「文在寅は怖い」と韓国人が言う理由
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弾劾による朴槿恵前大統領の失職を受けて行われる韓国の大統領選。
いよいよ5月9日に迫ってきました。
当初から最有力候補だった文在寅(ムン・ジェイン)は、最近、息子の不正採用疑惑が出るなどしましたが、よほどのことがない限り、もう当選は間違いなさそうですね。
一時、世論調査で安哲秀(アン・チョルス)候補が肉迫しましたが、その後、大失速…。
ま、この人も別に親日ってわけでもないんですけどね。
結局、誰がなっても反日だからどーでもええわ、と思われてる方も多いのでは。
私もそのように思ってました。
が、いろいろ調べてみると、文在寅は私が考えてたよりも、ずっと酷い。
というか、他でもない韓国人の相当多くが、彼を「怖い」と感じているという。
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弾劾による朴槿恵前大統領の失職を受けて行われる韓国の大統領選。
いよいよ5月9日に迫ってきました。
当初から最有力候補だった文在寅(ムン・ジェイン)は、最近、息子の不正採用疑惑が出るなどしましたが、よほどのことがない限り、もう当選は間違いなさそうですね。
一時、世論調査で安哲秀(アン・チョルス)候補が肉迫しましたが、その後、大失速…。
ま、この人も別に親日ってわけでもないんですけどね。
結局、誰がなっても反日だからどーでもええわ、と思われてる方も多いのでは。
私もそのように思ってました。
が、いろいろ調べてみると、文在寅は私が考えてたよりも、ずっと酷い。
というか、他でもない韓国人の相当多くが、彼を「怖い」と感じているという。
朝鮮半島全般に詳しい西岡力さんが、そのあたりを「Hanada」6月号および「WiLL」6月号で解説されていたので、紹介します。
西岡力さんは4月の第2週、文在寅が「共に民主党」の候補に決まった直後に韓国を訪問しました。
その時、「文在寅は怖い」という街の声を多く聞いたそうです。
たとえばタクシー運転手は、こう話しました。
「憲法裁判所が弾劾を決定しなければ革命だ、などという過激な人物は困る。かといって朴槿恵支持勢力に投票できない。消去法で安哲秀だ」
西岡力さんの知り合いが働くソウル近郊の中小企業でも、50代以上の工員たちの間で急速に「文在寅は怖い」という意識が広がっているそうです。
文在寅が怖がられている理由を、ある韓国ジャーナリストは、朴槿恵大統領が逮捕されていく姿を見た多くの保守層が「やり過ぎだ。革命が起きている」と恐れたのではないかと分析したそうです。
そもそも文在寅とはどういう人物なのでしょうか。
朝鮮戦争中、北から南に逃げてきた避難民の中に、文在寅の両親がいました。
両親は巨済島(慶尚南道巨済)に作られた避難民収容施設に入り、そこで文が生まれました。
文は著書の中で、「自分は共産主義から逃げてきた家族の息子だから、従北という批判はあたらない」と主張しています。
が、北朝鮮に肉親を持つ人に対して、その肉親を人質に使って北朝鮮が工作を仕掛けるのはよくあることと、西岡さんは指摘します。
文の場合も、父の兄弟はみな南に避難してきましたが、母の兄弟は避難せず、北朝鮮に残っています。
2004年、盧武鉉政権下で市民社会主席秘書官だった文は、北朝鮮で実施された離散家族面会に母とともに参加し、叔母(母の妹)と面会しました。
この面会はさまざまな点で釈然とせず、北朝鮮と盧武鉉政権が工作次元で秘密協議をしたのではないか、と疑われています。
もし、北朝鮮側が文を大統領の最側近の実力者だと考え、叔母を探し出して面会を斡旋したとしたら…。
そもそも、北朝鮮にいる叔母は、韓国避難後に生まれた文の顔も知らないのに、なぜ面会申請名簿に文の名前が入ったのか。
また、韓国政府は離散家族面会において高齢者を優先するという原則を決めていますが、文は申請書類に自身の年齢を23歳も多い74歳と、虚偽記入していたという話もあります。
文在寅の経歴を見ると…
子供時代は、父が商売に失敗したため極貧生活を送っていました。
が、出来が良かったので、1972年に、特待生として慶煕大学へ入学。
