ぼやきくっくり時事ネタぼやきと番組書き起こし

　…………………………ＶＴＲ開始…………………………

　金正日総書記の動静が途絶えてから35日。
　世界中でさまざまな情報が伝えられ、憶測が飛び交っている。

　確実に言えることは、北朝鮮の中で異変が起きているということ。
　そうなると、注目が集まるのはポスト金正日。

　今、北朝鮮の中で後継者のイスをめぐって、３つの派閥が争いをくり広げているのだという。
　今後の北朝鮮の権力構図にどんな変化がもたらされるのか。

　重村先生に聞く。
　「北朝鮮問題最大の焦点、ポスト金正日は誰だ！？」

　…………………………ＶＴＲ終了…………………………

堀江政生
「えー、先生ね、この１週間でも、ま、これだけ、『けいれん症状』だ、『回復途中』だ、『脳卒中の報告があった』『手術を受けた』『昨年春に受けた』とか、まあいろいろあるわけですよね」

関根友実
「乱れ飛んでますよねー」

堀江政生
「『執務中、意識を失う』なんていうふうにもあります。さらには何か三男がどうとか、いろいろ出てきてる。これ、どうなってるんですか？」

重村智計
「これはまあほとんど信用しない方がいいですね（一同笑）」

堀江政生
「全然なんですか、これ」

重村智計
「ええ、あの、まあウラに意図があってね、いろんな情報流してるわけで、その意図が何かって考えた方が面白い。この情報それ自体を信用するとかね、それ、あんまり惑わされない」

関根友実
「ただ、情報筋はそれぞれ別々…」

重村智計
「……（聞きとれず）」

堀江政生
「ウラの意図ってとこがポイント。で、いろいろありますね。これあの、『日朝関係筋』『中朝関係筋』『韓国情報当局者』…、ま、そういうような形からの情報が出ている」

重村智計
「まあね、当局者ならまだいいんですよ。（パネルを示しながら）この『筋』『筋』『筋』ってのが一番ひどいんですね」

堀江政生
「あ、『筋』ダメ？」

重村智計
「ダメ」

関根友実
「え、じゃあこれらの情報は…」

堀江政生
「マユにツバつけて」

重村智計
「ええ」

堀江政生
「あ、そうですか」

重村智計
「日朝（関係筋）って、日朝のどっちかにしろっていうんだ（笑）」

関根友実
「あいまいですね」

重村智計
「中朝って、どっちかにしろって。中国なら中国って。だから、それがないから、こんないい加減なことを書くんで」

堀江政生
「逆に、じゃあどういう記事を我々はこう…、マユにツバつけずに」

重村智計
「まああの、最低でもね、『韓国情報当局者』ならいいんで。あるいは『政府高官』とか『政府当局者』。これ（韓国政府筋）、政府当局者って書きゃいいんで。で、何でね、『筋』って書くかというと、これを書くと捕まるとかね、はっきりする、捕まるとかね、あるいはその、情報源に被害に及ぶとか、という時に使うんで。韓国で今、ほんとのこと答えても、今や捕まるわけがないんでね。『韓国政府当局者』でもいいわけです」

大谷昭宏
「一番下の『複数の外交消息筋』なんて、誰が言ってるか分かんない（一同笑）」

重村智計
「これ（複数の外交消息筋）なんか、私なんか入っちゃう（笑）。これもいい加減な」

大谷昭宏
「ねえ」

重村智計
「だからその、だいたい、いい加減な情報を記事にする時、もっともらしく言うために主語に使うという、あの、ちょっと新聞記者の悪い癖が」

堀江政生
「ただ、何か起きてるってことだけはどうも事実」

重村智計
「そうですね」

堀江政生
「ということですね。そうなると後継者争いになるんですけれども、重村さんは今、北朝鮮の中で３つの派閥がポスト金正日のそのイスをめぐっている。まずは旧ロイヤルファミリーだというんです。世襲はあるのかという話ですね」

関根友実
「新聞各紙なんですが、『世襲なら金正男氏（朝日9/17）』さらに『次男の正哲氏 想定か（毎日9/14）』なんて話もありますし、『三男坊の正雲氏を後継者にしようと実は夫人、総書記後継の夫人が画策している（読売9/15）』なんて新聞も出ている…」

