「アンカー」小沢氏無罪判決…裁かれたのは小沢氏だけではない
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※【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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■5/2放送 関西テレビ「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
小沢氏を無罪判決に導いたのは裁判官ではなく、実は……?!
また、青山さんがかつての自民党竹下派の七奉行のうちの一人から直接聞いた小沢氏の実像とは?
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeからキャプチャさせていただきました。
※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。
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内容紹介ここから____________________________
山本浩之
「さ、えー、このあとは“ニュースDEズバリ”のコーナーにまいりたいと思います。今日は、どのようなお話を」
青山繁晴
「はい。あの、今もちらっと話したんですけれども、小沢さんに対して、えー、無罪判決が出まして、で、その判決理由、あの、ま、いつも通り、全文を読み込んでみたんですけど、ま、正直不可解な判決理由でした。これあの、無罪になったのがもう不可解だって言ってるんではなくて、その、判決理由読んでいくと、最後にどんでん返しで無罪になってるんですよね。で、あの、裁判というのは、普通は判決理由を読んでいったり聞いていったり、あの、法廷で聞いてたりすると、こう下から積み上がっていくから、ああ、もう途中で、あ、これ有罪だな、あるいは無罪だなって分かるんですが、今回の場合は、あ、読んでいくと、あ、あ、これ、有罪なのかと思って、最後にひっくり返ってるわけですよ」
山本浩之
「吉本新喜劇みたいな話じゃないですよね」
青山繁晴
「(笑)で、これは、実は裁判官が、さっきの鳩山さん菅さんみたいに、ユニークな人っていうのではないんです。そうではなくて、実はこういう重大なことに関わってると思います(フリップ出す)」
山本浩之
「『裁かれたのは小沢氏だけか』」
青山繁晴
「はい。つまり裁判官は、あえて、このような判決理由を示すことによって、えー、日本の政治と司法の根っこに関わる重大な問題を指摘しているんじゃないか。つまり、その、小沢問題だけではなくて、小沢さんももともと自由民主党の幹事長だったわけですから、自民党時代からずっと続いてる日本政治の根幹のことを、特に法的な面から指摘したんじゃないか。それをですね、今日も具体的に一つ一つ皆さんと一緒に見てまいりたいと思います」
山本浩之
「分かりました。えー、それでは、コマーシャルを挟んで青山さんの解説です」
(いったんCM)
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※【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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■5/2放送 関西テレビ「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
小沢氏に“無罪”判決…本当の理由とは?日本政治の真相を青山がズバリ!
小沢氏を無罪判決に導いたのは裁判官ではなく、実は……?!
また、青山さんがかつての自民党竹下派の七奉行のうちの一人から直接聞いた小沢氏の実像とは?
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeからキャプチャさせていただきました。
※引用転載はご自由に。連絡不要です。但し誤字などに後日気づいて修正をすることが多々ありますので、必ずこちらのURLを添えておいて下さい。
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内容紹介ここから____________________________
山本浩之
「さ、えー、このあとは“ニュースDEズバリ”のコーナーにまいりたいと思います。今日は、どのようなお話を」
青山繁晴
「はい。あの、今もちらっと話したんですけれども、小沢さんに対して、えー、無罪判決が出まして、で、その判決理由、あの、ま、いつも通り、全文を読み込んでみたんですけど、ま、正直不可解な判決理由でした。これあの、無罪になったのがもう不可解だって言ってるんではなくて、その、判決理由読んでいくと、最後にどんでん返しで無罪になってるんですよね。で、あの、裁判というのは、普通は判決理由を読んでいったり聞いていったり、あの、法廷で聞いてたりすると、こう下から積み上がっていくから、ああ、もう途中で、あ、これ有罪だな、あるいは無罪だなって分かるんですが、今回の場合は、あ、読んでいくと、あ、あ、これ、有罪なのかと思って、最後にひっくり返ってるわけですよ」
山本浩之
「吉本新喜劇みたいな話じゃないですよね」
青山繁晴
「(笑)で、これは、実は裁判官が、さっきの鳩山さん菅さんみたいに、ユニークな人っていうのではないんです。そうではなくて、実はこういう重大なことに関わってると思います(フリップ出す)」
山本浩之
「『裁かれたのは小沢氏だけか』」
青山繁晴
「はい。つまり裁判官は、あえて、このような判決理由を示すことによって、えー、日本の政治と司法の根っこに関わる重大な問題を指摘しているんじゃないか。つまり、その、小沢問題だけではなくて、小沢さんももともと自由民主党の幹事長だったわけですから、自民党時代からずっと続いてる日本政治の根幹のことを、特に法的な面から指摘したんじゃないか。それをですね、今日も具体的に一つ一つ皆さんと一緒に見てまいりたいと思います」
山本浩之
「分かりました。えー、それでは、コマーシャルを挟んで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「民主党の小沢元代表に無罪判決が出たのは先週の木曜日でした。新聞は号外まで。ま、それほど大きな関心を呼んだわけですけれども。私たちは今回のこの判決を、どう読み解けばいいのか。さっそくお願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。皆さんこのコーナー今日で293回目なんです。えー、間もなく300回近くになるんですけれども。このコーナーやるようになってから、僕はそれまでに増して、中傷誹謗嫌がらせが、もう山のように来るんですが(笑)、この小沢さんのことを取り上げると特に、中傷誹謗嫌がらせ、どっと来るんですね。で、今ヤマヒロさんがおっしゃった通り、この小沢さんに無罪判決出たのは先週の木曜日ですが、その直後から、なぜ『アンカー』で、その小沢判決を取り上げないんだ、逃げてるんだ逃げてるんだと、卑怯だっていうのがいっぱい来てですね(笑)」
山本浩之
「いや、連日、ニュースではきちんと…」
青山繁晴
「いや、そうじゃなくて、僕が言わないってわけです」
山本浩之
「ああー」
青山繁晴
「で、判決が先週の木曜日ですから、今日が最初なんですが」
村西利恵
「曜日的にそうですね」
山本浩之
「たぶん番組のお馴染みさんじゃないんですよね。よく分かってない…」
青山繁晴
「うん、まあそうかもしれないけど、まあそれが意図的っていうより、本当にそのように思い込んでるフシがあってですね」
山本浩之
「あー、なるほどねぇ」
青山繁晴
「ま、それだけあえて言えば小沢さんみたいな強烈な個性を持った政治家を、国民が渇望してるってことでもあるんだろうなと、客観的に思いますね。で、さて、その、さっき、えー、その小沢さんを裁いた、裁いた結果、無罪ではありましたけれども、判決理由が非常にユニークだと申しましたが、具体的に見ますとこうです」
村西利恵
