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「アンカー」外交&安保は?各党マニフェスト点検とクリントン訪朝

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■8/5放送「アンカー」青山繁晴の“ニュースDEズバリ”

外交&安保は?各党マニフェスト青山点検

090805-16shamin.jpg 各党マニフェストが出揃いましたが、外交・安全保障はどう記述されているのかを、民主党と自民党を中心に青山さんが比較し、問題点を提起。

 コーナー前に、クリントン元米大統領訪朝のニュース及び青山さんの解説がありました。そこの解説は箇条書き、続いてコーナー導入部〜本編は完全起こしでお送りいたします。

 なお、本日はメインキャスターの山本浩之キャスターが夏休みにつき、岡安譲キャスターが代わりを努めています。で、もう一人、ふだんはいない林弘典キャスターも同席。

 間投詞(「あの」「その」など)や言い直しもできるだけ再現しました。但し、細かい相づちなどは支障のない範囲でカットしています。
 画像はYouTubeで拾ったビデオからキャプチャさせていただきました。


 内容紹介ここから____________________________
 
米・クリントン元大統領北朝鮮電撃訪問、女性記者とともに帰国の途に(FNN8/5)

 …………以下、青山さんの解説(要旨)…………

●アメリカ政府が公式に言っている「これは私的な訪問です」は嘘。チャーター機の莫大なお金は誰が払う?クリントンさんがポケットマネーから出すとは考えにくい。帰りに給油だといって米軍基地に寄った。これは私的な訪問か?

●これらはいろんな説明つけるのかもしれないが、逃れられないことが1個あって、クリントン元大統領が行く前に、ヒラリー・クリントン国務長官つまり政府の一員がこういうふうに言った。2人の記者の問題については北朝鮮が恩赦を出してくれることを期待すると。ということは、2人を拘束したのは正しいんだと、それに対して処罰したのもやむを得ないんだと。いわばボールを投げてから夫のクリントン元大統領が行ってるから、要するにアメリカ政府が北朝鮮との交渉で道筋作ったところでクリントン元大統領が行ってることは明らか。これを私的な訪問と言う自体が、同盟国であり北朝鮮の脅威を受けている日本に対して無礼なことだと思う。

●どうしてそんな嘘をつかなきゃいけないかというと、アメリカには一種のトラウマがあって、訪朝は2回目。カーター元大統領が94年に行った時、行って下さいとお願いしたのはまさしくクリントン。この後カーターは金日成国家主席と会談して、その時、何と北朝鮮は核開発をやめると合意した。やめる代わりに原子力の平和利用するから軽水炉の原子炉作る、それ全部、日本やアメリカや韓国が作ってくれと。要は日本の技術力とお金を期待した。そして実際に北朝鮮で工事をやって、それが途中で突然北朝鮮が濃縮ウランを開発、つまりウラン型の原爆を開発してるという趣旨の発言をして、後で否定はしたが、それで工事が止まった。今、日本政府は、外務省HPを見たら分かるが、北朝鮮にカネを返せと求めていますとなってる。返すわけはない。

●今回またそれと同じことをくり返してる。それも北朝鮮が2人の女性記者という人質を使って同じくり返しを企んでると分かってるのに、やるということだから、いや、私的な訪問でとなってる。もっと深い部分でどうしてなのかというのは、この後コーナーで。

 …………以下、“ニュースDEズバリ”全文起こし…………

岡安譲
「だから私たちの日本の立場も含めてですね、この後の青山さんのコーナーも実はこのクリントン元大統領の訪朝が非常に深く関わっている」

青山繁晴
「はい。その通りで、あの、この後コーナーに行きたいんですけど、ちょっとあの、皆さんがやっぱり関心強いこと1つ付け加えておくと、要するに朝鮮中央通信を始めとした朝鮮メディアが伝えてるその、今回の写真でやっぱりおかしいなと思われたと思うんですね」

村西利恵
「健康状態の悪化が伝えられていたのに…」

青山繁晴
「ええ、あの、これちょっと打ち合わせなしでやってるから出るかどうか分かりませんが、その、座ってる写真のクリントンさんとその、金正日さんのこの大きさの違いとですよ、あの、立ってお2人が映ってる写真とあの、これ全然ね」

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青山繁晴
これ(立ってる写真)だとそんなに背が違わないように見えるじゃないですか」

村西利恵
「しかも血色もいいように見えるんですよね」

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青山繁晴
「で、これ(座ってる写真)だとすごく大きさが違うように見えるでしょ。それで僕はあの、クリントン大統領には実際にあの、2回お会いしてますけれども、あの、背はまあアメリカ人としては普通プラスアルファぐらいだけど、全体にすっごいでかいんですよ。グリズリーみたいにでかい」

