「アンカー」アメリカ支配終焉でリーダーなき世界&ポスト菅の構図
※【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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■8/10放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
前半は、アメリカのドル支配が終わったあとのリーダーなき世界。日本にとってのチャンスとは?
後半はポスト菅の構図。有力候補と言われる3人の「文藝春秋」掲載論文についても。
なお、山本浩之キャスターは夏休みにつき、メイン司会は岡安譲キャスターです。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeからキャプチャさせていただきました。
※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。
※また画像を利用される方は、直リンクでなく必ずお持ち帰り下さい。当方のサーバーへの負荷軽減のためご協力のほど宜しくお願いいたします。「直リンク」の意味が分からない方はこちらをご覧下さい。
内容紹介ここから____________________________
岡安譲
「さ、そしてこういった世界経済の動きについては、このあとの、“ニュースDEズバリ”のコーナーで、青山さんに詳しく解説していただけるということなんですが」
青山繁晴
「はい。あの、今、岡安さんが言ってくれた通りですね、今日はメインキャスターだから急に岡安さんと呼んで…」
岡安譲
「(笑)いつも『岡安ちゃん』なんですけど…(一同笑)」
青山繁晴
「普段は岡安ちゃんと呼んでるんですけどね(笑)。えー、だから本心は、岡安ちゃんなんですが、今、あの、岡安キャスターからその、世界経済の動きについて今日のコーナーってことを言われたんですけれども、ま、もちろん、その手がかりは世界経済の動きです。その、今、非常に本質的な危機が起きてますから。ただ今日コーナーでお話ししたいのは、その、経済だけのことに見えることがもっと本質的なことに直結してるからこそ、私たちは、今日このコーナーで一緒に考えるべきじゃないでしょうかということなんですね。えー、そして、だからこそ、今日のキーワードはこれです(フリップ出す)」
岡安譲
「『世界の終わりと始まり』」
青山繁晴
「はい。これあの、さっき、本番5分前ぐらいに、ディレクター陣と、このキーワードで行きたいと言った時に、青山さん、この文言、大袈裟じゃないですかっていう意見もありましたが」
岡安譲
「ええ、その直前に、はい」
青山繁晴
「いや、大袈裟じゃないです。あの、同時株安って今までいっぱいありましたでしょ?」
岡安譲
「ありました」
青山繁晴
「何度もありましたね。その度に大変だ大変だと言ってきたんですが、今回は意味が違うんです。まさしく、今までの世界が終わり、同時に、新しい世界の始まりです。新しい世界が始まるってことは、当然痛み、さっき(ストレートニュースの解説で)言いましたその、企業の中の切り替えのような痛みを伴うけれども、そこには必ず、新しい芽生えがあるわけですから。そのことを、考えたいと思います。一緒に考えたいと思います」
岡安譲
「世界経済をはじめにして、一体どんな動きが見えてくるのか。詳しくはコマーシャルのあとです」
(いったんCM)
岡安譲
「えー、このところニュースの話題の中心は経済問題です。で、今日の青山さんのコーナーも、入口は経済問題なんですが、そこから世界の本質が見えてくるというんですね。キーワードは『世界の終わりと始まり』。一体どんなお話なんでしょうか。青山さん、お願いします」
青山繁晴
「はい。えっと、まずこれ見ていただくと、その、今まで、アメリカの発行する国債、債券というのは世界で一番、安全なものだと言われてきたんですが、だから今まで一度も格下げてなかったですけど、史上初めて、ま、格下げってことが、あの、起きました。で、これで、同時株安も起きたので、えー、G7と言ってますけども、ま、経済の先進国7カ国の、財務大臣とか、中央銀行の総裁が、ま、普段だって集まるんですけど、これあんまりにも急ぐっていうので、電話会談やったんですよね。で、その電話会談で、おととい(8月8日)、その共同声明ってのが出たわけですけど。そのおとといの共同声明っていうのは、正直、僕が読んでも、ま、今までと同じように、緊急に連携しなきゃいけませんね、頑張りましょうみたいな、抽象論ばっかりだったわけですが、それについて、当然日本の財務大臣、日本の財務大臣はその電話会議にもちろん出てますから、何を言うかが非常に、国の内外で注目されたんですが、野田さん、こういうふうにおっしゃったんですね。はい、出して下さい」
村西利恵
「おとといの『G7緊急共同声明』を受けて、野田財務大臣は、『G7の声明に、為替に関しても入れるべきと話した』と述べました」
青山繁晴
「うーん、これいつも、この『アンカー』で申してるんですけど、ニュースというのは本当はオモテの発言から、実はずるっとウラが見える」
村西利恵
「このウラは…」
青山繁晴
「(写真示して)うん、野田さんのこの辺りから後ろが、ずるっと見えると。後ろにいる人のことじゃなくて(一同笑&ざわ)、もっと奥が見えると、いう感じするんですね。これね、まず、G7の声明に、今言いました共同声明に、為替に関しても入れるべきだと私は言ったんですよと、こうやってもう胸を張ってるわけですよ」
村西利恵
「自分の成果を強調している…」
青山繁晴
「成果を強調してるんですが、ということは、もともとは、為替に関しては話してないんだよねってことですよ」
一同
「ああー」
青山繁晴
「でしょ?だから、その緊急電話会議やったけど、円高が大変だよね、円高じゃいけないよねって話は、出てませんということになるわけですよ」
岡安譲
「世界ではそれが話題にすらならないということですか」
青山繁晴
「ええ。円高でいいじゃんって話になってんじゃないかっていうのが実はここでもうほんとは分かるわけですね」
一同
「ああー、そうですね」
青山繁晴
「残念ながら新聞、テレビでそういう報道は全然ないですけれども、本当は、普通の国民の方々が普通に見ていただけると実は分かるわけですね。ま、その野田さんが言ってる根拠ってのをまず見るとですね、共同声明の中にまずこういう言葉があります」
村西利恵
「為替レートの過度の変動や、無秩序な動きは経済に悪影響」
青山繁晴
「うーん、これも、ま、原文の英語も含めて、確かにあとで突っ込んだような文章になってるわけですよね。えー、まあこれもあるよねってことをいちおう言いましょうっていう、ニュアンスですけれども、だから、その野田さんが、ま、胸を張ってるようにですね、この過度の変動、つまり円高、行き過ぎたドル安、ユーロ安、そして円高っていうのは、無秩序になってしまうから、経済に悪影響があるよねと。そうは書いてあるんだけど、だからどうする、はないわけですよ」
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■8/10放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
歴史的な転換期を迎えた世界!円高・株安に秘められた真相を青山がズバリ
前半は、アメリカのドル支配が終わったあとのリーダーなき世界。日本にとってのチャンスとは?