重村智計
「だいたいこれ全部ですね、金正日さんが健在なら自分が決めりゃいいだけの話で」

堀江政生
「ああ、そうですね」

重村智計
「こんなの出てくるわけはない（笑）。ましてやその夫人が影響力なんて、ま、出るわけないんで（笑）」

関根友実
「じゃあそれぞれの派閥が、言いたいことを言ってるということなんでしょうか」

重村智計
「そういうことで、いろんな、後ろでいろんなね（笑）」

堀江政生
「後ろでいろんな人がいろんなことを言ってるのが、記事になっている」

関根友実
「金正日総書記と成恵琳（ソン・ヘリム）さんの間に金正男（キム・ジョンナム）さん、これ長男37才です。そして高英姫（コ・ヨンヒ）さんとの間には正哲（ジョンチョル）さん27才と、正雲（ジョンウン）さんという３人の息子がいるんですね。しかし実は３人ともに病気だという話が出ています。長男坊の正男さんなんですが、心臓疾患」

堀江政生
「何かそれっぽいですね」

関根友実
「ちょっと太め…」

重村智計
「それっぽい（笑）」

関根友実
「さらに正哲さんなんですが、これ前から伝えられてるんですが、女性ホルモンが過剰分泌していると。さらにバスケで負傷した足を治療する際に鎮痛剤として麻薬を使って、その麻薬の中毒症状が出てると。さらに三男坊の正雲さんなんですが、お母さんが死んじゃった後、お酒におぼれて重度の高血圧と糖尿病に患わされている」

重村智計
「（笑）」

堀江政生
「これ、韓国聯合ニュースですか。はあー。大笑いですね、重村先生」

関根友実
「ねえ。気の毒な話なのに」

重村智計
「大笑いです。いや、ね、この中で今まででてたのはこれ（正哲のホルモン過剰）ぐらいなんですよ。ええ、ホルモン。これは出てるんですけどね。あとはまあ太ってるからそうらしいと、こう言って書いたんじゃないか。誰か言い回してるんだろうと。で、だってね、その、鎮痛剤でね、ふつう麻薬の中毒になるかっていう、その（笑）、ね、これ（正雲）なんてまだ25才ですよ。25で酒におぼれてこんなにどうしてなるんだって」

堀江政生
「高血圧と糖尿病」

重村智計
「これは結局ね、まあここから半分（正男から左）が旧ロイヤルファミリーで、（右が）新ロイヤルファミリー（正哲・正雲）で、これまでは新ロイヤルファミリーが全部まあどっちかというと活躍してて、（正男は）追いやられてたわけですね。で、ここに来て、去年ぐらいから今度はこの旧ロイヤルファミリーが復活して、今、勢力を増してるんですよ。で、そのために両方ともですね、１つ考えられるのは、両方とも相手を否定するために、こういうつまんない情報を流してる」

関根友実
「不健康説を流し合ってる」

堀江政生
「そうするとですね、この２つめなんですけど、実は新ロイヤルファミリーと呼ばれている派閥がある。どの辺のことを指してるのかというと、こういうことなんですね。これちょっと大変なんですけれどもね」

重村智計
「これまあ、その前の高英姫さんていう最後の奥さんの子供たちを中心とした、まあもう１人のその、この高英姫さんが亡くなったので、金玉（キム・オク）さんという、まああの、妻と言われたり秘書と言われたりしてるんですが、この人がまあ仕切ってきてる。ずーっと最近まで」

堀江政生
「で、それがその正哲さんと正雲さんあたり…」

重村智計
「正哲さんと正雲さんをまあ、これは雪松（ソルソン）さん、これは娘さんですね、これをまあこのプレイアップしようとしてるんだろうというところから、生まれてきた勢力なんですよね。で、こっち側の方の旧ロイヤルファミリーは、この張成沢（チャン・ソンテク）さんを中心に、雪松さん、これは娘さんですけどね、だいたいこっちのこういう系列で、この人（張成沢）は2004年から2006年まで、まあ失脚してた。で、この勢力（旧ロイヤルファミリー）がほとんど追い上げてた。ところが2006年に戻ってきてからですけど、今こう勢力を拡大してる」

堀江政生
「そうすると、そういうそれぞれの勢力がウラで、相手方を批判していると、こういうことになってる」

重村智計
「あるいはその両方の勢力を潰したい人が、またそういうのを…」

堀江政生
「両方の勢力を潰したい人、それがこちらです。党の幹部だと、最有力がこちら」

関根友実
「はい。党の幹部の中で、現在最も力を持ってると見られているのが金永南（キム・ヨンナム）、最高人民会議常任委員長で、党の政治局員です。この人物なんですが、建国60周年式典に参席して、かなり目立つポジションにいました」

重村智計
「これはまあ、あの、いわゆる国家元首ですね、形式上。で、この人たちはいわゆる言論グループ、あの、老人グループ。簡単に言うと『爺（じじい）グループ』ですね（笑）」

