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川内原発は止める必要なし&地震学者の保身 青山繁晴「インサイト・コラム」

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【一覧】「アンカー」など青山繁晴さんテキスト起こし
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■4/20放送 RKB(福岡)「ニュース新発見インサイト」
 青山繁晴の“インサイト・コラム”

160420-04sendai.jpg

 川内原発を止めろという声が出ていますが、止める必要は全くない理由を青山さんが解説。
 地震専門の学者の“保身”への憤りも。

 間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。

※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。
※画像はイメージとしてこちらで付けさせていただいたものです。
画像を利用される方は、直リンクでなく必ずお持ち帰り下さい。当方のサーバーへの負荷軽減のためご協力のほど宜しくお願いいたします。「直リンク」の意味が分からない方はこちらをご覧下さい。現在、直リンクされても画像が表示されない措置をとらせていただいています。



 内容紹介ここから____________________________
 
櫻井浩二(RKBアナウンサー)
「水曜日です。独立総合研究所、青山繁晴さんの登場です。青山さん、おはようございます」

田中みずき(RKBアナウンサー)
「おはようございます」

青山繁晴
「おはようございます」

櫻井浩二
「えー、今朝は熊本、大分で、今も相次いでいる震災に関してですね」

160420-01map.jpg

青山繁晴
「はい。えー、今朝は僕の本職のひとつの、危機管理の専門家のはしくれとして、お話しします」

櫻井浩二
「はい」

青山繁晴
「で、それも原発の危機管理を含めての、実務ですね」

櫻井浩二
「ああー、はい」

青山繁晴
「で、まず、鹿児島県の、川内原発を止めろ、という声があることについてお話しします」

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櫻井浩二
「はい」

青山繁晴
「で、こういう声が、政治家だけではなくて、たとえば僕のところにも、お問い合わせをたくさんいただくんですけれども、これは実は、福島原子力災害の原因が、いかに国民に理解されてないかと、あるいは政治家はいかに不勉強かということだと思います」

田中みずき
「ふーん」

櫻井浩二
「はい」

青山繁晴
「あの重大な事故を起こした福島第一原発も、運命の2011年3月11日午後2時46分、つまり地震の揺れが始まった時に、ぴたりと自動停止してるんですね」

櫻井浩二
「はい」

青山繁晴
「全ての原子炉が、無事に自動停止しました。えー、原発は全て、それが仕組みになっていまして、日本だけじゃなくて世界の原発で、この自動停止っていうのがちゃんと機能してます」

櫻井浩二
「はい」

青山繁晴
「福島原子力災害は、地震の揺れで起きたのではなくて、そのあとに押し寄せた津波に対して、準備が極めて不十分だった。そのために起きた人災なんですね」

櫻井浩二
「はい」

青山繁晴
「で、僕は2011年4月22日、つまり、原子力災害が始まって1カ月強の時に、作業員以外では初めて構内に入りまして」


[画像:2015年3月11日放送「アンカー」

櫻井浩二
「はい」

青山繁晴
「その時に、4号炉っていう、原子炉の建屋を一番しっかり見たんですね。なぜかというと、ここだけがシャッターが開いてたんです」

櫻井浩二
「はぁ、はぁ…」

青山繁晴
「えー、シャッターって言っても、ものすごい巨大なシャッターですけれども。えー、大きなトラックが、荷物を搬入しようとして、そこで地震が来たので、開いたままになったんですね。で、線量はとても高かったですけれども、接近しまして、えー、中をよく見たところ、どんな細管、細いパイプも、ずれてもいなかったんです」


[画像:2015年3月11日放送「アンカー」

櫻井浩二
「ああ〜」

田中みずき
「う〜ん」

青山繁晴
「つまり、日本の原発は、あのひどい地震の揺れには耐えたんですね」

櫻井浩二
「はい」

青山繁晴
「で、もちろんこれはあくまでも一例なんですけれども、もしも、福島原子力災害が地震の揺れで起きたのなら、すぐ、ここの北にあって、同じような揺れに襲われた、東北電力の女川原発は、なぜ無事だったのか

櫻井浩二
「ははぁ〜」

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[女川原発]

青山繁晴
「そこを考えていただきたいんですね。女川原発は、福島第一と違って、ちゃんと高台につくってあったので、津波を免れたからなんですね」

櫻井浩二
「うーん」

青山繁晴
「で、今、再稼働中の川内原発では、現実に、どれぐらい揺れたかというと、すみません、ちょっと数字なんですけれども、8.6ガルから12.6ガル。えー、ガルというのは、加速度の単位で、要は瞬間的に建物にどれぐらい力がかかるかっていうことなんですね」

