「ムーブ!」親中vs反中で荒れる台湾
国籍法改正案でのっぴきならない状況が続いております。
が、こちらの手元に、タイミング逃してお蔵入りになりそうな記事がたまってきてるので、このへんでUPさせて下さい。
皆さん、国籍法改正案の採択阻止に向けてご多忙かと存じますので、後日、余裕ができたらお読みになって下さい。
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■11/10(月)放送「ムーブ!」
台湾がこないだからけっこう大変なことになっているんですが、日本ではほとんど注目されていないようです。
台湾は日本の生命線であり、常に注視せねばならない国のはずなのですが……。
細かい相づちや間投詞、ツッコミはカット、言葉尻など曖昧な箇所もありますが、それ以外はほぼ完璧です。
画像はテレビ画面をデジカメで撮影しました。粗くて見にくいですがお許し下さい。
内容紹介ここから____________________________
が、こちらの手元に、タイミング逃してお蔵入りになりそうな記事がたまってきてるので、このへんでUPさせて下さい。
皆さん、国籍法改正案の採択阻止に向けてご多忙かと存じますので、後日、余裕ができたらお読みになって下さい。
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■11/10(月)放送「ムーブ!」
荒れる台湾 中国要人訪問が招いた右往左往(当日のテレビ欄より)
台湾がこないだからけっこう大変なことになっているんですが、日本ではほとんど注目されていないようです。
台湾は日本の生命線であり、常に注視せねばならない国のはずなのですが……。
細かい相づちや間投詞、ツッコミはカット、言葉尻など曖昧な箇所もありますが、それ以外はほぼ完璧です。
画像はテレビ画面をデジカメで撮影しました。粗くて見にくいですがお許し下さい。
内容紹介ここから____________________________
…………………………VTR開始…………………………
先週アメリカは、黒人初となる次期大統領を誕生させるという歴史的な一歩を刻んだ。
時を同じくして、アジアでも歴史的な出来事が進行していた。
中国側の台湾担当窓口のトップである陳雲林会長が、台北市内で馬英九相当と会談。
過去最高レベルの中国要人の訪問で、総統との会談は1949年の中台分断後、初めてのことだ。
海峡両岸海峡協会 陳雲林会長
「いとおしい台湾に降り立ち、感激している」
この歴史的な訪問を国賓級の扱いで迎えた馬英九総統は、中台の経済協力の必要性を強くアピール。
台湾 馬英九総統
「積極的に両岸(中国・台湾)の違いを解決したい」
しかし、民衆は猛抗議を展開。
急激に親中へと傾き始めた台湾政府。一方でさらに高まる反中の声。
台湾を二分する大問題に発展した歴史的会談は、双方の行く末に何をもたらすのか。
…………………………VTR終了…………………………
堀江政生
「中国と台湾が急接近しています。先週末です、民間のトップの会談がこれ、台湾で開かれました。民間と言えども中国要人としてですね、そして台湾総統が会談するのは1949年に分断して以来、初めてのことになります。双方とも友好ムードのうちに終わったということなんですが、民衆からは大変な抗議、台湾の中で行われました。ま、台湾の政府の親中路線が非常にこう、反中というのを高揚させてるようにもなってるわけなんですが、今回の訪問では、経済的なさまざまな合意を見られました。加藤さんからです」
加藤明子
「はい。詳しく見ていきましょう。そもそも台湾の国民党というのは、1970年代の蒋経国総統時代には、『三不政策』と言いまして、『妥協せず、接触せず、交渉せず』という政策をとっていました。それが今回の会談では『三通』、つまり『通商・通信・通航』、これに関して直接開放しましょうということで合意したわけなんですね。具体的には…」
加藤明子
「中台のチャーター便に関しまして、これまでは週末だけであったのを、毎日運航することになりました。中国側で5つの都市、週36便だったものを、21の都市で週108便にまで路線を拡大することになりました。そして海運なんですが、台湾では11の港、そして中国では63の港を開放することになりました。税金の免除などによりまして、これで輸送コストを30%削減することができるそうです。そして郵便なんですが、これまでは香港を経由しなければなりませんでした。それが今後は直接届けられるということです。そして食の安全に関しては、何か問題が起きた時には改善策の提供であったり、被害者への賠償協力を惜しまないということで合意しました」
加藤明子
「この『三通合意』に関しまして、中台の利害は一致しています。日本、アメリカ、ヨーロッパ、そして経済界は一様に歓迎の姿勢を見せているんですが、しかし台湾の民衆は猛反発しています。中国側の台湾統一の布石に、これがなるんじゃないかという危惧の声が挙がっているわけなんですね」
堀江政生
「勝谷さん、ま、一時期のことを考えると信じられないような接近ですし、経済協力っても、そりゃしたいと政府は思うでしょうね」
勝谷誠彦
「そうですねー。これはだけど、その、要するに前の総統の陳水扁さんっていう人がですね、ある種、自爆しちゃったんですね。自分たちのその、経済的なスキャンダルや何かもあって、非常に失脚してしまったので、でもそういう政治的な失敗と、台湾の民衆がほんとに、特に今の中国本土を見ていると、いろんな問題がいっぱいある。だからああいうことに、今せっかく、今、自分たちが上手くやってるのに、資本主義で上手くやってるのに、あんな中に巻き込まれて、あの一部にされるとやっぱり不安ですよ、それは。だからそのことで、その、政治的な思惑とは別に、国民の気持ちとしてやっぱり反発があるわけですよね」
堀江政生
