置き去りの拉致問題〜各党マニフェスト
 ホリエモンは結局、無所属で出馬。広島6区で亀井と対決……だそうです。

 午後0時半頃。ホリエモン、自民党本部入り。小泉首相、武部幹事長と会談。無所属での出馬を伝える。
 午後1時頃。ホリエモン、党本部で武部幹事長とともに会見に臨む。……

 無所属で出馬するのに、自民党本部で自民党幹事長とともに会見って変ですね。六本木に戻って自社で会見すりゃいいのに。
 つまり、事実上の公認候補ってことなんでしょうな。

 ニッポン放送買収問題の頃、森前首相はじめ自民党の議員の何人かが「お金さえあれば何をやってもいいのか」とホリエモン批判を繰り広げたものですが、こうなってくると、「亀井さえ倒せれば何をやってもいいのか」って返したくなるな〜(^_^;

 ま、やるからには中途半端じゃなく徹底的にやった方がいいとは思うけどね。
 ただ、広島6区の有権者もアホやないし、ホリエモンが亀井に勝つとは私には思えないんですが。

 さて。
 今日(8/19)の「ザ・ワイド」。
 注目される選挙区の一つということで、静岡7区から出馬するこの3人の生討論。

 片山さつき氏(46)自民・新
 城内実氏(40)無・前(郵政法案に反対したため自民非公認)
 阿部卓也氏(38)民主・新

 片山さんのみ東京のスタジオ。あとの二人は地元からの中継。

 郵政改革を中心に話が進んだんですが、片山さんと城内さんの二人が激しくやり合って、民主の阿部さんは置いてけぼり状態でした(^_^;

 片山さんは時々、手元のメモを見ながら喋ってて、しかも難しいカタカナ用語をたくさん使うもんだから、見てるこっちは「はあ?意味わからんわ。日本語で言え、日本語で!」とイライラ。
 そしたら狙いすましたように城内さんが、「片山さん、すみません。何言ってるかわかりません」とツッコミ。笑った(≧▽≦)

 あと、片山さんと言えば「防衛費削減」
 城内さんが「片山さんは『災害派遣に自衛隊は必要ない』と発言されたそうですが、それは本当ですか?」と尋ねたんです。
 そしたら片山さん、慌てて「そんなことは言ってません。災害派遣は自衛隊の主たる任務ではない、と言ったんです」と回答。

 改革はしてほしいと思う。税金の無駄遣いを減らすためにも。
 でも何か片山さんの話はハートにグッと来ないというか、机上の計算というか、不安を感じてしまいます。
 心情的にはやっぱ城内さんに気持ちが行きますね。

 最後に、司会の草野さんが各人に、「拉致問題についてはどういう取り組みをされますか?」と質問。
 さすが拉致問題に力入れてる「ザ・ワイド」、GJ!

 片山さんは、「6者協議の枠組みでやっていく。大きな安全保障の問題ですから、6者協議の中でやっていく」。
 それを聞いた草野さん、「6者協議で解決していくには現実的には厳しいが、光明はありますか?」とツッコミ。これまたGJ!
 が、片山さんは「いろんな方が配慮して、全体の中で解決していく」といった曖昧な回答しかしませんでした。
 ……やっぱ駄目だ、この人(T^T)

 同じ質問、阿部さんの回答は、「日本政府はもっと強硬な態度で。主権国家ですから。あまりにもアジア外交に対する人脈が薄い。日本が国家の国益、国民を守っていくという姿勢。それが信頼される国であると思う」。
 言ってることは立派だが、最初にこの人、「私は地元密着型です」って言ってたしね。外交や安全保障までちゃんと考えてるかどうかは謎。

 城内さんは多忙を理由に途中退席したので、この時点ではもう中継から外れてました。残念。
 元外務省キャリアでもあるし、「日本の領土(竹島、尖閣諸島等)を守るため行動する議員連盟」の一員でもあるし、ぜひ回答を聞いてみたかったです。

 草野さん、もしホリエモンが出演することあったら、拉致問題についてどう考えているか尋ねて下さいね(^_^;

 拉致問題と言えば……。
 有本恵子さんのお母様・嘉代子さんが「週刊現代」の記事に関して、このような談話を寄せています。

★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2005.08.19)より
有本 嘉代子談話

「週刊現代(9月3日号)に引用された私の発言の大部分は事実無根です。」

平成17年8月 19日

 週刊現代(9月3日号)をみて驚きました。安倍晋三先生を誹謗する記事のなかで、私のコメントが長々と引用されています。しかし、その大部分が事実無根の内容です。

(中略)

