「アンカー」戦後65年間の嘘が鳩山・菅政権のどん詰まりを生んだ
※【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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■12/8放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
前半はこれから年明けに向けての政局の行方。後半は「武器輸出三原則」のそもそもの中身、そして社民党の福島党首の「死の商人」発言への反論、さらに中国が東南アジアに武器を輸出している真の狙いについて。
それらから見えてくるのは、戦後65年間の嘘から生まれた日本政治の行き詰まり。
今日はコーナー本編前の導入部(ニュース明けの部分)も起こしました。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeからキャプチャさせていただきました。
内容紹介ここから____________________________
■政府、武器輸出三原則の見直しについて社民党に配慮し防衛大綱への明記見送る方針決定(FNN12/8)
■自民・石原幹事長、「民主と社民の連携強化は普天間をギブアップするということ」と批判(FNN12/7)
(ニュースVTR、社民党・福島党首の「本予算に社民党の主張が反映できる機会は社民党は最大限生かしておこうと思っております。でもこれは閣外協力でも何でもありません」という発言で終わる)
山本浩之
「ま(笑)、はい、あの、なりふり構わぬ方針転換とか、あるいは見直しってのはもう、ちょっとこう慣れっこにはなってるんですけど、果たしてこんなことやってて、いいんですか?」
青山繁晴
「(苦笑)いや、もうあの、今のVTRの最後の福島さんの、これは閣外協力じゃありませんっていうのは、もうほんとに今ご飯食べてたら、あの、ご飯ごとブッと吹き出す噴飯物って…」
村西利恵
「(笑)何なんでしょうね、じゃあ、ね」
青山繁晴
「ええ。これ、閣外協力じゃなくて何なんですか?予算の編成っていうのはもう、政権のいちばん全てと言ってもいい、基本中の基本なんで、そこに加わるってことはもちろん閣外協力始まってるんですよ」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「これどうして福島さん、こんな言い方をしてるかというと、社民党の中がまとまってないからですよ、そもそも」
山本浩之
「なるほど」
青山繁晴
「あの小さな、現状は小さいですよね、あの小さな党内まとめきれないで、そのまま予算編成に協力しながら、閣外協力じゃありませんから、別にいいんですと言ってんのは、これ往生際が悪いって言うんですよ、普通は」
山本浩之
「ほんとですねー」
青山繁晴
「で、往生際が悪いっていうのは、北沢防衛大臣も同じでね。1年がかりで、党内や自衛隊やあるいはアメリカとも話して、いわば約束してきたんでしょう?それを数合わせで覆されるっていうなら、当然辞表を出すべきですよ。それを、じゃあ、別にいいじゃないですかっていうのは、北沢さん、あなたもその、もうこんなベテランなのに、そんなに地位がほしいんですか?地位に恋々とするんですかと。どなたもこなたももう自己保身ばかりっていうね、あの、あんまりマイナスな、ネガティブなことばっかり言いたくないんですけども、あの、自分がかわいい政治家はやっぱり総退場してもらうべきですよ」
山本浩之
「確かにそのとおりだと思います。ま、今日はあの、このあとの青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーがありますけれども、えー、この問題も大きく絡んでまいります。政局の行方について、お話をいただくってことになってますが」
青山繁晴
「はい。そのとおりなんですが、あの、今日12月8日っていうのは、あの、いろんな意味でこう忘れられない日ですよね」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「あの、まず、日本の帝国海軍が、真珠湾攻撃して今日で69年になりました。それから、ニューヨークでジョン・レノンが殺されてから、今日でちょうど30年ですね。で、それと同時に、今日は、菅政権発足、半年なんです」
山本浩之
「ちょうど半年ですね」
青山繁晴
「何かあの、最後の菅政権発足半年ってのはちょっとこうガクッてこう、あの、来ますが。でもあの、6月8日に発足して、あの時の国民の期待がまた改めて、やっぱり政権交代の意味を、もう一度やってくれるんじゃないかと、あの期待の大きさを考えると、この半年っていうのはやっぱり、重大な重大な半年だったなと思いますよね。で、あの、メディアには、その、菅政権半年をふり返るってのはいちおうあふれてるんですけども、あの、はっきり申しまして、いちばん大事なところの掘り下げが足りないんじゃないかなと思ってます。それは、今の菅さん、それから前の鳩山総理、実ははっきり申して、過去いろんな総理あったけども、おそらく過去最悪のお二人なんですよね。で、それをその、菅さんや鳩山さん個人の問題にするんじゃなくて、あの、僕ら自身の問題として、あの、僕自身も含め、あの、1億2000万の日本国民全体の問題としてやっぱり考えるべきだと思ってて、その意味で、今日のキーワードはこれです(フリップ出す)」
山本浩之
「『戦後の嘘を撃て』」
青山繁晴
「はい。これ戦後というのは、ほんとは敗戦後の65年間ですけど、その間にずいぶんと、嘘がありました。あー、ずっと政権担ってきた自民党も含めて、嘘がたくさんありましたねと。それをこの機会に、ま、最悪の総理をいだいてしまったこの機会に、私たち自身がそれを撃って、バラバラに粉砕して、新しい時代を、希望を作るべきじゃないかなっていうお話を、今日は一緒に考えてまいりたいと思います」
山本浩之
「はい。えー、ではコマーシャルをはさんで青山さんの解説です」
(いったんCM)
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■12/8放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
菅政権が発足から半年…社民と連携は?内閣改造は?小沢元代表はどうなる混迷の政局青山ズバリ
前半はこれから年明けに向けての政局の行方。後半は「武器輸出三原則」のそもそもの中身、そして社民党の福島党首の「死の商人」発言への反論、さらに中国が東南アジアに武器を輸出している真の狙いについて。
それらから見えてくるのは、戦後65年間の嘘から生まれた日本政治の行き詰まり。
今日はコーナー本編前の導入部(ニュース明けの部分)も起こしました。
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeからキャプチャさせていただきました。
内容紹介ここから____________________________
■政府、武器輸出三原則の見直しについて社民党に配慮し防衛大綱への明記見送る方針決定(FNN12/8)
■自民・石原幹事長、「民主と社民の連携強化は普天間をギブアップするということ」と批判(FNN12/7)
(ニュースVTR、社民党・福島党首の「本予算に社民党の主張が反映できる機会は社民党は最大限生かしておこうと思っております。でもこれは閣外協力でも何でもありません」という発言で終わる)
山本浩之
「ま(笑)、はい、あの、なりふり構わぬ方針転換とか、あるいは見直しってのはもう、ちょっとこう慣れっこにはなってるんですけど、果たしてこんなことやってて、いいんですか?」
青山繁晴
「(苦笑)いや、もうあの、今のVTRの最後の福島さんの、これは閣外協力じゃありませんっていうのは、もうほんとに今ご飯食べてたら、あの、ご飯ごとブッと吹き出す噴飯物って…」
村西利恵
「(笑)何なんでしょうね、じゃあ、ね」
青山繁晴
「ええ。これ、閣外協力じゃなくて何なんですか?予算の編成っていうのはもう、政権のいちばん全てと言ってもいい、基本中の基本なんで、そこに加わるってことはもちろん閣外協力始まってるんですよ」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「これどうして福島さん、こんな言い方をしてるかというと、社民党の中がまとまってないからですよ、そもそも」
山本浩之
「なるほど」
青山繁晴
「あの小さな、現状は小さいですよね、あの小さな党内まとめきれないで、そのまま予算編成に協力しながら、閣外協力じゃありませんから、別にいいんですと言ってんのは、これ往生際が悪いって言うんですよ、普通は」
山本浩之
「ほんとですねー」