「そうですよね。ま、山本さん、その、どちらもまあ理解できるっちゅや理解できますけどね」
山本譲司
「そうですね。あの、ま、3月に総統選挙があって、8年ぶりに国民党が政権を取り戻したんですけど、ま、それ圧勝と言われてますけど、得票率って58%とかそれぐらいなんですよね。要は4割ぐらいの人が、はたしてこの人の政策を支持してたかどうか、それは分からないわけで、ま、しかし支持した人の中にも、あの、決してその中国政策に関して支持をしたという人ばかりでは当然ないし、どちらかというと経済的実利を選ぶ。で、経済的にはあの、中国とそれなりのまあ交渉を開始していいということは許可したいかもしれないが、あの、やっぱり政治的にはほとんどの人は現状維持か、やっぱり独立と。今や、やはりあの、これね、やっぱり1949年以来、台湾人意識というのがどんどんどんどん、やっぱり強まってんですよ。今さら統一、一国二制度の下の統一みたいなことには、もうこれはね、後戻りはできないですね」
堀江政生
「大規模な抗議に包まれた、この揺れた台湾の5日間に密着しました」
…………………………VTR開始…………………………
今月4日、中国側の窓口・海峡両岸関係協会の陳雲林会長と、台湾側の窓口・海峡交流基金会の江丙坤理事長が、台北市内のホテルで会談し、通商・通信・通航のいわゆる『三通』の合意文書に調印しました。
しかし、その前日から台湾の独立を掲げる野党・民進党議員らが激しい抗議活動をくり広げていました。
台湾支局 木原善隆
「野党陣営の抗議は深夜まで続いています。立法院前に集まった人たちは、このままここで3日間座り込みを続けるということです」
5日夜には、台北市内のホテルで国民党の呉伯雄主席が主催した歓迎会が行われましたが、この時も数百人がホテルを取り囲み抗議。陳会長が8時間もホテルに缶詰めとなる事態に。
また取材に来ていた中国CCTVの女性アナウンサーまでもが、群衆に罵声を浴びせられるという一幕もありました。
群衆
「中国へ帰れ!」
この激しい抗議活動を受け、馬総統は翌6日朝、緊急記者会見を行い、野党議員らを厳しく非難しました。
馬英九総統
「どんな言論や主張があっても、今の自由で民主的な台湾において構わない。しかし、法律は守らなければならない」
さらに馬総統はデモの影響を避けるため、この日の午後に予定していた陳会長とのトップ会談を急きょ午前中に変更。メディアに公開して行われた会談でしたが、その内容はプレゼント交換をした程度で、わずか5分間ほどで終了。
ちなみに陳会長はプレゼントを渡す時に馬総統のことを「あなた」と呼んで、「総統」という言葉を使いませんでした。
混乱の中、行われたトップ対談でしたが、馬総統は得られた成果を強調し、中台関係のいっそうの緊密化を呼びかけました。
馬英九総統
「積極的に両岸の違いを解決したい」
一方、会談に合わせてデモを予定していた野党・民進党は肩すかしを食らった形となり、政府批判のボルテージは最高潮に。
台湾支局 木原善隆
「解散の会場周辺は完全に封鎖され、デモ隊と警官隊がにらみ合い、一触即発の状態が続いています」
台北市民
「馬総統は台湾民衆の声を聞きたいが、聞くのが怖くて逃げてるのよ」
抗議活動は夜まで続き、怒ったデモ隊の一部がバリケードを破ったり、物を投げるなどして警官隊と衝突。けが人が続出しました。
中国の陳会長は5日間の滞在を終えました。
今回の会談で台湾は経済交流の緊密化という実は得ましたが、「親中」と「反中」の深い溝を改めて浮き彫りにする結果となりました。
…………………………VTR終了…………………………
堀江政生
「ま、竹内さん。しかし中国側のその陳さんもですね、『あなた』っていう呼び方をしたんじゃ、ますます台湾の住民はかないませんね、これ」
竹内薫
「そうですね。だから結局これまでは経済が、ま、中国の経済、非常に良かったので、ま、それにつられてっていう感じで、台湾の人々も我慢してきたと思うんですが、やっぱりどうしてもですね、ま、今回デモについても、これもし中国に統一された時にはたぶんこういう、もうデモはできないですよね。やっぱりこう、共産主義と民主主義っていうので、なかなか相容れないですよね」
堀江政生
「そうですね。山本さん、そしてここに来て、食品偽装の問題なんかもありますしね」
山本譲司
「そうですね。やっぱりあの、中国産食品のメラミン、こういう問題っていうのは、これは大きかったと思いますね」
堀江政生
「山本さん、そういう意味で今後なんですけれどもね。これ、馬英九さんもですね、まあ総統もかなりこう、強引に物事を進められるような状況ではなさそうですね」
山本譲司
「そうですね。まあ中国がどれだけ譲歩するかっていうことに、ま、かかってるところもあると思いますが、たとえばその、国際機関への台湾の加入問題ですよね。来年5月にWHO、これにオブザーバー参加をしたいと台湾は申し出ている。で、日米などはそれは賛成してるんですけど、中国はこれまで締め出してきたわけですよね。これをどうするのか。一方、その中国には、これはもうあの、わずか3年前なんですけど、台湾に対する武力行使を正当化する反国家分裂法というものを採択してるわけですよ。あくまでも1つの国であり、そこに反政府、北京政府に逆らったら武力行使ができるということを法律で定めてるわけですよね。なかなか、ですから経済面では話し合えてもやはり軍事面、これはね、やっぱりこのレベルでは進まないですよ。何とか協会というようなところではね」
堀江政生
「ええ、また政府組織ということになっていくんでしょうけれども。こういった形で親中に傾いていくこと自体、そもそも馬英九総統に対しては以前から批判が集まっていました」
加藤明子
「こちら、先月10月26日付の産経新聞です。『反政府デモに60万人 対中傾斜 経済失速を批判』とあります」
加藤明子
「台湾の野党・民進党が主導しましたこの大規模デモに李登輝元総統も参加しまして、『台湾の前途は台湾の人民が決めることで、胡錦濤や馬英九が決めることではない。台湾を売り渡すな』と、現政権に批判的な声を挙げています」
