「アンカー」心が無い菅政権&内閣不信任案の行方は?
※【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■6/1放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
青山さんが計画的避難区域となった飯舘村を取材。村長さんは菅政権の対応を「心が無い」と批判。
後半は内閣不信任決議案の行方など政局について。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeからキャプチャさせていただきました。
※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。また画像を利用される方は、直リンクでなく必ずお持ち帰り下さい。
内容紹介ここから____________________________
山本浩之
「そして、今日のこのあとの“ニュースDEズバリ”のコーナーなんですけれども、今日は、被災地、それから政局のお話というふうに伺っております」
青山繁晴
「はい。あの、被災の現場というのは、特に原子力災害についての現場、を中心にですね、この『アンカー』でも何度もお届けしました。で、今日も、被災地のうちのひとつの、福島県飯舘村という所、もうこの村、あの、僕も最初は馴染みなかったですけど、特に昨日今日の報道で皆さんお馴染みだと思うんですね。というのは、一番最後に避難しろと言われた地域で、えー、そして未だに、この6000村の人口の中で、あ、いや、ごめんなさい、6000人の村の人口の中で、まだ1400人ぐらいが、実は期限を過ぎても残ってらっしゃるってとこなんですが、あの、そこを一昨日、訪れてきました。ま、あの、大嵐だったんですけれども。で、訪れてよく分かったのは、この菅政権が、その被災地の人々に本当は、何をしてきたのかっていうことが、僕は胸をえぐられる気持ちで実は村長や、あるいは農家の方にお話を聞いてまいりました。今日のキーワードは、あえてこれです(フリップ出す)」
山本浩之
「『心が無い』」
青山繁晴
「はい。これ実は、皆さん今から見ていただく、この、飯舘村のとても温厚な村長さんが、絞り出すようにおっしゃった言葉なんです。この政権には心が無いんじゃないかってことをおっしゃいました。それを今の内閣不信任案の動きとも合わせながら、つまり政局のことにも触れながら、皆さんと一緒に考えたいと思います」
山本浩之
「ではコマーシャルをはさんで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「えー、被災地、それから原発構内はじめとして、青山さんはこれまで現場の実情を、たびたび伝えてもらっております。今回は福島県飯舘村。心が無いとおっしゃった村長さん、その胸の内とは。さっそくお願いします」
青山繁晴
「はい。あの、僕はまあ何十年現場主義を貫いてきたんで、当然、現場の証言が一番大事だと思うんですけど。ちょっとね、これ盛り沢山の絵なんですけどね、大事なとこいくつかあって」
青山繁晴
「これすっごい台風で、今、傘が飛んでく寸前なんですが、実際このあと傘、傘飛んでいったんですが、この顔はですね、顔しかめてるけど、傘が心配なんじゃなくて、これガイガーカウンターを、この役場の前のコンクリートに当ててるんですよ」
山本浩之
「はあはあはあ」
青山繁晴
「その数字に僕はぎょっとした。これ(モニター画像の中央上)役場なんですけれどね。そしてこれは(右上)この中で酪農農家を訪ねた。そしてこれ(右下)土壌なんですけど。ま、そういった真実を、今日お伝えしていきたいと思いますが。まずやっぱり飯舘村ってどんな所って、皆さんと一緒に見たいですね」
村西利恵
「飯舘村の位置を、地図でご覧下さい」
青山繁晴
「はい。これ、えー、福島の浜通りって言って、もともとは非常に豪快な、太平洋に面した、こっち太平洋ですね、所なんですが。だいたいこのあたり(内陸部)に福島市、あるわけですよね、県庁所在地が。そして、問題の福島第一原発があって、あの、これもう皆さんお馴染みの絵になったと思いますけど、菅政権はずっとこの同心円でやってるわけですね。20km圏内は最初、避難区域と言って、今は警戒区域と言って、誰も入れなくなった。そして30km圏内は屋内にいて下さいってことを、ずっとあの、途中までやってたわけですよね。で、これ見ていただくと、飯舘村っていうのは、ここから外れてるわけですよ。で、えー、役場、村役場からこの福島第一原発ですと、40kmぐらいなんですね。だもんで、実はここに書いてありますが、この震災の当日以降、3月11日からしばらくの間、このあたりからですね、こういう指定された所から、どっと飯舘村に、人は避難していったんですよ。で、それを一生懸命、飯舘村が、その、お世話していたら、10日ぐらいしたら、突然、これ真夜中に、県から電話がかかってきたそうです、村長にですね。実は水が飲めないんだと、言われて、もう村長ほんとに仰天して、翌日の朝から、その、村の広報車を回して、水を飲まないで下さいっていう、回って、もう村民は、じゃあどうしたらいいんだと。その、朝ご飯の仕度とか」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■6/1放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
党首討論内閣不信任案の行方は▽故郷を失う村民たちの思いは…“計画的避難区域”の村を青山が取材!広がる政府不信
青山さんが計画的避難区域となった飯舘村を取材。村長さんは菅政権の対応を「心が無い」と批判。
後半は内閣不信任決議案の行方など政局について。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeからキャプチャさせていただきました。
※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。また画像を利用される方は、直リンクでなく必ずお持ち帰り下さい。
内容紹介ここから____________________________
山本浩之
「そして、今日のこのあとの“ニュースDEズバリ”のコーナーなんですけれども、今日は、被災地、それから政局のお話というふうに伺っております」
青山繁晴
「はい。あの、被災の現場というのは、特に原子力災害についての現場、を中心にですね、この『アンカー』でも何度もお届けしました。で、今日も、被災地のうちのひとつの、福島県飯舘村という所、もうこの村、あの、僕も最初は馴染みなかったですけど、特に昨日今日の報道で皆さんお馴染みだと思うんですね。というのは、一番最後に避難しろと言われた地域で、えー、そして未だに、この6000村の人口の中で、あ、いや、ごめんなさい、6000人の村の人口の中で、まだ1400人ぐらいが、実は期限を過ぎても残ってらっしゃるってとこなんですが、あの、そこを一昨日、訪れてきました。ま、あの、大嵐だったんですけれども。で、訪れてよく分かったのは、この菅政権が、その被災地の人々に本当は、何をしてきたのかっていうことが、僕は胸をえぐられる気持ちで実は村長や、あるいは農家の方にお話を聞いてまいりました。今日のキーワードは、あえてこれです(フリップ出す)」
山本浩之
「『心が無い』」
青山繁晴
「はい。これ実は、皆さん今から見ていただく、この、飯舘村のとても温厚な村長さんが、絞り出すようにおっしゃった言葉なんです。この政権には心が無いんじゃないかってことをおっしゃいました。それを今の内閣不信任案の動きとも合わせながら、つまり政局のことにも触れながら、皆さんと一緒に考えたいと思います」
山本浩之
「ではコマーシャルをはさんで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「えー、被災地、それから原発構内はじめとして、青山さんはこれまで現場の実情を、たびたび伝えてもらっております。今回は福島県飯舘村。心が無いとおっしゃった村長さん、その胸の内とは。さっそくお願いします」
青山繁晴
「はい。あの、僕はまあ何十年現場主義を貫いてきたんで、当然、現場の証言が一番大事だと思うんですけど。ちょっとね、これ盛り沢山の絵なんですけどね、大事なとこいくつかあって」
青山繁晴
「これすっごい台風で、今、傘が飛んでく寸前なんですが、実際このあと傘、傘飛んでいったんですが、この顔はですね、顔しかめてるけど、傘が心配なんじゃなくて、これガイガーカウンターを、この役場の前のコンクリートに当ててるんですよ」
