「アンカー」『たちあがれ日本』の狙いは大連立?!
■4/14放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
先週青山さんがちらっと解説した「たちあがれ日本」と大連立構想、そして自民党の中堅・若手の動き。今日はそういった話を新たな情報とともに詳しく。
コーナー前に、核安全保障サミットについて青山さんの解説がありました。まずこの部分を要旨のみ記述、続けてコーナー本編は完全起こしでお送りいたします。
コーナー本編は間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。
内容紹介ここから____________________________
…………青山さんの解説(あくまで要旨)…………
( )内は山本浩之キャスターの発言です
■核安全保障サミット 核物質安全管理体制の4年以内の確立への具体策盛り込んだ声明採択(FNN4/14)
■日ロ首脳会談 北方領土問題について年内に3回の首脳会談行い解決目指す考えで一致(FNN4/14)
(今回のサミットの評価は?)
国民の方々も今まで核テロって言葉、関心ある人は耳に馴染んだ言葉ですが、一般的にはあまり馴染みないでしょう。で、核をめぐって、あるいは原子力をめぐってテロが心配されてるという事実を世界に見せて、初めてサミットやったという意味は確かに大きいですよ。
ところが逆の懸念というか、これをやったために逆にちょっと困るなと思うことがあって、核のテロを防ぐってのは、1つは核兵器とか核関連物質を広げない、不拡散ってことがダブルになってるわけですけどね、今回インドやパキスタン、イスラエルまあで含めて、特にイスラエルは核を持ってるか持ってないか明らかにしないと言いつつも、核兵器の威圧感で中東を抑えてきたわけですけど、それを招いてある種こう平等に扱ったことによって、インド、パキスタン、イスラエルの核保有っていうのは、これいわば公式に認めたってことですよね。そこに北朝鮮、イランだけ呼んでないんですから、当然、北朝鮮、イランからしたら、なぜインドやパキスタンやイスラエルは新たに核を持つことができて、自分たちはいけないのかと。
(口実を作ることになりますね)
特にイランはいちおう選挙やって大統領選んでるわけじゃないですか。いろんな独裁批判はあっても選挙やってるわけですから、何で北朝鮮と一緒に扱われなきゃいけないのかと。で、アメリカからしたら、いや、北朝鮮とイランの間で核物質の売り買いがあるからだということになるわけですけれども。
これはしかし、イラン問題をより深刻にはたぶんするだろうと思いますよ。で、イラン側はテヘランで間もなく同じようなサミットやると言ってて、いちおうイラン側によれば60カ国来る予定だと言ってるわけですからね。何かこう世界真っ二つみたいになるわけですよね。
で、もう1つ、実は僕は本業のひとつとして核セキュリティ、核テロ防止に携わっていて、日本の原子力委員会の中に原子力防護部会ってのがありまして、そこの専門委員を務めてるんですけれども、この核セキュリティサミットに合わせて、急速に論議を今、深めてきてる。中身非公表なので詳しくは言えないんですが、これ実際にやってるのはIAEA、国際原子力機関なんですけど、そこから非公表で細かい中身が降りてきたんですね、この核セキュリティサミットに合わせて。それを見ると日本はもうほとんどやってることばっかりなんですよ。クリアしてるんですよ。9・11があってから9年の間にクリアしてきたんですね。ってことは、日本とかアメリカとかはけっこう問題点はわりともう押さえて対処してきてるんですよね。
で、そうじゃなくて、よく実態がつかめない国々をどうするかって問題で、そういう国々がたとえば北朝鮮やそういう所から安い核関連のものを輸入してるわけですから、今回ワシントンで賑々しく、麗々しくアメリカ中心にやったってことの悪影響は、確かに懸念しなきゃいけないと思ってます。
(そして、こうしたサミットで必ず行われるのが首脳会談ですが、鳩山総理は日ロ首脳会談の成果を強調したいということがありましたが)
はっきり言うと、日米首脳会談ができなかったというびっくりする状況があって、胡錦濤さんと1時間半やって、鳩山さんとは日米首脳会談ほんとはやってないわけですからね。晩ご飯の時、隣りにいたっていうだけのことですからね。だからかわりに日ロ首脳会談、力入れてやると。それはまあ分からないではないが、問題は領土問題のように一番国家にとって大事な交渉について、9月にロシアに行きますねって言ったら、日本国内でもロシア側でもあるいは国際社会でも受け止めは実は1つで、政権延命に見えるわけですよ。だって今回のワシントンで鳩山さんについて一番目立ったのは、普天間で致命傷を負ったんじゃないかっていうことですよね。自分からまた5月末って言ってしまって。ほんとはアメリカが気を遣って、そんなこと言っちゃわないように首脳会談やらなかったのに、わざわざそれをおっしゃったわけですよ。
そのかわりに9月にロシアに行きますからって、時の総理がご自分の延命のために領土問題をやるっていう姿勢を出すと何が起きるかというと、当然、相手側に足元見られるわけですよ。ロシア側はそれは年内に3回でもそれはやろうと言いますよ。足元見やすい総理が出てくるんだから。だから国家国益の一番根幹の領土問題を自分の進退に絡めることはあってはならないので、僕はこの日ロ首脳会談、残念ながら間違ってると思います。
…………以下、“ニュースDEズバリ”全文起こし…………
普天間、新党…激動政局の裏を青山ズバリ
先週青山さんがちらっと解説した「たちあがれ日本」と大連立構想、そして自民党の中堅・若手の動き。今日はそういった話を新たな情報とともに詳しく。
コーナー前に、核安全保障サミットについて青山さんの解説がありました。まずこの部分を要旨のみ記述、続けてコーナー本編は完全起こしでお送りいたします。
コーナー本編は間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。
内容紹介ここから____________________________
…………青山さんの解説(あくまで要旨)…………
( )内は山本浩之キャスターの発言です
■核安全保障サミット 核物質安全管理体制の4年以内の確立への具体策盛り込んだ声明採択(FNN4/14)
■日ロ首脳会談 北方領土問題について年内に3回の首脳会談行い解決目指す考えで一致(FNN4/14)
(今回のサミットの評価は?)
国民の方々も今まで核テロって言葉、関心ある人は耳に馴染んだ言葉ですが、一般的にはあまり馴染みないでしょう。で、核をめぐって、あるいは原子力をめぐってテロが心配されてるという事実を世界に見せて、初めてサミットやったという意味は確かに大きいですよ。
ところが逆の懸念というか、これをやったために逆にちょっと困るなと思うことがあって、核のテロを防ぐってのは、1つは核兵器とか核関連物質を広げない、不拡散ってことがダブルになってるわけですけどね、今回インドやパキスタン、イスラエルまあで含めて、特にイスラエルは核を持ってるか持ってないか明らかにしないと言いつつも、核兵器の威圧感で中東を抑えてきたわけですけど、それを招いてある種こう平等に扱ったことによって、インド、パキスタン、イスラエルの核保有っていうのは、これいわば公式に認めたってことですよね。そこに北朝鮮、イランだけ呼んでないんですから、当然、北朝鮮、イランからしたら、なぜインドやパキスタンやイスラエルは新たに核を持つことができて、自分たちはいけないのかと。
(口実を作ることになりますね)
特にイランはいちおう選挙やって大統領選んでるわけじゃないですか。いろんな独裁批判はあっても選挙やってるわけですから、何で北朝鮮と一緒に扱われなきゃいけないのかと。で、アメリカからしたら、いや、北朝鮮とイランの間で核物質の売り買いがあるからだということになるわけですけれども。
これはしかし、イラン問題をより深刻にはたぶんするだろうと思いますよ。で、イラン側はテヘランで間もなく同じようなサミットやると言ってて、いちおうイラン側によれば60カ国来る予定だと言ってるわけですからね。何かこう世界真っ二つみたいになるわけですよね。
で、もう1つ、実は僕は本業のひとつとして核セキュリティ、核テロ防止に携わっていて、日本の原子力委員会の中に原子力防護部会ってのがありまして、そこの専門委員を務めてるんですけれども、この核セキュリティサミットに合わせて、急速に論議を今、深めてきてる。中身非公表なので詳しくは言えないんですが、これ実際にやってるのはIAEA、国際原子力機関なんですけど、そこから非公表で細かい中身が降りてきたんですね、この核セキュリティサミットに合わせて。それを見ると日本はもうほとんどやってることばっかりなんですよ。クリアしてるんですよ。9・11があってから9年の間にクリアしてきたんですね。ってことは、日本とかアメリカとかはけっこう問題点はわりともう押さえて対処してきてるんですよね。