岡安譲
「クマ。ええ」

青山繁晴
「で、金正日さんと会ったことはないけども、金正日さんが小柄だってのは世界でよく分かってるわけだから、座ってる時にはちょっと操作しにくいから、立ってる写真についてやっぱり操作したんじゃないかなって疑惑は、早くもその、各国の当局がこれ関心持って調べてるわけですよ。調べてるけどね、あの、何が言いたいかというと、要するに北朝鮮の宣伝にそうやって使われてますよということなんですよ。今後も使われますというところがね、この写真からも窺えますねということなんです」

岡安譲
「だからほんとにそういう意味ではアメリカは北朝鮮の術中にはまってほしくはないんですが、ま、今回もう行ってしまったものはしょうがないとして、じゃあ私たち日本の立場は一体どうなるんであろうと」

青山繁晴
「はい。でね、これは前回のカーター訪朝の時より悪くなってんですよ。というのはね、カーター訪朝の時はさっき言った通り、日本の技術力やカネを引き出されようした。それはけしからんけれども、でも日本の存在感すごい大きかったわけじゃないですか。要するに日本がいなかったら北朝鮮問題は解決できないってことでもあった。今回は全然もう日本と関係なくやってるわけです」

岡安譲
「全く無関係の……」

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青山繁晴
「はい。だから日本の存在抜きにしてアメリカは動いてるってことで、その、94年の時より、15年前よりもすごく悪くなってるってことなんですよね。で、その上で、いいですか、あの、今日のコーナーに入っていきたいと思うんですけれども、今日の“ニュースDEズバリ”コーナーは先週皆さんにお約束した通り、あの、マニフェストをやりたいんですね。あの、各党ようやく出揃いましたから。で、出揃ったマニフェストを全部積み上げたらこれぐらい(両手で20cmぐらいの高さを示して)になるわけですけどね、その中でその、外交・安全保障だけ取り出すとだいたいこれぐらい(上の画像参照)の厚さになるわけですよね。この外交・安全保障のことに今日はあの、絞ってやりたいと思います。それどうしてかというと、まさしくこれが理由です(フリップ出す)」

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岡安譲
「『クリントン・ショック』」

青山繁晴
「はい。あの、今、お話ししました通り、その、クリントンさんの今回の訪朝というのは、日本にとってはこれ、クリントン・ショックとしてあえて受け止めるべきだと思ってます。すなわちもう世界の中で日本の存在感が失われていってて、あの、アメリカみたいな同盟国からもその存在感が失われてて、日本抜きでアジアの問題が解決されようとしてる。そういう時にその、この総選挙で外交・安保を争点にしないでいいんでしょうかということ、それを中心に考えたいと思います」

岡安譲
「はい。日本の未来を大きく左右する安全保障について、コマーシャルのあと青山さんの解説です」

(いったんCM)

岡安譲
「クリントン元大統領の電撃訪朝はまさに日本の安全保障上、クリントン・ショックとも言うべきで、今こそ日本の安全保障が議論されるべきなんだということを青山さんは先ほどおっしゃいました。それでは詳しい解説をお願いします」

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青山繁晴
「はい。あの、こうやってようやく各党のマニフェストが出揃ってきたんですけど、あの、今日最初にね、安全保障の話に行く前にね、一言やっぱり皆さんにお話ししておきたいと思うのは、このマニフェストって言葉ね、これほんとは嫌ですね」

村西利恵
「なぜですか?」

青山繁晴
「何で日本の選挙にこうやって外来語を使わなきゃいけないのか。あの、さっきの裁判員制度じゃないですけど、僕これあの、当初から反対で、今も反対なんですよ。ただ、まあもうしょうがない(笑)。あの、こうなったら定着させるしかしょうがないでしょうが、それだけによけいね、これやっぱり原点をもう1回、一瞬だけ確認しておきたいんですけどね、これマニフェストってこの、ここにちょうど文字がありますけどね」

村西利恵
「綴りがあります、はい」

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青山繁晴
「これあの、普通の英語だったらここまで(tまで)ですけど、最後にO(オー)が付いてる。これもともとイタリア語が始まりですね。で、マニフェストってそのイタリア語の意味は、あの、英語で言うとDeclaration、日本語で言うと宣言っていうことであって、つまりあの、こういう理念をはっきり宣言しますよと、パチッとこういう原則を決めてしまって、だからこの原則の下にいろんな個別の政策がぶら下がりますよっていうことなんですね。従って安全保障に限らず、あの、このマニフェスト、あの、特に今回の総選挙では、たとえばあの、子供のいらっしゃるご家庭にどういう手当を行うかというのがね、ま、各党その、やっぱり出し合いみたいになってて、そこは競争になってるでしょ。でも、たとえばそのことについてマニフェストの本来の姿で言うと、たとえば日本の人口はこれから減ると言われてるけれども、しかしたとえば1億人まではね、減ってもしょうがないけど、ここは絶対に確保すると、ね。ま、それが9000万人でもいいですけど、その、ちゃんと合理的な理由をつけて、たとえば1億人だけは絶対確保しますと。で、そのためにはどうするかと。で、この1億人ってたとえば数字があって、そのためにはその、私たち、たとえば僕自身も増税にも耐えて、その1億人を守るためにこういう負担をしますというふうにやるべきなんですね。その肝心なその理念、この国のその、姿っていうものについてのやっぱりマニフェストはあの、全体に弱いなというのがやっぱり感じますね」
 