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[川内原発]

櫻井浩二
「ええ」

青山繁晴
「で、この、川内原発が、自動停止する基準っていうのは、160ガルから260ガルです」

櫻井浩二
「ああ〜」

青山繁晴
「全然話にならないぐらい違うんですね」

櫻井浩二
「ほんとですね。はい、はい」

青山繁晴
「で、しかも福島のあと、原子力規制委員会が定めた基準、で、どれぐらいの揺れに最大耐えなきゃいけないかというのが、620ガルなんですね」

櫻井浩二
「はい」

田中みずき
「うーん」

青山繁晴
「えー、もう一度言いますが、実際には、川内原発では10前後のガルしか揺れてません

櫻井浩二
「うん」

青山繁晴
これを止めるんだったら、そもそも、科学技術はいつも感情論に負けていて、私たちの技術文明は意味をなさないことになるんですね」

櫻井浩二
「ああ〜、そうですね」

青山繁晴
「で、こうした誤解が生まれるのも、実は福島の事実っていうものがちゃんと是正されてないからであって、現在の安倍政権も、前の政権が発表したことをそのまま受け継いでいて、何も説明しないで、再稼働だけするから、こういう誤解が生まれてると僕は思います」

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[画像:2014年10月3日の国会答弁より]

田中みずき
「うーん」

櫻井浩二
「うーん、はい」

青山繁晴
「それから、時間もうあまりなくなってきましたけど、もう2つだけポイントお話ししたいんですけど」

櫻井浩二
「はい、はい」

青山繁晴
「これあの、皆さんお感じになってることだと思うんですけれども、熊本でこんな大地震が起きるとは、知らなかったでしょう?

櫻井浩二
「そうなんですよね。たぶん想定外だったと思うんですよ、皆さん」

青山繁晴
「ええ。で、危機管理が本職の僕もこれ、知らなかったんですが」

櫻井浩二
「ええ」

青山繁晴
「これあの、僕たちだけじゃなくて、たとえば地震学に関連する学者でも知らなかったんです」

田中みずき
「ええ」

櫻井浩二
「ああ〜」

青山繁晴
「で、実際に地滑りの件で聞いてみました。地滑りっていうのは当然、地震学と隣り合った学問ですよね」

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櫻井浩二
「ええ」

青山繁晴
「これあの、ご本名を言いますと、新潟大学の災害復興科学研究所、ここの所長の、福岡浩さんっていう教授、えー、この方やあるいは、地元、九州大学の工学系の教官に僕はそれぞれ聞いてみたんですけれども」

櫻井浩二
「ええ、ええ」

青山繁晴
「皆さん、熊本に、中央構造線ってやつが走ってる、あるいは、えー、活断層があるっていうのはもちろん知っていますけれども、大地震が迫ってるというのは、こういう学者たちでも知らなかったわけですね」

櫻井浩二
「はい」

田中みずき
「ああ…」

青山繁晴
「で、これは実は、21年前の阪神淡路大震災でも、5年前の東北を中心にした大地震でも、同じことが起きてて、起きてしまってから、地震専門の学者さんが、それは分かってた、予想されてたとおっしゃるわけです」

櫻井浩二
「ええ」

田中みずき
「うーん」

青山繁晴
「で、これはですね、僕は神戸生まれなんで、21年前の阪神淡路大震災のあとに、実際に地震学の、当時の大権威に聞いてみたんですね」

櫻井浩二
「はい」

青山繁晴
「そしたら、要するに学会誌に英文の論文で発表してたから、問題ないっておっしゃるわけです」

一同
「はぁ…」

青山繁晴
「これ、実は仲間内での話であって、なぜみんなに分かるように発表しないかというと、仲間内の学会誌だと外れても問題にならないけれども、外で普通の、新聞、テレビでやるように発表すると、たとえば神戸で結局地震が起きなかったり、熊本で起きなかったりすると、非難されると

一同
「ああ〜」

青山繁晴
それを恐れるという保身があるのを、僕はこの時の、大学者との会話で、すごく感じたわけですね」

一同
「ええ」

青山繁晴
「それが、全く変わらないで、今回も起きたわけですね」

一同
「うーん」

青山繁晴
「それから最後に今日もうひとつ申しますと、気象庁が、あとになってから、一番最初の大きな揺れは、前震だった」

櫻井浩二
「はい、はい」

青山繁晴
「あとは本震だった」

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[2度目の大地震は、その後M7.3(阪神淡路大震災と同規模)に上方修正された]