「4月26日に東京地裁で出された判決理由は、他に例を見ないものでした。検察官役の指定弁護士の主張、弁護団の主張、小沢被告の主張、それぞれ見ていきます」
青山繁晴
「これ(指定弁護士)まず、小沢さん有罪だよって言ってる人ですよね、人たち。はい、それどうだったか」
村西利恵
「ほとんど、認めたという」
青山繁晴
「はい。有罪だっていう側の話はほとんど認めたんです。さあ弁護団、有名な弘中弁護士をリーダーとする弁護団、無罪だって言ってる側ですが、これどうだったかというとこうです」
村西利恵
「その一部を認めた」
青山繁晴
「はい。これ、あの、ま、無罪だから当たり前っていえば当たり前って言いながら、一部ですけど認めたんです。つまり、双方認めてるわけ。ね。ところがですよ、小沢さん本人、被告本人の主張だけは、こうなんですよ」
村西利恵
「唯一、ことごとく退けた」
青山繁晴
「はい。これは、ま、これだけで僕はあの、過去、本当にたくさんの裁判を見ましたけども、これ見たことがないですね。で、その上で具体的に、じゃあ検察官役の指定弁護士、これまぁややこしい言い方ですがご承知の通り、本来検察庁が、起訴を見送ったものについて、一般市民で構成する検察審査会が、強制起訴しましたから、普段弁護士やってる人が検察官役をやるわけですよね。で、その上で小沢さん有罪だと主張されたんですが、あー、その主張について、どうだったか。はい、出して下さい」
村西利恵
「判決理由では、検察官役の指定弁護士が主張した、秘書だった石川被告らが収支報告書にウソを記載したこと、そして小沢被告は石川被告らから報告を受け了承したこと、これらを認め、指定弁護士が、共謀共同正犯が成立すると主張していることには、相応の根拠があると、考えられなくはないと、指摘しました」
青山繁晴
「ええ、これあの、大事な判決理由ですから、あの、長くなってもなるべく正確に引用したんですけどね。これあの、強烈なんですよね。つまり、この、小沢さんの大事な秘書だった石川さん、今、代議士ですけどね、あの、ウソなんか書いてないと、強固に主張してきたんですが、いや、ウソを記載したんだと。で、しかもそのウソっていうのは、問題の4億円について、その出所を問われるから、隠そうとしてウソを記載したと。その、つまり重大な犯罪だってことを言ってるわけですね。で、その重大な犯罪について、小沢さん本人は、石川さんたちからちゃんと報告を受けて、了承もしてたと言ってるわけですよ。これ普通だったらこれで、あれ、もうこれ共謀じゃないのかと(一同同意)、そう思うところですが、が、さらに裁判官自身も、だから検察官役の指定弁護士が、小沢さんは共謀しているから、共犯だと。共同正犯ってそういう意味です、共犯だと。ね。そういうことが成立すると、主張していることには、相応の根拠があると、考えられなくはないと。考えられなくはないって、ちょっと、こう、和らげてるように見えるけど、いや、これ裁判用語としては、もうほとんどこれで、あの、共犯だと言ってるに等しいわけですよね。で、じゃあ、その対する、無罪を主張してきた弁護団の主張についてはどうかというと、こうです」
村西利恵
「判決理由では、小沢弁護団の主張も一部、認定しました。『検察官が事実に反する内容の捜査報告書を作成し、これを検察審査会に送付するなどということは、あってはならない』」
青山繁晴
「うん。これあの、実はこれ以外のところについては、その、弁護団に対してけっこうこの判決理由、厳しくてですね。例えば、あの、ここに書いてある通り、検察官がですよ、その、これ、石川被告への取り調べなんですが、石川被告と、石川被告がそう言ってないだけじゃなくて、石川被告とその会話すら検察官かわしてないのに、それがあったかのようなことを、都合良く捜査報告書に書いて、それを検察審査会に出していて、それをもとに、それもですけどね、あの、それももとにして市民が判断したんだから、弁護団としてはこの裁判自体が無効じゃないかと言ってるわけですよ。しかしこの判決理由は、その最初の部分にすごくスペースを費やして書いてあって、いや、あの、あくまでも、この、強制起訴自体は有効だし、この裁判も有効だっていうことを、もう、あの、もうがっつり書いてあるわけですよ。もう決定的に書いてあるわけです。そこで弁護団の主張を退けて、さらに弁護団が、仮に裁判が成立するにしても、その4億円っていうのは小沢さんが個人的に石川さんに貸しただけだから、政治資金じゃないから、政治資金収支報告書に書かなくてもいいと、あの、いう論理を展開してるんですが、判決理由はそれ、バッサリ。いや、これは、その、個人的な借金なんかじゃないと。政治資金として書かなきゃいけないもんなんだと言ってるから、弁護団の言ってることも、非常に厳しく扱ってるんですが但しこの部分はですね、その、弁護団の言う通りだと。あの、裁判官はむしろ深い共感を示してるんですよ。検察庁がこんなことやっていいのかと。で、判決理由の中に、これも異例ですけど、検察庁の中でちゃんと調べなさいよってことまで書いてあるわけですね。で、こうやって、まあ、あの、それぞれの主張の、ほとんど全部か一部を取り入れてるんですが、さあ小沢さんに対しては、まあ、またびっくりする言葉が並んでるんです。はい、出して下さい」
村西利恵
「小沢被告の主張は全て否定されました。その内容は、小沢被告の供述には、変遷や不自然な点が認められ、『収支報告書は一度も見ていない』とする点などは、およそ信じられるものではない。秘書から報告を受けたことは一切ない旨の供述は、信用性に乏しい。政治資金規正法の理解を欠いていることをうかがわせる供述も、法の精神に照らして、芳しいことではない」
青山繁晴
「これ、今、あの、村西さんが静かに読み上げただけでも、ものすごい強烈ですよね(一同同意)」
村西利恵
「きつい言葉ですよね」
青山繁晴
「ええ、徹底的に言っててですね。要するに、小沢さんが、しかもこの有力政治家の小沢さんが、公の法廷で言ってる話には、もう都合良くどんどん変わったり不自然な点が、その、あってですね。特に、収支報告書はいっぺんも見てないって、このこと批判の根幹の部分ですが、その点は、およそ信じられるものではない、およそ信じられない。このおよそっていうのは一般社会では、例えばアバウトには、だいたいにはって意味になることもありますが、これ裁判用語では違うんですよ。全く根っこから全然信じられないって意味なんですよね(一同同意)。で、さらに、その上でですね、その秘書から報告を受けたことは一切ないって小沢さん言ってるけれども、それは信用性に乏しい、つまり報告を受けてるでしょうと言ってるわけですよ。で、その上で、とにかくその、政治とお金の関係をきれいにしましょうっていう、政治資金規正法、そのものを理解してないと、ね、考えられることは、法の精神に照らして芳しいことではないっていうのは、国会議員の資格がないと言ってるのと同じですよ。これ国会が決めた法律ですよ。そして政治家は、これをちゃんと守らなきゃいけないんですね。政治のイロハのイです。それができないんだったら、国会議員の資格がないと言ってるに等しいぐらい、ものすごい厳しい言葉なんですが、実はこれは、僕は、小沢さんにとっては、予め計算の上のことだったと思います」
山本浩之
「これも計算だと…」
青山繁晴
「はい。いわば裁判官が小沢さんという老練な政治家の手の平で踊らされてるっていうことだと思います(一同驚き)。それは何かというと、これです」
村西利恵
「小沢被告の隠された『法廷戦術』」
青山繁晴
「はい。これまんまと小沢さんの、長年考えてきた、培ってきた法廷戦術に、裁判官が乗っけられた話だと思います。というのはですね、その、小沢さん、あの、法廷で非常に語気を強めて、えー、供述をなさいましたが、その中でも一番耳に残ってる、言葉というのは、耳っていうか、目でご覧になった方はですね、あの、えー、目や耳に残ってる言葉、これだと思いますね」
村西利恵
「小沢さんは法廷で、『私の関心は天下国家の話。収支報告書は見たこともない』と証言しました」
青山繁晴