山本浩之
「はあはあはあ」
青山繁晴
「その数字に僕はぎょっとした。これ(モニター画像の中央上)役場なんですけれどね。そしてこれは(右上)この中で酪農農家を訪ねた。そしてこれ(右下)土壌なんですけど。ま、そういった真実を、今日お伝えしていきたいと思いますが。まずやっぱり飯舘村ってどんな所って、皆さんと一緒に見たいですね」
村西利恵
「飯舘村の位置を、地図でご覧下さい」
青山繁晴
「はい。これ、えー、福島の浜通りって言って、もともとは非常に豪快な、太平洋に面した、こっち太平洋ですね、所なんですが。だいたいこのあたり(内陸部)に福島市、あるわけですよね、県庁所在地が。そして、問題の福島第一原発があって、あの、これもう皆さんお馴染みの絵になったと思いますけど、菅政権はずっとこの同心円でやってるわけですね。20km圏内は最初、避難区域と言って、今は警戒区域と言って、誰も入れなくなった。そして30km圏内は屋内にいて下さいってことを、ずっとあの、途中までやってたわけですよね。で、これ見ていただくと、飯舘村っていうのは、ここから外れてるわけですよ。で、えー、役場、村役場からこの福島第一原発ですと、40kmぐらいなんですね。だもんで、実はここに書いてありますが、この震災の当日以降、3月11日からしばらくの間、このあたりからですね、こういう指定された所から、どっと飯舘村に、人は避難していったんですよ。で、それを一生懸命、飯舘村が、その、お世話していたら、10日ぐらいしたら、突然、これ真夜中に、県から電話がかかってきたそうです、村長にですね。実は水が飲めないんだと、言われて、もう村長ほんとに仰天して、翌日の朝から、その、村の広報車を回して、水を飲まないで下さいっていう、回って、もう村民は、じゃあどうしたらいいんだと。その、朝ご飯の仕度とか」
村西利恵
「それだけ言われたら不安になりますよね」
青山繁晴
「はい。で、それに加えて、その2日後には、実は土の中から濃度の高いセシウム、この原発から出たことが間違いない、それが出たということになって。で、そのあと、これもあとでお話ししますが、いわば突然、ここは実は避難しなきゃいけない区域だったんだと。それも計画的避難区域って、いっぺん聞いただけで訳分かんない言い方で、政府から言われたと。そしてそのあと指定されて、そして今月一杯、いや、ごめんなさい、先月一杯ですね、だから昨日、昨日までに全員出ろと、いうふうに菅政権から言われたけれども、実は牛と一緒に、さっき牛もいましたけど、東北弁では、東北言葉では、べこって言いますけど、オラがべことは別れたくないって農家の方も含めてですね、まだ1400人ぐらいが残ってらっしゃるわけですね。で、これ実際には、どういう、ま、残念ながら汚染という言葉を仮に使えば、汚染状況かと言うと、こういうことですね」
村西利恵
「この地図に、放射能の影響を予測するシステム、SPEEDI(スピーディ)による積算線量を重ねると、こうなります」
青山繁晴
「はい。これはあの、もうSPEEDIってあの、もう皆さんお馴染みになったと思うんですけれども、まあ、あの、同心円じゃなくて実態を教えてくれる装置で、で、これどうしてかというと、チェルノブイリと違って福島第一原発ってのは、軽い放射性物質が基本的に多く出てるわけです。チェルノブイリは、プルトニウムをはじめとする重い物もドーンと爆発して出てきましたけど、福島第一原発は爆発したのは建屋だけで、炉が爆発したわけじゃないから、軽いですね、ヨウ素とかセシウムとか、軽いからこそフワフワとチリに乗って漂いますから、それがきれいに同心円で広まるわけはないから、だからその、地形と風向きによって、実はこう、この、西北の側にこうたくさん出ていったわけです。そして、さっき、僕言いましたけれども、一昨日ですね、その、嵐の中で、この正式なガイガーカウンターをですね、その役場の前の、土じゃなくて、コンクリートに当てたらですね、えー、これ実は、パパパパッて数字が上がっていって、13マイクロシーベルト、パーアワー(毎時)、つまり1時間当たり13マイクロシーベルトになったんです」
山本浩之
「はあー、コンクリートの値が」
青山繁晴
「はい。で、これはですね、あの、あくまで誤解ないように、あくまで瞬間値ですが、その瞬間値を元に、仮に年間に換算するとですよ、113ミリシーベルトになるわけですよ。で、地域は、20ミリシーベルト、までなきゃいけないから、その6倍近いことになってしまって、僕は目を疑ったんですよ。で、もう一回言いますが、コンクリートですから、その、一昨日、大嵐でしたからね、僕は台風と一緒に移動していったわけですから、だから普通だったらもうそれだけで洗い流されるはずが、それだけあるってことは、いかに蓄積されたかということなんですね。で、従って、その、計画避難ということになっていくんですが。僕はここでも申したいのは、日本ってやっぱり素晴らしいところあって、実はその社会の隅々に、これはという人物がいて、福島第一原発には吉田昌郎(まさお)所長がいたんですけれども、今回も村で、まるであなたは吉田さんかと、いわば、吉田さんより、吉田所長よりずっと小柄で、そして、ずっと温厚だけども、素晴らしい人がいました。その人はこの人ですね」
村西利恵
「それが、飯舘村の菅野典雄(かんののりお)村長」
青山繁晴
「はい。で、この村長が、すごく目がきれいだったんですよ。本人にも言って、ずいぶんあの、照れていらっしゃいましたが、あの、物静かな、目のきれいな方なんですが、話される内容は、僕にとって胸をえぐられることが続きました。それをまずちょっと、この文字で見ていただけますか」
村西利恵
「菅野村長によると、『計画的避難区域が発表される前日、4月10日、福山官房副長官から「あす、あなたの村を計画的避難区域にします」と言われた』と。青山さんが、政府から正確な線量の情報提供はあったのですかと質問すると、『全くない。文部科学省が内緒で測っていった』と」
青山繁晴
「はい。これはですね、皆さん、どうしてまず、まずどうしてこっちがショック、あの、こっちもショックかというとですよ、さっき言った通り、最初は政府から避難する必要ないと言われてたと。ところが真夜中に、政府からじゃなくて県庁から水が飲めないと言われたと。次に、またいきなり、そのセシウムってやつの濃度濃いんだと言われて、またいきなりですよ、こう首相官邸の福山哲郎官房副長官から、その、まず、福山さんが村にやって来るべきなのに、村には来ないで、実は福島市内に呼び出されて、そこでこっそりと、福山哲郎官房副長官と、もう一人副大臣と、あるいは役人と会わされてですね、そしていきなり福山さんから、ま、あとで村長に聞くと、かなり冷たい言い方に聞こえましたと。明日、あなたの村を計画的避難区域にしますと、言われたと。こっそり言われて、明日からだと言われて、えっ、計画的避難区域って何のことですかって。ね」
一同
「うーん」
青山繁晴
「で、当然村長も、いや実は僕も最初の言葉、その言葉聞いた時に思ったんですが、それは政府が計画してくれるんだろうと。その、つまり避難先の住宅の確保とか、あるいは仕事も失うんですから仕事の確保とか、それから、じゃ、いつまでには帰るようにしたいとか、それ全部の大きな計画を持っているんだろうと思ったら、そうじゃなくて、来月、5月一杯までに避難しなさいと、だから計画だと、言われて、いや、これは心が無いんじゃないかと、思った上にですよ、それまでの話として、さっきのSPEEDI、皆さんに見ていただいた、あれに基づく情報提供があったならば、まだ村長も、村民の方々も心の準備できるけれども、一切、全くなくて、それなのにこっそりと、文科省の役人が村の中に勝手に入っていて、実は測っていたと、いうのが後で分かったということなんですね。えー、今の証言を、その生の映像で皆さん見て下さい」
…………………………VTR開始…………………………
福島・飯舘村 菅野典雄村長
「まああの、全村避難にはならないだろうと思ってたんですね。一部の避難とか、あるいは屋内退避みたいなのもありましたから。でも何か、話がどうも違うなっていうことで、水が飲めなくなった、あるいは土壌が汚染されてると、まあ、こういうような形で、飯舘村、飯舘村、飯舘村っていう形で、まああの、ある程度これ、出てきてはいましたからね、うん。〈VTR中略〉10日(計画的避難が公表される前日の4月10日)に、あの、お話し合いを持たせていただいたっていうことですね」
青山繁晴
「それは官邸でですか?」
菅野村長
「いや、こちらに」
青山繁晴
「ここで、この役場で」