加藤明子
「というのもですね、この馬英九総統なんですが、今年の5月、選挙で総統に就任したわけなんですが、この半年で急激な親中傾斜の政策をとっているんですね。この傾向に対しまして、民進党の蔡英文主席は、『あまりにも急すぎて危険だ。「近すぎず、遠すぎない」距離を保つべき』と、主権侵害の恐れを主張しています。一方で、民衆レベルでもだいぶ不満の声が高まっているというんです」
加藤明子
「今年の6月に中台のチャーター便が就航したわけなんですが、それからというもの、台湾人と中国人旅行者との小競り合いが目立つようになったというんですね。今週の『SPA!』(11/11号)がこのように報じています。台湾の故宮博物館で、台湾人がですね、展示品をベタベタと触る中国人旅行者に対しまして注意をすると、『ここにあるものは、全部国民党が中国から盗んできたものだろう!俺たちが触って何が悪い!!』と逆ギレをされたというんですね」
加藤明子
「また、別のある中国人旅行者は、台湾人をつかまえては『哀れな台湾同胞よ。もうすぐ解放してやるよ』と上から目線で発言をしたというんです。これに対して無視をしますと、『台湾なんてその気になれば1日で壊滅できるんだぞ!!』という捨て台詞を吐いたというんです。このような光景が目立っているということなんでしょうか。台湾人からの反感というのが増大しています」
加藤明子
「それを象徴するのがこんなことです。台南市の衛生局のあるトップは、『中国人観光客が歩いた場所は全て消毒すべき!』というような過激な発言をしたりですとか、共匪、これは共産党員の蔑称なんですが、『共匪お断り』を掲げる看板を出すお店もあるということで、中国人を排除するあからさまな動きが目立っているということなんです」
堀江政生
「あのー、竹内さん、こういうことが続くと、日本人も相当、台湾好きでよく旅行に行くわけですけれども、何となくこう険悪なムードの中に、観光に行こうかなっていうふうにならなくなってくるんじゃないか、それが心配ですね」
竹内薫
「それはやっぱりちょっと危険だっていうイメージがありますよね。で、僕ちょっと考えてるのは、アメリカのオバマ政権になったじゃないですか。で、民主党ってあの、けっこう伝統的に中国重視の政策をやっぱりとるっていうイメージがあるので、今日どうなるか分かんないわけですね。そうなって、たぶんこの問題も多少変わってくるかなっていう気がするんですけどね」
堀江政生
「うーん、そうかそうか。そういうことも含めて、金融危機も含めてなんですけれども、勝谷さん、どう動いていきますかね」
勝谷誠彦
「あのー、中国人ていうのはやっぱり実利の人たちなんですよ。今、実利で言うと、もう抜きがたいぐらい両方の、両岸の経済は一体化しちゃってるわけですよ。だけど別の実利っていうか、自分の身の丈に返ってきた時に、たとえば台湾って非常にその、インターネットが盛んなとこですよね。だけどこれがもし本当に中国と一緒になったら、『チベット』とか『ダライ・ラマ』って言葉入れたらパーンと消えちゃうわけですよ。アクセスが。そんな国と一緒になりたいかって、やっぱりこれ自分の、個人になった時考えるわけですよ。その辺がやっぱり普通の市民感覚っていうもんだと思うんですよ。だから台湾の人たちもそこに立ち返ってるんだと思うし、逆に言うと今のような全体主義的なことをやっていると、中国は結局のところ、やっぱりそれ庶民レベルで対応するっていうことはできないってことですよ」
関根友実
「竹内さんがおっしゃったように、アメリカ、オバマ政権になったっていうのは…」
勝谷誠彦
「うん、でもやっぱりアメリカはアメリカですから、結局やっぱり、ただ、中国に内政干渉することはできませんから、ただ、その台湾への武器輸出とか、それから台湾海峡有事の時の策とか、そういうことでは微妙な影響あるかもしれませんけど」
堀江政生
「そこに当然、日本という国も入り込んでくるわけですね」
勝谷誠彦
「但し、じゃあ胡錦濤さんは胡錦濤さんで、そんなに今、台湾どうこうするぐらい自分の権力基盤がしっかりしてるかというと、それもまた危ういわけですから、自分の国の中もしっかり治められてないわけですから、そこのところは、だから日本は大変な場所にいますよね。そういう国に囲まれてる場所にいるわけですから」
山本譲司
「まあ日本といえばね、やっぱりこれは注視していかないとね、これ過去にね、国共合作をやったのはね、対反日という、あの、考えのもとにですよ。ですから、もしかしてね、それ日本を排除するための何かの動きにつながりかねないということもあるかもしれないし、やはりこの辺は他人事じゃなくてね、ちょっと見ていかなくてはならないと思います」
勝谷誠彦
「だから尖閣諸島の領有なんかを巡ったら、こいつらは両方とも手、結ぶわけですからね。利益が一致するわけだから」
堀江政生
「利益が一致する可能性があるということですね」
____________________________内容紹介ここまで
これが放送された2日後の11月12日、何と陳水扁前総統が、総統府機密費横領やマネーロンダリングの疑いで逮捕されてしまいました(産経11/12)。
もし政権交代がなく民進党政権が続いていたら、ここまでのことになったのかどうか?
もちろん罪は罪としてきちんと裁かれなければなりませんが、以下のような見方もあるんですよね。“韓国化”する台湾政治 前権力者の逮捕ショー(産経11/12)より一部引用です。
陳水扁さんの問題はさておき、馬英九を当選させたら台湾は親中に傾くだろう、独立派はしんどくなるだろうっていうのは、台湾について少しでも知っている日本人だったらわりと簡単に予想できたことなんですよね。
でも当事者である台湾の有権者皆さん、その時は「腐敗した民進党よりは国民党の方がマシ」と考えたんでしょうか?
