上海総領事館員自殺〜スパイ防止法制定急げ
上海総領事館員が昨年自殺、「中国が機密強要」と遺書
 中国・上海の在上海日本総領事館に勤務していた40歳代の男性館員が昨年5月、中国側から外交機密に関連する情報などの提供を強要されていたとする遺書を残し、総領事館内で自殺していたことが分かった。

 外務省は館員が死亡したことは認めているが、「遺族の意向があり、詳細については話せない」としている。

 複数の政府関係者らによると、館員は、総領事館と外務省本省との間でやり取りされる公電の通信技術を担当する「電信官」だった。

 自殺後、総領事や家族などにあてた遺書が数通見つかっており、このうち総領事あての遺書の中に、中国人の男から交友関係を問題視され、総領事館の情報を提供するよう求められたという趣旨の内容が記されていたという。

 要求された項目は、総領事館に勤務する館員の氏名や、外交機密に属する文書などを上海から日本に運ぶ際に利用する航空便名――などだったといい、男は情報機関関係者だった可能性が高いとみられている。

 遺書の中に、「国を売ることはできない」などとも書かれており、館員は外交機密に関する情報は男に伝えなかったとみられる。
(読売新聞) - 12月27日10時36分更新

 ZAKZAK(というより文春)によれば「中国当局が用意した色仕掛けにハメられた」とのことですが、似たような目に遭った政治家や外交官はたくさんいるのでは?
 さらに言えば、そのうち9割は我が身可愛さに中国当局の意のままになって日本を売った人で、要求を突っぱねたって人はほんの一握りでは?
 
 自殺した総領事館員、たとえば退職するという選択肢はなかったんだろうか。自殺するなんてよっぽどですよね。
 たとえば自分だけでなく家族も脅されていたとかで、「自分が死ぬことが最良の選択肢」と思えるまでに追い込まれたのかも?
 「遺族の意向で話せない」ってあたりに何かそういう匂いがしたりするんですけど……(外務省が遺族の口を塞ごうとしてる可能性もある?)。

 こういう場合、普通の会社なんかだったら「上司に相談すれば?」ってとこですが、何せ外務省というのは極めて特殊な組織ですからなあ。上司はほとんど全員チャイナスクールでしょ?相談なんかしたら逆にもっと事態が悪化するかも。
 ↓こんなきっつい人もいるんだから、下手に相談なんかできませんわな。
 阿南駐中大使、「ODAのために評価下げろ」

 今のところテレビではあまり報道されてないようですが、もっと大きく報道せなあかんわ。こういうのは氷山の一角に決まってるから、マスコミあげて社会問題化してあぶり出していかんと。自殺した彼も浮かばれませんよ。

 でも無理かな。橋本龍太郎首相(当時)が中国公安部の女性と愛人関係にあった疑惑なんかも、ろくに伝えられなかったもん。
 あと昭和63年4月の件は、文春によると谷垣財務大臣らしいですね。谷垣さんは全面否定してますが。

 法律の不備も大きな問題ですよね。スパイ防止法すらない。こんな国は世界で日本だけでしょ。
 オーストラリアに亡命した元中国公安の人も↓こう言ってますよ。

前中国国家安全局警官:日本にもスパイを多数派遣
【大紀元日本7月31日】中国の海外スパイ事情に関する秘密文書を持ち出し、オーストラリアに逃げ出した前中国天津市国家安全局警官、元中共天津市公安局610オフィス職員・?鳳軍氏(32)は7月17日、オーストラリアのテレビ局の特集番組『中国の赤い壁の裏(Behind Chinese Walls)』に出演し、米国、カナダ、オーストラリアのほか、日本も法輪功取締本部(通称610オフィス)の主要活動地域に指定されていると暴露した。?鳳軍氏は先日、日本大紀元の電話インタビューに応じ、日本が中共と近い関係にあること、法輪功取締本部のスパイが日本全国で活動しているなどのことから、日本を亡命先として最初から考えていないと話した。

 前にも紹介したかもしれませんが、改めて紹介しときます。
 スパイ防止法制定を阻止したのは誰なのか。

2005年1/30放送「たかじんのそこまで言って委員会」より
鴻池
昭和60年代、スパイ防止法作る動きはあった。防衛庁の宮永という職員がソ連に情報売って捕まった。でも懲役1年。国を売ってる奴が1年ですよ。が、朝日新聞がスパイ防止法の反キャンペーンをやった。あと、ど、・・・土井たか子。自民党にもおる。弁護士の自民党のほとんど

宮崎
「日弁連」

鴻池
「向こうは弁が立つ。だからつぶされた。今の財務大臣、私は仲がいいが、谷垣もそうだし、落選してる白川も、でぶちんで今閣僚の村上誠一郎も。弁護士ばっかり。日弁連に言われて、朝日新聞の尻馬に乗って・・・」

志方
「宮永事件は、紙を盗んだ窃盗罪のみ」

鴻池
「国を売ったら、どこの国でも死刑か終身刑。日本だけ懲役1年。(スパイ防止については)徹底して国のためにやらないかん」(会場拍手)

 おっと、ここにも谷垣さんの名前が(^_^;