「うん。これあの、政治家の志の高さを言おうとしてるのかと思った人も、あの、さっきの、あの、僕に嫌がらせをしてきた人なんかはそう思うのかもしれないですけど、あの、世の中の普通の大人であればですね、これは、こんな、あの、大言壮語をかっこよく言ってて、そしてその、政治資金収支報告書は見たこともないってあんまりじゃないかと。なぜかというと、4000円とか4万円の話じゃなくて、4億円ってお金の話であって。4億円って普通のサラリーマンの生涯賃金よりはるかに高いですから(一同同意)。自分の、自分が生涯働いて得る賃金の全部よりも、はるかに大きなお金の報告書、つまりその、あの、出入りの記録を見たことがないって、ひどい奴じゃないかって。日本の政治ってそんななのかと。何で政治家だけそんな儲かるんだと、わーっとこう、非難される、ね。非難されるってことはですよ、その言葉がすごく印象に残るんですね。印象に残った上で、小沢さんがこれで、この言葉で言ってるのは、実はこういう中身です」
村西利恵
「その狙いは、何を言われようと、『共謀』だけは成立させない」
青山繁晴
「はい。えー、つまり、こうやって色々批判されるだろうけども、とにかく自分は、その批判をあえて受けてでも、とにかく報告書見たことないんだから、報告書見たことないんだから共謀なんか成立するはずはないということを言ってるわけですよ。どんなに色々、裁判官からも、法廷外からも言われても、共謀さえ成立しなければいいんです。それは何でかというと、これがあるからです」
村西利恵
「政治資金規正法の『欠陥』は、犯罪だと知った上で具体的に指示しないと、政治家は共犯に問われない」
青山繁晴
「はい、これはね、日本政治だけじゃなくて世界の政治、やっぱり汚いことに傾きがちなんですよ、どこの国でも。だからどこの国でも政治家の動きを、封じる、汚いことをしようとしたら封じる、法律はたくさんあります。例えば皆さんご存知の公職選挙法、公選法ですね。選挙はもう勝てばいいって話になりがちだから、違反が多いから、公選法はのちに改善されて、つまり政治家本人が、これは選挙違反だと知った上で、例えば選挙事務所に指示しなくても、選挙事務所の責任者が罪に問われれば、政治家は連座して、これ連座制って言いますが、地位を失うんですね。公選法はだからややまともになったんですが、政治資金規正法は欠陥を抱えたままで、例えば、僕が政治家で村西さんが秘書さんだとすると、おい、これは犯罪だと、ね、犯罪だからばれないようにやれよと、ね、ばれたらやばいからなと、そこまで立証しないと。これは犯罪だからなと、犯罪だから隠せよって、そこまで政治家が言ったってことを立証しない限りは、実は、秘書さんはどんどん罪に問われるんですよ?だから石川被告は前の裁判でも今回の裁判でもやられてるわけですが、政治家だけは生き残れるっていうことなんですよ」
山本浩之
「ざる法って言われるのはそういうところなんですよねぇ」
青山繁晴
「はい。従って、この判決理由を読んでいって最後のどんでん返しで、無罪だよって書いてある。その部分はどう書いてあるかというと、こう書いてあるわけです」
村西利恵
「無罪判決の理由は、『小沢被告が収支報告書に計上する必要性を、認識していなかった可能性を否定することができない』というものでした」
青山繁晴
「これだけ読んだら、たぶん、わけ分かんない人も多いと思うんですが(一同同意)。これまずね、可能性を否定することができないってこれ何のこと言ってるかというとですね、裁判官がここでおっしゃってることを、主張した人が、法廷でいないんですよ」
村西利恵
「いない?」
青山繁晴
「つまり裁判官が独自でこれ、想像してるわけです。というのは、これ、小沢さんはそもそもその4億円を、収支報告書に書かなきゃいけないんだってことが分からなかった、てなことは、誰も言ってないんですよ(一同笑)。つまり、その、石川被告は、その、私はウソを書いてません、真っ当に書いてると言ってるし、小沢さんそれとは別に、私はそんなの見たことも、いや聞いたこともないんだと言ってるわけですよ。ところが裁判官はですよ、このちょっと前のあたりにね、こんなユニークなことを書いてるんですね。石川被告はひょっとしたら、その、自分のやったことが下手くそなんで、そのまま報告したら小沢さんに怒られるかもしれない、もともとすごい強い上下関係なんだから、それが怖くて小沢さんに言わなかったために、小沢さんは4億円をめぐる全体は知らなかった、かもしれないってことが書いてあるわけですよ(笑)(一同同意)。つまり裁判官としては、法に基づく裁判ですから、法がおかしいとは口が裂けても言えないから、だから、無罪を引き出すためには、そういうことまで考えなきゃいけないよねと。ね。その独自のアイデアで書いてあって」
村西利恵
「誰も議論してないことまで持ってきて…」
青山繁晴
「ええ。そして最後に、これが違うってことを立証する責任は、検察官役の指定弁護士、あなたにあるんですよと。で、あなたがそれできないんだったら、無罪ですと書いてあるわけですよ」
山本浩之
「相当な無理筋ですね、これは」
青山繁晴
「うん。無理筋って言えるけどこれは僕は、あの、今日最初にも言ったと思いますが、裁判官の責任じゃなくて、やっぱり、その、法律の問題であり、その法律を作ってきた国会、もう一回言いますが、小沢さんももともと自民党の大政治家で、自民党時代に豪腕と言われた始めたわけですが。ずーっと自民党政権からの日本政治が、政治家の責任だけを曖昧にするようにやってきたんじゃないかと、いうことが、根幹ですよね。で、さらに、これ裁判官は、あの、これは僕の推測ですけど、小沢さんは本当に政治資金収支報告書をめぐる、法律の詳しいことは、ほんとに知らなかったかもしれないと、あの、思ってるフシが、判決理由を何度も読むとあるんですよ。実は、それは違うって証言があるんです。えー、これはもう、ずいぶん前になるんですけど、ずっと前の時代から、私に、小沢さんというのは、実は法律をすごく研究してる人なんだよと言った人がいて、皆さんちょっと見て下さい」
村西利恵
「ここでお顔が出てきたのが自民党竹下派の、七奉行と呼ばれた…面々で、これ…」
一同
「懐かしいー。すっごく懐かしいですねこれ…(一同笑&ざわ)」
青山繁晴
「ええ。しかも、何か、あの、お顔が小沢さんだけ今のお顔で、例えば羽田さんなんかむちゃくちゃ若い頃の(一同笑&ざわ)、まだまだ健在ですけど、お顔ですが、ただね、自民党竹下派七奉行っていうね、世に謳われた存在があったことを、あの、ご存知の方多いと思うんですよ。例えば総理にしても、小渕さん橋本さん羽田さんって、3人もなってるわけですからね。皆さんすみません、こんなクイズみたいなことを言って申し訳ないんですが、この中でお1人ですね、あの、政治記者時代の僕に、小沢さんの本当の、法律に対する研究、つまりはっきり言うと、追及を逃れるための研究をしてるんだよってことを教えてくれた人がいるんです。その人は僕が小沢さんを、竹下内閣、小沢さんが竹下内閣の官房副長官だった時に、担当してて、ま、はっきり言うと、取り込まれなかった。担当記者ってみんな取り込まれるんですけど取り込まれなかった、ということを知った上で、青山くん、小沢は本当は、ま、あの人、その人は小沢って呼び捨てにしましたから、小沢は本当はこうだったんだよと言った人がいるんです。ね。で、後半は、その方が誰かを明かした上で、当然、CMの間に岡安ちゃんが考えるんですが」
岡安譲
「はい、もちろん(笑)、ものすごく考えてます…」
青山繁晴
「明かした上で、詳しくお話ししますが、そのためのキーワードは、これです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは、『予言』。七奉行の一体誰が今日の小沢元代表を予言していたのでしょうか。このあと詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「さ、小沢元代表の今日の姿を予言していた政治家は、この中の誰なのか。えー、続きをお願いしたいと思います」
青山繁晴
「さあ岡安ちゃん、時間ないんです、誰でしょう」
岡安譲
「はい。ではズバリ回答させていただきます。えー、民主党の渡部最高顧問だと思います」
青山繁晴
「あー、なるほどそう来たか。違います」
岡安譲
「(笑)」
青山繁晴
「えー、こうです」
村西利恵
「答えは、梶山静六元官房長官」
青山繁晴
「はい。えー、梶山さん、すみません、僕は生前、梶さんと呼んでましたが、ご本人に。えー、交通事故がもとで2000年に亡くなってしまいましたけれども。この90年当時っていうのはちょうど上り坂で、すごく話題の政治家で、しかも、武闘派と呼ばれてて(一同同意)、その言葉もちょっと懐かしい気がしますが、あの、武闘派の一番強面で、そして小沢さんと、七奉行の中でも最も近い、盟友関係にあると言われてたんですよね」
