「アンカー」鳩山政権を狙う中国と国会法改正案(付:口蹄疫と普天間)
■5/19放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
今日は、鳩山政権が中国にどれだけ付け込まれているかというお話です。
後半、国会法改正案についても取り上げてくれました!(^o^)
コーナー前に、口蹄疫と普天間移設問題について青山さんの解説がありましたので、まずこの部分を要旨のみ記述、続けてコーナー本編は完全起こしでお送りいたします。
コーナー本編は間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。
※私の使っているMacOS9でついにYouTube視聴ができなくなりました。
裏技使ってキャプチャしたので画像が粗いですが、ご容赦を<(_ _)>
内容紹介ここから____________________________
…………青山さんの解説(あくまで要旨)…………
( )内は山本浩之キャスターの発言です
■口蹄(こうてい)疫問題 政府、10km圏内の全頭殺処分決定 地元農家からは「遅すぎる」(FNN5/19 19:09)
■【口蹄疫】「赤松農水相らの対応は見苦しい」 自民・石破氏(産経5/19 12:24)
(赤松大臣の発言について。きのう(5/18)反省するところはないという、担当大臣として救いがたい発言を「アンカー」でもお伝えした。赤松大臣は国としてやるべきことはやったと言っているが、これについては?)
今、皆さんご覧になった赤松さんの発言、県や市には問題あったかもしれないが、国には問題ないと言ってるのと同じ。ほんとは記者ももっと食い下がって、あなたがそもそも遅れたじゃないかと言うべきであるし、客観的事実としてはっきりしてるのは、10年前に宮崎県で口蹄疫あった時に殺処分になった生き物は35頭だった。それが今回は12万頭。まだ未解明だが、ウイルスにいわば感染力の強くなった分はあるかもしれないが、でも原因となってるウイルスそのものは基本的に同じ。うつるシステムは同じなんだから、対応が遅れてなきゃ(殺処分が)33万頭になってしまうわけはない。
しかも赤松さんは記者団のぶら下がり取材に対しては、「今までのようにちまちまやっててもしょうがないから」ってことを言ってる。ちまちまやってるって、先週も申したが、畜産農家が家族ぐるみで手塩にかけて育ててきた生き物を殺さなきゃいけないってことが続いてきた。それをちまちまやっててもしょうがないという。言葉尻をとらえるんじゃなくて、言葉というのはその人間の本心が出ることがある。今回は明らかにそう。しかも大事なことは、鳩山総理は、一定の部分はあると発言されて、言葉を補うと、一定の問題部分はあるって意味だろうから、政府の責任を認めてる。そうすると責任っていう大事なことをめぐって閣内不一致なんだから、鳩山さんは当然この赤松さんをさっさと解任して、そんなことやってる暇ないんじゃなくて、この人がいるから遅れてるんだから、この人を早く解任すべきだという意味でも、官邸がリーダーシップ取ってないって問題もあると思う。赤松さんだけじゃなくて官邸の責任も重いと僕は思う。
(日本だけでなくこの問題は世界中が今、注目してるから、何をおいても農水大臣としてはこれにかかりっきりにならないといけないのに、あまりに軽すぎる。そして殺処分を前提としたワクチン摂取、これはもはや仕方ない?)
今となればもはや致し方ないってことであって、ここまで至る前に何とかすべきだったが、たとえばこうなってしまう前だったら、ヨーロッパの国でワクチン投与だけで乗り切った国もある。しかしこうなってしまうと、ワクチン投与したら、逆に症状が抑えられた生き物によってかえって感染が広がることも考えなきゃいけないから、ワクチンでいったん抑えつつ、せっかく投与した生き物を全部殺さなきゃいけないというのは、こうなってしまったら避けがたい。ほんとに言語に絶する事態だと思う。
■普天間基地移設問題 アメリカ側の難色で現行案に近い埋め立て方式に戻る可能性(FNN5/19 13:02)
(ここに至るまで鳩山総理はいろんなこと言ってきた。場当たり方式のツケが高じて、結局現行案に戻るってことは、じゃあ今まで言ってきたことは何だった?)
事実は小説より奇なりという言葉があるが、鳩山内閣の事実は漫画よりも奇なりみたいな話。ただ、最初に申しておきたいのは、僕はちょっと報道ぶりに不満があって、今のVTRにもあったが、アメリカが埋め立て方式にしてくれと、くい打ち桟橋方式は嫌だと言ってる理由はテロが怖いから、という報道がずっとなされているが、直接、国防総省を中心に僕なりに確認してみたら、テロ対策も言っているが、それよりも我が合衆国政府が鳩山政権に問うているのは地元住民との合意なんだと。杭を数千本もサンゴに打ち立てることが地元住民の合意を得られるのかと聞いても、答がないと。
テロ対策もあるが、しかしテロ対策と言ったら、たとえば羽田空港の工事も今、くい打ちでやってる。民間空港だからテロが大丈夫ということではないので。埋め立て方式だったらどうかというと、VTRにあったように反対意見は勿論あるが、いちおうたとえば今の沖縄県知事の仲井真さんは埋め立て方式にはある程度の理解を示していて、少し沖合いにずらしてもらって騒音被害を和らげるんだったら、場合によっては埋め立て許可出してもいいという姿勢をずっと貫いてきた。許可を出す権限は知事にある。もう市長が変わったが、名護市の元の市長は埋め立て方式に合意してた。さっきVTRで女性の方がはっきり言っていたが、地元の工事関係者には利益があって、それを前提に名護市の経済が動いてた面もあるから。だからアメリカは埋め立て方式だったら、民主主義に基づいて最低限の合意が得られる可能性があるじゃないかと、それに戻すべきじゃないかと言ってる。フェアに見てその通りだと思う。
そうすると、報道ぶりも疑問だが、鳩山内閣の、記者懇談とか非公式の場で説明してる中身も実はおかしい。後輩の記者に聞いたら、もうとにかくアメリカはテロ対策で嫌がってるんだという話しかしない。これは本当は鳩山政権の最後の思惑が崩れた。最後の思惑とは、地元住民の合意を得るために努力してると言えばアメリカも黙るだろうと思ったら、アメリカはむしろそこを突いてきた。その先に地元住民との合意が成り立つ可能性がないじゃないかと。じゃあ5月末までに間に合う話っていうのは元の埋め立て方式しかないでしょうと。そして実はアメリカも中井真知事と同じように、少し沖合いにずらすぐらいだったら呑みましょうということなので、さっきのアメリカ側の話(クローリー国務次官補が18日「日本は5月末の期限を守る」との認識を示した)っていうのはそのこと。
(すると他の案に比べると、現行案に近い埋め立て方式というのは、何パーセントかは別として地元住民の賛成を得られる部分もあるということを考えれば、政策的には普天間基地移設問題というのは、これがやはり最終的に最良の案だったのかと、あとで振り返って見た時にそういうふうになったとしても、だけど政治責任というのは残る。鳩山総理が最低でも県外、国外と言って、これだけじゃないけどこれもあって政権を獲得して、年が明けて名護市長選挙もあった)
政治責任が残るというよりは、より生まれるというか、これから拡大すると思う。現実にこれからどうなるかというと、石破さんが「自民党に相談されても」と言っていたが、相談することはほとんどないでしょう。そうじゃなくて仲井真さんの肩にどさっと載っけようとする。あなた沖合いに少し出したら現行案OKと言ってたじゃないか、だからよろしく頼みますよ、名護市長も説得して下さいという話になる。知事も11月に知事選を控えていて、分かりました、そのようにしましょうとはとても言えない状況に追い込まれてる。追い込んでいったのは誰かというと鳩山総理。それを仲井真さんの肩に載っけるのであれば、自分が辞めてから。
(当初の日米合意の時点と、それから今この段階で現行案に近い形に戻るのっていうのは、地元の方にとっても受け止め方、怒りが変わってくる)
その通りで、それは沖縄選出の国会議員が民主党系も含めて言ってるのは、要するに沖縄県民の気持ちを、もう一回こう渦をたくさん作ったのは鳩山さんご自身でしょうと、だから責任取って下さいと言ってる。さっきの口蹄疫の問題も含めて、何の責任も取らない。脱税の責任も取らない。それだと子供たちにこの国の政治の話はもうできない。そこが一番深刻な問題だと思う。
…………以下、“ニュースDEズバリ”全文起こし…………
小沢氏に3度目の聴取…検察の判断は?絡む終盤国会その行方を青山ズバリ
今日は、鳩山政権が中国にどれだけ付け込まれているかというお話です。
後半、国会法改正案についても取り上げてくれました!(^o^)
コーナー前に、口蹄疫と普天間移設問題について青山さんの解説がありましたので、まずこの部分を要旨のみ記述、続けてコーナー本編は完全起こしでお送りいたします。
コーナー本編は間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。
※私の使っているMacOS9でついにYouTube視聴ができなくなりました。
裏技使ってキャプチャしたので画像が粗いですが、ご容赦を<(_ _)>
内容紹介ここから____________________________
…………青山さんの解説(あくまで要旨)…………
( )内は山本浩之キャスターの発言です
■口蹄(こうてい)疫問題 政府、10km圏内の全頭殺処分決定 地元農家からは「遅すぎる」(FNN5/19 19:09)
■【口蹄疫】「赤松農水相らの対応は見苦しい」 自民・石破氏(産経5/19 12:24)
(赤松大臣の発言について。きのう(5/18)反省するところはないという、担当大臣として救いがたい発言を「アンカー」でもお伝えした。赤松大臣は国としてやるべきことはやったと言っているが、これについては?)
