「ワイスク」朝鮮新報記者インタビュー
 山本晋也監督のコーナーは、朝鮮新報記者のインタビューがメインだったようです。
 途中から番組を見たので、起こしも途中からになりますが、参考までに。

 ちなみに朝鮮新報とは、朝鮮総連が在日向けに日本で発行している機関紙です。

<VTR>

 平壌から記事を送り続けてきた金志永・平壌支局長が先月日本に帰国。初めて日本メディアの取材に応じた。

山本晋也
「拉致問題を解決するためには何が必要ですか?」

金志永
「平壌側から言う問題ではない。感情のもつれというのは、人間どうしで会ってしないと、一方的な宣言だけではだめ」

 金氏は朝鮮大学校卒業後、朝鮮新報社に入社。13年間、平壌特派員を経験。

山本晋也
「取材制限はあなたにもありましたか?」

金志永
「どの国の記者でもできない取材はある。それと同じように適用されると考えて下さい」

山本晋也
「ほとんどの人が北朝鮮を独裁体制だと見てますが?」

金志永
独裁云々は外の物差し。実際にあそこに住んでる人たちは独裁という表現を使ってない。朝鮮人ほど団結しにくい、まとまらない民族はない。どう束ねるかという発想でやってきたのが共和国。北朝鮮の情報は映像先行。説明・背景は何もない。あれが本当に国内なのか、記者も同胞も、『なぜバッチがないのか?』などという話をしたりする」

山本晋也
「脱北者がいろいろ語ってますが?」

金志永
「ただで語ってる人は誰もいない。やるんであれば相当な信念の持ち主。体制を崩壊させようと。が、多くの人は生きるためかもしれない。メディアにも責任ある。僕は取材すると、いくらもらってるのか?ときく。ノーコメントと言われる」

山本晋也
「横田めぐみさんの遺骨は偽物じゃないわけですか?」

金志永
「僕も現場で取材したが、遺骨を持って帰るというアクションが起こるきっかけ自体は、日本から出てる。準備した遺骨があるので持ってって下さいという形では朝鮮側はやってない。偽物じゃないのを証明しろと海を越えて言われても、経緯がこうなので、じゃあもう少ししっかり調べてみればどうですか?必要であれば向こうから専門家が来てもいいですよ、と」

山本晋也
「6カ国協議復帰なんかは平壌市民の話題に上るものですか?」

金志永
「持ちきりですね。ビールの店がたくさんある。会社帰りに寄る。労働新聞に外務省の話題が出てたら、その話題で持ちきり。朝鮮新報の記者だと紹介された日には、どうなんだ?ときかれる」

山本晋也
「核を持つことの是非については?」

金志永
「平壌に住んでるといつ攻め入られるかわからない。対話する気がないらしい。準備をするしかない。これは上の外務省だけで決めたわけではなく、国民世論です

山本晋也
「6者協議で拉致問題は?」

金志永
「ちゃんとその場を設けたのに、6者でないと語れないのか?サシの方がいいと私は思う。実質的には朝米会談です。お互い45年以降歩いてきた道のりを知らないのが日朝。極端なこと言うと、日本から見ると拉致事件以降のものしかない。ほとんどの人は拉致と関係なく生きてきた。今も生きてる。それを見て感じない限りだめ。感じるための場、取材の場がない。日本による北朝鮮の分析は北朝鮮の政権の分析であって、人々の分析ではない。平壌には世論がありますよ。世論を無視した北朝鮮分析はナンセンスです

山本晋也
「あなたの意見は北朝鮮や総連の考えと同じ考え方と思っていいですか?」

金志永
僕は自分が見て感じたことを語っただけ。事前に総連の人とすりあわせもしてない。僕は平壌から日本に帰ってくる時、この取材を予想してなかった。平壌の人たちの想像もしてません」

<VTR終了>

大和田獏
「限りなく北朝鮮当局の主張に近いものだなと感じるんですが」

山本晋也
「平壌の指導部にしたのと同じ感触かなと思う。そういう意味では貴重な取材。僕はけっこう、金記者の話を聞いて、向こうの平壌の空気は何となくわかった。居酒屋などで非常に政治議論好きだと。本音で言えば、朝鮮人は全くまとまらない民族だという言い方、逆に言えば、ある種の我々の見る独裁体制みたいなものが成立しやすい土壌なのかなという感覚にもとれる」

大和田獏
「拉致問題に関して、遺骨の問題に関しても、向こう寄りだなというのがもちろんあるし、あれが当局の姿勢や意見に近いとなると、今月終わりに予定されてる6カ国協議も日本側には厳しいかなと」