 明確に覚えていますが、39ページ最下段13行目から25行目にあるような「もし記事が事実だとすれば云々」などという話は絶対にしていません。

 記事を信じていなかったので、「記事は信じられません、安倍先生を全面的に信頼しています」とだけ話しました。「もし」という仮定の話をすることはありませんでした。

 週刊現代は、なぜ、言ってもいないことを私の発言として報じるのでしょうか。大変迷惑しています。

 週刊現代に安倍さんを攻撃する記事が載ってるらしいことは、私も知ってました。でも広告を見ただけで、雑誌は読んでません。どうせええ加減なこと書いてるんだろう、と思ったから。
 今回、有本嘉代子さんが談話を寄せられたってことで、それが証明された形ですね。
 
 しかし、今回の選挙に関する報道、本当に「拉致問題」の「ら」の字も聞かれませんね。
 救う会がまとめた、各党マニフェストにおける拉致問題に関する記述を見てみます。
 (★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2005.08.17)及び、★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2005.08.19-2)を元に構成)

※自民党マニフェスト

「拉致問題の解決」に向けて粘り強い努力を続けます。

   109.拉致問題の解決に向けさらに努力

 「拉致問題の解決なくして国交正常化はない」との基本を確認する。経済制裁の発動を含め拉致問題の解決に全力を傾注する。
※ 公明党マニフェスト

6、北朝鮮問題について

▼拉致・核開発問題の解決に全力

○ 拉致問題に関しては、拉致被害者全員の即時帰国、安否不明の方々及び特定失踪者の事実解明とその全面解決を図ることが最重要です。政府間協議及び6カ国協議など、あらゆる機会を通じて、その解決に全力をあげます。

○ 北朝鮮の対応次第では、経済的な制裁措置の発動など、一定の圧力をかけることも辞さない構えです。

○ 北朝鮮による核開発問題は、わが国及び北東アジア地域の安全保障にとって重大な脅威であり、断じて容認できません。「全ての核兵器及び核計画の検証可能な廃棄」の実現へ向け、6カ国協議を軸に粘り強くその解決をめざします。
※ 民主党マニフェスト

2.外交・安全保障
(7)拉致事件の解決など北朝鮮問題に積極的に取り組みます。

 拉致事件の解決は、日本の主権、国際的人権侵害の見地から喫緊の課題であり、被害者・家族全 員のすみやかな帰国、特定失踪者問題の真相解明など、拉致事件の全面解決を北朝鮮に強く迫ります。
 核・ミサイル問題は、東アジア地域の安全・安定にとって重大な影響を与えるものであり、六者 協議などを通じ、その解決と信頼醸成機構の創設をめざします。
 「北朝鮮人権侵害救済法案」の成立をめざすとともに、成立した「改正外為法」「特定船舶入港 禁止特別措置法」に基づく措置の発動も視野に入れ、拉致事件、核・ミサイル問題の解決に全力 をあげます。早期に実質的・具体的な進展がみられない場合、六者協議の場に加え、国連安保理 での問題解決を求めていきます。
 脱北者問題に積極的に取り組むとともに、不審船などによる密入国、密輸・覚醒剤事件の取り締 まりなど、海上警備体制の強化を図ります。
※共産党マニフェスト

北朝鮮問題の解決に力をつくす

 朝鮮半島の核問題の解決とともに、日朝双方が拉致問題の解決に必要な努力を尽くし、日本と北朝鮮の国交正常化への道筋をひらかなければなりません。「日朝平壌宣言」にもとづき、この道をすすんでいくべきです。
 拉致問題では、安否不明者の再調査など諸問題で、日本側の納得できる解決がはかられなければなりません。日本政府は、北朝鮮にこういう問題を解決してこそ国際社会に仲間入りできることを強くうながし、途絶えている日朝交渉再開へ強力に働きかけるべきです。
 その際、日本政府は、植民地支配という日本の“過去の遺産”が清算されないまま残っている唯一の地域が北朝鮮であることを自覚し、歴史的責任を果たす立場で取り組むことが必要です。6カ国協議では、拉致問題を取り上げることに消極的な国が少なくありませんでしたが、日本が過去の問題に真剣に取り組んでこそ、拉致問題解決への国際的共感も広がります。
 日本共産党は、日朝間の諸問題を、平和的な交渉によって道理ある形で解決することを一貫してめざし、そのために努力してきた政党として、ひきつづき力をつくします。
※社民党マニフェスト

