「アンカー」消費増税は自民党案丸飲み?!維新塩漬けで解散延期?
※【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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■4/4放送 関西テレビ「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
国民新党の連立離脱『騒動』と、小沢グループの集団辞表『騒動』。
消費増税のゴタゴタをめぐって追い込まれているように見える野田首相ですが、実は真逆で、主導権を握っているのは野田首相の側!?
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
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※「消費税増税法案閣議決定に抗議し辞表提出の副大臣ら4人、持ち回り閣議で辞表受理決定」など政局のニュース報道のあと
山本浩之
「はい。さあ、えー、このあとは“ニュースDEズバリ”のコーナーなんですが、ズバリ今日は、政局のお話だと、いうふうに伺っております」
青山繁晴
「そうですね。その、政治が今、ニュースでご覧になっていただいた通り、もう、ごちゃごちゃぐちゃぐちゃで、登場人物はいっぱい出てくるけども、一体何が本筋なのか分からないってことはどうしてもあると思いますから、今日はそのお話を、します。で、すみません、その前に、ちょっと一点だけ、えー、先週のこのコーナーで、僕の滑舌(かつぜつ)が悪いために、すみません皆さん(一礼)、えー、視聴者にあの、誤解を与えた点があると、思いますんで、そのお話しておきたいんですが、先週のコーナーで、風力、風力発電のお話した時にですね、その、つまり、風力発電、あの、こうたくさん風車を建てていきますとね、で、しかもその風力発電を、主の電源、メイン電源の一つにする時には、こうたくさん風車を建てるんで、普通にこう吹いてた風が、実は弱くなるわけですね。で、それによって日本の、土壌、土の湿り気が、僕は『変わっていく』と、申したんですが、『乾いていく』に聞こえたという指摘が」
山本浩之
「『変わっていく』が、『乾いていく』。はい」
青山繁晴
「はい。あの、風が弱くなるんだったら、乾くはずはないので、あの、僕はまさかそう誤解されるとは思わなかったんですけれども、あの、あくまで僕の滑舌のせいです。これあの、『変わっていく』が正しいんです。ちょっとだけ付け加えますとね、これあの、いろいろ風力に批判があっても、じゃあ海に造ればいいっていう人もいるわけですけどね。海にたくさん造ったら、まさしく、その、風が弱くなって、本来の例えば、梅雨が終わったあとの、日本の土の良い湿り気、だから農作物に適してる、それが、文字通り変わっていくんです。あの、すぐに、その、じめじめじめじめ残るっていうふうになるんじゃなくて、自然ですから、何とか元を回復しようとして、例えば、その、動植物であったり、いろんな動きがあって、つまり変わっていって、挙げ句の果ては、梅雨が終わってもじめじめしてるような国になってしまいますってお話なんですね」
山本浩之
「なるほど」
青山繁晴
「はい。すみません。あの、あくまでも、もう一度申しますが僕の滑舌が、ヤマヒロさんや村西さんと違って悪いので、こうなりました。申し訳ございません(一礼)。えー、その上で、あの、今日のコーナーなんですけれども、あの、ご承知の通り僕は共同通信政治記者だった時代があるんですが、その時、あの、自分なりに心がけていたこと2つありまして、1つはその、政治家の言葉って、実は時代を超えて、あるいは国境を超えて分かりにくいとこあるんですよ」
山本浩之
「ありますねー」
青山繁晴
「ええ。というのは、やっぱり利害関係を調整するのが政治の役割の一つで、特に戦後の日本は、そういう政治に、そういう政治の色が濃くなり果てて、なってしまってるから、もう、その、いろんなところに向けて言ってるから何言ってるか分かんないから」
山本浩之
「分かんないですねー」
青山繁晴
「これ翻訳しなきゃいけない。その、翻訳するってことを、一つ心がけましたが、しかしその上にですね、もう一つ、日本政治の嫌な点は、空しい言葉が多いんですよ。で、もう、あの、きれい事ばっかり言われるから、聞いてるだけで政治が嫌になっちゃう、有権者の側が」
山本浩之
「確かにそうですね、ええ」
青山繁晴
「で、その中でも、かすかに真実がないかってことを、あの、探り当てようと思ってきたんですが、あの、今日は、その、僕もその、自分なりの原点に立ち返って、一つは翻訳することと、あの、空しい言葉、例えば、野田総理が最近よくおっしゃってるその、政治の信頼回復と。野田さんだけじゃなくて、もう自民党時代からもうやたら言ってます。これは例えば今、小沢さんが裁判続いてたりするように、政治とお金の問題、小沢さんだけじゃなくて、フェアに申して、いろんな政治家、ありましたね。で、そのことだけじゃなくてもう、お金の問題だけじゃなくて政治そのものが、みんな、嫌になっちゃってると。で、そこに信頼回復と言われると、それで力づけられるんじゃなくて、もっと嫌になるってことがあります。で、しかし、今日お話ししたいのは、その、政治の信頼回復というのは、本来はこうであるってお話したいんです(フリップ出す)」
山本浩之
「『簡単にやれる!』」
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■4/4放送 関西テレビ「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
消費増税法案採決前の駆け引き小沢グループの戦略は真相を青山がズバリ!
国民新党の連立離脱『騒動』と、小沢グループの集団辞表『騒動』。
消費増税のゴタゴタをめぐって追い込まれているように見える野田首相ですが、実は真逆で、主導権を握っているのは野田首相の側!?
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
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※「消費税増税法案閣議決定に抗議し辞表提出の副大臣ら4人、持ち回り閣議で辞表受理決定」など政局のニュース報道のあと
山本浩之
「はい。さあ、えー、このあとは“ニュースDEズバリ”のコーナーなんですが、ズバリ今日は、政局のお話だと、いうふうに伺っております」
青山繁晴
「そうですね。その、政治が今、ニュースでご覧になっていただいた通り、もう、ごちゃごちゃぐちゃぐちゃで、登場人物はいっぱい出てくるけども、一体何が本筋なのか分からないってことはどうしてもあると思いますから、今日はそのお話を、します。で、すみません、その前に、ちょっと一点だけ、えー、先週のこのコーナーで、僕の滑舌(かつぜつ)が悪いために、すみません皆さん(一礼)、えー、視聴者にあの、誤解を与えた点があると、思いますんで、そのお話しておきたいんですが、先週のコーナーで、風力、風力発電のお話した時にですね、その、つまり、風力発電、あの、こうたくさん風車を建てていきますとね、で、しかもその風力発電を、主の電源、メイン電源の一つにする時には、こうたくさん風車を建てるんで、普通にこう吹いてた風が、実は弱くなるわけですね。で、それによって日本の、土壌、土の湿り気が、僕は『変わっていく』と、申したんですが、『乾いていく』に聞こえたという指摘が」
山本浩之
「『変わっていく』が、『乾いていく』。はい」
青山繁晴
「はい。あの、風が弱くなるんだったら、乾くはずはないので、あの、僕はまさかそう誤解されるとは思わなかったんですけれども、あの、あくまで僕の滑舌のせいです。これあの、『変わっていく』が正しいんです。ちょっとだけ付け加えますとね、これあの、いろいろ風力に批判があっても、じゃあ海に造ればいいっていう人もいるわけですけどね。海にたくさん造ったら、まさしく、その、風が弱くなって、本来の例えば、梅雨が終わったあとの、日本の土の良い湿り気、だから農作物に適してる、それが、文字通り変わっていくんです。あの、すぐに、その、じめじめじめじめ残るっていうふうになるんじゃなくて、自然ですから、何とか元を回復しようとして、例えば、その、動植物であったり、いろんな動きがあって、つまり変わっていって、挙げ句の果ては、梅雨が終わってもじめじめしてるような国になってしまいますってお話なんですね」
山本浩之
「なるほど」
青山繁晴
「はい。すみません。あの、あくまでも、もう一度申しますが僕の滑舌が、ヤマヒロさんや村西さんと違って悪いので、こうなりました。申し訳ございません(一礼)。えー、その上で、あの、今日のコーナーなんですけれども、あの、ご承知の通り僕は共同通信政治記者だった時代があるんですが、その時、あの、自分なりに心がけていたこと2つありまして、1つはその、政治家の言葉って、実は時代を超えて、あるいは国境を超えて分かりにくいとこあるんですよ」