岡安譲
「そうそう、すごい仲が良かったイメージがありますけど」
青山繁晴
「ええ、仲良かったんです、もともとですね。で、あの、海部内閣の法務大臣で、で、その時は、ま、第二次海部内閣ですが、この第一次海部内閣の時、小沢さん幹事長で、もうあの、海部内閣を好きなように、動かしてたという、ご記憶もある人多いと思いますがね。この梶山さんは竹下派の大物でしたから、本来は竹下派の担当記者でないと担当できないんですが、たまたま共同通信の竹下派担当記者たちが、この強面の梶山さんと大喧嘩になってしまって、もうどうにも取材できないっていうんで政治部長から突然、竹下派と一番関係のない、僕はあの、竹下派のボスだった金丸信さんと、金丸信さんの家の前で言い争いをして大喧嘩になったことがあったんで、それが政治部長の記憶にあって、一番関係ないお前行けって言われて、この人の担当になったんですが、全然相手にしてくれないんですよ。で、時間がないからもう省略しますが。で、しょうがないから朝4時半に行ってですね」
村西利恵
「4時半」
青山繁晴
「ええ。あの、7時40分ぐらいに、あの、法務省に向かって、九段の議員宿舎を出発なさるんですが、その間ずっと3時間ぐらいずーっと立ってて、ま、それ1週間ぐらい続けると、監視カメラとかで見てますからね。で、一緒に朝飯食わんかって話になってですね。ご自分で作るんですよ」
一同
「へえー」
青山繁晴
「で、作る姿からは、いや、全然強面とかそんな人じゃなくて、それから陸軍航空士官学校出身ですが、あの、僕と考え違うんですけど、憲法9条大事だとか、あるいは平和が大事だとか、本当に人情家だったですよ。で、まああの、朝ご飯は、あの、ご飯1杯、味噌汁に目刺しだけっていうんでですね、あの、2人でボソボソ、秘書さんも同席しないで食べてたんですが、その時に色んな政治家の話にもなるわけですね。で、そういう時に、えー、梶さんが、すみません、ちょっと、これ、言い方がやっぱり馴れ馴れしいかな、梶山法務大臣が、あの、こういう話されたんですよ。はい、出して下さい」
村西利恵
「梶山さんが、青山さんに、『小沢がロッキード裁判を全部傍聴したちゅうのは知ってるな?何のためだと思う?』と聞かれたと」
青山繁晴
「傍聴したちゅうのはってのは村西さんの読み方は、実に何となく本人に似てたな、今」
村西利恵
「あ、ほんとですか(笑)」
青山繁晴
「女性なのに、若い女性なのに似てましたけど。これあの、まああの、僕は小沢さんを、官房副長官の時に担当してたって話をしてた時に、ぽっと出た話なんですよね。で、僕は一応ですね、こう聞かれたから、いやそれは親分の、共通の親分ですね、あの、角さん、田中角栄元総理への忠誠心じゃないんですかと言いかけて、ふん、というふうに、あの、横向かれたので、僕は、まあ、あの、こういうあの、何て言いますか、形だけのこと言っちゃいけないなと、いやあの、本心言いますと言って、僕、正直小沢さんを取材して、自分の権力は徹底的に合理的に追求する人だと。しかし人情家ではないなと思いましたと」
山本浩之
「それはもう小沢番を、務めたあとですか、この会話っていうのは」
青山繁晴
「そうです、あとです」
山本浩之
「だから小沢さんを知ってる状況ですよね」
青山繁晴
「はい、はい。で、あの、そのことを言ってですね、そしたら梶さんが、いや、すみません、梶山法務大臣が、うん、そうなんだよと。忠誠心だけじゃないんだよ、角さんのためじゃないんだよ、これなんだって言われたんです」
村西利恵
「『角さんのためじゃない。法律の抜け道を見つけるためだよ』」
一同
「はあー……(ざわ)」
青山繁晴
「ええ、僕びっくりしまして。えっ、それって大臣、それ、あの、つまり小沢さんは将来、悪いことをする準備みたいな話じゃないですかと」
岡安譲
「(笑)その前提みたいな感じに聞こえます」
青山繁晴
「まあ、あの、今もわりと僕の言い方そうですけど、若手記者だった時代も、ま、真っ直ぐしか物を言いませんから。そしたら梶山さんは、あの、ほとんど笑わずにですね、いやそうだよと。お前分かってるのかと。その、小沢さんっていうのは、ま、辛い少年時代を送ったんだと。お父さんの小沢佐重喜(さえき)さんは、あの、ま、すごい、ま、厳しいっていうのか、辛く当たる人で、子供に。梶山さんによればですよ。自分が東大出て、弁護士の資格あったから、同じように小沢一郎さんに強要して、小沢さん東大行けなかったし、司法試験も一生懸命勉強したけど、つまり法律に詳しいんですよ、でもついに受からなかったと。ところが田中角栄さんをオヤジと仰いだらですよ、田中角栄さんは自称小学校卒。本当は専門学校お出になってるんですけどね。でも、ま、例えば東大のようなエリートじゃない。そこから、その、這い上がってきた人だと。もちろんその、弁護士でもないと。だからその、角さんがどうやって偉くなったのかを小沢さんはまず勉強したんだと。それは実は数であり、数はカネだと。これはもうみんなよく知られてますけど。そのカネも、その普通に作ってたんじゃとてもやっていけないと。従って、カネを作る時に無理も出ると。で、その通り、角さんは、まさしく東京地検特捜部に、ロッキード事件で摘発されてしまったと。(角栄氏のVTRがバックに流れる)えー、これ当時の映像ですけれどもね。えー、だから、ロッキード事件を全部傍聴したっていうのは、その角さんへの忠誠心という演技でもあり、同時に、どうやったらこうなった時に、その、法律の、これ、いわばまともな話として、法律の抜け道ってのは梶さんの表現だけど、法律の欠陥を突いて、人間の作ったもんですから欠陥あるからそこを突いて、罪には問われないにするにはどうしたらいいのかっていうのを、実は勉強してるのが小沢なんだと言われたんです」
山本浩之
「はぁー」
青山繁晴
「で、僕はそのまま、はいはいって聞いてたわけじゃなくて、あの、そのあとも色々僕なりに取材したりしたんですが、それを知って、梶さんはその、だいぶあとに、今度は何て言われたかというと、こう言われたんです」
村西利恵
「『小沢を知りたければ、向島の料亭に行ってみろよ』」
青山繁晴
「はい。これは僕は最初は、え、何ですかと。あの、あなたのツケで料理屋なんか行きませんよみたいなことまた言ったんですが、いや、違うと。そうじゃなくて、あの、そこに行ったら小沢本人はいないけれども、お前びっくりする奴がいるぞって言われて行ったらですね、そこに、当時の法務省の、重要な課長、キャリア課長の一人がいたんですよ。法務省のキャリア課長ってのは国家公務員試験じゃなくて、司法試験を通った検事です。で、その検事に、あなた夕べどこにいましたかと。ね。向島の料亭にいたでしょうと。その、芸者への花代も含めてですね、あなた1円も払ってないと。小沢さんとこの事務所が払ってるじゃないですかと言ったらですね、その、お茶を取ろうとするんです、その検事がね。それが、その、僕の顔を見ないようにして、お茶碗を睨んでんだけど、こうやって手が震えて、お茶碗を取れないわけですよ」
山本浩之
「うーん」
青山繁晴
「そういうのは僕は、これは状況証拠だから記事にしませんと言ったら手の震えはほんとに止まったんですけれど」
山本浩之
「はあー」
青山繁晴
「記事にしない代わりに、小沢さんは何のためにあなたに接近してるのか。それはロッキード事件を見て、やがて将来自分が多額のお金を動かさなきゃいけない時に、東京地検特捜部にやられないためにはどうしたらいいのか。そのためには検察に影響力も持っておくんだと。法律の抜け穴だけじゃなくて。その準備としてあなたを取り込もうとしてるんだと。なぜかというとあなたはやがて偉くなるからと。それ分かってるんなら、小沢さんとの付き合いを絶って下さいと、それだけが願いですと言って、間もなく海部内閣潰れて、僕は首相官邸記者部に戻ったんですよ。ところが、そのあと、この検事は、小沢さんの影響力もバックにして、実は頂点まで達しました」
山本浩之
「頂点」
村西利恵
「えー」
青山繁晴
「ええ、そうです、頂点です。従って、えー、今回、小沢事件のあとに最前線の検事は、いや、検事たちは、仮に無罪になっても裁判で国民の前に聞いてくれと言ったのに、上層部から、いや、これ起訴できないってなりましたね、その時に、ま、はっきり証拠はありませんけど、影響力が働いたんじゃないかと、ね、その上の方から、こと言えるんですね。で、それを整理してみますとね、小沢さんが目指してきたのはこの2つですね」
