげたいですよね。
…………以下、“ニュースDEズバリ”全文起こし…………
山本浩之
「そして今日の代表質問では、ま、これも当然ですけれども、小沢元代表の政治とカネの問題も取り上げられましたけれども、この問題については、このあとの青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーで解説をしていただけると」
青山繁晴
「はい。そうなんです。で、あの、実は今日のコーナーではですね、その、尖閣のその後も然り、えー、今日その、中国監視船が突然、姿消したのなぜなのかってことも含めて、ほんとはやりたかったし、それから日銀のゼロ金利っていう、僕は思いきった決断だと思いますけどね、あの、そのことについてもやろうかなと思ったんですが、実は皆さん、僕、来週、所用で来られないんで、その、おととい月曜日に、その、小沢さんに対して、国民から強制起訴ということがあった、このショッキングな出来事をやらないわけにいかないんで、今日はそれをやりたいんです。えー、その上で、今日のキーワードはこれです」
山本浩之
「『検察も小沢さんもみずから墓穴』」
青山繁晴
「はい。小沢さんだけが追い込まれたんじゃなくて、その、検察は、大阪地検特捜部の大不祥事も含めて、それもその、過去、例えば前田検事っていう人が証拠を改竄しただけじゃなくて、現在進行形で、検察も墓穴掘ってるというのを、ま、このコーナーの理念のひとつとして、真っ直ぐ真ん中から、フェアに、具体的に皆さんと一緒に考えたいと思います」
山本浩之
「分かりました。えー、ではコマーシャルを挟んで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「えー、民主党の小沢元代表が強制起訴されることになりまして、裁判の行方、政局への影響、大変気になることが多いと思います。さっそく解説お願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。えー、まずおととい月曜日に出たばっかりの、検察審査会の議決っていうか、その、公表されたのが2日前の、その、中身について、ちょっとふり返りましょう。はい、出して下さい」
杉本なつみ
「こちらです。小沢氏は『起訴すべきである』という議決が公表されました」
青山繁晴
「はい。で、えー、これはですね、この石川知裕被告、小沢さんのかつて秘書で、そして衆議院議員になった人ですけどね。その人が、取り調べの段階で、その、虚偽のことを政治資金収支報告書に書くということを、小沢さんに報告したり、相談したりして、了承を得たという意味の供述があったと、いうふうになってるわけですね。で、それについてこの、市民で、国民で作る検察審査会は、小沢さんのことを尊敬してるんだから、わざわざ罪に陥れようとした、嘘のような供述をするはずがない、だからこれはほんとでしょうと。ということは、小沢さんの共謀というのがその、あった可能性があるから、少なくとも起訴をして、ちゃんと裁判で黒白はっきりさせるべきだと、いう結論になったわけですね。で、これは皆さんご存知の通り、もう月曜日から洪水のように報道されてるんですが、実は、報道されてない事実がいくつもあるんです。で、僕も、夕べ7時半ぐらいから、先ほど3時前ぐらいまで、ずっと取材してて、ちょっとあの、青山の様子がおかしいと思う人いるかもしれないけど、まああまりのことにこうショックを受けることが多いんですよね。ま、ありのままにやりたいと思います。まずこれです、はい」
杉本なつみ
「知られざる真実その1として、審査補助員の弁護士がいなくなったと」
青山繁晴
「ええ。これはですね、実は今、僕、ショック受けてんじゃなくて、もう実は7月ぐらいから、これについてはあの、憤慨してたんですけどね。あの、さっきの東京第五検察審査会っていうのは、4月の27日に、最初に、小沢さんに起訴相当って議決をしましたよね。で、そのあと、その、そんなに時間が空くはずなかったんですよ。皆さんあれから半年空いてるわけですよね。半年まで行かないけど、ま、5カ月以上空いてるわけですね。えー、……、あ、5カ月近くも空いてたわけですね。9月14日の議決ですから。で、それどうしてかというとですよ、その、実はその、最初の議決をした時にも、これ当然法律で決まってまして、えー、検察審査会法っていうそのための法律があってですね、審査補助員、つまりその、一般の国民、市民が審査するんだから、アドバイスする人を付けなさいねと、それは弁護士さんですよと。それは法律に書いてあるんですよ。で、当然1回目その弁護士さんがいて、アドバイスを受けて起訴相当になったら、そのあと、この弁護士さん本人が言ってくれないので、これあくまでもそういう、説がある、ま、ほんとはもうちょっと強いんですけどね、と言わざるを得ないけども、この弁護士さんに脅迫とか嫌がらせとかですね、その、たくさんあったと。で、それが、小沢さん本人の意思に基づくとは僕もさすがに思いませんけれど、少なくとも、証言を集めると、その、小沢さんを支持する立場の人からたくさんあって、で、一時、雲隠れみたいになってですね、で、辞めたんですよ。で、その、さっき言いました通り、その脅迫、嫌がらせあったってのはご本人に確認できないから、あくまでそういう説があるとしか言えません、この公共の電波では。だけども、もう俺は嫌だということで、この、審査補助員を辞めちゃったことは事実なんです。その事実と、さらにそのあと、なり手がいないんですよ。そんな目に遭ったのを、周りの弁護士見てるから、なり手がいなくなっちゃったわけですよね。ところが、その結果どうなったかというと、実はこれなんです」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■10/6放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
尖閣事件船長釈放の驚きの真相・官邸と検察の間で一体何が?水面下の緊迫の攻防を青山がズバリ!