岡安譲
「で、この部分ですよね、要はね。根本の部分ですよね」

青山繁晴
「根本の部分ですね。で、その根本の部分弱いっていうのがやっぱり安全保障にも影響してると思うんですけれども、この、各党のマニフェストの安全保障を点検するために、やっぱりさっき今日の最初のキーワードがクリントン・ショックって出した通りにですね、クリントンの、クリントンさんの電撃訪朝って一体何なのかっていうことをね、やっぱりあの、もう一度このコーナーで掘り下げたいと思うんですね。で、えー、いいですか、ちょっとこれ(パネル)とりあえず変えていただけますか」

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青山繁晴
「で、ま、この電撃訪朝なんですけれども、さっきあの、一般の普通のニュースでも少しありましたけどね、あの、大事なことはアメリカと北朝鮮との間で、すでにこう水面下の交渉がけっこう行われていたと。で、実はその交渉の始まりっていうのは実質的に、おそらく拉致事件なんですよね。これ日本人の、私たちの同じ日本人の拉致事件のことを言ってんじゃなくて、この場合は。要するにアメリカ人の女性記者2人がその、不当に、不法に北朝鮮に入った。で、身柄拘束されたってことになってるけども、そんなに簡単に中国と北朝鮮の国境が越えられるのかと」

一同
「うーん」

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青山繁晴
「かなり疑問があるわけですよ。だからひょっとしたら、もちろんよく分かりませんけれども、ひょっとしたら北朝鮮が狙いをつけていて、その、中国領にいるか、あるいはそのギリギリの所にいるところを拉致した疑いもあるわけですね。で、その2人の身柄をとったところからその、アメリカとそれを交渉材料に使うってことは明々白々に分かってて、いわばその、アメリカは交渉に応じること自体も本当はかなり苦しい話なんだけれども、しかしアメリカ合衆国のそれこそ理念として1人の国民も揺るがせにできないから、これアメリカは交渉せざるを得なかったわけですよ。で、その足元を見た北朝鮮は、あの、この2人の女性記者が属してるテレビ局は実はゴア元副大統領がその創設に関与したテレビ局だから、当然ゴアさんを出したわけですよ。ゴアさん、まあ有名人でもあるし。それをパーンと蹴ってですよ、あの、クリントンさんでなきゃいけないってことを言って、で、それにアメリカは応じたわけですね」

村西利恵
「名指ししてきたんですか」

青山繁晴
「ええ。で、名指ししてきた理由はこれ本当はその、クリントンが大統領の時にですよ、さき言ったその、北朝鮮にやさしく出てですよ、君たちが核を捨ててくれるならば、その、原子力を全部作ってあげましょうって話をした…」

村西利恵
「いい思い出があるわけですね」

青山繁晴
「ええ、そうです。要するに北朝鮮に甘いと。その甘い背景は本当は、たとえばクリントン夫妻が中国から資金援助を受けてきたといわれる事実があるから、こういうの全部加わって指名してきたわけですね。で、それに対してもうパッといわばかなり早い時期にこれ乗っかっていったわけですから、いわば満額回答ですよね。で、満額回答するにはもちろん理由があるわけです。整理してみると、この満額回答の理由は実は2つあると思われます。はい」

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村西利恵
「その理由の1つめは、日本の公安当局の見方は『金正日総書記はすい臓がんの可能性が高い』」

青山繁晴
「はい。これあの、実はあの、すい臓がんかもしれないっていうのは、最初に韓国での報道がありましたしね、あの、言われてはいるんですが、ここに可能性が高いとあえて書いたんですが、本当はその公安当局、これ複数ですけども、幹部からはもっと僕は断定で聞きました。聞いたのは今からちょうど10日ぐらい前です。で、えー、実は日本の公安当局っていうのは、ここ2〜3年その、北朝鮮の情報については非常に充実してて、で、特にその金正日さんの健康あるいはその、病気治療に関わる情報についてはたぶん世界で一番、トップを走ってると思います。中国を別にするとですね。で、公安当局の幹部の中には、僕に、これは第一次情報だとおっしゃった方もいらっしゃるんです。第一次情報っていうのはつまりこの、治療に直接関わった人間から確認してるって言うんですね」

岡安譲
「直接…」

青山繁晴
「これ非常に重要な情報なんですね。で、その情報によればすい臓がんであって、これがその進行しているすい臓がんですと。で、これはアメリカももちろん知ってる話になっていまして、一言で言うと金正日さんはいつ万一のことがあるか分からない、つまりいつ亡くなるか分からない状況っていうのを、アメリカはそういうふうに考えていると。で、金正日さんていう存在はですよ、非常にしたたかで、その、つまりしんどい相手だけれども、少なくとも今までね、したたかに交渉してくる。で、たとえばテレビとか朝鮮中央通信でその、大げさなこう脅しはあってもですよ、それから核を開発しミサイルを作っても、いきなり戦争に行くって可能性は実は金正日さんにおいては、したたかだからこそなかったわけですね」

