64年目の夏に読む青山さんの新刊&うじき氏親子の「戦争」

2009.08.16 Sunday 02:18
くっくり



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 彼《引用者注:亡命ウイグル人》は涙を静めようと懸命に努力しつつ、もう一度、口を開いた。
 「日本のメディアには、ほんとうにひどい人がいます。いちばんはXというジャーナリスト(実際は実名)です。よくテレビで見ますけど、ウイグル自治区で人民武装警察の警官が襲われる事件を、アルカーイダと同じ残忍なテロだと言っています。いったい彼が、人民武装警察の何を、ウイグル自治区の何を、ウイグル独立運動の何を、知っているんですか」
 「われわれは、北京オリンピックの前も、オリンピックの期間中も、オリンピックの閉幕後も、人民武装警察と戦っている。しかし決して、市民を襲ったことはない。イスラーム原理主義のプロのテロリストたちは、市民をまともに狙って殺害しているじゃないですか。わたし自身も、ほとんどのウイグル人も、ムスリム(イスラーム教徒)ですが、ただのひとりも、イスラーム原理主義と関係を持っている人間はいないし、市民を襲うなんて考えたこともない」
 「Xさんは、全国紙(実際は実名)の記者出身で、日本を代表するジャーナリストのように扱われているけど、実際は、ウイグル独立運動がアルカーイダから援助を受けているといった単なる噂や、あるいは謀略情報をそのまま受けとって、そこで勝手に先入観をつくって、テレビで発言する。わたしはテレビ局へ何度も電話し、ツテもたどって彼に会おうとするけど、すべて拒否というか、無視される」
 「今ここで話しているように、彼にもこんな風に、話を聞いてほしい。なぜ当事者の話を聞かないで発言できるんですか。なぜですか。彼のヘアスタイルがかっこよくて、着ているものもおしゃれで、女性に人気があるから、テレビで何でも発言できるんですか」
 わたしは、朝の番組本番まえに、このXさんがスポーツ紙を読みふけって「情報収集」している姿を何度も繰り返し目撃しているだけに、この誠実な人柄の亡命ウイグル人に何も言えず、黙していた。(p.113-114)

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 たいせつなのは麻生さん個人の運命ではなく、国家の命運と、世界のこれからであることを日本の主権者はよく知っている。その意味で、マスメディアからの有権者の自立が始まっている。

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