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「アンカー」報道されない日米首脳会談の肝心な部分&森-プーチン会談と北方領土交渉

【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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■2/27放送 関西テレビ「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”

日米首脳会談の成果は?TPPなど課題山積…今後の日米関係を青山ズバリ

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 テレビ欄は上記のようになってましたが、実際はTPPではなくて集団的自衛権や北朝鮮の話でした。日米首脳会談後の官邸では、下手するとオバマ大統領が北朝鮮を暴走させることになりはしないかと、心配する事態になっているそうです。
 後半は森元総理とプーチン大統領の会談と、今後の北方領土交渉について。

 間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
 画像はYouTubeからキャプチャさせていただきました。

※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。
画像を利用される方は、直リンクでなく必ずお持ち帰り下さい。当方のサーバーへの負荷軽減のためご協力のほど宜しくお願いいたします。「直リンク」の意味が分からない方はこちらをご覧下さい。現在、直リンクされても画像が表示されない措置をとらせていただいています。



 内容紹介ここから____________________________

山本浩之
「さ、それではこのあとは、青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーに行きたいと思います。今日はどのような話題でしょうか」

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青山繁晴
「はい。今日皆さん実はあの、僕はネクタイが、あの、ほんとはなかったんです」

山本浩之
「なかった…。え?」

青山繁晴
「はい。えー、実はですね、これさっき関テレに届いたばっかりの、ネクタイで、ていうのは昨日和歌山で講演いたしまして、で、その和歌山の講演で、拉致問題について、すごくしっかりした立派な発言をなさった、一般の方いらしたんです、男性で。今日の国会とえらい違いだなと僕いま思ったんですけど。で、思わず感激してこのネクタイ外して、で、このポケットチーフも、もうそのままこうやって出して、あげたんですよ」

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山本浩之
「あげたんですか」
 
青山繁晴
「ええ、それどうしてかというとですね」

山本浩之
「そのネクタイを、番組で本当は締めるはずだったんでしょ?」

青山繁晴
「ええ。そうです。で、昨日東京帰んなかったんで大阪に泊まったんで、ネクタイないはずだったんですが、このネクタイ見ていただくと、そうです、いま、カメラちょっと捉えていただいてますが、ブルーリボンバッヂですね(一同同意)。ご存知の方多いと思います。拉致被害者を最後の一人まで取り返しましょうってバッヂなんですが、そのバッヂをこうやって、ポケットチーフやネクタイに、編み込んでいかれてる、京都の西陣の渡文(わたぶん)さんっていうですね、西陣織の、職人の方々がいらっしゃるんですよね。で、僕の拙い講演を、京都、だと思いますが、お聴きになったら、そのあとこうやってネクタイを、送って下さるようになってですね、だからこの『アンカー』でも、講演会でも、こういうネクタイをするようになったんですね」

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山本浩之
「そうですね」

青山繁晴
「そのかわり今までのネクタイ使えなくなっちゃったんですけども(笑)。で、あの、昨日実は、あげちゃったっていうの思わずお電話したら、先ほど関テレに、このネクタイとポケットチーフを届けていただいて」

山本浩之
「えー、京都から!?」

村西利恵
「この本番のために…」

青山繁晴
「すみません、ありがとうございます(一礼)」

山本浩之
「あの、すごく、その、講演会での、青山さんらしいその、お気持ちっていうか、それをあげる気持ちは分かるんですけど、番組のこともちょっと考えていただいて、1本余分に持って出るとか(笑)」

青山繁晴
「もうほんとですね(笑)、危機管理ができてないですね、専門家なのに。ま、講演会では『僕らの祖国』って僕の拙い本の、一字一句を全部写したノートを持ってらっしゃる女性の方もいらっしゃって、やっぱその盛り上がりで、そうなったんですけどね。えー、実は、その話、余談でしたんではなくて、今日のキーワード、これなんです(フリップ出す)」