6.拉致問題の一刻も早い解決を目指します

 北朝鮮が拉致問題に誠実に対応することを強く求めつつ、日朝平壌宣言に沿って両国間の懸案事項が解決され、早期に国交正常化が図られるよう努力します。北朝鮮の核問題に関する6カ国協議を、地域の信頼醸成を図る恒常的な枠組みに発展させます。

 自民党・公明党・民主党は経済制裁発動の可能性に言及してはいますが、緊急の課題という認識はまるでなさそうです。
 共産党は制裁どころか、日本の謝罪と賠償が先だと言わんばかり。
 社民党も具体的には書いてないけど、共産党と同じく「まずは過去の清算を」でしょう。
 辻元清美も言ってましたしね。「北朝鮮には戦後補償を何もしていないのだから、そのこととセットにせずに、『9人、10人返せ!』ばかり言ってもフェアじゃない」って。

 ★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2005.08.19-2)の下の方を読んでいただければわかりますが、どこの党も制裁発動を争点にしていないことについて、家族会・救う会は大きな失望を感じています。
 私も残念でなりません。
 昨年12月24日、「北朝鮮側が迅速かつ誠意ある対応をしない場合、日本政府として、厳しい対応を取らざるを得ない」と、細田官房長官は確かに言いました。
 あの時の小泉政権の強気な姿勢は、一体どこに行ってしまったんでしょう。

 「もはや、既成政党は頼りにならない」
 「拉致問題は主権侵害であり被害者の命がかかっている緊急課題だ」
 「国民各位におかれては、ぜひ拉致問題を重要争点として議員を選んでいただきたいと、強く訴えるものだ」
 という家族会の悲痛な叫びを、どうか皆さん、受け止めて下さい。

 産経新聞とFNNが合同で行った世論調査。その中で北朝鮮に関する設問がありました。

 北朝鮮への経済制裁に関しては性別・年代別を問わず、制裁発動を求める声が強い。自民党支持層(64.3%)より民主党支持層(70.8%)の方が、制裁の発動を強く求めているのも特徴だ。

 これは意外な結果でした。
 民主党支持層の中にはかなりの割合で元社会党支持者が入ってるから、「制裁発動賛成派」も当然、自民党支持層より少なめだと思ってたんですが。

【問】北朝鮮に経済制裁を発動すべきか
 ・発動すべきだ          64.0%
 ・発動すべきではない       22.4%
 ・わからない、どちらとも言えない 13.7%

 「制裁発動すべき」の声、一時はどこの調査でも7割を超えてたんですけどね。
 6カ国協議では拉致問題は議題にされず、その上、休会になってしまった。
 せっかく選挙があっても、どの党も拉致問題には関心なし。
 その上、マスコミの取り上げ度も減ったとなれば、当然、世論の盛り上がりも低下してしまいます。

 もっともマスコミも、北朝鮮の話題自体は今も頻繁に取り上げてはいるんですよね。
 ただ、「金正日が久々に姿を見せた」とか、「北朝鮮人民の餓えがさらにひどくなってる」とか、脱北者の悲惨な体験談とか、そんなんばっかり。
 拉致問題はこのまま忘れられていくんでしょうか?

 世間の人はみんな平気なのかなぁ。私なんて「いま私がこうしてる時にも、まだ北朝鮮で助けを求めてる日本人がいるんだよなぁ……」と、もう胸が締めつけられる思いなのだが……(大げさでなくマジで)。

 今夜のFNN「ニュースJAPAN」では、選挙の話題の最後に、箕輪さんが拉致問題に少しだけですが言及してくれました。
 こんな時期でも拉致問題に触れてくれるのは、テレビでは「ニュースJAPAN」と「ザ・ワイド」ぐらいじゃないでしょうか(T^T)

★このブログが面白かったらクリックして下さい→人気blogランキングへ
________________________________________________
★トラックバック下さる方へ
当ブログには「トラックバック保留機能」が装備されています。詳しくはこちらをご覧下さい。


Posted by くっくり 01:37 | 拉致問題 | comments (13) | trackback (7)