岡安譲
「暴走はしなかったわけですよね」

青山繁晴
「そうです。だから逆に言うと、金正日さんが生きてる間に、しかも過去交渉相手だったクリントンさんを出して、この間に交渉しなきゃいけないっていういわば焦りがあったと思われるんですね。で、それはもう1つの理由にもつながってます。はい、出して下さい」

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村西利恵
「その理由の2つめは、新・朝鮮戦争の危険性」

青山繁晴
「はい。これあくまで危険性ですけれども、あの、先週の『アンカー』ですね(正しくは先々週7/22放送分)、でお話しした通り、金正雲さんというわずか26歳の人が指名されるウラには、金正日さんのしたたかな意志というよりは、それをコントロールしたい集団がいて、その集団は軍部の中の最強硬派であると。で、金正日さんがまだあの、後継譲ってもですね、健在ならばアレだけれども、まだマシだけれども、もし亡くなるとするとですよ、そしたらそのそういう強硬派の軍部がこれ、新・朝鮮戦争と書いた通り、昔のようなあの、大規模な戦争が起きるんじゃなくて、それこそ違う意味の人質作戦、たとえばソウルに入っていって病院・学校占拠して、こないだ話しましたね、そういう危険性をこれも『アンカー』でお話しした通り実際に感じているから、全部を総合するととにかくこの人(金正日)がクリントンさんと会談できるぐらいの状況の時に行かなきゃいけない。それもおそらくね、病状に波があって、いい悪いがこうやって来るから、いいという時にパッと行かなきゃいけなかったというのが、今回の電撃訪朝の真相であろうと思われるわけですね」

一同
「うん」

青山繁晴
「で、あの、それを考えますとね、えー、今まで言いました通り、日本の存在感の問題が出てくるんですが、ここでね、あの、今までのコーナーであんまり言わなかったこと1つ言うとですね、あの、たくさんメール頂くんです、視聴者の中からね。で、さっきの裁判員と同じように、その、メールのレベルってけっこう高いんですよ。で、その、今回頂いた、今朝頂いたメールの中にですね、あの、青山さんに聞きたいと。で、何を聞きたいかというと、その、2人の女性記者っていうのはほんとは拉致されたかもしれませんねと。ね。で、その日本人の拉致については小泉総理、つまり現職の総理が行ってもですよ、その、ごく一部を返してもらったけども、全体の解決は全然なくて、ところがアメリカの場合はその、クリントン元大統領が行ったらパッとその、人数の違いはあってもパッと解決してしまうと。この違いは一体何なんでしょうか、この違いは本当は小泉さんだクリントンさんだというんじゃなくて、国のあり方として、その外交や交渉がその、バックに軍事力があって、その、戦争するわけじゃない、むしろ戦争起こさないための軍事力があってですよ、そのプレッシャーもこうお互いにぶつけ合うから、アメリカと北朝鮮はパッと話がまとまって、日本はそれがなくてムニャムニャだから、その、実は解決しないんじゃないですかというメールが来まして。で、これは僕はその、政治家より先に国民の方々の目が覚めていってるなと思うわけですよ。だから政党はあの、このあとお話ししますけれども、マニフェストの中で外交・安全保障についてはっきりした言葉がなかなかないんですが、いや、有権者の方はちゃんと目が覚めてるなと思うわけですね。で、それだからこそ今日思うのは、あの、2つめのキーワードはこれなんです、はい(フリップ出す)」

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村西利恵
「ここでズバリキーワードは『ぼくらの責任』。先週出揃った各党のマニフェストの中で、安全保障はどのように唱われているんでしょうか。CMのあと詳しく解説していただきます」

(いったんCM)

岡安譲
「青山さんの2つめのキーワードは『ぼくらの責任』でした。国や政治家の責任ではなくて『ぼくらの責任』というのは一体どういうことなんでしょうか。解説お願いします」

青山繁晴
「はい。あの、まずマニフェストを個別に具体的に見ていきたいんですけども、まず、ひょっとしたら政権取るかもしれないですから、民主党から見ていきましょう、はい」

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村西利恵
「民主党のマニフェストがこちらです。安全保障についてとされるのが、この7の外交と書いてあるところですかね」

青山繁晴
「これ、あの、ま、実物の接写というふうになってますが、これあの、実物、これなんですね。ちょっと映していただけますか。あの、次期総理かもしれない鳩山さんの顔が表紙になっててですね、これあの、ま、わりと読みやすくなってるわけですよ。彩りでね」