後半はポスト菅の構図。有力候補と言われる3人の「文藝春秋」掲載論文についても。
なお、山本浩之キャスターは夏休みにつき、メイン司会は岡安譲キャスターです。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
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岡安譲
「さ、そしてこういった世界経済の動きについては、このあとの、“ニュースDEズバリ”のコーナーで、青山さんに詳しく解説していただけるということなんですが」
青山繁晴
「はい。あの、今、岡安さんが言ってくれた通りですね、今日はメインキャスターだから急に岡安さんと呼んで…」
岡安譲
「(笑)いつも『岡安ちゃん』なんですけど…(一同笑)」
青山繁晴
「普段は岡安ちゃんと呼んでるんですけどね(笑)。えー、だから本心は、岡安ちゃんなんですが、今、あの、岡安キャスターからその、世界経済の動きについて今日のコーナーってことを言われたんですけれども、ま、もちろん、その手がかりは世界経済の動きです。その、今、非常に本質的な危機が起きてますから。ただ今日コーナーでお話ししたいのは、その、経済だけのことに見えることがもっと本質的なことに直結してるからこそ、私たちは、今日このコーナーで一緒に考えるべきじゃないでしょうかということなんですね。えー、そして、だからこそ、今日のキーワードはこれです(フリップ出す)」
岡安譲
「『世界の終わりと始まり』」
青山繁晴
「はい。これあの、さっき、本番5分前ぐらいに、ディレクター陣と、このキーワードで行きたいと言った時に、青山さん、この文言、大袈裟じゃないですかっていう意見もありましたが」
岡安譲
「ええ、その直前に、はい」
青山繁晴
「いや、大袈裟じゃないです。あの、同時株安って今までいっぱいありましたでしょ?」
岡安譲
「ありました」
青山繁晴
「何度もありましたね。その度に大変だ大変だと言ってきたんですが、今回は意味が違うんです。まさしく、今までの世界が終わり、同時に、新しい世界の始まりです。新しい世界が始まるってことは、当然痛み、さっき(ストレートニュースの解説で)言いましたその、企業の中の切り替えのような痛みを伴うけれども、そこには必ず、新しい芽生えがあるわけですから。そのことを、考えたいと思います。一緒に考えたいと思います」
岡安譲
「世界経済をはじめにして、一体どんな動きが見えてくるのか。詳しくはコマーシャルのあとです」
(いったんCM)
岡安譲
「えー、このところニュースの話題の中心は経済問題です。で、今日の青山さんのコーナーも、入口は経済問題なんですが、そこから世界の本質が見えてくるというんですね。キーワードは『世界の終わりと始まり』。一体どんなお話なんでしょうか。青山さん、お願いします」
青山繁晴
「はい。えっと、まずこれ見ていただくと、その、今まで、アメリカの発行する国債、債券というのは世界で一番、安全なものだと言われてきたんですが、だから今まで一度も格下げてなかったですけど、史上初めて、ま、格下げってことが、あの、起きました。で、これで、同時株安も起きたので、えー、G7と言ってますけども、ま、経済の先進国7カ国の、財務大臣とか、中央銀行の総裁が、ま、普段だって集まるんですけど、これあんまりにも急ぐっていうので、電話会談やったんですよね。で、その電話会談で、おととい(8月8日)、その共同声明ってのが出たわけですけど。そのおとといの共同声明っていうのは、正直、僕が読んでも、ま、今までと同じように、緊急に連携しなきゃいけませんね、頑張りましょうみたいな、抽象論ばっかりだったわけですが、それについて、当然日本の財務大臣、日本の財務大臣はその電話会議にもちろん出てますから、何を言うかが非常に、国の内外で注目されたんですが、野田さん、こういうふうにおっしゃったんですね。はい、出して下さい」
村西利恵
「おとといの『G7緊急共同声明』を受けて、野田財務大臣は、『G7の声明に、為替に関しても入れるべきと話した』と述べました」
青山繁晴
「うーん、これいつも、この『アンカー』で申してるんですけど、ニュースというのは本当はオモテの発言から、実はずるっとウラが見える」
村西利恵
「このウラは…」
青山繁晴
「(写真示して)うん、野田さんのこの辺りから後ろが、ずるっと見えると。後ろにいる人のことじゃなくて(一同笑&ざわ)、もっと奥が見えると、いう感じするんですね。これね、まず、G7の声明に、今言いました共同声明に、為替に関しても入れるべきだと私は言ったんですよと、こうやってもう胸を張ってるわけですよ」
村西利恵
「自分の成果を強調している…」
青山繁晴
「成果を強調してるんですが、ということは、もともとは、為替に関しては話してないんだよねってことですよ」
一同
「ああー」
青山繁晴
「でしょ?だから、その緊急電話会議やったけど、円高が大変だよね、円高じゃいけないよねって話は、出てませんということになるわけですよ」
岡安譲
「世界ではそれが話題にすらならないということですか」
青山繁晴
「ええ。円高でいいじゃんって話になってんじゃないかっていうのが実はここでもうほんとは分かるわけですね」
一同
「ああー、そうですね」
青山繁晴
「残念ながら新聞、テレビでそういう報道は全然ないですけれども、本当は、普通の国民の方々が普通に見ていただけると実は分かるわけですね。ま、その野田さんが言ってる根拠ってのをまず見るとですね、共同声明の中にまずこういう言葉があります」
村西利恵
「為替レートの過度の変動や、無秩序な動きは経済に悪影響」
青山繁晴
「うーん、これも、ま、原文の英語も含めて、確かにあとで突っ込んだような文章になってるわけですよね。えー、まあこれもあるよねってことをいちおう言いましょうっていう、ニュアンスですけれども、だから、その野田さんが、ま、胸を張ってるようにですね、この過度の変動、つまり円高、行き過ぎたドル安、ユーロ安、そして円高っていうのは、無秩序になってしまうから、経済に悪影響があるよねと。そうは書いてあるんだけど、だからどうする、はないわけですよ」
一同
「うん」
青山繁晴
「だから、あの、例えば日本は今、市場介入をやってますけれども、やりましたけれどね、始めましたけれども、それを、日本1カ国でやったらそんな巨大な世界の為替マーケットに対抗できるわけはないから、当然欧米と、連携するんですが、とは言ってないわけですよ」
岡安譲
「いわゆるその、協調介入という…」
青山繁晴
「協調介入。協調介入の約束はないわけですね」
岡安譲
「ないんですか」
青山繁晴
「但し、これから先も協調介入がないとは絶対言い切れないけれども、しかし非常に気になる言葉が書いてあって、それはこれです」
村西利恵
「市場で決定した為替レートを支持」
青山繁晴
「はい。これ皆さんびっくりするでしょう?だって、あの、もう過去形になっていて、今までのマーケットで決まった為替レートは支持するって言ってるんだから、これ例えばさっき、お話に出てた輸出企業からしたら、えー?!と」
岡安譲
「えー?!ですね」
青山繁晴
「70円台、1ドル70円台を支持するのかってことにこれは当然なりますよね。ということは、この、この話もですよ、これから先60円とか50円になるんだったら、それは考えますけれども、今の77円とか、場合によっては76円も含めて、まあしょうがないのかっていうふうに読めるわけですよ。で、従って、これを野田さんが胸を張るっていうのは、胸を張ってみせなきゃいけないのかもしれないけど、この顔見るとどうも本心で胸を張ってるみたいだから。野田さん、意外にも顔に表れる人なんですよ。最近官僚的な物言いが過ぎるからそう見えないだろうけど、本来は顔に出る人。だから、ちょっとそれは、やっぱり認識が違う、つまり、その、円高を話し合うために、この緊急電話会議をやった、というふうに野田さん自身も多少は思い込んでるんじゃないか。つまりその、財務官僚の手の平で、そう思い込んでしまってるんじゃないかっていう疑いもありますね。じゃあその上で、本当に話し合われたのは何かというのは、それが非常にショッキングなんですけれども、これです」
村西利恵
「G7で話し合ったのは、基軸通貨がなくなる、つまりアメリカ支配の終わりについて話し合った」
青山繁晴
「はい。これはですね、あの、基軸通貨っていうのは、もちろんドルのことなんですけれども、これあの、何となく決まっていったんじゃなくて、本当は、第二次世界大戦、ま、あの、このスタジオにいる人間まだ生まれてませんけれども、えー、第二次世界大戦が終わる1年ぐらい前の、1944年7月のことですね、えー、アメリカのブレトン・ウッズっていう所で話し合いが行われたんですね、えー、40数カ国集まってですね、もうどうせ戦争はたぶん、日本やドイツが負けて終わるんだから、戦後どうするか。で、それまでは、イギリスのポンドが基軸になってたんですけども、それを、戦争が終わったならば、アメリカのドルに切り替えましょうってことを決めたわけです。だから1944年ですから、もうそれからずーっとの間ですね、えー、70年近く…」
岡安譲
「67年、そうですね」
青山繁晴