あるいは「民進党にちょっとお灸を据えてやろう」という思いだったんでしょうか?(日本ではよくありますよね。選挙で「自民党にお灸を据えてやろう」っていうの(^_^;)
もちろん、経済的実利を考えて国民党に投票した人も多かったんでしょう。が、その肝心の経済が失速してしまってはねぇ。
とにかく台湾の有権者皆さん、まさかこんなにも早くしっぺ返しが来るとは思ってなかったんじゃないでしょうか。
日本国民の中にも今、「自民党よりはマシだろう」とあまり深く考えずに民主党政権の誕生を期待してる人が少なからずいるようですが、ほんとにそれでいいんでしょうかね。
話を戻して「ムーブ!」のやりとり、最後に勝谷さんが尖閣諸島の領有権の問題を指摘されてますね。
皆さんまだご記憶に新しいと思いますが、今年6月、尖閣諸島・魚釣島付近の日本領海内で、台湾の遊漁船と海上保安庁の巡視船が衝突し、台湾の遊漁船が沈没した事故がありました。
これを受けて、馬英九総統は尖閣諸島を「中華民国の領土である」と述べ、総統として日本に賠償などを要求する声明を発表しました。
(その後、日本側の「弱腰」もあり、事故についてははとりあえず政治決着済)
この時、一部の台湾人による対日抗議も過熱しましたが、この動きに逆に反発した台湾人も多かったそうです。
というのも、もともと台湾人は一般には尖閣問題を、漁民の漁業権の問題として関心は持っていても、領土問題としてはあまり関心がないんだそうです。つまり領土的野心をもたらす中華民族主義に染まっていない。
在台の日本人ウォッチャーによると、「国民党が馬鹿げた反日宣伝をすればするほど、尖閣は日本の領土ではないか」と考える台湾人が増えているとのことです(「台湾は日本の生命線!」さん6/22付を参照)。
ちなみに李登輝さんは尖閣諸島について「日本の領土だ」と述べています(共同9/25)。
日本にとっては有り難いし、また心強いことでもあるのですが、李登輝さんや一般の台湾人の考えがどうあれ、現政権(馬政権)が尖閣諸島の領有権を主張し続けている以上、日本としては看過することは絶対にできません。
つい最近も、尖閣諸島の領有権を主張する反日団体「中華保釣(釣魚島防衛)協会」が設立され、馬英九が異例の祝辞を寄せていたことが、昨日(17日)発覚したばかりです(共同11/17)。
設立に関与した活動家は、「李登輝、陳水扁時代に抑え込まれていた活動が有利な状況を迎えた」と述べているそうです。
付け加えると、慰安婦問題にも注意が必要です。
これまた目立った報道はされていませんが、この11日には、台湾の立法院が元慰安婦に対する謝罪と賠償を日本政府に求める決議文を採択しています(朝日11/11)。
今後、尖閣問題、慰安婦問題、その他で、馬政権をはじめとする台湾の反日派が中共と共同戦線を張り、反日活動をエスカレートさせてくる可能性は十分考えられます。
再び「ムーブ!」に戻って、中国人旅行者の台湾人に対する嫌がらせについて。
「解放してやるよ」って言葉はハッタリとかそういうのじゃなくて、実際、本気で台湾を中国の領土だと思っている中国人がほとんどなんですよね。
「WiLL」12月号に掲載されている評論家の石平さんの【台湾初訪問記 台湾はやはり中国ではなかった】と題された論評を読むと、それがよく分かります(石平さんは1962年生まれ。四川省出身。北京大学卒。2007年に日本国籍を取得しました)。
石平さんが子供の頃から受けた共産党式の教育では、台湾について、「わが中国の美しき島」とか「祖国の神聖なる領土」とかのドグマが、毎日のように学校の先生から吹き込まれていたそうです。
その後、1990年代初頭から李登輝総統の下で成し遂げられた台湾民主化の成功は、石平さんの世代の中国青年たちに大きなインパクトを与えました。
天安門事件で中国の民主化運動が挫折したばかりで、意気消沈していた石平さんたちは、台湾の「民主化革命」の成功に未来への一縷の光を見出したそうです。
ただ、その時、石平さんたちのほとんどは、やはり「台湾は中国の一部である」とのドグマを心底から思い込んでいて、だからこそ、台湾における民主化の成功を、中国全体の民主化の発端であると思ったそうなんですね。
中共の言う「台湾は中国の一部である」という言説が、そもそも虚構であることには誰も気づかなかったと。
石平さん自身がその虚構を認識し始めたのは、1990年代の後半からだそうです。
1990年代以来、中共は「愛国主義」という名のウルトラナショナリズムを煽り立て、「祖国統一」のスローガンを高らかに掲げることによって、その独裁権力の正当化を図ってきた、その事実を目の当たりにして、石平さんは徐々に、「中国の民主化を願いながら、独裁政権を維持するための嘘のドグマを信じているとは、まさに自己矛盾ではなかろうか」と悟ったんだそうです。
日本人となった石平さんは、現在、「日本のことを愛する多くの保守的日本人たちと同様、台湾は日本の生命線であり、どんなことがあっても台湾が中共に併合されるようなことはあってはいけない」と考えているそうです。
最後に、台湾と言えばぜひこの問題も紹介しておかねば。
長崎県が台湾領事の表敬訪問を拒否した問題(このことは台湾紙でも報道された)と、そこから派生した長崎県の金子知事の媚中&台湾侮辱発言問題(「台湾は中国の一地方政府、自治体、地方機関」と言った。つまり「チベット自治区」のようなものであると)について。
これずいぶん揉めてたんですが、結局、長崎県がホームページに掲載されている金子知事の発言内容などを修正することを決めたんです(読売11/6)。
ところが、ところが!
……あとは、以下をご覧下さい。
・台湾は日本の生命線!>11/13付:長崎県一転!知事の媚中発言を正当化
・台湾は日本の生命線!>11/14付:マスコミまで騙した長崎県の重大責任ー金子知事の媚中発言問題で
・知事の台湾発言 修正後も批判相次ぐ(読売11/16)
・台湾は日本の生命線!>11/17付:中国領事が評価ー長崎県知事の嘘発言 (付:読売の良識的記事)
※お勧めリンク
・台湾は日本の生命線!