1974年からは、朴正煕政権に反対する学生運動に加わります。
1975年4月に逮捕され、懲役8カ月、執行猶予1年の判決を受けます。
もっとも、文は学生時代はそれほど過激な活動家ではなかったようです。
1980年、司法試験に合格。
司法修習後、釜山で盧武鉉と一緒に弁護士事務所を開き、労働争議や学生運動などの弁護に当たります。
2003年の盧武鉉政権成立後は、大統領首席秘書官、秘書室長として盧武鉉政権の反米親北政策を支えました。
退任後、不正疑惑で捜査を受けて盧武鉉が自殺した時は、葬儀委員長を務めています。
その後、野党国会議員となり、2012年の大統領選挙に出馬して朴槿恵候補と激しく争い、48%の得票で惜敗しました。
70年代の韓国学生運動では、親北反米はタブーでした。
大多数は「反共自由民主主義」という枠組みのなかで、朴正煕政権の民主主義制限を批判していました。
それが80年代に入って、学生運動は急激に親北反米化していきます。
そうなった理由として、北朝鮮の対南工作の転換がありました。
北朝鮮は70年代までは、共産主義体制の優位性宣伝を中心に置いていました。
ところが、朴正煕政権が高度経済成長に成功した結果、南北の経済力は70年代はじめに逆転し、80年代になると大きな差がつきました。
そのため、北朝鮮は、左傾民主主義を工作の中心に据えるようになります。
そこで使われたのが反韓自虐史観です。
反韓自虐史観とは、ざっくり言うと……
(以下、李栄薫ソウル大学教授の説明)
【日本併合時代に民族の解放のために犠牲になった独立運動家たちが建国の主体になることができず、あろうことか親日勢力がアメリカと結託し国をたてた。
そのせいで、「民族の正気がかすんだ」。
民族の分断も親日勢力のせいだ。
解放後、行き場のない親日勢力がアメリカにすり寄り、民族の分断を煽ったのだ。
生き残った親日勢力が主体となって国家建設を行ったのだから、そんな国がうまくいくわけがない。
今日までの政治が混乱を極め、社会と経済が腐敗したのもすべてそのせいだ】
この歴史観に立つから、抗日武装闘争をした金日成が民族の英雄になり、朴正煕大統領は日本軍人出身だとして「親日勢力」の代表として非難されることになります。
「少し上の世代である文は、80年代に弁護士として過激な活動家の弁護をするなかで、その思想を身につけていったのではないか」
というのが、西岡力さんの見立てです。
北朝鮮は韓国を植民地半封建社会と規定し、まず米国帝国主義とそれに規制する親日派勢力を打倒し、地主を追い出して農民を解放、その後、社会主義革命を行うという二段階革命論をとってきましたが、この北朝鮮の歴史観と同じ立場だというのです。
文は大統領選挙に向けて、今年1月に『大韓民国が尋ねる、完全に新しい国、文在寅が答える』という単行本を出版しました。
【追記17/5/6:この単行本は文在寅の支持者である作家の質問に文が答える形式】
そこでは繰り返し、「自分が政権をとったら親日派を清算する。韓国の主流勢力を交代させる」と書いていて、まさに反韓自虐史観そのままの主張をしているそうです。
文によれば、韓国人はそれができる機会を二回ほど逃してきたのだと。
一回は解放(日本の敗戦)の時。
この時、親日の歴史が清算されず、親日勢力が解放後も依然として権力を握り続けた。
もう一回は1987年6月、大規模な街頭デモにより大統領直選制が実現した時。
それ以後、すぐに民主政府が樹立できなかった。
盧武鉉政権ができた後も、その機会をまた逃したと文は言います。
そして文は、前回の大統領選で「腐敗大掃除」という表現を使って、国民成長ビジョンを提示しました。
「腐敗大掃除をして、その次に経済交代、世代交代、過去の古い秩序や体制、勢力に対する歴史交代をしなければならないのです。そのためには法的、制度的に根本的なシステムを備えなければなりません」
法と制度を作って、政治だけでなく経済においても、それ以外の領域でも古い世代を全部追い出し、過去の秩序と体制を交代させるというのです。
西岡さんは「恐ろしい革命思想だ」と指摘しています。
ただ、文はこのようなことを直接的に話すと国民の抵抗があるから、大掃除などの抽象的表現を使っていると素直に告白しています。