山本浩之
「ありますねー」
青山繁晴
「ええ。というのは、やっぱり利害関係を調整するのが政治の役割の一つで、特に戦後の日本は、そういう政治に、そういう政治の色が濃くなり果てて、なってしまってるから、もう、その、いろんなところに向けて言ってるから何言ってるか分かんないから」
山本浩之
「分かんないですねー」
青山繁晴
「これ翻訳しなきゃいけない。その、翻訳するってことを、一つ心がけましたが、しかしその上にですね、もう一つ、日本政治の嫌な点は、空しい言葉が多いんですよ。で、もう、あの、きれい事ばっかり言われるから、聞いてるだけで政治が嫌になっちゃう、有権者の側が」
山本浩之
「確かにそうですね、ええ」
青山繁晴
「で、その中でも、かすかに真実がないかってことを、あの、探り当てようと思ってきたんですが、あの、今日は、その、僕もその、自分なりの原点に立ち返って、一つは翻訳することと、あの、空しい言葉、例えば、野田総理が最近よくおっしゃってるその、政治の信頼回復と。野田さんだけじゃなくて、もう自民党時代からもうやたら言ってます。これは例えば今、小沢さんが裁判続いてたりするように、政治とお金の問題、小沢さんだけじゃなくて、フェアに申して、いろんな政治家、ありましたね。で、そのことだけじゃなくてもう、お金の問題だけじゃなくて政治そのものが、みんな、嫌になっちゃってると。で、そこに信頼回復と言われると、それで力づけられるんじゃなくて、もっと嫌になるってことがあります。で、しかし、今日お話ししたいのは、その、政治の信頼回復というのは、本来はこうであるってお話したいんです(フリップ出す)」
山本浩之
「『簡単にやれる!』」
青山繁晴
「そうです。えー、実は、政治の信頼回復というのは、簡単にやれることなんです。えー、具体的にそれを、今日皆さんと一緒に考えてまいりたいと思います」
山本浩之
「分かりました。えー、では、コマーシャルを挟んで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「はい。えー、昨日は、春の嵐に見舞われた日本列島ですけれども、永田町はもう毎日、春の嵐と。今後の政局、どう読み解けばいいのか。さっそくお願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。えー、政治の世界での春の嵐、なぜ嵐が吹いてるのか、もう原因ははっきりしてますよね。これです」
村西利恵
「消費税増税法案が先週金曜日に閣議決定されました」
青山繁晴
「はい。まあ、野田総理からしたら、ようやくこぎつけたということでしょうが、この閣議決定のために、こういうことが起きてますよね。はい、出して下さい」
村西利恵
「大きな動きが2つありました。それが国民新党の連立離脱『騒動』と、小沢グループの集団辞表『騒動』」
青山繁晴
「うん。で、この、まず、あの、国民新党の方なんですけどね。あの、ここに亀井さんのお顔があって、さっきあの、ニュースでもお顔出てましたけど、もう亀井さんが孤立してるとしか見えないですよね」
村西利恵
「孤立…」
青山繁晴
「国民新党って議員8人いらっしゃるんですけれども、この幹事長の沖縄の下地さん、あるいは大臣の自見さん、みんなもう亀井さんと真っ二つ、立場が違ってて、消費増税、もうやむを得ないと、つまり賛成だと、いうことになってて、亀井さんと、もう一人の亀井亜紀子さんていう、お二人だけが、いや反対だと、連立離脱だと言ってて。従って亀井静香さんが、すっごい、もう孤立無援で、気の毒のような状態になっているように見えますよね。えー、その亀井さんが、ご自身は何ておっしゃってるかというと、こうです」
村西利恵
「亀井さんはおととい、テレビ番組に出演し、『桜の咲く頃には政治が一変する』と話しました」
青山繁晴
「うん。で、僕もこの亀井静香さんのテレビ出演っていうのを、この時だけじゃなくて、まあ、あの、僕、実はあんまりテレビ観ないんですけど、あの、たまたま亀井さんの出る時は最近よくテレビ、たまたま観てたんですけどね。まああの、言ってることがすごい抽象的で、そしてもうあの、無理に虚勢を張ってるように見えるし、えー、だから、この、桜の咲く頃には政治が一変してて、その、自分は孤立してるように見えるけども、いや、いやいや、そんなことはないんだと、虚勢を張ってるように見えた人が、多いんではないかと思うんですよ。ところがところが。いや、亀井さんは実は、非常にしたたかな策略でもって動いてると、いうことをまずお話したいんですね。えー、それはどうしてかというと、実はこういうことがあるからです」
村西利恵
「消費税増税法案が閣議決定された同じ日、郵政民営化改正法案が、民主・自民・公明3党で国会に提出されました」
青山繁晴
「うん。これ本当はもっと大きなニュースの扱いになるべきなんですよね(一同同意)。というのは、まだ皆さん小泉さんていう人をまさかお忘れじゃないと思いますが、あの時、まあ大小泉ブームで、その、郵政を完全民営化するっていうことで、まあ総選挙までやって決着したはずが、これ郵政民営化改正法案ってなってるからまたよく分かんないんだけど、要するに一部逆戻りさせるって意味です。完全に民営化しないで、政府の手がいつまでも残るようにしますと、いうふうに、えー、与野党が、民自公が、もう全部、ま、一致というか、はっきり言うと談合してですね、えー、このように決めた。ま、これは談合っていうのはちょっと言い過ぎかな、その、国会の中ですから、いろんな調整はあるんで。ま、とにかく与野党が一致して、国会提出。で、これは、もう自民・公明は賛成してんですから、参議院も通るわけで、もうこの通りになるんですよね。で、この通りになるっていうことは、実はこれを意味します」
村西利恵
「『郵政』が終われば、国民新党の存在意義がなくなる」
青山繁晴
「はい。つまり、えー、亀井さんが消費税で孤立してる云々とは全く違うところで、国民新党は、もう、意義を失っちゃうんですよ」
村西利恵
「悲願を達成するから」
青山繁晴
「はい。あの、国民新党ってもともと例えば、自民党とすごい考え方が違うかって全然違ってなくてですね、ただ、要するに小泉さんがやった郵政民営化の一部でも、元に戻そうってことで、できたわけですよね。で、それが、いわば、成立しちゃったらもうやることがなくなっちゃうから、次に掲げたのが、つまり消費増税、増税絶対反対っていう旗印であって、だから、だからもうお分かりになる方多いと思いますが、亀井さんの本当の狙いってのは、実はこれにあるわけです」
村西利恵
「本当の狙いは、『増税反対』を旗頭に、小沢元代表と手を組みたい」
青山繁晴
「はい。民主党の中で、えー、小沢さんが今、増税絶対反対っていうことで、さっきのニュースにもありましたけども、小沢グループから、出てる、えー、政務三役を辞めさせたり、あるいは党の役職に就いてる人についても、辞表を出させたり、それは小沢さん自ら説得してそれを行ってるぐらいの、今、増税反対派なんですから、要するに増税絶対反対だってことを旗頭にして、小沢さんと組みたい、なんですけどね。でも、組むことができる可能性がこれで、いわばできかかるわけですね。で、もし小沢さんと組んだらどうなるかというと、小沢さんは、あとで話しますが、勢いは衰えたりといえども、まあ少なくても、一番少なくても30人、ね、多いと100人ぐらいの、その、小沢グループが最終的に残るわけですね。そうすると8人しかいない国民新党が、小沢さんと組んだら、途端にこんなに膨らむわけですよね」
岡安譲
「所帯が大きくなりますね」
青山繁晴
「で、しかもですよ、その、増税反対って言うと、国民の中のかなりの層を獲得できる。つまり役割終わっちゃうはずの国民新党がもう、大化けするっていう話を、今、亀井さん自ら演出してて、まんまとメディアがそれに乗っけられてるわけですよ。先週もメディアの問題を指摘しましたが、もうそういう、ほんとに重大問題になっててですね、その、マスメディアのもともと、僕の反省を込めて言いますと、僕のいた時代から抱えてた問題、権力に弱いと。強き者に弱くて、弱き者に強いという日本のマスメディアの重大な欠点と合わせて、取材力そのものがやっぱり衰弱してると僕は言わざるを得ないと思うんですね。で、例えばね、亀井さんが、総理のところに2回行かれましたよね。で、総理に、消費増税あきらめてくれと直談判して、無残に断られて、もうあの、例によって、あの、寝ぐせ、これ(プロジェクターの亀井を示して)珍しく寝ぐせ立ってないけども(一同笑)」
村西利恵
「きれいですよね、この写真(笑)」
青山繁晴
「ね。ていうか、無理に押しつけた感じですが。こうやって寝ぐせは立ったままですよ?つまり前の日に行って断られて、次の日の朝、早くに行ったからこんなに、あの、寝ぐせの状態でね」