・メルマガ「台湾の声」
・メルマガ「日台共栄」
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■「お気楽くっくり」更新済
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先週アメリカは、黒人初となる次期大統領を誕生させるという歴史的な一歩を刻んだ。
時を同じくして、アジアでも歴史的な出来事が進行していた。
中国側の台湾担当窓口のトップである陳雲林会長が、台北市内で馬英九相当と会談。
過去最高レベルの中国要人の訪問で、総統との会談は1949年の中台分断後、初めてのことだ。
海峡両岸海峡協会 陳雲林会長
「いとおしい台湾に降り立ち、感激している」
この歴史的な訪問を国賓級の扱いで迎えた馬英九総統は、中台の経済協力の必要性を強くアピール。
台湾 馬英九総統
「積極的に両岸(中国・台湾)の違いを解決したい」
しかし、民衆は猛抗議を展開。
急激に親中へと傾き始めた台湾政府。一方でさらに高まる反中の声。
台湾を二分する大問題に発展した歴史的会談は、双方の行く末に何をもたらすのか。
…………………………VTR終了…………………………
堀江政生
「中国と台湾が急接近しています。先週末です、民間のトップの会談がこれ、台湾で開かれました。民間と言えども中国要人としてですね、そして台湾総統が会談するのは1949年に分断して以来、初めてのことになります。双方とも友好ムードのうちに終わったということなんですが、民衆からは大変な抗議、台湾の中で行われました。ま、台湾の政府の親中路線が非常にこう、反中というのを高揚させてるようにもなってるわけなんですが、今回の訪問では、経済的なさまざまな合意を見られました。加藤さんからです」
加藤明子
「はい。詳しく見ていきましょう。そもそも台湾の国民党というのは、1970年代の蒋経国総統時代には、『三不政策』と言いまして、『妥協せず、接触せず、交渉せず』という政策をとっていました。それが今回の会談では『三通』、つまり『通商・通信・通航』、これに関して直接開放しましょうということで合意したわけなんですね。具体的には…」
加藤明子
「中台のチャーター便に関しまして、これまでは週末だけであったのを、毎日運航することになりました。中国側で5つの都市、週36便だったものを、21の都市で週108便にまで路線を拡大することになりました。そして海運なんですが、台湾では11の港、そして中国では63の港を開放することになりました。税金の免除などによりまして、これで輸送コストを30%削減することができるそうです。そして郵便なんですが、これまでは香港を経由しなければなりませんでした。それが今後は直接届けられるということです。そして食の安全に関しては、何か問題が起きた時には改善策の提供であったり、被害者への賠償協力を惜しまないということで合意しました」
加藤明子
「この『三通合意』に関しまして、中台の利害は一致しています。日本、アメリカ、ヨーロッパ、そして経済界は一様に歓迎の姿勢を見せているんですが、しかし台湾の民衆は猛反発しています。中国側の台湾統一の布石に、これがなるんじゃないかという危惧の声が挙がっているわけなんですね」
堀江政生
「勝谷さん、ま、一時期のことを考えると信じられないような接近ですし、経済協力っても、そりゃしたいと政府は思うでしょうね」
勝谷誠彦
「そうですねー。これはだけど、その、要するに前の総統の陳水扁さんっていう人がですね、ある種、自爆しちゃったんですね。自分たちのその、経済的なスキャンダルや何かもあって、非常に失脚してしまったので、でもそういう政治的な失敗と、台湾の民衆がほんとに、特に今の中国本土を見ていると、いろんな問題がいっぱいある。だからああいうことに、今せっかく、今、自分たちが上手くやってるのに、資本主義で上手くやってるのに、あんな中に巻き込まれて、あの一部にされるとやっぱり不安ですよ、それは。だからそのことで、その、政治的な思惑とは別に、国民の気持ちとしてやっぱり反発があるわけですよね」
堀江政生
「そうですよね。ま、山本さん、その、どちらもまあ理解できるっちゅや理解できますけどね」
山本譲司
「そうですね。あの、ま、3月に総統選挙があって、8年ぶりに国民党が政権を取り戻したんですけど、ま、それ圧勝と言われてますけど、得票率って58%とかそれぐらいなんですよね。要は4割ぐらいの人が、はたしてこの人の政策を支持してたかどうか、それは分からないわけで、ま、しかし支持した人の中にも、あの、決してその中国政策に関して支持をしたという人ばかりでは当然ないし、どちらかというと経済的実利を選ぶ。で、経済的にはあの、中国とそれなりのまあ交渉を開始していいということは許可したいかもしれないが、あの、やっぱり政治的にはほとんどの人は現状維持か、やっぱり独立と。今や、やはりあの、これね、やっぱり1949年以来、台湾人意識というのがどんどんどんどん、やっぱり強まってんですよ。今さら統一、一国二制度の下の統一みたいなことには、もうこれはね、後戻りはできないですね」
堀江政生
「大規模な抗議に包まれた、この揺れた台湾の5日間に密着しました」
…………………………VTR開始…………………………
今月4日、中国側の窓口・海峡両岸関係協会の陳雲林会長と、台湾側の窓口・海峡交流基金会の江丙坤理事長が、台北市内のホテルで会談し、通商・通信・通航のいわゆる『三通』の合意文書に調印しました。
しかし、その前日から台湾の独立を掲げる野党・民進党議員らが激しい抗議活動をくり広げていました。
台湾支局 木原善隆
