「アンカー」鳩山&小沢政治資金問題と民主党の観測気球
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■11/25放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
「鳩山首相の献金問題で元秘書を立件へ」という24日付朝日新聞記事は、民主党が打ち上げた観測気球だった!?
検察は鳩山さんよりも小沢さんの悪質性に注目しているようですが、これまた一筋縄には行かないようです(T^T)
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。
コーナーの前に、「事業仕分け」、国会正常化について青山さんの解説がありました。この部分は要旨のみ記載、続いてコーナー本編は完全起こしでお送りいたします。
内容紹介ここから____________________________
■「事業仕分け」後半戦2日目 地球温暖化防止推進事業の一部に「廃止」の結論(FNN11/25)
■「事業仕分け」 ノーベル化学賞・野依氏、次世代スパコン「凍結」論を強く批判(FNN11/25)
■与党側強行採決で混乱の続いていた国会、自民・公明両党が委員会審議に復帰 正常化(FNN11/25)
■鳩山首相偽装献金問題 虚偽献金の元手の一部、鳩山首相の母親が提供した資金の疑い(FNN11/25)
…………上記ニュース報道のあと青山さんの解説(あくまで要旨)…………
( )内は山本浩之キャスターの発言です
●事業仕分け
野依さん(ノーベル化学賞受賞者)が「スパコンの世界トップを他国にもしとられたら、科学技術の一番の脳の部分を他国に依存しなきゃいけなくなるから、日本は実質、属国みたいになるんですよ」ということをおっしゃってる。蓮紡さんの「世界1位になることにどういう意味があるのか」という発言に対する強い怒りの表明。僕は野依さんの意見に全く同感。
それと、野依さんがおっしゃった、そもそもコストと投資が違うってことを分かってないんじゃないかと。今はまだはっきりしないが、この国の希望と未来に投資するという考え方が分かってない、ということをおっしゃってる。その意味でも同感。
但し、野依さんはできれば自民党の会合でなく、政治的に利用されかねない所でなく、もう一度フェアな場所で発言していただきたい。
【引用者注:このあと、夜、野依さんらノーベル賞受賞者4人と数学のフィールズ賞受賞者1人がそろって会見し、事業仕分けに異議を唱える声明を公表しました】
(ノーベル受賞者が連名で今日にも声明を出そうという動きがある。天下りの話などメスを入れてもらいたい部分もあるし、仕分け事業そのものは効の部分もたくさんあるが、その上でたとえば先々週の前半の部分での、若手研究者育成のための170億円も削減の方向になってるが、これは京大で、益川さんが受賞された時に、同じように研究されてる20代の研究者、ほとんど無給でやってると。研究費も最長で5年しか付かない。そんな状況の中でも170億円今はついてる、これが削減という方向になると、人的育成がお先真っ暗になる)
今ヤマヒロさんが言われたところが、実はある意味スパコンと同じかそれ以上に大切なところ。たぶん仕分け人は日本の研究者の驚くべき薄給ぶりとか、研究環境の悪さや、将来に展望が描けないということが分かってない、知らないんじゃないか。仕分けの議論1時間のために50時間勉強してると言うが、じゃあ研究機関や大学の現場はいつ歩いたか。
仕分け人は「あなた誰に聞いたんだ」と言ってるから、仕分け人にこっちが聞きたい。劣悪な環境の中で、家族を養えるかどうかも分からないまま、それでも技術のために献身してる研究者がいる。それが歩いた上でどこか削るなら分かるが、何か資料だけ、しかも財務省の出した資料だけ見て、「これ結果出てませんから」と言うのは、京都大学の山中伸弥教授も、5年後10年後、先生は20年30年って言わなかった、5年後の日本がどうなるか、私は心を痛めてるとおっしゃった。それをほんとに政権側は謙虚に受け止めるべき。
●国会正常化
(混乱していた国会が動き出したが、党首討論とか集中審議とか言われてるが、全部話し合いはついたのか?)
僕が自民、民主複数の方に聞いてる限りでは、手を握ったと。「握り」ができた。だから、水面下でも事実上妥協案が成立してるというふうに聞いてる、今朝の段階では。というのは、まず党首討論の場を作ってくれと野党から話があった。それ以外に、政治とカネの問題、鳩山さんや小沢さんのカネの問題や普天間のような問題について、集中的な審議をやってくれと特に自民党から要求が出てたが、集中審議の方はもうやらない、党首討論だけやりますと。今朝聞いた限りでは、12月2日(水)に実現するだろうという話だった。
(集中審議で政治とカネ、普天間の問題についても、ここはぜひ国会の場でやってほしいと思うが)
はっきり言うと、今の国会現場はやっぱり民主党の方が圧倒的に優勢で、とても自民党は集中審議まで要求できる環境にない。党首討論ははっきり言うと谷垣さんが甘く見られてる。相手が谷垣さんだから、ま、やってもいいかと民主党は考えて、そこで決着させて国会動き出したと。但し、郵政民営化見直し関連の法案でまたぶつかるから、どうせ第2ラウンドがある。それもあっていったん手を握ったってこともある。会期の延長はもう間違いのないところだと思う。
それで、さっき総理と小沢さんが珍しく会食したとやってたが、会談と新聞など伝えてるところもあるが、そんなもんじゃないと思う。本当は今の政権のスポンサーである京セラの稲森さんがセットして、政権交代からずいぶん時間経ってるけどお祝いしましょうって集まって、で、その籍で鳩山さんが「会期延長なさるそうですが、いつぐらいまでですか?」と。鳩山さんは国会を小沢さんに任しちゃったから、小沢さんに聞いた。
そしたら小沢さんは「わからんな」と。「わかりません」じゃなく「わからんな」という言い方をしたと聞いた。びっくりした。小沢さんが「わからんな」と言う時は、「何聞いてんだ、あなたは」という意味。
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■11/25放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”
鳩山献金立件へ…“カネ”問題抱える鳩山×小沢会談で国会は?青山ズバリ
「鳩山首相の献金問題で元秘書を立件へ」という24日付朝日新聞記事は、民主党が打ち上げた観測気球だった!?
検察は鳩山さんよりも小沢さんの悪質性に注目しているようですが、これまた一筋縄には行かないようです(T^T)
間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
画像はYouTubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。
コーナーの前に、「事業仕分け」、国会正常化について青山さんの解説がありました。この部分は要旨のみ記載、続いてコーナー本編は完全起こしでお送りいたします。
内容紹介ここから____________________________
■「事業仕分け」後半戦2日目 地球温暖化防止推進事業の一部に「廃止」の結論(FNN11/25)
■「事業仕分け」 ノーベル化学賞・野依氏、次世代スパコン「凍結」論を強く批判(FNN11/25)
■与党側強行採決で混乱の続いていた国会、自民・公明両党が委員会審議に復帰 正常化(FNN11/25)
■鳩山首相偽装献金問題 虚偽献金の元手の一部、鳩山首相の母親が提供した資金の疑い(FNN11/25)
…………上記ニュース報道のあと青山さんの解説(あくまで要旨)…………
( )内は山本浩之キャスターの発言です
●事業仕分け
野依さん(ノーベル化学賞受賞者)が「スパコンの世界トップを他国にもしとられたら、科学技術の一番の脳の部分を他国に依存しなきゃいけなくなるから、日本は実質、属国みたいになるんですよ」ということをおっしゃってる。蓮紡さんの「世界1位になることにどういう意味があるのか」という発言に対する強い怒りの表明。僕は野依さんの意見に全く同感。
それと、野依さんがおっしゃった、そもそもコストと投資が違うってことを分かってないんじゃないかと。今はまだはっきりしないが、この国の希望と未来に投資するという考え方が分かってない、ということをおっしゃってる。その意味でも同感。
但し、野依さんはできれば自民党の会合でなく、政治的に利用されかねない所でなく、もう一度フェアな場所で発言していただきたい。
【引用者注:このあと、夜、野依さんらノーベル賞受賞者4人と数学のフィールズ賞受賞者1人がそろって会見し、事業仕分けに異議を唱える声明を公表しました】
(ノーベル受賞者が連名で今日にも声明を出そうという動きがある。天下りの話などメスを入れてもらいたい部分もあるし、仕分け事業そのものは効の部分もたくさんあるが、その上でたとえば先々週の前半の部分での、若手研究者育成のための170億円も削減の方向になってるが、これは京大で、益川さんが受賞された時に、同じように研究されてる20代の研究者、ほとんど無給でやってると。研究費も最長で5年しか付かない。そんな状況の中でも170億円今はついてる、これが削減という方向になると、人的育成がお先真っ暗になる)
今ヤマヒロさんが言われたところが、実はある意味スパコンと同じかそれ以上に大切なところ。たぶん仕分け人は日本の研究者の驚くべき薄給ぶりとか、研究環境の悪さや、将来に展望が描けないということが分かってない、知らないんじゃないか。仕分けの議論1時間のために50時間勉強してると言うが、じゃあ研究機関や大学の現場はいつ歩いたか。
仕分け人は「あなた誰に聞いたんだ」と言ってるから、仕分け人にこっちが聞きたい。劣悪な環境の中で、家族を養えるかどうかも分からないまま、それでも技術のために献身してる研究者がいる。それが歩いた上でどこか削るなら分かるが、何か資料だけ、しかも財務省の出した資料だけ見て、「これ結果出てませんから」と言うのは、京都大学の山中伸弥教授も、5年後10年後、先生は20年30年って言わなかった、5年後の日本がどうなるか、私は心を痛めてるとおっしゃった。それをほんとに政権側は謙虚に受け止めるべき。
●国会正常化
(混乱していた国会が動き出したが、党首討論とか集中審議とか言われてるが、全部話し合いはついたのか?)