で、そうじゃなくて、よく実態がつかめない国々をどうするかって問題で、そういう国々がたとえば北朝鮮やそういう所から安い核関連のものを輸入してるわけですから、今回ワシントンで賑々しく、麗々しくアメリカ中心にやったってことの悪影響は、確かに懸念しなきゃいけないと思ってます。
(そして、こうしたサミットで必ず行われるのが首脳会談ですが、鳩山総理は日ロ首脳会談の成果を強調したいということがありましたが)
はっきり言うと、日米首脳会談ができなかったというびっくりする状況があって、胡錦濤さんと1時間半やって、鳩山さんとは日米首脳会談ほんとはやってないわけですからね。晩ご飯の時、隣りにいたっていうだけのことですからね。だからかわりに日ロ首脳会談、力入れてやると。それはまあ分からないではないが、問題は領土問題のように一番国家にとって大事な交渉について、9月にロシアに行きますねって言ったら、日本国内でもロシア側でもあるいは国際社会でも受け止めは実は1つで、政権延命に見えるわけですよ。だって今回のワシントンで鳩山さんについて一番目立ったのは、普天間で致命傷を負ったんじゃないかっていうことですよね。自分からまた5月末って言ってしまって。ほんとはアメリカが気を遣って、そんなこと言っちゃわないように首脳会談やらなかったのに、わざわざそれをおっしゃったわけですよ。
そのかわりに9月にロシアに行きますからって、時の総理がご自分の延命のために領土問題をやるっていう姿勢を出すと何が起きるかというと、当然、相手側に足元見られるわけですよ。ロシア側はそれは年内に3回でもそれはやろうと言いますよ。足元見やすい総理が出てくるんだから。だから国家国益の一番根幹の領土問題を自分の進退に絡めることはあってはならないので、僕はこの日ロ首脳会談、残念ながら間違ってると思います。
…………以下、“ニュースDEズバリ”全文起こし…………
■舛添前厚労相、橋下・東国原知事との連携模索との見方に「あらゆる可能性はオープン」(FNN4/14)
■たちあがれ日本・与謝野共同代表、民主党との連携は「未来永劫(えいごう)考えない」BSフジ「PRIME NEWS」で(FNN4/14)
山本浩之
「(ニュースVTR明け)まあ新党『たちあがれ日本』に関しては連日お伝えしておりますけれども、それに加えて、各社世論調査などで国民的人気が高いとされる舛添さんが、いよいよまぁ発言し出したというところで、参院選を前に政界再編の動きがダーッというように動いてるわけですけども、今日は青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナー、さっそく行きたいと思うんですよね」
青山繁晴
「はい。あの、今ヤマヒロさんがおっしゃった通り、この、新党新党っていう、こう動きが急に激しくなってきて、あの、先週末はその『たちあがれ日本』でしたよね。で、今週いちおうまぁ、この舛添発言てのがあって、実はこのあと、来週の初めあたりに、もうひとつ新党できます」
村西利恵
「えっ」
山本浩之
「それとは別に?!」
青山繁晴
「別にできます」
山本浩之
「あっ、そうなんですか」
青山繁晴
「はい。で、だから新党新党、政界再編、再編って話になるんですけど、あの、こう何となく軽い動きだなと思ってる有権者の方も多いと思うんですが、軽い面もあるんだけども、その一番深い部分ていうのはやっぱりすごく重大なことが起きつつあると思います。あの、今まで見たことがないぐらい日本政治がまあ解けてバラバラになって、で、それが悪いだけじゃなくて、その、何て言うのかな、やっぱり大きな歴史の動きにつながってるとこ、やっぱりあると思いますね。僕たちはそういう歴史の現場にどうやらいるらしいと思うんですね」
山本浩之
「確かにそうですね」
青山繁晴
「で、今日はそのお話のキーワードとして、まずこれです(フリップ出す)」
山本浩之
「『やっぱり』と『まさか』」
青山繁晴
「はい。で、この『やっぱり』というの、あの、今たぶんあの、視聴者の方々は『やっぱり』というとあれかな?と思われてると思うんですが、その『やっぱり』もすごくほんとは重大な意味があります。そしてその『まさか』の方により深い意味、あるいは重大な歴史的な意味があるんじゃないかと思います。それを今日も具体的な検証を皆さんと一緒にいたしたいと思ってます」
山本浩之
「はい。ではコマーシャルを挟んで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「夏の参議院選挙までにはもう3ヶ月ほどしかないわけですけれども、えー、今後のその政界の大きな動き、それには先ほど青山さんが掲げられた『やっぱり』、そして『まさか』、2つのキーワードがあると。さっそくお願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。あの、今この、鳩山総理のお顔出てるんですけどね。あの、ワシントンであの、オバマ大統領との10分間の会話終わったあとも、やっぱり同じようなこの目の表情でね、けっこう呑気な感じで話されてましたけど、あの、大変追い詰められてるのはもう間違いですね。で、この、日本国の総理が追い詰められた時ってのはもう選択肢2つしかないんですね。憲法上2つしかありません。で、1つはその、あの、これは自発的に辞めることですね。で、それはもちろん本人が辞めたいと言ったら辞めれますが、鳩山さん、その選択肢はたぶんないと思うんですね。というのは、さっきの日本とロシアの間で9月に行きたいと言ったりね、それから幸夫人が辞めてほしくないという話は、もうワンワン側近から聞こえてくるわけですね。で、辞めないとすると、もう1つは、もう追い詰められた場合、やることは1つしかないんですね。これは衆議院の解散、解散して国民に信を問うて、その選挙で何とか勝ったら、党内がどうであろうとも、とにかく総理大臣続けられるということなんですね。で、従って、それを背景にして、実はその民主党にとってはもう苦しい半年続いてきたわけです。その、普天間の問題だけじゃなくて、政治とお金の問題、小沢さんも含めて大変な状況になってきた、それだからこそ、その2つめの選択肢について、実はこれが検討されてきました。出して下さい」
村西利恵
「民主党の起死回生策、それは衆参ダブル選挙」
青山繁晴
「はい。で、これ衆参ダブル選挙ってあの、たとえば2013年とかね、というのはあの、今の衆議院議員の任期が切れるのが2013年、その時参議院選挙ですから、そういう時にあるかもねーって話は前からしてたんですが、そうじゃなくてこの夏の話なんですよ。だから7月11日とか、国会延長したら7月25日、そこにいきなり衆議院議員の選挙もくっついてくるっていうね。で、これは鳩山さんが考えてきたんじゃなくて、ほんとは小沢さんがずっと練ってきたことです。で、それはどうしてかというとですね、あの、普通のあの、政治センスだと、308も今、衆議院で持ってるんだから、会派でいうと310ですね、民主党は。308もあるんだから、次、選挙やったら減るに決まってるから、そんなの総選挙なんかやらないっていうようになるんですが、ところがほんとは308も要らないんですよ。衆議院の絶対安定数っていうのは269でいいわけですから、今から40減らしても大丈夫なわけですね。だから40減らしても大丈夫な選挙ってやれるかもしれないというのと、つまり状況は悪くても。そしてこれ民主党以外の党は、自民党だろうが公明党だろうが、それからどんどん出てくるかもしれない新党だろうが、どこも準備、何もできてないわけですよね」
一同
「ああー」
村西利恵
「突然言われると」
青山繁晴
「で、こういう時に何とか有利な状況作れるっていうのは、民主党も準備はできてないんだけど、でも現職議員が308人いるわけでしょ。そうすると有利だから、その、あえて衆参ダブル選挙にその、挑戦するかってのは、小沢さんずっと温めてきたんですよ。で、従ってその、鳩山さんが辞めないんであれば、衆参ダブル選挙に打って出るかって選択肢は実際今までずっとあったんですけど、ところがですね、これはいわば、急転、こうなってます。はい、出して下さい」
村西利恵
「民主党の調査結果で、ダブル選挙をしても衆議院の議席が半減してしまうという結果が出たと…」
山本浩之
「半減!…」
岡安譲
「起死回生どころじゃないですよね」
青山繁晴