 で、安倍官房長官のコメントはと言うと……
「脅迫あれば対応」上海総領事館員自殺で官房長官
 安倍官房長官は27日午前の閣議後の記者会見で、在上海日本総領事館の男性館員が中国側から情報提供を強要されて自殺したとされる問題について、「館員が死亡したことは事実だが、遺族の強い意向でコメントは控える」と述べた。

 安倍長官は同時に、「一般論として、接受国は領事の身体の自由、尊厳に対するいかなる侵害も防止するため、適当な措置を取ることが期待されている。脅迫や不正な圧力はあってはならず、発生する場合には、相手国への抗議を含め、適切な対応を取る」と語った。
(2005年12月27日13時27分 読売新聞)

 安倍さんの言ってることは非常に呑気に見えますが、これはあくまで「政府」としてのコメントですから。内心は忸怩たる思いでおられると思います。
 それを承知で安倍さんに聞きたい。「適切な対応」って具体的に何?やっぱスパイ防止法がないと始まらんでしょ?あと、民主党の前原さんも言ってるけど、対外諜報機関の設置もね。
 安倍さん、来年総理大臣になったらぜひ着手して下さいね。

 珍しいことに(?)、テレ朝「ワイスク」の夕刊キャッチアップコーナーで、この件が取り上げられました。
 が、解説の川村晃司がもう全然ダメ(最初から期待なんかしてなかったけど)。中国擁護をしたいがあまり、全く見当違いなことを言い出したんです。

 「日本の公安も中国の外交官を尾行したりしてる。それよりも去年の5月のことを今になって出したのはなぜか。いま日中間がギクシャクしてる。日本の公安が『中国はこういう国なんだよ』とリークしてるのかもしれない。何で1年半以上経って出たのか。その方が気になる

 つまりこれは日本側の陰謀であり、悪いのは日本の公安だと?(-.-#)
 自殺の原因や中国スパイ活動の脅威には蓋をして、完全に論点をすり替えた川村でありました。
 「何で1年半以上経って出たのか」とな?私はむしろ「何で1年半以上経たないと出せなかったのか」の方が気になりますけどね。

 んで、中国側の反応はこれですわ。
中国、事実関係を否定 「情報提供強要」報道で
 ……そりゃ否定しますわな。

 が、ここでも日本側のコメントがやっぱ気になる。「ご遺族の感情を考慮し、詳細については答えを控えさせていただく」と。
 「遺族の意向」「遺族の感情」……うーむ、やっぱ「外務省の意向」(あるいは「官邸の意向」)が働いてたりしません?

 亡くなった総領事館員には死を選ぶんじゃなく、たとえ生き恥を晒すことになっても、国益のために全てを暴露していただきたかった、という思いはあります。
 が、私たち一般国民には計り知れないようなエゲツナイ事が色々あったんでしょう。だからこれ以上はもう何も言うまい。
 国を売るぐらいならと殉死の道を選んだ、そういう誇り高き外交官が日本にまだおられたことに私は感動を禁じ得ません。心から哀悼の意を表したいと思います。

【12/28 2:55一部修正しました】


・・・・・・細切れぼやき・・・・・・


男女共同参画 基本計画きょう閣議決定
(前略)

 ■「ジェンダー」で亀裂 自民「新人VS.中堅」対立激化

 「ジェンダーは男女共同参画を進めるために必要な概念。私が先頭に立って正しい普及啓発を進めていきたい」

 二十六日の男女共同参画会議で、猪口邦子担当相はこう抱負を述べたが、笑顔はなく、基本計画をめぐる政府・自民党のせめぎ合いの激しさをうかがわせた。

 自民党が内閣府の男女共同参画局の動きに警戒感を示しだしたのは昨年秋のこと。「過激な性教育やジェンダーフリー教育が教育現場に混乱をもたらしている」との山谷えり子参院議員の告発が始まりだった。

 これを受け、幹事長代理だった安倍氏が、今年一月に実態調査プロジェクトチーム(PT)を発足。現行の基本計画の「ジェンダーに敏感な視点を定着させる」という文言が、ジェンダーフリー思想を信奉する勢力に「お墨付き」を与えていたことを突き止めた。

 十月末に官房長官に就任した安倍氏は、山谷氏を担当政務官に起用し、猪口氏に次期基本計画の大幅修正を迫った。

 しかし、猪口氏は「ジェンダー」の文言削除を拒み、十二日にPT座長の逢沢一郎幹事長代理らと協議した際には「自民党は女性を敵に回し、次の選挙で大敗しますよ」と言い放った。

 この猪口発言にPT側は猛反発。PT事務局長の萩生田光一衆院議員は「我々も男女共同参画社会には賛成だ。計画の問題点をまじめに議論しているのに、男尊女卑のレッテルをはられては黙ってられない」と憤った。

 一方、新人議員の一部は、「男女共同参画社会の推進」を提言にまとめ、猪口氏の支援に回った。PT側は、「党の正式機関であるPTが長い議論の末、問題を指摘しているのに何を考えているのか」と強い不快感を表明するなど、「新人対中堅」の対立が激化した。