FD改竄事件の前田検事の上司2人が犯人隠避容疑で逮捕されましたが、この動きは大林検事総長と側近だけで進められており、尖閣中国船船長釈放と全く同じ構図になっているそうです。最高検は組織防衛のためにどんどんおかしくなっていっていると青山さんは警鐘を鳴らします。
10月2日の尖閣デモが報道されなかった件についても少し触れてくれました。
コーナー前に、6日に行われた国会代表質問、日本時間5日に行われた日中首脳会談(懇談)のニュース報道&青山さんの解説がありましたので、まずこの部分を要旨のみ記述、続けてコーナー本編は完全起こしでお送りいたします。
コーナー本編は間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
いつもの進行役の村西利恵キャスターは今週はお休みで、代わりに杉本なつみキャスターが担当です。
画像はYouTubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。
※私の使っているMacOS9でついにYouTube視聴ができなくなりました。
裏技使ってキャプチャしたので画像が粗いですが、ご容赦を<(_ _)>
内容紹介ここから____________________________
…………青山さんの解説(あくまで要旨)…………
( )内は山本浩之キャスターの発言です
■国会代表質問 野党から、中国漁船衝突事件への対応などについて厳しい質問相次ぐ(FNN10/6)
(まず今日の代表質問をお聞きになってどのような感想を?)
菅総理は自民党の谷垣総裁の質問には、まあ一種平然と答弁されてたのに、自民の若手女性議員の稲田さんから聞かれたら、皆さん同じこと思われたんじゃないでしょうか、しどろもどろでしたよね。
(でしたね)
それも日本の企業(フジタ)の社員の、場合によっては命にも関わるような答弁について、しどろもどろというのは、ちょっとショックを受けました。あと、今、代表質問で大きなテーマになったことのひとつが、ASEMの席でしたという会談。まず菅さんは自然に話ができたとおっしゃってるけど、普通の国民はそんな不自然な話はないんじゃないかと、どなたも思うと思いますよ。
(そういう国際会議、何度も取材されてると思いますが、どうなんですか)
こんなの、たまたま会いましたってことは、僕の責任において言いますが、100%あり得ない。ましてやこんなトラブルを抱えた日本と中国のような大きな国が、廊下でたまたま同じ方向歩いてて自然に話するなんて、それも2分の挨拶ならまだ分からなくもないが、25分間というのは、一般の会話だと短いけど、首脳同士の会話だと通訳挟んでも長いから、そんな妙ちきりんな説明すること自体が国民に対して失礼だと思うんですけどね。
(日本語と英語を話せる通訳、菅さんが連れてなかったって、まさかこれも偶然を装う演出だということですか)
偶然でもなければ演出でもなく、僕も外務省側に少し聞いてますが、要はこれって政治主導の間違ったやり方。政治主導っていうのは、例えば官僚もきれいに使いこなして、通訳をつけるとか会談場所を確保するとか、そういう事務的なことは官僚にやらせて、でも大事な決断は全責任をもって政治家が決めるのが政治主導じゃないですか。
ところが今回の場合は外務省を蚊帳の外に置いといて、細野さんが密使という形で中国に行って、戴秉国(タイヘイコク)さんという中国の外交上の、しかも共産党の責任者と話をして渡りをつけて、仙谷さんが戴秉国さんとこっそり電話をして、この会談やろうってことになったんですよ。
で、その間、外務省が関与させられてないから、通訳をつける人がいなかったわけですよ。外務省を完全に外すというなら、通訳の手当まで政治家がやるのかって、そんなことできるわけないじゃないですか、そんな膨大な仕事を。
(そうですね、ええ)
だから政権交代して1年以上、政治主導というのが理念としては分かるが、やり方としては、例えば僕たちは膨大な税金を支払って役人を養ってるわけですが、これじゃ何のために中央省庁の役人を僕らが養ってるかも分からなくなってる。
もうひとつ非常に重大な問題があって、日中首脳会談やったってことになってるんですが、そこで菅さんは、いや、尖閣諸島は固有の領土だと言ったんだからと胸を張っておられますが、これって尖閣諸島をまるで領土問題のごとく話し合ったっていうふうになるんですよ、国際社会では。
(ああ、領土問題は存在しないと言っていたにも関わらず)
だから誰が得したかというと、明らかに中国側が8・2、9・1ぐらいで得をしてるわけですね。それを考えるとよけいに、こういうまさしく不自然な形で、わざわざどうしてこんな急いでやらなきゃいけないのか。まだフジタの社員は1人が釈放されてないんですから。3人釈放されてるからいいのか。日本は民主主義ですから、死滅しかかってるけど、命の重さに区別はないので、みんなが主権者だから。まだ1人が残ってるのに、明らかに中国に有利になると分かってて、このような不自然な首脳会談行うっていうのは、やっぱり民主党の中からも異論反論がたくさん出るのは当然のことで、ま、与党の中でも遠慮しないで声が出てくることに、ある意味希望をつなげたいですよね。
…………以下、“ニュースDEズバリ”全文起こし…………
山本浩之
「そして今日の代表質問では、ま、これも当然ですけれども、小沢元代表の政治とカネの問題も取り上げられましたけれども、この問題については、このあとの青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーで解説をしていただけると」
青山繁晴