僕が自民、民主複数の方に聞いてる限りでは、手を握ったと。「握り」ができた。だから、水面下でも事実上妥協案が成立してるというふうに聞いてる、今朝の段階では。というのは、まず党首討論の場を作ってくれと野党から話があった。それ以外に、政治とカネの問題、鳩山さんや小沢さんのカネの問題や普天間のような問題について、集中的な審議をやってくれと特に自民党から要求が出てたが、集中審議の方はもうやらない、党首討論だけやりますと。今朝聞いた限りでは、12月2日(水)に実現するだろうという話だった。
(集中審議で政治とカネ、普天間の問題についても、ここはぜひ国会の場でやってほしいと思うが)
はっきり言うと、今の国会現場はやっぱり民主党の方が圧倒的に優勢で、とても自民党は集中審議まで要求できる環境にない。党首討論ははっきり言うと谷垣さんが甘く見られてる。相手が谷垣さんだから、ま、やってもいいかと民主党は考えて、そこで決着させて国会動き出したと。但し、郵政民営化見直し関連の法案でまたぶつかるから、どうせ第2ラウンドがある。それもあっていったん手を握ったってこともある。会期の延長はもう間違いのないところだと思う。
それで、さっき総理と小沢さんが珍しく会食したとやってたが、会談と新聞など伝えてるところもあるが、そんなもんじゃないと思う。本当は今の政権のスポンサーである京セラの稲森さんがセットして、政権交代からずいぶん時間経ってるけどお祝いしましょうって集まって、で、その籍で鳩山さんが「会期延長なさるそうですが、いつぐらいまでですか?」と。鳩山さんは国会を小沢さんに任しちゃったから、小沢さんに聞いた。
そしたら小沢さんは「わからんな」と。「わかりません」じゃなく「わからんな」という言い方をしたと聞いた。びっくりした。小沢さんが「わからんな」と言う時は、「何聞いてんだ、あなたは」という意味。
というのは、12月10日に小沢さんは600人連れて中国へ行く。しかも、鳩山さんもみんな不景気で困ってる中、12月10日11日とバリ島でやる会議に行きたいと言ってる。インドネシアの民主化がテーマだが、なぜこのデフレで苦しんでる日本の総理が、インドネシアの民主化に年末使わなきゃいけないのか僕は分かりませんが、そういう日程があるんです。
そうすると12月9日までだろうと、小沢さんは、そんなの分かってるはずじゃないかと言いたかったというのが、夕べの真相らしいです。
(さっきの「わからんな」という言葉遣いは…?)
いろんな人に念のために聞いたが、「わからんな」と言ってたと。「わかりません」とは言ってなかったと。これは力関係を物語ってるんじゃないの?別に鳩山さん怒ってないし、という話なんです。
(本当だったら総理と与党の幹事長が一緒に晩ご飯食べるのに、そんなに大挙してマスコミが騒いだりしない。こういう力関係とか、政権の中や民主党の中で何が起きてるのかを少しでもやっぱり知りたいから、マスコミも集まる)
その背景は、こうやって国会が延長するかどうかギリギリの場面に来てるなら、総理と幹事長は晩ご飯じゃなく、普通に会談すればいいじゃないですか。それが国民に見えて、その内容のブリーフィングもあって、全部言えないかもしれないけど基本姿勢を国民に明らかにして、それで自民党とも折衝をする、そういう政治をやるはずだったんじゃないんですか?何かよく分かんないところで決まっていくっていうの、さっき「握り」という言葉使ったのも、そういう裏で決まっていく政治を変えてほしいからという意味もあるわけでしょ、政権交代には。過去と同じようなことはしないでもらいたい。
…………以下、“ニュースDEズバリ”全文起こし…………
山本浩之
「そしてもうひとつ、政治とカネ、これはこのあとの“ニュースDEズバリ”のコーナーで、今日は政治とカネにまさに、えー、まつわるというか、まさにそれがメインテーマだというふうに聞いてますけれども」
青山繁晴
「はい。あのー、政権交代が9月16日に実現して、ま、2ヶ月とちょっと経ってですね、その、さっきの事業仕分け、それもいろんな問題点はあっても、やっぱり政権交代は実現したなっていう実感は皆さんにほんとあると思うんですよ。僕たちにもありますしね」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「その中で、これは政権交代実現してないなっていうか、変わってないなっていうのが、やっぱり政治とカネの問題だと思うんですよ。だから今、自民党がその、民主党側のカネの問題をその、すごく批判するのは、僕はよくそんなこと言えるなと正直思いますよ。個別の政治家じゃなくて、自らの54年の歴史考えたら、カネの問題ばっかりだったじゃないですか」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「でも、同じように民主党でもですね、政権代わったのに、鳩山総理と小沢幹事長の両方についてお金の問題が出てる。これは悲しむべきことなんですが、その、いろいろ関係者に当たってみますと、つまりそれは捜査当局者自身にも当たってみますと、僕の印象に残ったのは、まずはこれです(フリップ出す)」
山本浩之
「『初耳の情報戦』」
青山繁晴
「はい。こういうその、お金の問題とか、あるいは捜査がある時には必ず情報合戦、リークしたりされたりってことがあるんですが、今まで聞いたことがないタイプの情報戦が実は行われてるってことが分かりましたから、このあと皆さんと具体的に考えたいと思います」
山本浩之
「では、コマーシャルをはさんで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「政治とカネの問題。この言葉自体は今までに耳にタコができるほど聞いてきましたけれども、今回ですね、『初耳の情報戦』という1つめのキーワードが出ました。ま、意外な情報合戦が行われているということなんですよね。さっそくお願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。あの、私たちのような民主社会ではですね、その、報道の自由があるからこそ、その、情報戦というと、やっぱり報道ぶりに影響するんですよね。だから今日はまずね、その鳩山さんと小沢さんのお金の問題について、ごく最近あった2つの大きな報道というのを、まず見てみましょう。はい」
村西利恵
「それがこちらです。1つめは今月の19日、小沢幹事長側に水谷建設が1億円の裏金を渡したという、ま、関係者の供述が報じられました。そして今月24日には、鳩山総理の献金問題で元秘書を立件へという記事が出ています」
青山繁晴
「はい。えっと皆さん、まずこの小沢さんの方から見ていただくと、小沢さんサイドに建設会社から裏金って、あ、また例の話かと思う人が多いと思うんですよ。但しそれは西松建設、ね、西松建設事件ですよね」
村西利恵
「そうですね」
青山繁晴
「で、これはもう事件になっていて、っていうか、裁判になっていてですよ、建設会社の方はもう裁判が始まってて、で、小沢さんの第一公設秘書だった大久保さんて人が、大久保被告が来月の18日頃に初公判、いよいよなるという話かと思いきや、そうじゃなくて、違う建設会社から1億円の裏金をもらってたんじゃないか、これ、あくまでその報道によるとですよ、小沢さんサイドは否定してますけれども、えー、こういうことが出たんですね。すると、えっ、今の西松事件、これからその、小沢さんの大事な秘書さんの初公判がある事件とどう関係があるのかと、ね。まず、それありますよね。それから鳩山さんの方は、やっぱり公設第一秘書なんですが、鳩山さんはもうクビにしてしまってると。つまりこの公設第一秘書が自分の判断で勝手に、その、嘘の政治献金を政治資金収支報告書ってものに載せましたと。嘘というのは、亡くなった人から献金を受けてることになってたり、あるいは鳩山さんと名刺交換したかもしれないけど、献金なんかしたことないって人がずらーっと献金したことになってたり、それが全部秘書の問題ですと鳩山さんはおっしゃった。で、それがいよいよ立件されると、ああ、いよいよカタが付くんだなあと、で、こういうふうにその、皆さん関心持たれたと思うんですよ。で、当然、私も関心を持って、これは検察の側に、はっきり言うと検察の当局者に、これもちろん複数です、複数の方々に電話をして、検察が複数って意味は改めて言っときますと、検察庁ってたとえば最高検もあれば、東京地検特捜部もあれば、あるいはたとえば高検があって、地方に高検があって、そこの検事長、特捜出身の方もたくさんいらっしゃって、会議もやりますから、情報はある程度共有されます。で、そういういろんな方々にその、話を聞いてみました。で、その話を聞いた時にですね、僕が聞いたのは、これどうせこういう報道が出たんだから、検察の幹部がリークしたんでしょと。つまり」
村西利恵
「流したと」
青山繁晴