青山繁晴
「で、往生際が悪いっていうのは、北沢防衛大臣も同じでね。1年がかりで、党内や自衛隊やあるいはアメリカとも話して、いわば約束してきたんでしょう?それを数合わせで覆されるっていうなら、当然辞表を出すべきですよ。それを、じゃあ、別にいいじゃないですかっていうのは、北沢さん、あなたもその、もうこんなベテランなのに、そんなに地位がほしいんですか?地位に恋々とするんですかと。どなたもこなたももう自己保身ばかりっていうね、あの、あんまりマイナスな、ネガティブなことばっかり言いたくないんですけども、あの、自分がかわいい政治家はやっぱり総退場してもらうべきですよ」
山本浩之
「確かにそのとおりだと思います。ま、今日はあの、このあとの青山さんの“ニュースDEズバリ”のコーナーがありますけれども、えー、この問題も大きく絡んでまいります。政局の行方について、お話をいただくってことになってますが」
青山繁晴
「はい。そのとおりなんですが、あの、今日12月8日っていうのは、あの、いろんな意味でこう忘れられない日ですよね」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「あの、まず、日本の帝国海軍が、真珠湾攻撃して今日で69年になりました。それから、ニューヨークでジョン・レノンが殺されてから、今日でちょうど30年ですね。で、それと同時に、今日は、菅政権発足、半年なんです」
山本浩之
「ちょうど半年ですね」
青山繁晴
「何かあの、最後の菅政権発足半年ってのはちょっとこうガクッてこう、あの、来ますが。でもあの、6月8日に発足して、あの時の国民の期待がまた改めて、やっぱり政権交代の意味を、もう一度やってくれるんじゃないかと、あの期待の大きさを考えると、この半年っていうのはやっぱり、重大な重大な半年だったなと思いますよね。で、あの、メディアには、その、菅政権半年をふり返るってのはいちおうあふれてるんですけども、あの、はっきり申しまして、いちばん大事なところの掘り下げが足りないんじゃないかなと思ってます。それは、今の菅さん、それから前の鳩山総理、実ははっきり申して、過去いろんな総理あったけども、おそらく過去最悪のお二人なんですよね。で、それをその、菅さんや鳩山さん個人の問題にするんじゃなくて、あの、僕ら自身の問題として、あの、僕自身も含め、あの、1億2000万の日本国民全体の問題としてやっぱり考えるべきだと思ってて、その意味で、今日のキーワードはこれです(フリップ出す)」
山本浩之
「『戦後の嘘を撃て』」
青山繁晴
「はい。これ戦後というのは、ほんとは敗戦後の65年間ですけど、その間にずいぶんと、嘘がありました。あー、ずっと政権担ってきた自民党も含めて、嘘がたくさんありましたねと。それをこの機会に、ま、最悪の総理をいだいてしまったこの機会に、私たち自身がそれを撃って、バラバラに粉砕して、新しい時代を、希望を作るべきじゃないかなっていうお話を、今日は一緒に考えてまいりたいと思います」
山本浩之
「はい。えー、ではコマーシャルをはさんで青山さんの解説です」
(いったんCM)
…………………………VTR開始…………………………
【京都・舞鶴 12月6日午前7時30分】
青山繁晴
「目の前を今、アメリカ海軍の、最新鋭のミサイル巡洋艦、シャイローが通っていきます」
朝霧立ちこめる日本海。
青山が目撃したのは、過去最大規模で行われている日米共同演習の一場面だ。
北朝鮮による韓国砲撃以降、緊張が高まる日本海。
まさに実戦さながらの演習が繰り広げられ、あたりは物々しい雰囲気に包まれていた。
青山繁晴
「海面と空には、この朝の空気の中、すさまじい緊張感が流れています」
そんな中、政権発足からちょうど半年を迎えた菅政権。
連立離脱した社民党・福島党首に、国会運営への協力を求めた。
そこで福島党首が要求したのは……。
社民党・福島瑞穂党首
「武器輸出三原則については、堅持するようにお願いしたいと」
社民党に配慮し、政府は、年内にとりまとめる防衛大綱への明記を見送る方針を固めた。
菅首相
「えー、いろいろ武器を輸出して、それがこの、より激しい戦闘につながるようなことは、ま、これはあの、避けなきゃいけないと…」
日本を取り巻く情勢が緊迫している中、菅政権は一体どこへ向かっているのか。
青山がズバリ解説します。
…………………………VTR終了…………………………
山本浩之
「えー、今日の“ニュースDEズバリ”は、発足して半年を迎えた菅政権の今後について解説をしていただくんですが、今VTRにありましたように、日米共同演習の迫力ある映像、これは、青山さんが日本海で取材をされたものですよね?」
青山繁晴
「はい。あの、この地図で行くと、この若狭湾あたりに、つい先日行きまして、まあこれあの、『アンカー年末スペシャル』ってのがあって、あの、26日に放送されるんですけれども、ま、その撮影のために行ったんですが、あの、この『アンカー』」の志に海上保安庁がほんとに、あの、共鳴、協力というか共鳴してくれて、あの、今僕が乗ってた船は、ここでやった日米合同演習の、えー、警備船ですね。それを警備する海上保安庁の船に、私たち、今、あの、こういう画像出てるように乗りまして、あの、ま、僕もあの、こういう仕事ですから、軍事演習には何度か参加してるんですけども、警備船で目の前の、全体を見たっていうのは、正直初めてですね」
山本浩之
「ああー」
青山繁晴
「今、このご覧になってるとおり、朝霧の中から、まず、わが海上自衛隊のイージス艦、世界レベルのみょうこうが姿を現して、そのあと続いてアメリカ海軍のこれもトップレベルのイージス艦のシャイローが現れて、そしてその周りを、海上保安庁の特別警備隊、特警隊って言うんですけどね、それからたとえば京都府警の水上艇まで現れて、もうあの、全ての力をこう合わせて、共同演習をやってる。で、その姿ってのは、もう一回この、(モニターを)見ていただくと、ここに朝鮮半島がもう真っ赤になってるような状況ですから、あの、具体的に備えなきゃいけないってことで、ずーっとこういうラインで、ま、厳しい演習を行った、その現場なんですよね。で、いわば、これひとつ問題なのは、制服を着た人々が、そこまで緊張してる中、その、それをコントロールするはずの政治家が、さっきご覧になったような、ま、非常にゆるい状況になってると。それが実は最大の問題のひとつだと思いますね。その、ゆるい状況になってることについて、まぁはっきり言うと、いくら菅さんでもこの人にだけは言われたくないだろうなと、いう発言がありましたね。はい、ちょっと出して下さい」
村西利恵
「鳩山総理が、『菅内閣が何をしたいのか。自分のやりたいことをもっと堂々と言えばいい』と、先月話しています」
山本浩之
「ギャグだったら最高なんですけどね(一同笑)」
青山繁晴
「ええ」
山本浩之
「ほんとに」
青山繁晴
「あの、これ、この写真はあの、背広を着て、あの、顔つきもある程度こう、緊迫感なくはないけど、これ実際の発言、あの、東大で発言した時の格好は例によって、やっぱりエイリアンみたいな、あの、ま、楽しい服装とも言えるけども、やっぱりお顔の表情も、服装も、そして発言も、ほんとにどこまでいっても軽いんだなあと、いうことを思わざるを得ないんですが。しかし、その上で、言ってることが当たってしまってる、当たっちゃってるってのはまた悲しいことで、菅さんは何がしたいのか分からないと。やりたいことがもしあるんだったら、もっと堂々と言ってくれと、堂々と言ってくれって言ってるけども、ほんとはあなたは、菅さんはやりたいことがないんだよねと言ってるのと同じで、あの、やっぱり総理大臣辞めたくなかったんだろうなあと、いうのも伝わってくるんですけれども。じゃあその、何をやりたいか分からない菅さんが、預かった、この国の、行方を預かった半年間、何があったのかっていうのを、ちょっとサッと見てみましょう」
村西利恵
「出来事を並べてみたんですが、こうして見ると、あまりいい出来事はないんですよね」
青山繁晴
「いい出来事は、ないっていうのが世の中の常だけど、これすごいですよね、このギュッと詰まり方はね(一同同意)。あの、6月8日、半年前に政権発足して、すぐに菅さんは、もうほんとにすぐに、8日に発足して17日ですからね、ほんとにすぐに、思い切って消費税を上げると言って、それがあんまりにも突然だったから、国民の中に消費税上げなきゃいけないかなと思ってる人が多いのに、突然だったから参議院選挙で惨敗して、民主党はあっという間にねじれで苦しむことになって、それも含めてついてくるように、で、ほんとはこれ(尖閣沖漁船衝突事件)は、鳩山さんが残した遺産のようなものですよね。鳩山さんが日本の大きな隙間を、隙を作ってしまったから、そこにつけ込むように、中国の漁船と書いてあるけど、本当は偽装漁船と思われます、それが海上保安庁の巡視船にぶつけてきたっていう事件が起きて、でも、その最中に、民主党は代表選挙が行われて、小沢さんよりはとりあえず菅さんにやってもらおうかという、民主党は判断したわけですよね。そしたら、その菅さんは、やりやすいよねってことで、ロシアの大統領が国後島に初めて上陸してしまって、そしてこういうことに耐えられなくなった海上保安官が、自ら、ビデオを出して、私たちは尖閣諸島の実態が初めて分かったと。そして、それが大騒ぎになってる最中に、閣僚の一人が、国会なんて軽いもんだみたいな発言をしてしまって辞めたと。まあ、これあの、半年だけど、普通で考えたらこう、5年分ぐらいの…」