「はい、60数年それが続いてきた。で、その間には例えば1ドルが360円だった、固定相場だったのを、変動相場に切り替えたり、色んな変化はあったけど、でも、ドルがずーっと基軸で、で、ドルを通じて、その、アメリカが支配する体制がずーっと世界を、ま、世界で続いてきたわけですね。で、アメリカが、その、支配すると、いう言い方もできるけど、同時にそれはアメリカを頼みにするってことでもあって、ま、日本がアメリカ頼みってよく言われることですけども、それだけじゃない、本当は世界中が、アメリカ頼み、ドル頼みでやってきた。ところが、今回のドルの不安、ドル安っていうのは、あの、単なる一時的なことじゃなくて、根本的なことがあってですね。で、それはどうしてかというと、皆さん今から3年ぐらい前を考えていただくと、2008年のこと、リーマンショックってのありましたね。で、その時に、ま、先週の『アンカー』でも申しましたけれども、サブプライムローンって無茶な話があって、要するに、支払い能力がないと、ほんとは分かってる人に、住宅ローンだったら貸してもいいよっていう間違った政策をアメリカもとっていて、そして民間の、その債務が、焦げ付いた債権が、山のようにたまってしまって、それを政府が肩代わりしたんですね。ところがアメリカ政府といえども金庫はカラですから、どうしたかというと、アメリカ政府が新たに借金をして、えー、それで、つまり国債を発行したわけですね。国債っていうのはつまり国の借金ですから。それをアメリカだけじゃなくて、もう日本も含めて世界中がそれをやったわけですよ。ということは、国の借金がどんどん膨れ上がっていくから、やがては、国の、その歳出、つまりお金が出ていくのを少なくしなきゃけないし、国の歳入、国に入ってくるお金を増やさなきゃいけないことが分かっていたのに、結局3年の間、何もできないで、やがて危機が来ると分かっているのに何もできないまま今日(こんにち)のことを迎えたんですよ」
岡安譲
「起こるべくして起こったということですね」
青山繁晴
「3年ですよ。3年の間、来るのに、手を打てなかったってことは、逆に言うと、打つ手がないってことなんですよ。もはや、もうアメリカ政府も含めて、打つ手がないんだと、そういう、つまり、アメリカが世の中を動かしてくれるってことがもう終わる、これは世界が終わると言っても決して誇張じゃありません。だってもう一回言いますよ、70年近く、それで世界はやってきたんですから。それが一番象徴的に表れたのはこれでした」
村西利恵
「オバマ大統領は日本時間きのう未明の会見で、『格付け会社が何と言おうとも、アメリカは、これからもずっとAAA(トリプルエー)国家であり続ける』と、話しました」
青山繁晴
「はい。オバマさんは、あー、アメリカで、アフリカ系アメリカ人、つまり黒人として初めて大統領になった人ですよね。それを支えたのは演説ですよ。演説の天才であることは間違いがない。オバマさんが一生懸命考えて言ったのがこれだった。AAAってのは格付けのことを言ってるわけですよね。Aが3つ並んでると。格付け会社ごときが何を言ってもアメリカはAAAなんだと、考えた末に言ったら、どうなったかというとこれです」
村西利恵
「さらに株安へ」
青山繁晴
「はい」
村西利恵
「逆効果?」
青山繁晴
「全く逆効果で、これは、こんなこと言ってる暇があったら具体的なこと言ってくれよということだったわけですね。で、そのあと、その、アメリカの自主的な中央銀行が、じゃあ、その、ドルをもっとジャブジャブ市場に出しますよと、さっきストレートニュースでやった、話はしたんですけれども、しかしこれは象徴的です。すなわち、アメリカ政府としては、実は打つ手が根本的にないんじゃないかということを、株式市場が問いかけたってことですね」
岡安譲
「うーん」
青山繁晴
「で、それがさらに、株の世界だけにとどまらず、何を意味するかというと、これです」
村西利恵
「アメリカの信用が失墜したということで、リーダーなき世界になってしまうと」
青山繁晴
「はい。あの、さっき言いました通り、第二次世界大戦を契機に、このイギリスからアメリカに、世界の中心が移ったわけですよね。ということはアメリカもいつかそりゃローマ帝国と同じで、終わり来るだろうから、アメリカのあとに次のリーダーが、まともなリーダーがいるんであれば、世界はいわば続いていくわけですよ」
岡安譲
「ちょっと待って下さいね。となったら、今、巷では、中国というのが非常に大きな国家です、勢いもあるというふうに見られているんですが、それはリーダーたり得ないということですか」
青山繁晴
「そうです。たり得ません。その、岡安ちゃん、岡安キャスターが言った通りね(呼び方言い直したので一同笑)、言った通りだからここに中国の国旗、五星紅旗も載っけて、ここに地図も出してあるんですが、皆さん、これ独裁国家です。ね。アメリカは戦争ばっかりしてる困った国だけども、でも民主主義の理念を掲げて、世界が何とか民主主義、つまり普通の人の権利を大事にしましょうということだったでしょ?ところが世界、じゃあ中国をリーダーにしてもう一回独裁、あの、大昔の独裁国家がいっぱいあったような時代に、戻るんですか?(笑)」
一同
「確かに…そうですね…」
青山繁晴
「ね。そりゃもう笑ってしまう話です。で、何よりも、通貨の人民元が、自由に流通できないんです。中国共産党の指導の下に、えー、値打ちを決められる通貨ですから、それを世界の基軸通貨ってことは、これあの、中国が好きとか嫌いとか、そんな話じゃない。あの、共産党独裁をどう評価するかの話じゃなくて、現実問題、そんなことは全く不可能です。ね。地球が火星にならない限り。(首を捻って)いや、火星になってもどうか知りませんが、不可能なんで、だからこれまずダメなんですよ。じゃあユーロはどうなのかと。ね。この旗は見たことないって人もいるかもしれませんが、これはユーロ、あ、ごめんなさい、EU、ユーロを持ってる、統一通貨ユーロを持ってるEUの旗です。ね。これEU全体の旗なんですが、EUは、まさしくアメリカに成り代わろうとしたんじゃなくて、アメリカ頼みじゃなくて、2つの極にしたいと。ね。アメリカに対抗できるようにしたいってことで、どんどんこれ、こうやって伸ばしていったんです、拡大していった。その結果は、例えばこの辺りのギリシャとかを呑み込んだために、弱い部分を呑み込んだために、ギリシャの国家、あの、破綻を防ぐために、強いドイツとか、あるいは、ドイツよりは弱いけども、しっかりした経済もあったフランスなどが、一生懸命こうギリシャなんかに、その、自分の援助をしなきゃいけないから、やっぱり全体がもうこうやって傾いてるから」
村西利恵
「なるほど」
青山繁晴
「EUの先行きはないと見られて、ユーロが安くなってるわけですね。その意味からも円が高くなってるわけです。こないだ僕はイギリス、フランスに出張した時に、円の値打ちが上がってるのでもうびっくりしましたけれどもね。逆に言うとユーロが、どんどん下がっていってるわけです。ということは、ユーロは、じゃあこういうその、弱い国々も切り捨てられるのかと。ね。それEUの基本理念に反するんじゃないかってことになって、これもリーダーは当面は少なくとも難しいです。じゃあ他に何があるのか。この、ほんとは例えばインドとかありますけれどね。インドを考えたら、今の例えば、インドの現実の問題、ひどい児童労働があったり、その、とても、ま、制度としては民主主義だけども社会的に民主主義とはとても言えない」
村西利恵
「そうですね」
青山繁晴
「そういう問題を克服するのに、10年でききますか?それは、これも、その、インドがいい悪いじゃなくて、現実問題として、やっぱりそれは20年30年かかるんですよ。その間、世界どうすんのか。ずーっとその、リーダーのない世界でいなきゃいけない。そしてこれが、一番どこに負担かかってくるかというと、ここに私たちの日章旗がありますが、こういうことなんです」
村西利恵
「リーダーなき世界で、日本に負担がのしかかる」
青山繁晴
「はい。日本にこそ、負担がのしかかってくる。これはどういうことかと言いますとね、これあの、全く具体的な話なんですね。その、アメリカは今後どうするのか。その、さっき言いました通り、その、歳入を増やす、国の収入を増やす、例えば増税ですけども、皆さん、オバマ大統領は、来年の11月に大統領選挙なんです。それまでに、増税なんて言えるはずがないんです」
岡安譲
「確かにそうですね」
青山繁晴
「だからこれから1年以上の間、もう増税の件はタブーなんですよ。そうすると、アメリカが、当面どうするかというとですよ、中央銀行のやる仕事以外に何ができるかというと、出ていくお金を減らすことしかありませんね。で、出ていくお金のうち、社会保障や教育減らせないっていうの、オバマさんがもう明言しました。それがアメリカの民主党政権の、いわばその、軸でもあるから。じゃあ何を減らすかというと、これは、もう一つしかないんですよ。はい、岡安キャスターどうですか?」
岡安譲
「これは軍事費、防衛費…」
青山繁晴
「あ、その通りです、はい、打ち合わせなしなんですが。えー、ニュー・サブキャスターに聞くべきだったかな(一同笑)」
岡安譲
「それも一つの手でしたよね(笑)。林くん(林弘典キャスター)、また次の機会に…」
青山繁晴
「はい。えー、林ちゃん、でも、林ちゃんごめんなさいね、林さん、でも言いにくいな(笑)」
岡安譲
「林ちゃんでいいですよ(笑)」
青山繁晴
「林ちゃんでも答えられ、当然答えたと思うんですけど、軍事費以外にないんですよ。軍事費を削るっていうのは、アメリカは9・11同時多発テロもありましたから、国内の守りを弱くすることは絶対できませんから、その、海外に今まで展開してきた軍事力を、アメリカの領土内に、もう今も下げつつあるんですが、もっと下げていかなきゃいけないってことに必ずなります」