「ええ、意図的に流したんでしょうと。で、たとえばこれ(上の小沢)は共同通信の特ダネだったんですよ。で、これ(下の鳩山)は朝日新聞の特ダネだったんですよ。で、流すってのは、必ずどっか1社に流すと、それ受け取った側は喜んで、それ一面トップにするわけですよ。ね。そしたらドーンと出てですよ、で、そのあとあの、他の会社が追っかけて、聞いたら否定しなかったら、それでどんどんどんどん記事がそうやって広がっていくってことになるわけですよ。だから、共同通信と朝日新聞にどういう意図でその、リークしたんですかと聞いたら、その答えが、複数の人の話を総合すると、答えが実にこれ、意外な答えだったんです。はい、ちょっと出して下さい」
村西利恵
「検察当局者によりますと、『民主党が情報を流したものを、ウチの一部幹部が、事実上裏付けたために記事になった』と」
一同
「へえー」
青山繁晴
「はい。これあの、念のために申しておきますが、これあの、検察がこう、民主党は悪いやっちゃって話をしてるというよりはですね、これ明らかに検察も今、民主党に押されてるなっていう話ですよ、本当は」
村西利恵
「押されている?」
青山繁晴
「ええ、それで僕、初耳っていうのはその、自民党もいろんな、あの、不思議な、不可思議なことをやりましたよ。しかしこの、あの、検察がリークしたと思われる記事の最初の出元がですよ、たとえば自民党だったって、僕は一回も聞いたことがないです。だから初耳なんですが」
一同
「ああー」
青山繁晴
「今回、民主党の側がですよ、特にその、小沢さんの、ごめんなさい、鳩山さんの方についてね、その、お咎めなしってわけにはいかなかったと。その、あの公設第一秘書がやっぱり立件される、つまり裁判になっちゃうということをまずリークして、で、それで民主党だけじゃ記事にならないから、検察側に当てたら、その、検察の一部の幹部がその、事実上裏付けた、ま、否定しなかったから、裏付けたことになって、それが記事になったと。で、これがその、初耳の情報戦と僕が書いたことなんですが、これは初めての現象だと思いますね。で、その結果、たとえば鳩山さんの件について朝日新聞がどんな記事にして出したかっていうのは、ちょっと見て下さい」
村西利恵
「はい。昨日の朝日新聞です。『総額2億円超を偽装と認定し、元公設第一秘書を虚偽記載容疑で臨時国会閉会後に在宅起訴へ。年内をめどに総理に最終判断する見通し』と」
青山繁晴
「はい。で、あの、これ昨日(11/24)の朝日ですから、まさしくもう起きたばっかり、いや、報道されたばっかりですが、このあと各社一斉に追いかけてですね、もうこれが既定事実のようになってんです。これがっていうのは、その、公設第一秘書だった人を、国会終わったあとに在宅起訴、で、在宅起訴っていうのはどういう意味かというと、逮捕はしませんと、しかし正式裁判にはしますということなんですね。で、これ念のために申しておきますが、その、さっきに言ったような取材方法で朝日新聞はこういう記事書いたんですと、僕は断定してるんではありません。朝日新聞であれどこであれ、情報源はどこかっていうのは、たとえ裁判にかけられてもほんとのこと言いませんから。それはむしろジャーナリズムの最低限のモラルなんで。朝日新聞がそれ認めたっていう事実はありませんが、僕の聞いた限りでは、さっき言ったような経緯でこういう記事が出たっていうことなんですね。そしてこれについてですよ、まずその、民主党がその情報を流して、それを検察が事実上裏打ちしたっていうことは、民主党がまず流した時に、何かの作戦、意図があるはずですよね。で、普通に考えたら、起訴されるんだから、これはけっこう鳩山さんにとって大変じゃないかと」
一同
「ええ、ええ」
村西利恵
「不利な情報のように思えます」
青山繁晴
「民主党にとっても大変じゃないかと。そこはなかなか、したたかな作戦だと思うんですが、作戦はこうだったと思われます。はい、出して下さい」
村西利恵
「総理の作戦、それは『ウソがあったことを認める』。そして『秘書を辞めさせて連絡もしない』。さらに『すべて検察に任せる』」
青山繁晴
「はい。これはですね、あの、もうあの、実際に表に出てますよね。で、あの、鳩山さんもその、おかしな記載があったと、政治資金報告書に嘘があったってことを事実上ずーっと認めてますね。でも全部秘書が悪かったんですと。私は知りませんと。だからもう辞めさせて連絡もしないと。そしてずーっと鳩山さんが言ってるのは、全て検察にお任せしてるんだと。だから私は何も言わないと」
村西利恵
「何度もそのフレーズ聞きましたもんね」
青山繁晴
「ええ、メディアでどんなに批判されても、あなた自身の言葉はどうしたんですかと言われても、検察にお任せしてると言ってきたんですが、これが僕はなかなか鳩山さんてのは、したたかだなと思うんですが、これソフトなプレッシャーですよね。つまり検察に対してその、良きところに持っていって下さいよというニュアンスが、明らかに感じられるわけですね」
岡安譲
「はぁー、そういうことか」
青山繁晴
「そして鳩山さんはもとはその、総選挙の前は西松事件の捜査を批判もしてたわけですから、あの、これも僕は検察から受けた印象として、鳩山さんのこの言葉をプレッシャーと受け止めてるんだなってことも、実は今朝までの電話で感じたわけです。そして、この3つの作戦にははっきりとした狙いがあると思われます。はい、ちょっと出して下さい」
村西利恵
「狙いはこの2つ。『強制捜査を防ぎたい』、それから『元秘書の略式起訴(罰金刑)だけに持ち込みたい』」
青山繁晴
「はい。で、これはですね、あの、このように事件になった時は、ま、事実上3つあるわけですよ。で、一番厳しいのが強制捜査で、このケース、鳩山さんのケースで言うと、その、公設秘書を逮捕すると。つまり認めてるようでいて、肝心なとこは認めてないんじゃないか、つまり、自分だけがやりました、鳩山総理は知りませんっていう部分は嘘じゃないかと見て、逮捕して、強制的に調べて、同時に家宅捜索もやると。場合によっては事務所だけじゃなくて、鳩山総理の自宅もやるかもしれない。つまり親族からの資金の提供もあるかもしれないから。それが一番厳しくてですね、これやられると鳩山政権は大打撃ですね。しかし一番、一番楽なのは、本当は、もうお咎めなしはありえないわけだから、とりあえず罰金刑。略式起訴ってことは裁判ないんです。これあの、たとえば交通違反の時にキップ切られたら、赤キップ切られたらこうなるっていうのと同じであって、これが一番持ち込みたかった。しかしそれだと検察が納得できない。つまり折り合う点がないから、実はこの真ん中の落としどころがあって、それがこれでしょうということです」
村西利恵
「落としどころはやはり『在宅起訴』」
青山繁晴
「はい。だから逮捕じゃなくて、逮捕はされない、しかし罰金だけではすまない、裁判になります。で、これだったら検察側もいわば面目が立って、落としどころになるんじゃないかということで、この作戦が行われたんじゃないかということなんですよね。で、こう見ていくと、これはあくまでもその、民主党側のこの、作戦であってね、いわばさっきその、検察当局者が認めた通りですよ、検察もその、一部幹部とはいえ、この裏付け取材に来た記者たちに対して、それ実質認めたわけですね。ということは検察もある意味、民主党のこと言えない作戦があるわけですよね。その、狙いがあるわけですね。その狙いは何なのかというと、これもまた僕はちょっと意外な言葉を聞いたんですね。はい、それ出して下さい」
村西利恵
「検察の狙いは『落差をつける』」
青山繁晴
「はい。この落差をつけるっていうのは、ここ(パネルに)出てますが、検察の当局者から電話で、当局者と電話で、これ取材っていうよりは議論してる時です。議論してる時にね、僕はいろいろ検察の批判もしますから、それに対して、いや、今回落差つけたいんだと。で、どの落差かというと、小沢さんと鳩山さんの間に落差をつけたいと。これ、僕は決して賛成できないんですけども、これをかなり明言されたんですね。それ1人じゃありません。複数の、複数の幹部が明言された。で、それに関して、このあとじっくりお話ししていきますが、キーワードとしてはこれです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは『これからも民意』。このあとは小沢幹事長と特捜部の攻防について、そして政治とカネの問題の行方、その鍵を握るのは何なのか、詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「えー、2つめのキーワードは『これからも民意』ということでしたが、お話の最後に出てきたその、検察の狙いである、落差をつけるっていうのは一体どういうことなんでしょうか。続きをお願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。