村西利恵
「自ら法の抜け道を探すこと。そして、検察に、隠れた影響力を持つこと」
青山繁晴
「はい。で、この上でですね、これ小沢さんの顔だけが今出てますが、これ違いますよね。自ら法の抜け道を探すこと、この自らって国会議員自らであって、さっき言った通り自民党時代からずーっと国会がそれをやってきたんですね。そして検察に隠れた影響力を持つことっていうのは例えば梶山さんって大物が法務大臣になったことも本当はそうだし、影響力を持とうとしてきたんですね。時間はないですが最後に申しますと、あの、陸山会事件の捜査の真っ最中に、『アンカー』で申しましたが、東京地検特捜部に乗り込んで、当時の首脳陣の1人に、その、政治資金規正法違反のような、形式犯だけでやるなと。やるなら本物の事件をやれっていうことと、自民党にもちゃんと捜査しろと、僕は言った時に、青山さん、そんなに怒るんだったら、その法律の不備を正すことを国民に呼びかけてくれませんかと。私たちには戦うべき武器がないって言われて僕はその時には、さらにこの辺から噴火して、国民のせいにすんなと言って怒ったんですけれども、しかし、全部を受け止めてみると、裁かれたのは小沢さんだけじゃなくて、今までの自民党時代からの日本政治の在り方ですから、私たちは小沢裁判が無罪であれ有罪であれ、学ぶべきものはたくさんあって、これから、やがて総選挙来る前に、選挙制度の改変も含めて、国民の声を、皆さんと一緒に挙げたいと思います。それが願いです」
山本浩之
「よく分かりました。ありがとうございました」
____________________________内容紹介ここまで
小沢さんの支持者って色んな意味で熱い人が多いので、青山さんも大変だろうなぁ(T^T)
ちなみに「アンカー」と同じ毎週水曜、青山さんはRKBの「スタミナラジオ」にも電話出演されてるんですが、今日(5/1)の分では「小沢さんの無罪判決について公共の電波で話すのはこれが初めて」と言われてました(リンク先から青山さんの解説を聴くことができます)。
あ、それから、来週の「アンカー」は青山さんはお休みされるそうです。
「スタミナラジオ」の方はおそらく出演されると思うので、そちらを起こそうかなと考えてます。
この日の「アンカー」は他に以下のニュースで青山さんの解説がありました。
・関越自動車道高速バス事故続報
・大飯原発再稼働問題
・野田首相「問責大臣」続投方針に谷垣総裁が猛反発
・オバマ大統領がアフガン電撃訪問
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言については、誰にも手渡してはならない自由意志さんが後日文字起こしして下さると思うので、そちらを是非ご覧下さい。
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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「民主党の小沢元代表に無罪判決が出たのは先週の木曜日でした。新聞は号外まで。ま、それほど大きな関心を呼んだわけですけれども。私たちは今回のこの判決を、どう読み解けばいいのか。さっそくお願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。皆さんこのコーナー今日で293回目なんです。えー、間もなく300回近くになるんですけれども。このコーナーやるようになってから、僕はそれまでに増して、中傷誹謗嫌がらせが、もう山のように来るんですが(笑)、この小沢さんのことを取り上げると特に、中傷誹謗嫌がらせ、どっと来るんですね。で、今ヤマヒロさんがおっしゃった通り、この小沢さんに無罪判決出たのは先週の木曜日ですが、その直後から、なぜ『アンカー』で、その小沢判決を取り上げないんだ、逃げてるんだ逃げてるんだと、卑怯だっていうのがいっぱい来てですね(笑)」
山本浩之
「いや、連日、ニュースではきちんと…」
青山繁晴
「いや、そうじゃなくて、僕が言わないってわけです」
山本浩之
「ああー」
青山繁晴
「で、判決が先週の木曜日ですから、今日が最初なんですが」
村西利恵
「曜日的にそうですね」
山本浩之
「たぶん番組のお馴染みさんじゃないんですよね。よく分かってない…」
青山繁晴
「うん、まあそうかもしれないけど、まあそれが意図的っていうより、本当にそのように思い込んでるフシがあってですね」
山本浩之
「あー、なるほどねぇ」
青山繁晴
「ま、それだけあえて言えば小沢さんみたいな強烈な個性を持った政治家を、国民が渇望してるってことでもあるんだろうなと、客観的に思いますね。で、さて、その、さっき、えー、その小沢さんを裁いた、裁いた結果、無罪ではありましたけれども、判決理由が非常にユニークだと申しましたが、具体的に見ますとこうです」
村西利恵
「4月26日に東京地裁で出された判決理由は、他に例を見ないものでした。検察官役の指定弁護士の主張、弁護団の主張、小沢被告の主張、それぞれ見ていきます」
青山繁晴
「これ(指定弁護士)まず、小沢さん有罪だよって言ってる人ですよね、人たち。はい、それどうだったか」
村西利恵
「ほとんど、認めたという」
青山繁晴
「はい。有罪だっていう側の話はほとんど認めたんです。さあ弁護団、有名な弘中弁護士をリーダーとする弁護団、無罪だって言ってる側ですが、これどうだったかというとこうです」
村西利恵
「その一部を認めた」
青山繁晴
「はい。これ、あの、ま、無罪だから当たり前っていえば当たり前って言いながら、一部ですけど認めたんです。つまり、双方認めてるわけ。ね。ところがですよ、小沢さん本人、被告本人の主張だけは、こうなんですよ」
村西利恵
「唯一、ことごとく退けた」
青山繁晴
「はい。これは、ま、これだけで僕はあの、過去、本当にたくさんの裁判を見ましたけども、これ見たことがないですね。で、その上で具体的に、じゃあ検察官役の指定弁護士、これまぁややこしい言い方ですがご承知の通り、本来検察庁が、起訴を見送ったものについて、一般市民で構成する検察審査会が、強制起訴しましたから、普段弁護士やってる人が検察官役をやるわけですよね。で、その上で小沢さん有罪だと主張されたんですが、あー、その主張について、どうだったか。はい、出して下さい」
村西利恵
「判決理由では、検察官役の指定弁護士が主張した、秘書だった石川被告らが収支報告書にウソを記載したこと、そして小沢被告は石川被告らから報告を受け了承したこと、これらを認め、指定弁護士が、共謀共同正犯が成立すると主張していることには、相応の根拠があると、考えられなくはないと、指摘しました」
青山繁晴
「ええ、これあの、大事な判決理由ですから、あの、長くなってもなるべく正確に引用したんですけどね。これあの、強烈なんですよね。つまり、この、小沢さんの大事な秘書だった石川さん、今、代議士ですけどね、あの、ウソなんか書いてないと、強固に主張してきたんですが、いや、ウソを記載したんだと。で、しかもそのウソっていうのは、問題の4億円について、その出所を問われるから、隠そうとしてウソを記載したと。その、つまり重大な犯罪だってことを言ってるわけですね。で、その重大な犯罪について、小沢さん本人は、石川さんたちからちゃんと報告を受けて、了承もしてたと言ってるわけですよ。これ普通だったらこれで、あれ、もうこれ共謀じゃないのかと(一同同意)、そう思うところですが、が、さらに裁判官自身も、だから検察官役の指定弁護士が、小沢さんは共謀しているから、共犯だと。共同正犯ってそういう意味です、共犯だと。ね。そういうことが成立すると、主張していることには、相応の根拠があると、考えられなくはないと。考えられなくはないって、ちょっと、こう、和らげてるように見えるけど、いや、これ裁判用語としては、もうほとんどこれで、あの、共犯だと言ってるに等しいわけですよね。で、じゃあ、その対する、無罪を主張してきた弁護団の主張についてはどうかというと、こうです」
村西利恵
「判決理由では、小沢弁護団の主張も一部、認定しました。『検察官が事実に反する内容の捜査報告書を作成し、これを検察審査会に送付するなどということは、あってはならない』」