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岡安譲
「カラーとか、写真もあってね、うん」

青山繁晴
「あのー、コンパクトだし読みやすくはなってるわけです。そしてこれあの、全部で23ページあるんですけど、これ順番に、実際に僕が最初に手にした時も、こうやって見ていくとですね、その、やっぱり外交安保の専門家のはしくれですから、それどこにあるかなーってことを思いながら読んでいくと、これ、ないんですよ全然(笑)」

一同
「うん…」

青山繁晴
「全然出てこなくて、めくってもめくっても出てこなくて、それで23ページがもう終わりそうになった22ページになってこれ(パネル示す)が出てくるわけですね。で、これがですね、皆さんこれもう1回ちょっとね、今日カメラの人大変ですけど見てくれますか。(ページめくりながら)こうやってカラー刷りじゃないですか。ね。こうやってカラー刷りでしょ」

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村西利恵
「写真も入っていて…」

青山繁晴
「それで大事なところは、たとえばこれ約束1の1なんですけど、赤でしょ。ずっとめくっていって、最後のやっと外交・安保が出てくるかなってところになったら、突然これ、全部白黒なんです

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岡安譲
「モノクロですね(笑)」

村西利恵
「経費削減したんですかね(笑)」

青山繁晴
「それでまずね、この白黒問題をね、あの、民主党の中に外交・安全保障に詳しい議員けっこういますね。前も言ったと思いますけど、ほんと世界に出しても恥ずかしくない議員が複数います。その人たちに電話して聞いてみるとね、これは、あの、まあ自分たちも不満なんだと言いながらですね、要はその、赤で示してるのはですね、5つの原則とか5つの策、策って政策の策ですね、えー、それからさらにそれを受けて5つの約束、そういうものに外交・安保は全部入ってないと。ね。だから赤で表示できないと。だから入ってないから最後は白黒になっちゃったんだと。まあ正直というか分かりやすいというかですね、これはやっぱり5つの原則、5つでも6つでもいいんですけど、原則とか策とか約束の中に外交・安保がなぜ入らないんですか。たとえばですよ、その、外交・安保の中には拉致問題だってあるわけでしょ?それが何で原則とか策とか約束にならないのか。それほんとに不思議で、その上にですね、ここにその、外交ってあるように、これ安全保障っていう文字がないんですよね。これ、どこにもないんです。で、あの、ま、あえて英語で言えばNational security、国家安全保障というものがマニフェストに出てこないっていうのは、僕は知らないです。今まで見たことがないわけですね。で、これがどうしてなのかっていうことについて、その、さっき申しましたその、民主党の中で外交・安保に関心の強い議員たちと話をしてるとですね、まあこういう話をするわけですね」

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村西利恵
「『安全保障について話しても党幹部は相手にしてくれない。社民党に配慮しているんだろう』」

岡安譲
「えー」

青山繁晴
「はい。まああの、この社民党に配慮っていうのが実は大事なところですね。これ複数の議員の言葉を、ま、ドッキングはしてるんですけどね。あのー、これは皆さんよくご承知だと思いますけれども、今回の総選挙で民主党が仮に単独過半数を取っても、参議院は来年夏の参議院選挙やるまではですね、状況変わらないから、参議院では民主党は過半数ないんですよ。で、今のところは社民党・国民新党と組むってことになってて、特に社民党の協力がないと、その、民主党政権になっても衆参ねじれが変わらないってことになって、福田内閣はそれでぶっ潰れたようにですね、鳩山内閣になっても潰れかねないってことで、どうしても社民党にその、配慮しなきゃいけないと。ところがその社民党に配慮してることがミエミエになってきたら、動き出したのがアメリカであってですね、実はそのアメリカからこういう話があったんです。はい、出して下さい」

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村西利恵
「『連立を組む相手は社民党ではない方が望ましい』」

青山繁晴
「はい。そもそも今のオバマ政権は、政権の中に知日派あるいは親日派の人は極めて少ないんですが、その中の大事な1人がですね、1人を窓口にして、実はその、民主党と水面下でずいぶん摺り合わせをやってるわけです。岡田幹事長をはじめとしてですね。その中で、ま、いろんな話が出てるんですが、いわば一番どぎつい話としてですね、あの、政権、衆議院で勝っても政権取るためには連立組むよりないと。それ社民党でない方が望ましいと」

村西利恵
「もう牽制してこられてる…」

青山繁晴
「ええ。つまりその、社民党でない方が望ましい、じゃあ誰と組むのというところはさすがにね、いくら何でも内政干渉が過ぎるから、そこまでいちおう言ってないことになってるけれども、これもうミエミエ、バレバレの話であって、自民党との大連立でない限りは、これもう公明党なわけですよね。で、そうするとですよ、その、社民党の方にも顔向けなきゃいけない、その、いや、公明党の方も顔向けなきゃいけない云々かんぬんになると、要は安全保障の4文字はやめようっていう話になった