山本浩之
「ま、仕方ないですよ、やっぱり夜行って、その次の日の早朝ですからね、ええ」
青山繁晴
「そうです。で、総理は変わらなかったとおっしゃってましたが、そんなの当たり前じゃないですか。そこで、野田総理が、ああそうですか、やっぱり消費増税あきらめますと…(一同笑)」
岡安譲
「一夜にして変わるわけない(笑)」
青山繁晴
「その、ものすごい大与党の民主党の中で何とかまとめたのに、8人の、8人ていうか2人じゃないですか、実際は。変えるはずがない。これ皆さんお気付きでしょ?だから亀井さんの演出なんですよ(一同同意)。ね。増税反対を言ってるのは俺だよと。俺がヒーローだと。ね。小沢さんよりもさらに、俺がヒーローで、この指止まれなんだよってことを、演出してて、それにちゃんと、メディアが乗っけられてるってことなんですよ。じゃあまんまと亀井さんの思う通り行くのか。いや、そうは行かないんですね。実は大きな不安要因があって、これです」
村西利恵
「小沢さんと組むとすると、不安要因が2つあります。1つ目は、今月26日に言い渡される小沢裁判の判決。どうなるか」
青山繁晴
「ええ。これは、ま、亀井さんとしては無罪になる可能性が高いだろうってことを踏まえてらっしゃるようです。えー、国民新党の側に聞きますとね。しかしこれは、日本の司法は独立してますから、裁判官の良心に従って、判断されることであって、まだ有罪、無罪、どっちとも分かりません。で、実はこの、裁判の行方は、有罪、無罪ってもちろん大きいけれども、どっちになるかは大きいけれども、もっと大きいのは本当はこっちです。はい、出して下さい」
村西利恵
「もう1つは、小沢グループの分裂危機。奥村文部科学副大臣などは、辞任しませんでした」
青山繁晴
「うん、これ今回、さっき言いました通り、小沢さん自ら指示をなさって、その、造反するようにと、いう動きだったんですけれども、実は全部合わせて33人ぐらいの造反にとどまっててですね。で、特に、その、党の役職よりも、やっぱり政府の中の政務三役が、重要なんですが、先ほど見ていただいた、これ地元の、滋賀の奥村さんですね。ちなみにあの、奥村さん、あの、この僕の汚い顔を見るたびに寄ってこられて、水曜『アンカー』、もう本当に楽しみなんですと。小沢さんの側近なんですよ?あの、えー、奥村さんはもともと、小沢グループ、一心会って言いますけど、そこの会長代行をなさったこともあってですね、いわゆる小沢側近といわれる人ですが、この『アンカー』では小沢さんにも遠慮なく批判してますけど、でもこの水曜『アンカー』大好きだ、そうなんですが、その奥村さんがはっきり、もう一回言いますよ、つまり会長代行ってことは小沢グループのナンバー2までやった人が、いや、政府の方針の方が正しいっていう趣旨のことを、政府の方針に従うと、おっしゃいましたが、要するに政府方針が正しいとおっしゃってるわけで。で、もう一人の政務三役も、同じようなことをおっしゃってるわけですよね。ということは、実は、メディアはその、小沢グループの造反は、野田さんに対して大打撃で、さあ、大変だ大変だってことになってるけども、実際のその政界の住民、つまり政治家たちに電話をして話を聞くと、いや、やっぱりあの小沢いっちゃんも力、衰えたんだよねと。自ら説得しても、ま、この程度のまとめしかできなかったのか。国会で堂々と2人、その、小沢さんについて行かないってこと言われちゃった、1人はあの会長代行の奥村さんだよと、いう反応があってですね。ということは、亀井さんが小沢さんとくっつこうとしても、いわばその、弱りかけた者が、弱りかけた者にくっつくと、共倒れになるっていうのが、もうそれは、あの、海外でも政治の常識なんですね」
山本浩之
「もう嗅覚が、何か働くんですよね、そのあたりはね」
青山繁晴
「そうです。だから、その、亀井さん非常にしたたかに今のところはメディアを上手に使ってですよ、何か記者会見も乱暴にやってるようでいて非常に上手に使うんですが、しかし不安要因は非常に大きいわけですね。不安要因があるから、亀井さんとしてはもう一段考えてて、それがこれです」
村西利恵
「東京都の石原都知事と大阪市の橋下市長、この2人はきょう、会談を行いました」
青山繁晴
「うん。で、このお二人もですね、あの、今までのメディアの報道だったら、亀井さんは、石原慎太郎さんと自民党時代、派閥が一緒でですね、そして、特にあの、青嵐会っていう、もう言っても分かんないと思いますが、それ僕の政治記者の時代よりも古いですからね。まああの、すごく鳴らしたグループがあって、一緒だったから、石原さんと亀井さんはもともと新党づくりの話をしてるんだってことになってますが、いや実態はそうじゃなくて、石原慎太郎さん、もう突き放しててですね。人間的には亀井静香は大好きだけど、言ってることは無茶苦茶だと言われてるわけですよ。もうはっきり。無茶苦茶だと、言ってることが。俺の許可も得ないで勝手にああいうこと言ってると。だから、亀井さんの悩みはここにあるから、実は狙いはこっち(橋下)なんですよ。ね。で、橋下さんは、例えば、あの、消費税の税収を地方に回すべきだってことおっしゃってるけれども、すみません、また滑舌悪いですが、消費増税を、そのものを取り上げてはいないんですよね(一同同意)。それはこれから揉むことだって姿勢だと思いますけれども。で、そうすると、ということは、増税反対の、で、しかも閣議決定にはとりあえず橋下さん反対されてるから、それ亀井さんとしては、橋下さんの方にまずくっつきやすいんですよ。だから報道とは逆に、橋下さんとくっついたらそこから石原慎太郎さんにもう一度つなげるんじゃないかと。そうすると…」
山本浩之
「そういうことですか…」
青山繁晴
「あの、弱り目の小沢さんじゃなくて、小沢さんだけじゃなくて、橋下さんや、あるいは、その、未だに人気の高い石原さんとも組めるんじゃないかっていうことになるわけですよね。で、これが、あの、これはですね、これはっていうより、これは、亀井さん一人の戦略にとどまらず、やっぱり今の、大混乱してる政治にとっては、大きな一定の意味はあると思います。で、となるとですよ、つまりはその、対する消費増税をやる立場の野田総理は、じゃあある意味で、これ追い込まれていくのかって、あの、思われる方もいらっしゃると思いますが、違います。えー、実は、今のこの政局の主導権は、野田さんが握ってるんです」
一同
「へえー」
青山繁晴
「実はもう、亀井さんの思惑をはるかに超えて、野田総理の方が、実はこうです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは、『真の策略家』。消費税増税に向けての野田総理の戦略、いえ、策略について、このあと、詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「追い詰められているように見える野田総理が実は政局をリードしているんだと。えー、野田総理はどうやって消費増税を実現しようとしているんでしょうか。続きをお願いします」
青山繁晴
「うん、あの、先ほど、ストレートニュースのところで、枝野さんのお顔が、ちょっと仏像みたいな顔で、表情あんまり出にくいって言いましたが、野田さんて、僕の、あくまで個人的感想ですが、お地蔵さんにちょっと顔の雰囲気似てますね」
山本浩之
「ああー、そうですね」
青山繁晴
「最近太ってこられたからよけい、そうなんですが。このお地蔵さんのような顔で、中には、ほんとに、えーって言うような策略を秘めて、しかもそれを動かしてる人だと思いますね。ある意味、枝野さんはやっぱり、わーっと直情径行型なんですよね、実は。野田さんの策略ってのは簡単じゃないですよ。というのはですね、あの、今朝の新聞読まれた方、あの、ちょっとでも政治に関心ある方は新聞読まれてですね、あの、今の焦点は、この間8日間揉めに揉めて、ようやく、今日言いました通り閣議決定した、その、政府・与党の消費増税法案ってやつを、これからいつ実際に審議するのか。えー、野田さんや岡田総理(副総理?)はもう今月中にやりたいと言ってて、で、小沢グループの影響にある人たちは、ま、せめて先に延ばせと、5月以降にしたらどうだと、そこが焦点だと、もう、新聞、例によって、揃って書いてたでしょ?全然そこが焦点じゃないんですよ。野田さんの本当の策略はまずはこれです」
村西利恵
「政府・与党案を採決しない」
青山繁晴
「はい。つまり、審議は当然しますよ。審議入りしないでってことはないけど、審議入り、4月にしようが5月にしようが、結局、採決しない。これあの、断定じゃなくて、採決しなくてもすむ。採決しなくてもすむってことは、与党の中で小沢グループが造反しても関係ない状況を、予め作っておくって意味です。で、それはどういうことかというと、これですね」
村西利恵
「自民党に対案を出させ、丸飲みする」
青山繁晴