青山繁晴
「うん。これあの、実はこれ以外のところについては、その、弁護団に対してけっこうこの判決理由、厳しくてですね。例えば、あの、ここに書いてある通り、検察官がですよ、その、これ、石川被告への取り調べなんですが、石川被告と、石川被告がそう言ってないだけじゃなくて、石川被告とその会話すら検察官かわしてないのに、それがあったかのようなことを、都合良く捜査報告書に書いて、それを検察審査会に出していて、それをもとに、それもですけどね、あの、それももとにして市民が判断したんだから、弁護団としてはこの裁判自体が無効じゃないかと言ってるわけですよ。しかしこの判決理由は、その最初の部分にすごくスペースを費やして書いてあって、いや、あの、あくまでも、この、強制起訴自体は有効だし、この裁判も有効だっていうことを、もう、あの、もうがっつり書いてあるわけですよ。もう決定的に書いてあるわけです。そこで弁護団の主張を退けて、さらに弁護団が、仮に裁判が成立するにしても、その4億円っていうのは小沢さんが個人的に石川さんに貸しただけだから、政治資金じゃないから、政治資金収支報告書に書かなくてもいいと、あの、いう論理を展開してるんですが、判決理由はそれ、バッサリ。いや、これは、その、個人的な借金なんかじゃないと。政治資金として書かなきゃいけないもんなんだと言ってるから、弁護団の言ってることも、非常に厳しく扱ってるんですが但しこの部分はですね、その、弁護団の言う通りだと。あの、裁判官はむしろ深い共感を示してるんですよ。検察庁がこんなことやっていいのかと。で、判決理由の中に、これも異例ですけど、検察庁の中でちゃんと調べなさいよってことまで書いてあるわけですね。で、こうやって、まあ、あの、それぞれの主張の、ほとんど全部か一部を取り入れてるんですが、さあ小沢さんに対しては、まあ、またびっくりする言葉が並んでるんです。はい、出して下さい」
村西利恵
「小沢被告の主張は全て否定されました。その内容は、小沢被告の供述には、変遷や不自然な点が認められ、『収支報告書は一度も見ていない』とする点などは、およそ信じられるものではない。秘書から報告を受けたことは一切ない旨の供述は、信用性に乏しい。政治資金規正法の理解を欠いていることをうかがわせる供述も、法の精神に照らして、芳しいことではない」
青山繁晴
「これ、今、あの、村西さんが静かに読み上げただけでも、ものすごい強烈ですよね(一同同意)」
村西利恵
「きつい言葉ですよね」
青山繁晴
「ええ、徹底的に言っててですね。要するに、小沢さんが、しかもこの有力政治家の小沢さんが、公の法廷で言ってる話には、もう都合良くどんどん変わったり不自然な点が、その、あってですね。特に、収支報告書はいっぺんも見てないって、このこと批判の根幹の部分ですが、その点は、およそ信じられるものではない、およそ信じられない。このおよそっていうのは一般社会では、例えばアバウトには、だいたいにはって意味になることもありますが、これ裁判用語では違うんですよ。全く根っこから全然信じられないって意味なんですよね(一同同意)。で、さらに、その上でですね、その秘書から報告を受けたことは一切ないって小沢さん言ってるけれども、それは信用性に乏しい、つまり報告を受けてるでしょうと言ってるわけですよ。で、その上で、とにかくその、政治とお金の関係をきれいにしましょうっていう、政治資金規正法、そのものを理解してないと、ね、考えられることは、法の精神に照らして芳しいことではないっていうのは、国会議員の資格がないと言ってるのと同じですよ。これ国会が決めた法律ですよ。そして政治家は、これをちゃんと守らなきゃいけないんですね。政治のイロハのイです。それができないんだったら、国会議員の資格がないと言ってるに等しいぐらい、ものすごい厳しい言葉なんですが、実はこれは、僕は、小沢さんにとっては、予め計算の上のことだったと思います」
山本浩之
「これも計算だと…」
青山繁晴
「はい。いわば裁判官が小沢さんという老練な政治家の手の平で踊らされてるっていうことだと思います(一同驚き)。それは何かというと、これです」
村西利恵
「小沢被告の隠された『法廷戦術』」
青山繁晴
「はい。これまんまと小沢さんの、長年考えてきた、培ってきた法廷戦術に、裁判官が乗っけられた話だと思います。というのはですね、その、小沢さん、あの、法廷で非常に語気を強めて、えー、供述をなさいましたが、その中でも一番耳に残ってる、言葉というのは、耳っていうか、目でご覧になった方はですね、あの、えー、目や耳に残ってる言葉、これだと思いますね」
村西利恵
「小沢さんは法廷で、『私の関心は天下国家の話。収支報告書は見たこともない』と証言しました」
青山繁晴
「うん。これあの、政治家の志の高さを言おうとしてるのかと思った人も、あの、さっきの、あの、僕に嫌がらせをしてきた人なんかはそう思うのかもしれないですけど、あの、世の中の普通の大人であればですね、これは、こんな、あの、大言壮語をかっこよく言ってて、そしてその、政治資金収支報告書は見たこともないってあんまりじゃないかと。なぜかというと、4000円とか4万円の話じゃなくて、4億円ってお金の話であって。4億円って普通のサラリーマンの生涯賃金よりはるかに高いですから(一同同意)。自分の、自分が生涯働いて得る賃金の全部よりも、はるかに大きなお金の報告書、つまりその、あの、出入りの記録を見たことがないって、ひどい奴じゃないかって。日本の政治ってそんななのかと。何で政治家だけそんな儲かるんだと、わーっとこう、非難される、ね。非難されるってことはですよ、その言葉がすごく印象に残るんですね。印象に残った上で、小沢さんがこれで、この言葉で言ってるのは、実はこういう中身です」
村西利恵
「その狙いは、何を言われようと、『共謀』だけは成立させない」
青山繁晴
「はい。えー、つまり、こうやって色々批判されるだろうけども、とにかく自分は、その批判をあえて受けてでも、とにかく報告書見たことないんだから、報告書見たことないんだから共謀なんか成立するはずはないということを言ってるわけですよ。どんなに色々、裁判官からも、法廷外からも言われても、共謀さえ成立しなければいいんです。それは何でかというと、これがあるからです」
村西利恵
「政治資金規正法の『欠陥』は、犯罪だと知った上で具体的に指示しないと、政治家は共犯に問われない」
青山繁晴
「はい、これはね、日本政治だけじゃなくて世界の政治、やっぱり汚いことに傾きがちなんですよ、どこの国でも。だからどこの国でも政治家の動きを、封じる、汚いことをしようとしたら封じる、法律はたくさんあります。例えば皆さんご存知の公職選挙法、公選法ですね。選挙はもう勝てばいいって話になりがちだから、違反が多いから、公選法はのちに改善されて、つまり政治家本人が、これは選挙違反だと知った上で、例えば選挙事務所に指示しなくても、選挙事務所の責任者が罪に問われれば、政治家は連座して、これ連座制って言いますが、地位を失うんですね。公選法はだからややまともになったんですが、政治資金規正法は欠陥を抱えたままで、例えば、僕が政治家で村西さんが秘書さんだとすると、おい、これは犯罪だと、ね、犯罪だからばれないようにやれよと、ね、ばれたらやばいからなと、そこまで立証しないと。これは犯罪だからなと、犯罪だから隠せよって、そこまで政治家が言ったってことを立証しない限りは、実は、秘書さんはどんどん罪に問われるんですよ?だから石川被告は前の裁判でも今回の裁判でもやられてるわけですが、政治家だけは生き残れるっていうことなんですよ」
山本浩之
「ざる法って言われるのはそういうところなんですよねぇ」
青山繁晴
「はい。従って、この判決理由を読んでいって最後のどんでん返しで、無罪だよって書いてある。その部分はどう書いてあるかというと、こう書いてあるわけです」
村西利恵
「無罪判決の理由は、『小沢被告が収支報告書に計上する必要性を、認識していなかった可能性を否定することができない』というものでした」
青山繁晴
「これだけ読んだら、たぶん、わけ分かんない人も多いと思うんですが(一同同意)。これまずね、可能性を否定することができないってこれ何のこと言ってるかというとですね、裁判官がここでおっしゃってることを、主張した人が、法廷でいないんですよ」
村西利恵