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山本浩之
「『オバマさんが北朝鮮を暴走させる』」

青山繁晴
「はい、この北朝鮮ってのは皆さんもちろんご存知のとおり、拉致事件を実行した、ま、はっきり言うと、テロ犯罪国家ですね。で、オバマさんっていうのは、こないだ安倍さんが日米首脳会談をなさって、で、その成果についてさんざん報道が出ました。で、もうTPPの話が洪水のように出てますが、本当はオバマさんとの会談で、安倍さんが目指したことのひとつは、この北朝鮮について、拉致も核も含めてちゃんと話をするってことだったんです。ところが会談終わった結果、これ下手するとオバマさんが北朝鮮を、暴走させることになりはしないかっていうのをですね、僕の知る限り安倍さんご自身も含めて、いまの官邸や政権が心配する事態になってるんですね。別な言い方すれば日米首脳会談の一番肝心なところ、日本国民にとって一番肝心なところが、報道されてないという事実がありますから、今日あの、急きょ送っていただいたこの、ブルーリボンバッヂのネクタイと一緒に、このお話を皆さんと考えたいと思います」

山本浩之
「分かりました。それではコマーシャルを挟んで、青山さんの解説です」

(いったんCM)

山本浩之
「先に行われた日米首脳会談を受けて、今日青山さんの最初のキーワードは、『オバマさんが北朝鮮を暴走させる』と。どうしてそういう風に感じられたのか。さっそく詳しく解説をしていただきたいと思います」

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青山繁晴
「はい。もちろん暴走させると決まったわけじゃなくて、暴走させかねないっていうことなんですが、それを事前に考えることはとても大切だと思いますね。で、まずこの画像を見ていただくと、ニカーッという例のオバマさんの笑いですけど、これ写真撮る時だけ」

村西利恵
「ああー」

青山繁晴
「はい。会談ではかなり、厳しい顔をすることもあったんですが。もちろんTPPをはじめ、議題が厳しいこともあったけれども本当は事前に、韓国と中国が、アメリカの上下両院議員や地方議員に徹底的な、ロビー工作を行ってて、それが大統領にも実はかなり伝わってて、安倍さんに対して、いわゆる慰安婦の件とか、あるいは歴史認識について、アメリカとも考え違うんじゃないかって、だいぶですね、いわば、その、偏見を持って、その、接してしまったっていうのがありました」

村西利恵
「偏見…」

青山繁晴
「で、それとも実は、戦いながらの日米首脳会談だったんですが、そういうこと、ま、はっきり申してこの『アンカー』以外でほとんどそういうこと報道されてませんね。で、それって実は、その件だけじゃなくて、日米とか日中とか、そういう大きな国の首脳会談になればなるほど、なかなか本当のことは出てこないんです。で、僕は記者時代の、経験で言ってもですね、たとえば僕も最初、日米首脳会談があると、総理に同行してて、そして、日本側のブリーフィングだけ聞いてすぐ記事書いてたんですよ。早く出さなきゃいけないから。ところがいったん記事書いたあとに、気になって、何とか間に合えばアメリカの、アメリカ側のブリーフィングにも行くようになったら、話全然違うんですよね」

山本浩之
「内容が?」

青山繁晴
「ええ。出たテーマも違うし、で、重なってるテーマがあっても、全然話の中身が違ってるってことがあって、ま、平たく言えば、最初の日本側のブリーフィングで出てくるのはだいたい2、3割。で、ずっとそれで報道するから、僕たち日本国民が、知ることのできる中身っていうのは2、3割になっちゃうんですよね

山本浩之
「はあ、はあ…」

青山繁晴
「で、したがって、こういう、大事な会談があったら、そのあとを、主権者・国民としても、ま、フォローしていく、関心持ち続けることは、とても大事だと思うんです。で、関心を持ち続けられる時にですね、実は普通にもう、流れてしまったニュースの中に、ヒントがあります。えー、今回も実は、日米首脳会談のいわば真相についてヒントがちゃんとあるんですね。はい、出して下さい」

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村西利恵
「日米首脳会談のブリーフィングによると、安倍総理が、アジア太平洋地域の安全保障環境が厳しくなっている中、日米同盟を一層強化していくことが重要』だと話したと、いうことでした」