「はい。実はこれは、先週の『アンカー』でも、少しですけどお話ししましたね。で、これあの、お二人の、自民党総裁の谷垣さんとお二人の顔出てますが、先週も申しましたが、2月25日、ホテルオークラで、実際にお会いになってます。あくまで僕の取材した結果ですけれども。お二人は、あの、ずっと否定されてます。だからあくまで僕の取材した結果ですけれども、どういうやり方したかというとですよ、その、ホテルオークラに藤村官房長官まず行かせたんです。で、内閣総理大臣の動きってのは、僕も総理番記者でしたが、総理番がぴったりくっついてるんで、その、特に日中の動きを完全に隠すことは無理です。だからどうやるかというと、この、ホテルとか料亭、ね、あるいは、その、例えば昼飯を食べるレストラン、どこでもいいんですが、そこにまず問題ない人を置いといて、そこに実際総理が入って、そっから抜けて違う人に会いに行くんですよ」
一同
「ああー、なるほど」
青山繁晴
「これ、かご抜けって言うんですけど。これあの、通常は夜の料亭でやるんですが、ホテルオークラのように、政界に近いホテルだと、これ、可能です。実際に僕は、中曽根政権、竹下政権で何度もこれを目撃、経験してます。で、従って、これも僕の取材の範囲内であえて断定しますけれども、藤村官房長官に実際にホテルオークラで野田さん会いましたが、そのあとに谷垣さんに会いに行ってるんですよ、そのホテルオークラの中で、かご抜けをして。その時に野田さんから言ったのは、自民党から対案出して下さいと。丸飲みしますよとは言ってませんよ?でも、出して下さいってことは、出してくれたら丸飲みするってことなんです」
村西利恵
「そういうことですね」
青山繁晴
「そしてさらにですね、えー、先週の話に付け加えて、ここが本質なんですけど、実はもっと、重大な、えー、ことが、ここに上乗せされてるんです、今。で、いつもこのコーナーで申してますが、ニュースというのは、まるで、その、袖の下から鎧が見えるかのように、その、政治家が隠しても隠しても、官僚隠しても、ニュースというのは実は、こうチラリと本当のことが見えるんです。それがこれです。はい、出して下さい」
村西利恵
「野田さんのシナリオに自民党がどう答えるのかということなんですが、先週の土曜日、自民党・石原幹事長は、『政府・民主党が最低保障年金や年金一元化を棚上げして、私たちと歩調を合わせれば、議論は非常にかみ合ってくる』と話しました」
青山繁晴
「はい。これあの、視聴者の方々、あの、一緒に考えていただきたいんですが、これ、あの、自民党幹事長の石原伸晃さんの、もうオモテでの発言ですよ。さあこれどれがポイントか。ね。普通に考えたら、岡安さんどこですか?どこがポイントですか?」
岡安譲
「僕は3行目の、私たちと歩調を合わせればっていうところだと思います」
青山繁晴
「おおー。これ打ち合わせしてないんですが、実はそれ正解で、あの、何で正解かっていう、いうかの前にですね、普通考えたら、要するに政府・与党の側が、その、与党側の社会保障の改革案、最低保障年金とか、年金一元化、これ年金一元化って何のことかというと、公務員の共済年金と、サラリーマンの厚生年金を、とにかく一緒にしますと、いう一元化なんですよね。それを棚上げして、あ、そういうことかと、いうのが普通なんですよ。つまり、野田さんは、税と社会保障の一体改革って言ってるわけですから。消費税引き上げるかわりに、社会保障もこのように変えて、その、消費税が、引き上げられたおかげで、今までの社会保障のレベルが落ちないですみますよってことずっとおっしゃってるわけです。それ棚上げしちゃえと。ね。そしたら組めると、言ってるから、ここだと、普通なら、あの、報道される、ていうか、報道されてるわけです。これは岡安ちゃんが言った通り、ポイントはここなんです」
青山繁晴
「私たちと歩調を合わせれば。これ何のことを言ってるかとうと、棚上げしたあと、あるいは棚上げして同時に行うことを言ってるんですよ。私たちと歩調を合わせるってこれ本当の意味は、自由民主党の社会保障改革案に、乗っかるんであれば、だから議論は、かみ合うじゃなくて、非常にかみ合うって言ってるわけです。これは実はショッキングな話であって、増税法案も自民党が出し、そして、ウラオモテ一体のはずの社会保障の改革も、自民党案が出て、それ、与党が丸飲みするんだったら、どっちが与党か野党か分からないっていう、明らかに逆転するわけじゃないですか。だからこれは隠して言ってるんですよ。隠して言ってるけどそこまでやるんだったら総理、あなたの一番の関心事の消費増税は、できますよと言ってるんですよ。だからこれ重大ニュースなんですけども、メディアは実はこの翌日の発言の方に注目したんです。ちょっとVTRを…」
村西利恵
「ご覧下さい」
…………………………VTR開始…………………………
[奈良市・今月1日]
石原伸晃 自民党幹事長
「総理が『反対してるんだったら小沢さんを切りますよ』(中略)『(解散を)だいたいこの、いつやりますよ、ですから協力して下さい』と。(中略)そして、輿石幹事長が『この線で、民主党の党内まとめますよ』と、約束してくれればですね(中略)、自民党が、消費税法案にですね、賛成して、成立するっていう、芽がね、出てくるんではないか』」
…………………………VTR終了…………………………
青山繁晴
「皆さん、今の映像観ましたか?ね。これあの、さっき言った通り、このへんからニュースの本質が出ちゃうっていうのはですね、石原幹事長は、もうこうやってもうもろに(メモを見ながら)、しかも、あの、彼、僕と一緒に総理番やった人なんですが、年齢は僕より若いのにもう老眼鏡をかけて、一生懸命メモを間違えないように読んでましたね」
村西利恵
「朗読みたいでしたね」
青山繁晴
「ええ。その朗読する内容がですよ、小沢切りとか、そんなこと言ってるわけです。普通こんなのメモを読むわけがないじゃないですか(一同同意)。ね。だからこれは、実は小沢切りっていうのは、目くらましに過ぎないっていう意味なんですよ。これで、メディアは飛びつくでしょうと。それからメディアがそうやって報道したら国民の方々も、有権者の方々も、僕、こういうこと良くないと思いますけど、有権者の方々も、おい、小沢を切れっていうのかと。そこに、その、いわば視点が行ってしまうってことを計算して、しかも事前に打ち合わせをしといて、だから間違えないようにメモ読んじゃったっていうことなんですよね。で、この話で言うと、ポイントはどこにあるかというと、ここです。輿石幹事長が民主党内をまとめますよと約束してくれればと。さっき言った通り、与野党逆転しちゃって、増税も、社会保障の改革も自民党案丸飲みって普通だったらできないけど、輿石さん、あなた、実力派なんでしょうと。あなたが、民主党内を無理無理でもまとめてくれたらですよ、その消費増税法案に賛成して、成立すると、いうことになりますよってことを実は言ってるわけですよね。そしてさらに、この解散も、だいたいいつやりますよ、ですから協力して下さいと、これ今までの話の流れだったら、これは今国会の会期末の6月頃に、話し合い解散になるねと。今までさんざん報道されてきた、話のように見えるけれども、これが、実はもうすでに話は変わってしまってるんです。どう変わってるかというと、これです」
村西利恵
「解散時期は流動的な状況で、野田総理側近によると、今の国会を7カ月ほど延長し、事実上の通年国会へ?その場合には、来年夏に衆参ダブル選挙」
青山繁晴
「うん、これ実は、これもこの『アンカー』でやったことあるんですが、えー、今の国会、6月に会期末迎えたあとに、その、普通だったらいったん終わって、例えば秋に臨時国会ってことになるわけですが、それをずーっと延長して、来年の1月まで行っちゃって、そして衆議院の事務当局に確認すると、いや、1日だけ休んでくれれば、もう翌日から次の国会、つまり、事実上ずーっと国会が続いていって、解散はないわけです。そして来年の夏には、ちょうど参議院選挙がもうこれ、参議院選挙ですから予定されてて、そして今の衆議院議員の任期も来年夏に切れますから、その、ダブル選挙、ほっといたらそうなるわけですよね。で、こういうところまで含めて、つまり何で先延ばしするかというと、さっき言いました、6月6月って言うから、その、大阪維新の会は、その今の、政治塾、から、今、2000人ぐらい集まってらっしゃるのを、それを6月に合わせて400人に絞っていくと。これはですね、要するに敵陣に、スケジュール教えたと同じことだから、それもう読まれちゃって、要するに6月に解散総選挙の時期を合わせていくとですよ、その、自民も民主も、両方やられちゃうと。両方やられる、既成政党として同じ立場、だから、これは連携できるよねってことは、さっき石原慎太郎(伸晃?)さんは言ってるんですよ。だから輿石さん、こんな無理な案でも飲めるよねってこと言ってるわけですよね」
岡安譲
「延長すれば塩漬けにできるってわけですよね」
青山繁晴