山本浩之
「そうですね(一同苦笑)」
青山繁晴
「ギュッと詰まった状態になってるんですが、で、その中でね、あの、この消費税のことをちょっと、もう一度思い出してほしんですよ。これ、参議院選挙に負けたら、じゃあ消費税増税の発言ってのは、なぜ引っ込めなきゃいけないのか。で、あの、菅さんが消費税をなぜ上げるのか、この国の在り方、新しい国造りをどうするか、何をやりたいかがはっきりしてたら、一回参院選挙で負けただけで引っ込めるんじゃなくて、そのあと民主党代表選挙で再選されたんだから、今も、消費税増税について、勇気ある発言をなさるはずですよね。それが全然出てこないっていうのは、本当は、財務省に言われて消費税増税って言っただけで、ご本人は何をやりたいのかがないんだっていう証明にもなる」
一同
「ああー」
青山繁晴
「しかしこれを、菅さん個人の問題にしちゃいけません。たとえば自民党は一体どうしたんですか。自民党が最初に消費税10%にするって言ったんでしょう?そしたら参議院選挙で、言った菅さんが負けたから、自民党もそれに合わせて今、口をつぐんでるのは、それでその、政権交代を準備してる最大野党と言えるのかと。で、ほんとは私たち国民や、あるいは経済界もですね、この消費税の問題を今、あまり考えてないように、いないような雰囲気になってることも、この国全体として、たとえば国際社会から見たら、日本はこの財政危機をどうしたいのかがよく分からないと」
一同
「なるほど」
青山繁晴
「いうことになるのが、あの、実態なんですよね。で、さっき申しましたとおり、この、ギュッとこの、5年分ぐらいが半年に起きる、それからさっきの、皆さんあの、凄まじい緊張の演習風景見ていただいたように、日本を含むアジアが、大きな、その、ほんとの転換点、よくまあ毎年年末になると転換点、転換点って言うけど、本当に今年の年末は、本物の転換点っていうことなんですよね。で、その中で、何をしたいのか分からない総理を、私たちはいだいてるっていうのは大変困ったことなんですが、その一方で、菅さんは、実はこの、周りの方々、側近の方々に、あの、丁寧に話を聞いていくと、実は夜眠れないと。だから菅さんなりに苦しんでるのかと思うじゃないですか。苦しんでるのは事実なんですよ。ところが、この国なりの新しいやり方とか、5年10年後の日本を苦しんでるんじゃなくて、とにかく目の前でもう気になることがいっぱいですと。たとえばここに入らなかったんですが、何と、APECってほんとは入るはずじゃないですか」
一同
「ああー、確かに抜けてる…」
青山繁晴
「いかに出来事が多いかですよ。APECの時は、もう胡錦濤さんと会えるのか会えるのか会えるのかと、もうそればっかり気にしてて、ベッドに横たわることができなくて、椅子に座ったまま、わずかな仮眠しかとれないっていう状況が続いてる。そして今現在、菅さんが、目の前のことで何で苦しんでるかというと、これなんです」
村西利恵
「今、菅総理が苦しんでいるのは、1月の『菅おろし』」
青山繁晴
「はい。えー、今12月ですが、実は来年の1月に、民主党の中から、あなたもう総理辞めてくれと、あなたが総理を辞めてくれないと、春、4月10日と24日にあるところの、統一地方選挙で、もう民主党の地方議員がいなくなっちゃうと。それを、1月にやられるんじゃないかってことを、菅さん、すっごく心配してる。例によって、地位に恋々とし、自らの保身だけは熱心なわけですが。これ、あの、菅さんの杞憂じゃない、菅さんが勝手に心配してるだけじゃない、本当だって証拠は実はあってですね、それは、きのうの夜のことです。はい、これです」
村西利恵
「きのう夜、小沢元代表が、中堅議員を集めて、『両院議員総会開催を要求する』と話しました」
青山繁晴
「はい。これね、小沢さん、強制起訴と裁判を目前にしながらね、あの、やっぱり、小沢さんはある意味政局が好きなとこもあんだなあと。よく考えててですね。まずこれ、小沢ガールズとかチルドレンって1年生じゃなくてね、中堅議員だけ集めたんですよ。するとそれなりに重みがね、あの、重みが、ややあるわけです、今、画像映ってますが」
青山繁晴
「そして今この画像映ってるんで分かりますようにね、僕は実は後輩の記者にも電話したんですけど、共同通信の。すると、いや、青山さん、各社来てますよって。ね。それ、あの、彼がそう言っただけで分かりますね、これあの、実は小沢さん不機嫌な顔して現れてるけども、ほんとはお知らせしてるわけですよ、各メディアに分かるように。みんながこの絵を撮れるように、わざわざその、撮らせて、つまり、菅さんがニュースで見れるようにしてるわけです。で、その上でね、その中堅議員に、おい、俺は動けないけど、年内に両院議員総会を開けと。ね。それを要求しろと。これ実は、開けないんですよ。どうしてかというと、民主党は、両院議員総会ってのは、この菅さんが決めるか、あるいは常任幹事会っていうところで、あの、多数を取って決めるしかない。今は、そんなことを小沢派ができる状況じゃないから。これ開けないんですよ。開けないのに、計算づくでこれを言ったってのは、ほんとは何が目的かというと、これです」
村西利恵
「来年1月13日に行われる党大会で、引きずりおろすという宣戦布告」
青山繁晴
「はい。年が明けて1月になるとですね、まず民主党大会がここにあるように、13日にあって、そのあと自民党大会もあって、そして通常国会が始まるんです。通常国会1月に始まったら、もう3月に、その、予算通す通さないになって、予算そのものはですね、その、衆議院が優勢ですから、いや、その、優越権を持ってますから、予算は成立するけども、予算関連法案っていうのがあって、それ4月にかけて通らないと、予算は成立してるのに、その予算を執行できない、この不景気の中にどうしてくれるんだって話があって、そのあとに、さっき言いました、統一選挙が来るから、1月から大変なことになるわけですよ。そして、最初に民主党大会が来るんですから、両院議員総会開けなくて、ね、開こうとしてるのに開けなくてそこで不満をためて、党大会で一気にぶつけるぞと、ね。おまえ引きずりおろすぞと。その中で、まさか俺を国会に呼べとか、そんなこともしないだろうなという、実は、その、脅しもあるわけですね」
岡安譲
「はあー」
青山繁晴
「で、菅さんも、これを黙って見てるわけじゃなくて、ま、はっきり言うと自己保身には熱心だから、石にかじりついてでも総理続けたいと、国会でおっしゃる人ですから、菅さんも反撃に出ようとしてて、その反撃はこれなんです。出して下さい」
村西利恵
「菅総理の防衛策とは、社民党を抱き込んで内閣改造」
青山繁晴
「はい。で、今、もう今日は、その社民党の福島瑞穂さんのニコニコ顔、ね、私がブチ切れないようにして下さいって、そういう下品な言葉を政治に使わないでもらいたいけれども。どうして、その福島さんが上機嫌かというと、単に、福島さんと話し合いをしてるだけじゃなくて、また、大臣になって下さいねと。ね。どうせ年が明けたらですよ、その、問責決議案を受けたところの、問責決議を受けたところの仙谷官房長官や、それから馬淵国交大臣、替えなきゃ、その、通常国会始まっても審議に入れないんですよ。自民党がそれ認めませんから。そうすると、えー、党大会無事に乗り切ったらですよ、党大会で引きずりおろされなかったら、通常国会始まるまでに、内閣改造やりますと、その時にいいチャンスですから、社民党、入って下さいと。ね。ま、福島さんたぶんご自分入るつもりなんでしょう。党内は福島さんじゃダメだって意見もあって、そこ、誰が入るのか分かんないけれども、これを考えてて。どうしてこれがじゃあ、たとえば、菅おろしに対する反撃になるかというと、それはこれですね」
村西利恵
「それはつまり、衆議院『再可決』の路線、衆議院で3分の2となる319議席を確保したいという思い」
青山繁晴
「はい。この衆議院再可決ってのは、ちょっと懐かしい言葉で、ね(笑)」
山本浩之
「懐かしい…(一同笑)」
青山繁晴
「あの、最後の自民党政権だった麻生政権の時に、もうこの再可決を一生懸命やって、そのためにですよ、要するに衆議院の多数派を守りたいから、もう解散総選挙が遅れて遅れて遅れて、そしてもう最後のどん詰まりで、総選挙をやったから、自民党は政権を失ったんですね」