青山繁晴
「はい。この文字、赤くなってるでしょ? でもこの文字って、えー、たとえば新聞の見出しになったり一切してませんね。あの、外務省の公式ホームページにはこれがあって、で、それをいわば、書き写すっていうのか、あの、会談の概要っていうところにね、報道されてますけど、報道されてるのはこれ(赤くしてない部分)ばっかりですよね。安倍さんの方から、日米同盟を一層強化したいと言って、ま、オバマさんもそれは否定しなかった、あるいはそれに乗ってくれたという話、なんですが、これあの、民主党政権時代に日米同盟終わったってことは安倍さんも強調ずっとされてるけれども、それだけじゃないんですよ。これ何でもない言葉に見えますね。アジア太平洋地域の安全保障環境が厳しくなっている、それは、たとえば、竹島もあれば尖閣諸島もあれば、そして北朝鮮の核実験、あるいはミサイルの発射もあるから、一般論を言ってるように見えますよね。ところが実はこれそうじゃないんです。この日米首脳会談の前に、いわば事務方で擦り合わせる時に、もっと具体的な指摘をしてて、それはこれです」

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村西利恵
北朝鮮の動きを中心に、世界が不安定になっている

青山繁晴
「いま、たとえば、中国のいわば傲慢な動き、傲慢と考えざるをえないような、つまり日本の領土の尖閣諸島の、領海に、日にち毎日入ってくるっていうのは、別に中国批判してるんじゃなくて、公平に見て明らかに、国際社会の基準から見ても傲慢ですけど、でも、そういうことも全部あるんだけれども、一番実は北朝鮮の生の動きが、実は日本とアメリカ双方の国益に著しく反することがありますねってことを本当は言って、だから日米同盟を強化しなきゃいけないって言ったんです。じゃあその具体的な北朝鮮の知られざる動きって何なのか。はい、出して下さい」

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村西利恵
「情報当局者によると、『IRBM・中距離弾道ミサイル ムスダンに核弾頭を載せ、在日アメリカ軍基地とグアムを、射程圏内に入れようとしている』

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青山繁晴
「これ、ムスダンっていうそのミサイル自体ですね、あの、いまご覧になってる国民の方々で知ってる人と知ってない人といると思うんです。どっちかというと、ご存知ない方のほうが多いと思うんですね。つまり、いま(VTRで)映ってますけども、これ、2010年の10月の軍事パレードで、いわば公式に初めて姿を現しました。だからまだ、日数経ってないんですね。で、北朝鮮のミサイルって言えば、その、遠くへ飛ばすテポドン、それから、日本をターゲットにした、比較的距離の短いノドン、こういうのが有名だったですよね。で、遠くまで飛ばすミサイルで言うと、ま、こないだ撃ったやつが、1万キロ飛んでアメリカに届くんじゃないかと、ね。だからこないだの核開発も、いやいや、ごめんなさい、核実験も、その、アメリカまで届くやつの、頭に、核爆弾を載せるためじゃないかと言われてきました。それからもう一つは、これ僕も『アンカー』で言いましたけども、その北朝鮮から日本の在日米軍基地に、たとえば横須賀であったり佐世保であったり三沢であったりね、そこに撃ち込む、用意ができてるノドン、いま通常弾頭載せてるんですが、それを、核爆弾に変えようとしてる、その動きもあるんですよ。しかし、本当にいま一番北朝鮮がいわば力を入れて、作業してるのは、その中間のムスダンっていうですね、さっきパレードで見ていただいたように、まだ、ま、世界に登場してから3年も経ってない、ミサイルなんですね」

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青山繁晴
「それは何かというと、もう一回言いますと北朝鮮から撃ってドーンとアメリカに飛んでいくやつ、そしてすぐ隣国の、日本をターゲットにしてるやつ、その中間でですね、だいたい、えー、3500キロから5000キロぐらい、このぐらいに届くわけですね。だから、フィリピンなんかも届くけれども、それよりも、何と言ってもグアムに届くっていうのが、これ重大なことであって、グアムっていうのはこないだ、無残な事件(日本人観光客殺傷事件)もありましたけれども、アメリカの、アメリカのものです。そしてグアムは観光地であると同時に、本当は、このへんにあるハワイと並んでですね、アメリカ軍の世界戦略の要なんですね。で、そこをその射程に入れるために、いわば、核実験もやったんですということを、アメリカ側に実は伝えて、だから日本はこうしますってことを安倍さんは言ったんです。出して下さい」