「いない?」
青山繁晴
「つまり裁判官が独自でこれ、想像してるわけです。というのは、これ、小沢さんはそもそもその4億円を、収支報告書に書かなきゃいけないんだってことが分からなかった、てなことは、誰も言ってないんですよ(一同笑)。つまり、その、石川被告は、その、私はウソを書いてません、真っ当に書いてると言ってるし、小沢さんそれとは別に、私はそんなの見たことも、いや聞いたこともないんだと言ってるわけですよ。ところが裁判官はですよ、このちょっと前のあたりにね、こんなユニークなことを書いてるんですね。石川被告はひょっとしたら、その、自分のやったことが下手くそなんで、そのまま報告したら小沢さんに怒られるかもしれない、もともとすごい強い上下関係なんだから、それが怖くて小沢さんに言わなかったために、小沢さんは4億円をめぐる全体は知らなかった、かもしれないってことが書いてあるわけですよ(笑)(一同同意)。つまり裁判官としては、法に基づく裁判ですから、法がおかしいとは口が裂けても言えないから、だから、無罪を引き出すためには、そういうことまで考えなきゃいけないよねと。ね。その独自のアイデアで書いてあって」
村西利恵
「誰も議論してないことまで持ってきて…」
青山繁晴
「ええ。そして最後に、これが違うってことを立証する責任は、検察官役の指定弁護士、あなたにあるんですよと。で、あなたがそれできないんだったら、無罪ですと書いてあるわけですよ」
山本浩之
「相当な無理筋ですね、これは」
青山繁晴
「うん。無理筋って言えるけどこれは僕は、あの、今日最初にも言ったと思いますが、裁判官の責任じゃなくて、やっぱり、その、法律の問題であり、その法律を作ってきた国会、もう一回言いますが、小沢さんももともと自民党の大政治家で、自民党時代に豪腕と言われた始めたわけですが。ずーっと自民党政権からの日本政治が、政治家の責任だけを曖昧にするようにやってきたんじゃないかと、いうことが、根幹ですよね。で、さらに、これ裁判官は、あの、これは僕の推測ですけど、小沢さんは本当に政治資金収支報告書をめぐる、法律の詳しいことは、ほんとに知らなかったかもしれないと、あの、思ってるフシが、判決理由を何度も読むとあるんですよ。実は、それは違うって証言があるんです。えー、これはもう、ずいぶん前になるんですけど、ずっと前の時代から、私に、小沢さんというのは、実は法律をすごく研究してる人なんだよと言った人がいて、皆さんちょっと見て下さい」
村西利恵
「ここでお顔が出てきたのが自民党竹下派の、七奉行と呼ばれた…面々で、これ…」
一同
「懐かしいー。すっごく懐かしいですねこれ…(一同笑&ざわ)」
青山繁晴
「ええ。しかも、何か、あの、お顔が小沢さんだけ今のお顔で、例えば羽田さんなんかむちゃくちゃ若い頃の(一同笑&ざわ)、まだまだ健在ですけど、お顔ですが、ただね、自民党竹下派七奉行っていうね、世に謳われた存在があったことを、あの、ご存知の方多いと思うんですよ。例えば総理にしても、小渕さん橋本さん羽田さんって、3人もなってるわけですからね。皆さんすみません、こんなクイズみたいなことを言って申し訳ないんですが、この中でお1人ですね、あの、政治記者時代の僕に、小沢さんの本当の、法律に対する研究、つまりはっきり言うと、追及を逃れるための研究をしてるんだよってことを教えてくれた人がいるんです。その人は僕が小沢さんを、竹下内閣、小沢さんが竹下内閣の官房副長官だった時に、担当してて、ま、はっきり言うと、取り込まれなかった。担当記者ってみんな取り込まれるんですけど取り込まれなかった、ということを知った上で、青山くん、小沢は本当は、ま、あの人、その人は小沢って呼び捨てにしましたから、小沢は本当はこうだったんだよと言った人がいるんです。ね。で、後半は、その方が誰かを明かした上で、当然、CMの間に岡安ちゃんが考えるんですが」
岡安譲
「はい、もちろん(笑)、ものすごく考えてます…」
青山繁晴
「明かした上で、詳しくお話ししますが、そのためのキーワードは、これです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは、『予言』。七奉行の一体誰が今日の小沢元代表を予言していたのでしょうか。このあと詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「さ、小沢元代表の今日の姿を予言していた政治家は、この中の誰なのか。えー、続きをお願いしたいと思います」
青山繁晴
「さあ岡安ちゃん、時間ないんです、誰でしょう」
岡安譲
「はい。ではズバリ回答させていただきます。えー、民主党の渡部最高顧問だと思います」
青山繁晴
「あー、なるほどそう来たか。違います」
岡安譲
「(笑)」
青山繁晴
「えー、こうです」
村西利恵
「答えは、梶山静六元官房長官」
青山繁晴
「はい。えー、梶山さん、すみません、僕は生前、梶さんと呼んでましたが、ご本人に。えー、交通事故がもとで2000年に亡くなってしまいましたけれども。この90年当時っていうのはちょうど上り坂で、すごく話題の政治家で、しかも、武闘派と呼ばれてて(一同同意)、その言葉もちょっと懐かしい気がしますが、あの、武闘派の一番強面で、そして小沢さんと、七奉行の中でも最も近い、盟友関係にあると言われてたんですよね」
岡安譲
「そうそう、すごい仲が良かったイメージがありますけど」
青山繁晴
「ええ、仲良かったんです、もともとですね。で、あの、海部内閣の法務大臣で、で、その時は、ま、第二次海部内閣ですが、この第一次海部内閣の時、小沢さん幹事長で、もうあの、海部内閣を好きなように、動かしてたという、ご記憶もある人多いと思いますがね。この梶山さんは竹下派の大物でしたから、本来は竹下派の担当記者でないと担当できないんですが、たまたま共同通信の竹下派担当記者たちが、この強面の梶山さんと大喧嘩になってしまって、もうどうにも取材できないっていうんで政治部長から突然、竹下派と一番関係のない、僕はあの、竹下派のボスだった金丸信さんと、金丸信さんの家の前で言い争いをして大喧嘩になったことがあったんで、それが政治部長の記憶にあって、一番関係ないお前行けって言われて、この人の担当になったんですが、全然相手にしてくれないんですよ。で、時間がないからもう省略しますが。で、しょうがないから朝4時半に行ってですね」
村西利恵
「4時半」
青山繁晴
「ええ。あの、7時40分ぐらいに、あの、法務省に向かって、九段の議員宿舎を出発なさるんですが、その間ずっと3時間ぐらいずーっと立ってて、ま、それ1週間ぐらい続けると、監視カメラとかで見てますからね。で、一緒に朝飯食わんかって話になってですね。ご自分で作るんですよ」
一同
「へえー」
青山繁晴
「で、作る姿からは、いや、全然強面とかそんな人じゃなくて、それから陸軍航空士官学校出身ですが、あの、僕と考え違うんですけど、憲法9条大事だとか、あるいは平和が大事だとか、本当に人情家だったですよ。で、まああの、朝ご飯は、あの、ご飯1杯、味噌汁に目刺しだけっていうんでですね、あの、2人でボソボソ、秘書さんも同席しないで食べてたんですが、その時に色んな政治家の話にもなるわけですね。で、そういう時に、えー、梶さんが、すみません、ちょっと、これ、言い方がやっぱり馴れ馴れしいかな、梶山法務大臣が、あの、こういう話されたんですよ。はい、出して下さい」
村西利恵
「梶山さんが、青山さんに、『小沢がロッキード裁判を全部傍聴したちゅうのは知ってるな?何のためだと思う?』と聞かれたと」
青山繁晴
「傍聴したちゅうのはってのは村西さんの読み方は、実に何となく本人に似てたな、今」
村西利恵
「あ、ほんとですか(笑)」
青山繁晴
「女性なのに、若い女性なのに似てましたけど。これあの、まああの、僕は小沢さんを、官房副長官の時に担当してたって話をしてた時に、ぽっと出た話なんですよね。で、僕は一応ですね、こう聞かれたから、いやそれは親分の、共通の親分ですね、あの、角さん、田中角栄元総理への忠誠心じゃないんですかと言いかけて、ふん、というふうに、あの、横向かれたので、僕は、まあ、あの、こういうあの、何て言いますか、形だけのこと言っちゃいけないなと、いやあの、本心言いますと言って、僕、正直小沢さんを取材して、自分の権力は徹底的に合理的に追求する人だと。しかし人情家ではないなと思いましたと」