「野党陣営の抗議は深夜まで続いています。立法院前に集まった人たちは、このままここで3日間座り込みを続けるということです」
5日夜には、台北市内のホテルで国民党の呉伯雄主席が主催した歓迎会が行われましたが、この時も数百人がホテルを取り囲み抗議。陳会長が8時間もホテルに缶詰めとなる事態に。
また取材に来ていた中国CCTVの女性アナウンサーまでもが、群衆に罵声を浴びせられるという一幕もありました。
群衆
「中国へ帰れ!」
この激しい抗議活動を受け、馬総統は翌6日朝、緊急記者会見を行い、野党議員らを厳しく非難しました。
馬英九総統
「どんな言論や主張があっても、今の自由で民主的な台湾において構わない。しかし、法律は守らなければならない」
さらに馬総統はデモの影響を避けるため、この日の午後に予定していた陳会長とのトップ会談を急きょ午前中に変更。メディアに公開して行われた会談でしたが、その内容はプレゼント交換をした程度で、わずか5分間ほどで終了。
ちなみに陳会長はプレゼントを渡す時に馬総統のことを「あなた」と呼んで、「総統」という言葉を使いませんでした。
混乱の中、行われたトップ対談でしたが、馬総統は得られた成果を強調し、中台関係のいっそうの緊密化を呼びかけました。
馬英九総統
「積極的に両岸の違いを解決したい」
一方、会談に合わせてデモを予定していた野党・民進党は肩すかしを食らった形となり、政府批判のボルテージは最高潮に。
台湾支局 木原善隆
「解散の会場周辺は完全に封鎖され、デモ隊と警官隊がにらみ合い、一触即発の状態が続いています」
台北市民
「馬総統は台湾民衆の声を聞きたいが、聞くのが怖くて逃げてるのよ」
抗議活動は夜まで続き、怒ったデモ隊の一部がバリケードを破ったり、物を投げるなどして警官隊と衝突。けが人が続出しました。
中国の陳会長は5日間の滞在を終えました。
今回の会談で台湾は経済交流の緊密化という実は得ましたが、「親中」と「反中」の深い溝を改めて浮き彫りにする結果となりました。
…………………………VTR終了…………………………
堀江政生
「ま、竹内さん。しかし中国側のその陳さんもですね、『あなた』っていう呼び方をしたんじゃ、ますます台湾の住民はかないませんね、これ」
竹内薫
「そうですね。だから結局これまでは経済が、ま、中国の経済、非常に良かったので、ま、それにつられてっていう感じで、台湾の人々も我慢してきたと思うんですが、やっぱりどうしてもですね、ま、今回デモについても、これもし中国に統一された時にはたぶんこういう、もうデモはできないですよね。やっぱりこう、共産主義と民主主義っていうので、なかなか相容れないですよね」
堀江政生
「そうですね。山本さん、そしてここに来て、食品偽装の問題なんかもありますしね」
山本譲司
「そうですね。やっぱりあの、中国産食品のメラミン、こういう問題っていうのは、これは大きかったと思いますね」
堀江政生
「山本さん、そういう意味で今後なんですけれどもね。これ、馬英九さんもですね、まあ総統もかなりこう、強引に物事を進められるような状況ではなさそうですね」
山本譲司
「そうですね。まあ中国がどれだけ譲歩するかっていうことに、ま、かかってるところもあると思いますが、たとえばその、国際機関への台湾の加入問題ですよね。来年5月にWHO、これにオブザーバー参加をしたいと台湾は申し出ている。で、日米などはそれは賛成してるんですけど、中国はこれまで締め出してきたわけですよね。これをどうするのか。一方、その中国には、これはもうあの、わずか3年前なんですけど、台湾に対する武力行使を正当化する反国家分裂法というものを採択してるわけですよ。あくまでも1つの国であり、そこに反政府、北京政府に逆らったら武力行使ができるということを法律で定めてるわけですよね。なかなか、ですから経済面では話し合えてもやはり軍事面、これはね、やっぱりこのレベルでは進まないですよ。何とか協会というようなところではね」
堀江政生
「ええ、また政府組織ということになっていくんでしょうけれども。こういった形で親中に傾いていくこと自体、そもそも馬英九総統に対しては以前から批判が集まっていました」
加藤明子
「こちら、先月10月26日付の産経新聞です。『反政府デモに60万人 対中傾斜 経済失速を批判』とあります」
加藤明子
「台湾の野党・民進党が主導しましたこの大規模デモに李登輝元総統も参加しまして、『台湾の前途は台湾の人民が決めることで、胡錦濤や馬英九が決めることではない。台湾を売り渡すな』と、現政権に批判的な声を挙げています」
加藤明子
「というのもですね、この馬英九総統なんですが、今年の5月、選挙で総統に就任したわけなんですが、この半年で急激な親中傾斜の政策をとっているんですね。この傾向に対しまして、民進党の蔡英文主席は、『あまりにも急すぎて危険だ。「近すぎず、遠すぎない」距離を保つべき』と、主権侵害の恐れを主張しています。一方で、民衆レベルでもだいぶ不満の声が高まっているというんです」
加藤明子
「今年の6月に中台のチャーター便が就航したわけなんですが、それからというもの、台湾人と中国人旅行者との小競り合いが目立つようになったというんですね。今週の『SPA!』(11/11号)がこのように報じています。台湾の故宮博物館で、台湾人がですね、展示品をベタベタと触る中国人旅行者に対しまして注意をすると、『ここにあるものは、全部国民党が中国から盗んできたものだろう!俺たちが触って何が悪い!!』と逆ギレをされたというんですね」
加藤明子
「また、別のある中国人旅行者は、台湾人をつかまえては『哀れな台湾同胞よ。もうすぐ解放してやるよ』と上から目線で発言をしたというんです。これに対して無視をしますと、『台湾なんてその気になれば1日で壊滅できるんだぞ!!』という捨て台詞を吐いたというんです。このような光景が目立っているということなんでしょうか。台湾人からの反感というのが増大しています」