関根友実
「国家ナンバー２…」

重村智計
「そうですね。ですからこっちの、いわゆるさっきの若い人たち（正男ら）が亡くなると、この人が残るかもしれないという状況です。ですからまあ、この４人が今、権力を…」

関根友実
「えー、残りなんですが、金総書記の義理の弟である張成沢、党行政部長」

重村智計
「妹の旦那ですね」

関根友実
「そして呉克烈（オ・グンリョル）、朝鮮人民軍の作戦部長」

重村智計
「この人は今、軍を全部握ってる」

関根友実
「軍のトップ」

重村智計
「軍のいわゆる後ろで隠れてる実力者、背後実力者ですね」

関根友実
「さらに李済鋼（リ・ジェガン）、党組織指導部第一副部長」

重村智計
「これがね、ほとんど日本ではまあ名前知られてないんですが、もう平壌では知る人ぞ知る実力者で、まあ陰の黒幕と言われてる。だいたいこの４人で動かしてる」

堀江政生
「動かす集団指導体制」

重村智計
「ええ、ええ」

堀江政生
「で、こう動かしてるんだけれども、誰かしら祭り上げなきゃいけないと、こういうことですか」

重村智計
「そういうことです。で、まあこれ（張成沢）は旧ロイヤルファミリー、この人（李済鋼）は新ロイヤルファミリー、これ（呉克烈）は軍を…」

堀江政生
「あ、そこに重なってくるんだ」

重村智計
「…これ（金永南）はいわゆる政府機関を握ってる」

関根友実
「はあー、じゃあそれぞれ推す人物が違ってくるわけですか」

重村智計
「これまで違ってきたんですが、ところがだんだんだんだん様子が変わってきて、離合集散をやってるという。で、最近はこう、この軍とこの旧ロイヤルファミリーがくっつき出したんで、こちらの力がついて、勢力が拡大してきた」

堀江政生
「そうすると、正男さん」

重村智計
「正男さんは昔に比べるとものすごく良くなってきた。前は正男さんは平壌に帰れなかった。平壌立ち入り禁止だった」

関根友実
「最近帰りましたよね」

重村智計
「ええ。最近帰ったですね。で、帰れなかったっていうのは暗殺される可能性があったんです。その、後継者争いで」

堀江政生
「もう大丈夫だと」

重村智計
「もう大丈夫だからっていうんで帰りだした」

関根友実
「はあー。相当じゃあ固まってきたわけですね」

重村智計
「うーん。か、どうかはまだ」

堀江政生
「で、心臓疾患もどうも大丈夫だと（笑）」

重村智計
「心臓疾患も…（笑）」

堀江政生
「で、誰がなるにしても、ちょっと条件があります。それは見ていただきましょう」

関根友実
「『後継者は誰に…』。大事なのは、最高指導者であることの正統性です」

重村智計
「あの、朝鮮半島で政治の一番重要な価値観は正統性なんです。正統性がないって言われると終わりになるんで」

関根友実
「３つありまして、まず１つめが革命の血を引き継ぐ者。そして業績のある者。３つめが軍が後押しする者。この３つの条件が揃わないと、正統性があるとは言えない」

重村智計
「そうですね。ですから北朝鮮はずーっとあの、いわゆる革命の伝統、革命の血の伝統ということを強調してる。それはまあ息子たちという、血統ということですね。血統がないと正統性がないと。それからまあさすがにその血統があってもね、何か業績がないと」

堀江政生
「業績」

重村智計
「金正日さんは高い塔を建てたり、ホテルを建てたっていう建築（笑）、いわゆる凱旋門とかですね、主体塔とか、そういう建築で業績がある」

堀江政生
「何か映画ばっかりやってんのかと思ったら、いちおうそういうことをやってたわけですね、金正日さんも」

重村智計
「ええ。そういうまあ業績がどうしてもいる。決定的なのは軍が誰を支持するかということになりますね」

藤井誠二
「今のね、その建物、私もあの、主体思想塔に登ったことあるんですけれど、平壌で。あの、業績っていう意味でいうとね、その金永南さんたち、つまり金日成さんたちといっしょに当時のパルチザン闘争をやったりとかですね、つまりその、北朝鮮の主体思想の根幹を作った人たちですよね。その人たちから見ると、その思想的業績っていうのもすごく大事な感じがするんですよ。で、金正日さんというのは、その主体思想をもっと発展させたとか、あるいは社会主義経済をもっと良くしたとかですね、そういう意味でその、上の元老院から見てですね、思想的業績っていうのはあると思われてるんですか？あるいはその息子たちも含めて…」