「はい。そうなんです。で、あの、実は今日のコーナーではですね、その、尖閣のその後も然り、えー、今日その、中国監視船が突然、姿消したのなぜなのかってことも含めて、ほんとはやりたかったし、それから日銀のゼロ金利っていう、僕は思いきった決断だと思いますけどね、あの、そのことについてもやろうかなと思ったんですが、実は皆さん、僕、来週、所用で来られないんで、その、おととい月曜日に、その、小沢さんに対して、国民から強制起訴ということがあった、このショッキングな出来事をやらないわけにいかないんで、今日はそれをやりたいんです。えー、その上で、今日のキーワードはこれです」
山本浩之
「『検察も小沢さんもみずから墓穴』」
青山繁晴
「はい。小沢さんだけが追い込まれたんじゃなくて、その、検察は、大阪地検特捜部の大不祥事も含めて、それもその、過去、例えば前田検事っていう人が証拠を改竄しただけじゃなくて、現在進行形で、検察も墓穴掘ってるというのを、ま、このコーナーの理念のひとつとして、真っ直ぐ真ん中から、フェアに、具体的に皆さんと一緒に考えたいと思います」
山本浩之
「分かりました。えー、ではコマーシャルを挟んで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「えー、民主党の小沢元代表が強制起訴されることになりまして、裁判の行方、政局への影響、大変気になることが多いと思います。さっそく解説お願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。えー、まずおととい月曜日に出たばっかりの、検察審査会の議決っていうか、その、公表されたのが2日前の、その、中身について、ちょっとふり返りましょう。はい、出して下さい」
杉本なつみ
「こちらです。小沢氏は『起訴すべきである』という議決が公表されました」
青山繁晴
「はい。で、えー、これはですね、この石川知裕被告、小沢さんのかつて秘書で、そして衆議院議員になった人ですけどね。その人が、取り調べの段階で、その、虚偽のことを政治資金収支報告書に書くということを、小沢さんに報告したり、相談したりして、了承を得たという意味の供述があったと、いうふうになってるわけですね。で、それについてこの、市民で、国民で作る検察審査会は、小沢さんのことを尊敬してるんだから、わざわざ罪に陥れようとした、嘘のような供述をするはずがない、だからこれはほんとでしょうと。ということは、小沢さんの共謀というのがその、あった可能性があるから、少なくとも起訴をして、ちゃんと裁判で黒白はっきりさせるべきだと、いう結論になったわけですね。で、これは皆さんご存知の通り、もう月曜日から洪水のように報道されてるんですが、実は、報道されてない事実がいくつもあるんです。で、僕も、夕べ7時半ぐらいから、先ほど3時前ぐらいまで、ずっと取材してて、ちょっとあの、青山の様子がおかしいと思う人いるかもしれないけど、まああまりのことにこうショックを受けることが多いんですよね。ま、ありのままにやりたいと思います。まずこれです、はい」
杉本なつみ
「知られざる真実その1として、審査補助員の弁護士がいなくなったと」
青山繁晴
「ええ。これはですね、実は今、僕、ショック受けてんじゃなくて、もう実は7月ぐらいから、これについてはあの、憤慨してたんですけどね。あの、さっきの東京第五検察審査会っていうのは、4月の27日に、最初に、小沢さんに起訴相当って議決をしましたよね。で、そのあと、その、そんなに時間が空くはずなかったんですよ。皆さんあれから半年空いてるわけですよね。半年まで行かないけど、ま、5カ月以上空いてるわけですね。えー、……、あ、5カ月近くも空いてたわけですね。9月14日の議決ですから。で、それどうしてかというとですよ、その、実はその、最初の議決をした時にも、これ当然法律で決まってまして、えー、検察審査会法っていうそのための法律があってですね、審査補助員、つまりその、一般の国民、市民が審査するんだから、アドバイスする人を付けなさいねと、それは弁護士さんですよと。それは法律に書いてあるんですよ。で、当然1回目その弁護士さんがいて、アドバイスを受けて起訴相当になったら、そのあと、この弁護士さん本人が言ってくれないので、これあくまでもそういう、説がある、ま、ほんとはもうちょっと強いんですけどね、と言わざるを得ないけども、この弁護士さんに脅迫とか嫌がらせとかですね、その、たくさんあったと。で、それが、小沢さん本人の意思に基づくとは僕もさすがに思いませんけれど、少なくとも、証言を集めると、その、小沢さんを支持する立場の人からたくさんあって、で、一時、雲隠れみたいになってですね、で、辞めたんですよ。で、その、さっき言いました通り、その脅迫、嫌がらせあったってのはご本人に確認できないから、あくまでそういう説があるとしか言えません、この公共の電波では。だけども、もう俺は嫌だということで、この、審査補助員を辞めちゃったことは事実なんです。その事実と、さらにそのあと、なり手がいないんですよ。そんな目に遭ったのを、周りの弁護士見てるから、なり手がいなくなっちゃったわけですよね。ところが、その結果どうなったかというと、実はこれなんです」
杉本なつみ
「検察審査会の機能強化派の弁護士さんが就任されたと」
青山繁晴