「一番強く言いたいことは、わが国の政治の主流勢力を交代させなければならないという歴史の当為性だ。そのように語りたいのだが、それは国民が心情的にもっとも望んでいるとしても少し嫌がる部分でしょう。だから、大清算、大改造、世代交代、歴史交代、そのような表現を使っています」
そして恐ろしいのは、文がこの主張は「歴史の当為」「正義」であると無条件に断定していることであると、西岡さんは指摘します。
※当為とは、「〜すべきである」「〜しなければならない」という意味。
自分の主張が100%正しくて政敵は100%悪だ、と断定する、非民主的な思考方式であり、これは政治家ではなく、まさに革命家の語り口であると。
盧武鉉政権時代、「真実と和解委員会」が作られ、過去の親日行為、独裁行為などを裁こうとしました。
文が政権の座に就いたら、日本統治時代に日本に協力した人間とその子孫は、もっと厳しく裁かれることになりそうです。
もうひとつ、文の恐ろしい点があります。
文は執拗に韓国の既得権勢力を批判し、大掃除、交代を主張してきました。
ところが、北朝鮮の金一家三代世襲の独裁政権への批判は全くありません。
さらに深刻なのは、文らが北朝鮮人権問題に取り組まなかったという保守派からの正当な批判を、韓国の40代以下の世代の多くは無視していることだと、西岡さんは言います。
彼らはみな、学校とマスコミから親北自虐史観を注入され、その呪縛から抜け出せないでいます。
(日本でも似たような状況が…(T_T))
しかも文の場合、北朝鮮人権問題を無視しているだけでなく、過去にその解決を阻害する行動までとっています。
盧武鉉政権末期、国連の北朝鮮人権決議案の採決前に北朝鮮に意見を求め、それにしたがって前年に賛成していた同決議採択を棄権させたのです。
昨年出版された、当時の外交通商部長官の回顧録によれば、政権内で決議に賛成するか棄権するか対立が起き、大統領秘書室長だった文が、2007年11月16日に行われた会議で、南北秘密ルートで北朝鮮の意向を聞く結論を出した、とあります。
このことを暴露され、文は世論の批判を浴びたものの、直後に朴槿恵と崔順実のスキャンダルが浮上し、批判は曖昧なまま終わってしまいました。
このように、文の危険な政策の根本には、反韓自虐史観があります。
そのことを示す端的な出来事が、昨年末にありました。
釜山日本総領事館前慰安婦像設置で、文は国民をこう煽動したのです。
「少女像設置は真の独立宣言だ。釜山東区庁とその背後勢力は恐れている。清算されていない親日行為にちがいありません」
[釜山の日本総領事館前に設置された慰安婦像を訪れた文在寅]
ここまで見てきて、韓国人が「文在寅は怖い」と言う理由が、何となく分かったような気がしませんか?
但し、賢明な読者様はお気づきかと思いますが、「文在寅は怖い」と思っている韓国人の大部分は中高年層です。
安哲秀支持の男性(57歳)
「若い世代は文氏を支持し、言い争いになるので、家でも選挙の話はしない」
(産経【韓国大統領選を歩く・光州】2017.5.4 00:10)
金煕珠さん(66歳)
「時代の流れか、若い世代は皆、文在寅候補に投票すると言っている」
(産経【韓国大統領選を歩く・大邱】2017.5.2 22:27)
冒頭紹介した、西岡力さんの知り合いが働く中小企業でも文を怖いという意識が広がっているというのは、やはり「50代以上の工員たちの間」でした。
若い人たちには、文在寅に対する警戒感はほとんどないようです。
先ほど述べたように、学校とマスコミから親北自虐史観を注入され、その呪縛から抜け出せないからでしょう。
日本にとっても、文在寅が大統領になるのは「怖い」ですよね。
韓国建国以来、最大の「反日の嵐」が吹き荒れることになるかもしれません。
最後に……
韓国の保守派リーダーと呼ばれる趙甲済氏(ジャーナリスト・政治評論家・作家・歴史家)が、文在寅政権を実現させてはいけない12の理由を挙げているので、紹介しておきます。
ちなみに1.については、北朝鮮による軍事的挑発行為を受け、文は「北朝鮮が核による挑発を続け高度化するなら、THAADの配備は避けられなくなる」というふうに、態度を変えました。
ということは、情勢が落ち着いたら、また元に戻ってしまうのでは?