「そうです。その、維新の会は実は、例えば来年夏になったらもっと大きくなってるかもしれないけど」
山本浩之
「いや、僕はそれをちょっと聞きたかったんですけどね、質問したかったんですけど…」
青山繁晴
「だからこれは、はっきり言うと、下手な賭けですよね。下手な賭けだけど、そこに賭けざるを得ない。このまま6月に予定通り解散総選挙って流れになっていくと、もう、維新の会が中心になるって、特に近畿、近畿だけの話かと思いきや、あの、全国に広まるって話じゃなくてですよ、近畿だけでも、例えば4〜50の議席を全部合わせて取ったらですよ、いずれにしろ、民主も自民も、その、大勝ちはできないんだから、必ず公明党に代わって、維新の会がキャスティングボートを握るわけですから。それを恐れてるわけですよ。だから、その、あとにずらした方がまだ増しだっていう賭けなんですが。そして、ここまでの解説しなければ、今の政治家たちの動きが分からないってこと自体が問題だと思います。その上で、実は政治の信頼回復、つまり、分かりやすい政治っていうのをみんなが求めてるわけで、えー、さっき、えー、(最初のフリップ『簡単にやれる!』を出す)このコーナーの最初に言いました通り、簡単にやれる。簡単にやれるってのは何のことかというと、政治家が、自分たちの保身、亀井さんや、他の政治家も全部合わせて、自分たちの保身をやめればですよ、何が簡単にできるかというと、皆さん、今、今までお話しした話はお分かりだと思うんですが、その、採決はしなくても、政府・与党案の消費増税法案が出るんですね。で、そこに、民主党のその、社会保障改革もくっついてんですね。じゃあ自民党、こうやって対案出してですよ、この両案が揃った段階で、そこで野田さんが、自分のためじゃなくて、有権者のため、国家国民のためにそこで解散総選挙をすればですよ(一同同意)、国民の前には、その、裏で談合して、案がどうなるじゃなくて、分かりやすい2つの案があってですよ、国民が選ぶことができて、そしてその総選挙の結果、消費増税をどうするのか、社会保障どうするのか、政界再編はどうするか、まで、有権者が、自ら主導権を取ることができる。このまま行くと、要するに野田さん一人が主導権を持ってるわけですよ。解散の時期は分かんなくなった。解散できるのはこの人だけですから。ね。そういう政治じゃなくて、あくまでも主導権は、有権者にある政治を、野田さんが自らを捨てて実現すべきです。はい」
山本浩之
「ただ、今の段階では、ま、野田さん、民主党も、自民党も、そんな発想って微塵もないわけですよね」
青山繁晴
「微塵もないから、これをあきらめるんじゃなくて、小選挙区ですから、身近に、候補者や政治家がいますね。あの、僕からの提案として、お願いじゃなくて提案としてですね、その、両案が揃って、あるいは他のもうちょっと小さい党の案でもいいです、案が揃った段階で、解散しなさいと、そのことだけを私たち願うってことを、ご自分の地元で声を挙げていただければ」
山本浩之
「わりとあの、議員たちは、ま、週末とか、連休とか、地元に帰りますから、そういったところで直接訴えるっていうのは」
青山繁晴
「そうです。今月末からの、連休は非常に大きなチャンスだと思います。はい」
山本浩之
「ありがとうございました。以上“ニュースDEズバリ”でした」
____________________________内容紹介ここまで
最近の青山さんの見立てでは、「事実上の通年国会になる。解散総選挙は来年夏」ってことですが、もう国民は限界!そんなに待てませーん!!(T^T)
有権者としてできることは、地元の選挙区の議員を中心に、メールやファックスなどで「はよ解散して!」とプレッシャーかけていくことぐらい?
それは実際「簡単にやれる!」ことではありますが、当の議員さんたち、何より解散権を持ってる野田さんがその気になってくれるかどうか?
現状ではかなり難しそうですが、そこで諦めてしまっては何も前に進まないのも事実。
ここはひとつ、頑張ってかなあきませんなー(--)(__)
この日は他に以下のニュースで青山さんの解説がありました。
・関西電力大飯原発再稼働問題 野田首相と関係3閣僚が初会合、枝野大臣「再稼働反対」ブレ、首相は再稼働「暫定安全基準」を指示
・北朝鮮「ミサイル」発射予告 少なくとも2段目までが発射台に組み上げられる
・平野復興相、福島第1原発周辺地域に住民の帰宅不能区域の設定を検討
・米・ニューヨークの次世代「イエローキャブ」の日産ミニバンお披露目
今日伝えられたニュースの中で、青山さん的に一番大きなものは、「福島第1原発周辺地域に住民の帰宅不能区域の設定を検討」だそうです。
原発再稼働問題では、枝野さんと革マル派の関係についても言及がありました。
これら拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言については、誰にも手渡してはならない自由意志さんが後日文字起こしして下さると思うので、そちらを是非ご覧下さい。
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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「そうです。えー、実は、政治の信頼回復というのは、簡単にやれることなんです。えー、具体的にそれを、今日皆さんと一緒に考えてまいりたいと思います」
山本浩之
「分かりました。えー、では、コマーシャルを挟んで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「はい。えー、昨日は、春の嵐に見舞われた日本列島ですけれども、永田町はもう毎日、春の嵐と。今後の政局、どう読み解けばいいのか。さっそくお願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。えー、政治の世界での春の嵐、なぜ嵐が吹いてるのか、もう原因ははっきりしてますよね。これです」
村西利恵
「消費税増税法案が先週金曜日に閣議決定されました」
青山繁晴
「はい。まあ、野田総理からしたら、ようやくこぎつけたということでしょうが、この閣議決定のために、こういうことが起きてますよね。はい、出して下さい」
村西利恵
「大きな動きが2つありました。それが国民新党の連立離脱『騒動』と、小沢グループの集団辞表『騒動』」
青山繁晴
「うん。で、この、まず、あの、国民新党の方なんですけどね。あの、ここに亀井さんのお顔があって、さっきあの、ニュースでもお顔出てましたけど、もう亀井さんが孤立してるとしか見えないですよね」
村西利恵
「孤立…」
青山繁晴
「国民新党って議員8人いらっしゃるんですけれども、この幹事長の沖縄の下地さん、あるいは大臣の自見さん、みんなもう亀井さんと真っ二つ、立場が違ってて、消費増税、もうやむを得ないと、つまり賛成だと、いうことになってて、亀井さんと、もう一人の亀井亜紀子さんていう、お二人だけが、いや反対だと、連立離脱だと言ってて。従って亀井静香さんが、すっごい、もう孤立無援で、気の毒のような状態になっているように見えますよね。えー、その亀井さんが、ご自身は何ておっしゃってるかというと、こうです」
村西利恵
「亀井さんはおととい、テレビ番組に出演し、『桜の咲く頃には政治が一変する』と話しました」
青山繁晴
「うん。で、僕もこの亀井静香さんのテレビ出演っていうのを、この時だけじゃなくて、まあ、あの、僕、実はあんまりテレビ観ないんですけど、あの、たまたま亀井さんの出る時は最近よくテレビ、たまたま観てたんですけどね。まああの、言ってることがすごい抽象的で、そしてもうあの、無理に虚勢を張ってるように見えるし、えー、だから、この、桜の咲く頃には政治が一変してて、その、自分は孤立してるように見えるけども、いや、いやいや、そんなことはないんだと、虚勢を張ってるように見えた人が、多いんではないかと思うんですよ。ところがところが。いや、亀井さんは実は、非常にしたたかな策略でもって動いてると、いうことをまずお話したいんですね。えー、それはどうしてかというと、実はこういうことがあるからです」
村西利恵
「消費税増税法案が閣議決定された同じ日、郵政民営化改正法案が、民主・自民・公明3党で国会に提出されました」
青山繁晴
「うん。これ本当はもっと大きなニュースの扱いになるべきなんですよね(一同同意)。というのは、まだ皆さん小泉さんていう人をまさかお忘れじゃないと思いますが、あの時、まあ大小泉ブームで、その、郵政を完全民営化するっていうことで、まあ総選挙までやって決着したはずが、これ郵政民営化改正法案ってなってるからまたよく分かんないんだけど、要するに一部逆戻りさせるって意味です。完全に民営化しないで、政府の手がいつまでも残るようにしますと、いうふうに、えー、与野党が、民自公が、もう全部、ま、一致というか、はっきり言うと談合してですね、えー、このように決めた。ま、これは談合っていうのはちょっと言い過ぎかな、その、国会の中ですから、いろんな調整はあるんで。ま、とにかく与野党が一致して、国会提出。で、これは、もう自民・公明は賛成してんですから、参議院も通るわけで、もうこの通りになるんですよね。で、この通りになるっていうことは、実はこれを意味します」