「これあの、漢字が多くて、あの、申し訳ないんですが、これ何を言ってるかというと、検察審査会っていうのは、皆さん、ご存知の方もう多いと思いますが、もともとは、検察にアドバイスをするだけで強制力はなかったんですよね。それを、法律を改正して、つまり裁判員制度をやったりですね、そういう司法制度の改革のひとつとして、市民の代表、国民の代表、但しクジで選ばれるんですよ、全くアトランダムでクジで選ばれるんですが、その区別ない、分け隔てない国民が、2回に渡って起訴すべきだと、起訴相当という議決をしたら、もう強制的に起訴する、つまり機能強化する、そういう立場に立つ弁護士が就任したんです、審査補助員に。そりゃそうですよね。これはどうしてかというと、その、裁判所がですよ、この審査補助員を出して下さいってこう求めるわけですけど、その時なり手がいなくなったらですよ、自ら責任を取る形で、そういう検察審査会にしようと、ね、そうしたいんだと、検察審査会を強くしたいんだと思う人が手を挙げるしかないじゃないですか」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「従って、実は、この、最初の弁護士をいわば潰したためにですね、その、例えば小沢さんにとって、これ明らかに不利になるかもしれない、そうい弁護士が審査補助員になってしまったということなんですね。で、これがこのあとのことにつながるんですが、もうひとつ、えー、実はちょっとショッキングな話があって、これなんですね。はい、出して下さい」
杉本なつみ
「検察審査会の事務局が証拠などを整理」
青山繁晴
「これはね、その、検察審査会っていうのは、あの、ほとんど何も公開されないから、もう皆さんよく分かんないじゃないですか。で、僕がその、共同通信の司法記者だった時代にですね、司法記者、政治記者、経済記者なんですが、司法記者だった時代にですね、検察審査会って何だろうと思って、実際に調べに行ったんですよ。そしたらですね、裁判所の中に部屋があって、その部屋は、ま、入ったら、要するにただの会議室ですけれどね。裁判所にあるのかと。で、検察審査会ってのは独立してるんだけども、何で裁判所にあるんですかと聞いたら、いや、これは、たまに勘違いして…(VTRで検察審査会の部屋が映る)」
青山繁晴
「あ、ちょうど映ってますね…、勘違いして、検察の一部だと思う人がいるけれども、もちろんそうじゃなくて、検察を審査する会で、独立してるけど置き場所がないから、結局、ま、一番フェアなのは、中立なのは裁判所だから裁判所に置いたと。そこまでは分かりますよ。ところがですね、そこに事務局が置かれるわけですけど、この事務局長がどういう人かというとね、たとえばインターネットなどは、元裁判官とか元検事がやるから、それ色が付くんだとなってんですが、書いてある書き込みありましたけど、それは違います。そうじゃなくて、これは実は裁判所の職員の方が、出向でやったり、裁判所の職員のOBがやったりしてるのが現実なんですよ。各地に検察審査会あるんですけどね、この大阪でも実はそうなわけです。そうするとつまり法律家じゃないんです。法律家じゃない人が何をするかというと、証拠を整理と書いてますけど、これ例えば小沢さんの事件で言うと、ダンボール箱19箱、の、その証拠物件と捜査報告書をですね、しかも、難しい法律用語で書いてあるやつを、これ一般の、検察審査会の市民、国民がそれ全部読むわけにいかないじゃないですか。そうすると、整理しちゃうわけですよ。で、整理するって言ったら聞こえいいけど、要するにこの事務局長、法律家でない事務局長が、はっきり言うと自分の考えで選んだ証拠や捜査資料だけ、検察審査員に読んでもらって、あとは読ませない、読ませないんじゃなくて、その、要するに」
山本浩之
「出さない…」
青山繁晴
「ええ、読む時間もないわけですよ。そしてその時のその整理の仕方によっては、要するに色が付くことがあり得ると。で、そうすると、こういう経過もですね、その、場合によったらその、事務局長の考え方によっては、小沢さんが不利になった可能性はあると、いうことを、実は検察の内部からも、それから裁判所の内部からも、僕は証言集めましたので、一言で言うとこういうことになると思います。出して下さい」
杉本なつみ
「小沢陣営が墓穴と…」
青山繁晴
「はい。小沢陣営の側から見たら、これがひとつの墓穴になったんじゃないかということですよね。で、その上でですね、その、小沢さんの裁判はこれから実際どうなるかということですけれども、はい、出して下さい」
杉本なつみ
「まず、今月22日までに検察官役の弁護士3人を東京地裁が指定します。その後小沢氏を起訴するわけなんですが、初公判は来年2011年半ば頃になる見通しなんですか?」
青山繁晴
「ええ、これはね、あの、この番組ではね、クエスチョンマーク付けてますけど、どっちかいうと新聞とか普通のテレビ報道は、ま、こういう感じになると言ってるわけですよ。というのは、さっき言いましたダンボール箱19箱を、この検察官役になるプロの法律家の弁護士は全部読まなきゃいけないんですよ。全部読み込んでですよ、それで、しかもそして起訴状を作成するのに、これにだいたい数か月かかるから、ここで年を明けるんじゃないかっていう話なんですよね。で、一般論で言うと、年明けて、じゃあその、裁判を早くやるために、その前に整理やりましょうねと、でも小沢さんの側は全面否認だから、ここでまた時間がかかって、その、初公判は結局来年の半ばぐらいになっちゃうんじゃないかと、いうことなんですよね。で、その上で皆さん、さっきの話と関連して1コ付け加えておきたいのは、この3人のうち、すでに1人は内定しててですね、その1人がさっき言いました、その、吉田繁實(よしだしげみ)さんて方ですけれども、東京第二弁護士会の弁護士さんで、その、なり手がいなくなったために、検察審査会の権限を強化しようと思って手を挙げた人ですね。その人が1人ここにもう内定してるわけですよ。で、その人はもうたくさん読んでるわけです。残り2人はこれから読まなきゃいけない。だから時間かかるからこういうふうになってるんですが、実はこうならないかもしれないんです。というのはなぜかというと、小沢さんの側が急ぐかもしれない。というのは、まず、このままにしといたらですよ、裁判になるまでに、下手すると1年近くかかるわけですよね。まああの、来年半ばまで待たなきゃいけない。その間、政治生命がいったい持つのかということがありますから、その、裁判でもし、無実、あるいは、無実じゃない、ごめんなさい、無罪になる可能性が少しでもあったら、急ぐことはあり得るわけですね。で、実はその、検察の内部にも、これは急ぐんじゃないかと思ってる人がかなりいるんです。はい、出して下さい」