櫻井浩二
「ええ」

青山繁晴
「これ、前震って言葉を知ってる人がどれぐらいいたでしょうか

櫻井浩二
「私も全然知らなかったです、はい」

田中みずき
「初めて聞きました」

青山繁晴
「ええ。実は、この前震って言葉は僕はいちおう仕事柄知ってました。実は、後震って言ったりする学者もいるんですよね」

櫻井浩二
「ほぅ〜」

青山繁晴
「しかし、こういうことについて、たとえば、現役の有名な地震学者が、テレビ番組で、こんなの単なる言葉の問題ですっておっしゃったんですけど、とんでもないそれは認識の誤りであって」

櫻井浩二
「はい」

青山繁晴
「2回目以降はもう余震だと思うから、家に戻った20代の女性が、結局あとからやって来たもっと大きなマグニチュード7.3の大地震で、家が押しつぶされて亡くなってますよね」

櫻井浩二
「はい」

青山繁晴
「それを考えれば、学問研究や、あるいは国民への発表ぶりが、人の命を左右するっていうことを、学者を悪者にして、学者まかせにするんじゃなくて、私たち国民全体が先ほどの、事実とは何かということを、感情とは何かということも含めて、一緒に考えていかないと、また、いつかは来る、東南海地震であったり、首都圏直下型地震の時に同じことが起きてしまうってことを、よく、この際、犠牲を無駄にしないためにも、一緒に考えたいと思います」

櫻井浩二
「ああ〜、そうですね」

青山繁晴
「すみません、最後になりましたが、改めて、犠牲者の方々に、哀悼の意を表したいと思います」

櫻井浩二
「はい、青山さん、ありがとうございました」

田中みずき
「ありがとうございました」

青山繁晴
「はい、ありがとうございます」

櫻井浩二
「独立総合研究所、青山繁晴さんでした」




 ____________________________内容紹介ここまで


 学者に関して、青山さんは公式ブログ(2016-04-19 21:35:04)で、もう少し突っ込んで書かれています。

 誰もが中学生くらいの頃に習う「中央構造線」が通ってはいても、熊本で大地震が予想、懸念されているということを聞いたことがありませんでした。
 このすぐあと、地滑りの権威、すなわち地震学と深い関係のある高名な学者、また九州在住の工学系の優秀な学者、いずれも国立大学の現役教官に尋ねてみると「とんでもない。熊本で大地震が起きる懸念なんて一度も聞いたことがありません」という回答でした。
 いま、地震学専門の著名な学者たちがしれっと「熊本で起きることは分かっていた」と発言していることに、憤りを覚えずにはいられません。
 それは仲間内の学会誌などで述べていたことを主に指しているのであって、学者も、マスメディアも、首都直下型地震と東南海地震についてばかり,国民には、地域の住民には発信してきたではないですか。
 首都直下型地震も東南海地震も極めて重大だからこそ注意喚起が繰り返されているのですが、国の予算、すなわち国民の税金からどっと研究費をはじめお金が出る案件ばかりに集中しているのもまた事実です。

 東北の大地震でも、そしてぼくの生まれた神戸を含めた阪神淡路大震災でも、今回の熊本・九州とまったく同じことがありました。
 起きてから「予想していた」と言うのです。国費をいちばん費やしている人たちが言うのです。
 ほとんど無反省,無自覚に繰り返されています。
 学者だけが悪者なのではありません。マスメディアも政治も行政も、これら一部の学者と、ぐるです。


 また、福島第一原発については、2015年3月まで放送された関西テレビ「スーパーニュース アンカー」で、ご自身の原発取材の中身を何度か紹介されてきました。
 主なもの(書き起こし)のリンクを貼っておきます。

2011/4/27放送「アンカー」福島第1原発構内と所長を青山が取材 最大の問題は5・6号機
2011/5/4放送「アンカー」原発取材続報 - 政権からの圧力!しかし現場には成果も
2015/3/11放送「アンカー」福島第一原発の今を取材!東電や政府が世論を恐れて言えない真実!おかしな議論はもうやめよう!

 他に、原発政策についての解説や提言などをされた回もたくさんありました。
 興味のある方は一覧から辿ってみて下さい<(_ _)>

【一覧】「アンカー」など青山繁晴さんテキスト起こし


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※参考リンク
ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
 青山さんに直接コメントを送れます。
こころが風邪をひいたら
 拙ブログで紹介しきれなかった『アンカー』青山さんの発言を起こして下さっています。
青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
 動画の紹介など情報が大変充実しています。

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