北朝鮮vsアメリカの『チキンゲーム』、膠着状態に入った感がありますね。
今後どうなるんでしょう?
5月9日の大統領選前後に、北朝鮮がもしかしたら動くのではないかという見方もありますが…。
もっとも、北朝鮮としては従北の文在寅を是が非でも当選させたいだろうから、動くとしても選挙が終わった後でしょうね。
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西岡力さんは4月の第2週、文在寅が「共に民主党」の候補に決まった直後に韓国を訪問しました。
その時、「文在寅は怖い」という街の声を多く聞いたそうです。
たとえばタクシー運転手は、こう話しました。
「憲法裁判所が弾劾を決定しなければ革命だ、などという過激な人物は困る。かといって朴槿恵支持勢力に投票できない。消去法で安哲秀だ」
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文在寅が怖がられている理由を、ある韓国ジャーナリストは、朴槿恵大統領が逮捕されていく姿を見た多くの保守層が「やり過ぎだ。革命が起きている」と恐れたのではないかと分析したそうです。
そもそも文在寅とはどういう人物なのでしょうか。
朝鮮戦争中、北から南に逃げてきた避難民の中に、文在寅の両親がいました。
両親は巨済島(慶尚南道巨済)に作られた避難民収容施設に入り、そこで文が生まれました。
文は著書の中で、「自分は共産主義から逃げてきた家族の息子だから、従北という批判はあたらない」と主張しています。
が、北朝鮮に肉親を持つ人に対して、その肉親を人質に使って北朝鮮が工作を仕掛けるのはよくあることと、西岡さんは指摘します。
文の場合も、父の兄弟はみな南に避難してきましたが、母の兄弟は避難せず、北朝鮮に残っています。
2004年、盧武鉉政権下で市民社会主席秘書官だった文は、北朝鮮で実施された離散家族面会に母とともに参加し、叔母(母の妹)と面会しました。
この面会はさまざまな点で釈然とせず、北朝鮮と盧武鉉政権が工作次元で秘密協議をしたのではないか、と疑われています。
もし、北朝鮮側が文を大統領の最側近の実力者だと考え、叔母を探し出して面会を斡旋したとしたら…。
そもそも、北朝鮮にいる叔母は、韓国避難後に生まれた文の顔も知らないのに、なぜ面会申請名簿に文の名前が入ったのか。
また、韓国政府は離散家族面会において高齢者を優先するという原則を決めていますが、文は申請書類に自身の年齢を23歳も多い74歳と、虚偽記入していたという話もあります。
文在寅の経歴を見ると…
子供時代は、父が商売に失敗したため極貧生活を送っていました。
が、出来が良かったので、1972年に、特待生として慶煕大学へ入学。
1974年からは、朴正煕政権に反対する学生運動に加わります。
1975年4月に逮捕され、懲役8カ月、執行猶予1年の判決を受けます。
もっとも、文は学生時代はそれほど過激な活動家ではなかったようです。
1980年、司法試験に合格。
司法修習後、釜山で盧武鉉と一緒に弁護士事務所を開き、労働争議や学生運動などの弁護に当たります。
2003年の盧武鉉政権成立後は、大統領首席秘書官、秘書室長として盧武鉉政権の反米親北政策を支えました。
退任後、不正疑惑で捜査を受けて盧武鉉が自殺した時は、葬儀委員長を務めています。
その後、野党国会議員となり、2012年の大統領選挙に出馬して朴槿恵候補と激しく争い、48%の得票で惜敗しました。
70年代の韓国学生運動では、親北反米はタブーでした。
大多数は「反共自由民主主義」という枠組みのなかで、朴正煕政権の民主主義制限を批判していました。
それが80年代に入って、学生運動は急激に親北反米化していきます。
そうなった理由として、北朝鮮の対南工作の転換がありました。
北朝鮮は70年代までは、共産主義体制の優位性宣伝を中心に置いていました。