村西利恵
「日本にある基地も例外じゃないですね」
青山繁晴
「そうです。だからこそ、その、日本がこの、日本国だけじゃなくて東アジア、ないしは西太平洋も含めてですね、本当は安全保障の負担が、非常に大きくなっていく。日本は、その、財政赤字がすごいですから、その、どんどん防衛費を削っていってるわけですよね。それなのに、日本に負担がやってくるってことで、当然、これは影響が一番来るのは日本なんですよ。ところが、しかしこれは、こういうことでもあります。はい、出して下さい」
村西利恵
「一方で日本は、独立自立の大チャンス」
青山繁晴
「はい。今日は、あの、第二次世界大戦の前、終わる前の、1944年から実は話始まったんですけどね、その話の中心の一つは実は日本が二度と立ち上がらないように、日本は有色人種として初めて例えばアメリカ海軍と戦ったんですから、日本にだけは、本当の独立自立をもたらさないと、いうことが、実はずーっと長いこと世界を支配してきた、考え方でもあったわけですよね。で、中国や韓国が日本の戦争責任をずっと声高に言うのも、実は中韓だけじゃなくて世界中のそういうことが背景にあったからです。しかし、それがとうとう、もうアメリカが負担できなくなった以上は、日本の高いモラルや、高い技術、それと、私たちは、自前の、オリジナルな民主主義をずーっと培ってきて、これは今の政治がどうであろうとも、日本の民主主義っていうのは本当の民主主義として、世界に信頼されてます。これは、仕事で世界を歩いてきた僕の一番の実感ですから。だから、当然、日本は、本来の、つまり、もう70年ぐらい前の戦争の話じゃなくてですね、現在の日本、そして子々孫々の未来の日本として、独立自立して下さいということになるんですから、これは、大きなチャンスが巡ってきた、そのちょうどタイミング合わせて、皆さんこれがあるわけです」
村西利恵
「今月末にも、民主党代表選挙へ」
青山繁晴
「はい。僕は今日ストレートニュースのとこで、菅さんがもう、何月何日に辞めようかってのはそれは大した話じゃないと申したのは、もう、いわば歴史的使命はもう終わっててですね、新しい首相が、次の世界に、つまりリーダーなき世界の中で、リーダーなきってことは、その、日本も含めて多極になるわけです、大きな極になる、その中で日本はアジアに対して大きな責任があります。それをどうするかが問われる、ね、代表選挙を行われる、というのは僕は日本は実は、世界の運命とカチッと、歯車が噛み合ってきたと思うんですよ。それは、実は日本にとっては、その、大きな課題であると同時に、やっぱり私たちの新しい、国家になる大きなきっかけだと思いますから、後半に向けてのキーワードはこれです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは、『芽』。民主党代表選挙の構図とポスト菅の行方について、このあと詳しく話していただきます」
(いったんCM)
岡安譲
「青山さんのCM前のキーワードは『芽』でした。リーダーなき世界で果たして民主党代表選からこの希望の芽が生まれるんでしょうか。青山さん、解説をお願いします」
青山繁晴
「はい。えー、後半の解説の前に…」
岡安譲
「あ、そうですね、僕、あの、一つ質問があるんですけれども。あの、アメリカは今まで軍事力を背景に世界を支配してきたわけではないんですか?というのは、ドルの支配が終わったからといって、必ずしもアメリカ支配が終わらないんじゃないかという疑問なんですが」
青山繁晴
「うん、あの、まずアメリカの軍事力っていうのは例えばイラク戦争、を通じて、新しいテロリストの戦い方には通用しないってことが分かってしまって、だから軍事力の支配自体が、弱くなってるんですよ。で、それと、実は岡安さんの、岡安キャスターの質問とても大事なのは、その、本当に世界を支配してきたものは、アメリカ軍よりも、ほんとはアメリカ軍も支えるところのドルだった。どうしてかというと、アメリカはさっき言った通り戦争ばっかりしてきましたが、戦争、一つだけしてない、大事な相手ありましたよね。林さん」
林弘典
「戦争をしていない国?」
青山繁晴
「アメリカが戦ってない国」
林弘典
「……」
青山繁晴
「はい、時間切れです(一同笑)。これは、もちろんソ連なんですよ。旧ソ連」
林弘典
「ああー」
青山繁晴
「だって米ソが対決してたのに、ソ連とだけは戦争しなかったでしょ?もちろん核戦争が怖かったからだけれども。戦争しなかったのに、ソ連は自分で崩壊しましたね。だから軍事力だけで、アメリカは世界を支配してきたはずはないんですよ。どうしてソ連が、アメリカと対抗しきれなかったというと、ソ連の通貨のルーブルでは、もう全然その、対抗できなかったということなんですよ。従って、その、ドルこそがアメリカの支配の支えだったわけですね。で、その、ドルに対して、今、信頼が弱くなってるっていうのは、アメリカの借金が、日本円に直すと1100兆円になってしまっていて、とんでもないから、ということなんですが、日本の借金、国家としての借金全部合わせると900兆円だから、単純に言うと日本はマシなように見えますけど、本当は経済の規模が違いますから、その、GDPと比べると、アメリカはだいたいGDPと同じぐらいの借金、日本は2倍の借金ですから。だから、まさしく今回代表選挙をやる、新首相を選ぶ、その時に何が争点になるかというと、国内外から注目されてるのが、その900兆円の借金どうしますかっていうことなんですよね。そして皆さん、こういうのって何かこう、あの、運命絡み合うもので、今日、まさしくこの10日に、こういうことが起きたんです。はい、出して下さい」
村西利恵
「野田さん、馬淵さん、海江田さんというポスト菅の有力候補3人が、同時に論文を発表しました」
青山繁晴
「はい。これ実際には文藝春秋、今日発売の文藝春秋に、3人のいわゆる論文がずらっと並んでるんですよ。僕は本当に、ご自分が書いたかなってのは多少疑問を持ちましたけどね。こう喋ったことを、ライターがまとめて、で、見出しは編集部が付けたんじゃないかとも思いましたが、ま、その辺は分かりませんけれど。まず海江田さんから言うと、もう海江田さん、この論文でアウトです」
村西利恵
「アウト?」
青山繁晴
「ええ。海江田さんとも僕、長い付き合いですけれども、ご本人ここにいらっしゃっても同じことを申します。というのは、もう菅さんに対する恨み節だけなんですよ。菅さんがひどかったから自分は大変だったってことをお書きになっていてですね。しかしね、菅さん、もう辞める人なんですよ。ね。これやるんだったら、もう1カ月前に、この論文出してなきゃいけないです。で、従って、国会で、涙をこぼされたことも含めて、もう海江田さんは、ここに有力候補と書いたけども、かつては有力候補だったかもしれないけど、もう実質的にもう無理だと思いますね。じゃあ注目は残り2人なんですが、まずその、野田さん、現職の財務大臣ってこともあって、実はこの論文というやつの、中身、海外でも注目されましたが、読んで、僕は愕然としました。はい、出して下さい」
村西利恵
「野田さんの論文の抜粋です。タイトルは、『今こそ“中庸”の政治を』。『政府・与党は、6月30日に社会保障・税一体改革の成案をまとめました。(中略)私は覚悟をもってこの一体改革を実現していきたい』」
青山繁晴
「これはですよ、一般的には野田さんは、増税をあえてやって、えー、財政赤字を減らすと、いう路線だと見られている」
村西利恵
「そうとれますよね」
青山繁晴
「ええ。それを、はっきりご自分の考えとして書くならまだいいんですけれども、政府・与党は6月30日に、その、増税しても、社会保障と両立、増税して両立できるように一体で改革するってこと決めましたね、私はそれをやるんですと言ってるから、じゃあ新しい首相になる意味はどこにあるんですかということになりますよね(一同苦笑)。要するにご自分が何をなさるかっていうのが、実は窺えなくて、あの、長い論文なんですけれども、読んでいくうちに、まああの、眠くなるっていうか肩が凝るっていうのか、もうこれお役人が書いてももうちょっと、読みやすいんじゃないかと思ったんですよ。で、その上に、タイトル、中庸の政治っていうようになってるんですけどね。これあの、野田さん、僕は実は党内を見てるんじゃないかなって疑問を持ちます」
一同
「ああー」
青山繁晴
「というのは、もう党内めちゃくちゃですよね、小沢・反小沢で。だからそれを見てると、もう、あの、小沢・反小沢で分裂したら、その、民主党が分裂して、次にその政権失うのは明らかだから、とにかく両方が仲良くできるようにって、そこに意識が行ってるんじゃないか。というのは、世界の経済危機の中で、中庸って言って、できるんですか?中庸と言ってて、例えば増税のような痛みが出ることをできるんですか?その時に日本でやってない、例えば食料品とか生活必需品には非課税というような思い切ったことが、中庸でできるのかっていう根本的な疑問が、どうしても出てしまう。じゃあ次の馬淵さんはどうでしょうか」
村西利恵
「馬淵さんの論文のタイトルは、『一匹狼の挑戦状』。『増税に舵を切るべきではない。(中略)緊急事態下であるから2009年マニフェストを見直さざるを得ない部分が出てくるかもしれない。(中略)財源の問題も含め、判断していくべきだろう』」
青山繁晴