今あの、鳩山さんと小沢さんのそれぞれの顔出てますけど、その、検察による落差っていうのはですね、両方ともその、政治資金収支報告書におかしなことを記載したんじゃないかと検察は見てると。但し問題はその、もとのお金、そのお金の出元、それが何なのか、それが落差があるんだってことを強調したいってわけですよ。で、鳩山さんの方は、あくまで親族の間でぐるぐる回ったカネらしいと。で、小沢さんの方はちょっとあとで言いますけど、違うんだと。で、但しね、僕はその時にね、いや、それ小沢さんのカネはおそらく違うでしょうと。小沢さんが親族から、お母さんから何かお金もらったって話、聞いたことないから。だけど鳩山さんの方もですよ、親族だからいいわけじゃなくて、特に鳩山さんは、いや、お母さんからお金もらったりしてないとおっしゃってたのに、どうももらってたと。ね。それもらってたら、普通は贈与税かかるじゃないですか」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「そうすると政治資金収支報告書とかね、あるいは政治資金規正法の問題だけじゃなくて、脱税の問題絡むから、その鳩山さんのその親族からもらってた方もちゃんとやるべきじゃないですかと言ったら、いや、あの、そうかもしれないけど、でもそれにある意味目をつぶってでも、小沢さんのお金の出元は深刻なんですよと、僕に言われたわけです。あくまで検察の言い分ですよ。ね。で、どういう、どういうことかというと、こんな言葉なんです。はい出して下さい」
村西利恵
「『小沢事務所は談合の上前をはねている』」
青山繁晴
「はい。これは、もう一度言いますが、その、あくまで検察側の見立ててであって、小沢さんの側は当然あの、前からこういう趣旨のことは全部、全面否定されてますから、それはあの、公平のために申しておきますが、その、検察の側の見方では、その、政治資金収支報告書になぜ嘘を書かなきゃいけなかったかというと、その、単なる賄賂よりもある意味、ある意味じゃなくて、悪質な話だと。どうしてかというと、その、たとえば今ちょっと出していただきますが」
青山繁晴
「たとえばこのダム、ダムの建設は見直してる民主党政権なのに、この胆沢(いさわ)ダムというところがあって、これは小沢さんの地元のダムなんですね。これまあ時々っていうか、何度も何度も問題に浮かんでくるダムではあるんですけど、このダムを1つの例として、あの(胆沢ダムの動画が流れる)今映ってますけどね、このダムを1つの例として、これだけじゃなくて、その、ダムをはじめとする公共工事に関して談合が行われていて、しかもその談合の仕切りを、もともと小沢事務所が絡んでやっていて、そして談合ですから、要するに本来は安い工事費でできるはずが、工事費膨らむわけだから、儲けが膨らむわけですね。膨らんだ儲けのかなりの部分をピンハネして、ね、小沢事務所にそのお金が入って、それだから政治資金収支報告書に嘘を記さなきゃいけなかったと。これ、もう一回言いますが、検察側のあくまで一方的な見立てですけれども、だから悪質だから、その、落差をつけたいと。鳩山さんの方はその、ひょっとしたら贈与税の問題もあるかもしれないけれども、しかし親族の中でぐるぐる回してて、鳩山さんがいみじくも言われた、自分は恵まれた家庭に育ったから、こうやってルーズなんですということも含めてね、僕はその言葉もおかしいって言ったんですが、検察側はむしろね、ま、それはいわば鳩山さんの本音であって、いわばまあそういう範囲のことなんでしょうと。しかしこっちの、その、談合とか、その、談合したもののお金のピンハネとか、もっと悪質でしょうと。だから鳩山さんの方はその、在宅起訴で終えて、その、つまり在宅起訴ってことは、鳩山さん本人や、あるいはお金を送った側の親族について責任を問わないってことですね、これ実質的に」
一同
「うーん」
青山繁晴
「さすがにそうは、今朝までの電話で検察側は僕に言わなかったけれども、でも結果としておそらくそうなるわけですよ。で、新聞報道でも、鳩山さん本人については立件せずという見通しが強まったと、書いてる新聞もありますね。全体にそういう方向になってて」
山本浩之
「ということは、そっち(小沢)はどんどん行くってことですか」
青山繁晴
「ええ、そう思うでしょ。それだったらまだね、ある意味まだマシだと思うんですよ。世の中の公正が保たれると思うんですが」
村西利恵
「違うんですか」
青山繁晴
「そうじゃなくてですね、起きたことは、共同通信のこういう記事が出たんですよね。はい」
村西利恵
「また改めて内容を見てみますと、『水谷建設の関係者が東京地検特捜部の調べに対し、「2004〜2005年、小沢幹事長側に計1億円の現金を渡した」と供述した』と」
青山繁晴
「はい。これあの、もう一回言いますと、これ西松建設じゃなくてね、水谷建設ってとこなんですが、その、さきの胆沢ダムを含めてですね、ダム工事に水谷建設であれ西松建設であれ、そういうところが絡んでいて、そのうちの1つなんですよ。で、この元会長の64才の人がね、あの、ま、被告ですけれども、被告っていうか、もうすでに有罪判決を受けて服役中の人がですね、調べられてる途中に、実は小沢さんのサイドに合計1億円の現ナマを渡しましたと供述したと。ね。これが突然、共同通信の特ダネで出たわけです。で、朝日新聞や読売新聞は、むしろこの記事を未だに無視してる。でも共同通信の加盟社の地方紙とか、あるいは産経新聞はこれを実質的には報じてるわけですね。産経新聞はまぁ5000万と書いてるわけですけれども。これに対して小沢さんはどういう反応してるかというと、こうです」
村西利恵
「『事実関係を聞いたが、まったくでたらめな報道だ。日本のマスコミ報道のレベルに疑問を呈したい』」
青山繁晴
「はい。で、但しね、これ念のために言っときますが、これ小沢さんがこれを、あの、全くでたらめな報道だと、ね、全否定したのは、これ(共同通信記事)に絡んで、その、さっきの、これから裁判になるところの大久保さん、元公設第一秘書が水谷建設から接待受けてたって記事がそのあとに出て、それを聞いた記者に対してこう答えたんですよ。で、このことそのものには小沢さんは未だに公式に発言してない。ま、無視してるわけですよね。しかし、いずれにしてもそれを含めて全否定をしてるわけです。で、これについて、これ明らかにその、検察側からリークされてるし、で、この件は民主党の側が先に情報提供したって話が全然ないから、これ検察に、これどういうつもりですかってことを聞いたら、こういう話なんです」
村西利恵
「『その供述はあったと聞いている。立件できるかどうかは分からない』」
青山繁晴
「はい。これどういう意味かというとですよ、つまり水谷建設の元会長がその、供述したけども、その裏付けがとれずに、これ分からないと言ってるけど、要するに立件できないわけですよ」
一同
「はぁー」
青山繁晴
「力不足で、はっきり言うと、証拠を集めきれなかったってことですよね。で、立件できなかったけども、その供述があったんだから、西松事件の裁判に活かしたいという意味にしか、これとれないわけですよ」
一同
「ああー」
青山繁晴
「で、僕がその、そういう意図ですかと聞いたら、もうはっきり言うと、電話が切られちゃいました。ええ。それはあの、ま、そこまで喋っただけでも異例なことは異例なことだしね、あの、ま、仕事中ってこともあって、もう電話は切られちゃったんですが、切られたってことは、その、さっきの小沢さんが、わかんねぇって言った時は違う意図があるのと同じことだと、僕は理解してるわけですよ」
一同
「(笑)」
青山繁晴
「そうするとね、その、最後にね、公平に言わなきゃいけないのはですね、ちょっと、もうこれから、あの、(パネルを)変えていただいて、残念ながら政権交代はしたけれども、総理と幹事長っていう、まあ両トップにお金の問題が依然としてつきまとってて、自民党支配の50年間とそこは変わらないんじゃないかということがあってですよ。で、まあ東京地検特捜部はそこに切り込んで来たのは事実ですよ。たとえばロッキード事件で田中角栄さんを逮捕したり、闇将軍と言われたのに逮捕したことはあったと。で、その捜査にも、実は批判は未だにあるわけですよね。田中角栄さんが本当はアメリカの石油資本に抵抗したから、意図的にやられたんだっていうことも言われる。しかし、さはさりながら検察はずいぶん頑張ってきたわけですよ。ちょっとそれ、その頑張りから比べると、今回の件は僕としては納得できてないですよ。納得できません。というのは、一つはですね、その、落差をつけるっていうのはあまりにもやっぱり意図がありすぎる。ね。僕、国策捜査って言葉は使いませんが、あくまでも証拠に基づいて捜査っていうのは全て行われるもんであって。証拠があったら全部摘発できるわけじゃありませんよ、世界中の泥棒を捕まえるのは無理です。やっぱり悪質なところからやっていく、特に責任の重い人の犯罪をやる、だから総理とか与党の幹事長がターゲットになる、それは僕はやむをえないと思ってる。それをもって国策捜査と言うわけにはいきませんが、しかしその、たとえば鳩山さんについて、庶民感情から言っても、お母様からもらってたら税金払うべきじゃないですか。そこをあえて無視して、わざと差をつけるっていうのは、僕はこれはやりすぎだと思います」