村西利恵
「『郵政』が終われば、国民新党の存在意義がなくなる」
青山繁晴
「はい。つまり、えー、亀井さんが消費税で孤立してる云々とは全く違うところで、国民新党は、もう、意義を失っちゃうんですよ」
村西利恵
「悲願を達成するから」
青山繁晴
「はい。あの、国民新党ってもともと例えば、自民党とすごい考え方が違うかって全然違ってなくてですね、ただ、要するに小泉さんがやった郵政民営化の一部でも、元に戻そうってことで、できたわけですよね。で、それが、いわば、成立しちゃったらもうやることがなくなっちゃうから、次に掲げたのが、つまり消費増税、増税絶対反対っていう旗印であって、だから、だからもうお分かりになる方多いと思いますが、亀井さんの本当の狙いってのは、実はこれにあるわけです」
村西利恵
「本当の狙いは、『増税反対』を旗頭に、小沢元代表と手を組みたい」
青山繁晴
「はい。民主党の中で、えー、小沢さんが今、増税絶対反対っていうことで、さっきのニュースにもありましたけども、小沢グループから、出てる、えー、政務三役を辞めさせたり、あるいは党の役職に就いてる人についても、辞表を出させたり、それは小沢さん自ら説得してそれを行ってるぐらいの、今、増税反対派なんですから、要するに増税絶対反対だってことを旗頭にして、小沢さんと組みたい、なんですけどね。でも、組むことができる可能性がこれで、いわばできかかるわけですね。で、もし小沢さんと組んだらどうなるかというと、小沢さんは、あとで話しますが、勢いは衰えたりといえども、まあ少なくても、一番少なくても30人、ね、多いと100人ぐらいの、その、小沢グループが最終的に残るわけですね。そうすると8人しかいない国民新党が、小沢さんと組んだら、途端にこんなに膨らむわけですよね」
岡安譲
「所帯が大きくなりますね」
青山繁晴
「で、しかもですよ、その、増税反対って言うと、国民の中のかなりの層を獲得できる。つまり役割終わっちゃうはずの国民新党がもう、大化けするっていう話を、今、亀井さん自ら演出してて、まんまとメディアがそれに乗っけられてるわけですよ。先週もメディアの問題を指摘しましたが、もうそういう、ほんとに重大問題になっててですね、その、マスメディアのもともと、僕の反省を込めて言いますと、僕のいた時代から抱えてた問題、権力に弱いと。強き者に弱くて、弱き者に強いという日本のマスメディアの重大な欠点と合わせて、取材力そのものがやっぱり衰弱してると僕は言わざるを得ないと思うんですね。で、例えばね、亀井さんが、総理のところに2回行かれましたよね。で、総理に、消費増税あきらめてくれと直談判して、無残に断られて、もうあの、例によって、あの、寝ぐせ、これ(プロジェクターの亀井を示して)珍しく寝ぐせ立ってないけども(一同笑)」
村西利恵
「きれいですよね、この写真(笑)」
青山繁晴
「ね。ていうか、無理に押しつけた感じですが。こうやって寝ぐせは立ったままですよ?つまり前の日に行って断られて、次の日の朝、早くに行ったからこんなに、あの、寝ぐせの状態でね」
山本浩之
「ま、仕方ないですよ、やっぱり夜行って、その次の日の早朝ですからね、ええ」
青山繁晴
「そうです。で、総理は変わらなかったとおっしゃってましたが、そんなの当たり前じゃないですか。そこで、野田総理が、ああそうですか、やっぱり消費増税あきらめますと…(一同笑)」
岡安譲
「一夜にして変わるわけない(笑)」
青山繁晴
「その、ものすごい大与党の民主党の中で何とかまとめたのに、8人の、8人ていうか2人じゃないですか、実際は。変えるはずがない。これ皆さんお気付きでしょ?だから亀井さんの演出なんですよ(一同同意)。ね。増税反対を言ってるのは俺だよと。俺がヒーローだと。ね。小沢さんよりもさらに、俺がヒーローで、この指止まれなんだよってことを、演出してて、それにちゃんと、メディアが乗っけられてるってことなんですよ。じゃあまんまと亀井さんの思う通り行くのか。いや、そうは行かないんですね。実は大きな不安要因があって、これです」
村西利恵
「小沢さんと組むとすると、不安要因が2つあります。1つ目は、今月26日に言い渡される小沢裁判の判決。どうなるか」
青山繁晴
「ええ。これは、ま、亀井さんとしては無罪になる可能性が高いだろうってことを踏まえてらっしゃるようです。えー、国民新党の側に聞きますとね。しかしこれは、日本の司法は独立してますから、裁判官の良心に従って、判断されることであって、まだ有罪、無罪、どっちとも分かりません。で、実はこの、裁判の行方は、有罪、無罪ってもちろん大きいけれども、どっちになるかは大きいけれども、もっと大きいのは本当はこっちです。はい、出して下さい」
村西利恵
「もう1つは、小沢グループの分裂危機。奥村文部科学副大臣などは、辞任しませんでした」
青山繁晴
「うん、これ今回、さっき言いました通り、小沢さん自ら指示をなさって、その、造反するようにと、いう動きだったんですけれども、実は全部合わせて33人ぐらいの造反にとどまっててですね。で、特に、その、党の役職よりも、やっぱり政府の中の政務三役が、重要なんですが、先ほど見ていただいた、これ地元の、滋賀の奥村さんですね。ちなみにあの、奥村さん、あの、この僕の汚い顔を見るたびに寄ってこられて、水曜『アンカー』、もう本当に楽しみなんですと。小沢さんの側近なんですよ?あの、えー、奥村さんはもともと、小沢グループ、一心会って言いますけど、そこの会長代行をなさったこともあってですね、いわゆる小沢側近といわれる人ですが、この『アンカー』では小沢さんにも遠慮なく批判してますけど、でもこの水曜『アンカー』大好きだ、そうなんですが、その奥村さんがはっきり、もう一回言いますよ、つまり会長代行ってことは小沢グループのナンバー2までやった人が、いや、政府の方針の方が正しいっていう趣旨のことを、政府の方針に従うと、おっしゃいましたが、要するに政府方針が正しいとおっしゃってるわけで。で、もう一人の政務三役も、同じようなことをおっしゃってるわけですよね。ということは、実は、メディアはその、小沢グループの造反は、野田さんに対して大打撃で、さあ、大変だ大変だってことになってるけども、実際のその政界の住民、つまり政治家たちに電話をして話を聞くと、いや、やっぱりあの小沢いっちゃんも力、衰えたんだよねと。自ら説得しても、ま、この程度のまとめしかできなかったのか。国会で堂々と2人、その、小沢さんについて行かないってこと言われちゃった、1人はあの会長代行の奥村さんだよと、いう反応があってですね。ということは、亀井さんが小沢さんとくっつこうとしても、いわばその、弱りかけた者が、弱りかけた者にくっつくと、共倒れになるっていうのが、もうそれは、あの、海外でも政治の常識なんですね」
山本浩之
「もう嗅覚が、何か働くんですよね、そのあたりはね」
青山繁晴
「そうです。だから、その、亀井さん非常にしたたかに今のところはメディアを上手に使ってですよ、何か記者会見も乱暴にやってるようでいて非常に上手に使うんですが、しかし不安要因は非常に大きいわけですね。不安要因があるから、亀井さんとしてはもう一段考えてて、それがこれです」
村西利恵
「東京都の石原都知事と大阪市の橋下市長、この2人はきょう、会談を行いました」
青山繁晴
「うん。で、このお二人もですね、あの、今までのメディアの報道だったら、亀井さんは、石原慎太郎さんと自民党時代、派閥が一緒でですね、そして、特にあの、青嵐会っていう、もう言っても分かんないと思いますが、それ僕の政治記者の時代よりも古いですからね。まああの、すごく鳴らしたグループがあって、一緒だったから、石原さんと亀井さんはもともと新党づくりの話をしてるんだってことになってますが、いや実態はそうじゃなくて、石原慎太郎さん、もう突き放しててですね。人間的には亀井静香は大好きだけど、言ってることは無茶苦茶だと言われてるわけですよ。もうはっきり。無茶苦茶だと、言ってることが。俺の許可も得ないで勝手にああいうこと言ってると。だから、亀井さんの悩みはここにあるから、実は狙いはこっち(橋下)なんですよ。ね。で、橋下さんは、例えば、あの、消費税の税収を地方に回すべきだってことおっしゃってるけれども、すみません、また滑舌悪いですが、消費増税を、そのものを取り上げてはいないんですよね(一同同意)。それはこれから揉むことだって姿勢だと思いますけれども。で、そうすると、ということは、増税反対の、で、しかも閣議決定にはとりあえず橋下さん反対されてるから、それ亀井さんとしては、橋下さんの方にまずくっつきやすいんですよ。だから報道とは逆に、橋下さんとくっついたらそこから石原慎太郎さんにもう一度つなげるんじゃないかと。そうすると…」