「はい、まずこの一匹狼の挑戦状っていうタイトル、これさっき言った通り本当は編集部が付けるんですが、でも本人も納得して付けたわけですね。これ読むと、これ見ただけで、ああ、小沢さんの支持がないと、あの、推薦人20人もう本当は危ないのかもしれないと。だから、どっかで小沢さんと妥協したいんだろうなってこと窺えるんですが。その上で、これ(増税に舵を切るべきではない)小沢さんがずっと言ってることですね」
一同
「そうですね」
青山繁晴
「さっきのニュースでもありましたね。だからこれ小沢さんと仲良くできますよって言ってるんですが、じゃあ、どうやって、えー、その財政赤字減らすか。少なくとも、バラマキのマニフェストってのは当然やめなきゃいけないと、いうことになるんですが、これを、この、緊急事態だから、見直さざるを得ない部分が出てくるかもしれない。ね。そしてその財源の問題も含めて、判断していくべきだろうって書いてる。あなた評論家ですかと。ね(一同笑)。あなた評論家だったら、代表選挙なんか出るのやめたらどうですかと、いうことになってしまって、これも肝心なところスルッとこう、逃げてるところがあって。その上で、こういう時になると必ず出てくるキーパーソンが、この方ですよね」
村西利恵
「『代表選の出馬について、みんなが推してくれて目指すなら、裁判の結果が明確になってからだ』と小沢元代表が話したと、この平野貞夫元参議院議員の講演で明らかになりました」
青山繁晴
「はい。平野さんはこの『アンカー』にも参加、時々してくれる、ほんとに小沢さんの最後に残った側近で、だから平野さんが言う小沢さんの話ってのは基本的に嘘はないんですが、これ見るとびっくりするでしょ。え?小沢さんがやっぱり代表選挙に出るのかと。ね(一同ざわ)。違います。本当はこうです。はい、出して下さい」
村西利恵
「本意は、意に沿う人を立てる」
青山繁晴
「はい。だって皆さん、裁判の結果っていつ出るんですか?ね。あの、初公判が10月6日って決まりましたでしょ。そして、ま、急いでも来春ぐらいですよ。代表選挙はもう今月の末におそらくやるんですよ。まさか来年の春になるわけないから、小沢さんもそんなこと百も承知で、要するに自分は出ないよと。しかし、本当は自分が出て、マニフェストを絶対変えるなとか、増税するなってこと言いたいんだから、それに沿う奴が出たら、俺が支えてやるぜっていうことなんですよね、本当の意味は(一同同意)。だから、全体の構図としてはこうなります」
村西利恵
「今までの話を総合すると、こういう図ですね」
青山繁晴
「はい。こういう図になるんですが。まずここにビリビリってこうひび割れが入ってるけど、これは相変わらず、反小沢・親小沢という構図が基本的にありますねってことなんです。野田さんは中庸って言ってんだから、こっちにこう乗っかりたいんだろうけど、でも、増税する以上は小沢さんとやっぱり合わない。そして、ここに例えば前原さんがいらっしゃって、その、意欲的、北方領土にも行かれて意欲的に見えるけど、野田さんが出ることも含めて、今回は僕は出ない可能性の方が強いと思います。ね。で、その上で、こっちは、小沢さんの支持が、まず馬淵さんに来たら、馬淵さんは、若さも活かして出るであろうと。しかし話し合いが上手く行かなかったら、そこに鹿野さんが代わりに出てくる、小沢系の候補として。そして、同じ小沢さんでも、これ小沢鋭仁さんていう方ですが、一般的には知名度がないですけど、ご本人はとても、自分に自信を持ってる方です。この方も古くから知ってますけれども。だから、だからじゃなくてその上で、この人は、鳩山系なんですね。ということは、鳩山由紀夫前総理と、小沢さんの話が水面下でできれば、実はこういう人(馬淵・鹿野)よりも、ね、あるいは自分で勝手に出るかもしれないけども、こういう人(馬淵・鹿野)よりも、その、小沢一郎さんと鳩山さんが談合したら、こういう人(小沢鋭仁)がぐっと出てくる場面はあり得る。しかし、小沢一郎さんはおそらく小沢鋭仁さんをあまり評価してないから、もしも小沢鋭仁じゃ嫌だと言った場合にはもう一人、隠し候補がいると思います。それはこの方です」
村西利恵
「それが平野元官房長官(一同驚き)」
青山繁晴
「はい。鳩山さんの側近として、えー、知られた人ですけど。ご本人は意欲あると僕は思ってます。えー、そしてそのさっき言いました小沢さん鳩山さんの話し合いによっては、平野さんが出てくる可能性もあります。えー、これが、代表選の構図なんですけれども、その、話、今まで聞かれるとですね、その、キーワードは『芽』ってなってるけども、一体どこに新しい希望の芽があるんだと、いうふうに思われたと思うでしょ?実は、これに関して、あります。はい、出して下さい」
村西利恵
「それが、民主・自民・公明の3党できのうマニフェスト『見直し』で合意したこと」
青山繁晴
「はい。これ、こんなことが芽になるのかと思われるかもしれませんが、しかし、経過、理由は色々あっても、とにかくマニフェストのバラマキではダメだねっていうことを、これいったんもう合意したんですね。これまさしく芽です。すなわち、その、世界の経済を考えたら、世界の実情を考えたらですよ、2009年にやった選挙の時に、こういうことに対して、民意もいったん、民意としてはイエスを出したから政権交代したんですね。これを、考え方を変えましょうっていうことになりますから、芽であり、そして最後に申しますが、代表選挙、このまま行くと、民主党の規定では、党員やサポーターに外国人が、年間6000円あるいは年間2000円の会費払ったら、なれて、党員・サポーターが参加したら、外国人が参加する代表選挙が行われてしまう。そのことも含めて、皆さん民主党員でなくても、こういうマニフェストの見直しも前に進めて、新しい日本の経済を作る、問題提起をして下さいと、いうことを国民の側から、早く呼びかけないと代表選挙終わってしまいます。私たちも声を挙げるべきだと思います。はい、以上です」
岡安譲
「はい。ありがとうございました。以上“ニュースDEズバリ”でした」
____________________________内容紹介ここまで
青山さんに言われて思い出しましたが、外国人OKの民主党の党員・サポーター制度、自民党などに突っ込まれて「改正する」みたいなことを言っておきながら、直さずそのままの状態で来てますよね(-.-#)
ただ、今のところ、次の民主党代表選は2パターン考えられるようです。
ひとつは、政治空白を作ってはいけないということで選挙運動期間を短くする。そのため投票は国会議員のみとする。
もうひとつは、ここはじっくり決めた方がいいということで選挙運動期間を長めにする。国会議員だけでなく党員・サポーターにも投票してもらう。
つまり、前者のパターンで選挙をやれば、外国人の関与はひとまず取り除くことはできるんですね。
ただ、この大切な時期に次の日本の指導者を決めるわけですから、あまり急いでやるのもどうかと。
私のような民主党とは無関係の人間であっても、候補者の政策論争なんかはやはりしっかり聞いてみたいという希望もあったりしますから。
もっとも、誰がなっても所詮は民主党政権だし、期待はできないっていうのが大前提としてあったりもするんですけどね…(T^T)
この日は他に、「退陣3条件」の1つ特例公債法案が今国会成立見通しで菅首相が月内に退陣表明との見方強まる、ポスト菅をめぐる駆け引きが活発化、世界同時株安や止まらない円高、などのニュースで青山さんの解説がありました。
これら拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言については、誰にも手渡してはならない自由意志さんが後日文字起こしして下さると思うので、そちらを是非ご覧下さい。
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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「うん」
青山繁晴
「だから、あの、例えば日本は今、市場介入をやってますけれども、やりましたけれどね、始めましたけれども、それを、日本1カ国でやったらそんな巨大な世界の為替マーケットに対抗できるわけはないから、当然欧米と、連携するんですが、とは言ってないわけですよ」
岡安譲
「いわゆるその、協調介入という…」
青山繁晴
「協調介入。協調介入の約束はないわけですね」
岡安譲
「ないんですか」
青山繁晴
「但し、これから先も協調介入がないとは絶対言い切れないけれども、しかし非常に気になる言葉が書いてあって、それはこれです」
村西利恵
「市場で決定した為替レートを支持」
青山繁晴
「はい。これ皆さんびっくりするでしょう?だって、あの、もう過去形になっていて、今までのマーケットで決まった為替レートは支持するって言ってるんだから、これ例えばさっき、お話に出てた輸出企業からしたら、えー?!と」
岡安譲
「えー?!ですね」
青山繁晴
「70円台、1ドル70円台を支持するのかってことにこれは当然なりますよね。ということは、この、この話もですよ、これから先60円とか50円になるんだったら、それは考えますけれども、今の77円とか、場合によっては76円も含めて、まあしょうがないのかっていうふうに読めるわけですよ。で、従って、これを野田さんが胸を張るっていうのは、胸を張ってみせなきゃいけないのかもしれないけど、この顔見るとどうも本心で胸を張ってるみたいだから。野田さん、意外にも顔に表れる人なんですよ。最近官僚的な物言いが過ぎるからそう見えないだろうけど、本来は顔に出る人。だから、ちょっとそれは、やっぱり認識が違う、つまり、その、円高を話し合うために、この緊急電話会議をやった、というふうに野田さん自身も多少は思い込んでるんじゃないか。つまりその、財務官僚の手の平で、そう思い込んでしまってるんじゃないかっていう疑いもありますね。じゃあその上で、本当に話し合われたのは何かというのは、それが非常にショッキングなんですけれども、これです」