ところが、朴正煕政権が高度経済成長に成功した結果、南北の経済力は70年代はじめに逆転し、80年代になると大きな差がつきました。
そのため、北朝鮮は、左傾民主主義を工作の中心に据えるようになります。
そこで使われたのが反韓自虐史観です。
反韓自虐史観とは、ざっくり言うと……
(以下、李栄薫ソウル大学教授の説明)
【日本併合時代に民族の解放のために犠牲になった独立運動家たちが建国の主体になることができず、あろうことか親日勢力がアメリカと結託し国をたてた。
そのせいで、「民族の正気がかすんだ」。
民族の分断も親日勢力のせいだ。
解放後、行き場のない親日勢力がアメリカにすり寄り、民族の分断を煽ったのだ。
生き残った親日勢力が主体となって国家建設を行ったのだから、そんな国がうまくいくわけがない。
今日までの政治が混乱を極め、社会と経済が腐敗したのもすべてそのせいだ】
この歴史観に立つから、抗日武装闘争をした金日成が民族の英雄になり、朴正煕大統領は日本軍人出身だとして「親日勢力」の代表として非難されることになります。
「少し上の世代である文は、80年代に弁護士として過激な活動家の弁護をするなかで、その思想を身につけていったのではないか」
というのが、西岡力さんの見立てです。
北朝鮮は韓国を植民地半封建社会と規定し、まず米国帝国主義とそれに規制する親日派勢力を打倒し、地主を追い出して農民を解放、その後、社会主義革命を行うという二段階革命論をとってきましたが、この北朝鮮の歴史観と同じ立場だというのです。
文は大統領選挙に向けて、今年1月に『大韓民国が尋ねる、完全に新しい国、文在寅が答える』という単行本を出版しました。
【追記17/5/6:この単行本は文在寅の支持者である作家の質問に文が答える形式】
そこでは繰り返し、「自分が政権をとったら親日派を清算する。韓国の主流勢力を交代させる」と書いていて、まさに反韓自虐史観そのままの主張をしているそうです。
文によれば、韓国人はそれができる機会を二回ほど逃してきたのだと。
一回は解放(日本の敗戦)の時。
この時、親日の歴史が清算されず、親日勢力が解放後も依然として権力を握り続けた。
もう一回は1987年6月、大規模な街頭デモにより大統領直選制が実現した時。
それ以後、すぐに民主政府が樹立できなかった。
盧武鉉政権ができた後も、その機会をまた逃したと文は言います。
そして文は、前回の大統領選で「腐敗大掃除」という表現を使って、国民成長ビジョンを提示しました。
「腐敗大掃除をして、その次に経済交代、世代交代、過去の古い秩序や体制、勢力に対する歴史交代をしなければならないのです。そのためには法的、制度的に根本的なシステムを備えなければなりません」
法と制度を作って、政治だけでなく経済においても、それ以外の領域でも古い世代を全部追い出し、過去の秩序と体制を交代させるというのです。
西岡さんは「恐ろしい革命思想だ」と指摘しています。
ただ、文はこのようなことを直接的に話すと国民の抵抗があるから、大掃除などの抽象的表現を使っていると素直に告白しています。
「一番強く言いたいことは、わが国の政治の主流勢力を交代させなければならないという歴史の当為性だ。そのように語りたいのだが、それは国民が心情的にもっとも望んでいるとしても少し嫌がる部分でしょう。だから、大清算、大改造、世代交代、歴史交代、そのような表現を使っています」
そして恐ろしいのは、文がこの主張は「歴史の当為」「正義」であると無条件に断定していることであると、西岡さんは指摘します。
※当為とは、「〜すべきである」「〜しなければならない」という意味。
自分の主張が100%正しくて政敵は100%悪だ、と断定する、非民主的な思考方式であり、これは政治家ではなく、まさに革命家の語り口であると。
盧武鉉政権時代、「真実と和解委員会」が作られ、過去の親日行為、独裁行為などを裁こうとしました。
文が政権の座に就いたら、日本統治時代に日本に協力した人間とその子孫は、もっと厳しく裁かれることになりそうです。