山本浩之
「そういうことですか…」
青山繁晴
「あの、弱り目の小沢さんじゃなくて、小沢さんだけじゃなくて、橋下さんや、あるいは、その、未だに人気の高い石原さんとも組めるんじゃないかっていうことになるわけですよね。で、これが、あの、これはですね、これはっていうより、これは、亀井さん一人の戦略にとどまらず、やっぱり今の、大混乱してる政治にとっては、大きな一定の意味はあると思います。で、となるとですよ、つまりはその、対する消費増税をやる立場の野田総理は、じゃあある意味で、これ追い込まれていくのかって、あの、思われる方もいらっしゃると思いますが、違います。えー、実は、今のこの政局の主導権は、野田さんが握ってるんです」
一同
「へえー」
青山繁晴
「実はもう、亀井さんの思惑をはるかに超えて、野田総理の方が、実はこうです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは、『真の策略家』。消費税増税に向けての野田総理の戦略、いえ、策略について、このあと、詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「追い詰められているように見える野田総理が実は政局をリードしているんだと。えー、野田総理はどうやって消費増税を実現しようとしているんでしょうか。続きをお願いします」
青山繁晴
「うん、あの、先ほど、ストレートニュースのところで、枝野さんのお顔が、ちょっと仏像みたいな顔で、表情あんまり出にくいって言いましたが、野田さんて、僕の、あくまで個人的感想ですが、お地蔵さんにちょっと顔の雰囲気似てますね」
山本浩之
「ああー、そうですね」
青山繁晴
「最近太ってこられたからよけい、そうなんですが。このお地蔵さんのような顔で、中には、ほんとに、えーって言うような策略を秘めて、しかもそれを動かしてる人だと思いますね。ある意味、枝野さんはやっぱり、わーっと直情径行型なんですよね、実は。野田さんの策略ってのは簡単じゃないですよ。というのはですね、あの、今朝の新聞読まれた方、あの、ちょっとでも政治に関心ある方は新聞読まれてですね、あの、今の焦点は、この間8日間揉めに揉めて、ようやく、今日言いました通り閣議決定した、その、政府・与党の消費増税法案ってやつを、これからいつ実際に審議するのか。えー、野田さんや岡田総理(副総理?)はもう今月中にやりたいと言ってて、で、小沢グループの影響にある人たちは、ま、せめて先に延ばせと、5月以降にしたらどうだと、そこが焦点だと、もう、新聞、例によって、揃って書いてたでしょ?全然そこが焦点じゃないんですよ。野田さんの本当の策略はまずはこれです」
村西利恵
「政府・与党案を採決しない」
青山繁晴
「はい。つまり、審議は当然しますよ。審議入りしないでってことはないけど、審議入り、4月にしようが5月にしようが、結局、採決しない。これあの、断定じゃなくて、採決しなくてもすむ。採決しなくてもすむってことは、与党の中で小沢グループが造反しても関係ない状況を、予め作っておくって意味です。で、それはどういうことかというと、これですね」
村西利恵
「自民党に対案を出させ、丸飲みする」
青山繁晴
「はい。実はこれは、先週の『アンカー』でも、少しですけどお話ししましたね。で、これあの、お二人の、自民党総裁の谷垣さんとお二人の顔出てますが、先週も申しましたが、2月25日、ホテルオークラで、実際にお会いになってます。あくまで僕の取材した結果ですけれども。お二人は、あの、ずっと否定されてます。だからあくまで僕の取材した結果ですけれども、どういうやり方したかというとですよ、その、ホテルオークラに藤村官房長官まず行かせたんです。で、内閣総理大臣の動きってのは、僕も総理番記者でしたが、総理番がぴったりくっついてるんで、その、特に日中の動きを完全に隠すことは無理です。だからどうやるかというと、この、ホテルとか料亭、ね、あるいは、その、例えば昼飯を食べるレストラン、どこでもいいんですが、そこにまず問題ない人を置いといて、そこに実際総理が入って、そっから抜けて違う人に会いに行くんですよ」
一同
「ああー、なるほど」
青山繁晴
「これ、かご抜けって言うんですけど。これあの、通常は夜の料亭でやるんですが、ホテルオークラのように、政界に近いホテルだと、これ、可能です。実際に僕は、中曽根政権、竹下政権で何度もこれを目撃、経験してます。で、従って、これも僕の取材の範囲内であえて断定しますけれども、藤村官房長官に実際にホテルオークラで野田さん会いましたが、そのあとに谷垣さんに会いに行ってるんですよ、そのホテルオークラの中で、かご抜けをして。その時に野田さんから言ったのは、自民党から対案出して下さいと。丸飲みしますよとは言ってませんよ?でも、出して下さいってことは、出してくれたら丸飲みするってことなんです」
村西利恵
「そういうことですね」
青山繁晴
「そしてさらにですね、えー、先週の話に付け加えて、ここが本質なんですけど、実はもっと、重大な、えー、ことが、ここに上乗せされてるんです、今。で、いつもこのコーナーで申してますが、ニュースというのは、まるで、その、袖の下から鎧が見えるかのように、その、政治家が隠しても隠しても、官僚隠しても、ニュースというのは実は、こうチラリと本当のことが見えるんです。それがこれです。はい、出して下さい」
村西利恵
「野田さんのシナリオに自民党がどう答えるのかということなんですが、先週の土曜日、自民党・石原幹事長は、『政府・民主党が最低保障年金や年金一元化を棚上げして、私たちと歩調を合わせれば、議論は非常にかみ合ってくる』と話しました」
青山繁晴
「はい。これあの、視聴者の方々、あの、一緒に考えていただきたいんですが、これ、あの、自民党幹事長の石原伸晃さんの、もうオモテでの発言ですよ。さあこれどれがポイントか。ね。普通に考えたら、岡安さんどこですか?どこがポイントですか?」
岡安譲
「僕は3行目の、私たちと歩調を合わせればっていうところだと思います」
青山繁晴
「おおー。これ打ち合わせしてないんですが、実はそれ正解で、あの、何で正解かっていう、いうかの前にですね、普通考えたら、要するに政府・与党の側が、その、与党側の社会保障の改革案、最低保障年金とか、年金一元化、これ年金一元化って何のことかというと、公務員の共済年金と、サラリーマンの厚生年金を、とにかく一緒にしますと、いう一元化なんですよね。それを棚上げして、あ、そういうことかと、いうのが普通なんですよ。つまり、野田さんは、税と社会保障の一体改革って言ってるわけですから。消費税引き上げるかわりに、社会保障もこのように変えて、その、消費税が、引き上げられたおかげで、今までの社会保障のレベルが落ちないですみますよってことずっとおっしゃってるわけです。それ棚上げしちゃえと。ね。そしたら組めると、言ってるから、ここだと、普通なら、あの、報道される、ていうか、報道されてるわけです。これは岡安ちゃんが言った通り、ポイントはここなんです」
青山繁晴
「私たちと歩調を合わせれば。これ何のことを言ってるかとうと、棚上げしたあと、あるいは棚上げして同時に行うことを言ってるんですよ。私たちと歩調を合わせるってこれ本当の意味は、自由民主党の社会保障改革案に、乗っかるんであれば、だから議論は、かみ合うじゃなくて、非常にかみ合うって言ってるわけです。これは実はショッキングな話であって、増税法案も自民党が出し、そして、ウラオモテ一体のはずの社会保障の改革も、自民党案が出て、それ、与党が丸飲みするんだったら、どっちが与党か野党か分からないっていう、明らかに逆転するわけじゃないですか。だからこれは隠して言ってるんですよ。隠して言ってるけどそこまでやるんだったら総理、あなたの一番の関心事の消費増税は、できますよと言ってるんですよ。だからこれ重大ニュースなんですけども、メディアは実はこの翌日の発言の方に注目したんです。ちょっとVTRを…」
村西利恵
「ご覧下さい」
…………………………VTR開始…………………………
[奈良市・今月1日]
石原伸晃 自民党幹事長
「総理が『反対してるんだったら小沢さんを切りますよ』(中略)『(解散を)だいたいこの、いつやりますよ、ですから協力して下さい』と。(中略)そして、輿石幹事長が『この線で、民主党の党内まとめますよ』と、約束してくれればですね(中略)、自民党が、消費税法案にですね、賛成して、成立するっていう、芽がね、出てくるんではないか』」
…………………………VTR終了…………………………
青山繁晴
「皆さん、今の映像観ましたか?ね。これあの、さっき言った通り、このへんからニュースの本質が出ちゃうっていうのはですね、石原幹事長は、もうこうやってもうもろに(メモを見ながら)、しかも、あの、彼、僕と一緒に総理番やった人なんですが、年齢は僕より若いのにもう老眼鏡をかけて、一生懸命メモを間違えないように読んでましたね」