岡安譲
「ああー」

青山繁晴
安全保障隠しになったっていうのが、少なくとも僕があの、公平を心がけながら党内を取材していくとそうなる、そうなってしまうわけですね。で、あの、その上でですね、もうちょっと具体的に見てみましょう。はい」

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青山繁晴
「はい。で、こういうふうにこの、安全保障って文字はないんだけども、いちおう最後の項目、7番って最後の項目…」

村西利恵
「はい。先ほどの7番、丸してあった部分ですね」

青山繁晴
「外交のところで、実際はまあ安全保障に関わるところがいろいろ出てくるわけです。中身見るとですね。で、こうやってあの、きちんと書いてあって、たとえばこのFTAなんか僕は面白いと思いますけれども、この一番最後のところ、やっぱり注目せざるをえない。で、日米地位協定の改定を提起し、ってまず書いてあるんですけどね。日米地位協定って何かと言うと、すごい簡単に言うとですね、あの、日本にアメリカ軍がいますね。そのアメリカ軍の兵士が犯罪を犯すことはよく起きました。その、犯罪を犯したアメリカ兵を調べる権利、たとえばですよ、これ他にもいろんなこと書いてあるんですけど、たとえば問題になったのはずっとそれでね。その、アメリカ兵が犯罪を犯してもその、検察が起訴するまでは、日本側の方はそれあの、ちゃんと調べることはできないっていうのがあって、それをその、変えましょうと、日本が最初から自分で捜査できるようにしましょうってこと、民主党ずっと言ってきたのに、それがその、改定を提起し、になってるわけです。問題提起の提起。だから提起するだけしか約束できないと。で、これ逆に言うと、アメリカが嫌だと言ったら、これ提起したけどダメですねって話になるわけです」

村西利恵
「ニュアンスが全然違いますね」

青山繁晴
「はい。で、それからこれ、米軍再編や在日米軍基地のあり方についてもって書いてありますが、見直しの方向で臨むって書いてあるけど、これ何を、何かもわもわと言ってるけど何を言ってるかというと、ほんとは沖縄の普天間基地のことを言ってるわけです。アメリカ海兵隊のですね。普天間基地は今、住宅街にあっていつ事故が起こるか分からないし、ヘリコプターの音がうるさすぎるから、移転は決まった。で、それを今までの自民党を中心とした政府は、日米政府の間の合意でですね、同じ沖縄県内の名護っていう所に持っていくって決めたわけですよ。で、名護にそれ反対非常に強いから、民主党は、いや、県外かあるいはアメリカの国内に持って帰れって言ってきたんですが、その、普天間と書かずにですよ、はっきり言うとその、ごまかした上にですね、見直しの方向で臨むと。ね(一同笑)」

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岡安譲
「あやふやですねー(笑)」

青山繁晴
「だからアメリカが、いや、やっぱり名護にしてくれって言ったら、やっぱりそれはしょうがなかったねって話になると。で、ということは、これはそのさっきの連立相手の、相手になるかもしれない社民党や公明党への配慮だけじゃなくて、その、アメリカにずーっとこう配慮するっていう、そのね、その、アメリカの考えによって、私たちはちゃんと動きますよってこと保証してるっていうようにも読み取れるわけですね。で、これを一言で言うと、その、民主党のマニフェスト、少なくとも外交・安全保障に関してはその、誰に向かって書いてるのか、その、私たち有権者に向かって書いてるというよりは、連立を組むかもしれない政党、その相手、あるいはアメリカに向かって書いてるって印象はどうしても免れえないんですね。じゃあその、今、政権持ってる自由民主党のマニフェストはどうなのか。はい、出していただけますか」

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村西利恵
「はい。自民党のマニフェストは、この9番目に外交・安全保障という項目があります」

青山繁晴
「はい。ここにあの、無事に安全保障って言葉はあるんですが、これ、だから自民党の方は良いということは、とてもじゃないけどそんなこと言えません。こんなの当たり前ですから。これ、ないのが異常なんであって、これ書いてるのは当たり前で、もっと他の党も書いてますからね。だからこれはこれで評価できるっていう意味じゃなくて、ま、いちおう当たり前のことを書いてあると。ところが自民党の場合は、これ問題、中身なんですね。はい、ちょっと出していただけますか」

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村西利恵
「安全保障体制の基盤強化とする項目です」

青山繁晴
「はい。で、あの、全体に自民党のマニフェストっていうのはその、安全保障っていうのは国のためにとても大事なんだってことを強調してて、ま、民主党との違いを強調する意図なんでしょう。意図なんですがよ、あの、ここでね、ここに、特にってありますね。だからこれ一番大事だっていう意味ですよね。で、その、特に、を、僕もおっと思って見たわけですよ、実際に。専門家であっても同じですよ。特にって言うから、おっと見たら、北朝鮮の弾道ミサイルから日本国民の安全を守ると。良しと。ね。その通りと思うじゃないですか。で、その後にですね、いきなり同盟国である米国に向かう弾道ミサイルの迎撃って、いきなりアメリカの話に行くわけですね。そしてさらに、えー、弾道ミサイル防衛で連携するアメリカの艦艇と。アメリカ、アメリカの話になってですよ。で、それだけじゃなくて、あの、たとえばその、アメリカに向かうミサイルも撃ち落とせるように、それから連携するアメリカの海軍の船を守れるように、ように、つまり可能となるように、必要な安全保障上の手当を行う。これがパッと何のことか分かる、ね、それを有権者に求めるって、これ無茶な話ですよ」