菅野村長
「こちらではなくて福島市でね」
青山繁晴
「福島市内で」
菅野村長
「はい、市内で」
青山繁晴
「政府側はどなたがお見えになったんですか?」
菅野村長
「福山官房長官さんと…」
青山繁晴
「官房副長官と」
菅野村長
「あとは松下、あれは副大臣ですか、当時福島担当でしたね、あと二人ぐらいおりましたね」
青山繁晴
「なるほど。で、その時に、明日、その、計画的避難区域っていうものに指定したいと、いう話が村長にあったわけですね?」
菅野村長
「はい、ええ。〈中略〉計画的避難の、あちらの説明は、ま、あの、大きなひとつは、ま、つまり、20ミリに年間、このまま行くと超えちゃうから、という話で、ぜひ避難をお願いしたいっていうことと、それから、ま、概ね1ヶ月という期間を置くよという話だったんですよね。〈中略〉うちの村の場合には、もう牛の村ですから、動物の村ですから、とてもそんな話で(期間で)できるはずはないよというのは、まずひとつ言いました。それからもうひとつは、計画避難ということで、概ね1ヶ月ということで、国としてはいわゆる期間を、置いてやったよという話のようだけども、私らとしては、期間もさることながら、内容を考えていただきたい、というお話をしたんですね」
青山繁晴
「その通りですね」
菅野村長
「ええ。計画という言葉を言ってるんだから、その言葉を使った以上は、お互いにやっぱりきちんとした計画を立ててやるということではないですか」
青山繁晴
「僕もたぶん村長と同じ受け止めで、計画と言うからには全体計画があって、で、避難先の確保はもちろんのこと、そこで仕事をどうするのか、それからいつ村に戻れるのか、全部合わせての計画だと思ったら、何のことはない、1ヶ月やるからと」
菅野村長
「そう、期間が、概ね1ヶ月が、まさにあちらの言う計画だったわけですね(笑)」
青山繁晴
「いや(笑)、これあの、笑うことじゃないですけども、それはひどい話ですね」
菅野村長
「〈中略〉私らは、後発の避難なんですよ。(他の避難地域は)もう避難してますからね。そうすると行く先はなかなかないんですよ。いや、村としては、あの、国としては用意してますと。例えば、ま、一覧表を出して、どこどこ県に300人、どこどこ県に400人ぐらいの施設がありますと」
青山繁晴
「遠くの所に、バラバラに行けと」
菅野村長
「うん、県ですね、他の県ですね、全て。で、その時に私、あの、探していただいたのはありがたいけども、そういうのを何の抵抗もなく出すところに、あなたたちが一生懸命やりながら、心ない政治をやってると言われるゆえんですよと、あえて私は、あの、失礼ながら言わせていただきました(笑)。はい。そこに行くっていうことは、どういう、そういうものがまつわるのか、分かっているんですかと」
…………………………VTR終了…………………………
青山繁晴
「はい。あの、今の村長のお話っていうのは、あの、実際には最初の福山哲郎さんの、その、いわば福島市内への呼び出しだけじゃなくて、他の、あとの交渉も入ってるわけですね。要するに村長は、内容の計画もちゃんと出してくれと言ったら、じゃあ政府は、そのあとね、菅政権はこうですと。茨城県とか、その、違う県の所を出してきて、ここにバラバラに行けと。で、それが村を破壊するっていうことが分からないのかと、いうのが、その、村長の真意なわけです。そして今の村長のお話を、視聴者の方、国民の方、ご覧になってて、感じられると思うんですが、村長、自分のこと一切考えてないですよ。そうじゃなくてほんとに、村のこと、人のことを考えていて、そして村長は全身で、これに対していわば戦いを挑まれてですね。で、政府がやらないんだったら、自分たちで目標を立てようってことをまず決められて、それはこれなんですね」
村西利恵
「全村避難することになった村長が目標としたのは、2年で村に帰ると」
青山繁晴
「はい。仕方がないから、政府の言う通り、一旦避難をしましょうと。しかし、2年で、帰らなければならないと。これ2年っていうのは非常に短いように思うんですが、この菅野典雄村長によると、2年っていうのは、実はこれが限界なんですと。その、人間ていうものは、2年間故郷から離れて、そこで仕事をしたり子供を学校に通わせたら、そことの縁もまた出来てしまって、もう村に戻れなくなってしまうと」
岡安譲
「なるほど」
青山繁晴
「だから2年以上戻れなかったら、ほんとは飯舘村、これ大阪市ぐらいの、あの、広さがあってとても広い所なんですが、年間気温が10度、およそ10度っていうとても涼しい、阿武隈山系、今ちょうど映ってますが(VTR)、ほんとにきれいでしょ。で、僕が行ったのは嵐だったですが、嵐越しにも本当にきれいだったですよ。それが2年で帰ってこなかったら、この村が、その、廃村になってしまうと、いうことを、実は村長は考えられて、2年ていう目標を、自分たち、村人の間にも掲げ、政府にも突きつけて、それだけじゃなくて、その、2年の間、拠点を残さなきゃいけないから、これも、僕は福島第一原発の吉田所長と似てると思うんですが、やっぱ、アイデアも豊かなんですよね。そのアイデアとして、実は、政府に対して戦って、勝ち取ったのがこれです」
村西利恵
「この目標を達成するために、9つの事業所は、従業員550人が避難所から通勤することで、事業を継続することにした」
青山繁晴
「はい。えー、つまりこれは、菅政権側は、全村避難だから、もう事業所、つまり工場とかですね、あるいは運送会社とか、全部閉じなさいと、言ってきたのを、拒絶して、その中で作業してる会社を中心に、あるいは特別養護老人ホーム、老人ホームの方々っていうのは移動する方がもっとストレスになるわけですよ。人間の健康っていうのは、これも皆さんよく聞いていただきたいんですが、放射線だけを特別扱いするんじゃなくて、心のストレスとか、全部合わせての健康ですから。だからその、高齢者の方々、特に介護を受けてる方々については動かさない方がいいから、それも含めて、9つの事業所というのは、そのまま会社を続けて、避難はしても、そこから通勤を続けるんだと。すると村は生きているということを、その、おっしゃったわけです。僕はその考え素晴らしい、それを政府に対して突きつけて実現したのも素晴らしい、その上で村長、僕が気になってることもうひとつあります、村長がおっしゃらないから、すみません、こちらから、東京の人間なのに、聞いて申し訳ないけどと聞いたのが、べこのことなんですよ。で、これ飯舘村は、その、牛で有名ですから、その牛の扱いはどうなってますかってことなんですね。ちょっと絵を見ていただくとですね」
村西利恵
「写真があります。こちらですね」
青山繁晴
「これ長谷川健一さんっていう、この、地元の酪農家を、ま、取りまとめてるような、あの、立派なあの、畜産農家の方で、この人はサラリーマンだったのに、23歳で一念発起して、親からもらった農家じゃなくて、自分一人でこれを、大きな農家を作ってきて、ようやく息子さんにあとを継いでもらうことになって、一安心したらですよ、今、あの、絵(VTR)が映ってますけども」
青山繁晴
「えー、この福島原子力災害でそれができなくなってしまうと。で、僕、動物好きなんで、あの、今、あの、手に一生懸命触って、好かれたり嫌われたり、ま、してるわけですけれども、この中に、美人コンテストに出た、あるいは優勝したその、べこ、牛もいるんですよ」
一同
「へえー」
青山繁晴
「これ(モニター画像の左側の牛)今年出る予定になってた美人なんです。一番若い」
岡安譲
「可愛いですね」
青山繁晴
「ところがもう出られなくなったということなんですが、そして僕は菅野村長に、このべこをどうしますか?と聞いたら、村長はここに涙ためられてですね、青山さん、3000頭いるべこのうち、150頭は何とか他府県の、その、牧場で預かってもらって、その、いわば飯舘村の、種牛も中心に、ちゃんと種を続けますと。でも残りは、処分せざるを得ないってことをおっしゃってですね、そして実は菅野村長は、菅政権と交渉して、さっき言った通り、9つの事業所に通っていいって言うならば、べこの世話も通いで」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「長谷川健一さんも含めて、通いでできるじゃないかと、ことを言ったと。そしてかつ政府はですよ、この、仕事どうするんだと、村長が追及したら、じゃあ村の防犯隊を作っていいよと、その給料、国が負担しますからと言ったので、余計に、その防犯隊がOKなら、べこの世話隊もOKだろうと言ったらですよ、その、政府はそれを断固断ったと、拒否したと。そしてその拒否されてまず村長はこのように思われたそうです。はい、ちょっと出して下さい」