村西利恵
「G7で話し合ったのは、基軸通貨がなくなる、つまりアメリカ支配の終わりについて話し合った」
青山繁晴
「はい。これはですね、あの、基軸通貨っていうのは、もちろんドルのことなんですけれども、これあの、何となく決まっていったんじゃなくて、本当は、第二次世界大戦、ま、あの、このスタジオにいる人間まだ生まれてませんけれども、えー、第二次世界大戦が終わる1年ぐらい前の、1944年7月のことですね、えー、アメリカのブレトン・ウッズっていう所で話し合いが行われたんですね、えー、40数カ国集まってですね、もうどうせ戦争はたぶん、日本やドイツが負けて終わるんだから、戦後どうするか。で、それまでは、イギリスのポンドが基軸になってたんですけども、それを、戦争が終わったならば、アメリカのドルに切り替えましょうってことを決めたわけです。だから1944年ですから、もうそれからずーっとの間ですね、えー、70年近く…」
岡安譲
「67年、そうですね」
青山繁晴
「はい、60数年それが続いてきた。で、その間には例えば1ドルが360円だった、固定相場だったのを、変動相場に切り替えたり、色んな変化はあったけど、でも、ドルがずーっと基軸で、で、ドルを通じて、その、アメリカが支配する体制がずーっと世界を、ま、世界で続いてきたわけですね。で、アメリカが、その、支配すると、いう言い方もできるけど、同時にそれはアメリカを頼みにするってことでもあって、ま、日本がアメリカ頼みってよく言われることですけども、それだけじゃない、本当は世界中が、アメリカ頼み、ドル頼みでやってきた。ところが、今回のドルの不安、ドル安っていうのは、あの、単なる一時的なことじゃなくて、根本的なことがあってですね。で、それはどうしてかというと、皆さん今から3年ぐらい前を考えていただくと、2008年のこと、リーマンショックってのありましたね。で、その時に、ま、先週の『アンカー』でも申しましたけれども、サブプライムローンって無茶な話があって、要するに、支払い能力がないと、ほんとは分かってる人に、住宅ローンだったら貸してもいいよっていう間違った政策をアメリカもとっていて、そして民間の、その債務が、焦げ付いた債権が、山のようにたまってしまって、それを政府が肩代わりしたんですね。ところがアメリカ政府といえども金庫はカラですから、どうしたかというと、アメリカ政府が新たに借金をして、えー、それで、つまり国債を発行したわけですね。国債っていうのはつまり国の借金ですから。それをアメリカだけじゃなくて、もう日本も含めて世界中がそれをやったわけですよ。ということは、国の借金がどんどん膨れ上がっていくから、やがては、国の、その歳出、つまりお金が出ていくのを少なくしなきゃけないし、国の歳入、国に入ってくるお金を増やさなきゃいけないことが分かっていたのに、結局3年の間、何もできないで、やがて危機が来ると分かっているのに何もできないまま今日(こんにち)のことを迎えたんですよ」
岡安譲
「起こるべくして起こったということですね」
青山繁晴
「3年ですよ。3年の間、来るのに、手を打てなかったってことは、逆に言うと、打つ手がないってことなんですよ。もはや、もうアメリカ政府も含めて、打つ手がないんだと、そういう、つまり、アメリカが世の中を動かしてくれるってことがもう終わる、これは世界が終わると言っても決して誇張じゃありません。だってもう一回言いますよ、70年近く、それで世界はやってきたんですから。それが一番象徴的に表れたのはこれでした」
村西利恵
「オバマ大統領は日本時間きのう未明の会見で、『格付け会社が何と言おうとも、アメリカは、これからもずっとAAA(トリプルエー)国家であり続ける』と、話しました」
青山繁晴
「はい。オバマさんは、あー、アメリカで、アフリカ系アメリカ人、つまり黒人として初めて大統領になった人ですよね。それを支えたのは演説ですよ。演説の天才であることは間違いがない。オバマさんが一生懸命考えて言ったのがこれだった。AAAってのは格付けのことを言ってるわけですよね。Aが3つ並んでると。格付け会社ごときが何を言ってもアメリカはAAAなんだと、考えた末に言ったら、どうなったかというとこれです」
村西利恵
「さらに株安へ」
青山繁晴
「はい」
村西利恵
「逆効果?」
青山繁晴
「全く逆効果で、これは、こんなこと言ってる暇があったら具体的なこと言ってくれよということだったわけですね。で、そのあと、その、アメリカの自主的な中央銀行が、じゃあ、その、ドルをもっとジャブジャブ市場に出しますよと、さっきストレートニュースでやった、話はしたんですけれども、しかしこれは象徴的です。すなわち、アメリカ政府としては、実は打つ手が根本的にないんじゃないかということを、株式市場が問いかけたってことですね」
岡安譲
「うーん」
青山繁晴
「で、それがさらに、株の世界だけにとどまらず、何を意味するかというと、これです」
村西利恵
「アメリカの信用が失墜したということで、リーダーなき世界になってしまうと」
青山繁晴
「はい。あの、さっき言いました通り、第二次世界大戦を契機に、このイギリスからアメリカに、世界の中心が移ったわけですよね。ということはアメリカもいつかそりゃローマ帝国と同じで、終わり来るだろうから、アメリカのあとに次のリーダーが、まともなリーダーがいるんであれば、世界はいわば続いていくわけですよ」
岡安譲
「ちょっと待って下さいね。となったら、今、巷では、中国というのが非常に大きな国家です、勢いもあるというふうに見られているんですが、それはリーダーたり得ないということですか」
青山繁晴
「そうです。たり得ません。その、岡安ちゃん、岡安キャスターが言った通りね(呼び方言い直したので一同笑)、言った通りだからここに中国の国旗、五星紅旗も載っけて、ここに地図も出してあるんですが、皆さん、これ独裁国家です。ね。アメリカは戦争ばっかりしてる困った国だけども、でも民主主義の理念を掲げて、世界が何とか民主主義、つまり普通の人の権利を大事にしましょうということだったでしょ?ところが世界、じゃあ中国をリーダーにしてもう一回独裁、あの、大昔の独裁国家がいっぱいあったような時代に、戻るんですか?(笑)」
一同
「確かに…そうですね…」
青山繁晴
「ね。そりゃもう笑ってしまう話です。で、何よりも、通貨の人民元が、自由に流通できないんです。中国共産党の指導の下に、えー、値打ちを決められる通貨ですから、それを世界の基軸通貨ってことは、これあの、中国が好きとか嫌いとか、そんな話じゃない。あの、共産党独裁をどう評価するかの話じゃなくて、現実問題、そんなことは全く不可能です。ね。地球が火星にならない限り。(首を捻って)いや、火星になってもどうか知りませんが、不可能なんで、だからこれまずダメなんですよ。じゃあユーロはどうなのかと。ね。この旗は見たことないって人もいるかもしれませんが、これはユーロ、あ、ごめんなさい、EU、ユーロを持ってる、統一通貨ユーロを持ってるEUの旗です。ね。これEU全体の旗なんですが、EUは、まさしくアメリカに成り代わろうとしたんじゃなくて、アメリカ頼みじゃなくて、2つの極にしたいと。ね。アメリカに対抗できるようにしたいってことで、どんどんこれ、こうやって伸ばしていったんです、拡大していった。その結果は、例えばこの辺りのギリシャとかを呑み込んだために、弱い部分を呑み込んだために、ギリシャの国家、あの、破綻を防ぐために、強いドイツとか、あるいは、ドイツよりは弱いけども、しっかりした経済もあったフランスなどが、一生懸命こうギリシャなんかに、その、自分の援助をしなきゃいけないから、やっぱり全体がもうこうやって傾いてるから」
村西利恵
「なるほど」
青山繁晴
「EUの先行きはないと見られて、ユーロが安くなってるわけですね。その意味からも円が高くなってるわけです。こないだ僕はイギリス、フランスに出張した時に、円の値打ちが上がってるのでもうびっくりしましたけれどもね。逆に言うとユーロが、どんどん下がっていってるわけです。ということは、ユーロは、じゃあこういうその、弱い国々も切り捨てられるのかと。ね。それEUの基本理念に反するんじゃないかってことになって、これもリーダーは当面は少なくとも難しいです。じゃあ他に何があるのか。この、ほんとは例えばインドとかありますけれどね。インドを考えたら、今の例えば、インドの現実の問題、ひどい児童労働があったり、その、とても、ま、制度としては民主主義だけども社会的に民主主義とはとても言えない」
村西利恵
「そうですね」
青山繁晴
「そういう問題を克服するのに、10年でききますか?それは、これも、その、インドがいい悪いじゃなくて、現実問題として、やっぱりそれは20年30年かかるんですよ。その間、世界どうすんのか。ずーっとその、リーダーのない世界でいなきゃいけない。そしてこれが、一番どこに負担かかってくるかというと、ここに私たちの日章旗がありますが、こういうことなんです」
村西利恵
「リーダーなき世界で、日本に負担がのしかかる」
青山繁晴