山本浩之
「再可決するたんびに支持率下がっていきましたからね」
青山繁晴
「そのとおりです。その再来をやろうとしてるわけですよ。で、現状ではですね、あの、目の前にあるのは、さっき言った予算関連法案が、これは衆議院の優越ありませんから、参議院で否決されたら、そのままだったらこれあの、予算使えないことになるから、衆議院に戻したいと。で、その時にですね、これほんとにギリギリなんですよね。3分の2って319議席になるんですが、今307です、民主党は。そして、国民新党と社民党だけでも実は足りない。何とその、与党系の無所属の議員、このうち1人でも、俺、嫌だんべと言ったらですね、これ318でダメなんですが、このほんとに薄い氷の上に乗っかるようなことで、その、反撃しようとしてるわけですよ」
山本浩之
「そうですねー」
青山繁晴
「しかし菅さんからしたら、ねじれ国会、本来は公明党とやりたかったけれども、公明党は、地方議員が大事なんですよ。その、公明党のいわば足腰ですからね。菅さんと組んでて、その4月に迫った、統一地方選挙で公明党、創価学会グループは勝てないと思うから、もう菅さんに乗ってくれないんですよ。でも、これだったら行けるでしょうってことを一生懸命言ってるから、社民党と組もうとしてるわけですが、これは、僕は致命傷になるんじゃないかと思います。どうしてかというと、社民党は、ひとつは、もちろん普天間について、その、やっぱり辺野古に移しますよと、鳩山さん時代と違って移しますよってことを日米で合意したのに、社民党はそれをひっくり返せと言ってるわけですから、アメリカは当然、やっぱこの政権もダメかと。そして依然として、アメリカは日本の政権交代を促す、実は影響力を持ってますから残念ながら。その意味では日本はほんとの独立国とまだ言えなくて、まず、その、アメリカに対して不信感を生む。で、その普天間だけじゃなくてもう1個、同じアメリカがびっくりしてるのはこれですよね」
村西利恵
「きのう菅総理は、『武器輸出三原則』の見直しを断念しました」
青山繁晴
「はい。これ実は、アメリカと約束してることなんですよ。つまりはっきり言うと、アメリカのご都合に合わせて、アメリカと約束しちゃったことを、アメリカの了解を得ないまま、福島さんと見直しましょうかっていう話になってるわけですから。これ実は鳩山政権が壊れたのは、本当はアメリカとの仲が決定的に悪くなったからで、その轍をもう一度踏もうとしてるわけですけれど。じゃあですね、しかしその上でね、武器輸出三原則って結局何ですかと。メディアの今、報道をご覧になってても、なぜこれが揉め事になるのかよく分からない、そもそもこれは何なのか、日本にとって何なのか、敗戦後の日本にとって何なのかってことが分からないってことがありますから、その話を含めて、今後どうなるのかの話を後半したいんですが、それに向けてのキーワードはこれです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは『死の商人』。CMのあと詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「2つめのキーワードとなった『死の商人』という言葉は一度は聞いたことがあると思います。えー、引き続きそれでは、今問題になっている武器輸出三原則について解説をお願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。まずね、この武器輸出三原則、特にこの数日間はもう報道であふれてますが、この言葉は、嘘です。嘘の言葉なんですね。というのはね、これ日本語として普通に見たら、日本も武器を輸出します、あるいはできます、但し、その時に守るべき3つの原則はありますね、その3つの原則をちゃんと守れば、武器は輸出できる、輸出するんですと。これ違いますよ、本当は。この言葉自体はですね。じゃあ、ほんとは何なのかというのを、ちょっとこれをまず見ていただけますか」
村西利恵
「1967年の佐藤元総理の答弁によると、武器輸出を認めないのは、共産圏諸国、国連決議により武器等の輸出が禁止されている国、紛争当事国またはその恐れがある国。この3つだとされました」
青山繁晴
「はい。あの、佐藤栄作総理はノーベル平和賞とった人ですけれども、この佐藤さんの、佐藤総理の答弁だけだったらですね、この、たとえば共産圏に送れない、ね、たとえば国連で非難されてる国には送らない、今戦争やってるところには送らないと、それ以外は輸出できると、いうことになりそうですが、いや、そうじゃないんです。はい、下を見ていただけますか」
村西利恵
「ところが1976年の三木元総理の答弁によると、『三原則』に当てはまる国以外にも禁輸なんだと」
青山繁晴
「はい。だから何のことはない、とにかくぜーんぶダメなんだということになったわけですよ。ぜーんぶダメなんだになったけども、このあとの中曽根総理の時に、いや、アメリカだけは別ですと。アメリカだけは、たとえば部品も含めて、その、武器の交流ができて、えー、共同開発もして、そして共同開発したやつをアメリカに持っていっても、云々かんぬんで、アメリカとは、これ違うんですよって話に変わったわけですね。で、それが今、現状になってるんですが、しかし、全体として言うと、ま、アメリカとはしょうがないけど、日本というのは、武器が全面的に禁輸らしいなあというのは、この、世の常識としてもありますね。だから、たとえば福島さんは、きのうこういう発言をなさってるんです。はい」
村西利恵
「『日本が“死の商人”にならぬよう全力で動く』」
青山繁晴
「実はこの死の商人だからダメなのよと、いう考え方は福島さんだけのユニークな考え方というよりは、実はこの敗戦後の日本、65年間ずーっとこういう、雰囲気はあったわけじゃないですか。ね。で、しかもアメリカだけはしょうがないなって雰囲気も両方あった。アメリカの言うことはしょうがないなと。ところがですよ、これが本当だったら、まず変でしょう?だって日本には自衛隊がいてですよ、その武器、国産品多いですよね。ということは、日本の防衛産業が武器を造って、それを国内で売ってるんですね。これ死の商人っていうのは、要はその、武器を造って売ることを死の商人て言いたいんですよね。じゃあ何で、国内だったらいいんですか?ね。おかしいでしょ?で、しかもですね、国内でその、武器と言わずに、防衛装備品って言い方したりするわけですよ」
山本浩之
「はい、はい」
青山繁晴
「言葉でごまかしてるけども、国内でやってることが海外に対してどうしていけないのか。で、それは、本当はきちんと現実を見るべきで、日本、日本じゃなくて、日本人以外に、死の商人ってのは実際にいます。で、これはどういう人かというと、僕は実は中東行った時にですね、たとえばドバイとかドーハで死の商人と会います。もちろん僕が武器の商売してるわけじゃなくて、彼らが、リアルな情報をたくさん持ってるから、昼飯食いながらね、あの、晩飯は嫌です、要するに晩飯まで行くと、値段も高くなって微妙なこと起きるから、やっすい昼飯でね、はっきり言うとまあマクドナルドとか、あの、その類を使いながらね、この死の商人と話すんです。で、この人たちは、ほんとに許せない人々でね、アフリカで、ひとつの国の中で違う部族がいて、幸せに暮らしてるのに、この弱い方の部族にですね、武器をタダであげて、そうすると、強い部族を攻撃始めるじゃないですか、平和を崩して。そしたら、強い方困るから、ここはもう高い武器を買うんですね。その時にどっと死の商人が高値で売りつけて、そして紛争が拡大する」
一同
「ああー」
青山繁晴
「それを死の商人と言うんですよ。日本はそんなことするんですか?とんでもありません。日本は、武器を輸出したとしても、死の商人なんかになりませんよ!それが私たちの国の、誇りじゃないですか!だからきれい事を言ってるようでいて、本当は日本を貶めることをこれは(福島さんの発言は)言ってるわけですね。それともうひとつは、武器を輸出したら、戦争になりますっていうのは、この福島さんも含めて、その、僕たちはあの戦争を、あの第二次世界大戦をどうやって勉強したのか。あの戦争を経てですね、世界は抑止力っていう新しい言葉が出てきたんですよ。つまり、あの、口先だけじゃなくて、平和を守るためには実力も必要ですねって、それが今の国連の基礎になってるわけですよね。だから、たとえばアジアで今、何が起きてるかというと、こういうことが起きてるんです。はい、出して下さい」
村西利恵
「東南アジアの国々が、中国からどんどん武器を輸入している」
青山繁晴