重村智計
「まあ、いちおうその主体思想を発展させたとかいう、まあ業績はあるんです。いろんな論文を書いたり。で、何でそのまあ、もっと簡単に言うと（笑）、何で金正日さんにしたかというとね、金正日さんは極めて老人キラーと言われてて、あの、老人にこういろんな贈り物したり、大切にした」

大谷昭宏
「じじ殺しなんだ」

重村智計
「そうそうそう。そうするとね、老人はね、自分のポスト安泰だと思う、この人にしても。それでそうなった」

大谷昭宏
「ね、先生。革命の血を引き継ぐ者であるということからすればね、正男もですね、正哲もみんなそうですよね。ただね、金正日さんはやっぱり帝王学を学ぶのに28年間ぐらい軍に行って、で、指導者になってるということからすると、今まあ一番あれで、36才の正男ですよね。で、お父さん66で、いざ倒れちゃったとなるとね、この３人、養成してる時間も何もありゃしないじゃないかっていう」

重村智計
「もうほとんどやってませんね」

堀江政生
「業績っていう面では何かね、ピンと来ませんけど」

重村智計
「まあね、この中でね、何とか党の仕事をしてるっていうのは、この金賢（キム・ヒョン）というですね、これはまあ金日成さんの最後の息子と言われてる」

堀江政生
「え、じゃあそこに行く可能性も」

重村智計
「可能性もまだ捨てきれない」

関根友実
「へえー」

大谷昭宏
「この後継者だけ見てると、おっしゃってるように軍が力を持って、とりあえずこれらが育ってくるまでは軍がこの子たちを預かって、で、指導者として育てて、その間は結局先軍政治の中で、実は軍がリーダーシップとってくという…」

重村智計
「そうですね」

大谷昭宏
「…可能性はどうなんですかね」

重村智計
「可能性の方が高いと思います。で、問題はですね、こんなに時間が迫ってんのに、誰もその後継者教育してない（笑）」

大谷昭宏
「でしょう？」

重村智計
「これも不思議なんですよ。しっかり後継者も決めないって」

堀江政生
「それはじゃあ逆に、軍が掌握したいのかもしれない」

重村智計
「いや、だからまあその、今の金正日総書記に決めさせたくないっていう勢力がいるんだと思いますね。だから引っ張ってる」

堀江政生
「金正日さんなんですが、このままもう表に出てこないんでしょうか」

関根友実
「実は今後の日程なんですが、今月22日には実の母親である金正淑（キム・ジョンスク）氏の命日がやってくるということなんです。ここに果たして姿を現すのか。さらに来月10日なんですが、朝鮮労働党の創建記念日が訪れます。さらに、任期満了を迎えているが公示すらされていない最高人民会議選挙も、そろそろ行わなければならないということなんです。いったいいつ姿を現すのか」

重村智計
「まあ、まあちょっと難しいですね。いや、普通ですとね、北朝鮮は何にも言わずに黙ってて、で、ある日突然パッと出てきてサプライズをやるんですがね。あの、さっき出てきた金永南さんとか日朝交渉の宋日昊（ソン・イルホ）さんがね、『いや、何でもない、大丈夫だ』と。『そんな大変なことではない』と、盛んに宣伝してる。そんなこと言わなくていいんですよ。黙っててね、パッと出せば、今までのやり方だと。だから、できないから騒いでるという…」

関根友実
「ああー」

堀江政生
「これ、さらに労働新聞、朝鮮労働党新聞に注目って、これは何ですか」

重村智計
「結局はあの、もし後継者を決めるとするとですね、ある日突然誰かの名前が出て、こんな偉大な業績があって、あるいはその、金正日総書記がね、この人なら信頼できると言ってるというのはそのうち出てくるんで」

堀江政生
「『何とか筋』じゃなくて」

重村智計
「ええ、そうそう（笑）」

藤井誠二
「そうすると労働新聞に先ほどのその思想的業績みたいな形で、誰かが、正哲さんとか正雲か誰かが論文発表とか、そんな感じになる可能性が高いと」

重村智計
「そうそう。そんな感じでぴーっと出てきたらこれは…」

堀江政生
「これはあの、駅の売店で買えますか？」

重村智計
「買えません（笑）」

堀江政生
「どこで見られますか？」

重村智計
「まああの、道に貼り出されますから。平壌市内の掲示板がありますんで、そこで見れます」

関根友実
「へえー、それを人民が見れる…」

堀江政生
「じゃあその情報に期待しましょう。ありがとうございました」

関根友実
「どうもありがとうございました」

　____________________________内容紹介ここまで


　北朝鮮に限ったことではないですが、報道を見る時はまず情報源が何かであるかを確かめないとダメってことですね。
　情報源が「筋」の場合は信用ならないよっていう話、重村先生は以前にもされてました。拉致問題に関する怪しげな報道が、日本の大手新聞の一面に立て続けに載った頃でした。