今、皆さんご覧になった赤松さんの発言、県や市には問題あったかもしれないが、国には問題ないと言ってるのと同じ。ほんとは記者ももっと食い下がって、あなたがそもそも遅れたじゃないかと言うべきであるし、客観的事実としてはっきりしてるのは、10年前に宮崎県で口蹄疫あった時に殺処分になった生き物は35頭だった。それが今回は12万頭。まだ未解明だが、ウイルスにいわば感染力の強くなった分はあるかもしれないが、でも原因となってるウイルスそのものは基本的に同じ。うつるシステムは同じなんだから、対応が遅れてなきゃ(殺処分が)33万頭になってしまうわけはない。
しかも赤松さんは記者団のぶら下がり取材に対しては、「今までのようにちまちまやっててもしょうがないから」ってことを言ってる。ちまちまやってるって、先週も申したが、畜産農家が家族ぐるみで手塩にかけて育ててきた生き物を殺さなきゃいけないってことが続いてきた。それをちまちまやっててもしょうがないという。言葉尻をとらえるんじゃなくて、言葉というのはその人間の本心が出ることがある。今回は明らかにそう。しかも大事なことは、鳩山総理は、一定の部分はあると発言されて、言葉を補うと、一定の問題部分はあるって意味だろうから、政府の責任を認めてる。そうすると責任っていう大事なことをめぐって閣内不一致なんだから、鳩山さんは当然この赤松さんをさっさと解任して、そんなことやってる暇ないんじゃなくて、この人がいるから遅れてるんだから、この人を早く解任すべきだという意味でも、官邸がリーダーシップ取ってないって問題もあると思う。赤松さんだけじゃなくて官邸の責任も重いと僕は思う。
(日本だけでなくこの問題は世界中が今、注目してるから、何をおいても農水大臣としてはこれにかかりっきりにならないといけないのに、あまりに軽すぎる。そして殺処分を前提としたワクチン摂取、これはもはや仕方ない?)
今となればもはや致し方ないってことであって、ここまで至る前に何とかすべきだったが、たとえばこうなってしまう前だったら、ヨーロッパの国でワクチン投与だけで乗り切った国もある。しかしこうなってしまうと、ワクチン投与したら、逆に症状が抑えられた生き物によってかえって感染が広がることも考えなきゃいけないから、ワクチンでいったん抑えつつ、せっかく投与した生き物を全部殺さなきゃいけないというのは、こうなってしまったら避けがたい。ほんとに言語に絶する事態だと思う。
■普天間基地移設問題 アメリカ側の難色で現行案に近い埋め立て方式に戻る可能性(FNN5/19 13:02)
(ここに至るまで鳩山総理はいろんなこと言ってきた。場当たり方式のツケが高じて、結局現行案に戻るってことは、じゃあ今まで言ってきたことは何だった?)
事実は小説より奇なりという言葉があるが、鳩山内閣の事実は漫画よりも奇なりみたいな話。ただ、最初に申しておきたいのは、僕はちょっと報道ぶりに不満があって、今のVTRにもあったが、アメリカが埋め立て方式にしてくれと、くい打ち桟橋方式は嫌だと言ってる理由はテロが怖いから、という報道がずっとなされているが、直接、国防総省を中心に僕なりに確認してみたら、テロ対策も言っているが、それよりも我が合衆国政府が鳩山政権に問うているのは地元住民との合意なんだと。杭を数千本もサンゴに打ち立てることが地元住民の合意を得られるのかと聞いても、答がないと。
テロ対策もあるが、しかしテロ対策と言ったら、たとえば羽田空港の工事も今、くい打ちでやってる。民間空港だからテロが大丈夫ということではないので。埋め立て方式だったらどうかというと、VTRにあったように反対意見は勿論あるが、いちおうたとえば今の沖縄県知事の仲井真さんは埋め立て方式にはある程度の理解を示していて、少し沖合いにずらしてもらって騒音被害を和らげるんだったら、場合によっては埋め立て許可出してもいいという姿勢をずっと貫いてきた。許可を出す権限は知事にある。もう市長が変わったが、名護市の元の市長は埋め立て方式に合意してた。さっきVTRで女性の方がはっきり言っていたが、地元の工事関係者には利益があって、それを前提に名護市の経済が動いてた面もあるから。だからアメリカは埋め立て方式だったら、民主主義に基づいて最低限の合意が得られる可能性があるじゃないかと、それに戻すべきじゃないかと言ってる。フェアに見てその通りだと思う。
そうすると、報道ぶりも疑問だが、鳩山内閣の、記者懇談とか非公式の場で説明してる中身も実はおかしい。後輩の記者に聞いたら、もうとにかくアメリカはテロ対策で嫌がってるんだという話しかしない。これは本当は鳩山政権の最後の思惑が崩れた。最後の思惑とは、地元住民の合意を得るために努力してると言えばアメリカも黙るだろうと思ったら、アメリカはむしろそこを突いてきた。その先に地元住民との合意が成り立つ可能性がないじゃないかと。じゃあ5月末までに間に合う話っていうのは元の埋め立て方式しかないでしょうと。そして実はアメリカも中井真知事と同じように、少し沖合いにずらすぐらいだったら呑みましょうということなので、さっきのアメリカ側の話(クローリー国務次官補が18日「日本は5月末の期限を守る」との認識を示した)っていうのはそのこと。
(すると他の案に比べると、現行案に近い埋め立て方式というのは、何パーセントかは別として地元住民の賛成を得られる部分もあるということを考えれば、政策的には普天間基地移設問題というのは、これがやはり最終的に最良の案だったのかと、あとで振り返って見た時にそういうふうになったとしても、だけど政治責任というのは残る。鳩山総理が最低でも県外、国外と言って、これだけじゃないけどこれもあって政権を獲得して、年が明けて名護市長選挙もあった)
政治責任が残るというよりは、より生まれるというか、これから拡大すると思う。現実にこれからどうなるかというと、石破さんが「自民党に相談されても」と言っていたが、相談することはほとんどないでしょう。そうじゃなくて仲井真さんの肩にどさっと載っけようとする。あなた沖合いに少し出したら現行案OKと言ってたじゃないか、だからよろしく頼みますよ、名護市長も説得して下さいという話になる。知事も11月に知事選を控えていて、分かりました、そのようにしましょうとはとても言えない状況に追い込まれてる。追い込んでいったのは誰かというと鳩山総理。それを仲井真さんの肩に載っけるのであれば、自分が辞めてから。
(当初の日米合意の時点と、それから今この段階で現行案に近い形に戻るのっていうのは、地元の方にとっても受け止め方、怒りが変わってくる)
その通りで、それは沖縄選出の国会議員が民主党系も含めて言ってるのは、要するに沖縄県民の気持ちを、もう一回こう渦をたくさん作ったのは鳩山さんご自身でしょうと、だから責任取って下さいと言ってる。さっきの口蹄疫の問題も含めて、何の責任も取らない。脱税の責任も取らない。それだと子供たちにこの国の政治の話はもうできない。そこが一番深刻な問題だと思う。
…………以下、“ニュースDEズバリ”全文起こし…………
山本浩之
「このあとは青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーにまいりたいと思いますけれども、今日はどのようなお話を」
青山繁晴
「はい。あの、えっと、このコーナーはですね、皆さんご承知の通り、その、問題を指摘しながらも、僕らの新しい希望をつかみ出す。それも一緒に希望を考えるってことが目的なんで、もうこの、あの、1〜2週間辛いことばっかりですけどね、あの、今日のキーワードはこれです(フリップ出す)」
山本浩之
「『世界は放っておいてくれない』」
青山繁晴
「はい。あの、先週のこのキーワードは『統治セズ』という、ま、言葉にあえていたしました。その通り、日本の政治が統治能力を失ってる。じゃあ世界は、日本も大変ですねと言って放っといてくれるかというと、とんでもない、そうじゃなくて、その隙に付け込んでくるっていうのが、これ付け込んだ国が悪いんじゃなくてですね、これ国際社会の常識なんで。ま、1つ言えば、国連は日本ではきれいな世界と言ってるけど、国連ほど世界で汚い世界はありませんからね。どうやって付け込もうかを常にどの国も、自らの国益のために考えてるのが国際社会なんで。世界はまさしく今この鳩山政権に付け込もうとしてますから、これあの、総理大臣や官房長官が頼りにならない、大臣も頼りにならないから、僕ら主権者がしっかりするしかないから、このことを今日は一緒に考えたいと思います」
山本浩之
「えー、それではコマーシャルをはさんで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「最初のキーワードは『世界は放っておいてくれない』というものでした。具体的に日本に対してどう付け込もうとしているのか。えー、さっそく紐解いていただきたいと思います」
青山繁晴
「はい。今日、時間がないんですが、余計なこと1個言うとですね(一同笑)、僕の個人ブログにある主婦の方からメッセージいただいて、あの、私は青山の話は分かるけれども、よく分かるけれども、うちのおばあちゃんは、青山さんはだんだん早口になるからよく分からないという…(一同笑)」