加藤明子
「それを象徴するのがこんなことです。台南市の衛生局のあるトップは、『中国人観光客が歩いた場所は全て消毒すべき!』というような過激な発言をしたりですとか、共匪、これは共産党員の蔑称なんですが、『共匪お断り』を掲げる看板を出すお店もあるということで、中国人を排除するあからさまな動きが目立っているということなんです」
堀江政生
「あのー、竹内さん、こういうことが続くと、日本人も相当、台湾好きでよく旅行に行くわけですけれども、何となくこう険悪なムードの中に、観光に行こうかなっていうふうにならなくなってくるんじゃないか、それが心配ですね」
竹内薫
「それはやっぱりちょっと危険だっていうイメージがありますよね。で、僕ちょっと考えてるのは、アメリカのオバマ政権になったじゃないですか。で、民主党ってあの、けっこう伝統的に中国重視の政策をやっぱりとるっていうイメージがあるので、今日どうなるか分かんないわけですね。そうなって、たぶんこの問題も多少変わってくるかなっていう気がするんですけどね」
堀江政生
「うーん、そうかそうか。そういうことも含めて、金融危機も含めてなんですけれども、勝谷さん、どう動いていきますかね」
勝谷誠彦
「あのー、中国人ていうのはやっぱり実利の人たちなんですよ。今、実利で言うと、もう抜きがたいぐらい両方の、両岸の経済は一体化しちゃってるわけですよ。だけど別の実利っていうか、自分の身の丈に返ってきた時に、たとえば台湾って非常にその、インターネットが盛んなとこですよね。だけどこれがもし本当に中国と一緒になったら、『チベット』とか『ダライ・ラマ』って言葉入れたらパーンと消えちゃうわけですよ。アクセスが。そんな国と一緒になりたいかって、やっぱりこれ自分の、個人になった時考えるわけですよ。その辺がやっぱり普通の市民感覚っていうもんだと思うんですよ。だから台湾の人たちもそこに立ち返ってるんだと思うし、逆に言うと今のような全体主義的なことをやっていると、中国は結局のところ、やっぱりそれ庶民レベルで対応するっていうことはできないってことですよ」
関根友実
「竹内さんがおっしゃったように、アメリカ、オバマ政権になったっていうのは…」
勝谷誠彦
「うん、でもやっぱりアメリカはアメリカですから、結局やっぱり、ただ、中国に内政干渉することはできませんから、ただ、その台湾への武器輸出とか、それから台湾海峡有事の時の策とか、そういうことでは微妙な影響あるかもしれませんけど」
堀江政生
「そこに当然、日本という国も入り込んでくるわけですね」
勝谷誠彦
「但し、じゃあ胡錦濤さんは胡錦濤さんで、そんなに今、台湾どうこうするぐらい自分の権力基盤がしっかりしてるかというと、それもまた危ういわけですから、自分の国の中もしっかり治められてないわけですから、そこのところは、だから日本は大変な場所にいますよね。そういう国に囲まれてる場所にいるわけですから」
山本譲司
「まあ日本といえばね、やっぱりこれは注視していかないとね、これ過去にね、国共合作をやったのはね、対反日という、あの、考えのもとにですよ。ですから、もしかしてね、それ日本を排除するための何かの動きにつながりかねないということもあるかもしれないし、やはりこの辺は他人事じゃなくてね、ちょっと見ていかなくてはならないと思います」
勝谷誠彦
「だから尖閣諸島の領有なんかを巡ったら、こいつらは両方とも手、結ぶわけですからね。利益が一致するわけだから」
堀江政生
「利益が一致する可能性があるということですね」
____________________________内容紹介ここまで
これが放送された2日後の11月12日、何と陳水扁前総統が、総統府機密費横領やマネーロンダリングの疑いで逮捕されてしまいました(産経11/12)。
もし政権交代がなく民進党政権が続いていたら、ここまでのことになったのかどうか?
もちろん罪は罪としてきちんと裁かれなければなりませんが、以下のような見方もあるんですよね。“韓国化”する台湾政治 前権力者の逮捕ショー(産経11/12)より一部引用です。
5月末の退任からわずか半年での逮捕劇には、「水に落ちた犬をたたく」華人社会の苛烈(かれつ)さを感じざるを得ない。近く夫人や子弟も逮捕されるもようだ。
真相の徹底究明は司法に委ねるとしても、総統職を2期8年続けた要人や家族に対しては相応の紳士的対応が必要だろう。陳氏は手錠をかけられたうえ、連行の際に警官から暴行を受けたと主張している。
陳水扁政権下で“冷や飯”を食わされた親中派外省人(中国大陸出身で戦後台湾に渡来した住民とその子孫)勢力の報復を思わせる。
しかしこうした行為、対応は台湾の民主政治をおとしめる。与野党(国民党対民進党)や、本省人対外省人の根深い対立を増幅することになりかねない。
馬英九総統ら外省人を中心に構成する現政権は20%台の低支持率にあえいでいる。このため「前政権のスキャンダルを徹底的に追及することで不満の矛先をかわし、政権の浮揚を図ろうとしている」(民進党関係者)との指摘もある。
これが本省人の台湾人意識を刺激し、政局の混迷を加速しかねない。台湾民主政治の混迷は、中国の共産党独裁政権を喜ばせることになる。
陳水扁さんの問題はさておき、馬英九を当選させたら台湾は親中に傾くだろう、独立派はしんどくなるだろうっていうのは、台湾について少しでも知っている日本人だったらわりと簡単に予想できたことなんですよね。
でも当事者である台湾の有権者皆さん、その時は「腐敗した民進党よりは国民党の方がマシ」と考えたんでしょうか?