・5/31付：「ムーブ！」拉致に関する新情報の真偽と狙い（細切れぼやきも）


　それはそうと、9月19日付の朝刊各紙に、「金正男が金正日の健康悪化を認めたと、韓国の聯合ニュースが伝えた」てな記事が載ったかと思います。
　元ネタの聯合ニュース（日本語版）をネットで見てみると、こう書いてありました。

■金総書記の健康問題問われ正男氏「歳月欺けない」（聯合ニュース9/18）

【北京１８日聯合】北朝鮮の金正日（キム・ジョンイル）総書記の長男、金正男（キム・ジョンナム）氏が、北京で中国政府関係者に会った際に金総書記の健康状態を問われ、気遣いに感謝する言葉の後、「歳月は欺けないようだ」と述べた。中国の政界筋らが１８日に伝えた。正男氏は父親の健康異常説に対し具体的に説明はしなかったというが、これら消息筋は「金総書記の健康悪化は事実ながら重病ではないことを示唆したもの」と話している。７月末に平壌に赴いた正男氏が先週に活動拠点の北京に戻れたのは、平壌滞在中に健康が悪化した金総書記の病状が好転したためと分析した。また、正男氏の「当分北京にとどまり、平壌と行き来しなければならないだろう」という発言を、金総書記の健康が悪化する可能性を懸念したものとみられるとした。

　これとは別に、正男氏は金総書記の後継構図について「父から子への権力世襲を３代続けられない」として、集団指導体制を暗示する発言をしたと伝えられている。日ごろも北京で知人に会った時など、後継者問題は関心もなく言われてもやらないと話している。こうしたことから北京の外交筋は、「金総書記は集団指導体制を正式に宣言はしていないが、すでに傘下に委員会を構成し軍部中心の集団指導体制をテスト稼動しているものと聞いている」と語った。

　情報の出所は「中国の政界筋ら」。
　って、やっぱり「筋」ですか。しかも複数ですね。これじゃ「マユツバだ」ってまた重村先生に一蹴されちゃいますね(^_^;

　後半の正男の話もどこまで本当なのか分かりませんが、「父から子への権力世襲を３代続けられない」といった発言を本当にしたのだとしたら、中国に気を遣ってるんでしょうか。中国は世襲は絶対許さないという立場ですから。
　あるいは正男も、それから正哲も正雲も、誰も後継者になる気はなかったりして。だって今の北朝鮮でトップに立ってもしんどいだけでしょ。私が正男なら、やっぱり今まで通り海外で遊んでる方が楽しいと思いますもん(^_^;


　他にも韓国メディアの報道がいくつか来てますね。

■「悪人らの詭弁」と反発 北朝鮮高官（共同9/19）

　【ソウル１９日共同】北朝鮮の玄鶴峰・外務省米州局副局長は１９日、金正日総書記の健康悪化説について「わが国がうまくいかないことを望む悪人たちが流している詭弁だ」と述べ、激しく反発した。板門店での６カ国協議合意に基づくエネルギー支援をめぐる南北実務協議を前に、記者団に語った。

　玄副局長は「そんな話（健康悪化説）をいくらしても驚かないし、（北朝鮮の）一心団結は壊れない」と強調した。

　わざわざ言わなくてもいいことを、また言ってますね(^_^;
　重村先生式に言えば、金正日の病状が深刻だからこそ騒いでるという。

■「無能力状態の可能性」金総書記の健康悪化説で韓国紙報道（産経9/19）

　元ネタは東亜日報。情報源は「外交消息筋」。また「筋」(^_^;
　（東亜日報日本語版は更新が遅いようで、これ書いてる時点ではネットには上がってません）
　
■金総書記を診察？　「中国人医師団が帰国」と韓国紙報道（産経9/19）

　元ネタは朝鮮日報。情報源はよく分かりませんが、続いて「情報当局者」のコメントが添えられてるってことは、つまり情報源は「韓国情報当局者」ってことで、重村先生式に言えば、まあまあ信頼できる記事なんでしょうか(^_^;

　
　ま、ワタシ的には金正日がどうなろうと、後継者が誰になろうと、どうでもいいんですけどね。拉致被害者が全員日本に帰って来さえすれば！

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