村西利恵
「ちょっと興奮してくると」
青山繁晴
「で、あの、そうなんです。あの、村西さん言った通りで、今日みたいにまぁ怒りが満ちてくると、どうしても早口になるんで、今日はよけい怒らなきゃいけない話が多いから、なるべくゆっくりと、早口にならないように話したいと思います(笑)。はい。で、まず、あの、ここに鳩山政権が狙われていると、あの、書いたんですが、こう書くと、たとえばですね、あの、じゃあ自民党にとっては良い機会なのかなと。ね。そういう野党でいてほしくないんですね、自民党も、たとえばですね。鳩山政権が狙われてるっていうのは、実はこの、ここに描いてる(パネルの日本地図示す)これ、ちょっと全然足りないけどね。千島列島のもっと奥とか、南樺太とか、それからちゃんと尖閣まで描いてほしいんですが、この日本国全体が狙われてるっていう気持ちに、やっぱり僕らはもはややらなきゃいけないと思ってます。で、さっきヤマヒロさん言われた通り、今日は具体的に見ていくんですが、まずはこれですね」
村西利恵
「今月の15日に日中外相会談が行われました。その中で中国の楊外相は、『中国海軍の訓練は正常。むしろ日本側の監視活動が行き過ぎだ』と主張しました」
青山繁晴
「はい。まずあの、皆さんこの日中外相会談って、え?そんなのやってたんだっけと言う人もいるかもしれません。で、これはまぁ先週末にですね、韓国に、日本と中国と、それからここに出てませんが韓国の外務大臣が集まって、日中韓の外相会談やったんですね。(画面VTR出る)今、映ってますね」
青山繁晴
「で、その時は当然こうやって日本と中国だけ、あるいは日本と韓国だけ、というような会談やるわけですけど。その時にいわば岡田さんは頑張ってみせたんですよ。で、1つはその、最近これ皆さんご存知の通り、中国のけっこうでかい艦隊がですね、日本にやってきて、沖縄本島と宮古島の間を抜けていって、で、その時に武装ヘリが、海上自衛隊の船のもうすぐ近く、90mですからほんと至近距離の所までやって来たり、でも海上自衛隊は見てるだけだったから、そのあとさらに南下して沖の鳥島、日本の大事な島の所で訓練やってみせたりしたわけですよ。そのことに対して岡田さんが、ああいう危険なことは困りますと、特にヘリが近づいたのはいけませんねと言ったら、この中国の楊潔チ(ようけつち)外務大臣は、いや、中国海軍の訓練は全く正常で、むしろ日本は監視してるのがけしからん(笑)、これあの、国際社会の常識から言ったら、えー?っていう話なんですが。ただね、これだけだったら、前からその、中国側はこれ言ってきたんですよ。これ、もう1つですね、実は岡田さんがポカーンとしてしまうような場面があったんですね。はい。それ、これですね」
村西利恵
「さらに岡田大臣が、中国の核軍縮への取り組みに不満を表明すると、楊外相は『我が国の指導者への冒とくだ』と話したと」
青山繁晴
「うーん、これあの、冒涜っていうふうに、ま、僕の古巣の共同通信も流してるんですが、外務省の人などは、いや、むしろあの中国語は、侮辱なんだと。我が国指導者を岡田外務大臣は侮辱した、という表現だと、あの、言ってる人もいますね。これ普通あの、外交の現場で、しかも外務大臣クラスの外交のトップ同士の会談で、こんなきつい言葉出たっていうのは、僕は記憶にないですね。じゃあ岡田さんがどんなひどいこと言ったのかと。そんなひどいこと言ってるわけじゃなくてですね。皆さんあの、4月にワシントンで核セキュリティサミットってありましたね。で、その時にあの、その時のことを岡田さんが言って、あの時、胡錦濤国家主席は、その、核軍縮に協力するような立派なことを言われたと。それだったらちゃんと実行してほしいと。中国はその、核軍縮をもっとちゃんとやって下さいと。まだやってませんねと言ったら、この、侮辱だ冒涜だっていう言葉が出たわけですよ。で、これ言われた岡田さんの方は、ま、残念ながら二の矢三の矢を打ち出せなくて、えっ、こんな言われ方するのってこう、びっくりしちゃったみたいなんですが。それについて、じゃあその外務省の内部ではどう見てるかというと、こうなんです」
村西利恵
「外務省チャイナスクール幹部によると、『岡田さんが、閣内で孤立していることを中国が見透かしている』と」
青山繁晴
「はい。これあの、チャイナスクールっていうのはご存知の方多いと思いますけども、外務省に、ま、特にキャリアで入るとですね、そのあと私たちのお金、国費で、中国語の研修に出してくれるんですね。その中国語を勉強した外交官が派閥を作っていて、それがチャイナスクール、まぁはっきり言うと中国寄りじゃないかと、いつも批判されてるところなんですが、その、この中の幹部の話、これ聞くと、ニュアンスで分かりますよね。つまりその、外務省もこの岡田さんに対して、こう突き放したようなね、冷ややかな目で見てるってのが分かるんですが、それと同時に、要するに中国側はただ単に岡田さんの言葉に反応したんじゃなくて、日本の政局、政治の様子をよーく研究してて、たとえば岡田さんは孤立してて、鳩山政権全体で、あの、内閣としてあるいは国として、中国に対して言うべきを言うと、姿勢で出てんじゃなく、岡田さんがいわば目立ちたくて言ってるんじゃないかっていうように見透かしてると。鳩山由紀夫首相がやがて辞めなきゃいけないのかもしれない、その時に総理候補でいるためにも、独自色を出そうとしてる、その程度のことだろうと見透かして、あなた侮辱するのか!というふうに、その、むしろ強気に出て、えー、中国側の優位を強調したんだということなんですね。えー、ちょっと時間はないけど1個だけエピソード言いますとね。実はこの日中韓でやってるから、3人の外務大臣がお寺に行くことになってたのに、楊潔チさんがもう行きたくない!と言い出して、それを取りなしたのが韓国の外務大臣ていうことになったんですよ。これね、ある見方をすれば、中韓が共同して、一緒になって、日本をそれこそ侮辱した、という受け止め方もできるぐらいなんですね。それぐらいちょっと情けないことが起きました。で、もう1つ中国と言えば、皆さんご関心のこのことがありますね。はい、出して下さい」
村西利恵
「それが中国製の毒ギョーザ事件ですが、新たな事実がありました。千葉県警がパッケージの穴を見落としていたことが発表されました」
青山繁晴
「はい。あの、この発表自体、僕もびっくりしました。ずーっとあの、毒ギョーザの入ってた袋に穴が開いてないってことを前提にこの『アンカー』でもお話ししましたしね。だから当然僕は警察庁の、私なりに信頼してる良心的だと思う幹部に聞きましたところ、彼は、青山さん、誠に申し訳ないと。残念ながら、千葉県警の科捜研ってあるんですが、科学捜査研究所っていう所が、ルーペで見たんだけれども見落としてたと。しかしまぁ2ミリもある穴をルーペで見落とすかなぁと」
一同
「うーん。ねえ」
青山繁晴
「いう疑問はどうしても残るんですが、あの、今回、中国側はその呂月庭っていう容疑者が、その、ダンボールの上から突き刺して、注射器の針を突き刺して、その針がダンボールの壁、そして袋を突き抜けて毒が入ったんだと言ってるから、もう一度、県警レベルの科捜研じゃなくて、警察庁の科学捜査研究所、科警研ってやつですね、そこに出したら、顕微鏡で見たら見つかりました、それは事実なんですと。但し、但し、その警察庁幹部が言ったのはね、だからと言って中国側の説明が正しいわけじゃないと言って、彼はこのように言いました。はい、出して下さい」
村西利恵
「その警察庁幹部によると、『中国側の説明は、袋の外から針を突き刺したということ以外は全て矛盾だらけなので厳しく追及した』と。そして主な矛盾点は、メタミドホスは水溶性だということ。それから単独犯で冷凍庫に侵入したこと。それから時期と農薬が違う別の事件があること」
青山繁晴
「はい。これ厳しく追及したってのはどこで追及したかというと、4月の20日に中国側が捜査員を日本に送り込んできましたね。で、その時にその、袋の外から針を突き刺した云々の話もあったんですが、それは確かに穴が開いてたからそうでしょうと。ところが他のことは説明ができないこと、説明がつかないことばっかりだと。その、事件から2年半も経ってるのに、その工場の水の量が多い下水道からですよ、まず注射器がなぜか見つかりね、そこにメタミドホスもあったと。ところが水に溶けるからそんなもん残ってるわけがないと。それから冷凍庫はずっと監視されてるから、誰か協力者がいない限り、この呂月庭という男性が単独でそれ入れるはずがないと。で、しかも、えー、農薬が違う、えー、ジクロルボスって別な農薬を使って、それも呂月庭容疑者が動く前の事件だってあると。ということは中国側の説明はこの針の問題以外はまだ矛盾だらけだから、その、厳しく追及したところ、中国側はそれにほとんど答えずに、持ち帰ったと。持ち帰ったっていうことは、中国に持って帰って、ああだこうだって、要するに事実を作っていくんだろうという懸念をしていると。だけども、そういう経緯になってるから、これからやがて日本側の捜査員が行って、その矛盾点を追及して、確かに千葉県警が穴を見落としたって重大なミスがあって、それは痛手だけれども、だからと言って、中国の捜査がフェアだということじゃないというのは、我々はっきりさせる、させるけれども、ある意味その、千葉県警のミスと変わらないぐらいの痛手がありますという意味のことをおっしゃって、それ、これなんです」