「はい。で、これはね、実は噂としてはあったわけですよ。噂としてはあって、この、2〜3週間の間、ほんとはこうなんじゃないかと。で、あの、あくまで噂でしたから、僕はまだまだ衆参ダブル選挙、3割方あるんじゃないかなと思ってました。ほんとはあの、今朝のラジオ番組で3割方あるかもしれないっていう話をしたんですよ。あの、ラジオ番組で朝早く、7時過ぎの番組だったんですけど。で、そのあとですね、実はその民主党本部の中にいる、その、職員の方、僕と長い付き合いの人なんですが、まぁピンポイントで民主党なりの世論調査をやってますね、それから現職閣僚の方々、これ複数ですけど、あの、電話してみて、様子を聞いていったら、いや、あの、もうほんとについ最近まとまって上がってきた、あの、結果を見ると、実はもう半減しそうだと、今やると。そして、これもうもちろん幹事長である小沢さんはがっちり結果つかんでるんで。ということはその、衆参ダブル選挙はもうほとんど無理になってきたっていうことなんですね。ということは、皆さんさっき申しました2つの選択肢、追い詰められた総理のこちら側、勝負に出るっていうのはないわけですから。ないってのは言い過ぎですね、9割方なくなった。逆に言うと、まだ1割は可能性ないとは言えない。ええ。というのは皆さん、これ分かるでしょうけど、総理が交代したら、これは(議席半減というのは)また急に変わるかもしれませんからね。だからあの、1割はまだ残ってるんですけど、でも基本的にそれ全部まとめて言うと、こうなります」
村西利恵
「『鳩山さんで参院選を戦うことはない』」
青山繁晴
「はい。あの、少なくとも、総理が鳩山さんで、幹事長小沢さんのままであろうけれども、総理を鳩山さんで参議院選挙を戦うことはなくなったと。これあの、ほんの、そうですね、3時間ぐらい前にあの、電話で聞いた言葉で、あの、現職閣僚からこの言葉は聞いたんで、僕はあの、正直息を呑んだです。で、皆さんあの、あえて申しますが、この閣僚ってあの人かな?と皆さん思われるような人ではありません。違います。とてもあの、普段そういうこと言わない、とても何ていうか地味な方から、あの、この非常に衝撃的な発言が出たわけです。で、それだけにその、今までその、こういういわばあの、ま、政変というのか、そういうようなのに絡んでこなかったからこそ、この言葉重いと思うんですけれどね。で、これをその、具体的に言うとこうなります」
村西利恵
「5月末までに鳩山総理辞任。新しい総理で参院選へ突入すると」
青山繁晴
「はい。で、5月末までにっていうのは、その、普天間の期限を鳩山総理自ら5月末までに切ってしまったんで、それまでにおそらくその、辞任せざるを得ないんじゃないか。これもちろんまだ分かりませんよ。分かりませんけれども、新しい首相で参議院選挙に臨む可能性が非常に強まってきたということですね。で、これはいわば『やっぱり』の方ですよね」
山本浩之
「そうですね。『やっぱり』の方ですね」
青山繁晴
「まさしく、やっぱりそうなのかってことなんですよね。で、こうなると、これ与党、政権の側がこうだと、当然じゃあ自民党、野党第一党の自民党の側はどうなのかと。そしてそうなると、当然この人の顔が今日は出てきますよね」
村西利恵
「今日のニュースですけれども、舛添さんとそして東国原知事、橋下知事のお顔です」
青山繁晴
「はい。それで明日、東国原さんが上京されて、舛添さんと会談するから、あー、記者団がワーッと集まったら、全てオープンですということも舛添さんおっしゃってね。それから舛添さんはその橋下知事、こないだ(先週のこの番組で)あの、バトルトークやった橋下知事に関連してですよ、大阪国、いや、大阪独立構想、大阪を経済特区に、香港のようにするっていうことをネットでお書きになって、ま、これ波を送ってるわけですよね、橋下さんに。そうすると、これで新党かなっていうことになるんですが、えー、それは実はそうじゃありません。はい。もうこれズバリ出して下さい」
村西利恵
「自民党中堅議員によると『舛添新党は100%ない』。(一同ざわざわ)」
青山繁晴
「はい。100%ってあの、強烈なんですけれども、あの、ま、この言葉も非常に強い言葉ですが、僕は客観的に言って、もうこれクエスチョンマークとか付けないでそのままにしてんのは、この言葉がまぁ客観的に見て正しいだろうと思うからです。というのはね、まずあの、東国原さんの件なんですけど、明日参議院の総務委員会の審議に参考人で呼ばれてるんですよ。その、民主党が主張する地域主権について、法案も出てるんで。で、参考人で東京に来るから、じゃあ舛添さんと会おうかってだけであって、それをいわばあの、フレームアップ、フレームアップって物事をちょっと大げさに言うことですけれども、それは舛添さんがそういうように言ったんですよ。で、東国原さん、さっきのこのVTRでもけっこうあの、ちゃんと言ってたんです、ちょっと酔っ払ってたシーンもありましたけどね」
山本浩之
「あれ、昨日の夜ですからね」
青山繁晴
「ええ。でもおっしゃってる中身はあの、意外にしっかり言われてて、その、新党って話聞いたことないって言われてたでしょ。そして舛添さんの発言もよーく聞くとですよ、党内、その、自民党内の刷新がなかったら、あの、このままでは駄目だと言ってるんで、実は新党ってことは言ってるようで言っていないんですよ」
山本浩之
「なるほど!」
青山繁晴
「で、従ってその、舛添さんのその本当の狙いって何かというと、これです」
村西利恵
「大型連休、つまりゴールデンウィーク明けにも党内クーデター、新しい体制で参院選へ。つまり新党でなく自民党を変えるんだと」
青山繁晴
「その通りです。えー、今、村西さん言ってくれた通りで、それでえっと先週だったと思いますけど、舛添さんは党内の自民党内の若手・中堅と一緒になって、要するにクーデターってことは、谷垣総裁や大島幹事長を倒してしまって、ま、あの、舛添総裁になって、中堅・若手でその、党の役職も固めると、そういう意味ですね。そして僕先週、このクーデターって言葉使って、この自民党の中堅・若手の方からワンワン、あの、反応がありました。クーデターって言い方はきついじゃないですかって言うから、いや、中身クーデターでしょと。というのは、あの、いちおう現執行部から見たら、谷垣総裁や大島幹事長から見たら、自分たちがもう辞めたいって言ってるわけじゃないんだから、これ覆されるってことは…」
山本浩之
「いや、だから体制を引きずり倒すということですから、それはクーデターになりますよね」
青山繁晴
「はい。だからまぁたとえば軍事的に何かやったりするわけじゃないから、それはクーデターって言葉は強いのかもしれないけれども、ただあの、いちおう基本は今の執行部を見なきゃいけませんから、今の執行部からしたらクーデターのような形でやられる、つまり舛添さんは新党新党って言ってるように見せかけて、ほんとはこれが目的だということなんですね。ということは、自由民主党もこれ『やっぱり』なんですよ。やっぱり谷垣総裁と大島幹事長のラインは潰されるんだなと。双方とも新体制で、実は参議院選挙に向かうことになる。あの、今のところは、ダブルよりも参議院選挙単独の、双方とも新しい顔でやることになる。そうなるとですよ、これ自民党は新しい顔って実際これ舛添さんなるわけじゃないですか。で、たぶんね、これに納得しない人は石破さんなんですが、その、今日、僕、取材した限りでは、石破さんが新総裁って目は今のところ舛添さんに比べるとはるかに弱い。というのは、舛添さんに対して世論調査の支持率、非常に高いでしょ。石破さんそれがすごく今、低いから、小さいから、舛添さんで決まりなんですよ、ほぼ、ほぼね、自民党の方は。決まってないのはこっちですよね。はい」
村西利恵
「新しい総理は『親小沢』か『反小沢』か」
青山繁晴
「はい。これがあの、実はこれからあの、政権与党にとっては大変なことになると思います。今は何かもう自民党の方がぐちゃぐちゃに見えるけども、『たちあがれ日本』が出たりして。だけど本当は自民党の方はもうわりと単純な構図に向かっていて、そうじゃなくて政権、権力を持ってる側が、果たして小沢さんの言うことを聞く総理なのか、小沢さんと真っ向ぶつかる総理なのかによって、大きく分かれます。で、その分かれた結果、あー、何が浮かび上がってくるかというと、今日2つめのキーワードはこれです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは『まさかの大連立』。この中身については、CMのあと詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「ま、大連立という言葉を聞くと、福田内閣時代にですね、民主党の小沢さんとの大連立構想というのが、ま、頓挫した経緯がありますけれども、さっきの『やっぱり』は分かりましたけど、『まさか』のこれ大連立っていうのは、あるんですか」
青山繁晴
「はい。あの、今ヤマヒロさん言われた通り、2年半前に大連立の構想があって、それが小沢さんOKしたんだけども、福田、当時の総理と小沢さんはOKしましたね。で、これで決まりだってことになって、小沢さん民主党に帰ったら、その、前原さんをはじめ、今、反小沢と言われてる方々から、ま、総すかんを食って、いや、そんな自民党と結託するんじゃなくて自力で勝って政権取るんだというふうに言われて、もう小沢さんは、じゃあ代表も辞めるということになったんですね。それが慰留されて、選挙に強い小沢さんってことで慰留されて、その、今の状態になった。つまり前原さんたちが言った通り、選挙で政権を取ったわけですよ。だから大連立なんか本来は復活するはずがないと。だからもし復活、その、構想の復活があるとしたら、まさしく『まさか』ってことになるんですけど、実はまさかの動きを裏付ける動きがすでに起きていて、それが実はこれです」