一同
「うーん」

青山繁晴
「これは何を言ってるかというと、漢字6文字、はい、林くん、何でしょう?」

林弘典
集団的自衛権

青山繁晴
「はい。これちょっと質問がやさしかったですね(一同笑)。今あの、俺に聞いてくれっていう顔をしてたんで」

林弘典
「いや、なかなか、なかなか振られないなって思って(笑)」

青山繁晴
「今、あの、期待感があまりにも、電波伝わってきたから。で、林アナはですね、その土曜日の関テレの番組(「ぶったま!」)で僕と一緒に安全保障もさんざんやってることもあって、ま、勉強してるんだと思いますからすぐ答えられたけど、一般の有権者にそれを求めるのはおかしい話であって」

村西利恵
「これだけ読んだら分かりませんよね」

青山繁晴
「はい。だから集団的自衛権をやりたいと、やりますということを書いて初めてマニフェストなんですよ。そうでしょ。ところがこうやってごまかしてるわけですね。これ誰に対してごまかしてるか。はい、岡安さん、どうですか?」

岡安譲
「公明党ですか」

青山繁晴
「その通りですよね。これ要するに民主党と同じなんですよ。集団的自衛権の導入については、公明党は非常に慎重ですよね。だからその、自公政権でそれは実現しないで来てるわけですけども、だからこれも有権者に向けて書いてるんじゃなくて、明らかに連立のその相手に向けて書いてて、しかもここに米国、米国って書いてあるのは、同じようにその、アメリカ様に対して大変配慮するんですよということをやってるわけで、要は自民党も民主党もやってることは同じじゃありませんかと。無理に公平を期して言ってんじゃなくてね、これ、こう言わざるをえないんですよ。現政権とね、それから次期政権かもしれないとこが両方ともそうだっていうのはね、これは少なくとも僕は悲しい話じゃないかと思うんですね。そして、じゃあ本音ベースではどうなのかというとですね、実はこないだ日曜日にですね、その、国防を考えるパネルディスカッションっていうのがありまして、その、現職閣僚来たんですよ。で、その時僕は司会をして、司会をしながら、その、自民も民主も両方とも批判して質問したらですね、この今の集団的自衛権っていう言葉がその、マニフェストにないのはおかしいって言ったら、答、こうだったんです。はい、出して下さい」

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村西利恵
「石破農水大臣は『集団的自衛権という表現を使わないのは、おかしい』。あれ?おかしいって認めちゃったんですか」

青山繁晴
「そうです。これはあの、石破さんは今は農水大臣だけども、皆さんよく知ってますよね。その、もともと防衛通で、それから防衛大臣もしてましたよね。その石破さんがその、公開のですよ、全くフルに公開して、誰にも公開してるパネルディスカッションでこれを言えるんだから、当然このように書き込むべきで、マニフェストというのは当たり障りのない、ね、仲間、仲間内でその、配慮し合うことを言うんじゃなくて、その、公明正大に有権者にだけ向けて、その、約束することがマニフェストだから、この言葉をですね、この石破さんもこういうふうにおっしゃるんであれば、党内でもう一回揉んで、その、自民党は出すべきだと思います」

村西利恵
「ほんとですね」

青山繁晴
「で、自民党が出せば、それは民主党にもおそらく良い影響を与えると思うんですよ。それが二大政党制じゃないですか。そして、ちなみにその時にこの、まさしく現職の浜田防衛大臣もいらっしゃったから、これさっき言った通り、たとえばあの、拉致というね、重大な安全保障上の問題があると。そのマニフェストに各党とも、これはあの、国民新党までその、6党までですね、あの、拉致について書いてあって、それは本当は拉致被害者の家族会の努力が影響してるんですよ。ちゃんと国として取り組んでくれと、それマニフェストに盛り込んでくれと要望があって、それをかなり各党応えてるんですが、しかし具体的に何をするのかよく分からない。このことを追及したら浜田さんがね、現職の防衛大臣なのにこういうことをおっしゃったんですよ」