村西利恵
「菅野村長が政権の対応から感じたことは、『大衆の目を非常に気になさる方が多いのではないか』」
山本浩之
「はあー」
青山繁晴
「はい。これ、関テレの放送ですから、福山さんの地元でもありますけどね。菅野さんは、福山官房副長官の対応や、あるいはそこから伝わってくる、その、枝野官房長官やそして菅直人総理のことをみんなおっしゃってるんですが、これどういう意味かと言うとですよ、政府の説明はですね、要は、防犯て言うと、大衆の、これ10人いたら8人は分かってくれると、防犯は。でも、べこや牛のことは分からないから、牛の世話と言うと、10人大衆がいたら2人しか分かってくれないから駄目だと、言われたんですって。これ今、スタジオの中が凍りつきましたよね。だから…」
山本浩之
「それ、そういうふうに言ったんですか?」
青山繁晴
「そうです。この人は絶対誇張して物を言わない人です。そして記録も取ってますから」
山本浩之
「はあ、はあ、はあ」
青山繁晴
「何回も何回もそれ言われたと」
山本浩之
「へえー……」
青山繁晴
「で、よく分からないですよね。僕もよく分からないって村長に言ったら、村長は、いや、私も分からなかったけどだんだん分かりましたよと。要は、パッと言って、その、世論調査でパッと分かってくれるやつだったらやると。防犯のためって言ったら分かるけど、牛のためって言ったら、牛なんかよく分からない都会人もいるから、世論調査でパッとやった時に不利になるから駄目だという趣旨なんです」
岡安譲
「現場に行きもしないでね」
青山繁晴
「ええ。だから、これを日本語で何て言うかというと、保身って言うんですよ。ね。ほんとは大衆とか国民を引き合いに出してるけど、ちっとも私たち大衆、国民のことを考えてるんじゃなくて、自分のことを気にしてるだけじゃないんですか。それだから、実は今、えー、党利党略の、自民党を中心とした野党の党利党略もあるけれども、しかし内閣不信任案がこの期に及んで出てしまう、復興の真っ最中なのに出てしまう理由は、実は客観的に言ってフェアに言って、やっぱりあるんじゃないかと、言わざるを得ないと思うんですね。で、その上で、今日の後半のキーワードなんですが、えー、今日は何か(フリップが)後ろに隠れてました。はい(一同笑&ざわ)。決して北朝鮮の陰謀ではありません(笑)」
山本浩之
「それは違いますよ(笑)」
村西利恵
「違うと思います(笑)」
山本浩之
「それははっきりして下さい、違いますよ(一同笑&ざわ)。青山さんが準備、実際に置いてただけでしょ、それは(笑)」
青山繁晴
「その上で、今日の後半のキーワードはこれです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは『さらに上手の保身術』。内閣不信任決議案で緊迫する政局の行方について、このあと詳しく解説していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「まあ被災地では大変な思いをする人が多い中、政局は一気に緊迫化しております。その行方も含めて、引き続き青山さんの解説です」
青山繁晴
「はい。もう時間はないんですけど、実は岡安ちゃんから、内緒の質問ありまして。えー、どうして計画的避難区域をさっさと決めなかったんですかと、聞かれましたが、それは大事な質問なんでお答えしておきますと、同心円でやってきたこと、ね、それ途中から変えなきゃいけなかったのに、変えなかった、それ間違いなんですが、今も間違いなのに、それ、認めたくないんですよ」
岡安譲
「だから文科省は内緒で測ったんですか?」
青山繁晴
「そうです。間違いを、してることを認めたくない。でもやがて本当のことは表に出るから、今、準備しとこうと、いうことなんですよね。で、だからもう一度言いますが、党利党略はあっても内閣に対して疑問が出るのは、やむを得ないんじゃないかと思うんですが、しかし、じゃあその内閣不信任案、あの、実際に今日のこれから夕方6時頃に出たとして、さっきのニュースでも申しましたが、今のところ、その、自民党側から見ても、まだ60前後ぐらいの、民主党からの賛成者はないから、ま、だいたい、おそらくは20議席ぐらい足りないだろうと。で、それなのにどうして、自民党は、内閣不信任決議案を公明党と一緒に出すのかと。その本当の狙いは、実はこれです」
村西利恵
「内閣不信任決議案を提出することで、自民党が狙っているのは、民主の分裂」
青山繁晴
「はい。要するに否決されてもいいっていうことなんですよ。で、否決されても、すでに明らかになってるのは、小沢グループを中心にしてですよ、小沢グループだけで4〜50の賛成者が出る。4〜50って大変ですよ。ね。選挙区の数、考えたらですね。小選挙区なんですから。だから、もう事実上民主分裂であって、そうやってその、政局が動いていけば、それでやがて血路が開けるんじゃないかと思ってる。で、確かにこれは、もちろん党利党略ですけれども、その、菅さん、もうこれを覚悟してるフシありますよね。だって今日の党首討論で、小沢さんの実名出して言ったじゃないですか、あれもう宣戦布告と同じですよね。ところがですよ、この、民主分裂はあるかもしれないけれども、さっき言いました通り、内閣不信任決議案は出されても、可決の見通しはまだ立ってない。それはどうしてかというと、本当の理由はこれです」
村西利恵
「公安当局者によると、もし内閣不信任決議案が可決されれば、菅総理は衆議院を解散する」
青山繁晴
「はい。これ、あの、何でここで公安が出てくるのかと思う人もいるでしょうが、この警備公安、ていうのは、もう、特にこの選挙に関わる情勢ってのは徹底的に、もちろん私たちの国費を使って、税金を使って調べ上げてて、ま、いつも当たるとは限らないけれども、かなり精度は高いんですね。で、これ普通だったら、衆議院解散できるわけがないじゃないですか」
山本浩之
「こんな時期にできないでしょ」
青山繁晴
「ええ。だって自治体ごと消えてしまって、村長が亡くなったままの自治体もあるわけですよ。で、その所で、衆議院を、総選挙をやれるのかと。統一地方選挙は延期したけれども、まさか衆議院の総選挙を、一部だけ延ばすってわけにいかないから、選挙できないだろうと思って、小沢さんたちも今まで動いてきたわけですよ。小沢さん未だに、菅直人にそんな度胸はないと思ってらっしゃるらしいですよ、周りの話してることによればですよ。ところが、この公安の人が言っただけなら、僕こんなでかい文字にしてもらわないんですよ。というのは、さっき言いました通り、外れることもあるから。えー、僕が事件記者の時代から時々外れることもあった。ところがですよ、その後確認していくと、こういう事実が出たんで、あ、菅さんは本気で解散するつもりなんだなと分かったんですが、それはこれです」
村西利恵
「その理由は、すでに総務省から、被災自治体に選挙準備が可能か問い合わせがあった」
一同
「ええーー…」
村西利恵
「この状況で」
青山繁晴
「ええ。これね、これでも遠慮して書いたんですよ。いちおう問い合わせだけど、その、大総務省、旧自治省からですよ、選挙やれますかと。ね。で、いろんな工夫がありますよねと。例えば投票箱が回っていったり、いろいろ工夫をするから、選挙やれますかって言われたら、言われた自治体の側にはですよ、選挙管理委員会の委員を何とか集めて、もう準備しなきゃいけないと思ってるとこもあるわけですよ。ま、個性もありますよ、その自治体の首長によっては激しく怒ってらっしゃる人もいらっしゃいますけどね。いずれにしてもこれが回っていったっていうのはですよ、これ、もちろんこれは政権側しかできませんから。野党にこの真似はできないので、菅さんの中に衆議院解散ってものがあるのは間違いないんですね。ところがですよ、こうやって選挙の可能性が出たからこそ、菅さんが足元ひっくり返される、どんでん返しっていうのを、いわば水面下で、えー、準備してる人がいて、それはこれです」
村西利恵
「総選挙を回避するためのどんでん返し、それは菅総理抜きで『民・公』連携」
一同
「おおー」
青山繁晴
「で、民・公連携、この『アンカー』で何度も取り上げて、実際に動き何度もありましたが、もしも民主と公明が組んだら、つまり公明党が自民党を裏切って民主党とくっついたら、もう、ねじれ現象も全部なくなって、民主党の悩みは吹っ飛ぶわけですね。そして、これ最後に申しますと、もしも、内閣不信任決議案が可決されたら、可決されちゃったらどうなるかというと、憲法69条によると、10日以内に、内閣総理大臣は解散するのか、それとも自分が辞めるのかを決めなきゃいけない。逆に言うと10日あるわけですよ。その10日に菅さんが、解散準備してる間に、裏で、民・公連携をやっちまえと。つまり、菅さん抜きだったら、公明党は民主党と乗れてですよ、つまり、その、結局は菅さんは解散はできないまま、新しい総理大臣になるんじゃないかと。で、これをですね、仕掛けてる人は、民主党の中ではこれです」