村西利恵
「それが『たちあがれ日本』が誕生したことと関係がある」
青山繁晴
「はい。関係があるというよりは、『たちあがれ日本』の本当の狙いはそこにあると」
山本浩之
「いや、与謝野さん、さっきのVTRにもあったように…(一同ざわざわ)」
村西利恵
「未来永劫に民主党との連携はないって…」
青山繁晴
「『たちあがれ日本』と民主党があの、その2つが手を組むことは未来永劫にないと言ったんであって、もっと大きな枠組みで、政権…いや、ごめんなさい、えー、第一党、政権を持ってる第一党と、それから次の大きな第二党が大連立組むっていうのはヨーロッパも、そういうところでもありますが、そこの仲介役をやったりしませんとは言ってませんよ。民主党とだけ組んで政権の方にポコッと付く、それ大連立じゃないじゃないですか」
山本浩之
「なるほど…」
青山繁晴
「それはその、民主党って大きな第一党が今の、国民新党や社民党のようにちっちゃいところ合わせて、数合わせをする、それはしないと言ってるわけですよ」
岡安譲
「はぁー」
青山繁晴
「はい。そして、えー、この話もう一度あとでしますけどね、なぜ与謝野さんや平沼さんがこの大連立を睨んで『たちあがれ日本』を作ったのかって話はあとでもう一度しますが、皆さん、この2人が共同代表、あの、2人がトップ、まぁいわばツートップ、平沼さんのが上ですけどね、いちおうツートップの形ですね。しかしこういう方以外に意外な人が応援団でいましたよね。はい、この方です」
村西利恵
「それは石原都知事ですよね」
青山繁晴
「はい。これはですね、さっきのあの、舛添さんの話とはちょうど逆みたいなもので、その、舛添さんの側は、その、舛添さんの方からいわば知事っていういわば立場の違う人にあの、電波、秋波を送ってるわけですね。その、橋下さんに、いや、大阪独立させたらいいじゃないですかって言って、その、力借りようとしてるわけですけど、これは逆で、この、政治家の方に、石原慎太郎さんて本来立場の違う知事の方から歩み寄っていって、これ仕掛けを色々なさいましたね。皆さん『たちあがれ日本』の結党記者会見の時に、ずらっと政治家が5人並んでて、一番端に知事がいらっしゃって、この石原さんが一番目立って、あの、立ち枯れとか余計なこと言うけれども、30代から50代までやる気あるのかみたいなことを一番言っていて、一番反発も買っただろうけど一番目立ってたわけですね。じゃあその石原さんが何でこれに噛むのか。実は石原さんはちゃんとこういう発言をこの今月の4日、だからわずか10日前になさってます。はい、出して下さい」
村西利恵
「今月4日の『新報道2001』での石原都知事の発言です。『(2007年11月に)自民と民主の大連合で憲法改正をして、消費税を今の倍ぐらいにしていたら、日本は再生できたと思う。これをやっていたら、小沢一郎という人物は大政治家になっていた。反対したのは若い連中だ』」
青山繁晴
「はい。だからつまりその、石原さんの言いたいのは、日本はまぁ国難の状況にあると。で、国難の状況を突破するには小手先では駄目で、たとえば憲法とか消費税とか、歴代の政権がどうしても手を付けられなかったものをやらなきゃいけないと。そのためには大連立、これ大連合っておっしゃってますが、ま、大連立ですね。第一党と第二党が組んだら何が起きるかというと、総議員の3分の2を超えることは、ま、今でもそうですけど、超えますから。ま、それしかないと。で、それをやっていたら小沢さんは云々て言ってるのは、これ、小沢さんのその構想は正しいって言ってるのと同じですね」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「反対して潰した若い連中、つまり前原さんとか枝野さんとか野田さんてのは間違ってたってこと言ってるわけで。これ実は小沢さんと手を組んでいる、あるいはこの件については手を組むことができるってことを、むしろ明言されてますね。そしてですよ、実はあの、この2007年11月ってのは、さっき申しました福田赳夫(康夫の間違い?)当時の総理と小沢さんとの大連立の話なんですが、このわずか1年後、2008年の11月に小沢さん自ら、当時小沢さんはまだ党の代表でした、民主党の代表でしたが、当時の幹事長の鳩山由紀夫さんに対して、超大連立だってあり得るんだと、やっぱりそれぐらいやらないとこの国はその、よくならないってことおっしゃってね、超大連立って共産党まで入れた全党構想で、みんな何言ってんだと、おそらく鳩山由紀夫さんもポカンとしたと思うんですが、本当は2007年に潰れた大連立構想がずーっとそうやって地下水脈で続いてきたっていうことなんですよ。そしてもとのその、お顔出して下さい、お三方の顔出していただくと、はい、出していただくとですよ」
青山繁晴
「たとえばね、この、よく言われるのは、平沼さんと与謝野さんは考え方がそもそも全然違うはずだと(一同同意)。えー、あの、(平沼さんは)はっきりした保守で、で、与謝野さんは自民党の中ではかなりのリベラルですよね。で、それから(平沼さんは)郵政民営化についても絶対反対で、与謝野さんはむしろ郵政民営化を作った一人ですね。それから経済政策も(平沼さんは)積極経済政策派と、それから(与謝野さんは)財政再建派と、これ全然違うのに、どうしてこれ結びつくんだと。この謎はこの大連立で一発で解けるわけです」
山本浩之
「確かにそうですね」
青山繁晴
「つまり平沼さんはあの、石原慎太郎さんよりも、はっきり言いますが、もっと純粋にこの国は国難だと思ってる人です。それは僕は個人的に間違いないと思ってます。で、その場合にその、郵政が違うとか経済が違うとか、保守だリベラルだと言ってる場合じゃない。これははっきり言うと、挙国一致内閣のような大連立を作って、憲法とか消費税とかいつまでも乗り越えられないもの、いったん乗り越えて、その先に政界再編もあるべきじゃないかという考え方であれば、これ全員乗れるわけですよ。で、だからその『たちあがれ日本』のその目的というのはこうなります。はい」
村西利恵
「2年程度の時限つきの大連立」
青山繁晴
「はい。どうして大連立なのかってことは、もう皆さん分かっていただいたと思うんですけど、2年程度の時限つきっていうのは、これは実はですね、さっきちらっと申しましたが、世界の諸国で大連立ってのはけっこう行われています。で、たとえば最近の典型例ですと、ドイツでメルケル首相が生まれる時に大連立、その、保守と社民党があの、組みまして、大連立やって、そしてあの、一定の時間をおいて、これ解消してるわけですね。で、2年ていうのはその、大きな根拠はないけれども、要するにその大連立作るんで3分の2とってもですね、それから今年、国民投票法もいわば凍結が解けるけども、国民合意を作っていくにはやっぱりこれぐらいの年限はかかるだろうと、これは僕はわりとまともな感覚だと思うんですよ。大連立作ったらすぐやるっていうんじゃなくて。で、それができたあとにその、新しいあの、改正されたたとえば憲法下で、この国どうしますかっていうのを、また保守やリベラルに分かれていいだろうと。で、その時のその、政界再編が本当の政界再編じゃないかっていう考え方に立つわけですね。で、これはしかしあの、こういう大きな仕掛けとも言えるし、僕は先週ちらっと申したと思いますが、ま、大陰謀とも言えるわけですよ。こういう大連立の考え方に反対の人にとってみれば。そしてたとえばあの、自民党の中堅・若手に、実はこの話にもう乗っかかりかかってる人もいるわけです。たとえば舛添さんを支えてる人の中に、これしかないんじゃないかと思ってる人はいます。で、いわゆるその憂国、国を憂えるタイプの人にむしろ多いんですよ。しかしそれに反対する人から見たらですよ、結局これ小沢さんのその考え方に乗っかってるだけじゃないかってことになります。で、もう1つ残る疑問は、たとえば石原慎太郎さんは、小沢さんとさっきの言葉、まぁ突然のように出てきたけど、小沢さんの悪口ばっかり言ってたんじゃないのかと、記者会見で。それはどうなったんだという人いらっしゃるでしょう?で、それを僕はあの、その点に絞って、実はあの、この4〜5日取材してきたんですが、僕もちょっとびっくりする指摘があってですね。それはこれです」
村西利恵
「築地市場の移転関連予算、都議会の民主党が一転して賛成したことに関係があると」
青山繁晴
「はい。つまり石原慎太郎さんの今の目的は、1つはその国難を救いたいって気持ちはあるけれども、同時に、末節汚したくないと。次の都知事選にはいくら何でも出ないけれども、最後まで無事にやりたいと。ところが築地市場は移転できないわ、それから東京オリンピックの誘致は失敗したわ、首都銀行東京の問題も抱えたままだ、その都議会で、民主党が強い姿勢に出てきたら、これ晩節を全うできないで、知事辞めなきゃいけない場面だって、それ目の前にあったわけですよね。それは何かというと、築地市場を汚染された土地に移転するのはおかしいってことで、都議会の民主党はこれできないと言って、予算通さないって言ったんですよ。それが急に賛成に回ったじゃないですか」