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村西利恵
日米首脳会談で、安倍総理は、『集団的自衛権の検討を始めた』と伝えました。この集団的自衛権とは、同盟国などが武力攻撃を受けた場合に、自国に対する攻撃とみなして、相手国を攻撃できる権利のことです」

青山繁晴
「はい。集団的自衛権っていう言葉自体はもう耳に馴染んでる方多いと思うんですね。ここに説明、いま村西さんが読んでくれたとおりなんですが、今までの日本政府は、憲法上も許されるけれども、なぜか日本はやりませんっていう、ちょっと奇っ怪な説明をしてたわけですけれども、史上初めて、ま、検討を始めたって言い方だけれども、これは検討っていうのはもちろん、その、国会論議とか、法制度とかそういうことも含めてやんなきゃいけませんって意味であって、内閣総理大臣、日本のトップリーダーとしては、集団的自衛権を行使することに決めましたっていう、非常に重大な言葉なんですね。ところがこのニュース、ちらっと報道されたけどほとんど、大きなニュースとして取り上げられなかった。なぜかというと日本国内でも、これ安倍さん前から言ってることだよねと。だから別にニュース、つまり新しい話じゃないと思ったわけですよ。そしてオバマさんの反応も実はこうでした」

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村西利恵
「これを受けてオバマ大統領は、日本の取り組みを歓迎したのみ」

青山繁晴
「はい。これは実はですね、オバマさんの反応も、日本国内の反応も、本当は本筋をずらしてしまっていて、要はさっき言いました北朝鮮の、ムスダンっていう中距離弾道核ミサイルを、新たに配備しようとしてる、それが一番具体的な、いま目の前の問題だから、日米同盟も今までの、やや、その実効性、つまりそういうことに対しての効き目が弱いんじゃなくて、集団的自衛権をはっきり打ち出して、そういうことを、ミサイルを撃たれたりしないように、戦争にならないように、事前に平和を守るためにこうしましょうって問題提起だったんですが、それを、残念ながら今回、日米首脳会談では、するっと、いわば流された形なんですね」

村西利恵
「流された…」

青山繁晴
「流されたといってももちろん、あの、否定したわけじゃないですよ。アメリカは前からずっとこれを必要だ必要だと言ってきたんですから。しかし、大事なことはいまのリアルな脅威に、対抗するんだってことを本当は、打ち出したかったわけです。残念ながらそれは実現しなかった。その背景に何があるかというと、ひとつはこれなんです」

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村西利恵
「日米首脳会談を受けて、総理側近によると、『オバマ大統領は何もしない大統領だと、安倍総理も認識している』

青山繁晴
「はい、但しこれは安倍さんが、オバマさんは何もしない人だと言ってるわけでは全くありません。だけれども、この『アンカー』の直前に、東京都内で安倍総理の、非常に近い、そして安倍さんを支えてる方、これ、一人を出しましたが、僕の常ですけど、これ複数お会いしました。えー、一人の意見は危険ですからね。そうすると、まあ印象としては、何もしないと。特にその、中国、あるいは北朝鮮という、いわば脅威に対しては、何もしない。国内向けに、あの、医療保険とか、色んなことはなさるけども、外交では動きが鈍い。アルジェリア事件でもそうでしたね。フランスがいくら頼んでも、何も送らなかった。そして特にアジアで言うと、中国や北朝鮮に対して、動きが鈍いので、逆にさっきの話は、今回の集団的自衛権やりましょうっていう話が一般論じゃなくて、北朝鮮を念頭に置いてるからこそ、それが実は分かってるからこそ、オバマ大統領はさらっと流してしまったっていうのが、実は、厳しい話ですが、本当なんです。で、さらに、こういう事実もあります。はい、出して下さい」

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村西利恵
「情報当局者によると、『ケリー国務長官の起用で、アメリカの軍事オプションはなくなったと判断し、北朝鮮は強気に出ている』