一同
「はあ、はあ」
青山繁晴
「それからもう一つはですね、その、たとえば小沢さんの問題について真偽は分かりません。小沢さん否定してるし。しかしあくまでも裁判というのは証拠で、あの、固まったもの、立件できるものだけを裁くんで、立件できなかったものを持ち出して、その、裁判官にとって、裁判官の心証形成が検察に有利なようにしたいっていうのは野心を持ちすぎだし、裁判の根幹を誤ることになる。だから僕はこの検察の捜査の問題で、ずーっと前から言ってきましたが、この国を貶めないでもらいたいと。というのは、私たちの国は司法制度がアジアで一番、たとえば、いや、ほんとは唯一確立されてて、公正な裁判と公正な捜査が行われるってことはね、大事なんですよ。特に警察ははっきり言って、冤罪事件たくさん生んできたじゃないですか。その、選挙違反も、あの、人殺しも。しかし地検の特捜部は権力に対して公正な捜査をやってきて、裁判も公正に行われるってことが大事なんで、ここで検察が苦しいからといって、そういうことをやるべきじゃない。そして民主党も情報操作をすべきじゃない。しかし最後に言えるのは、つまり民主党も検察も世論を気にしてる。民意を気にしてるってことだから、さっき、これからも民意って書いたのはそういう意味なんです。決めるのはあくまで私たちの民意が決めるということを、理解していただきたい」
山本浩之
「そうすると、一つ伺いたいんですけど、その、新聞にそのリークをしたのは検察ではなくって、民主党って話が一番最初に出ましたけれども、それをすることによってメリットというのは、民主党にとってのメリットっていうのは何なんでしょうか」
青山繁晴
「いや、だから鳩山さんのその事件について逮捕とかっていう、その、強いところに行かずに在宅起訴だけで行って、鳩山さん本人はお咎めなし、そうするとまさしく民意として、ああ、それだったら鳩山さんはこのまま総理続けていいですねって、そういう民意になると、民主党は読んでるわけですよ」
山本浩之
「ああ、つまり観測気球なわけですね」
青山繁晴
「観測気球です」
山本浩之
「僕たちはそれを見てどう反応してるかっていうのを、見てるという意味ですか」
青山繁晴
「そうです、はい」
村西利恵
「声が挙がらなければ…うん」
青山繁晴
「総理大臣がそれでいいのか。ね。それも含めて、あの、私たちの声の挙げ方を見てるわけですから、民主党も。いや、つまり与党も検察庁もですね。だから僕たちが声を挙げることが大事だと思います」
山本浩之
「はい。ありがとうございました。えー、“ニュースDEズバリ”でした」
____________________________内容紹介ここまで
私たちは声を挙げるべき、ほんとそうなんですが、今日、別の番組見てたら信じられないことを放送してて、愕然としました。
というのは、関西名物のマターリ番組・毎日放送「ちちんぷいぷい」で「鳩山総理の献金問題、黙認できますか?」って街角アンケートをやってたんですが、何と「黙認する」が72%って結果だったんです。
何じゃそりゃ!?絶対おかしいって!!
しかも、その理由がまた信じられへん!
VTRでコメントが流れたのは、アンケートに答えた中の5〜6人の女性(20代〜50代ぐらいで全員主婦っぽい)なんですが、そのうち1人の女性が黙認する理由としてこう言ったんです。
「だってせっかく政権交代したんだから。自民党の政治を変えてほしいから」。
ちょっと奥さん!だったらそこはむしろ「せっかく政権交代したんだから、自民党時代と違って政治とカネの問題はきちっとすべき。だから黙認できない」って答えるべきちゃうのん?!
青山さんも言われてたように、自民党時代と同じことやってるようじゃダメだし(ましてや総理大臣や与党幹事長という政治の中枢の中枢にいる人がですよ!)、国民の側もそれを黙認してるようじゃ、政治は何にも変わりませんよ。
あと、他に「鳩山さんの献金問題は選挙前から分かっててみんな投票したんだから、黙認せざるをえないでしょ」などと言ってる人もいて、もう開いた口が塞がりませんでした。
(ちなみにコメントが放送されたのは1人を除いて全員「黙認する」派のコメントでした)
この番組や大阪のオバチャンに限ったことではありませんが、麻生さんのことは金持ちだ(庶民感覚がない)ってだけで叩いてたくせに、同じ金持ちでもハッティはセーフと主張するマスコミや国民って、一体どういう感覚なんやろか?
たとえば「ホテルのバー通い」「漢字の読み間違い」と、「虚偽献金」「脱税疑惑」とでは、どっちが重たいのか。それすら見分けがつかなくなるほど、マスコミはおかしくなってるのか。また、国民もそんなマスコミにそこまで洗脳されてしまってるのか。
まさに暗澹たる思いです……(T^T)
※拙ブログ関連エントリー
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんのブログです。ご本人に直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
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そうすると12月9日までだろうと、小沢さんは、そんなの分かってるはずじゃないかと言いたかったというのが、夕べの真相らしいです。
(さっきの「わからんな」という言葉遣いは…?)
いろんな人に念のために聞いたが、「わからんな」と言ってたと。「わかりません」とは言ってなかったと。これは力関係を物語ってるんじゃないの?別に鳩山さん怒ってないし、という話なんです。
(本当だったら総理と与党の幹事長が一緒に晩ご飯食べるのに、そんなに大挙してマスコミが騒いだりしない。こういう力関係とか、政権の中や民主党の中で何が起きてるのかを少しでもやっぱり知りたいから、マスコミも集まる)
その背景は、こうやって国会が延長するかどうかギリギリの場面に来てるなら、総理と幹事長は晩ご飯じゃなく、普通に会談すればいいじゃないですか。それが国民に見えて、その内容のブリーフィングもあって、全部言えないかもしれないけど基本姿勢を国民に明らかにして、それで自民党とも折衝をする、そういう政治をやるはずだったんじゃないんですか?何かよく分かんないところで決まっていくっていうの、さっき「握り」という言葉使ったのも、そういう裏で決まっていく政治を変えてほしいからという意味もあるわけでしょ、政権交代には。過去と同じようなことはしないでもらいたい。
…………以下、“ニュースDEズバリ”全文起こし…………
山本浩之
「そしてもうひとつ、政治とカネ、これはこのあとの“ニュースDEズバリ”のコーナーで、今日は政治とカネにまさに、えー、まつわるというか、まさにそれがメインテーマだというふうに聞いてますけれども」
青山繁晴
「はい。あのー、政権交代が9月16日に実現して、ま、2ヶ月とちょっと経ってですね、その、さっきの事業仕分け、それもいろんな問題点はあっても、やっぱり政権交代は実現したなっていう実感は皆さんにほんとあると思うんですよ。僕たちにもありますしね」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「その中で、これは政権交代実現してないなっていうか、変わってないなっていうのが、やっぱり政治とカネの問題だと思うんですよ。だから今、自民党がその、民主党側のカネの問題をその、すごく批判するのは、僕はよくそんなこと言えるなと正直思いますよ。個別の政治家じゃなくて、自らの54年の歴史考えたら、カネの問題ばっかりだったじゃないですか」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「でも、同じように民主党でもですね、政権代わったのに、鳩山総理と小沢幹事長の両方についてお金の問題が出てる。これは悲しむべきことなんですが、その、いろいろ関係者に当たってみますと、つまりそれは捜査当局者自身にも当たってみますと、僕の印象に残ったのは、まずはこれです(フリップ出す)」
山本浩之
「『初耳の情報戦』」
青山繁晴
「はい。こういうその、お金の問題とか、あるいは捜査がある時には必ず情報合戦、リークしたりされたりってことがあるんですが、今まで聞いたことがないタイプの情報戦が実は行われてるってことが分かりましたから、このあと皆さんと具体的に考えたいと思います」
山本浩之
「では、コマーシャルをはさんで青山さんの解説です」
(いったんCM)
山本浩之