青山繁晴
「はい。これは、実は民主党というのは、公明党とあんまりルートないんですが、唯一持ってるのがこの仙谷由人さんで、例えば仙谷さんは、野中広務さんのような、公明党にルート持ってる人に働きかけようとはしてるようです。してこれ、一番最後に申せばですよ、じゃあ、その、いわば今の見通しどおり、不信任案が否決されたらどうなるのか。否決されたら、これは内閣が信任されたことだから、菅さんとしては一安心と思うでしょ?ところが、否決されて、内閣が信任されてもなおですよ、いわば、小沢さん抜きで、民・公連携をやれば、信任されたはずの菅さんは、辞めるという条件、菅さんが呑むかどうか分かりませんよ、しかし菅さん辞めたら、民・公連携ができて民主党は安泰になるという動きを狙ってる人たちもいるということなんですよ。そして、これだけ、ぐにゃぐにゃな動きするっていうことなんですが、全員がみんな保身を考えてるということを、思えば、今、この国に必要なのは、最後(モニターの絵)出ないんですか?僕は実はお願いしたんですけれども(CMへのジングルが入る)、あ、もう…」
村西利恵
「時間がなくなってしまいましたね」
山本浩之
「いったんコマーシャル…」
(強引にいったんCM)
村西利恵
「続きをお願いします」
青山繁晴
「はい。あの、こういう泥沼の保身政治を乗り越えるためには、実は手段はあります。はい、ちょっと出してくれますか」
青山繁晴
「はい。えー、福島第一原発の吉田昌郎所長や、この飯舘村の菅野さんのように、現場にあって、自分のことじゃなくて人のため、みんなのために戦ってる人が現にいますから、現場に権限を預ければ、この国は必ず良くなると僕は思ってます」
山本浩之
「なるほど。菅政権の一番欠けてるところですからね。どうもありがとうございました」
____________________________内容紹介ここまで
今日は他にこういったニュースで青山さんの解説がありました。
■党首討論 自民・谷垣総裁、公明・山口代表から退陣要求も菅首相は政権維持へ意欲(06/01 20:20)
■自民・公明両党、内閣不信任案を1日夕方に衆院に提出へ 民主党内多数派工作は大詰め(06/01 11:43)
■福島第1原発事故 IAEA調査団、「津波の危険性を過小評価」とする報告書を政府に提出(06/01 14:13)
■WHO、長時間の携帯電話利用でがん発症リスク高まる可能性があると指摘(06/01 12:47)
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言については、誰にも手渡してはならない自由意志さんが後日文字起こしして下さると思うので、そちらを是非ご覧下さい。
『アンカー』放送終了から5時間ほど後の6月1日深夜になって、一部報道ですが、菅首相が不信任案可決の場合は解散に踏み切る方針を固めたというニュースが入ってきました。
可決の可能性がどの程度あるのか、今のところ一進一退の状況のようですが、明日(もう今日)本会議場のベルが鳴るギリギリまで、民主党内では綱引きが続きそうですね。
ちなみに今日の党首討論、私はわりとがっつり見てました。
谷垣さんとの討論で、菅さんがいきなり「谷垣総理」と言ってしまって、もうあとはグダグダ、目は泳ぎっぱなし。挙げ句に、この期に及んで「通年国会やりましょう」とか言い出すし。あれほど閉会しようとしてたのに、苦しくなったらそれですかと。
ほんとに保身だけ、これぞ末期症状という感じでした。
しかも最後は菅さん、小沢さんの話まで出してきて抵抗したけど、谷垣さんは「党内のことは党内で片づけて下さい」とピシャリ。党内がまとまってない象徴とも言うべき小沢さんの名前をわざわざ出すって、菅さん、これ以上の自爆行為はないのでは?(^_^;
(青山さんの見解はまた違ってました。そのあたりは誰にも手渡してはならない自由意志さんの起こしをご覧下さい)
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
★このブログが面白かったらクリックして下さい→
★ご面倒でなければこちらも→
「島根県の竹島英文ページを検索に引っ掛かり易くする作戦」もよろしく。
takeshima dokdo dokto tokdo tokto
________________________________________________
★コメント・トラックバックを下さる方へ
お手数ですが規約(11.2.6改訂)に一度目を通された上でお願いいたします。
なおトラックバックについては現在「言及リンクなしトラックバック」をはじく設定にさせていただいています。ご容赦下さい。
★この記事へのコメントは現在受け付けておりません。読者様向け掲示板にて宜しくお願い致します。
「それだけ言われたら不安になりますよね」
青山繁晴
「はい。で、それに加えて、その2日後には、実は土の中から濃度の高いセシウム、この原発から出たことが間違いない、それが出たということになって。で、そのあと、これもあとでお話ししますが、いわば突然、ここは実は避難しなきゃいけない区域だったんだと。それも計画的避難区域って、いっぺん聞いただけで訳分かんない言い方で、政府から言われたと。そしてそのあと指定されて、そして今月一杯、いや、ごめんなさい、先月一杯ですね、だから昨日、昨日までに全員出ろと、いうふうに菅政権から言われたけれども、実は牛と一緒に、さっき牛もいましたけど、東北弁では、東北言葉では、べこって言いますけど、オラがべことは別れたくないって農家の方も含めてですね、まだ1400人ぐらいが残ってらっしゃるわけですね。で、これ実際には、どういう、ま、残念ながら汚染という言葉を仮に使えば、汚染状況かと言うと、こういうことですね」
村西利恵
「この地図に、放射能の影響を予測するシステム、SPEEDI(スピーディ)による積算線量を重ねると、こうなります」
青山繁晴
「はい。これはあの、もうSPEEDIってあの、もう皆さんお馴染みになったと思うんですけれども、まあ、あの、同心円じゃなくて実態を教えてくれる装置で、で、これどうしてかというと、チェルノブイリと違って福島第一原発ってのは、軽い放射性物質が基本的に多く出てるわけです。チェルノブイリは、プルトニウムをはじめとする重い物もドーンと爆発して出てきましたけど、福島第一原発は爆発したのは建屋だけで、炉が爆発したわけじゃないから、軽いですね、ヨウ素とかセシウムとか、軽いからこそフワフワとチリに乗って漂いますから、それがきれいに同心円で広まるわけはないから、だからその、地形と風向きによって、実はこう、この、西北の側にこうたくさん出ていったわけです。そして、さっき、僕言いましたけれども、一昨日ですね、その、嵐の中で、この正式なガイガーカウンターをですね、その役場の前の、土じゃなくて、コンクリートに当てたらですね、えー、これ実は、パパパパッて数字が上がっていって、13マイクロシーベルト、パーアワー(毎時)、つまり1時間当たり13マイクロシーベルトになったんです」
山本浩之
「はあー、コンクリートの値が」
青山繁晴
「はい。で、これはですね、あの、あくまで誤解ないように、あくまで瞬間値ですが、その瞬間値を元に、仮に年間に換算するとですよ、113ミリシーベルトになるわけですよ。で、地域は、20ミリシーベルト、までなきゃいけないから、その6倍近いことになってしまって、僕は目を疑ったんですよ。で、もう一回言いますが、コンクリートですから、その、一昨日、大嵐でしたからね、僕は台風と一緒に移動していったわけですから、だから普通だったらもうそれだけで洗い流されるはずが、それだけあるってことは、いかに蓄積されたかということなんですね。で、従って、その、計画避難ということになっていくんですが。僕はここでも申したいのは、日本ってやっぱり素晴らしいところあって、実はその社会の隅々に、これはという人物がいて、福島第一原発には吉田昌郎(まさお)所長がいたんですけれども、今回も村で、まるであなたは吉田さんかと、いわば、吉田さんより、吉田所長よりずっと小柄で、そして、ずっと温厚だけども、素晴らしい人がいました。その人はこの人ですね」