「はい。これ、えー、もちろん中国製が安いからだけれども、中国はどうして輸出するかというと、たとえばですね、ここにあの、インドネシアがありますよね。で、このインドネシアはね、その、実はアジアの中の、イスラムの大国で、中国はけっこうイスラム教徒を殺害したりしてるから、インドネシアは潜在的には中国の敵だったんですよ。ところが、この今年から大きな変化が起きて、インドネシアも中国の武器を買うようになったんですね。で、中国としてはそれ大成功なんですよ。どうしてかというと、インドネシア軍が中国製の武器を持ってたら、中国から見たら手の内分かるわけですよ」
一同
「そうですねー」
青山繁晴
「たとえばね、おっかない兵器だけじゃなくて、たとえば兵隊さんを運ぶトラックだけでも、それが中国製だったらですよ、何かあった時には、どれぐらいの燃料で、何時間で、どれぐらいの兵隊さんを、どこまで運べるか、中国軍には分かるわけだから、中国とインドネシアの間では、この、インドネシアの国益が犯されても、中国とは戦争しなくなるんですよ。ね。これがその武器輸出の実態で、単純に、その、武器を売ったら戦争が起きるって話とは、むしろ逆さまの話なんですよ。で、この中で、たとえばアジアで起きてることで言うと、これがあります。はい、出して下さい」
村西利恵
「ベトナムだけは、中国からの武器輸入を拒否している」
青山繁晴
「はい。ベトナムだけは、中国から安くても武器は買わないんですよ。だからアメリカはベトナムだけは信用して、この、ここの沖に、さっき、あの、こないだジョージ・ワシントンっていう空母を出して、アメリカとベトナムはあれほど戦争で殺し合ったのに、連携をするってことを言ってるわけですよ。これが、リアルな世界の現実であってね。この私たちの、僕が今日冒頭で出した、あの、戦後の日本の嘘を撃てっていうのはね、リアルなことを何も勉強しないで、私たち、僕自身も含めて、その勉強が足りないまま、嘘のことだけをね、基準にしてるから、国がとうとう行き詰まってきたっていうことであり、たとえば鳩山さんが、あの尖閣諸島の周りの海も、友愛の海って言ったのは、外交ってのは仲良くすることだというね、その、世界の非常識を、私たちの常識として教わってきた、だから鳩山さんがおかしいっていうだけじゃなくて、実は日本の戦後のある意味の、象徴の鳩山さんだし」
山本浩之
「はあー」
青山繁晴
「菅さんが、やることが何だか分からないっていうのは、あの戦争に一回負けただけで、国というものは目標を持っちゃいけないんだと、目標持たない国家でいなきゃいけないんだということを思い込んできたから、菅さんはその、いわば、あの、どん詰まりとして、何をしたらいいか分からない菅さんが現れたと、いうことをね」
山本浩之
「そうか、どん詰まりの時代だからそこで発言する総理の言葉ってのは結局ああいうふうになっていくわけですね」
青山繁晴
「そうです。で、あの、大事なことは日本だけじゃなくて、アジア全体がもう、今までのたとえば北朝鮮とか、そういう国がありましたねというのがもう、壊れようとしてるわけですよ」
山本浩之
「ええ、ええ」
青山繁晴
「で、その時に、いわば私たちがこの敗戦後、何をさぼってきたのか、何を思い込んできたのか、ちゃんと分かる(分からせてくれる)総理が2人現れたってのは決して絶望じゃない」
山本浩之
「なるほど」
青山繁晴
「幕末の時と同じです。世の中徹底的に、悪くなると日本は必ず甦るんですよ。で、その上でね、あの、大事なことは、あの戦争をもう一度フェアに見直すことだと思うんですが、もう、最後にもう1個今日は残念なことを言わなきゃいけないのは、菅さんは人気回復のために、たとえばこんなことを今なさってるんです」
村西利恵
「総理は今月14日にも、硫黄島へ行くということです」
青山繁晴
「はい。これ、硫黄島に取り残されてる、この『アンカー』でやりましたね。実はあの『アンカー』で、この硫黄島に、私たちが行ったのは、2006年、12月の9日なんですよ。これも何と、今日8日ですけども、ちょうど満4年ぐらいになるわけですね。そしてその時に、この1万3000人の、私たちの先輩の方が、東京都の島なのに、未だに遺骨が取り残されたままだって話をしましたね。それを菅さんは取り戻すと言ってるんですが、実は大きなからくりがあって、拉致問題とそっくりで、その、ごく一部だけ取り返して、あとは見捨てかねないってことになってるわけです。すいません、あの、実は私、今週の土曜日にですね、えー、サンフランシスコに行きまして、日本は本当は隠れた資源大国であるという発表を、サンフランシスコの資源学会でやります。したがって来週の『アンカー』はお休みなんですが、その次の12月22日、今年最後の『アンカー』で、この硫黄島をめぐっての、その後の真実を、ありのままに、内部の告発、内部の証言に基づいて、お話ししたいと思ってます」
山本浩之
「はい、ありがとうございました。えー、“ニュースDEズバリ”でした」
____________________________内容紹介ここまで
というわけで、来週の「アンカー」の青山さんコーナーはお休みとのことです。22日(水)の硫黄島のお話に期待しましょう。
それにしても、菅政権の社民党への擦り寄り、福島さんの傲慢、小沢派の動き等々、もう見ていて腸が煮えくり返ります。日本を取り巻いているこの危機的状況が彼らには見えないんでしょうか。
北朝鮮がまた砲撃訓練をしたり、ロシア軍哨戒機が日米共同演習を妨害をしていたことが明らかになったり、北東アジアは相変わらず緊張状態が続いているというのに。
いや、だからこそ菅さんも政権基盤をしっかりさせようとしてるんだという考え方もできるのかもしれませんが、それにしてはあまりに稚拙で場当たり的じゃありませんか。数合わせのために社民党と組んだところで、国益をますます損なっていくだけなのは目に見えてます。
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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【京都・舞鶴 12月6日午前7時30分】
青山繁晴
「目の前を今、アメリカ海軍の、最新鋭のミサイル巡洋艦、シャイローが通っていきます」
朝霧立ちこめる日本海。
青山が目撃したのは、過去最大規模で行われている日米共同演習の一場面だ。
北朝鮮による韓国砲撃以降、緊張が高まる日本海。
まさに実戦さながらの演習が繰り広げられ、あたりは物々しい雰囲気に包まれていた。
青山繁晴
「海面と空には、この朝の空気の中、すさまじい緊張感が流れています」
そんな中、政権発足からちょうど半年を迎えた菅政権。
連立離脱した社民党・福島党首に、国会運営への協力を求めた。
そこで福島党首が要求したのは……。
社民党・福島瑞穂党首
「武器輸出三原則については、堅持するようにお願いしたいと」
社民党に配慮し、政府は、年内にとりまとめる防衛大綱への明記を見送る方針を固めた。
菅首相
「えー、いろいろ武器を輸出して、それがこの、より激しい戦闘につながるようなことは、ま、これはあの、避けなきゃいけないと…」
日本を取り巻く情勢が緊迫している中、菅政権は一体どこへ向かっているのか。
青山がズバリ解説します。
…………………………VTR終了…………………………
山本浩之
「えー、今日の“ニュースDEズバリ”は、発足して半年を迎えた菅政権の今後について解説をしていただくんですが、今VTRにありましたように、日米共同演習の迫力ある映像、これは、青山さんが日本海で取材をされたものですよね?」
青山繁晴
「はい。あの、この地図で行くと、この若狭湾あたりに、つい先日行きまして、まあこれあの、『アンカー年末スペシャル』ってのがあって、あの、26日に放送されるんですけれども、ま、その撮影のために行ったんですが、あの、この『アンカー』」の志に海上保安庁がほんとに、あの、共鳴、協力というか共鳴してくれて、あの、今僕が乗ってた船は、ここでやった日米合同演習の、えー、警備船ですね。それを警備する海上保安庁の船に、私たち、今、あの、こういう画像出てるように乗りまして、あの、ま、僕もあの、こういう仕事ですから、軍事演習には何度か参加してるんですけども、警備船で目の前の、全体を見たっていうのは、正直初めてですね」
山本浩之
「ああー」
青山繁晴