村西利恵
「はい。中井国家公安委員長はきのう(5/18)の会見で、『中国側の調べの方がきちっとしていて、日本の証拠調べの方がずさんだったというのは恥ずかしくて残念だ』と」
青山繁晴
「はい。これ国家公安委員長は警察を率いる人ですから、その、いかに幹部といえども、全ての警察官、誰も中井国家公安委員長を批判はできないんですよ。僕たちはもちろん主権者で自由に批判できますけどね。でもその警察庁幹部は批判の言葉は吐きませんでしたが、中井さんがさっそく会見されました!とだけ言ったんですよ。その意味はですね、これは僕のいわば忖度(そんたく)、推測ですよ、あの、胸のうち推し量ればね、これ中井さんがおっしゃってるのはね、その注射器のその穴の一点だけを捉えてですよ、中国はきちっとしてんだと、日本はずさんだったと、つまりこれ中国の主張が全部正しいともう言ってしまったと同じじゃないですか」
村西利恵
「そうとられかねないですよね」
青山繁晴
「はい。ところが本当はそれ以外のこと、これから詰めていく、詰めていくってことを実は公安委員会で説明したそうです。してるのに、そのトップが、こういうことを簡単に言ってしまう。これはもう中国にとってはこれほどの援軍はないわけで、いったい鳩山内閣はどっちを向いてるのか、日本を向いてるのか、中国を向いてるのかってことになるわけですよ。そうすると赤松さんや鳩山さんの問題だけじゃない、この内閣全体として大きな問題があると言わざるを得ないんですね。そしてさらにですね、この中国に関係して言うと、ちょっとこういう不思議な動きもありましたね。皆さん見て下さい」
村西利恵
「それが今月5日に行われた、謎の中国と北朝鮮の首脳会談」
青山繁晴
「はい。で、これ謎のっていうのは、何でこの時期にっていうように言われました。それで先週の『アンカー』で、えー、魚雷云々よりもですね、えー、これは、北朝鮮の経済崩壊を話し合いに行ったんだと、僕は申しましたが、より詳しいことが分かってきました。はい、出して下さい」
村西利恵
「その中で『世襲の再考』と『改革開放路線』を中国側が要求するも、北朝鮮はこれを拒否したというか、ま、決裂してしまったと」
青山繁晴
「はい。えー、今回僕なりに聞いた限りではですね、複数のソースから、複数の情報源から聞いた限り、えー、情報源ってのは全部政府の当局者です。関係者じゃなくて当局者。その、総合しますとね、まず中国側は現在の経済崩壊、混乱は何で起きてるかというと、改革開放そのものが中途半端なんだと。で、その、ま、金一族とは言ってないようですけど、今までの体制を守りたいからこれを貫けないと。中途半端になってるから、その、世襲の再考も含めて、政治のあり方全般見直して、中国がやったような徹底した改革開放をやるべきじゃないかと、そうでないと援助できないって言ったら、金正日さんは不機嫌になって、その会談が途中で終わってしまったそうで、従って中国側の援助は得られなかった。これあの、こんなにはっきりした決裂は実は僕は初めてじゃないかと思いますね。中朝の長い歴史の中でですね。で、これどうなるかというと、当然北朝鮮としてはさらに追い込まれたわけですね。中国側から援助が期待できないとなると、あとはもう残るカードは日本しないわけですよ。そして北朝鮮が犯した犯行であるところの拉致事件ですが、北にとってはこの、日本側の出方によってはカードになるわけですね。そして鳩山政権がこんなに追い込まれているとですよ、しかも参議院選挙が近付いてくると、北の、北朝鮮側のカードの切り方によってはですよ、拉致問題で水面下で何か動かして、そのかわり援助をって話が出かねないわけです。今出てるって意味じゃありません。これあの、日本の公安当局に確認すると、今の時点では、今の時点って今から3日前ぐらいですけど、その時点ではまだ出てないと。出てないけど心配してないんじゃなくて、北朝鮮が要求出す時には、この日本の鳩山政権の、あ、早口じゃなくてゆっくり話さなきゃいけない(笑)、今の現状からすると、たぶんとんでもない要求を言ってくるんじゃないかと心配してると。その日本の公安当局も言ってるわけですね。で、これが今の日本の、いわば行政を中心とした政権の現状ですが、皆さん実はもう1つ大事なところでおかしなことになってるなあと思ってる人、多いでしょう?それはこれですね」
村西利恵
「それが国会です。終盤に差し掛かった国会で“強行採決”が連発されています」
青山繁晴
「はい。この(画像の)国会のこの後ろに首相官邸があってですね、その官邸を中心にした、中心とした、行政がおかしいなあとみんな思いつつ、同時にこの国会議事堂の中でも強行採決ばっかりで、何か女性議員(民主党の三宅雪子議員)が倒れたとか倒れないとか、くだらない話ばっかりしててですね、審議もろくにやらないで、その、大事な法案がどんどん通っていってるんじゃないかと、皆さん心配してますね。で、それを仕切ってるのは実はもうはっきりとたった1人の方ですね。はい、この方です」
村西利恵
「小沢幹事長」
青山繁晴
「はい。小沢さんが仕切っていて、そして後半、その小沢さんがこの国会の終盤、6月16日までなんです、国会は。それを一体どうしようとしてんのかってお話を具体的にしますが、キーワードはこれです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは『小沢関連法案』。終盤国会で小沢幹事長は何を狙っているのか。CMのあと詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「ま、もちろん実際には、『小沢関連法案』という名前の法案てのはないわけですけれど(笑)、だけど国会の会期末まで1カ月を切った今、小沢さんの、小沢幹事長の狙いが何なのか。えー、後半の解説お願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。えっと、後半まずこういう日程を見ていただきたいんですけどね。あの、ここにまず今国会の会期末と、これあの、新聞にもよくこういう表現出てきます。で、このほんとの意味はですね、日本では1年中国会開いてるわけじゃないんですよ。1年中開くべきだと僕は思いますけどね。で、日本では国会に会期ってのあって、期限があって、いったん閉じることになってるわけですね。で、今の国会、通常国会って言いますが、6月16日に閉じるわけです。ということはもう1カ月ないんで、まずその、どの法案を重視するのかってことが1つと、それからその、国会の延長ってのは可能ですから、その、延長するのかしないのかっていうのが2つ目の問題になるわけですね。それを全部仕切るのが結局は小沢さんということなんですが、まず、延長しないで普通に閉じると、もう参議院選挙は7月11日にこれは確定ですね。で、ところが延長すると、1週間か2週間か、そのどちらかにもよりますけども、7月25日の日曜日以後に参院選ずれて、一番遅いと8月の22日までずれちゃうと。で、これはけっこう政治に影響もちろんしますから、小沢さんの判断っていうのがその、注目されてる中でですね、実はその小沢さんというのは、いや、小沢幹事長は、これを重視してるじゃないかと。はい、出して下さい」
村西利恵
「会期を延長するのかしないのか、焦点となるのが国会法の改正案」
青山繁晴
「はい。で、あの、国会法の、これ国会法自体が皆さんに今まであんまり生活に直結してるわけじゃないから、なじみなかったと思うんですが、これ非常に重大だと考えられていて、で、なおかつこれが、いくつもある小沢関連法案てやつの中心だと言われてるのは、要するに小沢さんが一番やりたがってるっていう意味なんですよ。で、小沢関連法案て言葉はその、僕が勝手に言ってるんじゃなくてですね、これ自民党だけじゃなくて民主党の中でも言ってる人が多いんです。つまり、もう小沢さんが好んでやりたがってる法案て意味で、小沢関連法案なんですね。で、この国会法改正案ていうのは、中身はこうです」
村西利恵
「はい。国会法改正案のポイントは、官僚答弁の全面的禁止。それによって内閣法制局長官の出番をなくす」
青山繁晴
「はい。このね、あの、官僚に答弁させちゃうと、その、大臣のかわりに官僚に答弁させちゃうというの、なるべくやめようってのは実は自民党の時代からありましたよね。前だったら大臣が、詳しくは官僚にって言って投げてね、みんなからヒンシュク買った。それをだんだん変えようとなってきて、見直しが出てきたんですが、小沢さんはむしろもうそれ全面的に禁止する、その全面的にの中にですね、内閣法制局長官の出番をなくしてしまおうと。で、内閣法制局長官の出番ていうのは要するに、これは憲法に合ってるのか合ってないのか、つまり普通の政治のレベルよりももっと高いレベルかもしれないって時にこの出番があったんですが、これを小沢さん、昔からこの内閣法制局長官てのが、ま、敵なんですよ。というのは小沢さんは、国連決議さえあったら日本の自衛隊は海外で武力行使できるっていうことを明言してきましたが、内閣法制局長官は、小沢さんがどんなに権力あってもそれは違憲だと、それやるなら憲法変えてからしてくれってことを、ずっとその趣旨のことを言ってるんで、すごい嫌ってるわけですよね。で、この人の出番をなくすっていう意味では、この国会法改正案てのは非常に大きな法律で、これもし通るとどうなるかというと、こういうことになります」