村西利恵
「それが、飯舘村の菅野典雄(かんののりお)村長」
青山繁晴
「はい。で、この村長が、すごく目がきれいだったんですよ。本人にも言って、ずいぶんあの、照れていらっしゃいましたが、あの、物静かな、目のきれいな方なんですが、話される内容は、僕にとって胸をえぐられることが続きました。それをまずちょっと、この文字で見ていただけますか」
村西利恵
「菅野村長によると、『計画的避難区域が発表される前日、4月10日、福山官房副長官から「あす、あなたの村を計画的避難区域にします」と言われた』と。青山さんが、政府から正確な線量の情報提供はあったのですかと質問すると、『全くない。文部科学省が内緒で測っていった』と」
青山繁晴
「はい。これはですね、皆さん、どうしてまず、まずどうしてこっちがショック、あの、こっちもショックかというとですよ、さっき言った通り、最初は政府から避難する必要ないと言われてたと。ところが真夜中に、政府からじゃなくて県庁から水が飲めないと言われたと。次に、またいきなり、そのセシウムってやつの濃度濃いんだと言われて、またいきなりですよ、こう首相官邸の福山哲郎官房副長官から、その、まず、福山さんが村にやって来るべきなのに、村には来ないで、実は福島市内に呼び出されて、そこでこっそりと、福山哲郎官房副長官と、もう一人副大臣と、あるいは役人と会わされてですね、そしていきなり福山さんから、ま、あとで村長に聞くと、かなり冷たい言い方に聞こえましたと。明日、あなたの村を計画的避難区域にしますと、言われたと。こっそり言われて、明日からだと言われて、えっ、計画的避難区域って何のことですかって。ね」
一同
「うーん」
青山繁晴
「で、当然村長も、いや実は僕も最初の言葉、その言葉聞いた時に思ったんですが、それは政府が計画してくれるんだろうと。その、つまり避難先の住宅の確保とか、あるいは仕事も失うんですから仕事の確保とか、それから、じゃ、いつまでには帰るようにしたいとか、それ全部の大きな計画を持っているんだろうと思ったら、そうじゃなくて、来月、5月一杯までに避難しなさいと、だから計画だと、言われて、いや、これは心が無いんじゃないかと、思った上にですよ、それまでの話として、さっきのSPEEDI、皆さんに見ていただいた、あれに基づく情報提供があったならば、まだ村長も、村民の方々も心の準備できるけれども、一切、全くなくて、それなのにこっそりと、文科省の役人が村の中に勝手に入っていて、実は測っていたと、いうのが後で分かったということなんですね。えー、今の証言を、その生の映像で皆さん見て下さい」
…………………………VTR開始…………………………
福島・飯舘村 菅野典雄村長
「まああの、全村避難にはならないだろうと思ってたんですね。一部の避難とか、あるいは屋内退避みたいなのもありましたから。でも何か、話がどうも違うなっていうことで、水が飲めなくなった、あるいは土壌が汚染されてると、まあ、こういうような形で、飯舘村、飯舘村、飯舘村っていう形で、まああの、ある程度これ、出てきてはいましたからね、うん。〈VTR中略〉10日(計画的避難が公表される前日の4月10日)に、あの、お話し合いを持たせていただいたっていうことですね」
青山繁晴
「それは官邸でですか?」
菅野村長
「いや、こちらに」
青山繁晴
「ここで、この役場で」
菅野村長
「こちらではなくて福島市でね」
青山繁晴
「福島市内で」
菅野村長
「はい、市内で」
青山繁晴
「政府側はどなたがお見えになったんですか?」
菅野村長
「福山官房長官さんと…」
青山繁晴
「官房副長官と」
菅野村長
「あとは松下、あれは副大臣ですか、当時福島担当でしたね、あと二人ぐらいおりましたね」
青山繁晴
「なるほど。で、その時に、明日、その、計画的避難区域っていうものに指定したいと、いう話が村長にあったわけですね?」
菅野村長
「はい、ええ。〈中略〉計画的避難の、あちらの説明は、ま、あの、大きなひとつは、ま、つまり、20ミリに年間、このまま行くと超えちゃうから、という話で、ぜひ避難をお願いしたいっていうことと、それから、ま、概ね1ヶ月という期間を置くよという話だったんですよね。〈中略〉うちの村の場合には、もう牛の村ですから、動物の村ですから、とてもそんな話で(期間で)できるはずはないよというのは、まずひとつ言いました。それからもうひとつは、計画避難ということで、概ね1ヶ月ということで、国としてはいわゆる期間を、置いてやったよという話のようだけども、私らとしては、期間もさることながら、内容を考えていただきたい、というお話をしたんですね」
青山繁晴
「その通りですね」
菅野村長
「ええ。計画という言葉を言ってるんだから、その言葉を使った以上は、お互いにやっぱりきちんとした計画を立ててやるということではないですか」
青山繁晴
「僕もたぶん村長と同じ受け止めで、計画と言うからには全体計画があって、で、避難先の確保はもちろんのこと、そこで仕事をどうするのか、それからいつ村に戻れるのか、全部合わせての計画だと思ったら、何のことはない、1ヶ月やるからと」
菅野村長
「そう、期間が、概ね1ヶ月が、まさにあちらの言う計画だったわけですね(笑)」
青山繁晴
「いや(笑)、これあの、笑うことじゃないですけども、それはひどい話ですね」
菅野村長
「〈中略〉私らは、後発の避難なんですよ。(他の避難地域は)もう避難してますからね。そうすると行く先はなかなかないんですよ。いや、村としては、あの、国としては用意してますと。例えば、ま、一覧表を出して、どこどこ県に300人、どこどこ県に400人ぐらいの施設がありますと」
青山繁晴
「遠くの所に、バラバラに行けと」
菅野村長
「うん、県ですね、他の県ですね、全て。で、その時に私、あの、探していただいたのはありがたいけども、そういうのを何の抵抗もなく出すところに、あなたたちが一生懸命やりながら、心ない政治をやってると言われるゆえんですよと、あえて私は、あの、失礼ながら言わせていただきました(笑)。はい。そこに行くっていうことは、どういう、そういうものがまつわるのか、分かっているんですかと」
…………………………VTR終了…………………………
青山繁晴
「はい。あの、今の村長のお話っていうのは、あの、実際には最初の福山哲郎さんの、その、いわば福島市内への呼び出しだけじゃなくて、他の、あとの交渉も入ってるわけですね。要するに村長は、内容の計画もちゃんと出してくれと言ったら、じゃあ政府は、そのあとね、菅政権はこうですと。茨城県とか、その、違う県の所を出してきて、ここにバラバラに行けと。で、それが村を破壊するっていうことが分からないのかと、いうのが、その、村長の真意なわけです。そして今の村長のお話を、視聴者の方、国民の方、ご覧になってて、感じられると思うんですが、村長、自分のこと一切考えてないですよ。そうじゃなくてほんとに、村のこと、人のことを考えていて、そして村長は全身で、これに対していわば戦いを挑まれてですね。で、政府がやらないんだったら、自分たちで目標を立てようってことをまず決められて、それはこれなんですね」
村西利恵
「全村避難することになった村長が目標としたのは、2年で村に帰ると」
青山繁晴
「はい。仕方がないから、政府の言う通り、一旦避難をしましょうと。しかし、2年で、帰らなければならないと。これ2年っていうのは非常に短いように思うんですが、この菅野典雄村長によると、2年っていうのは、実はこれが限界なんですと。その、人間ていうものは、2年間故郷から離れて、そこで仕事をしたり子供を学校に通わせたら、そことの縁もまた出来てしまって、もう村に戻れなくなってしまうと」
岡安譲
「なるほど」
青山繁晴
「だから2年以上戻れなかったら、ほんとは飯舘村、これ大阪市ぐらいの、あの、広さがあってとても広い所なんですが、年間気温が10度、およそ10度っていうとても涼しい、阿武隈山系、今ちょうど映ってますが(VTR)、ほんとにきれいでしょ。で、僕が行ったのは嵐だったですが、嵐越しにも本当にきれいだったですよ。それが2年で帰ってこなかったら、この村が、その、廃村になってしまうと、いうことを、実は村長は考えられて、2年ていう目標を、自分たち、村人の間にも掲げ、政府にも突きつけて、それだけじゃなくて、その、2年の間、拠点を残さなきゃいけないから、これも、僕は福島第一原発の吉田所長と似てると思うんですが、やっぱ、アイデアも豊かなんですよね。そのアイデアとして、実は、政府に対して戦って、勝ち取ったのがこれです」
村西利恵
「この目標を達成するために、9つの事業所は、従業員550人が避難所から通勤することで、事業を継続することにした」