 新人議員でも弁護士出身の稲田朋美氏ら十人ほどはPT側に同調し、「文化や家族破壊の意図が見え隠れする政策は保守政党の政策ではない」と気勢を上げた。複数の女性議員もPT幹部を訪れ、「付き合いで名前を連ねてしまいました。不勉強ですみません」とわびを入れる場面も。

 最終的に安倍氏の裁定で、猪口氏は「ジェンダーフリー」を否定する注釈を入れるなど修正を受け入れたが、二十二日に開かれた自民党の合同部会はまたもや紛糾した。新たな問題点が見つかったからだ。中でも「慰安婦問題が多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけたとの認識に立ち、アジア女性基金に引き続き協力する」との施策が盛り込まれたことに、「男女共同参画と関係があるのか」との批判が集中した。

 「私が官僚の文章を一から書き直した。これは政治主導です。どうかご理解ください」との猪口氏の訴えを受け、部会は打ち切られたが、党と政府側の折衝は翌日の総務会直前まで続いた。

 結局、「慰安婦」の文言は消え、「アジア女性基金の解散に向けた総括への支援など引き続き協力する」という表現に変わり、了承された。PTは、今後も計画に基づいた施策の実施状況を監視する方針だが、推進、慎重両派とも不満はくすぶっている。ある議員は「政治信条の根幹にかかわる部分で党内の足並みがそろわないことを露呈した」と言い、「ジェンダー」問題をきっかけに自民党内に思わぬ亀裂が入ったのは確かだ。

 山谷えり子さんGJ!山谷さんを起用した安倍さんもGJ!
 しかし猪口さんは何かね?日本の女は全員「ジェンダーフリー」賛成だとでも思っているのかね?
 猪口さん。あんた、頭で物を考えすぎや。男女は“同権”ではあるが“同質”ではないんですよ。
 閣僚の記念撮影の時、あーんなオンナオンナした青いドレスを嬉々として着たあなたです。それがわからぬはずはあるまい?


扶桑社教科書の不採択運動 中核派、深く関与
 新しい歴史教科書をつくる会のメンバーらが執筆した扶桑社の中学歴史・公民教科書の不採択運動で、過激派の中核派が市民運動を偽装して深く関与していたことが、警察庁と公安調査庁がそれぞれ公表した今年の「治安の回顧と展望」「内外情勢の回顧と展望」で分かった。

 警察庁は、扶桑社教科書採択阻止について、中核派が(1)イラク問題(2)「日の丸・君が代」問題(3)東京都議選−の「三大闘争」と同等に重視したと分析。「『つくる会の教科書採択に反対する杉並親の会』と共闘して、市民運動を装いながら、杉並区役所の包囲行動、同区教育委員会への抗議・申し入れ、傍聴等に取り組んだ」と記述した。

 公安調査庁も、中核派が杉並区役所前で街頭宣伝や「人間の鎖」を行ったと認定。教員に浸透を図る「教労(教育労働者)決戦」の一環として、教職員組合や市民団体に対し、同派系大衆団体を前面に立てて共同行動を呼びかけたと指摘している。

 また、卒業式・入学式での国旗掲揚・国歌斉唱反対運動についても「都立高校の周囲に活動家を動員して、ビラ配りに取り組んだ」(警察庁)、「東京をはじめ大阪、広島などでビラを配布した」(公安調査庁)などとして、中核派の関与を明らかにしている。

 中核派の関与が公式に認められました(≧∇≦)

※拙ブログ関連エントリー
 ・8/5付:杉並で「つくる会の教科書反対人間の鎖をさらに囲むOFF」
 ・8/13付:杉並区で「つくる会」教科書採択
 ・9/21付:「クローズアップ現代」歴史教科書はこうして採択された


対中感情悪化は「日本に原因」=内閣府調査で見解−中国
 【北京27日時事】中国外務省の秦剛副報道局長は27日の定例記者会見で、日本の内閣府が実施した世論調査で中国に親しみを感じるとした回答が32.4%と最低を記録したことについて「根本的な原因は日本側が歴史・台湾問題などで誤った言動を続けていることにある」として、責任は日本側にあると強調した。 

 中共は今日も元気に平常運転(-.-#)


編集局の部廃止、局長2人制…朝日・編集改革報告書
秋山耿太郎社長は「不祥事の再発防止にとどまらず、これまでの惰性を排し、取材の組織や記者の育て方を抜本的に変えるもの」とのコメントを発表した。

 朝日の体質にさほど染まってない若い記者はともかく、本田雅和みたいな矯正不能な記者はどうするの?
 本田雅和を切れないあたり、朝日の“闇”の根深さを象徴しているのでは?


犯罪被害者基本計画決定、新聞協会など「遺憾」

 小泉首相はじめ政府は「誤解だ」「安易な匿名発表拡大にはつながらない」と言ってますが、警察に判断任せるのってやっぱ危険な気がする。
 ちなみに、もし私が殺されたら、ちゃんと実名発表してほしいと思う。「いなかった」ように扱われてしまうのは嫌です。


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Posted by くっくり 01:59 | 政治 | comments (16) | trackback (9)