山本浩之
「それはもう小沢番を、務めたあとですか、この会話っていうのは」
青山繁晴
「そうです、あとです」
山本浩之
「だから小沢さんを知ってる状況ですよね」
青山繁晴
「はい、はい。で、あの、そのことを言ってですね、そしたら梶さんが、いや、すみません、梶山法務大臣が、うん、そうなんだよと。忠誠心だけじゃないんだよ、角さんのためじゃないんだよ、これなんだって言われたんです」
村西利恵
「『角さんのためじゃない。法律の抜け道を見つけるためだよ』」
一同
「はあー……(ざわ)」
青山繁晴
「ええ、僕びっくりしまして。えっ、それって大臣、それ、あの、つまり小沢さんは将来、悪いことをする準備みたいな話じゃないですかと」
岡安譲
「(笑)その前提みたいな感じに聞こえます」
青山繁晴
「まあ、あの、今もわりと僕の言い方そうですけど、若手記者だった時代も、ま、真っ直ぐしか物を言いませんから。そしたら梶山さんは、あの、ほとんど笑わずにですね、いやそうだよと。お前分かってるのかと。その、小沢さんっていうのは、ま、辛い少年時代を送ったんだと。お父さんの小沢佐重喜(さえき)さんは、あの、ま、すごい、ま、厳しいっていうのか、辛く当たる人で、子供に。梶山さんによればですよ。自分が東大出て、弁護士の資格あったから、同じように小沢一郎さんに強要して、小沢さん東大行けなかったし、司法試験も一生懸命勉強したけど、つまり法律に詳しいんですよ、でもついに受からなかったと。ところが田中角栄さんをオヤジと仰いだらですよ、田中角栄さんは自称小学校卒。本当は専門学校お出になってるんですけどね。でも、ま、例えば東大のようなエリートじゃない。そこから、その、這い上がってきた人だと。もちろんその、弁護士でもないと。だからその、角さんがどうやって偉くなったのかを小沢さんはまず勉強したんだと。それは実は数であり、数はカネだと。これはもうみんなよく知られてますけど。そのカネも、その普通に作ってたんじゃとてもやっていけないと。従って、カネを作る時に無理も出ると。で、その通り、角さんは、まさしく東京地検特捜部に、ロッキード事件で摘発されてしまったと。(角栄氏のVTRがバックに流れる)えー、これ当時の映像ですけれどもね。えー、だから、ロッキード事件を全部傍聴したっていうのは、その角さんへの忠誠心という演技でもあり、同時に、どうやったらこうなった時に、その、法律の、これ、いわばまともな話として、法律の抜け道ってのは梶さんの表現だけど、法律の欠陥を突いて、人間の作ったもんですから欠陥あるからそこを突いて、罪には問われないにするにはどうしたらいいのかっていうのを、実は勉強してるのが小沢なんだと言われたんです」
山本浩之
「はぁー」
青山繁晴
「で、僕はそのまま、はいはいって聞いてたわけじゃなくて、あの、そのあとも色々僕なりに取材したりしたんですが、それを知って、梶さんはその、だいぶあとに、今度は何て言われたかというと、こう言われたんです」
村西利恵
「『小沢を知りたければ、向島の料亭に行ってみろよ』」
青山繁晴
「はい。これは僕は最初は、え、何ですかと。あの、あなたのツケで料理屋なんか行きませんよみたいなことまた言ったんですが、いや、違うと。そうじゃなくて、あの、そこに行ったら小沢本人はいないけれども、お前びっくりする奴がいるぞって言われて行ったらですね、そこに、当時の法務省の、重要な課長、キャリア課長の一人がいたんですよ。法務省のキャリア課長ってのは国家公務員試験じゃなくて、司法試験を通った検事です。で、その検事に、あなた夕べどこにいましたかと。ね。向島の料亭にいたでしょうと。その、芸者への花代も含めてですね、あなた1円も払ってないと。小沢さんとこの事務所が払ってるじゃないですかと言ったらですね、その、お茶を取ろうとするんです、その検事がね。それが、その、僕の顔を見ないようにして、お茶碗を睨んでんだけど、こうやって手が震えて、お茶碗を取れないわけですよ」
山本浩之
「うーん」
青山繁晴
「そういうのは僕は、これは状況証拠だから記事にしませんと言ったら手の震えはほんとに止まったんですけれど」
山本浩之
「はあー」
青山繁晴
「記事にしない代わりに、小沢さんは何のためにあなたに接近してるのか。それはロッキード事件を見て、やがて将来自分が多額のお金を動かさなきゃいけない時に、東京地検特捜部にやられないためにはどうしたらいいのか。そのためには検察に影響力も持っておくんだと。法律の抜け穴だけじゃなくて。その準備としてあなたを取り込もうとしてるんだと。なぜかというとあなたはやがて偉くなるからと。それ分かってるんなら、小沢さんとの付き合いを絶って下さいと、それだけが願いですと言って、間もなく海部内閣潰れて、僕は首相官邸記者部に戻ったんですよ。ところが、そのあと、この検事は、小沢さんの影響力もバックにして、実は頂点まで達しました」
山本浩之
「頂点」
村西利恵
「えー」
青山繁晴
「ええ、そうです、頂点です。従って、えー、今回、小沢事件のあとに最前線の検事は、いや、検事たちは、仮に無罪になっても裁判で国民の前に聞いてくれと言ったのに、上層部から、いや、これ起訴できないってなりましたね、その時に、ま、はっきり証拠はありませんけど、影響力が働いたんじゃないかと、ね、その上の方から、こと言えるんですね。で、それを整理してみますとね、小沢さんが目指してきたのはこの2つですね」
村西利恵
「自ら法の抜け道を探すこと。そして、検察に、隠れた影響力を持つこと」
青山繁晴
「はい。で、この上でですね、これ小沢さんの顔だけが今出てますが、これ違いますよね。自ら法の抜け道を探すこと、この自らって国会議員自らであって、さっき言った通り自民党時代からずーっと国会がそれをやってきたんですね。そして検察に隠れた影響力を持つことっていうのは例えば梶山さんって大物が法務大臣になったことも本当はそうだし、影響力を持とうとしてきたんですね。時間はないですが最後に申しますと、あの、陸山会事件の捜査の真っ最中に、『アンカー』で申しましたが、東京地検特捜部に乗り込んで、当時の首脳陣の1人に、その、政治資金規正法違反のような、形式犯だけでやるなと。やるなら本物の事件をやれっていうことと、自民党にもちゃんと捜査しろと、僕は言った時に、青山さん、そんなに怒るんだったら、その法律の不備を正すことを国民に呼びかけてくれませんかと。私たちには戦うべき武器がないって言われて僕はその時には、さらにこの辺から噴火して、国民のせいにすんなと言って怒ったんですけれども、しかし、全部を受け止めてみると、裁かれたのは小沢さんだけじゃなくて、今までの自民党時代からの日本政治の在り方ですから、私たちは小沢裁判が無罪であれ有罪であれ、学ぶべきものはたくさんあって、これから、やがて総選挙来る前に、選挙制度の改変も含めて、国民の声を、皆さんと一緒に挙げたいと思います。それが願いです」
山本浩之
「よく分かりました。ありがとうございました」
____________________________内容紹介ここまで
小沢さんの支持者って色んな意味で熱い人が多いので、青山さんも大変だろうなぁ(T^T)
ちなみに「アンカー」と同じ毎週水曜、青山さんはRKBの「スタミナラジオ」にも電話出演されてるんですが、今日(5/1)の分では「小沢さんの無罪判決について公共の電波で話すのはこれが初めて」と言われてました(リンク先から青山さんの解説を聴くことができます)。
あ、それから、来週の「アンカー」は青山さんはお休みされるそうです。
「スタミナラジオ」の方はおそらく出演されると思うので、そちらを起こそうかなと考えてます。
この日の「アンカー」は他に以下のニュースで青山さんの解説がありました。
・関越自動車道高速バス事故続報
・大飯原発再稼働問題
・野田首相「問責大臣」続投方針に谷垣総裁が猛反発
・オバマ大統領がアフガン電撃訪問
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言については、誰にも手渡してはならない自由意志さんが後日文字起こしして下さると思うので、そちらを是非ご覧下さい。
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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