青山繁晴
「はい。えー、ヒラリー国務長官が最初の1期目で辞めてしまったっていうの、皆さんご存知で、なぜ辞めたのかを未だにヒラリーさん説明してないけれども、ま、ひとつは4年後の大統領選挙に出たいからって説もあるけど、やっぱりオバマさんとの考え方の違いは、あります。で、ヒラリー・クリントン、旦那様のビル・クリントン元大統領と合わせて、チャイナマネーを受け取っていたって批判がアメリカで徹底的に行われ、だからこそ中国に対してむしろ厳しい姿勢を取ってきて、尖閣諸島でいうと、日本の強い味方をしてくれたんです。ところが、オバマさんはそのヒラリーさんが辞めたいっていうのをするっと認めて、かわりに、ケリーさん、かつて大統領選挙に出たケリーさんですね、ちょっと顔の長いケリーさん、えー、このケリーさんは顔が長いので有名ではなくてですね、親中派で有名なんですよ。親中派って日本の政治家で山のように聞きますが、実はアメリカのほうがもっと多いです

一同
「うーん」

青山繁晴
その代表格のケリーさんを国務長官にしたっていうことはですね、その、北朝鮮は結局は中国と、その、裏でつながってますから、それに対して、その軍事的なオプション、つまり戦争を仕掛けるっていうのはなくなったと、北が判断してるっていう情報の証拠があるという風に、情報当局者、これ日本の情報当局者で、これも僕は複数確認いたしました。日本は情報機関いくつもありますから。そして、それが、えー、最終的に何もやらないってことはないと思いますけど、いまのところ北朝鮮は強気に出てしまってる。この、この間に、つまりアメリカはやがて2年後に中間選挙ってありますが、それまではそうだろうからその間に、核開発を終えて、ムスダンにも核爆弾積んでしまおうということが、いまの動きになってるわけです。中間選挙を超えて、オバマ政権の末期になると、むしろもう、やむをえず、北朝鮮に攻め込むってこともあるかもしれませんが。こういうことを全体通じて言うとですね、実は今回の日米首脳会談の残したもの、あるいはそこから出てきた新しい意味というのは、実は報道されてない、こういう意味があるんです。はい、出して下さい」

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村西利恵
アメリカを過剰に頼りにしない

青山繁晴
「はい。えー、日米同盟の強化っていうのは、必ず必要です。これはアメリカと日本との関係だけじゃなくて、現代の世界では、単独で安全保障を実現できる、主要な国はありません(一同同意)。一国だけで防衛できるっていうのは、幻想であって、価値観が近いところを探して、同盟組むしかありません。民主主義のあり方は違うけれども、民主主義のルールはアメリカとは一致してるから、日米同盟の強化は必要だけれども、オバマさんの個人の問題にするんじゃなくてですね、その、アメリカを過剰に頼りにしない日本の自立というものをつくる、実はチャンスが来てるってことでもあって、そういう、その、今回、日米首脳会談に対して冷静な受け止めができているっていうのはですね、少し政治が、ま、あえて言うとマシになったのかなと思うんです。まぁ、あの、安倍総理の側近でですね、オバマさんのことを弁護士みたいだって言った人もいます。昨日ですけどね、僕に、いや、一昨日ですけど、一昨日です。なぜかというと、弁護士みたいっていうのは、要するにあの、時間あたりいくらだと」

山本浩之
「はあー」

青山繁晴
「という仕事のやり方で、全身全霊で、たとえば同盟国のためにも、拉致問題のためにもやってくれるタイプじゃない。ブッシュ大統領は、おかしなこともいっぱいあったけれども、横田さんご夫妻と会ってくれたり(注:会ったのは早紀江さんと、めぐみさんの弟の拓也さん)、その、時間関係なく、拉致被害者のためにやってくれるとこあったけど、オバマさんにそれを期待するのは無理だってことなんですね。でもそういうことが全体に冷静に分かったって意味は、もう一度言いますがちゃんとあります。その上でじゃあ安倍外交、ま、じりじりと前に進んでるけれども、懸念がないかというと、いま目の前に大きな懸念事項ありますよね。はい、出して下さい」

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村西利恵
「今月21日、森元総理が、安倍総理の親書を携えて、ロシアを訪問しました」