山本浩之
「これ不可解でしたね、確かに」
青山繁晴
「ね。不可解だったでしょ。あの、僕の古巣の共同通信も色んな解説書きましたよ。その、民主党はあの、マニフェスト守りたいとか何とか色んなこと書いてあったけど、でもみんなほんとはハテナと思いながら、僕の後輩の記者に電話してみても、本当のところはよく分かんないことは残りますよねと。ところがですよ、僕はこれ誰に最終確認したかというと、『たちあがれ日本』に一番最初から関わってきた人がいるんですよ。つまり平沼さんと一緒にずーっとやってきた人。その人は実は今もうあの、外れてしまった、自ら出てしまった。なぜかというと、与謝野さんは小沢さんと語らってるから、石原さんも小沢さんと語らってるから、俺は小沢さんと一緒にやれないから、平沼さんの憂国の気持ちは分かるけども、一緒にやれないと出てしまった。その人に僕、最終確認で、石原さんはこういうことなんですかと聞いたら、その通りと。石原慎太郎だって人間だからねと、晩節汚したくない、そのためには小沢さんと手を組んで、で、小沢さんと手を組んだら、一発で都議会の民主党は変わってくれると思ってやったら、その通りだったと」
村西利恵
「えー」
青山繁晴
「こういうことがあるわけですね。で、これはその、必ずしも石原慎太郎さんがどうのこうのっていうより、まぁこれは人間がやる政治のことです。そして、ただね、僕はこれ1つだけあえて申しますとね、今回、あの、ま、こういうこと取材してるうちにだんだん気持ちが何となく沈むんですよ。僕、政治記者の経験も長いんですが、長かったら大丈夫かというとそんなことない。○○てのは、この石原さんの最後のことも含めてね、やっぱり人間は最後はそういう欲に行くのかなと思うんですが、ひとつ僕、救いだったのはね、これほんとにすみません、あえてあえてって言い過ぎだけど、あえて申したいんですが、僕、平沼さんは自分がやがて最後はその、政界再編だどうだの時に総理になりたいから、これやってるのかと思ったんですよ。ところが今言いました、厳しく平沼さんを突き飛ばして出て行った人がですね、青山さん、それだけは違うよと。あの平沼赳夫って人物は、もう総理になりたいとか思ってない。自分の健康状態もちゃんと把握した上で、その、ほんとに国難だから大連立はこれ、あの、小沢さんを受け入れてでもやろうと思ってるんだと。それは僕は救いかもしれないと思ってるんですね。そしてその上で、最後に大勝負が待ってるのは、これですね」
村西利恵
「次の総理は誰なのかと」
青山繁晴
「はい。これはあの、今、総理になるかもしれない人、いちおうこの5人でしょう。そして小沢さんと一番近いのは原口さんです。そしてあの、ちょっと最近距離はできかけたけど、でもいちおう小沢さんと話ができるのはこの菅さんですよね。そしてこのお三方、この前原さんと、その、岡田さんにはもうすでにプレッシャーかかっていて、つまり普天間に絡んでるでしょうと。ね。そしたらその、真ん中の仙谷さんかもしれない。だから仙谷さんは消費税を争点にすべきだと言ったわけです。小沢さんそれ反対ですからね。だからすでに戦いは始まってて、これはその、日本で初めての、戦後、敗戦後初めての憲法改正ができるかどうかも含めてですよ、この国の近未来に大きく関わる重大な事態になってると僕は思います」
山本浩之
「あの、ひとつお伺いしたいんですけど、その、自民党サイドですね、今の自民党サイドでこの大連立というものは枠組みができる時には、どのぐらいでまでこうカバーされるんですか」
青山繁晴
「もうそれは正直、今の時点では全く分かりませんが、その、参議院選挙の結果次第ですよね。で、参議院選挙である程度、自民党はたぶんあの、回復してくるでしょう。だからまだ与野党があの、参議院でたとえば逆転するわけじゃないだろうけれども、自民党が回復してきて、自民党が強い立場の時に大連立組みたいと。つまり、やられながら組むんじゃなくて、第二党だけど強くなりながら組みたいっていう、あの、力はすごく働くから、今、僕が話してるのを聞いてる自民党の議員の感覚よりも、その、参議院選挙終わったあと、おそらく大連立の動きは強くなると思います。その時に『たちあがれ日本』っていう政党は、だからベテラン政治家で固めてるわけですよ。ベテラン政治家こそ仲介しやすいから、ということなんです」
山本浩之
「よく分かりました。えー、以上、“ニュースDEズバリ”でした」
____________________________内容紹介ここまで
石原慎太郎氏が小沢氏と組むとか、私にはちょっと考えにくいんですが、でも過去の政治を思い起こしますと、対立し合ってたはずの政治家や政党が急に手を組んだりしたことって何度もありましたよね。
ただ、青山さんが強調したように、平沼赳夫さんという人が本当に国を憂いて今回動いていること、これは私も間違いないと思ってます。
【追記4/15 12:55】
4/13放送「ワイドスクランブル」平沼赳夫さん出演分をカステラミルクの練習帳さんが起こして下さっています。
※拙ブログ関連エントリー
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんのブログです。ご本人に直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
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■たちあがれ日本・与謝野共同代表、民主党との連携は「未来永劫(えいごう)考えない」BSフジ「PRIME NEWS」で(FNN4/14)
山本浩之
「(ニュースVTR明け)まあ新党『たちあがれ日本』に関しては連日お伝えしておりますけれども、それに加えて、各社世論調査などで国民的人気が高いとされる舛添さんが、いよいよまぁ発言し出したというところで、参院選を前に政界再編の動きがダーッというように動いてるわけですけども、今日は青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナー、さっそく行きたいと思うんですよね」
青山繁晴
「はい。あの、今ヤマヒロさんがおっしゃった通り、この、新党新党っていう、こう動きが急に激しくなってきて、あの、先週末はその『たちあがれ日本』でしたよね。で、今週いちおうまぁ、この舛添発言てのがあって、実はこのあと、来週の初めあたりに、もうひとつ新党できます」
村西利恵
「えっ」
山本浩之
「それとは別に?!」
青山繁晴
「別にできます」
山本浩之
「あっ、そうなんですか」
青山繁晴
「はい。で、だから新党新党、政界再編、再編って話になるんですけど、あの、こう何となく軽い動きだなと思ってる有権者の方も多いと思うんですが、軽い面もあるんだけども、その一番深い部分ていうのはやっぱりすごく重大なことが起きつつあると思います。あの、今まで見たことがないぐらい日本政治がまあ解けてバラバラになって、で、それが悪いだけじゃなくて、その、何て言うのかな、やっぱり大きな歴史の動きにつながってるとこ、やっぱりあると思いますね。僕たちはそういう歴史の現場にどうやらいるらしいと思うんですね」
山本浩之
「確かにそうですね」
青山繁晴
「で、今日はそのお話のキーワードとして、まずこれです(フリップ出す)」
山本浩之
「『やっぱり』と『まさか』」
青山繁晴
「はい。で、この『やっぱり』というの、あの、今たぶんあの、視聴者の方々は『やっぱり』というとあれかな?と思われてると思うんですが、その『やっぱり』もすごくほんとは重大な意味があります。そしてその『まさか』の方により深い意味、あるいは重大な歴史的な意味があるんじゃないかと思います。それを今日も具体的な検証を皆さんと一緒にいたしたいと思ってます」
山本浩之
「はい。ではコマーシャルを挟んで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「夏の参議院選挙までにはもう3ヶ月ほどしかないわけですけれども、えー、今後のその政界の大きな動き、それには先ほど青山さんが掲げられた『やっぱり』、そして『まさか』、2つのキーワードがあると。さっそくお願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。あの、今この、鳩山総理のお顔出てるんですけどね。あの、ワシントンであの、オバマ大統領との10分間の会話終わったあとも、やっぱり同じようなこの目の表情でね、けっこう呑気な感じで話されてましたけど、あの、大変追い詰められてるのはもう間違いですね。で、この、日本国の総理が追い詰められた時ってのはもう選択肢2つしかないんですね。憲法上2つしかありません。で、1つはその、あの、これは自発的に辞めることですね。で、それはもちろん本人が辞めたいと言ったら辞めれますが、鳩山さん、その選択肢はたぶんないと思うんですね。というのは、さっきの日本とロシアの間で9月に行きたいと言ったりね、それから幸夫人が辞めてほしくないという話は、もうワンワン側近から聞こえてくるわけですね。で、辞めないとすると、もう1つは、もう追い詰められた場合、やることは1つしかないんですね。これは衆議院の解散、解散して国民に信を問うて、その選挙で何とか勝ったら、党内がどうであろうとも、とにかく総理大臣続けられるということなんですね。で、従って、それを背景にして、実はその民主党にとってはもう苦しい半年続いてきたわけです。その、普天間の問題だけじゃなくて、政治とお金の問題、小沢さんも含めて大変な状況になってきた、それだからこそ、その2つめの選択肢について、実はこれが検討されてきました。出して下さい」