「政治とカネの問題。この言葉自体は今までに耳にタコができるほど聞いてきましたけれども、今回ですね、『初耳の情報戦』という1つめのキーワードが出ました。ま、意外な情報合戦が行われているということなんですよね。さっそくお願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。あの、私たちのような民主社会ではですね、その、報道の自由があるからこそ、その、情報戦というと、やっぱり報道ぶりに影響するんですよね。だから今日はまずね、その鳩山さんと小沢さんのお金の問題について、ごく最近あった2つの大きな報道というのを、まず見てみましょう。はい」
村西利恵
「それがこちらです。1つめは今月の19日、小沢幹事長側に水谷建設が1億円の裏金を渡したという、ま、関係者の供述が報じられました。そして今月24日には、鳩山総理の献金問題で元秘書を立件へという記事が出ています」
青山繁晴
「はい。えっと皆さん、まずこの小沢さんの方から見ていただくと、小沢さんサイドに建設会社から裏金って、あ、また例の話かと思う人が多いと思うんですよ。但しそれは西松建設、ね、西松建設事件ですよね」
村西利恵
「そうですね」
青山繁晴
「で、これはもう事件になっていて、っていうか、裁判になっていてですよ、建設会社の方はもう裁判が始まってて、で、小沢さんの第一公設秘書だった大久保さんて人が、大久保被告が来月の18日頃に初公判、いよいよなるという話かと思いきや、そうじゃなくて、違う建設会社から1億円の裏金をもらってたんじゃないか、これ、あくまでその報道によるとですよ、小沢さんサイドは否定してますけれども、えー、こういうことが出たんですね。すると、えっ、今の西松事件、これからその、小沢さんの大事な秘書さんの初公判がある事件とどう関係があるのかと、ね。まず、それありますよね。それから鳩山さんの方は、やっぱり公設第一秘書なんですが、鳩山さんはもうクビにしてしまってると。つまりこの公設第一秘書が自分の判断で勝手に、その、嘘の政治献金を政治資金収支報告書ってものに載せましたと。嘘というのは、亡くなった人から献金を受けてることになってたり、あるいは鳩山さんと名刺交換したかもしれないけど、献金なんかしたことないって人がずらーっと献金したことになってたり、それが全部秘書の問題ですと鳩山さんはおっしゃった。で、それがいよいよ立件されると、ああ、いよいよカタが付くんだなあと、で、こういうふうにその、皆さん関心持たれたと思うんですよ。で、当然、私も関心を持って、これは検察の側に、はっきり言うと検察の当局者に、これもちろん複数です、複数の方々に電話をして、検察が複数って意味は改めて言っときますと、検察庁ってたとえば最高検もあれば、東京地検特捜部もあれば、あるいはたとえば高検があって、地方に高検があって、そこの検事長、特捜出身の方もたくさんいらっしゃって、会議もやりますから、情報はある程度共有されます。で、そういういろんな方々にその、話を聞いてみました。で、その話を聞いた時にですね、僕が聞いたのは、これどうせこういう報道が出たんだから、検察の幹部がリークしたんでしょと。つまり」
村西利恵
「流したと」
青山繁晴
「ええ、意図的に流したんでしょうと。で、たとえばこれ(上の小沢)は共同通信の特ダネだったんですよ。で、これ(下の鳩山)は朝日新聞の特ダネだったんですよ。で、流すってのは、必ずどっか1社に流すと、それ受け取った側は喜んで、それ一面トップにするわけですよ。ね。そしたらドーンと出てですよ、で、そのあとあの、他の会社が追っかけて、聞いたら否定しなかったら、それでどんどんどんどん記事がそうやって広がっていくってことになるわけですよ。だから、共同通信と朝日新聞にどういう意図でその、リークしたんですかと聞いたら、その答えが、複数の人の話を総合すると、答えが実にこれ、意外な答えだったんです。はい、ちょっと出して下さい」
村西利恵
「検察当局者によりますと、『民主党が情報を流したものを、ウチの一部幹部が、事実上裏付けたために記事になった』と」
一同
「へえー」
青山繁晴
「はい。これあの、念のために申しておきますが、これあの、検察がこう、民主党は悪いやっちゃって話をしてるというよりはですね、これ明らかに検察も今、民主党に押されてるなっていう話ですよ、本当は」
村西利恵
「押されている?」
青山繁晴
「ええ、それで僕、初耳っていうのはその、自民党もいろんな、あの、不思議な、不可思議なことをやりましたよ。しかしこの、あの、検察がリークしたと思われる記事の最初の出元がですよ、たとえば自民党だったって、僕は一回も聞いたことがないです。だから初耳なんですが」
一同
「ああー」
青山繁晴
「今回、民主党の側がですよ、特にその、小沢さんの、ごめんなさい、鳩山さんの方についてね、その、お咎めなしってわけにはいかなかったと。その、あの公設第一秘書がやっぱり立件される、つまり裁判になっちゃうということをまずリークして、で、それで民主党だけじゃ記事にならないから、検察側に当てたら、その、検察の一部の幹部がその、事実上裏付けた、ま、否定しなかったから、裏付けたことになって、それが記事になったと。で、これがその、初耳の情報戦と僕が書いたことなんですが、これは初めての現象だと思いますね。で、その結果、たとえば鳩山さんの件について朝日新聞がどんな記事にして出したかっていうのは、ちょっと見て下さい」
村西利恵
「はい。昨日の朝日新聞です。『総額2億円超を偽装と認定し、元公設第一秘書を虚偽記載容疑で臨時国会閉会後に在宅起訴へ。年内をめどに総理に最終判断する見通し』と」
青山繁晴
「はい。で、あの、これ昨日(11/24)の朝日ですから、まさしくもう起きたばっかり、いや、報道されたばっかりですが、このあと各社一斉に追いかけてですね、もうこれが既定事実のようになってんです。これがっていうのは、その、公設第一秘書だった人を、国会終わったあとに在宅起訴、で、在宅起訴っていうのはどういう意味かというと、逮捕はしませんと、しかし正式裁判にはしますということなんですね。で、これ念のために申しておきますが、その、さっきに言ったような取材方法で朝日新聞はこういう記事書いたんですと、僕は断定してるんではありません。朝日新聞であれどこであれ、情報源はどこかっていうのは、たとえ裁判にかけられてもほんとのこと言いませんから。それはむしろジャーナリズムの最低限のモラルなんで。朝日新聞がそれ認めたっていう事実はありませんが、僕の聞いた限りでは、さっき言ったような経緯でこういう記事が出たっていうことなんですね。そしてこれについてですよ、まずその、民主党がその情報を流して、それを検察が事実上裏打ちしたっていうことは、民主党がまず流した時に、何かの作戦、意図があるはずですよね。で、普通に考えたら、起訴されるんだから、これはけっこう鳩山さんにとって大変じゃないかと」
一同
「ええ、ええ」
村西利恵
「不利な情報のように思えます」
青山繁晴
「民主党にとっても大変じゃないかと。そこはなかなか、したたかな作戦だと思うんですが、作戦はこうだったと思われます。はい、出して下さい」
村西利恵
「総理の作戦、それは『ウソがあったことを認める』。そして『秘書を辞めさせて連絡もしない』。さらに『すべて検察に任せる』」
青山繁晴
「はい。これはですね、あの、もうあの、実際に表に出てますよね。で、あの、鳩山さんもその、おかしな記載があったと、政治資金報告書に嘘があったってことを事実上ずーっと認めてますね。でも全部秘書が悪かったんですと。私は知りませんと。だからもう辞めさせて連絡もしないと。そしてずーっと鳩山さんが言ってるのは、全て検察にお任せしてるんだと。だから私は何も言わないと」
村西利恵
「何度もそのフレーズ聞きましたもんね」
青山繁晴
「ええ、メディアでどんなに批判されても、あなた自身の言葉はどうしたんですかと言われても、検察にお任せしてると言ってきたんですが、これが僕はなかなか鳩山さんてのは、したたかだなと思うんですが、これソフトなプレッシャーですよね。つまり検察に対してその、良きところに持っていって下さいよというニュアンスが、明らかに感じられるわけですね」
岡安譲
「はぁー、そういうことか」
青山繁晴
「そして鳩山さんはもとはその、総選挙の前は西松事件の捜査を批判もしてたわけですから、あの、これも僕は検察から受けた印象として、鳩山さんのこの言葉をプレッシャーと受け止めてるんだなってことも、実は今朝までの電話で感じたわけです。そして、この3つの作戦にははっきりとした狙いがあると思われます。はい、ちょっと出して下さい」
村西利恵
「狙いはこの2つ。『強制捜査を防ぎたい』、それから『元秘書の略式起訴(罰金刑)だけに持ち込みたい』」
青山繁晴