川村晃司
「その通りです。この人は優秀な記者だと思うし、北朝鮮の動きを在日社会に伝える窓口として貴重な役割をしてきた。一番最初に朝鮮新報の記者をテレビに登場させたのは、私どもの、かつてNETという日本教育テレビで、朝鮮新報の記者をドキュメンタリー「青春」で、当時の芥川作家の李恢成(リ・カイセイ)さんですね、彼がやがて記者を辞めて芥川作家になって、辺真一(ピョン・ジンイル)さんも朝鮮新報の記者であったが辞めた。優秀な人ほど何か疑問を感じて辞めた人もいるわけです。この記者が10年後どう活動しているか注目したい。朝鮮新報は大きな役割を果たしてきている、それは事実。これからの6カ国協議も日本側とはまた違った視点から伝えてくれると。日本とも互いに架け橋になるようなメディアとして存在してほしいと私は思う。が、なかなか今度の6カ国協議では、事実上の米朝協議だから、ライス国務長官もまず日本に核問題を優先してくれと。その後で2カ国で話し合ったらどうかと。基本的には中国・韓国・アメリカも、日本と北朝鮮がどういう形で交渉できるか、どういう形で話し合えるか、交渉の場をもつことが大事」

大下容子アナ
「あと、ジャーナリストであるならば、平壌支局長は、横田めぐみさんのご両親などの取材もされてるんですか?」

山本晋也
「非常に興味はあって取材したいとは言ってました」

大下容子アナ
やっぱり双方の取材をしてこそ……

山本晋也
「我々は民主主義体制下にいるが、自由平等博愛という民主主義の基本原則が偏愛になってしまうとね、根底から崩れてしまう気がするんです。偏愛になってる部分の感情面の問題は非常に大きいと私は思うので、うちの番組では偏愛にならず、皆さんにお届けしたつもりなんですが

川村晃司
「朝鮮新報は英語版もあるので、アメリカの人なんかもよく見てます」

・・・・・・・・・・・・コーナー終了・・・・・・・・・・・・

 一方的な北朝鮮プロパガンダの垂れ流し。こんなの日本のテレビでやってええのん?放送法違反では?
 朝鮮新報記者の発言はもうツッコミどころ多数ですが、一番( ゚Д゚) ポカーンとなったのは「北朝鮮には世論がある」発言。あの国に世論なんかあるわけないがな!
 なのに山本晋也もそれに同調しちゃって、もうアホかと。でもこの人、何度か番組の企画で平壌に行って、きれいなお姉ちゃんとダンスなんか踊ったりして、ころっと騙されて帰ってきてますからなあ。もはや矯正不可能でしょうね。
 川村晃司も「優秀な記者」って持ち上げてたけど、そりゃあんた、「優秀な工作員」の間違いでしょ(^_^;。山本晋也は仕方ないにしても、ジャーナリストである川村晃司がこれではちょっと。
 大下容子アナがなにげにGJだったのが、唯一の救いです。

Posted by くっくり 18:00 | TV番組内容紹介 | comments (5) | trackback (0)
コメント
番組見て憤慨していました。
あらためて文字に起こしたものを落ち着いて読むと、
六カ国協議で日本が拉致問題を取りあげても動揺しないようにと同胞に語りかけているみたいですね。
我々はあくまでも正しい、と。

もう、「アルカイーダ」みたいな「朝鮮同胞工作員諸君向け専用放送局」っていうのを作ってそこでやって欲しいわ。
もちろん地上波じゃなくてケーブルで!
Posted by おかん | URL | 05/07/13 18:29 | Uu4GhSoE

 大下さんは清涼剤ですね。山本バ監督が作り出すいらいらオーラから解放してくれます。
 あと大和田獏もまぁGJかな・・・。まぁ山本バ監督が酷過ぎるからそう感じるだけかも知れんけど・・・
Posted by アングラー | URL | 05/07/13 22:03 | BiBBb1yU

はじめまして。
テレビを見ながら、どこの国の電波が入ってきたのかと本気で首をひねってしまった……。;

>弊害
これは「博愛」に対比して「偏愛」と言っていたように聞こえました。
山本監督、今回の特集はまさに朝鮮偏愛のあらわれじゃないんですか!?(^^;; 自爆しとる……。
Posted by もやみ | URL | 05/07/13 22:17 | lTwBwupg

記者のインタビュー部分は論外ですが、日本人同士のやりとりの部分はそれほど偏向とも読めませんでいた。
記者を当局の代弁者と言い、独裁体制であることを認め(”みたい”とか言ってるけど)、朝鮮新報を辞めることを優秀さの証と言ってる辺り、他の例よりましに見えます。
やはり番組を見るのとでは違うのかな。
Posted by 通りがかりの者 | URL | 05/07/13 22:31 | 2Pld5RQQ

もやみさん、ご指摘ありがとうございます。
檀君 WHO's WHOさんのところに今日の「ワイスク」の動画があるというのを某所で聞きつけたので、確かめてみました。
(関係ないけど、檀君 WHO's WHOさんのところのファイル、こちらでは音声しか出ないんです。皆さんの環境では映像も見えてますか?(^_^;)
問題の箇所を聞いてみたところ、確かに「弊害」ではなく「偏愛」ですね(^_^;。話の流れからもそれで間違いないようです。
さっそく本文を修正しておきました。どうもありがとうございました。
Posted by くっくり | URL | 05/07/13 22:48 | OZuY2aAs

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