「はい。日本にこそ、負担がのしかかってくる。これはどういうことかと言いますとね、これあの、全く具体的な話なんですね。その、アメリカは今後どうするのか。その、さっき言いました通り、その、歳入を増やす、国の収入を増やす、例えば増税ですけども、皆さん、オバマ大統領は、来年の11月に大統領選挙なんです。それまでに、増税なんて言えるはずがないんです」
岡安譲
「確かにそうですね」
青山繁晴
「だからこれから1年以上の間、もう増税の件はタブーなんですよ。そうすると、アメリカが、当面どうするかというとですよ、中央銀行のやる仕事以外に何ができるかというと、出ていくお金を減らすことしかありませんね。で、出ていくお金のうち、社会保障や教育減らせないっていうの、オバマさんがもう明言しました。それがアメリカの民主党政権の、いわばその、軸でもあるから。じゃあ何を減らすかというと、これは、もう一つしかないんですよ。はい、岡安キャスターどうですか?」
岡安譲
「これは軍事費、防衛費…」
青山繁晴
「あ、その通りです、はい、打ち合わせなしなんですが。えー、ニュー・サブキャスターに聞くべきだったかな(一同笑)」
岡安譲
「それも一つの手でしたよね(笑)。林くん(林弘典キャスター)、また次の機会に…」
青山繁晴
「はい。えー、林ちゃん、でも、林ちゃんごめんなさいね、林さん、でも言いにくいな(笑)」
岡安譲
「林ちゃんでいいですよ(笑)」
青山繁晴
「林ちゃんでも答えられ、当然答えたと思うんですけど、軍事費以外にないんですよ。軍事費を削るっていうのは、アメリカは9・11同時多発テロもありましたから、国内の守りを弱くすることは絶対できませんから、その、海外に今まで展開してきた軍事力を、アメリカの領土内に、もう今も下げつつあるんですが、もっと下げていかなきゃいけないってことに必ずなります」
村西利恵
「日本にある基地も例外じゃないですね」
青山繁晴
「そうです。だからこそ、その、日本がこの、日本国だけじゃなくて東アジア、ないしは西太平洋も含めてですね、本当は安全保障の負担が、非常に大きくなっていく。日本は、その、財政赤字がすごいですから、その、どんどん防衛費を削っていってるわけですよね。それなのに、日本に負担がやってくるってことで、当然、これは影響が一番来るのは日本なんですよ。ところが、しかしこれは、こういうことでもあります。はい、出して下さい」
村西利恵
「一方で日本は、独立自立の大チャンス」
青山繁晴
「はい。今日は、あの、第二次世界大戦の前、終わる前の、1944年から実は話始まったんですけどね、その話の中心の一つは実は日本が二度と立ち上がらないように、日本は有色人種として初めて例えばアメリカ海軍と戦ったんですから、日本にだけは、本当の独立自立をもたらさないと、いうことが、実はずーっと長いこと世界を支配してきた、考え方でもあったわけですよね。で、中国や韓国が日本の戦争責任をずっと声高に言うのも、実は中韓だけじゃなくて世界中のそういうことが背景にあったからです。しかし、それがとうとう、もうアメリカが負担できなくなった以上は、日本の高いモラルや、高い技術、それと、私たちは、自前の、オリジナルな民主主義をずーっと培ってきて、これは今の政治がどうであろうとも、日本の民主主義っていうのは本当の民主主義として、世界に信頼されてます。これは、仕事で世界を歩いてきた僕の一番の実感ですから。だから、当然、日本は、本来の、つまり、もう70年ぐらい前の戦争の話じゃなくてですね、現在の日本、そして子々孫々の未来の日本として、独立自立して下さいということになるんですから、これは、大きなチャンスが巡ってきた、そのちょうどタイミング合わせて、皆さんこれがあるわけです」
村西利恵
「今月末にも、民主党代表選挙へ」
青山繁晴
「はい。僕は今日ストレートニュースのとこで、菅さんがもう、何月何日に辞めようかってのはそれは大した話じゃないと申したのは、もう、いわば歴史的使命はもう終わっててですね、新しい首相が、次の世界に、つまりリーダーなき世界の中で、リーダーなきってことは、その、日本も含めて多極になるわけです、大きな極になる、その中で日本はアジアに対して大きな責任があります。それをどうするかが問われる、ね、代表選挙を行われる、というのは僕は日本は実は、世界の運命とカチッと、歯車が噛み合ってきたと思うんですよ。それは、実は日本にとっては、その、大きな課題であると同時に、やっぱり私たちの新しい、国家になる大きなきっかけだと思いますから、後半に向けてのキーワードはこれです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは、『芽』。民主党代表選挙の構図とポスト菅の行方について、このあと詳しく話していただきます」
(いったんCM)
岡安譲
「青山さんのCM前のキーワードは『芽』でした。リーダーなき世界で果たして民主党代表選からこの希望の芽が生まれるんでしょうか。青山さん、解説をお願いします」
青山繁晴
「はい。えー、後半の解説の前に…」
岡安譲
「あ、そうですね、僕、あの、一つ質問があるんですけれども。あの、アメリカは今まで軍事力を背景に世界を支配してきたわけではないんですか?というのは、ドルの支配が終わったからといって、必ずしもアメリカ支配が終わらないんじゃないかという疑問なんですが」
青山繁晴
「うん、あの、まずアメリカの軍事力っていうのは例えばイラク戦争、を通じて、新しいテロリストの戦い方には通用しないってことが分かってしまって、だから軍事力の支配自体が、弱くなってるんですよ。で、それと、実は岡安さんの、岡安キャスターの質問とても大事なのは、その、本当に世界を支配してきたものは、アメリカ軍よりも、ほんとはアメリカ軍も支えるところのドルだった。どうしてかというと、アメリカはさっき言った通り戦争ばっかりしてきましたが、戦争、一つだけしてない、大事な相手ありましたよね。林さん」
林弘典
「戦争をしていない国?」
青山繁晴
「アメリカが戦ってない国」
林弘典
「……」
青山繁晴
「はい、時間切れです(一同笑)。これは、もちろんソ連なんですよ。旧ソ連」
林弘典
「ああー」
青山繁晴
「だって米ソが対決してたのに、ソ連とだけは戦争しなかったでしょ?もちろん核戦争が怖かったからだけれども。戦争しなかったのに、ソ連は自分で崩壊しましたね。だから軍事力だけで、アメリカは世界を支配してきたはずはないんですよ。どうしてソ連が、アメリカと対抗しきれなかったというと、ソ連の通貨のルーブルでは、もう全然その、対抗できなかったということなんですよ。従って、その、ドルこそがアメリカの支配の支えだったわけですね。で、その、ドルに対して、今、信頼が弱くなってるっていうのは、アメリカの借金が、日本円に直すと1100兆円になってしまっていて、とんでもないから、ということなんですが、日本の借金、国家としての借金全部合わせると900兆円だから、単純に言うと日本はマシなように見えますけど、本当は経済の規模が違いますから、その、GDPと比べると、アメリカはだいたいGDPと同じぐらいの借金、日本は2倍の借金ですから。だから、まさしく今回代表選挙をやる、新首相を選ぶ、その時に何が争点になるかというと、国内外から注目されてるのが、その900兆円の借金どうしますかっていうことなんですよね。そして皆さん、こういうのって何かこう、あの、運命絡み合うもので、今日、まさしくこの10日に、こういうことが起きたんです。はい、出して下さい」
村西利恵
「野田さん、馬淵さん、海江田さんというポスト菅の有力候補3人が、同時に論文を発表しました」
青山繁晴
「はい。これ実際には文藝春秋、今日発売の文藝春秋に、3人のいわゆる論文がずらっと並んでるんですよ。僕は本当に、ご自分が書いたかなってのは多少疑問を持ちましたけどね。こう喋ったことを、ライターがまとめて、で、見出しは編集部が付けたんじゃないかとも思いましたが、ま、その辺は分かりませんけれど。まず海江田さんから言うと、もう海江田さん、この論文でアウトです」
村西利恵
「アウト?」
青山繁晴
「ええ。海江田さんとも僕、長い付き合いですけれども、ご本人ここにいらっしゃっても同じことを申します。というのは、もう菅さんに対する恨み節だけなんですよ。菅さんがひどかったから自分は大変だったってことをお書きになっていてですね。しかしね、菅さん、もう辞める人なんですよ。ね。これやるんだったら、もう1カ月前に、この論文出してなきゃいけないです。で、従って、国会で、涙をこぼされたことも含めて、もう海江田さんは、ここに有力候補と書いたけども、かつては有力候補だったかもしれないけど、もう実質的にもう無理だと思いますね。じゃあ注目は残り2人なんですが、まずその、野田さん、現職の財務大臣ってこともあって、実はこの論文というやつの、中身、海外でも注目されましたが、読んで、僕は愕然としました。はい、出して下さい」
村西利恵
「野田さんの論文の抜粋です。タイトルは、『今こそ“中庸”の政治を』。『政府・与党は、6月30日に社会保障・税一体改革の成案をまとめました。(中略)私は覚悟をもってこの一体改革を実現していきたい』」
青山繁晴
「これはですよ、一般的には野田さんは、増税をあえてやって、えー、財政赤字を減らすと、いう路線だと見られている」
村西利恵
「そうとれますよね」
青山繁晴