青山繁晴
「はい。これわざとらしく横のテーブルで、お茶なんぞ飲んでらっしゃいますが、これあの、問題はですね、森元総理は、このロシア行く前に、北方領土は4島じゃなくて、3島でいいと、いう話をはっきり言われたわけですよね。その人に安倍さんが親書を手渡してしまって、しかもこんなに和気あいあいと会談されるってことは、もう4島返還っていうのは安倍総理は、旗を降ろしたのかと、国際社会や我が日本国民に思われても不思議じゃないですね。したがってこれは一体どういうことなのか。先ほど、一昨日、もう情報当局者と会ったと言いましたが、この人はもう安倍さんと非常に近い人なんで、これどういうつもりなんですかと。僕あの、どうするつもりって聞いたんじゃなくて、思わず、どういうつもりですかと(笑)、何かあの、非常に朝早い時間なんですけど、詰問してるような言い方になってしまったんですが、さあ何て答えが返ってきたでしょうか。それを後半やります。キーワードはこれです(フリップ出す)」

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村西利恵
「ここでズバリキーワードは、『技ありを重ねて一本勝ちへ』。ロシアとの北方領土交渉は今後どう展開していくのか。このあと、詳しく話していただきます」

(いったんCM)

山本浩之
「ま、今回、森元総理大臣はロシア訪問を受けて、ま、その成果を強調というか、ま、はっきり言って自画自賛されていたわけですけれども、実際のところ、じゃあどうだったんでしょうか。続きをお願いします」

青山繁晴
「はい。えー、森さんロシアに行かれて、プーチンと会われて、もうその話の中で肝心要なのは、この一点、1箇所だけです。はい、出して下さい」

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村西利恵
「会談の席でこのような会話がありました。森元総理が『引き分けの真意は?』と聞くと、プーチン大統領は『双方受け入れ可能な解決を意味する』。これ解説をお願いします」

青山繁晴
「何かほとんど禅問答みたいな(一同笑)、あの、話ですが、ま、もともと去年の3月に、プーチン大統領がわざわざ、プーチンさんがわざわざ、その北方領土問題に触れて、えー、引き分けで解決するべきだってことを言ったわけですよ。で、本当は森さんその意味分かんないはずがないんですが、まあ今回、ま、これも、正直言って僕はわざとらしいと思うけど、引き分けの真意は何ですかと聞いたら、プーチンさんはもう当たり前のことしか言わなかったんですね。その引き分けってプーチンさんにとったら好きな柔道の話のつもりなんですよ。しかし、それを、ま、領土問題に置き換えたら、双方が受け入れ可能な解決だと。しかし本当は、引き分けっていうのはこんなの当たり前だから、つまり、どの島、どの島のこと言ってんですかと、聞かなきゃいけないですよね。でも森さんそれ聞いてません。これは、あの、表になってないんじゃなくて、僕の調べた限りで言うと、実際に聞いてないわけですよね。で、したがってこれは、この、この会談で何かを解決しようっていうんじゃなくて、その、ま、安倍さんに対して、この、森さんの敷いてる路線に乗っかれよという意味の、ロシア訪問ですよね。で、その路線って何なのかというとこれです」

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村西利恵
「3島なのか、2島なのか」

青山繁晴
「うん、これいまね、クエスチョンマーク付いてるんですけどね、本当はこれ違うと思うんですよ。というのは、この森さんと、プーチン大統領、森さんが総理の時にですね、イルクーツクっていうところで、すでに会談をしてて、その時に、歯舞・色丹を先に返してもらうと、日露関係正常化っていうか、その、友好条約も含めてやりますよってことをですね、合意しちゃってるんですよ。で、あくまで先行ってことになってますよ? しかし、歯舞・色丹っていつも言ってますが、歯舞島はない、それぐらいちっちゃな島であって、色丹島、いまでこそロシア人がたくさん入ってしまってるけど、もともと、開発もほとんどなかったぐらいの島で、この国後・択捉と比べると、もう話にならないわけですけど、これを先行させていったんそれで納得しておきながら、あとで大きなものをロシアが返すなんてことは、あるわけがない。外交だから変わったことが起きるんじゃありません。外交も人間のやることですから、普段の皆さんの商売、ご商売・ビジネスと変わりありませんから、そんなことはないわけですよ。だから本当は、2島だと。2島ってのは、両方とも分かってしまってるから、これなんちゃってなんですよ、本当は

山本浩之
「え、だけど、ロシアに行く直前に、フジテレビの報道番組に出て、線引きましたよね」

[参考:1月9日のBSフジの番組より、森元総理が引いた線]
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青山繁晴
「ええ、で、それが3島なんですよね」