「はい。で、これはですね、あの、このように事件になった時は、ま、事実上3つあるわけですよ。で、一番厳しいのが強制捜査で、このケース、鳩山さんのケースで言うと、その、公設秘書を逮捕すると。つまり認めてるようでいて、肝心なとこは認めてないんじゃないか、つまり、自分だけがやりました、鳩山総理は知りませんっていう部分は嘘じゃないかと見て、逮捕して、強制的に調べて、同時に家宅捜索もやると。場合によっては事務所だけじゃなくて、鳩山総理の自宅もやるかもしれない。つまり親族からの資金の提供もあるかもしれないから。それが一番厳しくてですね、これやられると鳩山政権は大打撃ですね。しかし一番、一番楽なのは、本当は、もうお咎めなしはありえないわけだから、とりあえず罰金刑。略式起訴ってことは裁判ないんです。これあの、たとえば交通違反の時にキップ切られたら、赤キップ切られたらこうなるっていうのと同じであって、これが一番持ち込みたかった。しかしそれだと検察が納得できない。つまり折り合う点がないから、実はこの真ん中の落としどころがあって、それがこれでしょうということです」
村西利恵
「落としどころはやはり『在宅起訴』」
青山繁晴
「はい。だから逮捕じゃなくて、逮捕はされない、しかし罰金だけではすまない、裁判になります。で、これだったら検察側もいわば面目が立って、落としどころになるんじゃないかということで、この作戦が行われたんじゃないかということなんですよね。で、こう見ていくと、これはあくまでもその、民主党側のこの、作戦であってね、いわばさっきその、検察当局者が認めた通りですよ、検察もその、一部幹部とはいえ、この裏付け取材に来た記者たちに対して、それ実質認めたわけですね。ということは検察もある意味、民主党のこと言えない作戦があるわけですよね。その、狙いがあるわけですね。その狙いは何なのかというと、これもまた僕はちょっと意外な言葉を聞いたんですね。はい、それ出して下さい」
村西利恵
「検察の狙いは『落差をつける』」
青山繁晴
「はい。この落差をつけるっていうのは、ここ(パネルに)出てますが、検察の当局者から電話で、当局者と電話で、これ取材っていうよりは議論してる時です。議論してる時にね、僕はいろいろ検察の批判もしますから、それに対して、いや、今回落差つけたいんだと。で、どの落差かというと、小沢さんと鳩山さんの間に落差をつけたいと。これ、僕は決して賛成できないんですけども、これをかなり明言されたんですね。それ1人じゃありません。複数の、複数の幹部が明言された。で、それに関して、このあとじっくりお話ししていきますが、キーワードとしてはこれです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは『これからも民意』。このあとは小沢幹事長と特捜部の攻防について、そして政治とカネの問題の行方、その鍵を握るのは何なのか、詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「えー、2つめのキーワードは『これからも民意』ということでしたが、お話の最後に出てきたその、検察の狙いである、落差をつけるっていうのは一体どういうことなんでしょうか。続きをお願いしたいと思います」
青山繁晴
「はい。今あの、鳩山さんと小沢さんのそれぞれの顔出てますけど、その、検察による落差っていうのはですね、両方ともその、政治資金収支報告書におかしなことを記載したんじゃないかと検察は見てると。但し問題はその、もとのお金、そのお金の出元、それが何なのか、それが落差があるんだってことを強調したいってわけですよ。で、鳩山さんの方は、あくまで親族の間でぐるぐる回ったカネらしいと。で、小沢さんの方はちょっとあとで言いますけど、違うんだと。で、但しね、僕はその時にね、いや、それ小沢さんのカネはおそらく違うでしょうと。小沢さんが親族から、お母さんから何かお金もらったって話、聞いたことないから。だけど鳩山さんの方もですよ、親族だからいいわけじゃなくて、特に鳩山さんは、いや、お母さんからお金もらったりしてないとおっしゃってたのに、どうももらってたと。ね。それもらってたら、普通は贈与税かかるじゃないですか」
山本浩之
「そうですね」
青山繁晴
「そうすると政治資金収支報告書とかね、あるいは政治資金規正法の問題だけじゃなくて、脱税の問題絡むから、その鳩山さんのその親族からもらってた方もちゃんとやるべきじゃないですかと言ったら、いや、あの、そうかもしれないけど、でもそれにある意味目をつぶってでも、小沢さんのお金の出元は深刻なんですよと、僕に言われたわけです。あくまで検察の言い分ですよ。ね。で、どういう、どういうことかというと、こんな言葉なんです。はい出して下さい」
村西利恵
「『小沢事務所は談合の上前をはねている』」
青山繁晴
「はい。これは、もう一度言いますが、その、あくまで検察側の見立ててであって、小沢さんの側は当然あの、前からこういう趣旨のことは全部、全面否定されてますから、それはあの、公平のために申しておきますが、その、検察の側の見方では、その、政治資金収支報告書になぜ嘘を書かなきゃいけなかったかというと、その、単なる賄賂よりもある意味、ある意味じゃなくて、悪質な話だと。どうしてかというと、その、たとえば今ちょっと出していただきますが」
青山繁晴
「たとえばこのダム、ダムの建設は見直してる民主党政権なのに、この胆沢(いさわ)ダムというところがあって、これは小沢さんの地元のダムなんですね。これまあ時々っていうか、何度も何度も問題に浮かんでくるダムではあるんですけど、このダムを1つの例として、あの(胆沢ダムの動画が流れる)今映ってますけどね、このダムを1つの例として、これだけじゃなくて、その、ダムをはじめとする公共工事に関して談合が行われていて、しかもその談合の仕切りを、もともと小沢事務所が絡んでやっていて、そして談合ですから、要するに本来は安い工事費でできるはずが、工事費膨らむわけだから、儲けが膨らむわけですね。膨らんだ儲けのかなりの部分をピンハネして、ね、小沢事務所にそのお金が入って、それだから政治資金収支報告書に嘘を記さなきゃいけなかったと。これ、もう一回言いますが、検察側のあくまで一方的な見立てですけれども、だから悪質だから、その、落差をつけたいと。鳩山さんの方はその、ひょっとしたら贈与税の問題もあるかもしれないけれども、しかし親族の中でぐるぐる回してて、鳩山さんがいみじくも言われた、自分は恵まれた家庭に育ったから、こうやってルーズなんですということも含めてね、僕はその言葉もおかしいって言ったんですが、検察側はむしろね、ま、それはいわば鳩山さんの本音であって、いわばまあそういう範囲のことなんでしょうと。しかしこっちの、その、談合とか、その、談合したもののお金のピンハネとか、もっと悪質でしょうと。だから鳩山さんの方はその、在宅起訴で終えて、その、つまり在宅起訴ってことは、鳩山さん本人や、あるいはお金を送った側の親族について責任を問わないってことですね、これ実質的に」
一同
「うーん」
青山繁晴
「さすがにそうは、今朝までの電話で検察側は僕に言わなかったけれども、でも結果としておそらくそうなるわけですよ。で、新聞報道でも、鳩山さん本人については立件せずという見通しが強まったと、書いてる新聞もありますね。全体にそういう方向になってて」
山本浩之
「ということは、そっち(小沢)はどんどん行くってことですか」
青山繁晴
「ええ、そう思うでしょ。それだったらまだね、ある意味まだマシだと思うんですよ。世の中の公正が保たれると思うんですが」
村西利恵
「違うんですか」
青山繁晴
「そうじゃなくてですね、起きたことは、共同通信のこういう記事が出たんですよね。はい」
村西利恵
「また改めて内容を見てみますと、『水谷建設の関係者が東京地検特捜部の調べに対し、「2004〜2005年、小沢幹事長側に計1億円の現金を渡した」と供述した』と」
青山繁晴
「はい。これあの、もう一回言いますと、これ西松建設じゃなくてね、水谷建設ってとこなんですが、その、さきの胆沢ダムを含めてですね、ダム工事に水谷建設であれ西松建設であれ、そういうところが絡んでいて、そのうちの1つなんですよ。で、この元会長の64才の人がね、あの、ま、被告ですけれども、被告っていうか、もうすでに有罪判決を受けて服役中の人がですね、調べられてる途中に、実は小沢さんのサイドに合計1億円の現ナマを渡しましたと供述したと。ね。これが突然、共同通信の特ダネで出たわけです。で、朝日新聞や読売新聞は、むしろこの記事を未だに無視してる。でも共同通信の加盟社の地方紙とか、あるいは産経新聞はこれを実質的には報じてるわけですね。産経新聞はまぁ5000万と書いてるわけですけれども。これに対して小沢さんはどういう反応してるかというと、こうです」
村西利恵
「『事実関係を聞いたが、まったくでたらめな報道だ。日本のマスコミ報道のレベルに疑問を呈したい』」
青山繁晴