村西利恵
「民主党の起死回生策、それは衆参ダブル選挙」
青山繁晴
「はい。で、これ衆参ダブル選挙ってあの、たとえば2013年とかね、というのはあの、今の衆議院議員の任期が切れるのが2013年、その時参議院選挙ですから、そういう時にあるかもねーって話は前からしてたんですが、そうじゃなくてこの夏の話なんですよ。だから7月11日とか、国会延長したら7月25日、そこにいきなり衆議院議員の選挙もくっついてくるっていうね。で、これは鳩山さんが考えてきたんじゃなくて、ほんとは小沢さんがずっと練ってきたことです。で、それはどうしてかというとですね、あの、普通のあの、政治センスだと、308も今、衆議院で持ってるんだから、会派でいうと310ですね、民主党は。308もあるんだから、次、選挙やったら減るに決まってるから、そんなの総選挙なんかやらないっていうようになるんですが、ところがほんとは308も要らないんですよ。衆議院の絶対安定数っていうのは269でいいわけですから、今から40減らしても大丈夫なわけですね。だから40減らしても大丈夫な選挙ってやれるかもしれないというのと、つまり状況は悪くても。そしてこれ民主党以外の党は、自民党だろうが公明党だろうが、それからどんどん出てくるかもしれない新党だろうが、どこも準備、何もできてないわけですよね」
一同
「ああー」
村西利恵
「突然言われると」
青山繁晴
「で、こういう時に何とか有利な状況作れるっていうのは、民主党も準備はできてないんだけど、でも現職議員が308人いるわけでしょ。そうすると有利だから、その、あえて衆参ダブル選挙にその、挑戦するかってのは、小沢さんずっと温めてきたんですよ。で、従ってその、鳩山さんが辞めないんであれば、衆参ダブル選挙に打って出るかって選択肢は実際今までずっとあったんですけど、ところがですね、これはいわば、急転、こうなってます。はい、出して下さい」
村西利恵
「民主党の調査結果で、ダブル選挙をしても衆議院の議席が半減してしまうという結果が出たと…」
山本浩之
「半減!…」
岡安譲
「起死回生どころじゃないですよね」
青山繁晴
「はい。で、これはね、実は噂としてはあったわけですよ。噂としてはあって、この、2〜3週間の間、ほんとはこうなんじゃないかと。で、あの、あくまで噂でしたから、僕はまだまだ衆参ダブル選挙、3割方あるんじゃないかなと思ってました。ほんとはあの、今朝のラジオ番組で3割方あるかもしれないっていう話をしたんですよ。あの、ラジオ番組で朝早く、7時過ぎの番組だったんですけど。で、そのあとですね、実はその民主党本部の中にいる、その、職員の方、僕と長い付き合いの人なんですが、まぁピンポイントで民主党なりの世論調査をやってますね、それから現職閣僚の方々、これ複数ですけど、あの、電話してみて、様子を聞いていったら、いや、あの、もうほんとについ最近まとまって上がってきた、あの、結果を見ると、実はもう半減しそうだと、今やると。そして、これもうもちろん幹事長である小沢さんはがっちり結果つかんでるんで。ということはその、衆参ダブル選挙はもうほとんど無理になってきたっていうことなんですね。ということは、皆さんさっき申しました2つの選択肢、追い詰められた総理のこちら側、勝負に出るっていうのはないわけですから。ないってのは言い過ぎですね、9割方なくなった。逆に言うと、まだ1割は可能性ないとは言えない。ええ。というのは皆さん、これ分かるでしょうけど、総理が交代したら、これは(議席半減というのは)また急に変わるかもしれませんからね。だからあの、1割はまだ残ってるんですけど、でも基本的にそれ全部まとめて言うと、こうなります」
村西利恵
「『鳩山さんで参院選を戦うことはない』」
青山繁晴
「はい。あの、少なくとも、総理が鳩山さんで、幹事長小沢さんのままであろうけれども、総理を鳩山さんで参議院選挙を戦うことはなくなったと。これあの、ほんの、そうですね、3時間ぐらい前にあの、電話で聞いた言葉で、あの、現職閣僚からこの言葉は聞いたんで、僕はあの、正直息を呑んだです。で、皆さんあの、あえて申しますが、この閣僚ってあの人かな?と皆さん思われるような人ではありません。違います。とてもあの、普段そういうこと言わない、とても何ていうか地味な方から、あの、この非常に衝撃的な発言が出たわけです。で、それだけにその、今までその、こういういわばあの、ま、政変というのか、そういうようなのに絡んでこなかったからこそ、この言葉重いと思うんですけれどね。で、これをその、具体的に言うとこうなります」
村西利恵
「5月末までに鳩山総理辞任。新しい総理で参院選へ突入すると」
青山繁晴
「はい。で、5月末までにっていうのは、その、普天間の期限を鳩山総理自ら5月末までに切ってしまったんで、それまでにおそらくその、辞任せざるを得ないんじゃないか。これもちろんまだ分かりませんよ。分かりませんけれども、新しい首相で参議院選挙に臨む可能性が非常に強まってきたということですね。で、これはいわば『やっぱり』の方ですよね」
山本浩之
「そうですね。『やっぱり』の方ですね」
青山繁晴
「まさしく、やっぱりそうなのかってことなんですよね。で、こうなると、これ与党、政権の側がこうだと、当然じゃあ自民党、野党第一党の自民党の側はどうなのかと。そしてそうなると、当然この人の顔が今日は出てきますよね」
村西利恵
「今日のニュースですけれども、舛添さんとそして東国原知事、橋下知事のお顔です」
青山繁晴
「はい。それで明日、東国原さんが上京されて、舛添さんと会談するから、あー、記者団がワーッと集まったら、全てオープンですということも舛添さんおっしゃってね。それから舛添さんはその橋下知事、こないだ(先週のこの番組で)あの、バトルトークやった橋下知事に関連してですよ、大阪国、いや、大阪独立構想、大阪を経済特区に、香港のようにするっていうことをネットでお書きになって、ま、これ波を送ってるわけですよね、橋下さんに。そうすると、これで新党かなっていうことになるんですが、えー、それは実はそうじゃありません。はい。もうこれズバリ出して下さい」
村西利恵
「自民党中堅議員によると『舛添新党は100%ない』。(一同ざわざわ)」
青山繁晴
「はい。100%ってあの、強烈なんですけれども、あの、ま、この言葉も非常に強い言葉ですが、僕は客観的に言って、もうこれクエスチョンマークとか付けないでそのままにしてんのは、この言葉がまぁ客観的に見て正しいだろうと思うからです。というのはね、まずあの、東国原さんの件なんですけど、明日参議院の総務委員会の審議に参考人で呼ばれてるんですよ。その、民主党が主張する地域主権について、法案も出てるんで。で、参考人で東京に来るから、じゃあ舛添さんと会おうかってだけであって、それをいわばあの、フレームアップ、フレームアップって物事をちょっと大げさに言うことですけれども、それは舛添さんがそういうように言ったんですよ。で、東国原さん、さっきのこのVTRでもけっこうあの、ちゃんと言ってたんです、ちょっと酔っ払ってたシーンもありましたけどね」
山本浩之
「あれ、昨日の夜ですからね」
青山繁晴
「ええ。でもおっしゃってる中身はあの、意外にしっかり言われてて、その、新党って話聞いたことないって言われてたでしょ。そして舛添さんの発言もよーく聞くとですよ、党内、その、自民党内の刷新がなかったら、あの、このままでは駄目だと言ってるんで、実は新党ってことは言ってるようで言っていないんですよ」
山本浩之
「なるほど!」
青山繁晴
「で、従ってその、舛添さんのその本当の狙いって何かというと、これです」
村西利恵
「大型連休、つまりゴールデンウィーク明けにも党内クーデター、新しい体制で参院選へ。つまり新党でなく自民党を変えるんだと」
青山繁晴
「その通りです。えー、今、村西さん言ってくれた通りで、それでえっと先週だったと思いますけど、舛添さんは党内の自民党内の若手・中堅と一緒になって、要するにクーデターってことは、谷垣総裁や大島幹事長を倒してしまって、ま、あの、舛添総裁になって、中堅・若手でその、党の役職も固めると、そういう意味ですね。そして僕先週、このクーデターって言葉使って、この自民党の中堅・若手の方からワンワン、あの、反応がありました。クーデターって言い方はきついじゃないですかって言うから、いや、中身クーデターでしょと。というのは、あの、いちおう現執行部から見たら、谷垣総裁や大島幹事長から見たら、自分たちがもう辞めたいって言ってるわけじゃないんだから、これ覆されるってことは…」