杉本なつみ
「検察内部では『有罪にするのは無理だろう』という見方が出ていると」
青山繁晴
「はい。逆に言うと、小沢さんから見たら、無罪になるという見込みがある程度見込めるから、小沢さんは急ぐんじゃないかという見方が、もう一回言いますが、検察の、普通の検察官じゃなくて首脳陣の内部にあるんですね。で、これは、自分たちが不起訴にしたやつを、市民の手で起訴されて、それで気分が悪いっていう話じゃないんですよ。そうじゃなくて理由はこうです」
杉本なつみ
「石川被告の虚偽報告を小沢氏に報告相談し、了承を得たという、この供述だけでは小沢氏の共謀を立証できないという理由だそうですね」
青山繁晴
「はい。で、今、問題になってることのひとつが、この石川さんの供述調書、作った検事の中に、大阪地検特捜部の検事で、前田検事、今、逮捕されて、証拠の、これ違う事件の郵便不正事件で、フロッピーディスクをいじったということで逮捕された人が、この供述調書に、調書作りに絡んでるから、僕は夕べこの取材した時に、それは前田検事がやったから、その、この供述調書は信用できないってことで、つまり裁判が有罪にできないってそういう意味ですかと、検察が不起訴、あの、有罪にできないってそういうことですかと聞いたら、いや、違いますと言うんですよ。そうじゃなくて、その、前田検事が、その、自分に都合のいい供述調書作ったならば、こんな言葉になるわけがないと。で、どんなふうに報告したのか、その報告が、ただ報告じゃなくて、これ(虚偽報告)はほんとは嘘なんですよって言葉が含まれてないといけないと」
一同
「うーん」
青山繁晴
「それで、嘘だけどこのまま政治資金収支報告書に載せましょうねと、小沢さんに相談して、小沢さんが、そうか、それは嘘だけどやろうという言葉がないと」
山本浩之
「はあー」
青山繁晴
「そんなものは証拠になるはずがありませんと。だからその、前田検事も含めてですよ、この程度の供述調書が取れなかったということは、調書しか取れなかったということは、要するに取り調べに失敗してるっていうことだと」
一同
「なるほど…」
青山繁晴
「前田検事は落としの検事とか言われてるけれども、その、フロッピーの改竄以外に、ほんとは実力はこの程度のものだということだと。そして、一部新聞には小沢さんは『そうか』と言ったってことになってるけれども、僕、改めて取材したら、その調書には『おうおう』って答えが書いてあるそうです」
山本浩之
「『おうおう』?」
青山繁晴
「『おうおう』。何かあの、ロッキード事件の『よっしゃよっしゃ』を思い出しますが」
山本浩之
「ああー、はいはい」
青山繁晴
「あの時はそれ重大な証拠になったけど、今回は小沢さんが『おうおう』って言っただけで共謀したというのは、そんなことで裁判できるわけがない」
岡安譲
「確かになー(笑)」
山本浩之
「『おうおう』っていうのは、別に了承を意味するかどうかは分かんないってことですか」
青山繁晴
「ええ。これ一般常識から言ってもそうですよね」
山本浩之
「なるほど」
青山繁晴
「これ、こうですよって言われて、『おうおう』と言って、それであの、一緒にやったんだと言われたら、それは小沢さんでなくても誰でもやってられないでしょ、公平に言ってですね。で、だから小沢さんとしては、あの、裁判の手続きを急ぎたい可能性はあります。しかし、実は小沢さんのその、無罪かもしれない裁判を待てないって人は2人いますよね。はい、出して下さい」
杉本なつみ
「菅総理と公明党の山口代表ですが、補正予算から始まる初の『民・公』連携のはずだったということですね」
青山繁晴
「これ、えー、この国会で補正予算を審議するんですよ、5兆円近いその大型の補正予算でですね。で、これにその、公明党は賛成して、この『アンカー』で何度も指摘しました、その『民・公』連携ってのが初めて動き出すと。で、動き出す予定だったわけです。これ可能性じゃなくて予定でした。で、公明党から見たら菅さんは憎い相手で、創価学会批判をさんざんやった人だし、それから小沢さん、小沢さんとむしろ近いわけですから。でも今はそんなこと言ってられない、公明党から見たら、来年の春に統一地方選挙あるんですから、その、公明党の掲げる政策を実現する方がいいっていうことで、この補正予算、国民生活にとって大事ですよねと、日銀がゼロ金利までやるわけだから、これ大事ですよねと、いうことでやろうとしたのが、この小沢さんの強制起訴の問題で、公明党としてはそれ簡単に民主党とくっつくわけにいかなくなったわけですよね」
山本浩之
「じゃ、検審の議決はもっとあとだというふうに踏んでたわけですかね」
青山繁晴
「そうです。えー…、あと、いや、10月に出ると…」
山本浩之
「10月中って言われてましたけどね」
青山繁晴
「その時期じゃなくてですね、時期じゃなくて、実はその、起訴相当にならないだろうって見通しの方が…」
一同
「ああ、そっちの見通し……(口々に)」
青山繁晴
「強かったんですよ。つまりあの、皆さん今日はね、あの、話たくさんしなきゃいけないんですけれども、さっきその、審査補助員の弁護士がいなくなって時期が遅れたと言いましたでしょ。その間に何が起きたかというと、その、最初に起訴相当を出した審査員、国民の方が全員交代しちゃったんですよ。任期わずか6カ月で、しかも半分は3カ月で交代しますから、8月の初めには全員交代してたから、その、2回目のその議決は違うんじゃないかと」
山本浩之
「なるほど」
青山繁晴
「いうふうに、その、実は小沢さん側だけじゃなくて、公明党なんかもわりとそう見てた。ええ。自民党の中にもそういう見方をしてる人は弁護士出身の方でいらっしゃいましたよ。だからそういうことがあったんですね。それで、本当は公明党としてはむしろ小沢さん離党勧告したり、あるいは除名処分にしてもらった方が組みやすいけれども、今、民主党の中はそういう空気じゃないですよね、今のところはですよ。まだ分かりませんけれどね。従って、その、落としどころはこうじゃないかと。はい」