山本浩之
「3島だったですよね」

青山繁晴
「いまヤマヒロさんが言ったとおり、国後って書いてあるけど、ここに線引っ張って見せたわけですよね。だから、それははっきり言うと、この、もう2島で二人は合意しちゃってるのを、ごまかすためです」

村西利恵
「ごまかすため…」

青山繁晴
つまり、3島って話もあるよねって言っといて、この、いや、最初からこの二人はもう2島で、イルクーツクで話できちゃってるじゃないかってことを、違うかのように、これ見せてるわけですね

山本浩之
「うんうん…」

青山繁晴
ですから、安倍さんが総理の特使として、親書を手渡して、森さんを行かせたのは、僕は間違いだと思います

山本浩之
「ああー」

青山繁晴
「安倍外交の、ひとつの僕は失敗だと思ってます。で、だもんで、実は、一昨日の朝約束をして、総理に非常に近い、ま、政府の高官に、思わず詰め寄ってしまったわけです。この番組で何度も言いましたが、本当の日本の北方領土は4島だけじゃなくて、樺太の南半分、そして千島列島の全部の島が、いまもこの瞬間も日本のものですから。但しそれを全部取り返せって言ってるんじゃないですよ。僕はいわば、一種の右の立場で言ってるんじゃなくて、国際法に基づいて言ってるだけですから。僕は愛国者ですが、この番組は愛国心で言ったりしてません。そうやって、その、4島を取り返すためには、南樺太と千島全島と言って、初めて話半分になって、国後・択捉も返ってくると言ってる。逆に、千島全島と南樺太が返ってこないと解決じゃないって、そんなことはないです。戦争に負けたんですから。そのことは受け入れなきゃいけない。ところがですね、安倍総理が森さんに親書渡してここに出した、ロシアに出してしまったってのはこっち(2島)に向かってることになるわけですよね。だもんでもう一回言いますが、詰め寄ったところ、一昨日の早朝、総理側近の政府高官は何てお答えになったか。僕はけっこう驚いたんですが、こうお答えになったんです。はい、出して下さい」

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村西利恵
「この訪露の真相は、『交渉を進めるふりをしているだけ。2島返還もありません』

山本浩之
「ほぉーー」

青山繁晴
「これ言葉のまんまなんですよ」

村西利恵
「ありません…」

青山繁晴
「はい。交渉を進めてるふりをしているだけだよ。だよは取りましたが。ね。2島返還もありませんと。すごく大きな声で、ま、個室でしたが、おっしゃったわけですよ。で、僕は、それってどういう意味ですか?それって右手では、その、北方領土交渉をやるように見せながら、要するにそんな2島返還とかで、いまはやったら決着しちゃうから、これはずーっと続ける、続ける、続ける、オン・ザ・テーブルだとずっと言っといて、テーブルに載っけてるよって言っといて、左側で違うことするってことですかと言ったら、そのとおりだと。じゃあその左手で、何をするかというと、これなんですよ」

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村西利恵
安倍外交の戦略は、ロシアと連携しつつ、経済協力を進めて、中国にプレッシャーをかける

青山繁晴
「はい。政府高官が言ったのは、青山さんもロシアがいま困ってるのは知ってるよねと。そのとおりです。アメリカでシェールガスっていうものが、採り出し、が始まってですね、その、ロシアはいま資源だけで、資源のビジネスだけで経済もってるんですよ。どんどん資源の価格はいま下がっていて、そしてやがては日本の自前のメタンハイドレートも出てきそうですから、このまま行くとロシアはじり貧なんですよ。だから必ず日本と経済協力をしたい。だからプーチンさんが去年の3月からわざわざ北方領土問題を言ってるのは、領土がどうこうが本心じゃなくて、つまり日本と経済協力ができる、環境をつくりたい。つまり北方領土をほったらかしにするんじゃなくて、北方領土問題もちゃんとこうやって交渉してますよって見せたら、日本国民も納得してくれるだろうと。そしたら左手で、その、日露の経済協力が進むだろうと。日露の連携ができるとしたら、確かに中国には大きなプレッシャーになります。最近プーチン大統領の体制下で、ロシアは非常に中国に、脅威を感じるようになっていますから。つまりそれは本当は日本で報道されてないけど、中国軍の新しい動きも見て、そう考えてるわけですね。そしてこれは、最終的に何につながるかというと、これにもつながるんです」