山本浩之
「いや、だから体制を引きずり倒すということですから、それはクーデターになりますよね」
青山繁晴
「はい。だからまぁたとえば軍事的に何かやったりするわけじゃないから、それはクーデターって言葉は強いのかもしれないけれども、ただあの、いちおう基本は今の執行部を見なきゃいけませんから、今の執行部からしたらクーデターのような形でやられる、つまり舛添さんは新党新党って言ってるように見せかけて、ほんとはこれが目的だということなんですね。ということは、自由民主党もこれ『やっぱり』なんですよ。やっぱり谷垣総裁と大島幹事長のラインは潰されるんだなと。双方とも新体制で、実は参議院選挙に向かうことになる。あの、今のところは、ダブルよりも参議院選挙単独の、双方とも新しい顔でやることになる。そうなるとですよ、これ自民党は新しい顔って実際これ舛添さんなるわけじゃないですか。で、たぶんね、これに納得しない人は石破さんなんですが、その、今日、僕、取材した限りでは、石破さんが新総裁って目は今のところ舛添さんに比べるとはるかに弱い。というのは、舛添さんに対して世論調査の支持率、非常に高いでしょ。石破さんそれがすごく今、低いから、小さいから、舛添さんで決まりなんですよ、ほぼ、ほぼね、自民党の方は。決まってないのはこっちですよね。はい」
村西利恵
「新しい総理は『親小沢』か『反小沢』か」
青山繁晴
「はい。これがあの、実はこれからあの、政権与党にとっては大変なことになると思います。今は何かもう自民党の方がぐちゃぐちゃに見えるけども、『たちあがれ日本』が出たりして。だけど本当は自民党の方はもうわりと単純な構図に向かっていて、そうじゃなくて政権、権力を持ってる側が、果たして小沢さんの言うことを聞く総理なのか、小沢さんと真っ向ぶつかる総理なのかによって、大きく分かれます。で、その分かれた結果、あー、何が浮かび上がってくるかというと、今日2つめのキーワードはこれです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは『まさかの大連立』。この中身については、CMのあと詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「ま、大連立という言葉を聞くと、福田内閣時代にですね、民主党の小沢さんとの大連立構想というのが、ま、頓挫した経緯がありますけれども、さっきの『やっぱり』は分かりましたけど、『まさか』のこれ大連立っていうのは、あるんですか」
青山繁晴
「はい。あの、今ヤマヒロさん言われた通り、2年半前に大連立の構想があって、それが小沢さんOKしたんだけども、福田、当時の総理と小沢さんはOKしましたね。で、これで決まりだってことになって、小沢さん民主党に帰ったら、その、前原さんをはじめ、今、反小沢と言われてる方々から、ま、総すかんを食って、いや、そんな自民党と結託するんじゃなくて自力で勝って政権取るんだというふうに言われて、もう小沢さんは、じゃあ代表も辞めるということになったんですね。それが慰留されて、選挙に強い小沢さんってことで慰留されて、その、今の状態になった。つまり前原さんたちが言った通り、選挙で政権を取ったわけですよ。だから大連立なんか本来は復活するはずがないと。だからもし復活、その、構想の復活があるとしたら、まさしく『まさか』ってことになるんですけど、実はまさかの動きを裏付ける動きがすでに起きていて、それが実はこれです」
村西利恵
「それが『たちあがれ日本』が誕生したことと関係がある」
青山繁晴
「はい。関係があるというよりは、『たちあがれ日本』の本当の狙いはそこにあると」
山本浩之
「いや、与謝野さん、さっきのVTRにもあったように…(一同ざわざわ)」
村西利恵
「未来永劫に民主党との連携はないって…」
青山繁晴
「『たちあがれ日本』と民主党があの、その2つが手を組むことは未来永劫にないと言ったんであって、もっと大きな枠組みで、政権…いや、ごめんなさい、えー、第一党、政権を持ってる第一党と、それから次の大きな第二党が大連立組むっていうのはヨーロッパも、そういうところでもありますが、そこの仲介役をやったりしませんとは言ってませんよ。民主党とだけ組んで政権の方にポコッと付く、それ大連立じゃないじゃないですか」
山本浩之
「なるほど…」
青山繁晴
「それはその、民主党って大きな第一党が今の、国民新党や社民党のようにちっちゃいところ合わせて、数合わせをする、それはしないと言ってるわけですよ」
岡安譲
「はぁー」
青山繁晴
「はい。そして、えー、この話もう一度あとでしますけどね、なぜ与謝野さんや平沼さんがこの大連立を睨んで『たちあがれ日本』を作ったのかって話はあとでもう一度しますが、皆さん、この2人が共同代表、あの、2人がトップ、まぁいわばツートップ、平沼さんのが上ですけどね、いちおうツートップの形ですね。しかしこういう方以外に意外な人が応援団でいましたよね。はい、この方です」
村西利恵
「それは石原都知事ですよね」
青山繁晴
「はい。これはですね、さっきのあの、舛添さんの話とはちょうど逆みたいなもので、その、舛添さんの側は、その、舛添さんの方からいわば知事っていういわば立場の違う人にあの、電波、秋波を送ってるわけですね。その、橋下さんに、いや、大阪独立させたらいいじゃないですかって言って、その、力借りようとしてるわけですけど、これは逆で、この、政治家の方に、石原慎太郎さんて本来立場の違う知事の方から歩み寄っていって、これ仕掛けを色々なさいましたね。皆さん『たちあがれ日本』の結党記者会見の時に、ずらっと政治家が5人並んでて、一番端に知事がいらっしゃって、この石原さんが一番目立って、あの、立ち枯れとか余計なこと言うけれども、30代から50代までやる気あるのかみたいなことを一番言っていて、一番反発も買っただろうけど一番目立ってたわけですね。じゃあその石原さんが何でこれに噛むのか。実は石原さんはちゃんとこういう発言をこの今月の4日、だからわずか10日前になさってます。はい、出して下さい」
村西利恵
「今月4日の『新報道2001』での石原都知事の発言です。『(2007年11月に)自民と民主の大連合で憲法改正をして、消費税を今の倍ぐらいにしていたら、日本は再生できたと思う。これをやっていたら、小沢一郎という人物は大政治家になっていた。反対したのは若い連中だ』」
青山繁晴
「はい。だからつまりその、石原さんの言いたいのは、日本はまぁ国難の状況にあると。で、国難の状況を突破するには小手先では駄目で、たとえば憲法とか消費税とか、歴代の政権がどうしても手を付けられなかったものをやらなきゃいけないと。そのためには大連立、これ大連合っておっしゃってますが、ま、大連立ですね。第一党と第二党が組んだら何が起きるかというと、総議員の3分の2を超えることは、ま、今でもそうですけど、超えますから。ま、それしかないと。で、それをやっていたら小沢さんは云々て言ってるのは、これ、小沢さんのその構想は正しいって言ってるのと同じですね」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「反対して潰した若い連中、つまり前原さんとか枝野さんとか野田さんてのは間違ってたってこと言ってるわけで。これ実は小沢さんと手を組んでいる、あるいはこの件については手を組むことができるってことを、むしろ明言されてますね。そしてですよ、実はあの、この2007年11月ってのは、さっき申しました福田赳夫(康夫の間違い?)当時の総理と小沢さんとの大連立の話なんですが、このわずか1年後、2008年の11月に小沢さん自ら、当時小沢さんはまだ党の代表でした、民主党の代表でしたが、当時の幹事長の鳩山由紀夫さんに対して、超大連立だってあり得るんだと、やっぱりそれぐらいやらないとこの国はその、よくならないってことおっしゃってね、超大連立って共産党まで入れた全党構想で、みんな何言ってんだと、おそらく鳩山由紀夫さんもポカンとしたと思うんですが、本当は2007年に潰れた大連立構想がずーっとそうやって地下水脈で続いてきたっていうことなんですよ。そしてもとのその、お顔出して下さい、お三方の顔出していただくと、はい、出していただくとですよ」
青山繁晴
「たとえばね、この、よく言われるのは、平沼さんと与謝野さんは考え方がそもそも全然違うはずだと(一同同意)。えー、あの、(平沼さんは)はっきりした保守で、で、与謝野さんは自民党の中ではかなりのリベラルですよね。で、それから(平沼さんは)郵政民営化についても絶対反対で、与謝野さんはむしろ郵政民営化を作った一人ですね。それから経済政策も(平沼さんは)積極経済政策派と、それから(与謝野さんは)財政再建派と、これ全然違うのに、どうしてこれ結びつくんだと。この謎はこの大連立で一発で解けるわけです」
山本浩之
「確かにそうですね」
青山繁晴