村西利恵
「その狙いは、憲法解釈を自分たちでやる」
青山繁晴
「はい。時の政権の政治家、今で言うと民主党がその、憲法の解釈を自分たちでできるってことになるから、まさしくこれが通れば、たとえばさっきの自衛隊の話もそのままなるだろうってことも言えるだろうし、もっと直接的に、これで影響する法案は実はこれです」
村西利恵
「それが外国人地方参政権法案」
青山繁晴
「はい。えー、在日の、日本にいらっしゃる外国の方々に、地方に限って参政権を与えようと、投票権与えようっていう話はですね、最高裁の判決で、主文としては違憲判決がいったん出てますから、これもしもどうしてもやろうとしたら、普通だったらこの人(内閣法制局長官)が登場して、どうのこうのの話になるわけですよ。それが全部その、なくなってしまうって話だから、えー、これは非常に重大な話なんですが。そして、その、民主党の中でも、その、小沢さんはこれを、これだけはもうゴリゴリやってくるだろうと。で、もし会期延長しないんだったら、もう、これももうガンガン強行に行くだろうとみんな思ってたらですよ、おととい、え?っていうびっくりの話があったんです。はい、これです」
村西利恵
「小沢幹事長はおとといの会見で、会期を延長してでも国会法改正案を通すべきか?と問われ、『私はぜひ国会を通過させてもらいたい。だけど全体の政治状況やら色々あるので、この法案のために何が何でもというのは、幹事長の判断として、必ずしも妥当ではない』と」
青山繁晴
「はい。この話をまともに受け止めたらですよ、さっき皆さんにお見せした日程の上の方になって、国会、会期延長せずに、この国会法改正案はもうあきらめて」
村西利恵
「ごり押しはしないと」
青山繁晴
「はい。あきらめて、そしてもう国会閉じちゃって、参院選は粛々と7月11日にやろうって話になるわけですよ。僕はけっこうまともに受け止めているんですが、民主党の若手に電話してみると、多くの人が、いや、これはフェイク、フェイクっていうのは要するに騙しですね(一同笑)、あるいはポーズじゃないかと。油断させて、やるんじゃないかと、民主党の中で言ってるっていうのもすごいな、いかに小沢さんが一人で決めちゃってるかなって話だと思うんですが。しかしその、僕がこれある程度小沢さんは本音じゃないか、本音っていうよりは実はメッセージじゃないかと思うのは、実はこれがあるからです。はい、出して下さい」
村西利恵
「参議院選挙で負けることも想定している。そして負け方によっては大連立、あるいは公明党またはみんなの党などと連立を考えている」
青山繁晴
「はい。負けることも想定してるっていうのは、まぁ小沢さん選挙通ってこともあり、それからご自分があの、早ければ選挙の前に強制起訴になってしまうと、不正蓄財事件でですね。その可能性も踏まえてますから。現実家でもありますからね。負けることを想定しなきゃいけないと。で、さっき言った国会法改正案って、公明党もみんなの党も、あるいは、たちあがれ日本も反対なんですよ、みんな。だからそれをごり押ししたら、選挙後にこう組めなくなっちゃうから、むしろ選挙後のためにこれを考えてる。そしてさらには大連立まで考えなきゃいけない、自民党の一部との。それを考えると、国会法改正案をむしろ自分がやりたかっただけに、それを犠牲にしようかって話になってるってこと、という狙いがあるってことだと僕は思うんですね。そうすると今、私たちにとって必要なのは、参院選のあとのことも考えて、私たちの投票行動決めなきゃいけないっていうことですが。そして今日、最後に言いますとね、あの、今日、要するに外国がこういう日本の政治に付け込んでくるって申しましたが、間もなく、10日ぐらいしたら、それが目の前に現れる。はい。何かっていうと、これです」
村西利恵
「5月30日に中国の温家宝首相が来日します」
青山繁晴
「はい。これもちろんまともな外交日程なんですよ。そして中国の首相が来るんですから、ずいぶん前から詰めてきた話で、少々日本の政治が混乱しても、また総辞職したわけじゃないし、衆議院解散したわけでもないから、その、受け入れるのは当たり前で、その意味ではまともな話なんですが、しかし、そのさっきの外務省チャイナスクールの幹部たち、これ複数ですが、によればですよ、中国はしきりに、ほんとに行けるんだろうな、ちゃんと受け入れてくれよと言ってくると。何度も確認してくると。ということは、中国は実は重視してる。これ普通だったらですよ、こんな弱い政権の首相と話し合ってもしょうがないから重視しないはずが、逆に重視してる。中国がいかにしたたかかということですね」
村西利恵
「弱ってるから今行こうってことですか」
青山繁晴
「はい、そうです。今、首脳会談やったら、要するに中国側の言い分を、発表はしなくてもたくさん呑むだろうと。ガス田の問題もあれば、毒ギョーザもあればですね、たくさん呑んでいくだろうという計算があり、それと同時に温家宝首相自らが日本の政権の様子を実際に見ることができる。ある意味、最高のインテリジェンス、機密情報になるということでやって来るんです。はい」
山本浩之
「本当に行けるんだろうなあと、そんなことをこの時期に普通だったら言ってこないわけですけれど、それでもそんなことを言ってくるっていうのは、5月30日あたりに、ひょっとしたら来日を取りやめなきゃいけないような、日本の政治状況っていうことを、十分考えてるわけですよね」
青山繁晴
「そうです。それは5月31日の普天間の期限、これは中国のような独裁国家の常識でも、あそこまで最高指導者が言って決着しなかったら、それはお辞めになるだろうと。日本の憲法によれば、総理大臣が辞めたら、内閣総辞職ですから。行った先に誰もいないってことになるじゃないですか。ね。ある意味。えー、したがって、その懸念をして、聞いてきてるわけで、ま、それぐらい国際社会は日本の政治をよーく見てるっていうことです。はい」
山本浩之
「はい。よく分かりました。ありがとうございました」
____________________________内容紹介ここまで
国会法改正案絡みで、実は今日(5/19)こういう報道がありましたね。
■国会法改正案 与党単独審議も(NHK5/19 15:13)
民主党の若手の多くが「実は小沢さんのフェイクあるいはポーズじゃないか」と言ってるという青山さんの話も含めて、まだまだ油断できない状況のようです。
皆さん、引き続き厳しく注視していきましょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※拙ブログ関連エントリー
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんのブログです。ご本人に直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
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「このあとは青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーにまいりたいと思いますけれども、今日はどのようなお話を」
青山繁晴
「はい。あの、えっと、このコーナーはですね、皆さんご承知の通り、その、問題を指摘しながらも、僕らの新しい希望をつかみ出す。それも一緒に希望を考えるってことが目的なんで、もうこの、あの、1〜2週間辛いことばっかりですけどね、あの、今日のキーワードはこれです(フリップ出す)」
山本浩之
「『世界は放っておいてくれない』」
青山繁晴
「はい。あの、先週のこのキーワードは『統治セズ』という、ま、言葉にあえていたしました。その通り、日本の政治が統治能力を失ってる。じゃあ世界は、日本も大変ですねと言って放っといてくれるかというと、とんでもない、そうじゃなくて、その隙に付け込んでくるっていうのが、これ付け込んだ国が悪いんじゃなくてですね、これ国際社会の常識なんで。ま、1つ言えば、国連は日本ではきれいな世界と言ってるけど、国連ほど世界で汚い世界はありませんからね。どうやって付け込もうかを常にどの国も、自らの国益のために考えてるのが国際社会なんで。世界はまさしく今この鳩山政権に付け込もうとしてますから、これあの、総理大臣や官房長官が頼りにならない、大臣も頼りにならないから、僕ら主権者がしっかりするしかないから、このことを今日は一緒に考えたいと思います」
山本浩之