あるいは「民進党にちょっとお灸を据えてやろう」という思いだったんでしょうか?(日本ではよくありますよね。選挙で「自民党にお灸を据えてやろう」っていうの(^_^;)
もちろん、経済的実利を考えて国民党に投票した人も多かったんでしょう。が、その肝心の経済が失速してしまってはねぇ。
とにかく台湾の有権者皆さん、まさかこんなにも早くしっぺ返しが来るとは思ってなかったんじゃないでしょうか。
日本国民の中にも今、「自民党よりはマシだろう」とあまり深く考えずに民主党政権の誕生を期待してる人が少なからずいるようですが、ほんとにそれでいいんでしょうかね。
話を戻して「ムーブ!」のやりとり、最後に勝谷さんが尖閣諸島の領有権の問題を指摘されてますね。
皆さんまだご記憶に新しいと思いますが、今年6月、尖閣諸島・魚釣島付近の日本領海内で、台湾の遊漁船と海上保安庁の巡視船が衝突し、台湾の遊漁船が沈没した事故がありました。
これを受けて、馬英九総統は尖閣諸島を「中華民国の領土である」と述べ、総統として日本に賠償などを要求する声明を発表しました。
(その後、日本側の「弱腰」もあり、事故についてははとりあえず政治決着済)
この時、一部の台湾人による対日抗議も過熱しましたが、この動きに逆に反発した台湾人も多かったそうです。
というのも、もともと台湾人は一般には尖閣問題を、漁民の漁業権の問題として関心は持っていても、領土問題としてはあまり関心がないんだそうです。つまり領土的野心をもたらす中華民族主義に染まっていない。
在台の日本人ウォッチャーによると、「国民党が馬鹿げた反日宣伝をすればするほど、尖閣は日本の領土ではないか」と考える台湾人が増えているとのことです(「台湾は日本の生命線!」さん6/22付を参照)。
ちなみに李登輝さんは尖閣諸島について「日本の領土だ」と述べています(共同9/25)。
日本にとっては有り難いし、また心強いことでもあるのですが、李登輝さんや一般の台湾人の考えがどうあれ、現政権(馬政権)が尖閣諸島の領有権を主張し続けている以上、日本としては看過することは絶対にできません。
つい最近も、尖閣諸島の領有権を主張する反日団体「中華保釣(釣魚島防衛)協会」が設立され、馬英九が異例の祝辞を寄せていたことが、昨日(17日)発覚したばかりです(共同11/17)。
設立に関与した活動家は、「李登輝、陳水扁時代に抑え込まれていた活動が有利な状況を迎えた」と述べているそうです。
付け加えると、慰安婦問題にも注意が必要です。
これまた目立った報道はされていませんが、この11日には、台湾の立法院が元慰安婦に対する謝罪と賠償を日本政府に求める決議文を採択しています(朝日11/11)。
今後、尖閣問題、慰安婦問題、その他で、馬政権をはじめとする台湾の反日派が中共と共同戦線を張り、反日活動をエスカレートさせてくる可能性は十分考えられます。
再び「ムーブ!」に戻って、中国人旅行者の台湾人に対する嫌がらせについて。
「解放してやるよ」って言葉はハッタリとかそういうのじゃなくて、実際、本気で台湾を中国の領土だと思っている中国人がほとんどなんですよね。
「WiLL」12月号に掲載されている評論家の石平さんの【台湾初訪問記 台湾はやはり中国ではなかった】と題された論評を読むと、それがよく分かります(石平さんは1962年生まれ。四川省出身。北京大学卒。2007年に日本国籍を取得しました)。
石平さんが子供の頃から受けた共産党式の教育では、台湾について、「わが中国の美しき島」とか「祖国の神聖なる領土」とかのドグマが、毎日のように学校の先生から吹き込まれていたそうです。
その後、1990年代初頭から李登輝総統の下で成し遂げられた台湾民主化の成功は、石平さんの世代の中国青年たちに大きなインパクトを与えました。
天安門事件で中国の民主化運動が挫折したばかりで、意気消沈していた石平さんたちは、台湾の「民主化革命」の成功に未来への一縷の光を見出したそうです。
ただ、その時、石平さんたちのほとんどは、やはり「台湾は中国の一部である」とのドグマを心底から思い込んでいて、だからこそ、台湾における民主化の成功を、中国全体の民主化の発端であると思ったそうなんですね。
中共の言う「台湾は中国の一部である」という言説が、そもそも虚構であることには誰も気づかなかったと。
石平さん自身がその虚構を認識し始めたのは、1990年代の後半からだそうです。
1990年代以来、中共は「愛国主義」という名のウルトラナショナリズムを煽り立て、「祖国統一」のスローガンを高らかに掲げることによって、その独裁権力の正当化を図ってきた、その事実を目の当たりにして、石平さんは徐々に、「中国の民主化を願いながら、独裁政権を維持するための嘘のドグマを信じているとは、まさに自己矛盾ではなかろうか」と悟ったんだそうです。
日本人となった石平さんは、現在、「日本のことを愛する多くの保守的日本人たちと同様、台湾は日本の生命線であり、どんなことがあっても台湾が中共に併合されるようなことはあってはいけない」と考えているそうです。
最後に、台湾と言えばぜひこの問題も紹介しておかねば。
長崎県が台湾領事の表敬訪問を拒否した問題(このことは台湾紙でも報道された)と、そこから派生した長崎県の金子知事の媚中&台湾侮辱発言問題(「台湾は中国の一地方政府、自治体、地方機関」と言った。つまり「チベット自治区」のようなものであると)について。
これずいぶん揉めてたんですが、結局、長崎県がホームページに掲載されている金子知事の発言内容などを修正することを決めたんです(読売11/6)。
ところが、ところが!
……あとは、以下をご覧下さい。
・台湾は日本の生命線!>11/13付:長崎県一転!知事の媚中発言を正当化
・台湾は日本の生命線!>11/14付:マスコミまで騙した長崎県の重大責任ー金子知事の媚中発言問題で
・知事の台湾発言 修正後も批判相次ぐ(読売11/16)
・台湾は日本の生命線!>11/17付:中国領事が評価ー長崎県知事の嘘発言 (付:読売の良識的記事)
※お勧めリンク
・台湾は日本の生命線!
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Comments
それにしても台湾(と沖縄)はこれから益々危険な地域になっていきますね。今のうちに台湾に行っておかないといけないかもしれません。「昔は日本も独立してたね〜」と言わないためにも日本もしっかりせねば。
勝谷さんの言うように、日本は厄介な国に囲まれて大変ですよね。その上、国内もがたがたですし・・・(国籍法改正案、けしからんですよね。自分もあちこちメール送りました)
反政府デモに60万人ですか。日本では考えられないですよね。野党が動員かけてるのも大きいんでしょうけど、それでもこの人数はすごいですね。
馬英九は表向きは日本に友好的な顔をしておいて、裏では反日団体に手を貸す、まさに中華的なやりかただと思います。
陳水扁さんは拘置所内でハンストして倒れてしまったらしいですね。病院に搬送されたと聞きました。心配です。