「つまり平沼さんはあの、石原慎太郎さんよりも、はっきり言いますが、もっと純粋にこの国は国難だと思ってる人です。それは僕は個人的に間違いないと思ってます。で、その場合にその、郵政が違うとか経済が違うとか、保守だリベラルだと言ってる場合じゃない。これははっきり言うと、挙国一致内閣のような大連立を作って、憲法とか消費税とかいつまでも乗り越えられないもの、いったん乗り越えて、その先に政界再編もあるべきじゃないかという考え方であれば、これ全員乗れるわけですよ。で、だからその『たちあがれ日本』のその目的というのはこうなります。はい」
村西利恵
「2年程度の時限つきの大連立」
青山繁晴
「はい。どうして大連立なのかってことは、もう皆さん分かっていただいたと思うんですけど、2年程度の時限つきっていうのは、これは実はですね、さっきちらっと申しましたが、世界の諸国で大連立ってのはけっこう行われています。で、たとえば最近の典型例ですと、ドイツでメルケル首相が生まれる時に大連立、その、保守と社民党があの、組みまして、大連立やって、そしてあの、一定の時間をおいて、これ解消してるわけですね。で、2年ていうのはその、大きな根拠はないけれども、要するにその大連立作るんで3分の2とってもですね、それから今年、国民投票法もいわば凍結が解けるけども、国民合意を作っていくにはやっぱりこれぐらいの年限はかかるだろうと、これは僕はわりとまともな感覚だと思うんですよ。大連立作ったらすぐやるっていうんじゃなくて。で、それができたあとにその、新しいあの、改正されたたとえば憲法下で、この国どうしますかっていうのを、また保守やリベラルに分かれていいだろうと。で、その時のその、政界再編が本当の政界再編じゃないかっていう考え方に立つわけですね。で、これはしかしあの、こういう大きな仕掛けとも言えるし、僕は先週ちらっと申したと思いますが、ま、大陰謀とも言えるわけですよ。こういう大連立の考え方に反対の人にとってみれば。そしてたとえばあの、自民党の中堅・若手に、実はこの話にもう乗っかかりかかってる人もいるわけです。たとえば舛添さんを支えてる人の中に、これしかないんじゃないかと思ってる人はいます。で、いわゆるその憂国、国を憂えるタイプの人にむしろ多いんですよ。しかしそれに反対する人から見たらですよ、結局これ小沢さんのその考え方に乗っかってるだけじゃないかってことになります。で、もう1つ残る疑問は、たとえば石原慎太郎さんは、小沢さんとさっきの言葉、まぁ突然のように出てきたけど、小沢さんの悪口ばっかり言ってたんじゃないのかと、記者会見で。それはどうなったんだという人いらっしゃるでしょう?で、それを僕はあの、その点に絞って、実はあの、この4〜5日取材してきたんですが、僕もちょっとびっくりする指摘があってですね。それはこれです」
村西利恵
「築地市場の移転関連予算、都議会の民主党が一転して賛成したことに関係があると」
青山繁晴
「はい。つまり石原慎太郎さんの今の目的は、1つはその国難を救いたいって気持ちはあるけれども、同時に、末節汚したくないと。次の都知事選にはいくら何でも出ないけれども、最後まで無事にやりたいと。ところが築地市場は移転できないわ、それから東京オリンピックの誘致は失敗したわ、首都銀行東京の問題も抱えたままだ、その都議会で、民主党が強い姿勢に出てきたら、これ晩節を全うできないで、知事辞めなきゃいけない場面だって、それ目の前にあったわけですよね。それは何かというと、築地市場を汚染された土地に移転するのはおかしいってことで、都議会の民主党はこれできないと言って、予算通さないって言ったんですよ。それが急に賛成に回ったじゃないですか」
山本浩之
「これ不可解でしたね、確かに」
青山繁晴
「ね。不可解だったでしょ。あの、僕の古巣の共同通信も色んな解説書きましたよ。その、民主党はあの、マニフェスト守りたいとか何とか色んなこと書いてあったけど、でもみんなほんとはハテナと思いながら、僕の後輩の記者に電話してみても、本当のところはよく分かんないことは残りますよねと。ところがですよ、僕はこれ誰に最終確認したかというと、『たちあがれ日本』に一番最初から関わってきた人がいるんですよ。つまり平沼さんと一緒にずーっとやってきた人。その人は実は今もうあの、外れてしまった、自ら出てしまった。なぜかというと、与謝野さんは小沢さんと語らってるから、石原さんも小沢さんと語らってるから、俺は小沢さんと一緒にやれないから、平沼さんの憂国の気持ちは分かるけども、一緒にやれないと出てしまった。その人に僕、最終確認で、石原さんはこういうことなんですかと聞いたら、その通りと。石原慎太郎だって人間だからねと、晩節汚したくない、そのためには小沢さんと手を組んで、で、小沢さんと手を組んだら、一発で都議会の民主党は変わってくれると思ってやったら、その通りだったと」
村西利恵
「えー」
青山繁晴
「こういうことがあるわけですね。で、これはその、必ずしも石原慎太郎さんがどうのこうのっていうより、まぁこれは人間がやる政治のことです。そして、ただね、僕はこれ1つだけあえて申しますとね、今回、あの、ま、こういうこと取材してるうちにだんだん気持ちが何となく沈むんですよ。僕、政治記者の経験も長いんですが、長かったら大丈夫かというとそんなことない。○○てのは、この石原さんの最後のことも含めてね、やっぱり人間は最後はそういう欲に行くのかなと思うんですが、ひとつ僕、救いだったのはね、これほんとにすみません、あえてあえてって言い過ぎだけど、あえて申したいんですが、僕、平沼さんは自分がやがて最後はその、政界再編だどうだの時に総理になりたいから、これやってるのかと思ったんですよ。ところが今言いました、厳しく平沼さんを突き飛ばして出て行った人がですね、青山さん、それだけは違うよと。あの平沼赳夫って人物は、もう総理になりたいとか思ってない。自分の健康状態もちゃんと把握した上で、その、ほんとに国難だから大連立はこれ、あの、小沢さんを受け入れてでもやろうと思ってるんだと。それは僕は救いかもしれないと思ってるんですね。そしてその上で、最後に大勝負が待ってるのは、これですね」
村西利恵
「次の総理は誰なのかと」
青山繁晴
「はい。これはあの、今、総理になるかもしれない人、いちおうこの5人でしょう。そして小沢さんと一番近いのは原口さんです。そしてあの、ちょっと最近距離はできかけたけど、でもいちおう小沢さんと話ができるのはこの菅さんですよね。そしてこのお三方、この前原さんと、その、岡田さんにはもうすでにプレッシャーかかっていて、つまり普天間に絡んでるでしょうと。ね。そしたらその、真ん中の仙谷さんかもしれない。だから仙谷さんは消費税を争点にすべきだと言ったわけです。小沢さんそれ反対ですからね。だからすでに戦いは始まってて、これはその、日本で初めての、戦後、敗戦後初めての憲法改正ができるかどうかも含めてですよ、この国の近未来に大きく関わる重大な事態になってると僕は思います」
山本浩之
「あの、ひとつお伺いしたいんですけど、その、自民党サイドですね、今の自民党サイドでこの大連立というものは枠組みができる時には、どのぐらいでまでこうカバーされるんですか」
青山繁晴
「もうそれは正直、今の時点では全く分かりませんが、その、参議院選挙の結果次第ですよね。で、参議院選挙である程度、自民党はたぶんあの、回復してくるでしょう。だからまだ与野党があの、参議院でたとえば逆転するわけじゃないだろうけれども、自民党が回復してきて、自民党が強い立場の時に大連立組みたいと。つまり、やられながら組むんじゃなくて、第二党だけど強くなりながら組みたいっていう、あの、力はすごく働くから、今、僕が話してるのを聞いてる自民党の議員の感覚よりも、その、参議院選挙終わったあと、おそらく大連立の動きは強くなると思います。その時に『たちあがれ日本』っていう政党は、だからベテラン政治家で固めてるわけですよ。ベテラン政治家こそ仲介しやすいから、ということなんです」
山本浩之
「よく分かりました。えー、以上、“ニュースDEズバリ”でした」
____________________________内容紹介ここまで
石原慎太郎氏が小沢氏と組むとか、私にはちょっと考えにくいんですが、でも過去の政治を思い起こしますと、対立し合ってたはずの政治家や政党が急に手を組んだりしたことって何度もありましたよね。
ただ、青山さんが強調したように、平沼赳夫さんという人が本当に国を憂いて今回動いていること、これは私も間違いないと思ってます。
【追記4/15 12:55】
4/13放送「ワイドスクランブル」平沼赳夫さん出演分をカステラミルクの練習帳さんが起こして下さっています。
※拙ブログ関連エントリー
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんのブログです。ご本人に直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
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