「今、このご覧になってるとおり、朝霧の中から、まず、わが海上自衛隊のイージス艦、世界レベルのみょうこうが姿を現して、そのあと続いてアメリカ海軍のこれもトップレベルのイージス艦のシャイローが現れて、そしてその周りを、海上保安庁の特別警備隊、特警隊って言うんですけどね、それからたとえば京都府警の水上艇まで現れて、もうあの、全ての力をこう合わせて、共同演習をやってる。で、その姿ってのは、もう一回この、(モニターを)見ていただくと、ここに朝鮮半島がもう真っ赤になってるような状況ですから、あの、具体的に備えなきゃいけないってことで、ずーっとこういうラインで、ま、厳しい演習を行った、その現場なんですよね。で、いわば、これひとつ問題なのは、制服を着た人々が、そこまで緊張してる中、その、それをコントロールするはずの政治家が、さっきご覧になったような、ま、非常にゆるい状況になってると。それが実は最大の問題のひとつだと思いますね。その、ゆるい状況になってることについて、まぁはっきり言うと、いくら菅さんでもこの人にだけは言われたくないだろうなと、いう発言がありましたね。はい、ちょっと出して下さい」
村西利恵
「鳩山総理が、『菅内閣が何をしたいのか。自分のやりたいことをもっと堂々と言えばいい』と、先月話しています」
山本浩之
「ギャグだったら最高なんですけどね(一同笑)」
青山繁晴
「ええ」
山本浩之
「ほんとに」
青山繁晴
「あの、これ、この写真はあの、背広を着て、あの、顔つきもある程度こう、緊迫感なくはないけど、これ実際の発言、あの、東大で発言した時の格好は例によって、やっぱりエイリアンみたいな、あの、ま、楽しい服装とも言えるけども、やっぱりお顔の表情も、服装も、そして発言も、ほんとにどこまでいっても軽いんだなあと、いうことを思わざるを得ないんですが。しかし、その上で、言ってることが当たってしまってる、当たっちゃってるってのはまた悲しいことで、菅さんは何がしたいのか分からないと。やりたいことがもしあるんだったら、もっと堂々と言ってくれと、堂々と言ってくれって言ってるけども、ほんとはあなたは、菅さんはやりたいことがないんだよねと言ってるのと同じで、あの、やっぱり総理大臣辞めたくなかったんだろうなあと、いうのも伝わってくるんですけれども。じゃあその、何をやりたいか分からない菅さんが、預かった、この国の、行方を預かった半年間、何があったのかっていうのを、ちょっとサッと見てみましょう」
村西利恵
「出来事を並べてみたんですが、こうして見ると、あまりいい出来事はないんですよね」
青山繁晴
「いい出来事は、ないっていうのが世の中の常だけど、これすごいですよね、このギュッと詰まり方はね(一同同意)。あの、6月8日、半年前に政権発足して、すぐに菅さんは、もうほんとにすぐに、8日に発足して17日ですからね、ほんとにすぐに、思い切って消費税を上げると言って、それがあんまりにも突然だったから、国民の中に消費税上げなきゃいけないかなと思ってる人が多いのに、突然だったから参議院選挙で惨敗して、民主党はあっという間にねじれで苦しむことになって、それも含めてついてくるように、で、ほんとはこれ(尖閣沖漁船衝突事件)は、鳩山さんが残した遺産のようなものですよね。鳩山さんが日本の大きな隙間を、隙を作ってしまったから、そこにつけ込むように、中国の漁船と書いてあるけど、本当は偽装漁船と思われます、それが海上保安庁の巡視船にぶつけてきたっていう事件が起きて、でも、その最中に、民主党は代表選挙が行われて、小沢さんよりはとりあえず菅さんにやってもらおうかという、民主党は判断したわけですよね。そしたら、その菅さんは、やりやすいよねってことで、ロシアの大統領が国後島に初めて上陸してしまって、そしてこういうことに耐えられなくなった海上保安官が、自ら、ビデオを出して、私たちは尖閣諸島の実態が初めて分かったと。そして、それが大騒ぎになってる最中に、閣僚の一人が、国会なんて軽いもんだみたいな発言をしてしまって辞めたと。まあ、これあの、半年だけど、普通で考えたらこう、5年分ぐらいの…」
山本浩之
「そうですね(一同苦笑)」
青山繁晴
「ギュッと詰まった状態になってるんですが、で、その中でね、あの、この消費税のことをちょっと、もう一度思い出してほしんですよ。これ、参議院選挙に負けたら、じゃあ消費税増税の発言ってのは、なぜ引っ込めなきゃいけないのか。で、あの、菅さんが消費税をなぜ上げるのか、この国の在り方、新しい国造りをどうするか、何をやりたいかがはっきりしてたら、一回参院選挙で負けただけで引っ込めるんじゃなくて、そのあと民主党代表選挙で再選されたんだから、今も、消費税増税について、勇気ある発言をなさるはずですよね。それが全然出てこないっていうのは、本当は、財務省に言われて消費税増税って言っただけで、ご本人は何をやりたいのかがないんだっていう証明にもなる」
一同
「ああー」
青山繁晴
「しかしこれを、菅さん個人の問題にしちゃいけません。たとえば自民党は一体どうしたんですか。自民党が最初に消費税10%にするって言ったんでしょう?そしたら参議院選挙で、言った菅さんが負けたから、自民党もそれに合わせて今、口をつぐんでるのは、それでその、政権交代を準備してる最大野党と言えるのかと。で、ほんとは私たち国民や、あるいは経済界もですね、この消費税の問題を今、あまり考えてないように、いないような雰囲気になってることも、この国全体として、たとえば国際社会から見たら、日本はこの財政危機をどうしたいのかがよく分からないと」
一同
「なるほど」
青山繁晴
「いうことになるのが、あの、実態なんですよね。で、さっき申しましたとおり、この、ギュッとこの、5年分ぐらいが半年に起きる、それからさっきの、皆さんあの、凄まじい緊張の演習風景見ていただいたように、日本を含むアジアが、大きな、その、ほんとの転換点、よくまあ毎年年末になると転換点、転換点って言うけど、本当に今年の年末は、本物の転換点っていうことなんですよね。で、その中で、何をしたいのか分からない総理を、私たちはいだいてるっていうのは大変困ったことなんですが、その一方で、菅さんは、実はこの、周りの方々、側近の方々に、あの、丁寧に話を聞いていくと、実は夜眠れないと。だから菅さんなりに苦しんでるのかと思うじゃないですか。苦しんでるのは事実なんですよ。ところが、この国なりの新しいやり方とか、5年10年後の日本を苦しんでるんじゃなくて、とにかく目の前でもう気になることがいっぱいですと。たとえばここに入らなかったんですが、何と、APECってほんとは入るはずじゃないですか」
一同
「ああー、確かに抜けてる…」
青山繁晴
「いかに出来事が多いかですよ。APECの時は、もう胡錦濤さんと会えるのか会えるのか会えるのかと、もうそればっかり気にしてて、ベッドに横たわることができなくて、椅子に座ったまま、わずかな仮眠しかとれないっていう状況が続いてる。そして今現在、菅さんが、目の前のことで何で苦しんでるかというと、これなんです」
村西利恵
「今、菅総理が苦しんでいるのは、1月の『菅おろし』」
青山繁晴
「はい。えー、今12月ですが、実は来年の1月に、民主党の中から、あなたもう総理辞めてくれと、あなたが総理を辞めてくれないと、春、4月10日と24日にあるところの、統一地方選挙で、もう民主党の地方議員がいなくなっちゃうと。それを、1月にやられるんじゃないかってことを、菅さん、すっごく心配してる。例によって、地位に恋々とし、自らの保身だけは熱心なわけですが。これ、あの、菅さんの杞憂じゃない、菅さんが勝手に心配してるだけじゃない、本当だって証拠は実はあってですね、それは、きのうの夜のことです。はい、これです」
村西利恵
「きのう夜、小沢元代表が、中堅議員を集めて、『両院議員総会開催を要求する』と話しました」
青山繁晴
「はい。これね、小沢さん、強制起訴と裁判を目前にしながらね、あの、やっぱり、小沢さんはある意味政局が好きなとこもあんだなあと。よく考えててですね。まずこれ、小沢ガールズとかチルドレンって1年生じゃなくてね、中堅議員だけ集めたんですよ。するとそれなりに重みがね、あの、重みが、ややあるわけです、今、画像映ってますが」
青山繁晴
「そして今この画像映ってるんで分かりますようにね、僕は実は後輩の記者にも電話したんですけど、共同通信の。すると、いや、青山さん、各社来てますよって。ね。それ、あの、彼がそう言っただけで分かりますね、これあの、実は小沢さん不機嫌な顔して現れてるけども、ほんとはお知らせしてるわけですよ、各メディアに分かるように。みんながこの絵を撮れるように、わざわざその、撮らせて、つまり、菅さんがニュースで見れるようにしてるわけです。で、その上でね、その中堅議員に、おい、俺は動けないけど、年内に両院議員総会を開けと。ね。それを要求しろと。これ実は、開けないんですよ。どうしてかというと、民主党は、両院議員総会ってのは、この菅さんが決めるか、あるいは常任幹事会っていうところで、あの、多数を取って決めるしかない。今は、そんなことを小沢派ができる状況じゃないから。これ開けないんですよ。開けないのに、計算づくでこれを言ったってのは、ほんとは何が目的かというと、これです」
村西利恵
「来年1月13日に行われる党大会で、引きずりおろすという宣戦布告」
青山繁晴