杉本なつみ
「小沢氏の証人喚問」
青山繁晴
「はい。皆さんさっきね、普通のニュースで見ていただいた、その、菅総理の答弁も、小沢さん自身が説明責任は果たしたいと言ってるんだからと、ね、答弁されてましたでしょ。で、そのあとに、自分の判断示してほしいって言われて、例によって丸投げですけれども。しかし、あそこにやっぱり表れてて、証人喚問だけはやりたいなあと、そして小沢さん証人喚問出てきても、前と同じことおっしゃるだけですよ。私は検察に全てありのままに話してるんで、今さら強制起訴されるいわれはないと言うだけでしょ?ということはですね、これ、皆さん何でこの話するかというと、やっぱりこれも僕たちの民主主義の深刻な危機なんですよ。証人喚問が、真実を追求するためじゃなくて、政治をきれいにするためじゃなくて、要するにこういう権力ゲームのために使われてしまっていると…」
一同
「うーん」
青山繁晴
「…いうこと自体も、本当は僕らの民主主義の危機であって、すでにその、尖閣諸島の、船長を無法にも、無罪放免にしてしまったことで、この私たちの民主主義はほんとに死に瀕してるんですけど、こういうところにもいわばね、ごめんなさい、こんな言い方きついけど、民主主義の死相が、その、死にかける表情が表れてる、その意味の死相、それを僕、感じるんですよ。だからほんとに今日、胸がえぐられる気持ちなんですが、もうひとつ、民主主義にとってほんとに大事な、私たちの民主主義にとって大事な、司法が、このことでものすごく揺らいでますよね。はい、出して下さい」
杉本なつみ
「大阪地検特捜部の証拠改ざん事件です」
青山繁晴
「はい。これはあの、僕の司法記者時代の経験からしても、特捜検事がですよ、この前田さんていう特捜検事が、その、証拠物に手を入れるってのはもうとんでもない、信じがたいことであって、この件が今どうなってるかを、このあと後半、お話しするんですけれども、キーワードはこれです」
杉本なつみ
「『恥の上塗り』。この証拠改竄事件で、どのような恥の上塗りをしているのか、CMのあと青山さんに詳しく解説していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「ひとつめのキーワードが、小沢さんと並んで検察の墓穴だったんですね。2つ目のキーワードが『恥の上塗り』。どういうことなんでしょうか。続きをお願いします」
青山繁晴
「はい。あの、まずですね、念のため補足しておきたいんですけど、前半のところでですね、その、検察首脳陣、これ複数ですけども、結局小沢さん裁判やっても、無罪になる可能性が十分あるとお話ししましたが、これあくまでも、その、不起訴にした検察としての判断ですからね」
一同
「うーん、なるほど…」
青山繁晴
「で、検察審査会の国民の判断としては、あの、少なくとも起訴するだけの意味はあると言ってるんで、これあの、裁判官、日本の裁判官はほんとに、これはっきり言いますが、中国と違って、自らの良心と法にだけ基づきますから、ここの牙城だけはまさか崩れないと、僕ら信じたいから、その裁判官が自らの良心に従って、もちろん有罪にすることは十分あり得ます。あくまでも今の検察の解釈としては、ということだってことを、あの、おことわりしておきたいんですね。で、その上でですね、その、検察のもうひとつの重大問題。検察は今、いくつも問題抱えてるんですよね。今、まあ少なく考えても4つあるわけですよね。1つは郵便不正事件で村木さんという女性の局長さんを、その、冤罪として無罪になってしまたっと。で、それに関連して、この前田検事が、その、裁判でこのままでは不利かもしれないと思ったのかもしれない、ということで、証拠に、証拠をいじってしまったと。それからあの船長を釈放し、そえから実はこの検察審査会の議決というのも、検察が不起訴にしたっていうのは認めがたいと、検察に対する不信感ですから、4つ抱えてるわけですよね。で、どれも重大ですけども、この意味も、もう極めて重大でですね、で、ちょっと経過をふり返っていただくとこうですね」
青山繁晴
「はい。えーっと、さっき言いました通り、この村木さんに、皆さんすっかりお顔お馴染みになったと思うんですけど、無罪判決が出て、そしてそれからしばらくしたらですね、2週間経たないうちに、これ朝日新聞でしたが、この検事が証拠のフロッピーディスクの日付を都合良く改竄してたんじゃないかという報道が出たら、その、もちろん報道も驚きましたよ、僕、朝4時50分ぐらいにいつも新聞見るんですけど、もう目を疑いましたけれどね。そしたらもっとびっくりなのは、ある意味、その日のうちにもういきなり逮捕なんですよ。で、これは、ここまでは分からなくはない。というのは、その、動機がどうであれ、ま、あの、例えば極端なことを言うと、こうだったらいいなあっていたずらでやったにしてもですよ、特捜検事が証拠物にそういうことをするってのは、それだけで絶対許すことはできないから、それは分かるんですよね。しかし、これ逮捕したあとに、じゃあこれ手をもういきなり振り上げたわけですよね。最高検としては。これ、いや実はいたずらでしたっていう例えば、その、微罪にしたりですよ、そんなことできないじゃないですか。これ、もう自分から事を大きくするつもりなのかと、僕は正直思いましたが、そしたら、そのあと、10日ぐらいで、その上司の特捜部長と、それから特捜副部長を、犯人隠避容疑で逮捕してしまったんですね。で、犯人隠避っていうのはどういうことかというと、ま、例えば隠れ場所にこうやって押し込む、犯人を匿うのを犯人蔵匿(ぞうとく)って言うんですけども、それ以外のありとあらゆるもの、で、その、とにかく犯人が捕まらないにしたりしたら、これ犯人隠避になるわけです。犯人隠避罪というのが刑法の中にあるわけですよね。で、これ逮捕したあと、今現在のマスメディアの報道ぶりはどうなってるか、皆さんご承知の通り、もう連日、実はこの特捜部長と、特捜副部長は、もうめちゃめちゃ悪いことをして、共謀したんだと。もう徹底的に横並べで書いてあるんですね。ヤマヒロさん、ちょっと1個だけ、それに関連して違うこと言いたいんですが、この尖閣諸島についてもですよ、10月2日に東京渋谷で2700人規模の…」