もうひとつ、文の恐ろしい点があります。
文は執拗に韓国の既得権勢力を批判し、大掃除、交代を主張してきました。
ところが、北朝鮮の金一家三代世襲の独裁政権への批判は全くありません。
さらに深刻なのは、文らが北朝鮮人権問題に取り組まなかったという保守派からの正当な批判を、韓国の40代以下の世代の多くは無視していることだと、西岡さんは言います。
彼らはみな、学校とマスコミから親北自虐史観を注入され、その呪縛から抜け出せないでいます。
(日本でも似たような状況が…(T_T))
しかも文の場合、北朝鮮人権問題を無視しているだけでなく、過去にその解決を阻害する行動までとっています。
盧武鉉政権末期、国連の北朝鮮人権決議案の採決前に北朝鮮に意見を求め、それにしたがって前年に賛成していた同決議採択を棄権させたのです。
昨年出版された、当時の外交通商部長官の回顧録によれば、政権内で決議に賛成するか棄権するか対立が起き、大統領秘書室長だった文が、2007年11月16日に行われた会議で、南北秘密ルートで北朝鮮の意向を聞く結論を出した、とあります。
このことを暴露され、文は世論の批判を浴びたものの、直後に朴槿恵と崔順実のスキャンダルが浮上し、批判は曖昧なまま終わってしまいました。
このように、文の危険な政策の根本には、反韓自虐史観があります。
そのことを示す端的な出来事が、昨年末にありました。
釜山日本総領事館前慰安婦像設置で、文は国民をこう煽動したのです。
「少女像設置は真の独立宣言だ。釜山東区庁とその背後勢力は恐れている。清算されていない親日行為にちがいありません」
[釜山の日本総領事館前に設置された慰安婦像を訪れた文在寅]
ここまで見てきて、韓国人が「文在寅は怖い」と言う理由が、何となく分かったような気がしませんか?
但し、賢明な読者様はお気づきかと思いますが、「文在寅は怖い」と思っている韓国人の大部分は中高年層です。
安哲秀支持の男性(57歳)
「若い世代は文氏を支持し、言い争いになるので、家でも選挙の話はしない」
(産経【韓国大統領選を歩く・光州】2017.5.4 00:10)
金煕珠さん(66歳)
「時代の流れか、若い世代は皆、文在寅候補に投票すると言っている」
(産経【韓国大統領選を歩く・大邱】2017.5.2 22:27)
冒頭紹介した、西岡力さんの知り合いが働く中小企業でも文を怖いという意識が広がっているというのは、やはり「50代以上の工員たちの間」でした。
若い人たちには、文在寅に対する警戒感はほとんどないようです。
先ほど述べたように、学校とマスコミから親北自虐史観を注入され、その呪縛から抜け出せないからでしょう。
日本にとっても、文在寅が大統領になるのは「怖い」ですよね。
韓国建国以来、最大の「反日の嵐」が吹き荒れることになるかもしれません。
最後に……
韓国の保守派リーダーと呼ばれる趙甲済氏(ジャーナリスト・政治評論家・作家・歴史家)が、文在寅政権を実現させてはいけない12の理由を挙げているので、紹介しておきます。
1. 北韓の核ミサイルを防御するための米軍THAAD配備に反対。彼が大統領になってTHAAD配備を撤回すれば、韓米同盟関係は深刻な葛藤に陥り、北韓の核脅威に韓国人は無防備になる。これは敵を利することだ。
2. 北韓人権問題に対する国連の対北圧迫に反対。大統領としてこうすれば、韓国は世界の公敵になった反人類犯罪者(金正恩)を庇護する反文明国と規定される。敵を利することだ。
3. 大統領になれば真っ先に北韓を訪問、金正恩に会うと約束。大統領になれば最初に会う頂上は米大統領であるべきなのに、平壌にまで出向いて金正恩に「謁見」すれば、韓米関係の毀損はもちろん、韓国の国格が落ちる。
4. 開城工団の閉鎖に反対。大統領になって開城工団を再開、北韓政権にドルを供給すれば、国際社会の対北制裁から離脱、北核廃棄の努力を妨害することになる。