「はい。年が明けて1月になるとですね、まず民主党大会がここにあるように、13日にあって、そのあと自民党大会もあって、そして通常国会が始まるんです。通常国会1月に始まったら、もう3月に、その、予算通す通さないになって、予算そのものはですね、その、衆議院が優勢ですから、いや、その、優越権を持ってますから、予算は成立するけども、予算関連法案っていうのがあって、それ4月にかけて通らないと、予算は成立してるのに、その予算を執行できない、この不景気の中にどうしてくれるんだって話があって、そのあとに、さっき言いました、統一選挙が来るから、1月から大変なことになるわけですよ。そして、最初に民主党大会が来るんですから、両院議員総会開けなくて、ね、開こうとしてるのに開けなくてそこで不満をためて、党大会で一気にぶつけるぞと、ね。おまえ引きずりおろすぞと。その中で、まさか俺を国会に呼べとか、そんなこともしないだろうなという、実は、その、脅しもあるわけですね」
岡安譲
「はあー」
青山繁晴
「で、菅さんも、これを黙って見てるわけじゃなくて、ま、はっきり言うと自己保身には熱心だから、石にかじりついてでも総理続けたいと、国会でおっしゃる人ですから、菅さんも反撃に出ようとしてて、その反撃はこれなんです。出して下さい」
村西利恵
「菅総理の防衛策とは、社民党を抱き込んで内閣改造」
青山繁晴
「はい。で、今、もう今日は、その社民党の福島瑞穂さんのニコニコ顔、ね、私がブチ切れないようにして下さいって、そういう下品な言葉を政治に使わないでもらいたいけれども。どうして、その福島さんが上機嫌かというと、単に、福島さんと話し合いをしてるだけじゃなくて、また、大臣になって下さいねと。ね。どうせ年が明けたらですよ、その、問責決議案を受けたところの、問責決議を受けたところの仙谷官房長官や、それから馬淵国交大臣、替えなきゃ、その、通常国会始まっても審議に入れないんですよ。自民党がそれ認めませんから。そうすると、えー、党大会無事に乗り切ったらですよ、党大会で引きずりおろされなかったら、通常国会始まるまでに、内閣改造やりますと、その時にいいチャンスですから、社民党、入って下さいと。ね。ま、福島さんたぶんご自分入るつもりなんでしょう。党内は福島さんじゃダメだって意見もあって、そこ、誰が入るのか分かんないけれども、これを考えてて。どうしてこれがじゃあ、たとえば、菅おろしに対する反撃になるかというと、それはこれですね」
村西利恵
「それはつまり、衆議院『再可決』の路線、衆議院で3分の2となる319議席を確保したいという思い」
青山繁晴
「はい。この衆議院再可決ってのは、ちょっと懐かしい言葉で、ね(笑)」
山本浩之
「懐かしい…(一同笑)」
青山繁晴
「あの、最後の自民党政権だった麻生政権の時に、もうこの再可決を一生懸命やって、そのためにですよ、要するに衆議院の多数派を守りたいから、もう解散総選挙が遅れて遅れて遅れて、そしてもう最後のどん詰まりで、総選挙をやったから、自民党は政権を失ったんですね」
山本浩之
「再可決するたんびに支持率下がっていきましたからね」
青山繁晴
「そのとおりです。その再来をやろうとしてるわけですよ。で、現状ではですね、あの、目の前にあるのは、さっき言った予算関連法案が、これは衆議院の優越ありませんから、参議院で否決されたら、そのままだったらこれあの、予算使えないことになるから、衆議院に戻したいと。で、その時にですね、これほんとにギリギリなんですよね。3分の2って319議席になるんですが、今307です、民主党は。そして、国民新党と社民党だけでも実は足りない。何とその、与党系の無所属の議員、このうち1人でも、俺、嫌だんべと言ったらですね、これ318でダメなんですが、このほんとに薄い氷の上に乗っかるようなことで、その、反撃しようとしてるわけですよ」
山本浩之
「そうですねー」
青山繁晴
「しかし菅さんからしたら、ねじれ国会、本来は公明党とやりたかったけれども、公明党は、地方議員が大事なんですよ。その、公明党のいわば足腰ですからね。菅さんと組んでて、その4月に迫った、統一地方選挙で公明党、創価学会グループは勝てないと思うから、もう菅さんに乗ってくれないんですよ。でも、これだったら行けるでしょうってことを一生懸命言ってるから、社民党と組もうとしてるわけですが、これは、僕は致命傷になるんじゃないかと思います。どうしてかというと、社民党は、ひとつは、もちろん普天間について、その、やっぱり辺野古に移しますよと、鳩山さん時代と違って移しますよってことを日米で合意したのに、社民党はそれをひっくり返せと言ってるわけですから、アメリカは当然、やっぱこの政権もダメかと。そして依然として、アメリカは日本の政権交代を促す、実は影響力を持ってますから残念ながら。その意味では日本はほんとの独立国とまだ言えなくて、まず、その、アメリカに対して不信感を生む。で、その普天間だけじゃなくてもう1個、同じアメリカがびっくりしてるのはこれですよね」
村西利恵
「きのう菅総理は、『武器輸出三原則』の見直しを断念しました」
青山繁晴
「はい。これ実は、アメリカと約束してることなんですよ。つまりはっきり言うと、アメリカのご都合に合わせて、アメリカと約束しちゃったことを、アメリカの了解を得ないまま、福島さんと見直しましょうかっていう話になってるわけですから。これ実は鳩山政権が壊れたのは、本当はアメリカとの仲が決定的に悪くなったからで、その轍をもう一度踏もうとしてるわけですけれど。じゃあですね、しかしその上でね、武器輸出三原則って結局何ですかと。メディアの今、報道をご覧になってても、なぜこれが揉め事になるのかよく分からない、そもそもこれは何なのか、日本にとって何なのか、敗戦後の日本にとって何なのかってことが分からないってことがありますから、その話を含めて、今後どうなるのかの話を後半したいんですが、それに向けてのキーワードはこれです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは『死の商人』。CMのあと詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「2つめのキーワードとなった『死の商人』という言葉は一度は聞いたことがあると思います。えー、引き続きそれでは、今問題になっている武器輸出三原則について解説をお願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。まずね、この武器輸出三原則、特にこの数日間はもう報道であふれてますが、この言葉は、嘘です。嘘の言葉なんですね。というのはね、これ日本語として普通に見たら、日本も武器を輸出します、あるいはできます、但し、その時に守るべき3つの原則はありますね、その3つの原則をちゃんと守れば、武器は輸出できる、輸出するんですと。これ違いますよ、本当は。この言葉自体はですね。じゃあ、ほんとは何なのかというのを、ちょっとこれをまず見ていただけますか」
村西利恵
「1967年の佐藤元総理の答弁によると、武器輸出を認めないのは、共産圏諸国、国連決議により武器等の輸出が禁止されている国、紛争当事国またはその恐れがある国。この3つだとされました」
青山繁晴
「はい。あの、佐藤栄作総理はノーベル平和賞とった人ですけれども、この佐藤さんの、佐藤総理の答弁だけだったらですね、この、たとえば共産圏に送れない、ね、たとえば国連で非難されてる国には送らない、今戦争やってるところには送らないと、それ以外は輸出できると、いうことになりそうですが、いや、そうじゃないんです。はい、下を見ていただけますか」
村西利恵
「ところが1976年の三木元総理の答弁によると、『三原則』に当てはまる国以外にも禁輸なんだと」
青山繁晴
「はい。だから何のことはない、とにかくぜーんぶダメなんだということになったわけですよ。ぜーんぶダメなんだになったけども、このあとの中曽根総理の時に、いや、アメリカだけは別ですと。アメリカだけは、たとえば部品も含めて、その、武器の交流ができて、えー、共同開発もして、そして共同開発したやつをアメリカに持っていっても、云々かんぬんで、アメリカとは、これ違うんですよって話に変わったわけですね。で、それが今、現状になってるんですが、しかし、全体として言うと、ま、アメリカとはしょうがないけど、日本というのは、武器が全面的に禁輸らしいなあというのは、この、世の常識としてもありますね。だから、たとえば福島さんは、きのうこういう発言をなさってるんです。はい」
村西利恵
「『日本が“死の商人”にならぬよう全力で動く』」
青山繁晴