「えー、それではコマーシャルをはさんで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「最初のキーワードは『世界は放っておいてくれない』というものでした。具体的に日本に対してどう付け込もうとしているのか。えー、さっそく紐解いていただきたいと思います」
青山繁晴
「はい。今日、時間がないんですが、余計なこと1個言うとですね(一同笑)、僕の個人ブログにある主婦の方からメッセージいただいて、あの、私は青山の話は分かるけれども、よく分かるけれども、うちのおばあちゃんは、青山さんはだんだん早口になるからよく分からないという…(一同笑)」
村西利恵
「ちょっと興奮してくると」
青山繁晴
「で、あの、そうなんです。あの、村西さん言った通りで、今日みたいにまぁ怒りが満ちてくると、どうしても早口になるんで、今日はよけい怒らなきゃいけない話が多いから、なるべくゆっくりと、早口にならないように話したいと思います(笑)。はい。で、まず、あの、ここに鳩山政権が狙われていると、あの、書いたんですが、こう書くと、たとえばですね、あの、じゃあ自民党にとっては良い機会なのかなと。ね。そういう野党でいてほしくないんですね、自民党も、たとえばですね。鳩山政権が狙われてるっていうのは、実はこの、ここに描いてる(パネルの日本地図示す)これ、ちょっと全然足りないけどね。千島列島のもっと奥とか、南樺太とか、それからちゃんと尖閣まで描いてほしいんですが、この日本国全体が狙われてるっていう気持ちに、やっぱり僕らはもはややらなきゃいけないと思ってます。で、さっきヤマヒロさん言われた通り、今日は具体的に見ていくんですが、まずはこれですね」
村西利恵
「今月の15日に日中外相会談が行われました。その中で中国の楊外相は、『中国海軍の訓練は正常。むしろ日本側の監視活動が行き過ぎだ』と主張しました」
青山繁晴
「はい。まずあの、皆さんこの日中外相会談って、え?そんなのやってたんだっけと言う人もいるかもしれません。で、これはまぁ先週末にですね、韓国に、日本と中国と、それからここに出てませんが韓国の外務大臣が集まって、日中韓の外相会談やったんですね。(画面VTR出る)今、映ってますね」
青山繁晴
「で、その時は当然こうやって日本と中国だけ、あるいは日本と韓国だけ、というような会談やるわけですけど。その時にいわば岡田さんは頑張ってみせたんですよ。で、1つはその、最近これ皆さんご存知の通り、中国のけっこうでかい艦隊がですね、日本にやってきて、沖縄本島と宮古島の間を抜けていって、で、その時に武装ヘリが、海上自衛隊の船のもうすぐ近く、90mですからほんと至近距離の所までやって来たり、でも海上自衛隊は見てるだけだったから、そのあとさらに南下して沖の鳥島、日本の大事な島の所で訓練やってみせたりしたわけですよ。そのことに対して岡田さんが、ああいう危険なことは困りますと、特にヘリが近づいたのはいけませんねと言ったら、この中国の楊潔チ(ようけつち)外務大臣は、いや、中国海軍の訓練は全く正常で、むしろ日本は監視してるのがけしからん(笑)、これあの、国際社会の常識から言ったら、えー?っていう話なんですが。ただね、これだけだったら、前からその、中国側はこれ言ってきたんですよ。これ、もう1つですね、実は岡田さんがポカーンとしてしまうような場面があったんですね。はい。それ、これですね」
村西利恵
「さらに岡田大臣が、中国の核軍縮への取り組みに不満を表明すると、楊外相は『我が国の指導者への冒とくだ』と話したと」
青山繁晴
「うーん、これあの、冒涜っていうふうに、ま、僕の古巣の共同通信も流してるんですが、外務省の人などは、いや、むしろあの中国語は、侮辱なんだと。我が国指導者を岡田外務大臣は侮辱した、という表現だと、あの、言ってる人もいますね。これ普通あの、外交の現場で、しかも外務大臣クラスの外交のトップ同士の会談で、こんなきつい言葉出たっていうのは、僕は記憶にないですね。じゃあ岡田さんがどんなひどいこと言ったのかと。そんなひどいこと言ってるわけじゃなくてですね。皆さんあの、4月にワシントンで核セキュリティサミットってありましたね。で、その時にあの、その時のことを岡田さんが言って、あの時、胡錦濤国家主席は、その、核軍縮に協力するような立派なことを言われたと。それだったらちゃんと実行してほしいと。中国はその、核軍縮をもっとちゃんとやって下さいと。まだやってませんねと言ったら、この、侮辱だ冒涜だっていう言葉が出たわけですよ。で、これ言われた岡田さんの方は、ま、残念ながら二の矢三の矢を打ち出せなくて、えっ、こんな言われ方するのってこう、びっくりしちゃったみたいなんですが。それについて、じゃあその外務省の内部ではどう見てるかというと、こうなんです」
村西利恵
「外務省チャイナスクール幹部によると、『岡田さんが、閣内で孤立していることを中国が見透かしている』と」
青山繁晴
「はい。これあの、チャイナスクールっていうのはご存知の方多いと思いますけども、外務省に、ま、特にキャリアで入るとですね、そのあと私たちのお金、国費で、中国語の研修に出してくれるんですね。その中国語を勉強した外交官が派閥を作っていて、それがチャイナスクール、まぁはっきり言うと中国寄りじゃないかと、いつも批判されてるところなんですが、その、この中の幹部の話、これ聞くと、ニュアンスで分かりますよね。つまりその、外務省もこの岡田さんに対して、こう突き放したようなね、冷ややかな目で見てるってのが分かるんですが、それと同時に、要するに中国側はただ単に岡田さんの言葉に反応したんじゃなくて、日本の政局、政治の様子をよーく研究してて、たとえば岡田さんは孤立してて、鳩山政権全体で、あの、内閣としてあるいは国として、中国に対して言うべきを言うと、姿勢で出てんじゃなく、岡田さんがいわば目立ちたくて言ってるんじゃないかっていうように見透かしてると。鳩山由紀夫首相がやがて辞めなきゃいけないのかもしれない、その時に総理候補でいるためにも、独自色を出そうとしてる、その程度のことだろうと見透かして、あなた侮辱するのか!というふうに、その、むしろ強気に出て、えー、中国側の優位を強調したんだということなんですね。えー、ちょっと時間はないけど1個だけエピソード言いますとね。実はこの日中韓でやってるから、3人の外務大臣がお寺に行くことになってたのに、楊潔チさんがもう行きたくない!と言い出して、それを取りなしたのが韓国の外務大臣ていうことになったんですよ。これね、ある見方をすれば、中韓が共同して、一緒になって、日本をそれこそ侮辱した、という受け止め方もできるぐらいなんですね。それぐらいちょっと情けないことが起きました。で、もう1つ中国と言えば、皆さんご関心のこのことがありますね。はい、出して下さい」
村西利恵
「それが中国製の毒ギョーザ事件ですが、新たな事実がありました。千葉県警がパッケージの穴を見落としていたことが発表されました」
青山繁晴
「はい。あの、この発表自体、僕もびっくりしました。ずーっとあの、毒ギョーザの入ってた袋に穴が開いてないってことを前提にこの『アンカー』でもお話ししましたしね。だから当然僕は警察庁の、私なりに信頼してる良心的だと思う幹部に聞きましたところ、彼は、青山さん、誠に申し訳ないと。残念ながら、千葉県警の科捜研ってあるんですが、科学捜査研究所っていう所が、ルーペで見たんだけれども見落としてたと。しかしまぁ2ミリもある穴をルーペで見落とすかなぁと」
一同
「うーん。ねえ」
青山繁晴
「いう疑問はどうしても残るんですが、あの、今回、中国側はその呂月庭っていう容疑者が、その、ダンボールの上から突き刺して、注射器の針を突き刺して、その針がダンボールの壁、そして袋を突き抜けて毒が入ったんだと言ってるから、もう一度、県警レベルの科捜研じゃなくて、警察庁の科学捜査研究所、科警研ってやつですね、そこに出したら、顕微鏡で見たら見つかりました、それは事実なんですと。但し、但し、その警察庁幹部が言ったのはね、だからと言って中国側の説明が正しいわけじゃないと言って、彼はこのように言いました。はい、出して下さい」
村西利恵
「その警察庁幹部によると、『中国側の説明は、袋の外から針を突き刺したということ以外は全て矛盾だらけなので厳しく追及した』と。そして主な矛盾点は、メタミドホスは水溶性だということ。それから単独犯で冷凍庫に侵入したこと。それから時期と農薬が違う別の事件があること」
青山繁晴