村西利恵
「朗読みたいでしたね」
青山繁晴
「ええ。その朗読する内容がですよ、小沢切りとか、そんなこと言ってるわけです。普通こんなのメモを読むわけがないじゃないですか(一同同意)。ね。だからこれは、実は小沢切りっていうのは、目くらましに過ぎないっていう意味なんですよ。これで、メディアは飛びつくでしょうと。それからメディアがそうやって報道したら国民の方々も、有権者の方々も、僕、こういうこと良くないと思いますけど、有権者の方々も、おい、小沢を切れっていうのかと。そこに、その、いわば視点が行ってしまうってことを計算して、しかも事前に打ち合わせをしといて、だから間違えないようにメモ読んじゃったっていうことなんですよね。で、この話で言うと、ポイントはどこにあるかというと、ここです。輿石幹事長が民主党内をまとめますよと約束してくれればと。さっき言った通り、与野党逆転しちゃって、増税も、社会保障の改革も自民党案丸飲みって普通だったらできないけど、輿石さん、あなた、実力派なんでしょうと。あなたが、民主党内を無理無理でもまとめてくれたらですよ、その消費増税法案に賛成して、成立すると、いうことになりますよってことを実は言ってるわけですよね。そしてさらに、この解散も、だいたいいつやりますよ、ですから協力して下さいと、これ今までの話の流れだったら、これは今国会の会期末の6月頃に、話し合い解散になるねと。今までさんざん報道されてきた、話のように見えるけれども、これが、実はもうすでに話は変わってしまってるんです。どう変わってるかというと、これです」
村西利恵
「解散時期は流動的な状況で、野田総理側近によると、今の国会を7カ月ほど延長し、事実上の通年国会へ?その場合には、来年夏に衆参ダブル選挙」
青山繁晴
「うん、これ実は、これもこの『アンカー』でやったことあるんですが、えー、今の国会、6月に会期末迎えたあとに、その、普通だったらいったん終わって、例えば秋に臨時国会ってことになるわけですが、それをずーっと延長して、来年の1月まで行っちゃって、そして衆議院の事務当局に確認すると、いや、1日だけ休んでくれれば、もう翌日から次の国会、つまり、事実上ずーっと国会が続いていって、解散はないわけです。そして来年の夏には、ちょうど参議院選挙がもうこれ、参議院選挙ですから予定されてて、そして今の衆議院議員の任期も来年夏に切れますから、その、ダブル選挙、ほっといたらそうなるわけですよね。で、こういうところまで含めて、つまり何で先延ばしするかというと、さっき言いました、6月6月って言うから、その、大阪維新の会は、その今の、政治塾、から、今、2000人ぐらい集まってらっしゃるのを、それを6月に合わせて400人に絞っていくと。これはですね、要するに敵陣に、スケジュール教えたと同じことだから、それもう読まれちゃって、要するに6月に解散総選挙の時期を合わせていくとですよ、その、自民も民主も、両方やられちゃうと。両方やられる、既成政党として同じ立場、だから、これは連携できるよねってことは、さっき石原慎太郎(伸晃?)さんは言ってるんですよ。だから輿石さん、こんな無理な案でも飲めるよねってこと言ってるわけですよね」
岡安譲
「延長すれば塩漬けにできるってわけですよね」
青山繁晴
「そうです。その、維新の会は実は、例えば来年夏になったらもっと大きくなってるかもしれないけど」
山本浩之
「いや、僕はそれをちょっと聞きたかったんですけどね、質問したかったんですけど…」
青山繁晴
「だからこれは、はっきり言うと、下手な賭けですよね。下手な賭けだけど、そこに賭けざるを得ない。このまま6月に予定通り解散総選挙って流れになっていくと、もう、維新の会が中心になるって、特に近畿、近畿だけの話かと思いきや、あの、全国に広まるって話じゃなくてですよ、近畿だけでも、例えば4〜50の議席を全部合わせて取ったらですよ、いずれにしろ、民主も自民も、その、大勝ちはできないんだから、必ず公明党に代わって、維新の会がキャスティングボートを握るわけですから。それを恐れてるわけですよ。だから、その、あとにずらした方がまだ増しだっていう賭けなんですが。そして、ここまでの解説しなければ、今の政治家たちの動きが分からないってこと自体が問題だと思います。その上で、実は政治の信頼回復、つまり、分かりやすい政治っていうのをみんなが求めてるわけで、えー、さっき、えー、(最初のフリップ『簡単にやれる!』を出す)このコーナーの最初に言いました通り、簡単にやれる。簡単にやれるってのは何のことかというと、政治家が、自分たちの保身、亀井さんや、他の政治家も全部合わせて、自分たちの保身をやめればですよ、何が簡単にできるかというと、皆さん、今、今までお話しした話はお分かりだと思うんですが、その、採決はしなくても、政府・与党案の消費増税法案が出るんですね。で、そこに、民主党のその、社会保障改革もくっついてんですね。じゃあ自民党、こうやって対案出してですよ、この両案が揃った段階で、そこで野田さんが、自分のためじゃなくて、有権者のため、国家国民のためにそこで解散総選挙をすればですよ(一同同意)、国民の前には、その、裏で談合して、案がどうなるじゃなくて、分かりやすい2つの案があってですよ、国民が選ぶことができて、そしてその総選挙の結果、消費増税をどうするのか、社会保障どうするのか、政界再編はどうするか、まで、有権者が、自ら主導権を取ることができる。このまま行くと、要するに野田さん一人が主導権を持ってるわけですよ。解散の時期は分かんなくなった。解散できるのはこの人だけですから。ね。そういう政治じゃなくて、あくまでも主導権は、有権者にある政治を、野田さんが自らを捨てて実現すべきです。はい」
山本浩之
「ただ、今の段階では、ま、野田さん、民主党も、自民党も、そんな発想って微塵もないわけですよね」
青山繁晴
「微塵もないから、これをあきらめるんじゃなくて、小選挙区ですから、身近に、候補者や政治家がいますね。あの、僕からの提案として、お願いじゃなくて提案としてですね、その、両案が揃って、あるいは他のもうちょっと小さい党の案でもいいです、案が揃った段階で、解散しなさいと、そのことだけを私たち願うってことを、ご自分の地元で声を挙げていただければ」
山本浩之
「わりとあの、議員たちは、ま、週末とか、連休とか、地元に帰りますから、そういったところで直接訴えるっていうのは」
青山繁晴
「そうです。今月末からの、連休は非常に大きなチャンスだと思います。はい」
山本浩之
「ありがとうございました。以上“ニュースDEズバリ”でした」
____________________________内容紹介ここまで
最近の青山さんの見立てでは、「事実上の通年国会になる。解散総選挙は来年夏」ってことですが、もう国民は限界!そんなに待てませーん!!(T^T)
有権者としてできることは、地元の選挙区の議員を中心に、メールやファックスなどで「はよ解散して!」とプレッシャーかけていくことぐらい?
それは実際「簡単にやれる!」ことではありますが、当の議員さんたち、何より解散権を持ってる野田さんがその気になってくれるかどうか?
現状ではかなり難しそうですが、そこで諦めてしまっては何も前に進まないのも事実。
ここはひとつ、頑張ってかなあきませんなー(--)(__)
この日は他に以下のニュースで青山さんの解説がありました。
・関西電力大飯原発再稼働問題 野田首相と関係3閣僚が初会合、枝野大臣「再稼働反対」ブレ、首相は再稼働「暫定安全基準」を指示
・北朝鮮「ミサイル」発射予告 少なくとも2段目までが発射台に組み上げられる
・平野復興相、福島第1原発周辺地域に住民の帰宅不能区域の設定を検討
・米・ニューヨークの次世代「イエローキャブ」の日産ミニバンお披露目
今日伝えられたニュースの中で、青山さん的に一番大きなものは、「福島第1原発周辺地域に住民の帰宅不能区域の設定を検討」だそうです。
原発再稼働問題では、枝野さんと革マル派の関係についても言及がありました。
これら拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言については、誰にも手渡してはならない自由意志さんが後日文字起こしして下さると思うので、そちらを是非ご覧下さい。
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんに直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
・青山繁晴氏のファンサイト・淡交 ブログ
動画の紹介など情報が大変充実しています。
※拙ブログ関連エントリー(アンカー)
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
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