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村西利恵
北朝鮮問題にも有効

青山繁晴
「はい。あの、先ほど、あの、このコーナーの冒頭で、この、京都の西陣の方々がつくって下さった、この拉致被害者奪還のためのネクタイも、だからお話ししたんですが、核だけじゃなくて拉致問題も含めて、この日露の連携ができたら確かに北朝鮮に対しても強いプレッシャーになることはなります。但しこれはですね、私たち主権者がしっかり考えなきゃいけないのは、じゃあ領土問題は、交渉のふりだけですむのか。そのまま棚上げにしていいのか。これは、その、安倍外交は確かにぎりぎりのところで、実は現実策をやろうとしてますね。それは竹島の日の、式典もそうだったですね。それをいつまでもそのままでいいのか。ねじれがたとえば解消できたあとにどうするのかってことを、いまから私たちは考えた上で、主権者として、参院選にも臨んでいくべきだと思います」

山本浩之
「分かりました。ありがとうございました」

 ____________________________内容紹介ここまで


 「安倍外交の戦略は、ロシアと連携しつつ、経済協力を進めて、中国にプレッシャーをかける」っていう箇所ですが、これは危ないよって意見をどこかで聞いたなと思ったら、つい先日読んだ産経新聞の「正論」でした。

 北海道大学名誉教授・木村汎氏の「北方領土を徘徊する2匹の妖怪」と題された論説です(産経新聞2/26付朝刊掲載)。

【過大評価する余り、ロシアと組んで中国に当たるように勧める戦略は、短絡思考の最たるものといえよう。ましてや、そのためにロシアに対し、北方領土返還の要求を緩めるべきだなどと説くのは、大間違いである。
 第1に、そのような戦略は、中露関係を単純に捉える過ちを犯している。ロシアは中国に対し「二重戦略」で臨んでいるからだ。…(略)
 第2に、日露が対中提携作戦を組む場合、誤ったメッセージを全世界に発信することになりかねない。日本人は外交便宜上、領土要求の旗も容易に降ろしてしまう国民だという印象である。…】


 全文は上記リンク先からどうぞ(全部で4ページあります)。


 この日の「アンカー」では他に以下のニュースで青山さんの解説がありました。

・エジプト気球墜落事故
・2012年度補正予算 参議院本会議でわずか1票差で可決、成立
・女子ジャンプ・高梨沙羅選手、世界選手権を終え帰国
・「PM2.5」問題 環境省、基準値2倍超で外出控えるよう呼びかけ

 拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言については、誰にも手渡してはならない自由意志さんが後日文字起こしして下さると思うので、そちらをご覧下さい。
 (※しばらくお休みされていましたが、復活されています)


※参考リンク
ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
 青山さんに直接コメントが送れます。
誰にも手渡してはならない自由意志
 拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
 動画の紹介など情報が大変充実しています。

※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし






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※拉致被害者奪還 日本列島縦断デモ行進はじめ、各種デモ・集会のまとめ
 http://ameblo.jp/hosyuyamato/

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 NY州議員宛にメールを出して下さった方々のもとに、Mark Butler下院議員から「いただいた情報に基づいて、私は決議案に署名しない決定をなしました」という返信が届いています。米国の議員さんは韓国側の情報しか知らないor問題自体をよく知らないので、まずは知ってもらうことが大切です。効果はあります。まだの方はぜひメールを送って下さい(下院を中心に)。

 以下も慰安婦関係のお知らせです。よろしくお願いします。
デトロイト 慰安婦少女像建立 絶対阻止!メッセージを送ろう!
ニュージャージ州議会 慰安婦決議に反対のメッセージを送ろう!


megumi080328.jpeg アニメ「めぐみ」配信中。
 英語・中国語・韓国語版もあります。ダウンロードはこちらから。コピーフリーです。世界に広めましょう!

「島根県の竹島英文ページを検索に引っ掛かり易くする作戦」もよろしく。
takeshima dokdo dokto tokdo tokto
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