「はい。これ厳しく追及したってのはどこで追及したかというと、4月の20日に中国側が捜査員を日本に送り込んできましたね。で、その時にその、袋の外から針を突き刺した云々の話もあったんですが、それは確かに穴が開いてたからそうでしょうと。ところが他のことは説明ができないこと、説明がつかないことばっかりだと。その、事件から2年半も経ってるのに、その工場の水の量が多い下水道からですよ、まず注射器がなぜか見つかりね、そこにメタミドホスもあったと。ところが水に溶けるからそんなもん残ってるわけがないと。それから冷凍庫はずっと監視されてるから、誰か協力者がいない限り、この呂月庭という男性が単独でそれ入れるはずがないと。で、しかも、えー、農薬が違う、えー、ジクロルボスって別な農薬を使って、それも呂月庭容疑者が動く前の事件だってあると。ということは中国側の説明はこの針の問題以外はまだ矛盾だらけだから、その、厳しく追及したところ、中国側はそれにほとんど答えずに、持ち帰ったと。持ち帰ったっていうことは、中国に持って帰って、ああだこうだって、要するに事実を作っていくんだろうという懸念をしていると。だけども、そういう経緯になってるから、これからやがて日本側の捜査員が行って、その矛盾点を追及して、確かに千葉県警が穴を見落としたって重大なミスがあって、それは痛手だけれども、だからと言って、中国の捜査がフェアだということじゃないというのは、我々はっきりさせる、させるけれども、ある意味その、千葉県警のミスと変わらないぐらいの痛手がありますという意味のことをおっしゃって、それ、これなんです」
村西利恵
「はい。中井国家公安委員長はきのう(5/18)の会見で、『中国側の調べの方がきちっとしていて、日本の証拠調べの方がずさんだったというのは恥ずかしくて残念だ』と」
青山繁晴
「はい。これ国家公安委員長は警察を率いる人ですから、その、いかに幹部といえども、全ての警察官、誰も中井国家公安委員長を批判はできないんですよ。僕たちはもちろん主権者で自由に批判できますけどね。でもその警察庁幹部は批判の言葉は吐きませんでしたが、中井さんがさっそく会見されました!とだけ言ったんですよ。その意味はですね、これは僕のいわば忖度(そんたく)、推測ですよ、あの、胸のうち推し量ればね、これ中井さんがおっしゃってるのはね、その注射器のその穴の一点だけを捉えてですよ、中国はきちっとしてんだと、日本はずさんだったと、つまりこれ中国の主張が全部正しいともう言ってしまったと同じじゃないですか」
村西利恵
「そうとられかねないですよね」
青山繁晴
「はい。ところが本当はそれ以外のこと、これから詰めていく、詰めていくってことを実は公安委員会で説明したそうです。してるのに、そのトップが、こういうことを簡単に言ってしまう。これはもう中国にとってはこれほどの援軍はないわけで、いったい鳩山内閣はどっちを向いてるのか、日本を向いてるのか、中国を向いてるのかってことになるわけですよ。そうすると赤松さんや鳩山さんの問題だけじゃない、この内閣全体として大きな問題があると言わざるを得ないんですね。そしてさらにですね、この中国に関係して言うと、ちょっとこういう不思議な動きもありましたね。皆さん見て下さい」
村西利恵
「それが今月5日に行われた、謎の中国と北朝鮮の首脳会談」
青山繁晴
「はい。で、これ謎のっていうのは、何でこの時期にっていうように言われました。それで先週の『アンカー』で、えー、魚雷云々よりもですね、えー、これは、北朝鮮の経済崩壊を話し合いに行ったんだと、僕は申しましたが、より詳しいことが分かってきました。はい、出して下さい」
村西利恵
「その中で『世襲の再考』と『改革開放路線』を中国側が要求するも、北朝鮮はこれを拒否したというか、ま、決裂してしまったと」
青山繁晴
「はい。えー、今回僕なりに聞いた限りではですね、複数のソースから、複数の情報源から聞いた限り、えー、情報源ってのは全部政府の当局者です。関係者じゃなくて当局者。その、総合しますとね、まず中国側は現在の経済崩壊、混乱は何で起きてるかというと、改革開放そのものが中途半端なんだと。で、その、ま、金一族とは言ってないようですけど、今までの体制を守りたいからこれを貫けないと。中途半端になってるから、その、世襲の再考も含めて、政治のあり方全般見直して、中国がやったような徹底した改革開放をやるべきじゃないかと、そうでないと援助できないって言ったら、金正日さんは不機嫌になって、その会談が途中で終わってしまったそうで、従って中国側の援助は得られなかった。これあの、こんなにはっきりした決裂は実は僕は初めてじゃないかと思いますね。中朝の長い歴史の中でですね。で、これどうなるかというと、当然北朝鮮としてはさらに追い込まれたわけですね。中国側から援助が期待できないとなると、あとはもう残るカードは日本しないわけですよ。そして北朝鮮が犯した犯行であるところの拉致事件ですが、北にとってはこの、日本側の出方によってはカードになるわけですね。そして鳩山政権がこんなに追い込まれているとですよ、しかも参議院選挙が近付いてくると、北の、北朝鮮側のカードの切り方によってはですよ、拉致問題で水面下で何か動かして、そのかわり援助をって話が出かねないわけです。今出てるって意味じゃありません。これあの、日本の公安当局に確認すると、今の時点では、今の時点って今から3日前ぐらいですけど、その時点ではまだ出てないと。出てないけど心配してないんじゃなくて、北朝鮮が要求出す時には、この日本の鳩山政権の、あ、早口じゃなくてゆっくり話さなきゃいけない(笑)、今の現状からすると、たぶんとんでもない要求を言ってくるんじゃないかと心配してると。その日本の公安当局も言ってるわけですね。で、これが今の日本の、いわば行政を中心とした政権の現状ですが、皆さん実はもう1つ大事なところでおかしなことになってるなあと思ってる人、多いでしょう?それはこれですね」
村西利恵
「それが国会です。終盤に差し掛かった国会で“強行採決”が連発されています」
青山繁晴
「はい。この(画像の)国会のこの後ろに首相官邸があってですね、その官邸を中心にした、中心とした、行政がおかしいなあとみんな思いつつ、同時にこの国会議事堂の中でも強行採決ばっかりで、何か女性議員(民主党の三宅雪子議員)が倒れたとか倒れないとか、くだらない話ばっかりしててですね、審議もろくにやらないで、その、大事な法案がどんどん通っていってるんじゃないかと、皆さん心配してますね。で、それを仕切ってるのは実はもうはっきりとたった1人の方ですね。はい、この方です」
村西利恵
「小沢幹事長」
青山繁晴
「はい。小沢さんが仕切っていて、そして後半、その小沢さんがこの国会の終盤、6月16日までなんです、国会は。それを一体どうしようとしてんのかってお話を具体的にしますが、キーワードはこれです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは『小沢関連法案』。終盤国会で小沢幹事長は何を狙っているのか。CMのあと詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「ま、もちろん実際には、『小沢関連法案』という名前の法案てのはないわけですけれど(笑)、だけど国会の会期末まで1カ月を切った今、小沢さんの、小沢幹事長の狙いが何なのか。えー、後半の解説お願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。えっと、後半まずこういう日程を見ていただきたいんですけどね。あの、ここにまず今国会の会期末と、これあの、新聞にもよくこういう表現出てきます。で、このほんとの意味はですね、日本では1年中国会開いてるわけじゃないんですよ。1年中開くべきだと僕は思いますけどね。で、日本では国会に会期ってのあって、期限があって、いったん閉じることになってるわけですね。で、今の国会、通常国会って言いますが、6月16日に閉じるわけです。ということはもう1カ月ないんで、まずその、どの法案を重視するのかってことが1つと、それからその、国会の延長ってのは可能ですから、その、延長するのかしないのかっていうのが2つ目の問題になるわけですね。それを全部仕切るのが結局は小沢さんということなんですが、まず、延長しないで普通に閉じると、もう参議院選挙は7月11日にこれは確定ですね。で、ところが延長すると、1週間か2週間か、そのどちらかにもよりますけども、7月25日の日曜日以後に参院選ずれて、一番遅いと8月の22日までずれちゃうと。で、これはけっこう政治に影響もちろんしますから、小沢さんの判断っていうのがその、注目されてる中でですね、実はその小沢さんというのは、いや、小沢幹事長は、これを重視してるじゃないかと。はい、出して下さい」
村西利恵
「会期を延長するのかしないのか、焦点となるのが国会法の改正案」
青山繁晴
「はい。で、あの、国会法の、これ国会法自体が皆さんに今まであんまり生活に直結してるわけじゃないから、なじみなかったと思うんですが、これ非常に重大だと考えられていて、で、なおかつこれが、いくつもある小沢関連法案てやつの中心だと言われてるのは、要するに小沢さんが一番やりたがってるっていう意味なんですよ。で、小沢関連法案て言葉はその、僕が勝手に言ってるんじゃなくてですね、これ自民党だけじゃなくて民主党の中でも言ってる人が多いんです。つまり、もう小沢さんが好んでやりたがってる法案て意味で、小沢関連法案なんですね。で、この国会法改正案ていうのは、中身はこうです」
村西利恵
「はい。国会法改正案のポイントは、官僚答弁の全面的禁止。それによって内閣法制局長官の出番をなくす」
青山繁晴