「ええ。それを、はっきりご自分の考えとして書くならまだいいんですけれども、政府・与党は6月30日に、その、増税しても、社会保障と両立、増税して両立できるように一体で改革するってこと決めましたね、私はそれをやるんですと言ってるから、じゃあ新しい首相になる意味はどこにあるんですかということになりますよね(一同苦笑)。要するにご自分が何をなさるかっていうのが、実は窺えなくて、あの、長い論文なんですけれども、読んでいくうちに、まああの、眠くなるっていうか肩が凝るっていうのか、もうこれお役人が書いてももうちょっと、読みやすいんじゃないかと思ったんですよ。で、その上に、タイトル、中庸の政治っていうようになってるんですけどね。これあの、野田さん、僕は実は党内を見てるんじゃないかなって疑問を持ちます」
一同
「ああー」
青山繁晴
「というのは、もう党内めちゃくちゃですよね、小沢・反小沢で。だからそれを見てると、もう、あの、小沢・反小沢で分裂したら、その、民主党が分裂して、次にその政権失うのは明らかだから、とにかく両方が仲良くできるようにって、そこに意識が行ってるんじゃないか。というのは、世界の経済危機の中で、中庸って言って、できるんですか?中庸と言ってて、例えば増税のような痛みが出ることをできるんですか?その時に日本でやってない、例えば食料品とか生活必需品には非課税というような思い切ったことが、中庸でできるのかっていう根本的な疑問が、どうしても出てしまう。じゃあ次の馬淵さんはどうでしょうか」
村西利恵
「馬淵さんの論文のタイトルは、『一匹狼の挑戦状』。『増税に舵を切るべきではない。(中略)緊急事態下であるから2009年マニフェストを見直さざるを得ない部分が出てくるかもしれない。(中略)財源の問題も含め、判断していくべきだろう』」
青山繁晴
「はい、まずこの一匹狼の挑戦状っていうタイトル、これさっき言った通り本当は編集部が付けるんですが、でも本人も納得して付けたわけですね。これ読むと、これ見ただけで、ああ、小沢さんの支持がないと、あの、推薦人20人もう本当は危ないのかもしれないと。だから、どっかで小沢さんと妥協したいんだろうなってこと窺えるんですが。その上で、これ(増税に舵を切るべきではない)小沢さんがずっと言ってることですね」
一同
「そうですね」
青山繁晴
「さっきのニュースでもありましたね。だからこれ小沢さんと仲良くできますよって言ってるんですが、じゃあ、どうやって、えー、その財政赤字減らすか。少なくとも、バラマキのマニフェストってのは当然やめなきゃいけないと、いうことになるんですが、これを、この、緊急事態だから、見直さざるを得ない部分が出てくるかもしれない。ね。そしてその財源の問題も含めて、判断していくべきだろうって書いてる。あなた評論家ですかと。ね(一同笑)。あなた評論家だったら、代表選挙なんか出るのやめたらどうですかと、いうことになってしまって、これも肝心なところスルッとこう、逃げてるところがあって。その上で、こういう時になると必ず出てくるキーパーソンが、この方ですよね」
村西利恵
「『代表選の出馬について、みんなが推してくれて目指すなら、裁判の結果が明確になってからだ』と小沢元代表が話したと、この平野貞夫元参議院議員の講演で明らかになりました」
青山繁晴
「はい。平野さんはこの『アンカー』にも参加、時々してくれる、ほんとに小沢さんの最後に残った側近で、だから平野さんが言う小沢さんの話ってのは基本的に嘘はないんですが、これ見るとびっくりするでしょ。え?小沢さんがやっぱり代表選挙に出るのかと。ね(一同ざわ)。違います。本当はこうです。はい、出して下さい」
村西利恵
「本意は、意に沿う人を立てる」
青山繁晴
「はい。だって皆さん、裁判の結果っていつ出るんですか?ね。あの、初公判が10月6日って決まりましたでしょ。そして、ま、急いでも来春ぐらいですよ。代表選挙はもう今月の末におそらくやるんですよ。まさか来年の春になるわけないから、小沢さんもそんなこと百も承知で、要するに自分は出ないよと。しかし、本当は自分が出て、マニフェストを絶対変えるなとか、増税するなってこと言いたいんだから、それに沿う奴が出たら、俺が支えてやるぜっていうことなんですよね、本当の意味は(一同同意)。だから、全体の構図としてはこうなります」
村西利恵
「今までの話を総合すると、こういう図ですね」
青山繁晴
「はい。こういう図になるんですが。まずここにビリビリってこうひび割れが入ってるけど、これは相変わらず、反小沢・親小沢という構図が基本的にありますねってことなんです。野田さんは中庸って言ってんだから、こっちにこう乗っかりたいんだろうけど、でも、増税する以上は小沢さんとやっぱり合わない。そして、ここに例えば前原さんがいらっしゃって、その、意欲的、北方領土にも行かれて意欲的に見えるけど、野田さんが出ることも含めて、今回は僕は出ない可能性の方が強いと思います。ね。で、その上で、こっちは、小沢さんの支持が、まず馬淵さんに来たら、馬淵さんは、若さも活かして出るであろうと。しかし話し合いが上手く行かなかったら、そこに鹿野さんが代わりに出てくる、小沢系の候補として。そして、同じ小沢さんでも、これ小沢鋭仁さんていう方ですが、一般的には知名度がないですけど、ご本人はとても、自分に自信を持ってる方です。この方も古くから知ってますけれども。だから、だからじゃなくてその上で、この人は、鳩山系なんですね。ということは、鳩山由紀夫前総理と、小沢さんの話が水面下でできれば、実はこういう人(馬淵・鹿野)よりも、ね、あるいは自分で勝手に出るかもしれないけども、こういう人(馬淵・鹿野)よりも、その、小沢一郎さんと鳩山さんが談合したら、こういう人(小沢鋭仁)がぐっと出てくる場面はあり得る。しかし、小沢一郎さんはおそらく小沢鋭仁さんをあまり評価してないから、もしも小沢鋭仁じゃ嫌だと言った場合にはもう一人、隠し候補がいると思います。それはこの方です」
村西利恵
「それが平野元官房長官(一同驚き)」
青山繁晴
「はい。鳩山さんの側近として、えー、知られた人ですけど。ご本人は意欲あると僕は思ってます。えー、そしてそのさっき言いました小沢さん鳩山さんの話し合いによっては、平野さんが出てくる可能性もあります。えー、これが、代表選の構図なんですけれども、その、話、今まで聞かれるとですね、その、キーワードは『芽』ってなってるけども、一体どこに新しい希望の芽があるんだと、いうふうに思われたと思うでしょ?実は、これに関して、あります。はい、出して下さい」
村西利恵
「それが、民主・自民・公明の3党できのうマニフェスト『見直し』で合意したこと」
青山繁晴
「はい。これ、こんなことが芽になるのかと思われるかもしれませんが、しかし、経過、理由は色々あっても、とにかくマニフェストのバラマキではダメだねっていうことを、これいったんもう合意したんですね。これまさしく芽です。すなわち、その、世界の経済を考えたら、世界の実情を考えたらですよ、2009年にやった選挙の時に、こういうことに対して、民意もいったん、民意としてはイエスを出したから政権交代したんですね。これを、考え方を変えましょうっていうことになりますから、芽であり、そして最後に申しますが、代表選挙、このまま行くと、民主党の規定では、党員やサポーターに外国人が、年間6000円あるいは年間2000円の会費払ったら、なれて、党員・サポーターが参加したら、外国人が参加する代表選挙が行われてしまう。そのことも含めて、皆さん民主党員でなくても、こういうマニフェストの見直しも前に進めて、新しい日本の経済を作る、問題提起をして下さいと、いうことを国民の側から、早く呼びかけないと代表選挙終わってしまいます。私たちも声を挙げるべきだと思います。はい、以上です」
岡安譲
「はい。ありがとうございました。以上“ニュースDEズバリ”でした」
____________________________内容紹介ここまで
青山さんに言われて思い出しましたが、外国人OKの民主党の党員・サポーター制度、自民党などに突っ込まれて「改正する」みたいなことを言っておきながら、直さずそのままの状態で来てますよね(-.-#)
ただ、今のところ、次の民主党代表選は2パターン考えられるようです。
ひとつは、政治空白を作ってはいけないということで選挙運動期間を短くする。そのため投票は国会議員のみとする。
もうひとつは、ここはじっくり決めた方がいいということで選挙運動期間を長めにする。国会議員だけでなく党員・サポーターにも投票してもらう。
つまり、前者のパターンで選挙をやれば、外国人の関与はひとまず取り除くことはできるんですね。
ただ、この大切な時期に次の日本の指導者を決めるわけですから、あまり急いでやるのもどうかと。
私のような民主党とは無関係の人間であっても、候補者の政策論争なんかはやはりしっかり聞いてみたいという希望もあったりしますから。
もっとも、誰がなっても所詮は民主党政権だし、期待はできないっていうのが大前提としてあったりもするんですけどね…(T^T)
この日は他に、「退陣3条件」の1つ特例公債法案が今国会成立見通しで菅首相が月内に退陣表明との見方強まる、ポスト菅をめぐる駆け引きが活発化、世界同時株安や止まらない円高、などのニュースで青山さんの解説がありました。
これら拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言については、誰にも手渡してはならない自由意志さんが後日文字起こしして下さると思うので、そちらを是非ご覧下さい。
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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