「実はこの死の商人だからダメなのよと、いう考え方は福島さんだけのユニークな考え方というよりは、実はこの敗戦後の日本、65年間ずーっとこういう、雰囲気はあったわけじゃないですか。ね。で、しかもアメリカだけはしょうがないなって雰囲気も両方あった。アメリカの言うことはしょうがないなと。ところがですよ、これが本当だったら、まず変でしょう?だって日本には自衛隊がいてですよ、その武器、国産品多いですよね。ということは、日本の防衛産業が武器を造って、それを国内で売ってるんですね。これ死の商人っていうのは、要はその、武器を造って売ることを死の商人て言いたいんですよね。じゃあ何で、国内だったらいいんですか?ね。おかしいでしょ?で、しかもですね、国内でその、武器と言わずに、防衛装備品って言い方したりするわけですよ」
山本浩之
「はい、はい」
青山繁晴
「言葉でごまかしてるけども、国内でやってることが海外に対してどうしていけないのか。で、それは、本当はきちんと現実を見るべきで、日本、日本じゃなくて、日本人以外に、死の商人ってのは実際にいます。で、これはどういう人かというと、僕は実は中東行った時にですね、たとえばドバイとかドーハで死の商人と会います。もちろん僕が武器の商売してるわけじゃなくて、彼らが、リアルな情報をたくさん持ってるから、昼飯食いながらね、あの、晩飯は嫌です、要するに晩飯まで行くと、値段も高くなって微妙なこと起きるから、やっすい昼飯でね、はっきり言うとまあマクドナルドとか、あの、その類を使いながらね、この死の商人と話すんです。で、この人たちは、ほんとに許せない人々でね、アフリカで、ひとつの国の中で違う部族がいて、幸せに暮らしてるのに、この弱い方の部族にですね、武器をタダであげて、そうすると、強い部族を攻撃始めるじゃないですか、平和を崩して。そしたら、強い方困るから、ここはもう高い武器を買うんですね。その時にどっと死の商人が高値で売りつけて、そして紛争が拡大する」
一同
「ああー」
青山繁晴
「それを死の商人と言うんですよ。日本はそんなことするんですか?とんでもありません。日本は、武器を輸出したとしても、死の商人なんかになりませんよ!それが私たちの国の、誇りじゃないですか!だからきれい事を言ってるようでいて、本当は日本を貶めることをこれは(福島さんの発言は)言ってるわけですね。それともうひとつは、武器を輸出したら、戦争になりますっていうのは、この福島さんも含めて、その、僕たちはあの戦争を、あの第二次世界大戦をどうやって勉強したのか。あの戦争を経てですね、世界は抑止力っていう新しい言葉が出てきたんですよ。つまり、あの、口先だけじゃなくて、平和を守るためには実力も必要ですねって、それが今の国連の基礎になってるわけですよね。だから、たとえばアジアで今、何が起きてるかというと、こういうことが起きてるんです。はい、出して下さい」
村西利恵
「東南アジアの国々が、中国からどんどん武器を輸入している」
青山繁晴
「はい。これ、えー、もちろん中国製が安いからだけれども、中国はどうして輸出するかというと、たとえばですね、ここにあの、インドネシアがありますよね。で、このインドネシアはね、その、実はアジアの中の、イスラムの大国で、中国はけっこうイスラム教徒を殺害したりしてるから、インドネシアは潜在的には中国の敵だったんですよ。ところが、この今年から大きな変化が起きて、インドネシアも中国の武器を買うようになったんですね。で、中国としてはそれ大成功なんですよ。どうしてかというと、インドネシア軍が中国製の武器を持ってたら、中国から見たら手の内分かるわけですよ」
一同
「そうですねー」
青山繁晴
「たとえばね、おっかない兵器だけじゃなくて、たとえば兵隊さんを運ぶトラックだけでも、それが中国製だったらですよ、何かあった時には、どれぐらいの燃料で、何時間で、どれぐらいの兵隊さんを、どこまで運べるか、中国軍には分かるわけだから、中国とインドネシアの間では、この、インドネシアの国益が犯されても、中国とは戦争しなくなるんですよ。ね。これがその武器輸出の実態で、単純に、その、武器を売ったら戦争が起きるって話とは、むしろ逆さまの話なんですよ。で、この中で、たとえばアジアで起きてることで言うと、これがあります。はい、出して下さい」
村西利恵
「ベトナムだけは、中国からの武器輸入を拒否している」
青山繁晴
「はい。ベトナムだけは、中国から安くても武器は買わないんですよ。だからアメリカはベトナムだけは信用して、この、ここの沖に、さっき、あの、こないだジョージ・ワシントンっていう空母を出して、アメリカとベトナムはあれほど戦争で殺し合ったのに、連携をするってことを言ってるわけですよ。これが、リアルな世界の現実であってね。この私たちの、僕が今日冒頭で出した、あの、戦後の日本の嘘を撃てっていうのはね、リアルなことを何も勉強しないで、私たち、僕自身も含めて、その勉強が足りないまま、嘘のことだけをね、基準にしてるから、国がとうとう行き詰まってきたっていうことであり、たとえば鳩山さんが、あの尖閣諸島の周りの海も、友愛の海って言ったのは、外交ってのは仲良くすることだというね、その、世界の非常識を、私たちの常識として教わってきた、だから鳩山さんがおかしいっていうだけじゃなくて、実は日本の戦後のある意味の、象徴の鳩山さんだし」
山本浩之
「はあー」
青山繁晴
「菅さんが、やることが何だか分からないっていうのは、あの戦争に一回負けただけで、国というものは目標を持っちゃいけないんだと、目標持たない国家でいなきゃいけないんだということを思い込んできたから、菅さんはその、いわば、あの、どん詰まりとして、何をしたらいいか分からない菅さんが現れたと、いうことをね」
山本浩之
「そうか、どん詰まりの時代だからそこで発言する総理の言葉ってのは結局ああいうふうになっていくわけですね」
青山繁晴
「そうです。で、あの、大事なことは日本だけじゃなくて、アジア全体がもう、今までのたとえば北朝鮮とか、そういう国がありましたねというのがもう、壊れようとしてるわけですよ」
山本浩之
「ええ、ええ」
青山繁晴
「で、その時に、いわば私たちがこの敗戦後、何をさぼってきたのか、何を思い込んできたのか、ちゃんと分かる(分からせてくれる)総理が2人現れたってのは決して絶望じゃない」
山本浩之
「なるほど」
青山繁晴
「幕末の時と同じです。世の中徹底的に、悪くなると日本は必ず甦るんですよ。で、その上でね、あの、大事なことは、あの戦争をもう一度フェアに見直すことだと思うんですが、もう、最後にもう1個今日は残念なことを言わなきゃいけないのは、菅さんは人気回復のために、たとえばこんなことを今なさってるんです」
村西利恵
「総理は今月14日にも、硫黄島へ行くということです」
青山繁晴
「はい。これ、硫黄島に取り残されてる、この『アンカー』でやりましたね。実はあの『アンカー』で、この硫黄島に、私たちが行ったのは、2006年、12月の9日なんですよ。これも何と、今日8日ですけども、ちょうど満4年ぐらいになるわけですね。そしてその時に、この1万3000人の、私たちの先輩の方が、東京都の島なのに、未だに遺骨が取り残されたままだって話をしましたね。それを菅さんは取り戻すと言ってるんですが、実は大きなからくりがあって、拉致問題とそっくりで、その、ごく一部だけ取り返して、あとは見捨てかねないってことになってるわけです。すいません、あの、実は私、今週の土曜日にですね、えー、サンフランシスコに行きまして、日本は本当は隠れた資源大国であるという発表を、サンフランシスコの資源学会でやります。したがって来週の『アンカー』はお休みなんですが、その次の12月22日、今年最後の『アンカー』で、この硫黄島をめぐっての、その後の真実を、ありのままに、内部の告発、内部の証言に基づいて、お話ししたいと思ってます」
山本浩之
「はい、ありがとうございました。えー、“ニュースDEズバリ”でした」
____________________________内容紹介ここまで
というわけで、来週の「アンカー」の青山さんコーナーはお休みとのことです。22日(水)の硫黄島のお話に期待しましょう。
それにしても、菅政権の社民党への擦り寄り、福島さんの傲慢、小沢派の動き等々、もう見ていて腸が煮えくり返ります。日本を取り巻いているこの危機的状況が彼らには見えないんでしょうか。
北朝鮮がまた砲撃訓練をしたり、ロシア軍哨戒機が日米共同演習を妨害をしていたことが明らかになったり、北東アジアは相変わらず緊張状態が続いているというのに。
いや、だからこそ菅さんも政権基盤をしっかりさせようとしてるんだという考え方もできるのかもしれませんが、それにしてはあまりに稚拙で場当たり的じゃありませんか。数合わせのために社民党と組んだところで、国益をますます損なっていくだけなのは目に見えてます。
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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