「はい。で、但しね、これ念のために言っときますが、これ小沢さんがこれを、あの、全くでたらめな報道だと、ね、全否定したのは、これ(共同通信記事)に絡んで、その、さっきの、これから裁判になるところの大久保さん、元公設第一秘書が水谷建設から接待受けてたって記事がそのあとに出て、それを聞いた記者に対してこう答えたんですよ。で、このことそのものには小沢さんは未だに公式に発言してない。ま、無視してるわけですよね。しかし、いずれにしてもそれを含めて全否定をしてるわけです。で、これについて、これ明らかにその、検察側からリークされてるし、で、この件は民主党の側が先に情報提供したって話が全然ないから、これ検察に、これどういうつもりですかってことを聞いたら、こういう話なんです」
村西利恵
「『その供述はあったと聞いている。立件できるかどうかは分からない』」
青山繁晴
「はい。これどういう意味かというとですよ、つまり水谷建設の元会長がその、供述したけども、その裏付けがとれずに、これ分からないと言ってるけど、要するに立件できないわけですよ」
一同
「はぁー」
青山繁晴
「力不足で、はっきり言うと、証拠を集めきれなかったってことですよね。で、立件できなかったけども、その供述があったんだから、西松事件の裁判に活かしたいという意味にしか、これとれないわけですよ」
一同
「ああー」
青山繁晴
「で、僕がその、そういう意図ですかと聞いたら、もうはっきり言うと、電話が切られちゃいました。ええ。それはあの、ま、そこまで喋っただけでも異例なことは異例なことだしね、あの、ま、仕事中ってこともあって、もう電話は切られちゃったんですが、切られたってことは、その、さっきの小沢さんが、わかんねぇって言った時は違う意図があるのと同じことだと、僕は理解してるわけですよ」
一同
「(笑)」
青山繁晴
「そうするとね、その、最後にね、公平に言わなきゃいけないのはですね、ちょっと、もうこれから、あの、(パネルを)変えていただいて、残念ながら政権交代はしたけれども、総理と幹事長っていう、まあ両トップにお金の問題が依然としてつきまとってて、自民党支配の50年間とそこは変わらないんじゃないかということがあってですよ。で、まあ東京地検特捜部はそこに切り込んで来たのは事実ですよ。たとえばロッキード事件で田中角栄さんを逮捕したり、闇将軍と言われたのに逮捕したことはあったと。で、その捜査にも、実は批判は未だにあるわけですよね。田中角栄さんが本当はアメリカの石油資本に抵抗したから、意図的にやられたんだっていうことも言われる。しかし、さはさりながら検察はずいぶん頑張ってきたわけですよ。ちょっとそれ、その頑張りから比べると、今回の件は僕としては納得できてないですよ。納得できません。というのは、一つはですね、その、落差をつけるっていうのはあまりにもやっぱり意図がありすぎる。ね。僕、国策捜査って言葉は使いませんが、あくまでも証拠に基づいて捜査っていうのは全て行われるもんであって。証拠があったら全部摘発できるわけじゃありませんよ、世界中の泥棒を捕まえるのは無理です。やっぱり悪質なところからやっていく、特に責任の重い人の犯罪をやる、だから総理とか与党の幹事長がターゲットになる、それは僕はやむをえないと思ってる。それをもって国策捜査と言うわけにはいきませんが、しかしその、たとえば鳩山さんについて、庶民感情から言っても、お母様からもらってたら税金払うべきじゃないですか。そこをあえて無視して、わざと差をつけるっていうのは、僕はこれはやりすぎだと思います」
一同
「はあ、はあ」
青山繁晴
「それからもう一つはですね、その、たとえば小沢さんの問題について真偽は分かりません。小沢さん否定してるし。しかしあくまでも裁判というのは証拠で、あの、固まったもの、立件できるものだけを裁くんで、立件できなかったものを持ち出して、その、裁判官にとって、裁判官の心証形成が検察に有利なようにしたいっていうのは野心を持ちすぎだし、裁判の根幹を誤ることになる。だから僕はこの検察の捜査の問題で、ずーっと前から言ってきましたが、この国を貶めないでもらいたいと。というのは、私たちの国は司法制度がアジアで一番、たとえば、いや、ほんとは唯一確立されてて、公正な裁判と公正な捜査が行われるってことはね、大事なんですよ。特に警察ははっきり言って、冤罪事件たくさん生んできたじゃないですか。その、選挙違反も、あの、人殺しも。しかし地検の特捜部は権力に対して公正な捜査をやってきて、裁判も公正に行われるってことが大事なんで、ここで検察が苦しいからといって、そういうことをやるべきじゃない。そして民主党も情報操作をすべきじゃない。しかし最後に言えるのは、つまり民主党も検察も世論を気にしてる。民意を気にしてるってことだから、さっき、これからも民意って書いたのはそういう意味なんです。決めるのはあくまで私たちの民意が決めるということを、理解していただきたい」
山本浩之
「そうすると、一つ伺いたいんですけど、その、新聞にそのリークをしたのは検察ではなくって、民主党って話が一番最初に出ましたけれども、それをすることによってメリットというのは、民主党にとってのメリットっていうのは何なんでしょうか」
青山繁晴
「いや、だから鳩山さんのその事件について逮捕とかっていう、その、強いところに行かずに在宅起訴だけで行って、鳩山さん本人はお咎めなし、そうするとまさしく民意として、ああ、それだったら鳩山さんはこのまま総理続けていいですねって、そういう民意になると、民主党は読んでるわけですよ」
山本浩之
「ああ、つまり観測気球なわけですね」
青山繁晴
「観測気球です」
山本浩之
「僕たちはそれを見てどう反応してるかっていうのを、見てるという意味ですか」
青山繁晴
「そうです、はい」
村西利恵
「声が挙がらなければ…うん」
青山繁晴
「総理大臣がそれでいいのか。ね。それも含めて、あの、私たちの声の挙げ方を見てるわけですから、民主党も。いや、つまり与党も検察庁もですね。だから僕たちが声を挙げることが大事だと思います」
山本浩之
「はい。ありがとうございました。えー、“ニュースDEズバリ”でした」
____________________________内容紹介ここまで
私たちは声を挙げるべき、ほんとそうなんですが、今日、別の番組見てたら信じられないことを放送してて、愕然としました。
というのは、関西名物のマターリ番組・毎日放送「ちちんぷいぷい」で「鳩山総理の献金問題、黙認できますか?」って街角アンケートをやってたんですが、何と「黙認する」が72%って結果だったんです。
何じゃそりゃ!?絶対おかしいって!!
しかも、その理由がまた信じられへん!
VTRでコメントが流れたのは、アンケートに答えた中の5〜6人の女性(20代〜50代ぐらいで全員主婦っぽい)なんですが、そのうち1人の女性が黙認する理由としてこう言ったんです。
「だってせっかく政権交代したんだから。自民党の政治を変えてほしいから」。
ちょっと奥さん!だったらそこはむしろ「せっかく政権交代したんだから、自民党時代と違って政治とカネの問題はきちっとすべき。だから黙認できない」って答えるべきちゃうのん?!
青山さんも言われてたように、自民党時代と同じことやってるようじゃダメだし(ましてや総理大臣や与党幹事長という政治の中枢の中枢にいる人がですよ!)、国民の側もそれを黙認してるようじゃ、政治は何にも変わりませんよ。
あと、他に「鳩山さんの献金問題は選挙前から分かっててみんな投票したんだから、黙認せざるをえないでしょ」などと言ってる人もいて、もう開いた口が塞がりませんでした。
(ちなみにコメントが放送されたのは1人を除いて全員「黙認する」派のコメントでした)
この番組や大阪のオバチャンに限ったことではありませんが、麻生さんのことは金持ちだ(庶民感覚がない)ってだけで叩いてたくせに、同じ金持ちでもハッティはセーフと主張するマスコミや国民って、一体どういう感覚なんやろか?
たとえば「ホテルのバー通い」「漢字の読み間違い」と、「虚偽献金」「脱税疑惑」とでは、どっちが重たいのか。それすら見分けがつかなくなるほど、マスコミはおかしくなってるのか。また、国民もそんなマスコミにそこまで洗脳されてしまってるのか。
まさに暗澹たる思いです……(T^T)
※拙ブログ関連エントリー
・【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし
※参考リンク
・ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
青山さんのブログです。ご本人に直接コメントが送れます。
・誰にも手渡してはならない自由意志
拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。
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