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村西利恵
『拉致は、戦争をしかけたのも同然だ』

青山繁晴
「はい。これはね、僕は現職の防衛大臣としては非常に勇気ある発言だと思うんですよ。つまり国家のテロだけにとどまらないと。浜田さん実際どういうふうにおっしゃったかというとね、拉致っていうのはその、主権国家である北朝鮮が、主権国家の日本に対して国民を奪うってことをやったんだから、これは新しいタイプの戦争と同じだと。だからその、返して下さいとかそんな交渉じゃない、その、主権国家として真正面から交渉しなきゃいけないっていう趣旨をおっしゃってるわけでね、これは非常に重要な発言になるわけですよ。だからこれはその、アメリカにやってもらうとかそうじゃなくて、主権国家として日本がやらなきゃいけないということになるわけですから、こういう本音をちゃんと出して、それが、もう1回言いますが、民主党に、あるいは他の党にも良い影響を与えてほしいと思うんですね。で、その上で、その、他の党の安全保障におけるマニフェストはどうなってるか、ちょっと見てみましょう。はい」

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村西利恵
「まず公明党は『紛争への過度な介入は平和を遠ざけるのみ。現実を直視した“行動する国際平和主義”』と語っています。そして共産党は『地球上から核兵器をなくすために、積極的な役割を果たす』と。社民党は『非核三原則を厳守し、被爆国として核廃絶の先頭に立ち、核なき世界を目指す』と。国民新党は『新日米同盟の締結、米軍再編の見直しに向けて新しい日米関係のあり方を追求する』としています」

青山繁晴
「これね、あの、一番僕が何て言うか、こう面白いって言っちゃいけないかもしれませんが、へえーっていう感じで強い興味ひかれたのは、共産党と社民党なんですね。これあの、村西さん、どうですか?これ共通点ありますね」

村西利恵
「核の廃絶ですか」

青山繁晴
「はい。核の廃絶なんですが、これ核なき世界と社民党のマニフェストの中の言葉、そのまま出てくる、これ誰が言ったかというと、オバマさんが、アメリカ合衆国大統領のオバマさんがチェコのプラハで演説した時に、核なき世界って言ったんですよね」

一同
「はい」

青山繁晴
「それで共産党のマニフェスト見ますとね、この核兵器をなくすという言葉に変えられてあるけども、ずっとオバマさんに対する積極評価が延々書いてあるわけですよ。そしてこれ、あの、1個余談言っていいですか、1つ余談言うとね、こないだ7月にアメリカの独立記念日のパーティがあって、そこに共産党の志位委員長が来られてて、その、一生懸命ハンバーガーを食べていらっしゃって、こう、いわばあの、新しいアメリカとのいい関係を強調されてたんですね。で、そういうところが表れてて、その、オバマさんに対してどういう評価をするかっていうのが共産党と社民党によく表れててですね、で、これがしかしオバマさんが今、派遣した、そのクリントン元大統領が何をやってるかっていうのをちゃんと考えないといけないと思うんですね。で、時間がもう全然なくなってしまったようですが、公明党は一言で言うと、自衛隊の海外派遣に慎重だってこと言ってるわけですね。で、国民新党はどっちかというと、民主党に近い主張をなさってると思います。で、その上で、すみません、もう時間がなくなってしまったということなんで、最後にじゃあ一言だけ申しておきますが、全部を通じて言えることはですね、まだ公示日まで時間があって、各党のマニフェストは今言ったことも含めて改善の余地があります。で、その声は私たちが挙げる声なんで、だから(2つめのキーワードで)僕らの責任と申しましたから、あの、各党それぞれ興味あるところへ皆さん声を挙げていただいて、マニフェストが有権者に向けて作られるようにみんなで努力したいと思います。だから僕らの責任です」

岡安譲
「分かりました。ありがとうございました。以上“ニュースDEズバリ”でした」

 ____________________________内容紹介ここまで


 アメリカはつい最近、中国と戦略・経済対話を行ったと思ったら、今度は北朝鮮にクリントン元大統領を派遣とな。
 このようにアメリカが日本を尻目に東アジアで活発に動いてるというのに、何で日本の政治家は無関心なんでしょうか?
 いや、政治家が無関心というよりは、まず有権者が無関心なんですよね。世論が盛り上がってたら政治家は絶対スルーできないんですから。

 それを考えたら、青山さんが最後に言われたように、私たちは各党に対して「マニフェストのここを改善してほしい」と要求していくべきですよね。
 マスコミはほとんどが相変わらず外交・安保は取り上げないからアレだけども、ネットでそういうムーブメントが大々的に起これば各党とも無視するわけにもいかなくなるんじゃないでしょうか。

 クリントン訪朝、その後の報道によれば、「米政府筋は、クリントン氏が北朝鮮に対し、日本人と韓国人の拉致問題解決を強く促したことを明らかにした」とのことです(時事通信8/6 00:56)。
 こういう話を聞けば、なおさら私たち日本の有権者は拉致問題、そして外交・安保について声を挙げねばならないと思うのですが。


※拙ブログ関連エントリー
【一覧】「アンカー」青山さんコーナーテキスト起こし

※参考リンク
ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ
 青山さんのブログです。ご本人に直接コメントが送れます。
誰にも手渡してはならない自由意志
 拙ブログで紹介しきれなかった青山さんの発言を起こして下さっています。

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