「はい。このね、あの、官僚に答弁させちゃうと、その、大臣のかわりに官僚に答弁させちゃうというの、なるべくやめようってのは実は自民党の時代からありましたよね。前だったら大臣が、詳しくは官僚にって言って投げてね、みんなからヒンシュク買った。それをだんだん変えようとなってきて、見直しが出てきたんですが、小沢さんはむしろもうそれ全面的に禁止する、その全面的にの中にですね、内閣法制局長官の出番をなくしてしまおうと。で、内閣法制局長官の出番ていうのは要するに、これは憲法に合ってるのか合ってないのか、つまり普通の政治のレベルよりももっと高いレベルかもしれないって時にこの出番があったんですが、これを小沢さん、昔からこの内閣法制局長官てのが、ま、敵なんですよ。というのは小沢さんは、国連決議さえあったら日本の自衛隊は海外で武力行使できるっていうことを明言してきましたが、内閣法制局長官は、小沢さんがどんなに権力あってもそれは違憲だと、それやるなら憲法変えてからしてくれってことを、ずっとその趣旨のことを言ってるんで、すごい嫌ってるわけですよね。で、この人の出番をなくすっていう意味では、この国会法改正案てのは非常に大きな法律で、これもし通るとどうなるかというと、こういうことになります」
村西利恵
「その狙いは、憲法解釈を自分たちでやる」
青山繁晴
「はい。時の政権の政治家、今で言うと民主党がその、憲法の解釈を自分たちでできるってことになるから、まさしくこれが通れば、たとえばさっきの自衛隊の話もそのままなるだろうってことも言えるだろうし、もっと直接的に、これで影響する法案は実はこれです」
村西利恵
「それが外国人地方参政権法案」
青山繁晴
「はい。えー、在日の、日本にいらっしゃる外国の方々に、地方に限って参政権を与えようと、投票権与えようっていう話はですね、最高裁の判決で、主文としては違憲判決がいったん出てますから、これもしもどうしてもやろうとしたら、普通だったらこの人(内閣法制局長官)が登場して、どうのこうのの話になるわけですよ。それが全部その、なくなってしまうって話だから、えー、これは非常に重大な話なんですが。そして、その、民主党の中でも、その、小沢さんはこれを、これだけはもうゴリゴリやってくるだろうと。で、もし会期延長しないんだったら、もう、これももうガンガン強行に行くだろうとみんな思ってたらですよ、おととい、え?っていうびっくりの話があったんです。はい、これです」
村西利恵
「小沢幹事長はおとといの会見で、会期を延長してでも国会法改正案を通すべきか?と問われ、『私はぜひ国会を通過させてもらいたい。だけど全体の政治状況やら色々あるので、この法案のために何が何でもというのは、幹事長の判断として、必ずしも妥当ではない』と」
青山繁晴
「はい。この話をまともに受け止めたらですよ、さっき皆さんにお見せした日程の上の方になって、国会、会期延長せずに、この国会法改正案はもうあきらめて」
村西利恵
「ごり押しはしないと」
青山繁晴
「はい。あきらめて、そしてもう国会閉じちゃって、参院選は粛々と7月11日にやろうって話になるわけですよ。僕はけっこうまともに受け止めているんですが、民主党の若手に電話してみると、多くの人が、いや、これはフェイク、フェイクっていうのは要するに騙しですね(一同笑)、あるいはポーズじゃないかと。油断させて、やるんじゃないかと、民主党の中で言ってるっていうのもすごいな、いかに小沢さんが一人で決めちゃってるかなって話だと思うんですが。しかしその、僕がこれある程度小沢さんは本音じゃないか、本音っていうよりは実はメッセージじゃないかと思うのは、実はこれがあるからです。はい、出して下さい」
村西利恵
「参議院選挙で負けることも想定している。そして負け方によっては大連立、あるいは公明党またはみんなの党などと連立を考えている」
青山繁晴
「はい。負けることも想定してるっていうのは、まぁ小沢さん選挙通ってこともあり、それからご自分があの、早ければ選挙の前に強制起訴になってしまうと、不正蓄財事件でですね。その可能性も踏まえてますから。現実家でもありますからね。負けることを想定しなきゃいけないと。で、さっき言った国会法改正案って、公明党もみんなの党も、あるいは、たちあがれ日本も反対なんですよ、みんな。だからそれをごり押ししたら、選挙後にこう組めなくなっちゃうから、むしろ選挙後のためにこれを考えてる。そしてさらには大連立まで考えなきゃいけない、自民党の一部との。それを考えると、国会法改正案をむしろ自分がやりたかっただけに、それを犠牲にしようかって話になってるってこと、という狙いがあるってことだと僕は思うんですね。そうすると今、私たちにとって必要なのは、参院選のあとのことも考えて、私たちの投票行動決めなきゃいけないっていうことですが。そして今日、最後に言いますとね、あの、今日、要するに外国がこういう日本の政治に付け込んでくるって申しましたが、間もなく、10日ぐらいしたら、それが目の前に現れる。はい。何かっていうと、これです」
村西利恵
「5月30日に中国の温家宝首相が来日します」
青山繁晴
「はい。これもちろんまともな外交日程なんですよ。そして中国の首相が来るんですから、ずいぶん前から詰めてきた話で、少々日本の政治が混乱しても、また総辞職したわけじゃないし、衆議院解散したわけでもないから、その、受け入れるのは当たり前で、その意味ではまともな話なんですが、しかし、そのさっきの外務省チャイナスクールの幹部たち、これ複数ですが、によればですよ、中国はしきりに、ほんとに行けるんだろうな、ちゃんと受け入れてくれよと言ってくると。何度も確認してくると。ということは、中国は実は重視してる。これ普通だったらですよ、こんな弱い政権の首相と話し合ってもしょうがないから重視しないはずが、逆に重視してる。中国がいかにしたたかかということですね」
村西利恵
「弱ってるから今行こうってことですか」
青山繁晴
「はい、そうです。今、首脳会談やったら、要するに中国側の言い分を、発表はしなくてもたくさん呑むだろうと。ガス田の問題もあれば、毒ギョーザもあればですね、たくさん呑んでいくだろうという計算があり、それと同時に温家宝首相自らが日本の政権の様子を実際に見ることができる。ある意味、最高のインテリジェンス、機密情報になるということでやって来るんです。はい」
山本浩之
「本当に行けるんだろうなあと、そんなことをこの時期に普通だったら言ってこないわけですけれど、それでもそんなことを言ってくるっていうのは、5月30日あたりに、ひょっとしたら来日を取りやめなきゃいけないような、日本の政治状況っていうことを、十分考えてるわけですよね」
青山繁晴
「そうです。それは5月31日の普天間の期限、これは中国のような独裁国家の常識でも、あそこまで最高指導者が言って決着しなかったら、それはお辞めになるだろうと。日本の憲法によれば、総理大臣が辞めたら、内閣総辞職ですから。行った先に誰もいないってことになるじゃないですか。ね。ある意味。えー、したがって、その懸念をして、聞いてきてるわけで、ま、それぐらい国際社会は日本の政治をよーく見てるっていうことです。はい」
山本浩之
「はい。よく分かりました。ありがとうございました」
____________________________内容紹介ここまで
国会法改正案絡みで、実は今日(5/19)こういう報道がありましたね。
■国会法改正案 与党単独審議も(NHK5/19 15:13)
民主党の山岡国会対策委員長は、野党側が求めている予算委員会での集中審議の開催などには、当面、応じないとしたうえで、国会法などの改正案についても、与党単独で審議に入ることもありうるという考えを示しました。
野党5党は、18日、与党側に対して、衆参両院の予算委員会で集中審議を開催することや、与党3党が提出した官僚の国会での答弁を禁止することを柱とした国会法などの改正案の撤回を求めました。これについて、民主党の山岡国会対策委員長は党の会合であいさつし、「野党側は、参議院選挙向けのパフォーマンスで、単に法案を審議させないためにやっているだけだ。法案の審議に優先して集中審議を行うことは考えられない」と述べ、集中審議などには、当面、応じない考えを示しました。また、山岡氏は、国会法などの改正案について、「直ちに衆議院の議会制度協議会を開き、十分議論してもらいたい。相変わらず、野党側が応じないなら、最終的には順法路線も考えないといけない」と述べ、野党側の理解が得られない場合は与党単独で審議することもありうるという考えを示しました。
民主党の若手の多くが「実は小沢さんのフェイクあるいはポーズじゃないか」と言ってるという青山さんの話も含めて、まだまだ油断できない状況のようです。
皆さん、引き続き厳しく注視していきましょう。
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※拙ブログ関連エントリー
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんのブログです。ご本人に直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
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