青山繁晴
「はい。えー、つまりこれは、菅政権側は、全村避難だから、もう事業所、つまり工場とかですね、あるいは運送会社とか、全部閉じなさいと、言ってきたのを、拒絶して、その中で作業してる会社を中心に、あるいは特別養護老人ホーム、老人ホームの方々っていうのは移動する方がもっとストレスになるわけですよ。人間の健康っていうのは、これも皆さんよく聞いていただきたいんですが、放射線だけを特別扱いするんじゃなくて、心のストレスとか、全部合わせての健康ですから。だからその、高齢者の方々、特に介護を受けてる方々については動かさない方がいいから、それも含めて、9つの事業所というのは、そのまま会社を続けて、避難はしても、そこから通勤を続けるんだと。すると村は生きているということを、その、おっしゃったわけです。僕はその考え素晴らしい、それを政府に対して突きつけて実現したのも素晴らしい、その上で村長、僕が気になってることもうひとつあります、村長がおっしゃらないから、すみません、こちらから、東京の人間なのに、聞いて申し訳ないけどと聞いたのが、べこのことなんですよ。で、これ飯舘村は、その、牛で有名ですから、その牛の扱いはどうなってますかってことなんですね。ちょっと絵を見ていただくとですね」
村西利恵
「写真があります。こちらですね」
青山繁晴
「これ長谷川健一さんっていう、この、地元の酪農家を、ま、取りまとめてるような、あの、立派なあの、畜産農家の方で、この人はサラリーマンだったのに、23歳で一念発起して、親からもらった農家じゃなくて、自分一人でこれを、大きな農家を作ってきて、ようやく息子さんにあとを継いでもらうことになって、一安心したらですよ、今、あの、絵(VTR)が映ってますけども」
青山繁晴
「えー、この福島原子力災害でそれができなくなってしまうと。で、僕、動物好きなんで、あの、今、あの、手に一生懸命触って、好かれたり嫌われたり、ま、してるわけですけれども、この中に、美人コンテストに出た、あるいは優勝したその、べこ、牛もいるんですよ」
一同
「へえー」
青山繁晴
「これ(モニター画像の左側の牛)今年出る予定になってた美人なんです。一番若い」
岡安譲
「可愛いですね」
青山繁晴
「ところがもう出られなくなったということなんですが、そして僕は菅野村長に、このべこをどうしますか?と聞いたら、村長はここに涙ためられてですね、青山さん、3000頭いるべこのうち、150頭は何とか他府県の、その、牧場で預かってもらって、その、いわば飯舘村の、種牛も中心に、ちゃんと種を続けますと。でも残りは、処分せざるを得ないってことをおっしゃってですね、そして実は菅野村長は、菅政権と交渉して、さっき言った通り、9つの事業所に通っていいって言うならば、べこの世話も通いで」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「長谷川健一さんも含めて、通いでできるじゃないかと、ことを言ったと。そしてかつ政府はですよ、この、仕事どうするんだと、村長が追及したら、じゃあ村の防犯隊を作っていいよと、その給料、国が負担しますからと言ったので、余計に、その防犯隊がOKなら、べこの世話隊もOKだろうと言ったらですよ、その、政府はそれを断固断ったと、拒否したと。そしてその拒否されてまず村長はこのように思われたそうです。はい、ちょっと出して下さい」
村西利恵
「菅野村長が政権の対応から感じたことは、『大衆の目を非常に気になさる方が多いのではないか』」
山本浩之
「はあー」
青山繁晴
「はい。これ、関テレの放送ですから、福山さんの地元でもありますけどね。菅野さんは、福山官房副長官の対応や、あるいはそこから伝わってくる、その、枝野官房長官やそして菅直人総理のことをみんなおっしゃってるんですが、これどういう意味かと言うとですよ、政府の説明はですね、要は、防犯て言うと、大衆の、これ10人いたら8人は分かってくれると、防犯は。でも、べこや牛のことは分からないから、牛の世話と言うと、10人大衆がいたら2人しか分かってくれないから駄目だと、言われたんですって。これ今、スタジオの中が凍りつきましたよね。だから…」
山本浩之
「それ、そういうふうに言ったんですか?」
青山繁晴
「そうです。この人は絶対誇張して物を言わない人です。そして記録も取ってますから」
山本浩之
「はあ、はあ、はあ」
青山繁晴
「何回も何回もそれ言われたと」
山本浩之
「へえー……」
青山繁晴
「で、よく分からないですよね。僕もよく分からないって村長に言ったら、村長は、いや、私も分からなかったけどだんだん分かりましたよと。要は、パッと言って、その、世論調査でパッと分かってくれるやつだったらやると。防犯のためって言ったら分かるけど、牛のためって言ったら、牛なんかよく分からない都会人もいるから、世論調査でパッとやった時に不利になるから駄目だという趣旨なんです」
岡安譲
「現場に行きもしないでね」
青山繁晴
「ええ。だから、これを日本語で何て言うかというと、保身って言うんですよ。ね。ほんとは大衆とか国民を引き合いに出してるけど、ちっとも私たち大衆、国民のことを考えてるんじゃなくて、自分のことを気にしてるだけじゃないんですか。それだから、実は今、えー、党利党略の、自民党を中心とした野党の党利党略もあるけれども、しかし内閣不信任案がこの期に及んで出てしまう、復興の真っ最中なのに出てしまう理由は、実は客観的に言ってフェアに言って、やっぱりあるんじゃないかと、言わざるを得ないと思うんですね。で、その上で、今日の後半のキーワードなんですが、えー、今日は何か(フリップが)後ろに隠れてました。はい(一同笑&ざわ)。決して北朝鮮の陰謀ではありません(笑)」
山本浩之
「それは違いますよ(笑)」
村西利恵
「違うと思います(笑)」
山本浩之
「それははっきりして下さい、違いますよ(一同笑&ざわ)。青山さんが準備、実際に置いてただけでしょ、それは(笑)」
青山繁晴
「その上で、今日の後半のキーワードはこれです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは『さらに上手の保身術』。内閣不信任決議案で緊迫する政局の行方について、このあと詳しく解説していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「まあ被災地では大変な思いをする人が多い中、政局は一気に緊迫化しております。その行方も含めて、引き続き青山さんの解説です」
青山繁晴
「はい。もう時間はないんですけど、実は岡安ちゃんから、内緒の質問ありまして。えー、どうして計画的避難区域をさっさと決めなかったんですかと、聞かれましたが、それは大事な質問なんでお答えしておきますと、同心円でやってきたこと、ね、それ途中から変えなきゃいけなかったのに、変えなかった、それ間違いなんですが、今も間違いなのに、それ、認めたくないんですよ」
岡安譲
「だから文科省は内緒で測ったんですか?」
青山繁晴
「そうです。間違いを、してることを認めたくない。でもやがて本当のことは表に出るから、今、準備しとこうと、いうことなんですよね。で、だからもう一度言いますが、党利党略はあっても内閣に対して疑問が出るのは、やむを得ないんじゃないかと思うんですが、しかし、じゃあその内閣不信任案、あの、実際に今日のこれから夕方6時頃に出たとして、さっきのニュースでも申しましたが、今のところ、その、自民党側から見ても、まだ60前後ぐらいの、民主党からの賛成者はないから、ま、だいたい、おそらくは20議席ぐらい足りないだろうと。で、それなのにどうして、自民党は、内閣不信任決議案を公明党と一緒に出すのかと。その本当の狙いは、実はこれです」
村西利恵
「内閣不信任決議案を提出することで、自民党が狙っているのは、民主の分裂」
青山繁晴
「はい。要するに否決されてもいいっていうことなんですよ。で、否決されても、すでに明らかになってるのは、小沢グループを中心にしてですよ、小沢グループだけで4〜50の賛成者が出る。4〜50って大変ですよ。ね。選挙区の数、考えたらですね。小選挙区なんですから。だから、もう事実上民主分裂であって、そうやってその、政局が動いていけば、それでやがて血路が開けるんじゃないかと思ってる。で、確かにこれは、もちろん党利党略ですけれども、その、菅さん、もうこれを覚悟してるフシありますよね。だって今日の党首討論で、小沢さんの実名出して言ったじゃないですか、あれもう宣戦布告と同じですよね。ところがですよ、この、民主分裂はあるかもしれないけれども、さっき言いました通り、内閣不信任決議案は出されても、可決の見通しはまだ立ってない。それはどうしてかというと、本当の理由はこれです」