5. 国家連合か低い段階の連邦制統一を推進。この二つの統一方案は大韓民国憲法に違背し、北韓式の共産化統一方案に近い。これを推進するのは内乱行為を構成する。強制的に推進すれば、国民抵抗権の行使を正当化する。
6. 国家保安法の廃止。間諜や共産主義者たちに自由を破壊する自由を与える。
7. 「北韓式社会主義を追求」、統合進歩党解散に反対。大統領になって統進党勢力に活動の自由を与えれば内乱幇助行為になる。これが国家保安法廃止と並行されれば事実上、反逆の自由化を意味する。
8. 「保守を焼き払え」「国の根本を完全に変えよう」「憲法裁判所が朴大統領弾劾を却下すると革命だけだ」云々。大統領としてこの約束を実践すれば、大韓民国守護勢力を粛清し自由民主主義体制を廃棄することになる。憲法に違背する国体変更だ。
9. 否定的な歴史観。1948年の大韓民国建国を否定し、階級史観で書かれた国史教科書の改革にも反対する。大統領が大韓民国の民族史的な正統性を否定すれば国家のアイデンティティを放棄することで、北韓政権を利することだ。
10. 盧武鉉のNLL(西海北方限界線)放棄路線を支持。韓国の首都圏防衛の生命線を壊す行為だ。
11. 韓日軍事保護協定に反対。北韓の核ミサイルに関する情報収集を妨害し、韓日関係を悪化させることで韓米日同盟を難しくし、金正恩を利する。
12. 違法設置物である在釜山日本総領事館前の少女像を撤去した東区庁を「親日」と糾弾。これは無条件的な反日扇動であり国法秩序まで破壊する姿勢だ。民族主義を前面に出して国家を否定する。
ちなみに1.については、北朝鮮による軍事的挑発行為を受け、文は「北朝鮮が核による挑発を続け高度化するなら、THAADの配備は避けられなくなる」というふうに、態度を変えました。
ということは、情勢が落ち着いたら、また元に戻ってしまうのでは?
北朝鮮vsアメリカの『チキンゲーム』、膠着状態に入った感がありますね。
今後どうなるんでしょう?
5月9日の大統領選前後に、北朝鮮がもしかしたら動くのではないかという見方もありますが…。
もっとも、北朝鮮としては従北の文在寅を是が非でも当選させたいだろうから、動くとしても選挙が終わった後でしょうね。
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Comments
怖いという感情は当然だろう.
この人は北が送り込んだ草の者ではないか?
著者はムン・ヒョンヨル氏(ムン候補信奉者)です。
http://kankoku2017.jp/archives/1115/3
上記サイトによると、
「最後まで礼賛本としての域を出ることがなかった」ようですね。
北が送り込んだのか、ミイラ取りがミイラになったのか、すり寄ったのか分かりませんが、同じ年代の方が「怖い」と言うのだから確かなのでしょうね。
愛知主婦さん:
ご指摘ありがとうございます。西岡さんの解説にもその旨書かれてあったので、追記しておきました。
地図を逆さまにして中国大陸から韓国を見てみると孤立しているように見えます。日米のバックアップがなくなればたちまち赤く染まってしまいそうな気がしてしまいます。
半島の南半分が赤く染まっていけば、バッファゾーンはなくなり日本列島が最前線になってしまうことに危機感を抱かないといけないですよね。
●寺社油ぶっかけ汚損事件
●川崎フロンターレ旭日旗ヘイト事件
そして過去に研修生への暴行で問題になった寺院研修を語る企業からくに(韓国ということなのでしょう)が性懲りも無く求人を出して何か企んでいますよ。
お寺企業研修営業職
株式会社からくに - 檜原村
正社員
株式会社からくに はお寺企画会社となります。
企業団体研修・社員研修・新人研修などの営業活動
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今まで甘やかしすぎた。
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