山本浩之
「ああ、デモが…」
青山繁晴
「普通の人がたくさん参加したデモがあったのに、申し訳ない、この『アンカー』も含めて、全く報じなかったんですよね。もう何もかも横並びなんですよ。僕自身記者だった反省も込めて申すんですが」
山本浩之
「『アンカー』が報じなかったっていう件については、一言だけ言わせて下さい」
青山繁晴
「どうぞ、はい」
山本浩之
「あれはその、いわゆる、この、私たちはFNNという系列の中でやっています。渋谷というのは、フジテレビの報道エリアです。で、『アンカー』がそれに取材に行くっていうより、フジテレビが取材に行く、エリアなんですね」
青山繁晴
「皆さんそれはその通りです」
山本浩之
「それだけは言っておきますね」
青山繁晴
「はい。でもやがて尖閣諸島の問題またやる時に、その、デモがどういうふうにあったか」
山本浩之
「いや、当然そうです、はい」
青山繁晴
「国民はちゃんと声を挙げてんですからね。それはまたやります。しかしもう一回話戻しますとね、もう、ブワーッというその、滝が流れるようにですね、とにかく悪いやっちゃになってて、ところがですね、その悪いやっちゃになってるっていうか、そうしてるのは最高検でしょ。検察ですよね。その検察の中から実はこういう声が出てるんです。はい、出して下さい」
杉本なつみ
「『最高検が勝手に個人の犯罪を組織犯罪にしてしまった』」
青山繁晴
「はい。最高検がって、検察首脳陣と最高検ってほんとはすごく似てる、ね。イコールではないですよ。そしてここに複数(シルエットを)書きましたが、これは本当です。これ何のことかというとですね、まず、本来は、こういう重大事件の場合は、必ず検察の首脳会議を開いて、そこで協議するんですよ。あの、民主国家ですから。ところが今回はその検察首脳会議をまともに、っていうか、あの、証言集めると一回も開いてなくて、もう大林検事総長とその、はっきり言うとその側近だけで、これをどんどん進めてると。それどうしてかというと、その会議開かれなかった他の首脳からしたら、それ当然反対が強いからですよと。で、これって先週に言ったその、尖閣諸島の、船長釈放と同じじゃないですか。あれも大林検事総長だけが支持して、それを支える、ま、側近はいるんでしょうが、他の首脳陣はみんな反対だったということ言いましたね。それと今回は同じことになってるわけですね。で、これだけだと、その検察の中のこういうチャンバラだという話になりますが、皆さん、実はえー、全く違うところからこういう動きがあるんです。はい、出して下さい」
杉本なつみ
「きのうのことですが、裁判所が最高検の『接見禁止請求』を却下しました」
青山繁晴
「はい。こういうの法律用語だからちょっと難しい感じするでしょうが、あの、僕の簡単な説明聞いて下さいね。これ裁判所ってどこかというと、大阪地裁なんですよ。ね。大阪地裁に、最高検察庁、つまりこの特捜部長と、特捜部長の大坪さんと、特捜副部長の佐賀さんを逮捕した最高検が、これ当然、接見禁止、つまり2人とも全面否認してますから、その、全部否定してるから、弁護士は別にして、他の誰にも会わせないようにして下さいと、いうのを、裁判所に請求したんですよ。これ僕の知る限り、これが認められないってことはあり得ないんですよ。だってそれ認めたら、逮捕してる意味がないじゃないですか。全面否認してるわけでしょ。そこに誰でも入るんだったら、いろんな工作できちゃうじゃないですか。弁護士は別ですよ、人権のために。ところがそれを、大阪地裁、裁判所は蹴っ飛ばしたんですよ。これ初めて聞きました、こんなのは。だからほんとは今、日本の司法で異常な事態が起きてんですが、これってもちろん裁判所はその、何も言わないけれども、これっておかしいんじゃないのと、いうことです。だから共同通信とか時事通信が、僕の古巣も含めて、普通に取材に行ってインタビューしてるわけですよ、拘置所で。ね。ということは裁判所としては、彼らの言い分を言わせろって言ってるわけじゃないですか」
一同
「はいはい」
青山繁晴
「そんなの聞いたことがないですよ。聞いたことないから、僕は実は、皆さんはっきり申しますが、現職の裁判官にお電話をして、えー、この件を聞きました。というのはさっき言った通り、何とか日本の裁判官だけは、フェアなままでいてほしいって思いがあるし、僕、記者時代に、実は裁判官に直接取材しないってのは記者の常識かもしれないけど、僕はずいぶんお会いしました。裁判官が世の中の常識を知ることも大事だと思ったし、私たち記者からですね、当時の私たち記者から。そして今回、裁判官にお聞きしたらですよ、もうはっきり言われました。このように。はい」
杉本なつみ
「『一般論で言うと、上司の大坪さんや佐賀さんは、刑法が定める犯人隠避罪に当たらない』とおっしゃってると」
青山繁晴
「はい。一般論で言うと、というのはもちろん、ま、私はこの裁判は担当することないでしょうと。つまり前田さんも、それから他の2人、上司もやがて起訴されてですよ、裁判になるはずですね。その、つまり地域が違うから、私は、その、担当しないから一般論で言えますけどね、普通に考えたらですよ、あれで上司が犯人隠避罪になりますかと、言われて、これは常識で言って、ならないんですよ、これはね、例え話で申しますと、これ僕が作った例え話じゃなくて、例えばこの裁判官も含めて司法の方が何ておっしゃってるかというと、プロが、何ておっしゃってるかというと、例えば警察官が、現行犯で、(笑)まさか杉本さんが痴漢じゃないけど、ね、岡安ちゃんを痴漢として逮捕したとする、ね(笑)」