村西利恵
「公安当局者によると、もし内閣不信任決議案が可決されれば、菅総理は衆議院を解散する」
青山繁晴
「はい。これ、あの、何でここで公安が出てくるのかと思う人もいるでしょうが、この警備公安、ていうのは、もう、特にこの選挙に関わる情勢ってのは徹底的に、もちろん私たちの国費を使って、税金を使って調べ上げてて、ま、いつも当たるとは限らないけれども、かなり精度は高いんですね。で、これ普通だったら、衆議院解散できるわけがないじゃないですか」
山本浩之
「こんな時期にできないでしょ」
青山繁晴
「ええ。だって自治体ごと消えてしまって、村長が亡くなったままの自治体もあるわけですよ。で、その所で、衆議院を、総選挙をやれるのかと。統一地方選挙は延期したけれども、まさか衆議院の総選挙を、一部だけ延ばすってわけにいかないから、選挙できないだろうと思って、小沢さんたちも今まで動いてきたわけですよ。小沢さん未だに、菅直人にそんな度胸はないと思ってらっしゃるらしいですよ、周りの話してることによればですよ。ところが、この公安の人が言っただけなら、僕こんなでかい文字にしてもらわないんですよ。というのは、さっき言いました通り、外れることもあるから。えー、僕が事件記者の時代から時々外れることもあった。ところがですよ、その後確認していくと、こういう事実が出たんで、あ、菅さんは本気で解散するつもりなんだなと分かったんですが、それはこれです」
村西利恵
「その理由は、すでに総務省から、被災自治体に選挙準備が可能か問い合わせがあった」
一同
「ええーー…」
村西利恵
「この状況で」
青山繁晴
「ええ。これね、これでも遠慮して書いたんですよ。いちおう問い合わせだけど、その、大総務省、旧自治省からですよ、選挙やれますかと。ね。で、いろんな工夫がありますよねと。例えば投票箱が回っていったり、いろいろ工夫をするから、選挙やれますかって言われたら、言われた自治体の側にはですよ、選挙管理委員会の委員を何とか集めて、もう準備しなきゃいけないと思ってるとこもあるわけですよ。ま、個性もありますよ、その自治体の首長によっては激しく怒ってらっしゃる人もいらっしゃいますけどね。いずれにしてもこれが回っていったっていうのはですよ、これ、もちろんこれは政権側しかできませんから。野党にこの真似はできないので、菅さんの中に衆議院解散ってものがあるのは間違いないんですね。ところがですよ、こうやって選挙の可能性が出たからこそ、菅さんが足元ひっくり返される、どんでん返しっていうのを、いわば水面下で、えー、準備してる人がいて、それはこれです」
村西利恵
「総選挙を回避するためのどんでん返し、それは菅総理抜きで『民・公』連携」
一同
「おおー」
青山繁晴
「で、民・公連携、この『アンカー』で何度も取り上げて、実際に動き何度もありましたが、もしも民主と公明が組んだら、つまり公明党が自民党を裏切って民主党とくっついたら、もう、ねじれ現象も全部なくなって、民主党の悩みは吹っ飛ぶわけですね。そして、これ最後に申しますと、もしも、内閣不信任決議案が可決されたら、可決されちゃったらどうなるかというと、憲法69条によると、10日以内に、内閣総理大臣は解散するのか、それとも自分が辞めるのかを決めなきゃいけない。逆に言うと10日あるわけですよ。その10日に菅さんが、解散準備してる間に、裏で、民・公連携をやっちまえと。つまり、菅さん抜きだったら、公明党は民主党と乗れてですよ、つまり、その、結局は菅さんは解散はできないまま、新しい総理大臣になるんじゃないかと。で、これをですね、仕掛けてる人は、民主党の中ではこれです」
青山繁晴
「はい。これは、実は民主党というのは、公明党とあんまりルートないんですが、唯一持ってるのがこの仙谷由人さんで、例えば仙谷さんは、野中広務さんのような、公明党にルート持ってる人に働きかけようとはしてるようです。してこれ、一番最後に申せばですよ、じゃあ、その、いわば今の見通しどおり、不信任案が否決されたらどうなるのか。否決されたら、これは内閣が信任されたことだから、菅さんとしては一安心と思うでしょ?ところが、否決されて、内閣が信任されてもなおですよ、いわば、小沢さん抜きで、民・公連携をやれば、信任されたはずの菅さんは、辞めるという条件、菅さんが呑むかどうか分かりませんよ、しかし菅さん辞めたら、民・公連携ができて民主党は安泰になるという動きを狙ってる人たちもいるということなんですよ。そして、これだけ、ぐにゃぐにゃな動きするっていうことなんですが、全員がみんな保身を考えてるということを、思えば、今、この国に必要なのは、最後(モニターの絵)出ないんですか?僕は実はお願いしたんですけれども(CMへのジングルが入る)、あ、もう…」
村西利恵
「時間がなくなってしまいましたね」
山本浩之
「いったんコマーシャル…」
(強引にいったんCM)
村西利恵
「続きをお願いします」
青山繁晴
「はい。あの、こういう泥沼の保身政治を乗り越えるためには、実は手段はあります。はい、ちょっと出してくれますか」
青山繁晴
「はい。えー、福島第一原発の吉田昌郎所長や、この飯舘村の菅野さんのように、現場にあって、自分のことじゃなくて人のため、みんなのために戦ってる人が現にいますから、現場に権限を預ければ、この国は必ず良くなると僕は思ってます」
山本浩之
「なるほど。菅政権の一番欠けてるところですからね。どうもありがとうございました」
____________________________内容紹介ここまで
今日は他にこういったニュースで青山さんの解説がありました。
■党首討論 自民・谷垣総裁、公明・山口代表から退陣要求も菅首相は政権維持へ意欲(06/01 20:20)
■自民・公明両党、内閣不信任案を1日夕方に衆院に提出へ 民主党内多数派工作は大詰め(06/01 11:43)
■福島第1原発事故 IAEA調査団、「津波の危険性を過小評価」とする報告書を政府に提出(06/01 14:13)
■WHO、長時間の携帯電話利用でがん発症リスク高まる可能性があると指摘(06/01 12:47)
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言については、誰にも手渡してはならない自由意志さんが後日文字起こしして下さると思うので、そちらを是非ご覧下さい。
『アンカー』放送終了から5時間ほど後の6月1日深夜になって、一部報道ですが、菅首相が不信任案可決の場合は解散に踏み切る方針を固めたというニュースが入ってきました。
可決の可能性がどの程度あるのか、今のところ一進一退の状況のようですが、明日(もう今日)本会議場のベルが鳴るギリギリまで、民主党内では綱引きが続きそうですね。
ちなみに今日の党首討論、私はわりとがっつり見てました。
谷垣さんとの討論で、菅さんがいきなり「谷垣総理」と言ってしまって、もうあとはグダグダ、目は泳ぎっぱなし。挙げ句に、この期に及んで「通年国会やりましょう」とか言い出すし。あれほど閉会しようとしてたのに、苦しくなったらそれですかと。
ほんとに保身だけ、これぞ末期症状という感じでした。
しかも最後は菅さん、小沢さんの話まで出してきて抵抗したけど、谷垣さんは「党内のことは党内で片づけて下さい」とピシャリ。党内がまとまってない象徴とも言うべき小沢さんの名前をわざわざ出すって、菅さん、これ以上の自爆行為はないのでは?(^_^;
(青山さんの見解はまた違ってました。そのあたりは誰にも手渡してはならない自由意志さんの起こしをご覧下さい)
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
★このブログが面白かったらクリックして下さい→
★ご面倒でなければこちらも→
「島根県の竹島英文ページを検索に引っ掛かり易くする作戦」もよろしく。
takeshima dokdo dokto tokdo tokto
________________________________________________
★コメント・トラックバックを下さる方へ
お手数ですが規約(11.2.6改訂)に一度目を通された上でお願いいたします。
なおトラックバックについては現在「言及リンクなしトラックバック」をはじく設定にさせていただいています。ご容赦下さい。
★この記事へのコメントは現在受け付けておりません。読者様向け掲示板にて宜しくお願い致します。
TV番組内容紹介 | - | trackbacks (2)