岡安譲
「いや、何で僕に…(笑)、はい、僕がね、なったとして、はい」
青山繁晴
「その警察官が岡安ちゃんの顔を見たら親戚だと分かったから、そこでもう、これは親戚だからやばいなって釈放したと、これは犯人隠避罪です」
一同
「はいはい」
青山繁晴
「ところがですよ、また岡安ちゃんで申し訳ないけど、岡安ちゃんが上司の部長に、ちょっと会社のお金使い込みましたと。ね。上司に報告して、上司に。それ上司が、それは関西テレビにとっては問題だから、ちょっと俺聞かないことにするよとね、言ったら、犯人隠避罪かと、ね。それ横領は犯罪ですけど、それで上司がいちいち犯人隠避罪になってたら、もうそれは世の中むちゃくちゃですよと」
山本浩之
「なるほど」
青山繁晴
「だからそんなのなるわけがない。従って、この容疑で逮捕すること自体が、おかしいって話をしてるわけです。そしてその上でですね、皆さんこれはもう明らかに、司法の危機だから、僕がその、取材をした検察首脳陣に何を言ったか、というのをですね、ちょっと顔出していただくと」
青山繁晴
「その、僕にありのままにその、お話いただいてですよ、その検察首脳陣という、匿名とはいえ、この『アンカー』のこともよく分かっておっしゃってるわけですから、それはすごいけど、何よりも、検事総長そのものにぶつかって、あなたが辞めようとも、もうこれを止めさせなきゃだめじゃないですかと。というのは、やがて、前田検事やその上司2人が裁判になってですよ、前田検事は有罪になる可能性高いですよ。とにかく動機がどうあれ、証拠をいじったんだから、その意味で許されることはない。しかしその上司は、もうこれは検察が勝手に作ったと、検察の特捜部長だった人が最高検が勝手に作ったと今、言ってて、それが裁判で争ってそして無罪になったら、それは検察がほんとに死ぬ日ですよ。それをただ座って待ってるのか。もう、ぶつかって、その、止めた下さいということを言ってんですが、その上でですね、その方にも僕、申したんですが、実は私のところにのんきな政治家、これはっきり言うと民主党じゃなくて、ま、たまたまですけど、自民党のね、元大物閣僚だった人が、青山ちゃん、これで10年じゃなくて20年大丈夫だよねと言ったんです、電話で」
山本浩之
「えっ」
青山繁晴
「僕は凍りついたですよ。携帯電話で。これどういう意味かというと、検察もかつて不祥事あった時に、10年間、特捜事件できなかったんですよ。10年間政界触れなかった。今度は20年大丈夫だよねと」
一同
「うわー……」
青山繁晴
「これはね、政治家が悪いだけじゃなくて、世の中は悪い人いっぱいいるんですよ、それは。それを、自らきれいにして、戦うのが司法の仕事でしょ。それを自らこうやって組織防衛のために話がどんどんおかしくなってることをやめさせなきゃいけない。そして例えば、検察の中に内部告発があるとしたら、支えるのは僕ら有権者だけですから、それをもう一度、僕らよく肝に銘じたいと思うんです。僕自身も」
山本浩之
「はい。ありがとうございました。えー、以上“ニュースDEズバリ”でした」
____________________________内容紹介ここまで
青山さん来週お休みなんですね。VTR出演もなしの、完全お休みなんでしょうか?…だとしたら寂しいですね。
今日の代表質問、稲田朋美さんの質問と菅首相の答弁だけ生で見ました。
稲田さんは堂々としてて貫禄がありましたが、菅さんは、青山さんらも言われてた通り、時々しどろもどろになってました。
菅さん、最後にちょっと情けないハプニング(?)もありました。
まず、稲田さんが「原稿を見ながらの官僚答弁でなく、ご自分の言葉で話して下さい」という趣旨のことを、質問の時に言われてたんですが、これに対し、菅さんが答弁の最後の方で、「原稿読まずに答弁しろと言うなら、質問される方も原稿読むのはやめて下さい!原稿は答弁漏れを防ぐためのメモでもあるのです!」と、キレ気味に反論し、壇上から下りたんです。
が、そのわずか1分か2分後、横路衆議院議長が「菅総理から補足の答弁があります」と言い、菅さん、すぐまた壇上に戻ってきました。
自分の発言の一部修正と、それから答弁漏れがあったので、その分を答弁したのでした。
ちなみに漏れてた答弁は、北教組の問題と、あと1つ2つあったかな。何かは忘れてしまいましたが。
とにかく、この場面をテレビで見ていた誰もが「答弁漏れをなくすために原稿は必要なんだ!ってタンカ切った直後に、答弁漏れってアンタ……」と呆れたと思います(^_^;
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※拙ブログ関連エントリー
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんのブログです。ご本人に直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
★このブログが面白かったらクリックして下さい→
★ご面倒でなければこちらも→
「島根県の竹島英文ページを検索に引っ掛かり易くする作戦」もよろしく。
takeshima dokdo dokto tokdo tokto
________________________________________________
★トラックバックを下さる方へ
お手数ですがこちらに一度目を通されてから宜しくお願いします。
★この記事へのコメントは現在受け付けておりません。
読者様向け掲示板にて宜しくお願い致します。
TV番組内容紹介 | - | trackbacks (3)